【論 文
1
UDC :624、
042.
7 :620.
1:624.
014.
2 :725.
198 日本建 築 学会 構造 系論 文 報 告 集 第 360 号・
昭和 61 年 2月K
型
筋
か
い付 鉄 骨 骨
組
の
設 計
と
終
局
耐
力
筋
かい付
鉄骨 造発
電所建家
の耐
震設
計
法
に関
する実証 的研 究
(
その2
)
名誉会員 正 会 員 正 会 員* 料 ネ き ホ
清
久
義
恒
幸
藤
川
藤
武
津
後
1
.
,
序筋か い付 骨 組を主要な耐震 要 素と す る構造 物の設計は 筋か い材の細 長比 に依 存する筋か い の強 度と 周 辺 骨組の 強 度を考慮 し た 弾性設計が主 流を な し てい たが
,
近 年の 建 築 基 準 法の改 正や社 会 的 要 請 等によ り,
こ の よ うな筋 かい付骨組構造 物 も大 地 震 を想 定し た設計が要 求され る こと と な り,
塑性を も考 慮する必要性 が 生じてき た。し か し筋かい付 骨 組 構 造 物の弾塑性を考 慮した設 計は 筋かい材の座 屈 現 象 等の評 価の不確 実さ も手伝い容 易で は な い。
本 研 究は
,K
型 配 置の筋か い付鉄骨骨 組 を主要な耐 震 要 素と す る 火力 発 電 所 本 館 建 家を対象と し て その合 理 的 な耐震 設計 法 究明を 目的とし て実施し た実 験および解 析 的研究である。
火 力 発 電 所 本 館 建 家の耐 震 設 計の大きな問題点の一
つ と し て,
前報 (その1
)で詳 述 し た ご と く耐震要素の弾 塑 性 特 性の 不 確 実さが挙 げられる。さ ら に耐震要素の弾 塑 性 特 性の定量的評価が可 能と な っ たと して も
,
い か にその結果を部材設 計, 建 家 設 計 に簡 便に反映さ せる かが重 要な課題 と な る。
前 報 (そ の
1
)で は, 研 究の第 1ス テップと して, 火 力 発 電 所 本館建家の耐震 要 素 を実 大に近い形状で取り出 し, 筋か い の仕口条 件 と 細 長比 を変え て繰 返し載荷 実 験 を行い,
実 験結果お よび若 干の計 算 結 果 を混え た検討か ら,
K型 筋か い付鉄 骨 骨組の水 平 荷 重 下の復元 力特 性 が, 座 屈に よ る 耐 力劣化や上部は りの 変形等の影 響 を大 き く う け複雑で ある こと,
特に上 部は りが筋か い の断 面に見合っ た十 分な剛性,
強度を有さ な けれ ば上 部は り 中 央 部の下 方 変 形が累積し骨組 耐 力が著し く劣 化す るこ と, K型 筋か い付 鉄 骨骨組の保 有 耐 力を周 辺 骨 組 の耐 力と筋かい耐力の単 純な累 加に よっ て算定する場 合は保 有 耐 力を 過大に評 価する お それ が あ ること等の特 性 を確 * 日 本学士 院 会員・
工博 * * 鹿 島建 設 武藤記念研 究 室・
工 博 牌 事 鹿 島建設武 藤 記念 研 究室 〔昭和50年2月6日原 稿 受 理 } 認し た。本報 (その 2)では
,K
型 筋 かい付骨組の特 性 を支 配 す る上 部は り部 材と筋かい材の関係に注目し た各 種の解 析 的 検 討 を行い,
上部は り と筋か いの相関を定 量 的に明 らか に しK型 筋かい 付骨 組の設計 指 標と実 用 的な耐 力 評 価 手 法の提 案を行う もの で あ る。
な お,
本 報の内 容の一
部はすで に文 献 7)〜
文献 10 )に発 表し て い る。2.
弾 塑性 解 析法 2.
1 は じ め に 筋か い付 骨 組の弾 塑 性 解析法と し て,
筋かいの座 屈 現 象および座 屈 後の不安定挙動を一
次 元履歴復元 力 特 性に よっ て考 慮し た塑性ヒ ン ジ 型 平 面 骨 組 解析 法 を採 用す る。 骨 組の構 成要素と し て,
柱,
はり,
接 合 部パ ネルお よ び 筋 かい を考え る。
柱,
は り部 材には,
曲げ変形,
せ ん 断変形, 軸 方 向 変 形を考慮 す る。
部 材の 降 伏は,
両 材 端 で曲 げモー
メ ン トー
軸 力 相 関 降伏条 件に よ り判 定す るも の とし,
降 伏 後の塑性剛性はVon
Mises
の塑 性 流れ則,
Zieglerに よ るPrager の移 動 硬 化の修 正 則1}に基づい て 評 価 するもの と す る。 接 合 部パ ネル は,
せ ん断 変 形のみ を考慮し,
せ ん断 力 と せ ん断 変 形 角の 関 係は Bi−
Linear と す る。 筋かい材の復 元 力特 性は,一
般に は そ の簡 便さ か ら圧 縮材と して の筋かい の抵 抗 を無 視し たス リッ プ形の も の を考え るこ とが 多い が,
そ の特 性につ い て は多くの研究 者に よ り明らか に さ れて お り,
すで に履 歴 特 性の定式化 もな され応 用の段 階に あ る とい え る。K
型 筋か い付 骨組 の復 元 力特性に対して は,
上 部は りに働く筋か い不つ り 合 力が大き な支配要素の一
つ と考え ら れ る ことか ら,
特 に筋 かいの復元力 特 性の正 確さ が要 求さ れ る。 こ こ で は 既 往 研 究の成 果か ら扱い も簡 便な若 林,
柴田2} ら に よっ て定 式 化され,
精 度も良い履歴則に よ り復元 力特 性を定 め る。
解 析は,
増 分 法によっ て行い,
各ス テッ プの応 力,
変 形は増分 量 を累 加 する ことによっ て得ら れ る。2.
