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2. 計画の位置付け第 2 期保健事業の実施計画 ( データヘルス計画 ) とは 被保険者の健康の保持増進に資することを目的として 保険者等が効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るため 特定健診等の結果 レセプトデータ等の健康 医療情報を活用して PDCAサイクルに沿って運用するものである 計画は

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第 2 期保健事業実施計画(データヘルス計画)

第 1 章 保健事業実施計画(データヘルス計画)の基本的事項

1.背景・目的

近年、特定健康診査及び後期高齢者に対する健康診査(以下「特定健診等」という。) の実施や診療報酬明細書(以下「レセプト」という。)等の電子化の進展、市町村国保、 国保組合及び後期高齢者医療広域連合(以下「広域連合」という。)(以下「保険者等」 という。)が健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康課題の分析、保健事業 の評価等を行うための基盤整備が進んでいる。 こうした中、平成 25 年 6 月 14 日に閣議決定された「日本再興戦略」において、「全 ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持 増進のための事業計画として「計画」の作成、公表、事業実施、評価等を求めるととも に、市町村国保が同様の取組を行うことを推進する。」とされ、保険者はレセプト等を 活用した保健事業を推進することとされた。 平成 27 年 5 月に成立した「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険 法等の一部を改正する法律」により、国民健康保険については、都道府県が財政運営の 責任主体となり、市町村ごとの国保事業納付金の額の決定を行うとともに、保険者に参 画して財政運営を都道府県単位化することとなったが、保健事業などの医療費適正化の 主な実施主体はこれまでどおり市町村が行う。 また、医療保険加入者の予防・健康づくりを進め、ひいては医療費の適正を進めるた め、国民健康保険制度改革の中で公費による財政支援の拡充を行う一環として、平成 30 年度から新たなインセンティブ制度である保険者努力支援制が創設されることとな った。 こうした背景を踏まえ、保健事業の実施等に関する指針(厚生労働省告示)(以下「国 指針」という。)の一部を改正する等により、保険者等は健康・医療情報を活用してP DCAサイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るための保健事業の 実施計画(データヘルス計画)(以下「計画」という。)を策定したうえで、保健事業の 実施・評価・改善等を行うものとした。 嬉野市においては、国指針に基づき、「第 2 期保健事業実施計画(データヘルス計画)」 を定め、生活習慣病対策をはじめとする被保険者の健康増進

により、

医療費の適正化 及び保険者の財政基盤強化が図られることを目的とする。

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2 平成30年度に向けての構造図と法定計画等の位置づけ 2017.10.11  「健康日本21」計画 「特定健康診査等実施計画」 「データヘルス計画」 「介護保険事業(支援)計画」 法律 健康増進法  第8条、第9条     第6条 健康増進事業実施者※ 高齢者の医療の確保に関する法律 第19条 国民健康保険法  第82条 介護保険法 第116条、第117条、第118条 高齢者の医療の確保に関する法律 第9条 医療法  第30条 基本的な指針 厚生労働省 健康局 平成24年6月 国民の健康の増進の総合的な 推進を図るための基本的な方針 厚生労働省 保険局 平成29年8月 特定健康診査及び特定保健指導の適切 かつ有効な実施を図るための基本的な指針 厚生労働省 保険局 平成28年6月 「国民健康保険法に基づく保健事業の 実施等に関する指針の一部改正」 厚生労働省 老健局 平成29年  介護保険事業に係る保険給付の円滑な 実施を確保するための基本的な指針 厚生労働省 保険局 平成28年3月 医療費適正化に関する施策 について基本指針 【全部改正】 厚生労働省 医政局 平成29年3月 医療提供体制の確保に関する基本指針 根拠・期間  法定  平成25~34年(第2次)  法定 平成30~35年(第3期)  指針 平成30~35年(第2期)  法定 平成30~32年(第7次)  法定 平成30~35年(第3期)  法定 平成30~35年(第7次) 都道府県:義務、市町村:努力義務 医療保険者 医療保険者 市町村:義務、都道府県:義務 都道府県:義務 都道府県:義務 「医療計画」 「医療費適正化計画」 ※  健康増進事業実施者 とは 健康保険法、国民健康保険法、共済組合法、労働安全衛生法、市町村(母子保健法、介護保険法)、学校保健法 健診・医療情報を活用して、費用対効果の観点も考慮 生活習慣の改善による糖尿病等の生活習慣病の予防 対策を進め、糖尿病等を予防することができれば、通院患 者を減らすことができ、さらには重症化や合併症の発症を 抑え、入院患者を減らすことができ、この結果、国民の生活 の質の維持および向上を図りながら医療の伸びの抑制を実 現することが可能となる。 特定健康診査は、糖尿病等の生活習慣病の発症や重症化 を予防することを目的として、メタボリックシンドロームに着 目し、生活習慣を改善するための特定保健指導を必要とす るものを、的確に抽出するために行うものである。 生活習慣病対策をはじめとして、被保険者の自主 的な健康増進及び疾病予防の取り組みについて、保 険者がその支援の中心となって、被保険者の特性を 踏まえた効果的かつ効率的な保健事業を展開するこ とを目指すものである。 被保険者の健康の保持増進により、医療費の適正化 及び保険者の財政基盤強化が図られることは保険者 自身にとっても重要である。 健康寿命の延伸及び健康格差の縮小の実現 に向けて、生活習慣病の発症予防や重症化予防 を図るとともに、社会生活を営むために必要な機 能の維持及び向上を目指し、その結果、社会保障 制度が維持可能なものとなるよう、生活習慣の改 善及び社会環境の整備に取り組むことを目標とす る。 メタボリックシンドローム 肥満 糖尿病 糖尿病性腎症 高血圧 脂質異常症 メタボリックシンドローム 肥満 糖尿病 糖尿性病腎症 高血圧 等 対象年齢 40歳~74歳 被保険者全員 特に高齢者の割合が最も高くなる時期に高齢期を迎 える現在の青年期・壮年期世代、小児期からの生活 習慣づくり ライフステージ(乳幼児期、青壮年期、高 齢期)に応じて 対象疾病 基本的な考え方 計画策定者 評 価 ①特定健診受診率②特定保健指導実施率 ⑩適正体重を維持している者の増加(肥満、やせの減少) ⑪適切な料と質の食事をとる ⑫日常生活における歩数 ⑬運動習慣者の割合 ⑭成人の喫煙率 ⑮飲酒している者 虚血性心疾患 脳血管疾患 慢性閉塞性肺疾患(COPD) がん 虚血性心疾患 脳血管疾患 メタボリックシンドローム 肥満 糖尿病 糖尿病性腎症 高血圧 虚血性心疾患 脳血管疾患 ロコモティブシンドローム 認知症 メンタルヘルス ①脳血管疾患・虚血性心疾患の年齢調整死亡率 ②合併症(糖尿病性腎症による年間新規透析導入患者数) ③治療継続者の割合 ④血糖コントロール指標におけるコントロール不良者 ⑤糖尿病有病者 ※53項目中 特定健診に関係する項目15項目 ⑥特定健診・特定保健指導の実施率 ⑦メタボ予備群・メタボ該当者 ⑧高血圧⑨脂質異常症 慢性閉塞性肺疾患(COPD) がん 糖尿病性腎症 糖尿病性神経障害 糖尿病性網膜症 慢性閉塞性肺疾患(COPD) がん末期 1号被保険者 65歳以上 2号被保険者 40~64歳 特定疾病 脳血管疾患 閉塞性動脈硬化症 メタボリックシンドローム 糖尿病 生活習慣病 すべて 国民皆保険を堅持し続けていくため、国民の 生活の質の維持及び向上を確保しつつ、医療費 が過度に増大しないようにしていくとともに、良質 かつ適切な医療を効果的に提供する体制の確 保を図っていく。 医療機能の分化・連携を推進することを 通じて、地域において切れ目のない医療の 提供を実現し、良質かつ適切な医療を効率 的に提供する体制の確保を図る すべて 糖尿病 心筋梗塞等の心血管疾患 脳卒中 がん 精神疾患 初老期の認知症、早老症 骨折+骨粗鬆症 パーキンソン病関連疾患 脊髄小脳変性証、脊柱管狭窄症 関節リウマチ、変形性関節症 多系統萎縮症、筋委縮性側索硬化症 後縦靭帯硬化症 高齢者がその有する能力に応じ自立した日常生活 を営むことができるように支援することや、要介護状 態または要支援状態となることの予防又は、要介護 状態等の軽減もしくは悪化の防止を理念としている 〇医療費適正化の取組 外来 ①一人あたり外来医療費の地域差の縮減 ②特定健診・特定保健指導の実施率の向上 ③メタボ該当者・予備群の減少 ③糖尿病重症化予防の推進 入院 病床機能分化・連携の推進 保険者協議会(事務局:国保連合会)を通じて、保険者との連携 その他 保健事業支援・評価委員会(事務局:国保連合会)による計画作成支援 ①5疾病・5事業 ②在宅医療連携体制 (地域の実状に応じて設定) (3)医療費等 ①医療費 ②介護費 (2) 健康診査等の受診率 ①特定健診率 ②特定保健指導率 ③健診結果の変化 ④生活習慣病の有病者・予備群 (1)生活習慣の状況(特定健診の質問票を参照する) ①食生活 ②日常生活における歩数 ③アルコー ル摂取量 ④喫煙 ①地域における自立した日常生活の支援 ②要介護状態の予防・軽減・悪化の防止 ③介護給付費の適正化 保険者努力支援制度 【保険者努力支援制度制度分】を減額し、保険料率決定

