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亜急性 慢性の区別はあいまいであるが 疾患の期間がわかると鑑別疾患を狭めることができる 臨床経過に関するチェック ( 問診 ) 項目 過去の腎疾患 関連疾患の既往はないか 学校検尿での異常は 保健加入時の尿所見の異常は 職場検診での尿所見の異常は 妊娠 出産時の尿所見の異常は 扁桃炎の既往は ( 急

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腎障害 (060730、100928)

100928 透析に関連する項目を別に独立させた 「透析導入の適応と時期」 http://rockymuku.sakura.ne.jp/zinnzounaika/tousekidounyuu.pdf 腎障害の原因を精査するに当たり、2つのステップを踏む。 1. 臨床症候群の推測 2. 原疾患の推測 ステップ1 腎障害診断に先立ち、異なるカテゴリーの診断名があることを理解しなければならない。それは ① 経過から判断される臨床症候群診断(急性腎炎症候群、急速進行性腎炎症候群、無症候性蛋白 尿・血尿症候群、慢性腎炎症候群、ネフロ―ゼ症候群) ② 腎機能病期診断 ③ 腎組織診断 ⇒ 臨床病名 の3つである。この3つの診断は重複して存在しており、 #1.ネフロ―ゼ症候群、腎機能障害(中等度)、膜性腎症の疑い #1.ネフロ―ゼ症候群、腎機能正常、IgA腎症の疑い などと記すのが本来の書き方であるが、実際必ずしも行われているわけではない。特に②の腎機能 の程度を省略することが多い。①=③と混同しやすいが、そこが多くの誤解を招いている。極端な例 をしめすと①咳嗽 ③肺炎だったり、①咳嗽 ③上気道炎だったりする。①を決めるのは臨床経過だ けである。それゆえに、慢性腎炎症候群という診断からすぐに治療に直結できるわけではない。例を 示すならは、咳嗽患者すべてに抗生剤を出すのがナンセンスであることと同様に考えればよい。急性、

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亜急性、慢性の区別はあいまいであるが、疾患の期間がわかると鑑別疾患を狭めることができる。 臨床経過に関するチェック(問診)項目 過去の腎疾患・関連疾患の既往はないか □ 学校検尿での異常は □ 保健加入時の尿所見の異常は □ 職場検診での尿所見の異常は □ 妊娠・出産時の尿所見の異常は □ 扁桃炎の既往は(急性腎炎症候群) □ 急速な進行(急性腎炎症候群、急速進行性 腎炎症候) □ 血尿、高血圧、浮腫を3主徴(急性腎炎症候 群、急速進行性腎炎症候) □ 自覚症状(無症候性蛋白尿・血尿症候群) □ 持続的な蛋白尿、血尿(慢性腎炎症候群) □ 持続的な蛋白尿(ネフロ―ゼ症候群) □ 数週から数ヶ月で腎機能障害が進行(急速 進行性腎炎症候群) Cf.急性腎不全を呈する疾患の相対頻度 マドリッドの13の三次病院の急性腎不全748人を評価した例(セッティングが異なるので、このデータ がすべての病院に当てはまるわけではなさそうではあるが・・・) □ 急性尿細管壊死— 45% □ 腎前性— 21%

□ 慢性腎不全急性増悪— 13% (mostly due to acute tubular necrosis and prerenal disease) □ 尿管閉塞— 10%

□ 糸球体腎炎、血管炎— 4% □ 急性間質性腎炎— 2% □ 動脈閉塞— 1%

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次のプロセスは臨床症候群から原疾患の推測に移ることである。 ただし、急速進行性腎炎症候群などは原疾患の確定を待たずに治療に移る場合が多い。 ○急性腎炎症候群:溶連菌感染症後急性糸球体腎炎、IgA腎症、半月体形成腎炎、膜性増殖性糸球 体腎炎、紫斑病性腎炎、ループス腎炎等 ○無症候性蛋白尿・血尿症候群:自覚症状が無い、遷延した急性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎の初 期も含まれる。慢性腎炎の初期と区別することは難しいので、特に蛋白尿が経過につれて増加してゆ く場合には慢性腎炎に移行した可能性も考える ○慢性腎炎症候群:IgA腎症、腎硬化症、ループス腎炎、糖尿病性腎症、原因不明のいわゆる慢性糸 球体腎炎(メサンギウム増殖性腎炎、膜性増殖性糸球体腎炎、膜性腎症、巣状分節性糸球体硬化症 等) ○ネフロ―ゼ症候群(*):微小変化型ネフローゼ症候群、巣状糸球体硬化症、びまん性膜性腎症、び まん性増殖性糸球体腎炎、びまん性膜性増殖性糸球体腎炎) ○急速進行性腎炎症候群:びまん性半月体形成性腎炎、MPN、Wegener肉芽腫症などのANCA関連 腎症 出現時期の確認(高血圧がある場合) □ 尿異常が先行し、高血圧出現(腎炎などが原因となった腎性高血圧?) □ 高血圧が先行し、蛋白尿が出現(腎硬化症?) 常用薬剤 □ NSAIDs(慢性頭痛の患者) □ 抗生剤 □ 漢方薬 □ 市販薬 □ 健康食品 □ 高血圧治療 家族歴 □ 尿異常 □ 腎不全 □ 難聴(アルポート症候群など) 自覚症状