2
一
般 部 材の剛 性マ トリッ クス一
44
一
(
1
) 弾 性 剛 性マ ト リックス 弾性 時の 剛性マ ト リッ クス は,
曲げ変形,
せ ん断 変 形 軸 方 向変形 を考慮す る。
(2
) 塑 性 剛 性マ トリッ クス 柱,
はり材は,
部 材 端にZiegler
の修正則に従 う塑 性 ヒ ン ジ を持ち う る 弾 性 直 線 材 要素と考え るい わ ゆる ひず み硬 化一
般 化 塑 性ヒ ンジ 理論に基づ い て評 価して いる。 こ の理 論は,
柱, は り等の部 材にある塑性 化 領 域が生じ た場 合,
そ の変 形を弾 性 変形と塑 性 変形 とに分 離 し, 後 者 を材 端の長さを持た ない点 (塑 性ヒン ジ)に集約さ せ て取り扱おうと するもの で,
その理 論,
適 用 性について は花 井 博 士3},
井一
ヒ博 士4 〕 等の研 究 報 告に詳述され て お り, 実際の挙 動との整 合 性も良 好で あ ること が確か め ら れ て い る。
降 伏 条 件 部 材 端の断 面 が 降 伏し て塑 性 変 形す る と き初期降伏曲 面は,
そ の形と大きさを変え る ことな く中心点が移 動す る W.Prager
の移 勤 硬 化 則が ある。
よっ て後 続 降 伏 条 件 式は,
次式の よ うに表さ れ る。 φ(Q
,一
α1,Q2
一
α1,
…,
Qn
−
an)=
0…・
…・
…・
・
(1) こ こ に {Ql
−IQ1
,
Q
,
,
…,
Q
諾は,
部 材の一
般 化力で あ り, 本 解 析で は軸 応 力と曲げ応 力を考慮 し,
降 伏に及ぼ す せん 断 応 力の影 響は無 視す る。
ま た,iaiiial
, ab…
, 婦「 は,
降 伏 曲 面の中 心 点の総 移 動 量であ る。
こ の降 伏 曲 面の移 動に よる変位増分1
α}=1
δa1 ,δα、,
…,
δ婦7 は, H,
Ziegler
の提 案によ りicra
}=
δμIQ
−
aト・
・
一一・
・
r・
− r・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(2
) こ こ に, δμは正の実数で増 分 間に応 力 点が,
ひ きつ づ き降 伏 曲 面 上にとどまっ てい る次の条件式 に よっ て求 め られ る。
1
φ円δQ
一
δalt:
O…・
…・
…・
…・
…・
…・
…・
・
…・
…
(3 ) こ こ にlill
=
1
∂φ/∂QI−
1
∂φ/∂Q1.
∂ φ/∂Q
,,
… ,
∂φ/ ∂Q
ボは,一
般 化塑性ひずみ増 分で あ り塑 性 流れ 法則に よ り 降 伏曲面の外向き 法線ベ ク トル で あ る。
ま た, 部 材 端に お ける一
般化 塑性 変 位 増 分δqρ は,
Mises
の塑 性 流れ法 則に よっ て次 式で表さ れ る。
1
δq’ }=
δλ1
∂¢/∂Qi=
δλldil
・
・
…・
…・
・
…・
・
…
∵・
(4) こ こ’
で δλ>0である。 構 成 方 程 式一
般 化 力の増 分,一
般 化 変 位の増 分は , 部 材の両端で 弾 性 部 分 と塑 性 部 分に よっ て1
δQ
}=
1
δQel
十imQ
ρ }・
…・
…・
……・
…
…・
・
・
…
…・
・
(5 )1
δ(il
=
i
δqel十1
δqP}……・
・
鹽
……・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
…
(6
) また,
弾 性 状 態にある部 材 端の一
般 化 力の増 分と一
般 化 変 位の増分の 関係は次式で表さ れ る。1
δQe
}竺
[Ke
]1
δqel7r…
r・
・
…
r・
∵・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(7 > こ こで・K
・ ・一
[
K
KS『‘K
∫, ‘ κジ」]
囃 ・Tj,
・… リ・ ク・ さ らに,
ひずみ硬 化 係 数をC
と して部 材 端の塑 性 変 位 増 分に よ る一
般化力の増 分は花 井 等3}の提 案に基づき次 式で表さ れ る。
1
δQP
}=C
[Ke
]1
δqρ1
…tt
・
・
・
・
……・
………・
……・
・
(8) 以 上の関 係か ら, 弾 性変位増分によ る部 材 端一
般 化 力 の増 分は次式で表さ れ る。
1
δQ
『=
16Ql
− C
[Ke
]δλi
φ1
・
…………
…・
…・
…
(9
) こ こ に1
φi
=
1
∂φ/∂M
,,
∂φ/∂M,,
O,
∂ φ/∂NiJIT
であ る。
(9 )式を (7 )式に代入 し て,
(4) (6)式の 関 係 を 用い る と次 式が得ら れる。
亅δ
QI
;
匚Ke
]1
δqI−
(1− C
)[Ke]・
δλ・
1
φ}…・
…
一
…
(10
) ま た,
部 材 端i,
j
にお ける弾 性 変 位の増分によ る一
般 化 力の 増 分と降 伏 曲面 法 線ベ ク トル の 直交性か ら次式 が得ら れ る。[
1
φ、}00
}φ丿}]
[
餐
i
:
餐
;
:
]
獻
1
:
黝
一
1
・1
…・
………・
……・
………・
・
・
…
(ユ1
> こ こに1
φ‘},
1
両は そ れ ぞ れi
端,
ノ端で の一
般 化 力 状 態 に おける降 伏 曲面の外 向 き 法線ベ ク トル である。
(10 ), (ユ1)式よ り塑 性剛性マ ト リッ クス [KP]を有する部 材 端一
般 化 力の増翁
と部 材 端一
般 化 変位の増 分との関 係が次 式のよ うに求まる。
1
δQ
}= [Kρ]1
δq
}…・
・
…
……・
∵・
・
………・
………
(ユ2)こ こ に[
KP
]は部 材 端 部の降 伏 状 態に対し て4
つ の 異 なっ た形を と る塑 性 剛 性マ ト リッ クス で あ る (付 1参 照)。
2.