2.計画の位置付け

第 2 期保健事業の実施計画(データヘルス計画)とは、被保険者の健康の保持増進に 資することを目的として、保険者等が効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るため、 特定健診等の結果、レセプトデータ等の健康・医療情報を活用して、PDCAサイクル に沿って運用するものである。 計画は、健康増進法に基づく「基本的な方針」を踏まえるとともに、都道府県健康増 進計画や市町村健康増進計画、都道府県医療費適正化計画、介護保険事業計画と調和の とれたものとする必要がある。(図表 1・2・3) 【図表 1】

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標準的な健診・保健指導プログラム「30 年度版」より抜粋

標準的な健診・保健指導プログラム「30 年度版」より抜粋

【図表 2】

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3.計画期間

計画期間については、保健事業実施指針第4の5において、「特定健康診査等実 施計画や健康増進計画との整合性を踏まえ、複数年とすること」としていること、 また、手引書において他の保健医療関係の法定計画との整合性を考慮するとして おり、都道府県における医療費適正化計画や医療計画とが 2018 年度から 2023 年 度までを次期計画期間としていることから、これらとの整合性を図る観点から、 計画期間を 2018 年度から 2023 年度の 6 年間とする。

4.関係者が果たすべき役割と連携

1)実施主体関部局の役割

嬉野市においては、健康づくり課が主体となりデータヘルス計画を策定するが、 住民の健康の保持増進には幅広い部局が関わっている。特に保健師等の専門職が中 心となって計画策定を進めていく。 具体的には、高齢者医療部局(福祉課)、保健衛生部局(健康づくり課)、介護保 険部局(福祉課)、企画部局(企画政策課)、生活保護部局(福祉課保護 G)とも十 分連携することが望ましい。 さらに、計画期間を通じて PDCA サイクルに沿った確実な計画運用ができるよう、 担当者・チームの業務を明確化・標準化するとともに、担当者が異動する際には経 過等を含めて確実に引継ぎを行う等体制を整えることも重要である (図表 4)

2)外部有識者等の役割

計画の実効性を高めるためには、策定から評価までの一連のプロセスにおいて、 外部有識者等との連携・協力が重要となる。 外部有識者等とは、国民健康保険団体連合会(以下「国保連」という。)及び国 保連に設置される支援・評価委員会等のことをいう。 国保連に設置された支援・評価委員会は、委員の幅広い専門的知見を活用し、 保険者等への支援等を積極的に行うことが期待される。 国保連は、保険者である市町村の共同連合体として、データヘルス計画策定の 際の健診データやレセプトデータ等による課題抽出や、事業実施後の評価分析な どにおいて、KDB の活用によってデータ分析や技術支援を行っており、保険者等 の職員向け研修の充実に努めることも期待される。 また、平成 30 年度から都道府県が市町村国保の財政責任の運営主体となり共同 保険者となることから、特に市町村国保の保険者機能の強化については、都道府県 の関与が更に重要となる。 このため、市町村国保は、計画素案について都道府県関係課と意見交換を行い、 都道府県との連携に努める。

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5 また、保険者等と郡市医師会等地域の保健医療関係者との連携を円滑に行うため には、都道府県が都道府県医師会等との連携を推進することが重要である。 国保連と都道府県は、ともに市町村等の保険者等を支援する立場にあることから、 平素から両者が積極的に連携に努める。 保険者等は、転職や加齢等による被保険者の往来が多いことから、他の医療保険 者との連携・協力、具体的には、健康・医療情報の分析結果の共有、保険者事業の 連携等に努めることが重要である。このためには、保険者協議会等を活用すること も有用である。

3)被保険者の役割

計画は、被保険者の健康の保持増進が最終的な目的であり、その実効性を高め る上では、被保険者自身が状況を理解して主体的に積極的に取り組むことが重要 である。 嬉野市の実施体制図 情報共有 相談 助言 情報共有 情報共有 事業実施者 (企画・実施・評価) 連携 健康づくり課 国保G 健康づくり課 健康増進G 企画政策課 介護保険部局 福祉課 連携 連携 佐賀県医師会 佐賀県糖尿病対策 推進会議 嬉野市嬉野町医師会 嬉野市塩田町医師会 佐賀県国保連合会 連携 保健事業支援・評価委員会 保険者協議会 佐賀県 情報共有 保険者(嬉野市) 情報共有 支援・評価 実施体制図 【図表 4】

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5.保険者努力支援制度

医療費適正化や健康づくりに取り組む自治体等へのインセンティブ制度として、市 町村国保では新たに保険者努力支援制度が創設され、平成 28 年度から、市町村に対 して特別調整交付金の一部を活用して前倒しで実施している。(平成 30 年度から本格 実施) 国は、保険者努力支援制度の評価指標について、毎年の実績や実施状況を見ながら 進化発展させるとしており、現在は、糖尿病等の重症化予防や保険料収納率の実施状 況を高く評価している。(図表 5)

【図表 5】

H2 8 配点 H2 9 配点 H3 0 配点 H3 0 ( 参考) 345 580 850 850 371 233 365 特定健診受診率

0

特定保健指導実施率

15

メタボリックシンドローム該当者・予備群の減少率

0

がん検診受診率

10

歯周疾患(病)検診実施状況

10

共通 ③ 糖尿病等重症化予防の取組

40

固有 ② データヘルス計画の取組

10

個人への分かりやすい情報提供

20

個人のインセンティブ提供

0

共通 ⑤ 重複受診者に対する取組

10

後発医薬品の促進

11

後発医薬品の使用割合

15

固有 ① 収納率向上に関する取組の実施状況

0

固有 ③ 医療費通知の取組の実施状況

10

地域包括ケアの推進の取組の実施状況

5

第三者求償の取組の実施状況 

7

固有 ⑥ 適正かつ健全な事業運営の実施状況

70

70

60

70

    体制構築加点 共通 ④ 総得点(体制構築加点含む) 全国順位(1,741市町村中) 共通 ② 共通 ⑥ 共通 ④ 評価指標 共通 ① 総得点(満点) 交付額(万円)

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7

第2章

第 1 期計画に係る評価及び考察と第 2 期計画における

健康課題の明確化

1.第 1 期計画に係る評価及び考察

1)第 1 期計画に係る評価

(1)全体の経年変化

本市は、平成 28 年度人口 28,846 人、高齢化率 28.1%、国保加入率 23.2%、被保険 者数 6,684 人(そのうち 40 歳~74 歳の国保被保険者数 5,035 人) 平成 25 年度と平成 28 年度の経年比較を見ると、早世予防からみた死亡(65 歳未満) の割合は増加した。死因別死亡割合は心臓病・腎不全は減少したが、脳疾患による死亡 割合は増加し、糖尿病による死亡割合は横ばいで、特に、腎不全による死亡は減少した。 重症化の指標となる介護や医療の状況を見ると介護認定率の減少、40~64 歳の 2 号 認定率の減少、それに伴う介護給付費の減少がみられた。 また、医療費に占める入院費用の割合は減少し、外来費用割合が増加していることが わかった。医療機関受診率の増加もしている為、重症化する前の受診行動につながって いると推測できるものの、特定健診受診者における受診勧奨の医療機関受診率の減少、 非受診率の増加と合わせて考えると、健診受診後の適正な医療受診行動が出来ていない 為、確実な指導が必要と考えられる。また、特定健診受診率は少し増加しているものの 医療費適正化の観点からも特定健診受診率向上への取組は重要となる。(参考資料 1)

(2)中長期目標の達成状況

①介護給付費の状況(図表 6)

