JAIST Repository: プロピレン重合における各種連鎖移動反応機構の解明
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(2) C18a1. プロピレン重合における各種連鎖移動反応機構の解明 村山 凡子(寺野研究室). 【緒言】Ziegler 触媒が発見されて以来、オレフィン重合に関する研究が数多く行われてきた。その中 Ziegler でもポリマーの物性が大きく影響する連鎖移動反応の機構については、未だ明確にされていない。 触媒を用いたプロピレン重合において、分子量を制御するために用いられている水素や助触媒である アルキルアルミニウムによる連鎖移動反応ついての知見を獲得することは、工業的にも大きな課題で ある。このような連鎖移動の反応機構を明らかにすることは、今後の触媒設計の指針を与えるものと 期待できる。そこで本研究では、改良型ストップフロー法によって極短時間領域でプロピレン重合を 行ない、 水素による連鎖移動反応機構の解明を中心に各種連鎖移動. Vessel A. Vessel B. Vessel C. 反応についての総合的な知見を得ることを目的とする。 【実験】本研究で用いた、MgCl2 担持型 Ziegler 触媒は、MgCl2 (a). と内部ドナーである安息香酸エチルを振動ミルで共粉砕し、 その後 TiCl4を所定の温度で担持させ、溶媒にヘプタンを用. (b). いてスラリーとした。重合は Fig. 1 に示した改良型ストッ. Pretreatment time. Polymerization time. プフロー法を用いて極短時間領域で行なった。Vessel A、B、 (c). C にそれぞれ触媒、助触媒、モノマーを導入し、(a)-(b)間で. Ethanol/ Ethanol/ HCl HCl. 触媒と助触媒の予備接触を行ない、(b)-(c)間でモノマーと接 触させることにより重合を行なった。今回重合時間は 0.2 Fig.1 Stopped-flow apparatus. 秒とし、助触媒にはトリエチルアルミニウムを使用した。 生成ポリマーの構造解析は GPC、13C- NMR によって行なっ た。また、水素の解離についても検討し GC による解析を 行なった。 【結果と考察】Fig. 2 に予備接触時間とポリマー yield の関 係を示す。この結果から、予備接触時間の増加に伴う yield の減少が見られた。重合時間 0.2 秒はこれまでの結果より リビング重合領域であることが確認されている。しかし今. P 400 g ( 300 d 200 l e i 100 Y 0. 0.0. 0.5 1.0 Pretreatment time (s). 回、このような領域においても、極短時間の予備接触によ って活性点の失活が直ちに引き起こされることが明らかと なった。また、Fig. 3 にストップフロー法を用いて同様に予 備接触を行なった系における H2-D2 交換反応の結果を示す。. Fig.2 Dependence of polymer yield on pretreatment time. 予備接触を行なった場合、H2 及び D2 の解離による HD のピ ークが観察された。このことから、失活した活性点が系内 に存在する場合、水素の解離が引き起こされるものと考え られる。このような結果から、水素は失活した活性点で原 子状に解離し、その後、連鎖移動剤として作用するものと. H2 H. HD. D2. 考えられる。発表では連鎖移動反応についてポリマーの一 次構造解析や、反応速度論的解析、また助触媒の作用から も検討を行なったので報告する。. Fig.3 H2-D2 exchange reaction (pretreatment time: 0.31s). 1.5.
(3) Keywords Ziegler 触媒、連鎖移動反応、反応速度論、水素 Copyright by ' 2002 by Namiko Murayama.
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