3
筋かい材の剛 性マ トリックス (1 ) 弾 性 剛 性マ トリックス 弾 性 時の剛性マ ト リック ス は, 軸 力と軸方向変形の 関 係か ら下式で表さ れ る。畷
卜
擘
[
1−
1−
1 1]
隴
:
}
・
…・
・
・
… 3・ ここ でE
:ヤング係 数, 」:筋かい部 材 長,
As :筋か い断 面積,
δU :増 分 変 位(2 )
塑 性
剛
性マ トリックス塑性時の剛性マ トリッ クス は, 弾 性剛性マ ト リッ クス に基づ き下 式で表さ れる。
開
・ ・剄
11
∵
]
鷹
:
…・
… 4 ・ こ こ で ρe :塑 性 時の剛 性 低 下 率本解析では
,
筋かい の剛 性 低 下 率 を,
繰 返し加 力時の 履歴復元力特 性の接 線 剛性か ら評 価す る ものと す る。 履歴復元 力特性は,
若 林,
柴 田らによっ て定 式 化さ れ た実 験 式2) を採用 す る。 定 式 化さ れた耐 力 曲線は,
単 調 載 荷 時と 繰 返 し 載 荷 時では異なるが,
こ こ で は処 女 座 屈 以降の繰 返し特 性を対 象と して い る の で繰返 し載 荷 時の 耐 力 曲 線に従 う もの とす る。
し た が っ て,
処 女座屈 時の 最大耐 力は考 慮さ れ な い。
一
45
一
2.
4
接 合部パ ネルの剛性マ トリックス (1 ) 弾 性剛性マ ト リックス 弾性 時の剛 性マ ト リッ ク スは,
下 式で表 さ れ る。
δMP;
4BD 診G
δψ…………・
・
・
…
…・
…・
…・
…・
(15
) こ こ で 2B :パ ネル幅,
2D ;パ ネルせ い , M 尸 :パ’
ネル モー
メ ン ト,G
:せ ん断 弾 性 係 数,
t:パ ネル厚 (2
)塑 性 剛 性マ トリック ス 塑 性 時の剛性マ ト リック ス は,
下 式で表さ れ る。 δMP =4BD
tp
ρG
δψ…・
………
……・
・
………・
(16) こ こ で Pp:剛 性 低 下 率,
op:せ ん断 変 形 角3.
実 験 結 果の シ ミュ レー
ション3.
1
は じめ に こ こで は,
2章で述べ た弾 塑 性 解 析 法の妥 当 性を検 証 す る た め, 前 報 (その 1)の K型 筋か い付 鉄 骨 骨組の繰 返し載荷実験 結 果の シミュ レー
ショ ン解析を行っ た。 そ して実 験 結 果と解析 結 果を 比較 検討 し, 考察す る と と も 表一
1 解 析モデル諸 元 試 験体 部 位 項 目 MaINa2N α3 全 塑性モー
メン ト(Mp)t●
cm2794.
42794.
4Z794,
柱 降 伏 軸 力・
〔Np) to“ 35523562356.
2 全 塑性 モー
メ ン ト(Mp)t・
cm395 ア.
5395763957.
6 梁 降 伏 軸 力1〔Np) ton23B.
623B.
623B.
6 巾 cm95.
8 トlo.
oZ8.
0 上部 梁中 央パネル
せい cm44.
o44.
044.
o 筋か い 降伏軸 力 ton1351204.
5135.
1 表一 2 繰 返し変 位 載 荷 条件 (シ ミュ レー
ショ ン解析 ) サ イクル
No.
=1 士2r・
土 , 士4r士5 士5卿
±7 土日 止9 層ll旨陵圧彡ゴ「
IR=
1/30D‡
1〆20D=
1/100 士且〆50 土 レm 層 隅咬 1「・
.
δ 〔1 ± L17 士 1
.
75 よ 3.
50 士 7.
oo 土1167 繰 返L 数 n 12221L /2 H−
456 H−
456 5」
ロ
ロ
ロ
“
虜
も
早
8 鴇 受工
4450 図一
1 シ ミュ レー
ショ ン解 析モデル (NQ、
2供試体の例1
NfNp一
1.
D門『曹
F門一一
■
一
一一
;T.
T2 lo a b 聖L憐一
_
.
0−一一一
一
一g
MIMp一
1.
o 図一
2 柱,
はりの初 期 降 伏 条 件一 46 一
に筋かい接 合 部の固 定 度 を推 定 し,
4章の解 析 的 検 討の 基 本 条 件と した。
3.
2 解 析モ デル お よび解 析条件 解 析モ デルは,
実 験 条 件を考慮し て以下の ご と く設 定 し た。
図一
1は,
実験供試体 (表一
1)に対 応する解 析 モ デルの 諸 元 を No.
2供 試 体を例に示し たもの で ある。
モデルは柱,
は り, 筋かい の他に接 合 部パ ネル を柱は り 接 合部お よび 上 部は り中 央 部に設 けた平 面 骨 組モデル で あ る。
筋 かい はパ ネル端 部に ピン接 合さ せ たが,
実際は ガ セッ トプレー
トお よびブ ラケッ トによる接 合であ り理 想的なピン支 持 状 態で は ない。
こ のよ う な筋かい の端 部 条 件が,
ピン支 持 以 外の条件 下で の班 往 研 究と し て は若林, 松 井 等の実 験 報 告 5 }が あ り,
そ の中で筋かい の 材 端 拘 束 効 果は有 効 座 屈 長 比と一
次の相 関を 持つ と述べ られ て いる。
そ こ で本 検 討で は,
筋かいの端部支持 条件の違いを有 効 座 屈 長 比の変 化で考 慮して解 析した。 モ デ ル の境 界 条件は,
柱脚 部の左 右 両 節 点 をピン,
V一
ラー
支 持と し た。 加 力は,
実 験と同じ条 件で行い , 左右両 柱 頭に 等しい 繰返 し変位載 荷す る ものと し た (表一2
参 照 )。
柱,
は り,
筋 かいお よ び接合部パ ネル の降 伏 応 力 度 σy は,
実 験 時の材 料 試 験 結 果の値一) を採用 した。
鉄 骨の ヤ ング係数は,E =2100
t/cmZ,
せ ん断 弾 性 係 数は,
G =
810 t/cm2 と し た。 ま た,
柱,
は りの 初期 降 伏 条件は,
図一
2に示 すご と く各 象 限a,b
の2
直線12〕で近 似し,
交 点の法 線ベ ク トル は簡 単の た め arb の いずれ かの法 線ベ ク トル を 取るもの と して いる。
柱,
は りの ひずみ硬化係 数C
は,一
律0.
02と仮 定し た。
3.
3 シ ミュ レー
シ ョ ン解 析 結果 実 験 結 果とシ ミュ レー
ショ ン解 析 結 果の層せ ん断力Q
一
層 間 変 位 δの関 係を比較して図一3
に示す。 ま た,
No .