介護給付の変化について、28 年度の介護給付費が増え、同規模平均では、1 件当た り介護給付費は減っているのに対し、○○町は増え、居宅サービスが増えていること がわかった。 介護給付費の変化 居宅サービス 施設サービス 居宅サービス 施設サービス H25年度 23億6,887万円 73,344 53,366 285,804 67,562 41,726 283,881 H28年度 25億524万円 73,156 54,696 285,501 66,717 41,744 278,164 年度 嬉野市 同規模平均 【図表6】 1件当たり 給付費(全体) 1件当たり 給付費(全体) 介護給付費(万円) 介護給付費総額は、平成25 年度より平成 28 年度は増加となっているが、1 件当たり給付費(全体) は減少した。施設サービスは減少し、居宅サービスが少し増加した為と思われる。同規模平均も同様の 傾向がみられるが、同規模平均より1 件当たり給付費は多い。

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②医療費の状況(図表 7)

医療費の変化について、一人当たり医療費の伸び率を同規模と比較すると○○町は 入院費用の伸び率を抑制できていることがわかった。 医療費の変化

③最大医療資源(中長期的疾患及び短期的な疾患)(図表 8)

中長期目標疾患である脳血管疾患、虚血性心疾患、慢性腎不全(透析)に係る医療費 計では、減少しているが疾患別にみると脳血管疾患、虚血性心疾患に係る医療費は減 少しているものの慢性腎不全(透析)に係る費用が増加していることがわかった。 中長期目標疾患に共通する糖尿病・高血圧・脂質異常症に係る費用については、国に 比較すると低くなっている。 医療費の変化 嬉野市 同規模 嬉野市 同規模 嬉野市 同規模 H25年度 28億2404万円 ━ ━ ━ 14億3,340万円 ━ ━ ━ 13億9,064万円 ━ ━ ━ H28年度 26億8574万円 △1億3,830万円 -4.9 0 13億1,693万円 △1億1,647万円 -8.13 13億6,881万円 △2,183万円 -1.6 0 H25年度 29,931 ━ ━ ━ 15,190 ━ ━ ━ 14,740 ━ ━ ━ H28年度 32,525 2,594 8.7 8.2 15,950 760 5 8.5 16,580 1,840 12.5 8 ※KDBの一人当たり医療費は、月平均額での表示となっている。 【出典】KDBシステム:「地域の全体像の把握」「健診・医療・介護データからみる地域の健康課題の把握」 【図表7】 入院外 1総医療費 (円) 増減 伸び率 費用額 増減 伸び率 2一人当たり 医療費(円) 費用額 増減 伸び率 費用額 項目 全体 入院 データヘルス計画のターゲットとなる疾患が医療費に占める割合(平成25年度と平成28年度との比較) 脳 心 同規模 県内 慢性腎不全(透析有) 慢性腎不全(透析無) 脳梗塞脳出血 心筋梗塞狭心症 H25 28億2404万円 29,931 47位 6位 10.00% 0.40% 3.30% 4.70% 8.30% 10.80% 4.40%6億4,874万円22.97% 15.70% 27.00% 14.70% H28 26億8574万円 32,525 32位 5位 9.10% 0.40% 3.30% 4.40% 8.30% 8.60% 4.60%5億8,703万円21.86% 16.30% 30.10% 14.50% 佐賀県 746億1,405万円 29,593  ̄  ̄ 11.00% 0.50% 4.10% 2.30% 8.40% 7.80% 5.10%164億8,215万円22.09% 21.40% 23.20% 15.70% 国 9兆6,879億6,826万円 24,245  ̄  ̄ 9.70% 0.60% 4.00% 3.70% 9.70% 8.60% 5.30%2兆2,399億893万円23.12% 25.60% 16.90% 15.20% 最大医療資源傷病名(調剤含む)による分類結果 【出典】 ◆「最大医療資源傷病名」とは、レセプトに記載された傷病名のうち最も費用を要した傷病名 KDBシステム:健診・医療・介護データからみる地域の健康課題 精神 疾患 筋・骨格 疾患 総医療費 市町村名 短期目標疾患 (中長期・短期) 目標疾患医療費計 新生物 一人あたり医療費 中長期目標疾患 嬉野市 H28 糖尿病 高血圧 脂質異 常症 金額 順位 腎 平成28 年度と 25 年度の医療費の全体を比較すると、総医療費では 25 年度より 1 億 3,830 万円の 減額になっている。これに対して、一人あたりの医療費では 2,594 円の増額になっており、この要因 として、当市の国民健康保険加入者数の減少や現加入者の高齢化が考えられる。また、同規模自治体 と比較して、一人当たり医療費の入院外伸び率が 4.5%高くなっている。入院費用の伸び率は抑制でき ていることがわかった。 中長期目標疾患である脳血管疾患・虚血性心疾患、慢性腎不全に係る医療費総額は、減額となった が、一人あたり医療費は2,594 円増加し、県内 5 位と高い。また、高額となる疾患の慢性腎不全(透析 有)、虚血性心疾患の医療費に占める割合は減少した。中長期目標疾患の医療費割合を減らすために、 短期目標疾患となる糖尿病・高血圧・脂質異常症を重症化させず、きちんと治療につなげることが大 切となる。 【図表 7】 【図表 8】

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④中長期的な疾患(図表 9)

被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 7,876 445 5.7% 134 30.1% 16 3.6% 355 79.8% 172 38.7% 253 56.9% 64歳以下 5,494 159 2.9% 39 24.5% 15 9.4% 125 78.6% 67 42.1% 89 56.0% 65歳以上 2,382 286 12.0% 95 33.2% 1 0.3% 230 80.4% 105 36.7% 164 57.3% 全体 7,032 464 6.6% 152 32.8% 13 2.8% 388 83.6% 217 46.8% 278 59.9% 64歳以下 4,407 117 2.7% 34 29.1% 10 8.5% 95 81.2% 50 42.7% 67 57.3% 65歳以上 2,625 347 13.2% 118 34.0% 3 0.9% 293 84.4% 167 48.1% 211 60.8% 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 7,876 422 5.4% 134 31.8% 9 2.1% 320 75.8% 166 39.3% 236 55.9% 64歳以下 5,494 127 2.3% 39 30.7% 9 7.1% 101 79.5% 48 37.8% 70 55.1% 65歳以上 2,382 295 12.4% 95 32.2% 0 0.0% 219 74.2% 118 40.0% 166 56.3% 全体 7,032 416 5.9% 152 36.5% 9 2.2% 335 80.5% 172 41.3% 245 58.9% 64歳以下 4,407 102 2.3% 34 33.3% 8 7.8% 80 78.4% 40 39.2% 54 52.9% 65歳以上 2,625 314 12.0% 118 37.6% 1 0.3% 255 81.2% 132 42.0% 191 60.8% 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 7,876 27 0.3% 9 33.3% 16 59.3% 26 96.3% 9 33.3% 6 22.2% 64歳以下 5,494 23 0.4% 9 39.1% 15 65.2% 22 95.7% 9 39.1% 6 26.1% 65歳以上 2,382 4 0.2% 0 0.0% 1 25.0% 4 100.0% 0 0.0% 0 0.0% 全体 7,032 27 0.4% 9 33.3% 13 48.1% 27 100.0% 10 37.0% 6 22.2% 64歳以下 4,407 18 0.4% 8 44.4% 10 55.6% 18 100.0% 8 44.4% 3 16.7% 65歳以上 2,625 9 0.3% 1 11.1% 3 33.3% 9 100.0% 2 22.2% 3 33.3% H25 H28 脳血管疾患 虚血性心疾患 高血圧 糖尿病 脂質異常症 糖尿病 脂質異常症 H25 H28 厚生労働省 様式3-7 中長期的な目標 短期的な目標 人工透析 H28 厚生労働省 様式3-6 中長期的な目標 短期的な目標 脳血管疾患 虚血性心疾患 人工透析 高血圧 中長期的な目標 短期的な目標 H25 厚生労働省 様式3-5 虚血性心疾患 脳血管疾患 人工透析 高血圧 糖尿病 脂質異常症 平成25 年度と平成 28 年度を比較すると、虚血性心疾患の患者割合、脳血管疾患患者割合、人工透析 患者割合の全てが増加した。他危険因子との重なりでは、平成28 年度の虚血性心疾患・脳血管疾患・人 工透析の患者割合中、短期的な目標となる高血圧・糖尿病・脂質異常症の割合は、人工透析の脂質異常 症の割合以外全て平成25 年度より増加した。生活習慣病の改善・重症化予防により予防可能な疾患を減 らすことが出来ていないことがわかった。 中長期的目標の人工透析のうち糖尿病の割合は若干増加している。糖尿病の重症化予防が新規人工透 析患者の減少とつながるため取組を強化したい。また、人工透析の殆どが高血圧を発症し、血糖と血圧 コントロールが重要であるため、短期的な目標となる疾患の治療をきちんと行い、中長期的な目標疾患 患者数、重なり疾患を減らすことが今後重要となる。 【図表 9】