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□ 浮腫 □ 体重増加 □ 肉眼的血尿 □ 倦怠感 □ 食思不振 □ 嘔気 □ 発熱 □ 皮疹 □ 関節痛 □ 腹痛(必要ならANCA関連腎炎、紫斑病性 腎炎の診断も考慮) 身体所見 □ 浮腫 □ 皮疹 (ANCA関連 腎炎、 血管炎 、紫斑病性 腎炎、コレステロール塞栓症) □ 血管雑音(腎血管性高血圧症) □ 扁桃炎(溶連菌感染後急性糸球体腎炎、Ig A腎症、紫斑病性腎炎) □ 末梢神経炎(PN) □ 関節炎(PN) 検査 評価のためには2つの大きな要素がある。それは ①注意深い尿検査と ②GFRを推定するための腎機能の評価 である。安全性と簡便性とその情報量より、最もよく行われる画像診断は超音波検査である。閉塞は すぐに対処可能な障害のため、病因がはっきりしないすべての患者は超音波もしくは閉塞疾患を評価 する検査を行うべきである。安全性と簡便性とその情報量より、最もよく行われる画像診断は超音波 検査である。閉塞はすぐに対処可能な障害のため、病因がはっきりしないすべての患者は超音波もし くは閉塞疾患を評価する検査を行うべきである。 □ 尿検査、沈査(変形、円柱の有無)、尿中Cr、BJ蛋白定性 特定の疾患を強く示唆する特徴的な尿沈渣の所見が得られるため尿検査は最も重要な非侵襲的な 検査である。尿所見には以下のようなパターンがある。

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(文献4より引用) 希釈尿(比重1.010以下)の場合、偽陰性となる可能性があるので評価には用いない。早朝第1尿 がベストであるが来院までに時間がかかる場合には来院時の随時尿で評価する。 起立性、熱性、精神的身体的ストレス、敗血症などによる腎循環の変化(機能性蛋白尿)。これ らの影響を除外するには採尿時期を選ぶこと、早朝尿と来院時尿(もしくは立位or前わん負荷)で 比較することが重要。プライマリケアの場では、早朝尿又は随時尿をクレアチニン補正(1gクレアチ ニン当たりで)するとよい。濃度(g/dl)のみで判断することはあまり勧められない。通常の安定した 状態での一日クレアチニン排泄量はだいたい1gである。したがって、採取した尿がその組成のまま 24時間出続けた場合に種々の物質の尿中の一日排泄がどのくらいか、をだいたい推定することが できるわけである。急がなくてもいい場合が多いが1g/g.Cr以上の中等度蛋白尿が続く場合には早 めに専門医紹介をしたほうがいい場合もある。随時尿であれば100mg/dl以上で何らかの糸球体障 害を考える。

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持続性蛋白尿のみの場合は生理的、機能的な蛋白尿を除外できれば何らかの糸球体障害また は尿細管障害がある(腎疾患が存在する)ものと考える。ただし、アルカリ尿や膿尿の場合偽陽性 になることがある。またBJP型の骨髄腫では定性(-)となるので注意。続いて糸球体障害が主体か、 尿細管障害が主体かを判断するが、両者の合併が多い。NAG、β2Mの測定等は現実的に困難な ので、このへんの判断は専門医に任せるのがよいとする意見がある。 血尿(赤血球尿)も伴う場合には糸球体疾患が存在する可能性が極めて高くなる。 Telescoped sedimentは尿検査で多彩な円柱を認めるもので、急速進行性腎炎症候群などで見 られる。 円柱は硝子円柱を除いて何らかの活動性糸球体腎炎があることを示す。特に赤血球円柱は「非 常に激しい糸球体腎炎」の証拠と考える。経過中に1個でもみられれば異常であると考る。 □ CCr、シスタチンC(GFRの推定も最初の検査に含まれるべきである。) □ 生化学(Cr、BUN、T.chol、TP、ALB、電解質、CH50、C3、IgA、CRP) □ CBC(好酸球増加:Churg-Strauss syndrome、アレルギー性肉芽腫性血管炎) □ ESR □ ANA(ルーチンでもよい:ループル腎炎などはどの臨床経過もとるので臨床経過だけでは難しい) □ ASO(感染後腎炎) □ 腎超音波(左右差、凹凸、輝度)慢性化急性かを判断する。急速進行性糸球体腎炎では腎萎縮 無し。 □ 腎生検(腎生検前診断は非常に難しい) □ 以下は急速進行性腎炎を疑うとき □ MPO-ANCA ( 特 発 性 半 月 体 形 成 性 糸 球 体 腎 炎 、 顕 微 鏡 的 多 発 血 管 炎 、 Churg-Strauss syndrome、アレルギー性肉芽腫性血管炎) □ PR3-ANCA(Wegener肉芽腫症) □ 抗GBM抗体(抗GBM抗体腎炎、Good-Pasture症候群) Cf.腎生検の適応 腎生検は糸球体腎炎や血管炎、説明不可能な急性または亜急性腎不全に対して行われる。