2供 試体に注目 し て,
上部は り中央 部の 鉛直変 位の 比 較 を 図一
4に,
層せ ん断 力Q
と軸 方向変 位△の関係 を比較して図一
5に示す。 以 上の結果か ら,
次の こ と が いえ る。
(1 ) 復 元 力 特 性と有 効 座屈長 比 筋かいの端 部固定度を等 価な有 効 座 屈 長 比 r と して 評価し た場合,
ガ セッ トプレー
ト形 式で は r;O.9,
ブ ラ ケ ッ ト形 式では r=
0.
7の解 析結果が実 験 結 果と良く一
致してお り , 座屈 後の復元 力特性も2サイクル以 降 実 験 値と解 析 値が良く対 応し, 実 験で得ら れ た紡 錘 形の履 歴 曲 線 を 弾 性 除 荷 時の剛 性 低 下 を含めて良く追 跡 して い る。
ま た,
各サ イ クル の最 大 耐 力も処 女 座 屈 時を除き良く一
致し てい る 。 この こ と よ り,
ガ セッ トプレー
ト形 式は,
材 端の 面 外 曲 げ 剛 性 が 小 さ く ピン 支 持 に近い状況で あり
,
反 対に ブラケッ ト形 式は,
材 端の 面 外 曲げ剛 性が大 き く 固定に近い状況であると推定でき る。(
2
) 上部は り中 央 部 鉛直変位上部はり中 央 部の鉛 直 変 位は
,
実 験 値に比べ 解 析 値が 大き く なっ て い る。こ れ は前報(その 1)で示し たよ うに, 実験では引張 側 筋かい の下 端 部 ガセ ッ トプレー
トが早 期 に引張降 伏し,
引 張 筋か い の負 担軸 力 が低 減し,
圧 縮 筋 かいの座 屈後 両者の負 担 軸 力の差に よっ て生 ずる不つ り 合 力が解 析に 比べ 小さ く,
は り中央 部の鉛直変位が小さ 図一
4 く なっ たもの と思わ れ る。一
T2 δCcm) 圧 館応力 度 に遠し た 時に禽 筋かいが負担 す る水 平 力 ) No.
1 供 試 体 00 ( 5Q ー No.
2 供試体.
一
一
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2 (cm > Q 菖一
守−
一一
Q q〔DQC「
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解析 値 実 験値一
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苧
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−
QC}
’
.
F
12 δ〔cm ) No.
3 供 試 体 図一3
層せん断 力Q一
層間変 位δの関 係 (実 験と解析の比較〉8
上 部は り中 央 部 鉛 直 変 位 (No,
2供 試 体 :実 験 と解 析の 比 較 )バ
リ o 〔 5Q1 Q( t)一
1601 図一
5 層せ ん断 力Q 一
軸 方 向変 位Aの 関 係 (No.
2供 試 体 :実 験と解 析の比 較 ) (3
) 筋かい の復元 力 特 性層せん断 力
Q
一
軸 方向変位 4 の 関係も, 実 験 値と解 析 値が大 略一
致してい る。以 上よ り本 解 析が, 座 屈 現 象お よびその後 不 安 定 挙 動 を追 跡し う るこ と を確認 した
。
4.
K型筋かい付 鉄 骨 骨 組の設 計 と終局 耐力 4.
1 は じ め にK
型 筋かい付骨組は,
圧縮 筋か い の座 屈後引 張 筋 かい との軸力の不つ り合いか
ら上 部は り中 央 部に 下方向の 力 が働き,
上 部は りに鉛 直変位を引き起こす。 鉛 直変 位は 引 張 筋かいの水 平 力 負 担 能 力を著し く低下さ せ る ため,
復元力 特 性に大き な影 響を 及 ぼ す。 この鉛 直 変 位の大き さは ;上部は り性 能 と筋かい性 能の相関に影 響を受 ける こと が推測 さ れ る。 し た がっ て その影 響量 を定 量 的にと ら え るこ と が合理 的な耐震設計を行うために不 可 欠である。
特に発 電所本館 建 家の
K
型 筋かい付 骨 組は,
水平力の 大 部分 を 筋 かい が 負 担 するよう設 計さ れ てい るた め, 筋 か い断 面性能に 比較し,
周 辺 骨 組 特に はりの断 面 設計時 の配 慮は不足 が ち と な る。
ここで は,
上部は り部 材 性 能の影響を.
と ら え る た め,
本 館 建 家の代表的な架 構 形 状 と考え ら れ る3
種 類の骨 組 を対 象と し て上 部は り部材 性 能と筋かい断 面 性 能 をパ ラ メー
タ と し た解 析を行い,
両者の相 関 と 復 元力 特 性の関一
47
一
匿
[
O 頃門
区
コ
圜
EifWfi
巴
蟄
ESivel
基 本モデルA モデルB 図一
6 解析モデル モデルC 表一
3 基 本 解 析モデル A,
B,
C の 諸 元 項 旧 澗:く・
断「
lflr A瞥 cm2As 2lx■
MPton・
cmNp ton 柱 H−
200×200x】4x28132 星520 」68705.
124859317.
2 梁 H−
456Xl50 ×9Xl686,
艮538,
1528959,
3505.
2206,
8 項 目 モ デ ル A cm饗 1層
l C隅
N ton モデル
A44.
3893.
5414、
7106.
3 筋かい モデル B44.
31216.
4483.
6106,
3 モデル C44.
38 艮5.
3396.
1106.
3 表一
4 解析ケー
スー
覧 (パラメー
タの変動 幅 )パ
ラメー
ク 基 本モデ厂
レ
に吋し て変化さ せたパラ メー
ダ L 部 梁 性 能 敏,
か い性 能 モ デル
せ ん慚’
断 面汽’
[ 断llll.
次モー
メント 令烈性モー
メ ント 鞫II‡ヒ 比 ll欲 催 大 ∫1とk ‘1走入 80cm「
750000。
m57500D匸
・
cmi30 A,
B,
c 〜 〜 5 〜 jl
こ
憩 1鬮
誕小 llと小 11と小 ll≒小 30じ
m『
10000囓
m°
looo【・
聖
囲
30 係 を 明らか にする。
さら に検 討結果に基づいてK
型 筋か い付 骨 組の実 用 的な設計指標お よ び終局耐力 評 価 法 を導 くもの である。
4,
2 解析モデル の設 定 解析モ デル は,
基 本 形 として図一
6に示 す 3種 類の形 状を有す るK
型筋かい付 鉄 骨 骨 組で,
階 高h
とス パ ン 長L
の 関 係と して, 実 際の本 館 建 家で採 用されて いる もの を設定し た。 基本モ デルA
,B
,C
の柱,
は り,
筋 か い諸元 を表一
3に示 す。
なお,
基 本モ デル A はすで に 実験等によ り その特性の明ら か なNo.