(10)

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(3)短期目標の達成状況

①共通リスク(様式3-2~3-4)(図表 10)

中長期目標疾患に共通するリスクである治療状況を見ると、糖尿病治療者(様式 3-2)に おいては、糖尿病治療者は増加しているが、インスリン療法、糖尿病性腎症の割合が減 少していることから早期の受診により重症化防止ができたと推測される。しかし透析者 は増加していることから、治療中断者がなかったか、確認していく必要がある。 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 7,876 755 9.6% 62 8.2% 523 69.3% 448 59.3% 172 22.8% 166 22.0% 9 1.2% 35 4.6% 64歳以下 5,494 316 5.8% 31 9.8% 207 65.5% 187 59.2% 67 21.2% 48 15.2% 9 2.8% 15 4.7% 65歳以上 2,382 439 18.4% 31 7.1% 316 72.0% 261 59.5% 105 23.9% 118 26.9% 0 0.0% 20 4.6% 全体 7,032 766 10.9% 68 8.9% 561 73.2% 489 63.8% 217 28.3% 172 22.5% 10 1.3% 57 7.4% 64歳以下 4,407 259 5.9% 26 10.0% 172 66.4% 162 62.5% 50 19.3% 40 15.4% 8 3.1% 25 9.7% 65歳以上 2,625 507 19.3% 42 8.3% 389 76.7% 327 64.5% 167 32.9% 132 26.0% 2 0.4% 32 6.3% 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 7,876 1,644 20.9% 523 31.8% 814 49.5% 355 21.6% 320 19.5% 26 1.6% 64歳以下 5,494 637 11.6% 207 32.5% 295 46.3% 125 19.6% 101 15.9% 22 3.5% 65歳以上 2,382 1,007 42.3% 316 31.4% 519 51.5% 230 22.8% 219 21.7% 4 0.4% 全体 7,032 1,673 23.8% 561 33.5% 909 54.3% 388 23.2% 335 20.0% 27 1.6% 64歳以下 4,407 533 12.1% 172 32.3% 265 49.7% 95 17.8% 80 15.0% 18 3.4% 65歳以上 2,625 1,140 43.4% 389 34.1% 644 56.5% 293 25.7% 255 22.4% 9 0.8% 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 7,876 1,256 15.9% 448 35.7% 814 64.8% 253 20.1% 236 18.8% 6 0.5% 64歳以下 5,494 507 9.2% 187 36.9% 295 58.2% 89 17.6% 70 13.8% 6 1.2% 65歳以上 2,382 749 31.4% 261 34.8% 519 69.3% 164 21.9% 166 22.2% 0 0.0% 全体 7,032 1,300 18.5% 489 37.6% 909 69.9% 278 21.4% 245 18.8% 6 0.5% 64歳以下 4,407 442 10.0% 162 36.7% 265 60.0% 67 15.2% 54 12.2% 3 0.7% 65歳以上 2,625 858 32.7% 327 38.1% 644 75.1% 211 24.6% 191 22.3% 3 0.3% H28 高血圧 短期的な目標 人工透析 中長期的な目標 高血圧 虚血性心疾患 脳血管疾患 人工透析 H25 H25 H28 厚生労働省 様式3-4 短期的な目標 中長期的な目標 脂質異常症 糖尿病 糖尿病性腎症 H25 H28 厚生労働省 様式3-3 短期的な目標 中長期的な目標 高血圧 糖尿病 脂質異常症 虚血性心疾患 脳血管疾患 人工透析 厚生労働省 様式3-2 糖尿病 インスリン療法 脂質異常症 虚血性心疾患 脳血管疾患 中長期的な目標疾患である虚血性心疾患、脳血管疾患、人工透析、糖尿病性腎症の共通リスクである治 療状況を見ると、糖尿病治療者(様式 3-2)においては、糖尿病治療者の全体数・割合は増加し、インスリ ン療法、人工透析、糖尿病性腎症の割合も増加していることから糖尿病の重症化予防がまだまだ不十分で あることがわかった。未治療者、治療中断者、コントロール不良者への介入が今後必要となる。 高血圧治療者(様式 3-3)においても、高血圧治療者の全体数・割合は増加し、脂質異常症、虚血性心 疾患、脳血管疾患の割合全て増加していることから高血圧の重症化予防が不十分だったことがわかる。 脂質異常症治療者(様式 3-4)においても、脂質異常症の全体数・割合は増加し、糖尿病、高血圧、虚血 性心疾患の割合は増加し、重症化予防が不十分だったことがわかる。 【図表 10】

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②リスクの健診結果経年変化(図表 11)

リスクの健診結果の経年変化を見ると、男性、女性ともに空腹時血糖、HbA1c の有所見者が増加していることがわかった。メタボリックシンドローム予備群・該 当者は微増傾向にあることから、内臓脂肪を基盤としたインスリン抵抗性による高 血糖状態であることが推測される。

表15)メタボリック該当者・予備群の経年変化 メタボリックシンドローム該当者・予備群の把握(厚生労働省様式6-8) ★№24(帳票) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 836 33.7 59 7.1 164 19.6 10 1.2 109 13.0 45 5.4 203 24.3 34 4.1 15 1.8 102 12.2 52 6.2 40-64 330 23.3 30 9.1 61 18.5 3 0.9 38 11.5 20 6.1 68 20.6 8 2.4 8 2.4 36 10.9 16 4.8 65-74 506 47.6 29 5.7 103 20.4 7 1.4 71 14.0 25 4.9 135 26.7 26 5.1 7 1.4 66 13.0 36 7.1 合計 836 36.2 48 5.7 150 17.9 12 1.4 105 12.6 33 3.9 232 27.8 28 3.3 17 2.0 120 14.4 67 8.0 40-64 303 26.4 24 8.6 53 8.6 3 8.6 32 8.6 18 8.6 64 8.6 3 8.6 8 8.6 38 8.6 15 8.6 65-74 533 46.0 24 4.5 97 18.2 9 1.7 73 13.7 15 2.8 168 31.5 25 4.7 9 1.7 82 15.4 52 9.8 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 1,242 47.7 35 2.8 108 8.7 5 0.4 74 6.0 29 2.3 127 10.2 17 1.4 5 0.4 76 6.1 29 2.3 40-64 463 36.1 14 3.0 42 9.1 3 0.6 30 6.5 9 1.9 32 6.9 6 1.3 1 0.2 18 3.9 7 1.5 65-74 779 59.0 21 2.7 66 8.5 2 0.3 44 5.6 20 2.6 95 12.2 11 1.4 4 0.5 58 7.4 22 2.8 合計 1,140 48.5 26 2.3 84 7.4 2 0.2 59 5.2 23 2.0 137 12.0 13 1.1 8 0.7 73 6.4 43 3.8 40-64 365 36.2 14 3.8 24 6.6 1 0.3 15 4.1 8 2.2 21 5.8 4 1.1 3 0.8 10 2.7 4 1.1 65-74 775 57.8 12 1.5 60 7.7 1 0.1 44 5.7 15 1.9 116 15.0 9 1.2 5 0.6 63 8.1 39 5.0 H25 H28 高血糖 高血圧 脂質異常症 該当者 血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て 血圧+脂質 3項目全て H25 H28 女性 健診受診者 腹囲のみ 予備群 該当者 高血糖 高血圧 脂質異常症 血糖+血圧 血糖+脂質 男性 健診受診者 腹囲のみ 予備群 リスクの健診結果経年変化を見ると、男女とも中性脂肪150 以上、HbA1c5.6 以上の有所見者が増加 していることがわかった。特にHbA1c では、65~74 歳男性では 70.4%、65~74 歳女性では 80.8%を 占めている。また収縮期血圧130 以上の割合も女性は増加し、65~74 歳女性では 49.8%と多い。これ らの疾患の根底となるBMI25 以上が男性 29.9%、女性 22.6%と H25 年より増加し、腹囲 85 ㎝以上も 男性51.4%、65~74 歳男性では 54.2%の方が該当している。健診受診割合は男女共増加したが、メタ ボリックシンドローム該当者も、男女とも増加し、3 項目全てに該当する割合も男女とも増加した。逆 に予備群は、男女とも減少した。 【図表 11】 健診データのうち有所見者割合の高い項目や年代を把握する(厚生労働省様式6-2~6-7) ★№23(帳票) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 247 29.5 426 51.0 215 25.7 149 17.8 101 12.1 112 13.4 507 60.6 219 26.2 354 42.3 126 15.1 325 38.9 20 2.4 40-64 103 31.2 159 48.2 94 28.5 78 23.6 28 8.5 47 14.2 187 56.7 91 27.6 132 40.0 71 21.5 148 44.8 2 0.6 65-74 144 28.5 267 52.8 121 23.9 71 14.0 73 14.4 65 12.8 320 63.2 128 25.3 222 43.9 55 10.9 177 35.0 18 3.6 合計 250 29.9 430 51.4 222 26.6 134 16.0 95 11.4 118 14.1 561 67.1 158 18.9 351 42.0 140 16.7 286 34.2 13 1.6 40-64 90 29.7 141 46.5 88 29.0 54 17.8 31 10.2 33 10.9 186 61.4 72 23.8 109 36.0 63 20.8 113 37.3 4 1.3 65-74 160 30.0 289 54.2 134 25.1 80 15.0 64 12.0 85 15.9 375 70.4 86 16.1 242 45.4 77 14.4 173 32.5 9 1.7 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 264 21.3 270 21.7 194 15.6 105 8.4 54 4.3 103 8.3 876 70.5 38 3.1 495 39.9 129 10.4 678 54.6 4 0.3 40-64 92 19.9 88 19 65 14 50 10.8 15 3.2 39 8.4 309 66.7 17 3.7 136 29.4 54 11.7 275 59.4 1 0.2 65-74 172 22.1 182 23.4 129 16.6 55 7.1 39 5 64 8.2 567 72.8 21 2.7 359 46.1 75 9.6 403 51.7 3 0.4 合計 258 22.6 247 21.7 181 15.9 86 7.5 34 3.0 94 8.2 886 77.7 27 2.4 493 43.2 107 9.4 571 50.1 2 0.2 40-64 75 20.5 59 16.2 49 13.4 28 7.7 7 1.9 26 7.1 260 71.2 5 1.4 107 29.3 40 11.0 191 52.3 0 0.0 65-74 183 23.6 188 24.3 132 17.0 58 7.5 27 3.5 68 8.8 626 80.8 22 2.8 386 49.8 67 8.6 380 49.0 2 0.3 男性 BMI クレアチニン 25以上 85以上 150以上 31以上 40未満 腹囲 中性脂肪 GPT HDL-C 空腹時血糖 HbA1c 120以上 尿酸 収縮期血圧 拡張期血圧 LDL-C クレアチニン 1.3以上 LDL-C H25 H28 女性 BMI 腹囲 中性脂肪 GPT HDL-C 空腹時血糖 100以上 5.6以上 7.0以上 130以上 85以上 HbA1c 尿酸 収縮期血圧 拡張期血圧 85以上 120以上 1.3以上 25以上 85以上 150以上 31以上 40未満 100以上 H25 H28 5.6以上 7.0以上 130以上