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Cf.紹介 ネフローゼ症候群→直ちに紹介(放置すれば急性腎不全に陥ることもあるし、低蛋白血症を放置する ことにはリスクが伴う) (*)ネフローゼ:一日尿蛋白排泄量が3.5g以上、低蛋白血症(TP6.0あるいはALB3.0g/dl以下)、高脂 血症(T-chol 250以上)で浮腫を伴う疾患群。高脂血症、浮腫は診断のための必須条件ではない。 (以上は成人での基準) 急性腎炎症候群→直ちに紹介(入院安静要のため、また急性腎不全になることもあるため) 慢性腎炎症候群→中等度蛋白尿and/or円柱尿あれば遅くとも数カ月以内には紹介。蛋白尿が軽度 であれば、6ヶ月以上持続する場合紹介というふうに考えても遅くはない 急速進行性腎炎症候群→直ちに紹介。末期腎不全に陥る可能性がある疾患群 無症候性血尿蛋白尿 →若年以外の血尿例は泌尿器系の評価も行う。蛋白尿が軽度であれば経過 を見て判断する。 尿蛋白/尿クレアチニン 随時尿の蛋白濃度(mg/dl)/尿Cr濃度(mg/dl)は一日尿蛋白量に近似する 一日尿蛋白量の意義:1g以上は腎機能予後不良→早めに専門医に紹介 0.5g以上は有意な尿蛋白 →一度は専門医に紹介 血清Cr→2mg/dl以上になったとき紹介。また、急速に上昇したとき。 慢性腎の血清Cr→5mg/dl以上で透析を考え紹介。血清Cr逆数経過直線の傾きは慢性腎不全の進 行速度を表す。ちなみに例数は少ないものの、初診時から導入までの期間として以下のようなデータ がある。目安として、3を超えると1.5年で導入となると考えられる。(大沢 弘 地域医療における腎疾 患の診断と治療 第6回地域循環器診療研究会学術講演会)

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(文献3より引用) Cf.フォロー 血圧、体重、浮腫の有無、尿所見、生化学、CBC 腎臓内科医が好きな検査(大沢 弘) 1.尿蛋白・尿クレアチニン 2.血清クレアチニンからGFR(CCr)を予測 3.血清Crの逆数と時間の経過直線 尿蛋白/尿クレアチニン 随時尿の蛋白濃度(mg/dl)/尿Cr濃度(mg/dl)は一日尿蛋白量に近似する 一日尿蛋白量の意義:1g以上は腎機能予後不良→早めに専門医に紹介 0.5g以上は有意な 尿蛋白→一度は専門医に紹介 血清クレアチニンからGFR(CCr)を予測 Cockcroft-Gault式(女性の場合0.85を掛ける):( 140 - 年齢) × 体重(kg) ÷ [ 72 × 血 清Cr (mg/dl) ] 血清Crの逆数と時間の経過直線 血清Cr逆数経過直線の傾き:慢性腎不全の進行速度を表す

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参考文献 1. 葛西龍樹.家庭医療マニュアル.大阪.永井書店.2005 2. 横井内科医院ホームページ. 開業医のための腎疾患診療マニュアル、研修医・看護婦さん向け 腎疾患診療マニュアル. http://www002.upp.so-net.ne.jp/yokoiclinic/index.html 3. 大沢 弘 地域医療における腎疾患の診断と治療(講演会プリント) 第6回地域循環器診療研 究会学術講演会

4. Diagnostic approach to the patient with acute or chronic kidney disease UpToDate14.3 5. Indications for initiation of dialysis in chronic renal failure UpToDate14.3

参照

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