1供試体と対応 し ている。
解 析に際し,
以 下の仮 定を設け た。i
) 筋か い は ピン接 合と し有 効 座屈長 比 r は.
シ ミュ レー
シ ョ ン解 析結果 よ り r=O.
9を採 用する。
(実 際の建 家の 筋 かい接 合 部はほ と んどガセ ッ トプ レ
ー
ト形式が 用い られ てい る)。
また,
曲げ剛 性は 弱軸で評 価 し, 座屈は構 面 外に起る もの と す る。
の モ デル は柱, は り, 筋かい か ら成る平 面 骨 組と す る。
iii
)鉄 骨の 降 伏応 力 度σy は,
σy=
2.
4 t/cm2 と す る。 以上の解 析 仮定に基づ き, 左 右柱頭に等しい繰 返し変 位 載 荷をか け て解 析を行っ た。
解 析ケー
ス は,
表一3
の各基 本モデルA ,B ,
C
の諸 元に対し上 部は り性 能の せ ん断 断 面ac
A
。 ,断 面二次モー
メン ト1,
全 塑 性モー
メ ン トMp
お よび 筋か い の細 長 比 λを表一
4に示 す範囲で お の お の独 立に変 化さ せ て パ ラ一
48
一
(
=
Q ご α【
、
崟 ぐ 掣 1 0 1/200 1ilOO 1/50 刷 問 費 形 角R 100 °断 面二次モー
メントのvave (1} 80 0 00 6 4 2
ー
(
5 ご α R 甃 ぐ 宰枦
謹
蒙
≡
1
OO ● 口 a ▲ x 工小 60 觚 20〔
ロ
2)
α R 善 健 宰 芯 R O l/200 1/100 T/50 層 悶資 形角 R q 全塑 性モー
メ ントの影 響 1oo ・ ‘rX
°昌
ヨ
ム ◎ 0● 口 △ ▲ Mp小 R 0 1!20G l/100 1/50 層閏変彫角R 図一
フ 層せん 断 力Q
層 間 変 形 角 R の関係 〔モデル A,
上部は り性 能の影 響の検 討 ) メー
タスタ ディを行っ た。
4.
3
解析結果 (1 )上部は り部 材性能の一
般 的 影 響 特 性 まず上 部 はり性 能の一
般 的 影 響 特 性をみ る た め,
筋か い の細 長 比 λ=
83 (No.
ユ供 試 体の λ〉の ケー
ス に注 目 し た。 解 析 結 果の うちモ デルA
を例に, 繰返 し載荷 時の 層せん断 力Q
と層 問変形 角R
の関係か ら,
正 方 向 加 力 時の処 女 座 屈 時 (2.
3で定義し たごとく通 常の処 女 座屈 と は異な る),R =
1/200
,R =
1/100,
R=
1/50に おけ る値 を プロ ッ トして図一
7に示 す。
以 上の モデル A, B,C
の結 果か ら次の こ と がい え る。 せ ん断 断 面 積の影 響 :R ・
=
1/200−
1/50で若 干の差は み ら れ るが,
有 意の差は ないといえ る。
し た がっ て,
せ ん 断 断 面積の復元力特性に与え る影響は無 視しうる。
断 面二次モー
メ ン トの影響 :R =
1/200−
1/50 で その負 担せん断力が大き く異な り,
復 元 力 特 性に影 響 を及ぼす こと が確 認さ れ た。
特に,1
が小さい 場 合 処 女 座屈時の 負 担せ ん断 力よ り も, 劣化す る傾 向 がみ られ る。
全塑性一
:R=
1/200〜
1/50で そ の負 担 せ ん 断力が大 き く異 な り
,
その 差 は 層間 変位 が 大な る程顕著とな る傾向が表れ てお り,1
と同 様に復元 力特 性に影 響を及ぼ すこと が確認さ れ た。 (2 ) 上 部は り部 材 性 能と復元力 特 性 上記 (1 )の結果か らt 上部は り部材性能の う ち, 断 面 二次モー
メン ト1
と全 塑性モー
メン トMp
が 復 元 力 特 性に大き く 影 響 す るこ と が 分っ た。
こ こ で は,
以 上の 2 つ の要 因に注 目し, 定量的評価を行う。
解析 結果 を整 理 す る に あ た り,
以下の点 を考 慮し たe 実在H
鋼の1
とM
(Z
)の相 関につ い て H鋼の ∬と M。につ い て下 式で そ の相 関を表す と,
そ の相 関 係 数 α は一
般に 1.
0くα〈1,
15の範 囲に収ま る。・
− Zp
・{
チ
/
∬・
…・
…・
・
…・
・
…・
・
一 ……・
…一
・
(17) こ こでZ
ρ:塑 性 断 面 係 数,H
:H
鋼の せい し た がっ て , 全パ ラメー
タ解 析 結 果か ら,
大 略この範 囲にあ る ケー
スを選 び出し検 討の対 象と す る。
基準耐力の算定と耐 力特性 筋かい付 骨 組の終 局 耐 力は,
通 常 周辺 骨組の負 担せ ん 断 力 と 筋 かい の負 担せん 断 力の和で表され る。
しか し, 両 者の和と し た 場合K
型 筋かい付 骨 組の特性は, 層 間変 位の大き さ お よび上 部は りの変形の大き さによ り両 者の せ ん断 力分担 割 合が変 動し て複 雑とな り上 部は りと筋か い の相 関の究 明 を 難しくする原因 とな っ て いる。
そこ で,
筋かい の み の負 担せん 断 力に着 目し,
層 間 変 形 角 R=
1/100.