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③特定健診受診率・特定保健指導実施率(図表 12)

特定保健指導率が増加しているが、特定健診受診率は減少していることから、 重症化を予防していくためには、特定健診受診率の向上への取組が重要となってくる。

2)第 1 期に係る考察

第 1 期計画において、中長期目標疾患である脳血管疾患・虚血性心疾患・慢性腎不 全を重点に重症化予防を進めてきた。 その結果、外来受療率の増加・入院医療費の抑制などの医療費適正化に繋がったと思わ れる。しかし、介護認定率、2 号認定者の増加、慢性腎不全における透析費用の増加な ど新たな課題も見えてきた。その背景として、治療に繋がったが、継続した治療ができ ているか、など重症化予防の視点として医療機関受診後の支援も保険者が取り組むべき 重要な課題である。また、適正な医療につなげるためには、住民自ら体の状態を確認で きる場としての特定健診は、重要であり、特定健診受診率向上は重要な取り組むべき課 題である。 嬉野市 同規模平均 H25年度 5,084 2,070 40.7 7位 206 77 37.4 47.4 50.8 H28年度 4,570 1,973 43.2 10位 176 95 54 44.4 51.1 実施率 医療機関受診率 受診勧奨者 特定健診 特定保健指導 対象者数 終了者数 項目 対象者数 受診者数 受診率 同規模の順位 特定健診受診率は上昇したものの、同規模自治体中の順位は下がった。これは、他市町も受診率が 上昇してきているためと考える。国の目標受診率は 60%で、重症化予防のためには、今後も受診率 を上昇させていくことが大切と考える。特定保健指導実施率についても、上昇することが出来た。健 診受診者中の受診勧奨者の医療機関受診率については、平成25 年度より低下してしまった。せっか く健診を受けても受診が必要な方が適切な検査・医療を受けず、重症化する可能性が考えられる。同 規模平均の医療機関受診率は上昇しており、健診を受けたら適切な医療へつなげ、重症化予防へつな げることが課題と思われる。 第1 期データヘルス計画期間の 3 年間において、中長期目標として虚血性心疾患、脳血管疾患、慢性腎 臓病(CKD)の 3 疾患の重症化が高額医療、長期入院、要介護状態等と密接に関係があることからこれら の重症化を減らすことを目標としてきた。その結果、外来受療率の増加・入院医療費の抑制などの医療費適 正化につながったと思われる。しかし、患者数・割合とも殆ど減らず、逆に増えている状況であることもわ かった。また、中長期目標を減らすために短期目標としてリスクとなる高血圧、脂質異常症、糖尿病を減ら すことを目標として受診勧奨・保健指導を実施してきたが、結果としては減少するどころか患者の増加傾向 が見られた。ただ、この 3 疾患の根底となるメタボリックシンドローム該当・予備群については、女性に ついてはどちらも減少傾向が見られた。男性については、メタボリックシンドローム該当者は増えてしまっ たが、予備群は横ばいだった。その背景には、特定健診受診率も伸びた為、新規の受診者も増えてきたこと がある。腹囲・メタボリックシンドロームを減らす、短期目標の 3 疾患の重症化を減らす、または早期に 見つけることで、短期疾患は増やしても、中長期目標疾患は確実に減らしていくことを今後一層行っていく 必要があることが見えてきた。特に、予防可能で医療費削減にもつながる糖尿病の重症化予防をすすめ、新 規人工透析、糖尿病性腎症の減少に向けて今後積極的な取り組みをしていく必要がある。また、その背景に、 治療につながっても、継続した治療が出来ているか、など重症化予防の視点で医療機関受診後も保険者が取 り組むべき重要な課題がある。また、適正な医療につなげるためには、住民自ら体の状態を確認できる場と しての特定健診は重要であり、特定健診受診率向上は重要な取り組むべき課題である。 【図表 12】

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2.第 2 期計画における健康課題の明確化

1)中長期目標の視点における医療費適正化の状況

(1)入院と入院外の件数・費用額の割合の比較(図表 13)

○○町の入院件数は 3.9%で、費用額全体の 48.8%を占めている。入院を減らしていくこ とは重症化予防にもつながり費用対効果の面からも効率がよい。

(2) 何の疾患で入院しているのか、治療を受けているのか(図表 14)

2 何の疾患で入院しているのか、治療を受けているのか 医療費の負担額が大きい疾患、将来的に医療費の負担が増大すると予測される疾患について、予防可能な疾患かどうかを見極める。 厚労省様式 厚労省様式 ○生活習慣病は、自覚症状がないまま症状が悪化する。生活習慣病は予防が可能であるため、保健事業の対象とする。 (100万円以上レセ) 4 1 3 人 4 2 9 人 長期入院 (6か月以上の入院) 2 4 4 人 80.9% 2 0 1 人 基礎疾患 の重なり 3 9 人 59.1% 60.6% (長期化する疾患) 人工透析患者 高血圧 5 3 人 81.5% 37.8% --5605万円 10.4% 高血圧症 59.2% 60.0% 6 5 人 100% 38.5% 2.3% 糖尿病性腎症 32.9% 6 5 人 生活習慣病の治療者数 構成割合 費用額 2 6 0 人 糖尿病 脂質異常症 脳血管疾患 6157万円 14.1% 虚血性心疾患 1 2 1 件 13.2% 31.9% 4610万円 6204万円 42.2% 糖尿病性腎症 5645万円 9.8% --1 2 8 件 4833万円 脳血管疾患 虚血性心疾患 15.2% 42.0% 46.9% 3 6 1 人 84.1% 1 7 0 人 41.2% 3億9801万円 11.6% 1 5 4 件 様式1-1 ★NO.10(CSV) 費用額 1 0 8 件 --7.0% --2 7 件 2 6 0 件 2 1 件 8.1% 2774万円 高額になる疾患 件数 1 4 3 件 件数 費用額 14.8% 3 3 9 件 対象レセプト (H28年度) 全体 様式3 ★NO.13~19 (帳票) 1 , 0 4 2 件 4億7126万円 1億4673万円 対象レセプト 件数 2 , 8 1 5 人 全体 糖尿病 脂質 異常症 様式2-2 ★NO.11(CSV) 様式2-1 ★NO.11(CSV) 高尿酸血症 (H28.5月診療分) 8.6% 1 , 6 6 7 人 7 9 1 人 1 , 2 9 5 人 2 4 2 人 28.1% 14.7% 3 3 4 人 46.0% 脳血管疾患、虚血性心疾患では重症化すると医療費が高額となりかつ長期入院(6 か月以上)となる。 糖尿病性腎症では、重症化すると人工透析となり高額・長期化する。この3 疾患の基礎疾患の重なりを みると、高血圧80%以上・糖尿病 40%以上(糖尿病性腎症 100%)・脂質異常症60%位の重なりがある。 1 人あたり医療費は県・同規模平均・国より高く、平成 25 年より増加している。嬉野市の入院費用額 は全体の 49%を占め、平成 25 年より下がっている。また、外来費用割合は平成25 年より少し上がった。 入院件数を減らし、外来件数を増やしていくことは重症化予防につながり費用対効果の面からも効率がよ い。 【図表 13】 【図表 14】 「集団の疾患特徴の把握」 ★KDBで出力可能な帳票NO 1 入院と入院外の件数・費用額の割合の比較 ○入院を重症化した結果としてとらえる 国 2 4 , 2 4 5 円 同規模平均 2 7 , 7 7 2 円 一人あたり医療費 ★NO.3【医療】 3 2 , 5 2 5 円 保険者 県 件数 費用額 外来 ★NO.1【医療】 入院 ★NO.1【医療】 2 9 , 5 9 3 円 費用額 件数 9 5 .7 5 1 4 . 3 4 9 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

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(3)何の疾患で介護保険をうけているのか(図表 15)

3 何の疾患で介護保険を受けているのか 【嬉野市】 1 3 31.0% 4 4 31.4% 3 2 6 21.6% 3 7 0 22.4% 3 8 3 22.6% 1 2 28.6% 5 1 36.4% 5 7 6 38.1% 6 2 7 38.0% 6 3 9 37.8% 1 7 40.5% 4 5 32.1% 6 0 8 40.3% 6 5 3 39.6% 6 7 0 39.6% 件数 件数 件数 件数 件数 割合 割合 割合 割合 割合 19 65 886 951 970 67.9% 57.0% 60.4% 60.1% 60.2% 8 44 798 842 850 28.6% 38.6% 54.4% 53.2% 52.8% 1 9 232 241 242 3.6% 7.9% 15.8% 15.2% 15.0% 3 10 128 138 141 10.7% 8.8% 8.7% 8.7% 8.8%  介護を受けている人と受けていない人の医療費の比較 ★N O. 1 【介護】 92.7% 92.5%  *1)新規認定者についてはNO.49_要介護突合状況の「開始年月日」を参照し、年度累計を計上  *2)有病状況について、各疾患の割合は国保・後期の介護件数を分母に算出 要介護認定者医療費 (40歳以上) 要介護認定なし医療費 (40歳以上) 50.6% 筋・骨格疾患 23 91 1,375 1,466 1,489 82.1% 79.8% 93.7% 認知症 2 29 784 813 815 7.1% 25.4% 糖尿病 合併症 53.4% 51.4% 82.1% 84.2% 96.3% 95.4% 95.2% 91.3% 91.2% 虚血性 心疾患 虚血性 心疾患 虚血性 心疾患 血管疾患 合計 23 96 1,413 1,509 1,532 糖尿病 合併症 基礎疾患 高血圧・糖尿病 脂質異常症 23 92 1,353 1,445 1,468 82.1% 80.7% 92.2% 合併症 4 糖尿病合併症 糖尿病合併症 糖尿病合併症 再)国保・後期 2 8 1 1 4 1 , 4 6 8 1 , 5 8 2 1 , 6 1 0 疾病 疾病 脳卒中 介護件数(全体) 4 2 1 4 0 1 , 5 1 1 1 , 6 5 1 1 , 6 9 3 ( レ セ プ ト の 診 断 名 よ り 重 複 し て 計 上 ) 有 病 状 況 疾患 順位 疾病 疾病 疾病 血 管 疾 患 循環器 疾患 要介護 突合状況 ★NO.49 受給者区分 2号 1号 合計 年齢 40~64歳 65~74歳 75歳以上 計 1 脳卒中 3 腎不全 腎不全 腎不全 腎不全 腎不全 脳卒中 脳卒中 脳卒中 2 虚血性 心疾患 虚血性 心疾患 1 4 0 人 1 , 5 1 0 人 1 , 6 5 0 人 1 , 6 9 2 人 介護度 別人数 要支援1・2 要介護1・2 要介護3~5 新規認定者数(*1) 9 人 3 4 人 2 4 0 人 2 7 4 人 2 8 3 人 被保険者数 9 , 9 2 7 人 3 , 3 5 2 人 4 , 7 4 8 人 8 , 1 0 0 人 1 8 , 0 2 7 人 要介護 認定状況 ★NO.47 受給者区分 2号 1号 合計 年齢 40~64歳 65~74歳 75歳以上 計 認定率 0 . 4 2 % 4 . 2 % 3 1 . 8 % 2 0 . 4 % 9 . 4 % 認定者数 4 2 人 9 , 985 4 , 584 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 介護認定者におけるレセプト分析では、血管疾患によるものが 95.2%であり、筋・骨格疾患による ものの92.5%を上回っていた。2 号認定者及び 65~74 歳の1号認定者(年齢が低い者)は、筋・骨格 疾患によるものより予防可能な血管疾患によるもので介護認定を受けている実態であった。 また、この年齢は特定健診対象年齢でもあり、血管疾患共通のリスクである高血圧・糖尿病・脂質異 常症の重症化を防ぐことは、介護予防にもつながる。 介護を受けている人と受けていない人の医療費比較では、受けている人は受けていない人の2.17 倍 も高く、介護予防することで医療費削減にもつながる。 【図表 15】

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2)健診受診者の実態(図表 16・17)

糖尿病等生活習慣病の発症には、内臓脂肪の蓄積が関与しており、肥満に加え高血圧、 高血糖、脂質異常症が重複した場合は、虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病性腎症等の A町においては、全国と比較してメタボリックシンドローム予備群・該当者が多く、 健診結果の有所見状況でも中性脂肪・GPT・空腹時血糖・尿酸など内臓脂肪の蓄積によ るものであることが推測される