程 度の レ ベ ル を終 局 時の変 形の 目安とし て考え,
本 解 析 結 果の層せ ん断 カー
層 間 変 位の関 係か らR =1
/100の変形 レベ ルの筋かい負担分の耐 力と その特 性を明ら かに す る。
耐 力 特 性を示す指 標と して,R
・・1/100
にお け る筋か い負担せ ん断 力Q
。を基準 耐 力Q
,で割っ た下 式で表さ れる指標 a を考える。
α=
Q
.IQ
,・
……・
・
……・
∴……・
・
……・
…・
……
(18 > 基 準 耐 力Q
,は,
圧 縮 筋かい の座 屈 荷 重 N。の水 平 方 向 成 分の 2倍と し て評 価する。 こ こで座屈 荷重 Nc は,
若 林,
柴 田によ る繰 返し時の筋かい耐 力 曲 線にお け る座 屈耐力で, オイラー
荷重iVE
と引張 降伏軸力Ny
との関 係か ら 図一
8を用いて簡 単に求まる ti また, 部 材 断 面に係る設 計 指 標 ξは図一
9に示す ご と く上 部は り中 央に鉛 直下 向きの 力が加っ た時の上 部はり 曲 げ耐 力を筋かい材の頂 部に鉛 直上向きの力が加っ た時 の 引 張降 伏耐 力で割っ た 値 で,
下式で表 さ れる。
ξ
一8
鬻
L
、霧
、・
…
∵・
−7…………一・
一
(19) こ こ でh
:は り/柱剛比以上の無 次元指数 α
,
ξ を用い て モデル A,
B,
C
の パ ラ メー
タ解 析 結 果 を整 理し,
図一
10に示 す。 以上の結果 か ら 次の こと がい える。
)1L
ll
i
ゼ
』11
}
°・
6潔
・・
4辞
。 ・ 0 12345578910 筋かい「1ゴ彪nf/工Nf/Nv) 繰ゴ区し覗〜荷貼・
の履 歴子夏丿O力牡’
1.
#iにお け る「甑F「r粫トr力 図一
8 圧縮筋かいの基準座屈耐 力の算定 PG 2Pロ
N
/
\
}
L−_
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L_ 9
.
ヒ部梁醐 P,
.
−
8〔2k+3}蜘 “s;h・
い
弓1張ntJ」P。
.
N。
i。
e 4k十3 L、
ILLai’
術 擦 ξtPc/PILl 8工2k〒
3} Zr・
2 ξ=
司k十3 八 H・
ト.
L 図一
9 設 計 指 標 ξの考え方 架 構 形 状の影 響 MI,
.
降r,こ毛一
メ
ントZ,
・
・
f、
、
計
1
繍
1
「燈
度 N.
砺か い十11/JAI1・
rI AI1:肪か い断 而 樋 il:.
m・
容・
11・
iu「乏・
’」1.
E 架 構 形 状の大き く異な るモデルA ,B ,
C
の解 析 結 果 は,
同 じ細長 比 λ に対し て い ずれ も同じ直 線上に載る 結果と して得ら れた。 つ まり a一
ξの 関 係は,
架 構 形 状 に は無関係で あ る。 耐 力特性,
設 計 指標お よび細 長 比の関 係 耐力特 性, 設計指標お よび細長 比 の関係は以 下に示す 簡 単な関 係 とし て得られ る。
つ まり,
同じ細 長 比で設 計 指 標 ξ を小→ 大へ 変 化さ せ た場 合, 基 本 的に は 2直線で表さ れ る。
例と し て λ=
:
83の ケー
ス につ いて見ると, α と ξの関 係は図一
llに 示 すa= a。,
ξ=6
,で折 点 を持つbi−linear
型の 2直線で 表され る。 折点 ξ;
e
,よ り大きい範囲 (直線矼)は a の増 加 率が 急 激に鈍 化し,
上 部は り性 能 を増 加させ て も耐 力の 向上 は そ れ程 期 待で きない。
こ れ は.
こ の範囲の骨緝
は,
引 張 筋か いが引 張 降 伏に達し,
すで に筋かい の性 能が最 大 限 発 揮さ れて いることに よ る。 また,
初 期こう配の直線1
は細 長 比によらず 下 式で表 さ れる直 線と して近似さ れ,
細 長比 λ の違い は第 2 こ う配の 直線II
に表れる。 a= 1.
32ξ+O.
4 (直線1
)一 ・
……一 ・
……
(20
) つ ま り折 点の (a。,
鉛 は 細 長 比 λに よっ て異な り,
λが小さい程 早 期に第2
こ う配に入 り,
λが大き く な る に従い直線1
上を 上方に,
直Wt
ll
の傾き を変えずに平行 移 動す る。
し か し,
直線H
の こう配は非 常に小さ く,
工 学 的に み て 0と仮 定して も さ しつ か え ないと思わ れ るの で,
最 終 的に は耐 力 特 性,
設 計 指 標およ び細 長 比の関 係一
49
一
2
.
1 斟 〃 特 性「
α 力 笥 判 2.
O 1,
1 0・
50 2、
耐 1・
丿丿 特 ff1 0、
2,
1.
D 2.
O I没嗣.
指 標 ξ モデルA 3.
0 設lil指標 ξ モデル B e 2.
0 1.
52 耐 力 特 性 1.
0 α (Q
,fQ
,) o 20 1,
酬 丿∫ 符 t’
Ia 1.
e5 モデル A 図一
11 塵75國
6gEO=
63 1 1・
岡 丿 オ o o、
l段lrl』
指 標 ξ α一
ξ関 係の概 念 (細長 比λ;
83の 場合 } 0.
5 ・ 繝 ・ ・(
8(2k+3) λ 1.
2(144) 1.
1(121) 1.
0(100) 細 o.
9(81) 長 0.
8 (64) 上ヒ 0.
7(49) イ系 0.
6 (36) 数 1.
.
訟、
II指 標ξ モデルC 0.
50.
40.
30.
2,
1 o.
0.
85 1.
0 図一
12 4k十3 An・
h・
L 上部はりお よ び筋かい の設計 指 標 ZP‘
e)
喘
)
I次lrl寸旨標 ξ モ デ ルA,
B,
C
図一
10 耐 力特 性 α と設 計 指 標ξの関 係 は図一
12に示す直 線1
(20
)式 と細長 比 λ に依存す る 点 (a。, 鉛 の 関 係とし て得ら れ る。
な お a。値と細長 比 λ は下 式の関 係で表 され る。α o
=
1.
52
×v廊・
・
…
一・
・
・
・
・
・
…
t・
・
tt・
−t・
・
・
・
・
…
(21) し た がっ て
,
筋かい の 断面が決ま りλが与え られ る と 折 点の指 標e
,が図一
12か ら求ま る。
その時の設 計 指 標 ξがξ〈蟲な らば 上部は り性 能 を上 げる ことによっ て 終 局耐力は上 昇するが,
ξ≧ 螽な らばすで に引 張 筋かい の耐 力は十 分に発 揮さ れ る状 態にある。 この こ とは,
終 局 的に期 待す る耐 力を設 定す れば,
α一
ξ関係図を利 用するこ とによ り効率 的に筋かい の 最 大 耐 力 を発 揮 しうる 上部は りの断 面 性 能を簡単に決める こ と がで き る と と も に, 上部は り性能 だけで復 元 力 特 性お よ び終 局耐力を か な りコ ン トロー
ル で き ること を示 して い る。 4.