4 健診データのうち有所見者割合の高い項目や年代を把握する(厚生労働省様式6-2~6-7) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 7,290 29.7 12,460 50.7 6,294 25.6 4,816 19.6 2,016 8.2 8,174 33.2 16,759 68.2 4,858 19.8 10,321 42.0 4,405 17.9 11,243 45.7 480 2.0 合計 250 29.9 430 51.4 222 26.6 134 16.0 95 11.4 118 14.1 561 67.1 158 18.9 351 42.0 140 16.7 286 34.2 13 1.6 40-64 90 29.7 141 46.5 88 29.0 54 17.8 31 10.2 33 10.9 186 61.4 72 23.8 109 36.0 63 20.8 113 37.3 4 1.3 65-74 160 30.0 289 54.2 134 25.1 80 15.0 64 12.0 85 15.9 375 70.4 86 16.1 242 45.4 77 14.4 173 32.5 9 1.7 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 6,647 21.5 6,381 20.7 4,257 13.8 2,680 8.7 534 1.7 6,561 21.2 22,789 73.8 737 2.4 11,017 35.7 3,251 10.5 17,585 56.9 81 0.3 合計 258 22.6 247 21.7 181 15.9 86 7.5 34 3.0 94 8.2 886 77.7 27 2.4 493 43.2 107 9.4 571 50.1 2 0.2 40-64 75 20.5 59 16.2 49 13.4 28 7.7 7 1.9 26 7.1 260 71.2 5 1.4 107 29.3 40 11.0 191 52.3 0 0.0 65-74 183 23.6 188 24.3 132 17.0 58 7.5 27 3.5 68 8.8 626 80.8 22 2.8 386 49.8 67 8.6 380 49.0 2 0.3 *全国については、有所見割合のみ表示 1.8 42.7 14.4 全国 20.6 17.3 16.2 8.7 県 保 険 者 1.8 17.0 55.2 130以上 85以上 120以上 1.3以上 57.2 0.2 LDL-C クレアチニン 25以上 90以上 150以上 31以上 40未満 100以上 5.6以上 GPT HDL-C 空腹時血糖 HbA1c 尿酸 収縮期血圧 7.0以上 県 保 険 者 女性 BMI 腹囲 中性脂肪 55.7 13.8 49.4 24.1 8.6 28.3 拡張期血圧 47.5 1.8 85以上 120以上 1.3以上 全国 30.6 50.2 28.2 20.5 クレアチニン 25以上 85以上 150以上 31以上 40未満 100以上 5.6以上 7.0以上 130以上 空腹時血糖 HbA1c 尿酸 収縮期血圧 拡張期血圧 LDL-C HDL-C 男性 BMI 腹囲 中性脂肪 GPT 5 メタボリックシンドローム該当者・予備群の把握(厚生労働省様式6-8) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 3,306,030 32.4 564,654 17.1 897,054 27.1 45,914 34.7 3,286 7.2 9,707 21.1 633 1.4 6,639 14.5 2,408 5.2 14,346 31.2 2,329 5.1 793 1.7 6,920 15.1 4,275 9.3 合計 836 36.2 48 5.7 150 17.9 12 1.4 105 12.6 33 3.9 232 27.8 28 3.3 17 2.0 120 14.4 67 8.0 40-64 303 26.4 24 8.6 53 8.6 3 8.6 32 8.6 18 8.6 64 8.6 3 8.6 8 8.6 38 8.6 15 8.6 65-74 533 46.0 24 4.5 97 18.2 9 1.7 73 13.7 15 2.8 168 31.5 25 4.7 9 1.7 82 15.4 52 9.8 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 4,531,499 39.8 262,862 5.8 424,580 9.4 51,978 43.1 1,945 3.7 4,926 9.5 251 0.5 3,570 6.9 1,086 2.1 6,659 12.8 922 1.8 353 0.7 3,454 6.6 1,896 3.6 合計 1,140 48.5 26 2.3 84 7.4 2 0.2 59 5.2 23 2.0 137 12.0 13 1.1 8 0.7 73 6.4 43 3.8 40-64 365 36.2 14 3.8 24 6.6 1 0.3 15 4.1 8 2.2 21 5.8 4 1.1 3 0.8 10 2.7 4 1.1 65-74 775 57.8 12 1.5 60 7.7 1 0.1 44 5.7 15 1.9 116 15.0 9 1.2 5 0.6 63 8.1 39 5.0 *全国については、有所見割合のみ表示 男性 健診受診者 腹囲のみ 予備群 高血糖 高血圧 脂質異常 該当者 血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て 脂質異常 血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て 保 険 者 全国 県 高血糖 保 険 者 女性 健診受診者 腹囲のみ 予備群 県 全国 該当者 高血圧 糖尿病等生活習慣病の発症には、内臓脂肪の蓄積、肥満に加え高血圧、高血糖、脂質異常症が重複した り、重症化した場合は、虚血性心疾患、脳血管疾患、慢性腎臓病等の重症疾患となる。 嬉野市においては、全国と比較してメタボリックシンドローム予備群・該当者が多く、健診結果の有所 見状況でも HDL-C・HbA1c・尿酸・収縮期血圧(女性のみ)などの有所見割合が高い事から、内臓脂肪の蓄 積によるものであることが推測される。 有所見割合の高い疾患は、男女ともHbA1c であることから、内臓脂肪を基盤としたインスリン抵抗性 による高血糖状態であることが推測される。 【図表 16】 【図表 17】

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16 継続受診者と新規受診者の比較 HbA1c 3人 2.1% 33.7% 220人 1人 1.8% 40.3% 127人 7人 4.8% 48.3% 315人 2人 3.5% 37.8% 119人 40人 27.4% 14.9% 97人 14人 24.6% 18.7% 59人 39人 26.7% 2.8% 18人 9人 15.8% 1.3% 4人 37人 25.3% 0.2% 1人 21人 36.8% 0.6% 2人 20人 13.7% 0.2% 1人 10人 17.5% 1.3% 4人 血圧 278人 47.9% 63.9% 418人 83人 43.0% 55.9% 176人 150人 25.9% 19.7% 129人 52人 26.9% 22.2% 70人 132人 22.8% 13.8% 90人 50人 25.9% 16.8% 53人 17人 2.9% 2.4% 16人 7人 3.6% 4.8% 15人 3人 0.5% 0.2% 1人 1人 0.5% 0.3% 1人 LDL-C 176人 40.6% 21.9% 143人 46人 46.0% 20.0% 63人 150人 34.6% 26.5% 173人 28人 28.0% 22.5% 71人 61人 14.1% 26.9% 176人 15人 15.0% 24.4% 77人 22人 5.1% 14.7% 96人 8人 8.0% 20.0% 63人 15人 3.5% 7.3% 48人 1人 1.0% 9.2% 29人 9人 2.1% 2.8% 18人 2人 2.0% 3.8% 12人 160~179 Ⅲ度 180以上 7.0~7.9 (6.6~7.5) 8.0~ (7.6~) 正常血圧 正常高値 99以下 100~119 120~139 140~159 Ⅰ度 Ⅱ度 HbA1c 血圧 LDL-C M(O・P)治療なしの者の状況 M(O・P)治療なしの者の状況 I 治療中(脂質異常症)の状況 6.0~6.4 (5.6~6.0) 6.5~6.9 (6.1~6.5) M(O・P)治療なしの者の状況 ~5.5 (~5.1) 5.6~5.9 (5.2~5.5) I 治療中(糖尿病)の状況 I 治療中(高血圧)の状況 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% …下段(新規受診者) …上段(継続受診者) -10% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% -10% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 受診勧奨レベル 受診勧奨レベル 受診勧奨レベル

3)糖尿病、血圧、LDL のコントロール状況(図表 18)

HbA1c では、治療中の 7.0 以上(合併症発症レベル)が 88 人いることがわかった。治療中のコントロ ール不良者も沢山いることがわかる。治療なしの受診勧奨レベルも30 人おり、この方々の受診勧奨をきち んとしていくことが重症化予防につながる。血圧についても、治療なしの受診勧奨レベル、治療中のコン トロール不良者への受診勧奨、保健指導等が重症化予防につながる。LDL-C については、治療中の方は正 常域の方が殆どで薬でのコントロールがしっかりできている。未治療者の方の受診勧奨レベルが多いので 受診勧奨をしっかりしていく。健診後のフォローをしっかりしていくことが大切となる。 【図表 18】

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4)未受診者の把握(図表 19)

医療費適正化において、重症化予防の取り組みは重要であるが、健診も治療も受けて いない「G」を見ると、年齢が若い 40~64 歳の割合が 34.6%と高くなっている。健診 も治療も受けていないということは、体の実態が全く分からない状態である。また、健 診受診者と未受診者の治療にかかっているお金でみても、健診を受診することは医療費 適正化の面において有用であることがわかる。 生活習慣病は自覚症状がないため、まずは健診の機会を提供し、状態に応じた保健指 導を実施することにより、生活習慣病の発症予防・重症化予防につながる。 6 未受診者対策を考える(厚生労働省様式6-10) ★NO.26(CSV) 7 費用対効果:特定健診の受診有無と生活習慣病治療にかかっているお金 ★NO.3_⑥ (円) G_健診・治療なし 65~74歳 E   健 診 受 診 者 728人 1,976人 1,237人 191人 174人 (42.4%) 477人 760人 J_治療なし I_治療中 H_治療中(健診未受診) G_健診・治療なし 1,134人 836人 356人 健診未受診者の 生活習慣病治療費 1,308人 (52.3%) 40~64歳 健診受診者 668人 (31.0%) 健診受診者 健診受診者の 生活習慣病治療費 ○G_健診・治療のない人は重症化しているかどうか、実態がわからない。まずは健診の受診勧奨を徹底し、状態に応じた  保健指導を行い、健診のリピーターを増やす 1,970人 J_治療なし I_治療中 H_治療中(健診未受診)   健 診 対 象 者 4,656人 B J_治療なし 7.0% I_治療中 45.4% H_治療中(健診未受診) 33.4% G_健診・治療なし 14.2% 健診受診者 52.3% 健診未受診者 47.7% 0% 20% 40% 60% 80% 100% J_治療なし 8.9% I_治療中 22.1% H_治療中(健診未受診) 35.3% G_健診・治療なし 33.8% 健診受診者 31.0% 健診未受診者 69.0% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 11,326円 33,165円 0 10,000 20,000 30,000 40,000 医療費適正化において、重症化予防の取り組みは重要であるが、健診も治療も受けていない「G」を見 ると、年齢が若い 40~64 歳の割合が 33.8%と高くなっている。健診も治療も受けていないということは、 自分の体の実態が全く分からない状態で、重症化することが考えられる。また、特定健診受診者と未受診 者の治療にかかっているお金を比較してみても、2.9 倍の治療費の違いがあり、健診を受診することは医療 費適正化の面において有用であることがわかる。 【図表 19】

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3)目標の設定

(1)成果目標

①中長期的な目標の設定

これまでの健診・医療情報を分析した結果、医療費が高額となる疾患、6 か月以上の 長期入院となる疾患、人工透析となる疾患及び介護認定者の有病状況の多い疾患である、 脳血管疾患、虚血性心疾患、糖尿病性腎症を減らしていくことを目標とする。2023 年 度には 2018 年度と比較して、脳血管疾患、虚血性心疾患の総医療費に占める割合を 3% 減少、糖尿病性腎症による新規透析導入者の割合を 100%減少させることを目標にする。 また、3 年後の 2023 年度に進捗管理のための中間評価を行い、必要時計画及び評価の 見直しをする。 今後、高齢化が進展すること、また年齢が高くなるほど、脳、心臓、腎臓の 3 つの臓 器の血管も傷んでくることを考えると、医療費そのものを抑えることは厳しいことから、 医療費の伸びを抑えることを目標とする。 しかし、嬉野市の医療のかかり方は、普段通院しているにもかかわらず、生活コント ロール不良のため、重症化する実態があり、重症化予防、医療費の適正化へつなげるこ とから、入院を抑え、入院外を伸ばすことを目標とし、まずは入院の伸び率を平成 35 年度に国並みとすることを目指す。

②短期的な目標の設定

脳血管疾患、虚血性心疾患、糖尿病性腎症の血管変化における共通のリスクとなる、 高血圧、脂質異常症、糖尿病、メタボリックシンドローム等を減らしていくことを短期 的な目標とする。 具体的には、日本人の食事摂取基準(2015 年版)の基本的な考え方を基に、1 年、1 年、 血圧、血糖、脂質、慢性腎臓病(CKD)の検査結果を改善していくこととする。 そのためには、医療受診が必要な者に適切な働きかけや、治療の継続への働きかけを するとともに、医療受診を中断している者についても適切な保健指導を行う。その際に は、必要に応じて、医療機関と十分な連携を図ることとする。 また、治療中のデータから、解決していない疾患にメタボリックシンドロームと糖尿 病があげられる。これは、治療において薬物療法だけでは改善が難しく、食事療法と併 用して治療を行うことが必要な疾患であるため、栄養指導等の保健指導を行っていく。 さらに生活習慣病は自覚症状がなく、まずは健診の機会を提供し、状態に応じた保健 指導を実施、生活習慣病の発症予防・重症化予防につなげることが重要で、その目標値 は、第 3 章の「特定健診・特定保健指導の実施(法定義務)」に記載する。

(19)

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第3章 特定健診・特定保健指導の実施(法定義務)

1.第三期特定健診等実施計画について

医療保険者は、高齢者の医療の確保に関する法律第 19 条において、実施計画を定め るものとされている。 なお、第一期及び第二期は 5 年を一期としていたが、医療費適正化計画等が見直され たことをふまえ、第三期(平成 30(2018 年度)以降)からは 6 年一期として策定する。

2.目標値の設定

3.対象者の見込み

4.特定健診の実施

(1)実施方法

健診については、特定健診実施機関に委託する。県医師会が実施機関の取りまとめを 行い、県医師会と市町村国保側のとりまとめ機関である佐賀市国保が集合契約を行う。  集団健診(嬉野市塩田保健センター他)  個別健診(委託医療機関)

(2)特定健診委託基準

高齢者の医療の確保に関する法律第 28 条、及び実施基準第 16 条第 1 項に基づき、 具体的に委託できる者の基準については厚生労働大臣の告示において定められている。

(3)健診実施機関リスト

特定健診実施機関については、市町村のホームページに掲載する。 (参照)URL:https://www.city.ureshino.lg.jp/top.html) 平成30年度 平成31年度 平成32年度 平成33年度 平成34年度 平成35年度 48.0 50.0 52.5 55.0 57.5 60.0 60.0 60.0 60.0 60.0 60.0 60.0 特定健診実施率 特定保健指導実施率 平成30年度 平成31年度 平成32年度 平成33年度 平成34年度 平成35年度 対象者数 4,526 4,347 4,172 3,881 3,685 3,442 受診者数 2,172 2,174 2,190 2,135 2,119 2,065 対象者数 163 157 151 145 138 132 実施者数 98 94 91 87 83 79 特定健診 特定保健 指導 【図表 20】 【図表 21】

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(4)特定健診実施項目

内臓脂肪型肥満に着目した生活習慣病予防のための特定保健指導を必要とする人を 抽出する国が定めた項目に加え、追加の検査(HbA1c・血清クレアチニン・尿酸、尿潜 血)を実施する。また、血中脂質検査のうち LDL コレステロールについては、中性脂肪 が 400mg/dl 以上又は食後採血の場合は non-HDL コレステロールの測定に変えられる。 (実施基準第 1 条 4 項)

(5)実施時期

6 月~8 月末までを個別健診期間とし、その他に追加健診期間と集団健診日を設ける。

(6)医療機関との適切な連携

治療中であっても特定健診の受診対象者であることから、かかりつけ医から本人へ健 診の受診勧奨を行うよう、医療機関へ十分な説明を実施する。 また、本人同意のもとで、保険者が診療における検査データの提供を受け、特定健診 結果のデータとして円滑に活用できるよう、かかりつけ医の協力及び連携を行う。

(7)代行機関

特定健診に係る費用の請求・支払の代行は、佐賀県国民健康保険団体連合会に事務処 理を委託する

(8)健診の案内方法・健診実施スケジュール

実施率を高めるためには、対象者に認知してもらうことが不可欠であることから、受 診の案内の送付に関わらず、医療保険者として加入者に対する基本的な周知広報活動に ついて、どのように行う予定なのか記載する。(図表 22)

5.特定保健指導の実施

特定保健指導の実施については、保険者直接実施、一般衛生部門と連携して実施して いく。 保険者年間実施スケジュール 保険者名 受診券発行予定枚数 (平成29年6月1日現在) 健診種類 H29年4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 H30年1月 2月 3月 個別健診 6月1日 8月31日 追加健診 10月16日 ~10月31日 集団健診 8月6日 8月20日 10月15日 11月26日 嬉野市 4,954 受診券有効期限 受診券発行月日 【図表 22】

(21)

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(1)健診から保健指導実施の流れ

「標準的な健診・保健指導のプログラム(平成 30 年版)」様式 5-5 をもとに、健診結 果から保健指導対象者の明確化、保健指導計画の策定・実践評価を行う。(図表 23)

(22)

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(2)要保健指導対象者数の見込み、選定と優先順位・支援方法(図表 24)

優先 順位 様式 6-10 保健指導レベル 支援方法 対象者数見込 (受診者の○%) 目標実施率 1 O P 特定保健指導 O:動機付け支援 P:積極的支援 ◆対象者の特徴に応じた行動変容 を促す保健指導の実施 ◆行動目標・計画の策定 ◆健診結果により、必要に応じて 受診勧奨を行う 163 人 (7.5) 60% 2 M 情報提供(受診必 要) ◆医療機関を受診する必要性につ いて通知・説明 ◆適切な生活改善や受診行動が自 分で選択できるよう支援 348 人 (16.0) HbA1c7.0以 上については 100% 3 D 健診未受診者 ◆特定健診の受診勧奨(例:健診 受診の重要性の普及啓発、健診デ ータの持ち込み、医療機関からの 情報提供の実施による受診勧奨) 2580 人 ※受診率目標達 成までにあと 226 人 受診率 48% 4 N 情報提供 ◆健診結果の見方について通知・ 説明 478 人 (22.0) 集団健診 100% 5 I 情報提供 ◆かかりつけ医と保健指導実施者 との連携 ◆学習教材の共同使用 ◆医療機関における診療報酬上の 生活習慣病管理料、栄養食事指導 料の積極的活用 ◆治療中断者対策及び未受診者対 策としてのレセプトと健診データ の突合・分析 1129 人 (52.0) % 【図表 24】

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