4 K型 筋かい付 骨 組の終 局 耐 力 K 型 筋か い付 骨 組の終 局耐力につ いて は,
若 林,
柴 田5] ら が その研 究 報 告の中では りの塑 性 化の機 構にっ い て考 察し,
繰 り返しに伴う耐 力劣化 を予 測し得る耐 力 評 価 式 を導い ている。
その中で著 者らの実 験 結 果を含め た実 験一
50
一
結 果との比 較 検 討を 行い“ その
一
般的な適 用 性を論じて い る。
評 価式は工 学 的な意 味では耐 力を評 価し得る も の と思わ れ る が,
著 者ら が注目 して い る R=
1/100程 度の 変 形レ ベ ル では実験 との対 応にば らつ き がみ られ,
ま た 筋かい仕口条 件の違いを表せ な い等の若干の問題点を有 す る。
し た がっ て,
こ こ で は本 論 文で提 案し た r ξ指 標 を用い た簡 単な終局 耐 力 評 価 法 を示す。
筋かい の終 局 耐 力
Qe
は,
上 部は り と筋かいの関係か らξが決ま り,
(20
>式によっ て α を求め る。次に基 準 座 屈 耐 力
Q
、 をオイラー座
屈 荷 重醜 , 引 張 降 伏 軸 力 碗〒んσy を用いて図一8
か ら求め る。
な おIV
. の算 定に際し筋か い の有 効座屈 長比 r は,
シ ミュ レー
ショ ン解 析 結 果に基づ き,
ガセ ヅ トプレー
ト形 式は r;
O.
9,
ブラケッ ト形 式は r=
0.
7を採 用 す る。 以上の値 を用い てQ
,は下 式の ご と く得る。
QB
= α〉〈(〜b・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一鹽
・
(22) 周 辺 骨 組の終 局 耐 力Qs
は,
柱, は り両 端に塑 性ヒ ン ジ を仮 定 し た単純 塑 性 理 論に基づい て独 立に求め る。 崩 壊 機 構に対す る「
Q
,・
は次式で求め られ る。
は り が 剛 強 な場 合命
イ
(糠
/々1
忽
:
⊇
:
:
・
…一 ・
・
…
(・3・ は りが弱い場 合 (下 限 値と し て)1
・・一
{
(2誓
麟
/憶
Σ
雛
・
一 ……
(24・ こ こでMc,
Mc
は は り,
柱の全 塑 性モー
メ ン ト以 上よ り
K
型筋かい付 骨組の終 局 耐 力は,
α一
ξ指 標か ら求 まる筋か いの耐 力と 周 辺 骨組の 耐 力の単 純 和と して 下 式か ら求まる。
Q ;Qe
十QF ・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
tt・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(25) な お,
α一
ξ指 標の妥 当 性を前報 (その 1)の実 験 結 果 を用い て検 証して み る。 実 験 値のR ;
1/100 に おける筋 かい の負担せ ん断力は No.
1Qn ≒62.
9t,
No.
2Q ,=
87.
8t,
No.
3Qe =
76.
7tである。
これに対して α一
ξ指 標を用い て 得る筋かい の負 担せ ん断 力はNo.
lQs
=
・
63.
Ot,
No.
2Q ,;
84t,
No,
3Qnニ
77 tとな り,
実験 値 と 良い一
致を示し て いる。 以上の結 果か ら,
本 提 案 指 標が 十 分な精 度を有す るも のであるこ と が確 認さ れ た。
4.
5 上部は りの設 計と設 計 指 標 ξ 火 力 発 電 所の上部は りの設 計に おける適 正な設 計 指 標 ξとし て, 著 者は ξ≧0.
3 をユつ の 目 安と考え て いる。
これは, 骨 組 全体と して基準 座 屈 耐 力Q
, に対 し て劣 化 型の特 性に な る こ とを 避け る とい う ク ライテ リア に基づ いて 工学的に判 断し たもの である。
つ ま りξ= 0.
3の時,
(20> 式 より耐 力 特 性 α=
O、
8と なる。
α=0.
8
は,
終 局 時の筋かい の 負 担せ ん断 力がQe
に対してO.
8
倍と20
%程度 劣化す ること を示 す。
しか し,
終 局時20〜30
% の分 担 率を保 持して いる周辺骨組分 を加え る と骨 組 金 体 と し て は基 準 値に対 し て LO〜
L2 倍の耐 力を持つ こと にな り,
最低 限と し て基 準 耐 力に対して劣 化 型の特 性を 避ける ことが可 能で ある。ち な みに実験供 試 体の ξ値は
,No .
1ξ=0.43,
No .
2
ξ=
0.
28,No .
3
ξ=
O.
43とな っ て お り,
No .
2供 試 体 が 若 干 下回 っ て いる が大 略 良 好な値で あるとい える。
5.
結 論筋か いのせ ん断 力 分 担 率の大きい K型筋かい付 鉄骨 骨 組を対 象と し た解析 的 検 討 を通じ て, 復元力特性に大き な影 響 を及ぼ す上 部は り と筋かい の断 面 性 能の関係を明 らか に し
,H
形断 面 材か ら成る鉄骨造発 電所建 家のK
型 筋かい付 単 位骨 組の設 計指 標の考 察を行っ た。
本検討 結 果 を要 約す る と以下 の と お りであ る。 1.
筋かい 材の端 部支持条件は,
面 外 曲 げ 剛 性の小さ い ガセ ッ トプレー
ト形 式 で は有 効 座屈 長比 r=
σ.
9, 面 外 曲げ剛 性の大き いブ ラ ケッ ト形 式で は r=
0.
7 とし た 場 合実験結果と良い一
致が得られた。
・
2. .
上部は り の部 材 性 能の う ち断面二次モー
メ ン ト∬ と 全 塑性モー
メ ン トM ρの大き さ がK
型 筋 かい付 骨組の 復元力特性お よ び耐 力に与え る影 響は非常に大きい。 し た がっ で,
復 元 力特 性の改 善, 耐 力の向 上 は 上部は り の 断 面 性 能で効 果 的に行え る。
3.
K
型 筋かい付 骨 組の終局時の筋かい負 担せ ん断 力 は,
上部はりと筋かい の断 面 性 能お よ び その相 対関 係に よっ て一
義 的に決 まり,
その関 係も今 検 討結果か ら図一
12
に示す簡 単な無 次 元 指 標と して得ら れ た。
4.
以 上の関係か ら必要な耐 力を得る骨 組の設 計 を 効 率 的に行うこと がで き,
かつ復 元力特性およ び終局耐 力 の制 御 を上 部は り性能だ けで簡 単に行え るの で,
使 用鋼 材の合 理 化や地 震 応 答 解 析 結果の設 計へ の フ ィー
ド バ ッ ク が容 易とな る。
5.
火 力 発 電 所 建 家 を対 象と し た本 検討結果は,一
般 のK
型 筋かい付 骨 組へ の応 用も可 能と思わ れる の で今 後 さら に検 討を進めてゆ き たい、 謝 辞 本 研 究の遂 行にあた り実験デー
タ を使 用さ せ て戴きま し た東 京 電 力 (株)技術開 発 研 究 所に感 謝い たしま す。
ま た本 論 文の作 成に あ た り東電 設計 (株)青 柳 隆之氏,
鹿 島 建設(株 )森 川 博 司,
竹 中 康 雄 氏に は有 益な る批 判と助言 をい た だいた。
各 位に心か ら の謝 意を表す もの であ る。 付1 塑 性 剛性マ ト リッ ク ス [Kρ
]は次の 4つ の降 伏 状 態に対してそ れぞれ異 なっ た 形 を と る。
i>部 材 端i,
ノがと もに弾性 ii ) 部 材 端 iが弾 性,
部 材 端 ノが塑 性ii
) 部 材 端 iが塑 性,
部材端 ノが弾 性D
部 材 端 i,
ノが ともに塑性 以下に部材端 iが弾 性,
部 材 端 ノが塑 性の場 合 を例に塑 性剛一 51 − .
性マ トリッ クスを導 く
。
部 材 端 iが弾 性な ので Oλ,=
O,
部 材 端 ノが塑 性なの で δん≠0 の条件と な るe こ の条 件 を (11) 式に代入 し δλ,
一
を求め る と次 式の よ うにな る。
…J
「
。諾
]1
,][・,,・
S
]12g
:
得ら れ たδλ丿を (10)式に代入 する と 塑性 剛 性マ トリッ クスは次のよ うに求ま る。
[κ詈丿]1
φ,}}φ,}『
[Kf
‘〕 [κ幻=
[Kf
‘]一
(1− C
)1
φ∬ 〔κ∫丿]{朔 匚鰐 訓φ訓φ濯 [K制 [K
ヲ‘]= [κ∫‘]一
(1− C
>1
φ諦7[KX
]{φ」 [KS
]liPj
}1
φノ} T [K∫∫] [Kb
]ニ [K
『 ,]一
(1− C
)iiPIT
[KS,]1il
/ [KX ]1
φ訓φプ} 「 [κゴ丿] [κヲ,]=
[K
∫」一
(1− C
)1il
}T[Kゴ丿]1il
,1
他の 状 態に対し て も 同様の方 法で求まる。
参考 文献1}H
.
Ziegler:AModlfication of Prager’
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Ω
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吉 貝 滋:K型筋かい付 鉄骨 骨組の終 局 耐 力 に関す る検 討 (その 1}1層 1ス パ ン平 面 骨 組の場 合,
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1464 10) 後 藤 幸 義,
吉 貝 滋:K 型筋かい付鉄骨 骨 組の終 局耐 力 に関す る検討 (そ の 2)2層 1ス パン平面 骨 組の場 合,
日 本 建築 学 会大会 学 術 講 演 梗 概 集,
昭 和59年10月,
pp.
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1466 11)武 藤 清,
遠 山幸三,
後 藤 幸 義 :K型 筋 かい付鉄骨造 発 電 所 建 家の耐震 設計 法に 関 す る実 証 的研究 (その 1)K 型 筋 かい 付単位骨組の弾 塑 性 履 歴 特 性の実 験 的 検 討,
日 本 建 築 学 会 構 造 系 論 文 報 告 集,
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昭 和60年10 月 12} 日本 建 築 学 会:鋼構造 塑 性 設 計指針,
昭和55年2月,
一 52 −一
SYNOPSIS
'
UDC:624.042.7:620.1:624.014.2;725.198
A
DEMONSTRATIVE
STUDY
OF
ASEISMIC
DESIGN
ON
A
LARGE
TURBINE
BUILDING
WITH
K-TYPE
BRACED
FRAME
Part
2Design
ofK-type
braced
frame
andits
ultimate strengthby Dr.KIYOSHI MUTO, Member of
Japan
Academy,ary Member of A,I.J.,Dr.TSUNEHISA TSUGAWA,
jima
Corp. and YUKIYOSHIGOTO, Kajima Cerp., Members of A,I.J.
The
puTpose of this studyis
toestablish a Tatlonal aseismicdesign
method,by
means of experimental,and analytical research, applicable to thelarge
turbinebuilding
of a therrnal power plant,which accomodates manyirnportantequipment likesteam turbines and
generators,
and incorporatesaseismic elements composed ofK-type
'
braced
frame.
'
'
'
.An
elastic-plastic analysis was performed on thehysteretic
behavior
ofK-type
braced
frames
subjected to repe-ated horizontalload. The hystereticbehavior isIargelyinfluencedby the elastic-plastic behavior of theupperbeam,
because
thebrace
isunable toho]d
it'sfull
strength when thebeam
yieldinbending
by the veTtical force causedby
thebraces
unbalancedforce.
.
Parametric
stud{es were condueted taking notice of elastic-plasticinteTaction
behavior
between the upperbeam
andbraces
todevelop
thedesign
indicator
ofbeams
andbiaces
and alse to propose the ultimate strengthformula
for
K-type
braced
frame.
The
analysis results are summerized asfolLows.
'
Interaction
effectslargely
concerned with thehysteretic
behavior
were cLarifiedby
easydesign
indicator
formuLa.
*
The
hysteTetic
propertyof the system
depends
much on the upper beam performance such as mement ofertia and plasticmoment.
*
The
ultimate strengthformula
is
derived
herein
using thedesign
indicator.
* A forcerestoring characteristic and the ultimate strength are easily controlled
by
only the upperbeam
performance, hence, rational aseismic design procedures are easily conclucted using the ploposed
design
indicator