資
料
助産師教育課程修了時の分娩期の実践能力を評価するOSCEの検討
~卒業前の助産学生へのトライアル~
OSCE investigation for evaluating delivery practices during midwife
course completion trials for midwifery students before graduation
伊 藤 美 栄(Mie ITO)
*1和 泉 美 枝(Mie IZUMI)
*2藤 井 ひろみ(Hiromi FUJII)
*3奥 山 葉 子(Yoko OKUYAMA)
*3平 田 恭 子(Kyoko HIRATA)
*3細 川 由美子(Yumiko HOSOKAWA)
*3滝 川 由香里(Yukari TAKIGAWA)
*3船 木
淳(Jun FUNAKI)
*3眞 鍋 えみ子(Emiko MANABE)
*2高 田 昌 代(Masayo TAKADA)
*3 抄 録 目 的 助産師教育課程修了時(以下,卒業前)の分娩期の実践能力を評価するためのOSCE(以下,分娩介助 OSCE)を作成し,卒業前の助産学生(以下,学生)へのトライアルを実施し評価法としての妥当性を検 討する。 方 法 2017年3月~2018年3月の期間に2段階の研究を実施した。第 1段階は臨床推論の課題を設定した分 娩介助OSCEを設計した。シナリオは産婦の入院から分娩までを時間軸で切り取り4場面8課題を設定 した。評価表は全国助産師教育協議会(2016)の「助産師学生の分娩期ケア能力学習到達度に関する実 態調査」をもとに作成しパイロットテストを経て完成させた。第2段階は卒業前の学生へのトライアル として学生2名の2レーンを3人1組の評価者6名で実施した。得られたデータを集計し,評価者間で評 価が一致した項目,差異のある項目を抽出した。さらに評価者へフォーカスグループインタビューを行 い,内容分析し量的データと統合して分析した。本研究は所属機関の倫理審査委員会の承認を得た。 2019年5月2日受付 2019年9月3日採用 2019年12月27日公開*1国立病院機構京都医療センター附属京都看護助産学校(National Hospital Organization Kyoto Medical Center School of Nursing and
Midwifery)
*2同志社女子大学看護学部(School of Nursing, Doshisha Women's College of Liberal Arts) *3神戸市看護大学(Kobe City College of Nursing)
結 果 評価者間の評価が一致した項目は「進行状態の予測」,「分娩準備のタイミング」,「躯幹娩出」,「出血の 判断」の4項目であった。反対に「心理的サポート」,「分娩進行を促す支援」,「児の第一呼吸助成」,「外 表奇形確認」,「異常の予防」の5項目は評価がばらついた。評価者からは診断能力はよく見えたが,態 度面の評価は標準化が難しいこと,技術面は細かな基準を求める意見があった。 結 論 本OSCEは来院した産婦について情報収集や各種診察を行い,ケア方針を決め実践する能力を評価す ることを意図している。トライアルでは学生の臨床推論が可視化され,卒業前の学生の実践能力の評価 法として妥当性が高いことが示唆された。今後,さらに妥当性を高めるために評価者の一貫性,評価基 準の標準化,事例の数,課題数,所要時間,評価者数などの課題の改善を重ねデータ集積し検討する必 要がある。 キーワード:卒業前,助産学生,分娩期,実践能力,OSCE Abstract Objectives
We investigated an OSCE for evaluating delivery practices during the completion of a midwifery course (below, “pre-graduation”) and implemented trials for pre-graduation students to analyze the validity of this OSCE.
Methods
We implemented a two-stage development process during the period from March 2017 to March 2018. In Stage 1, we planned an OSCE that evaluated the clinical reasoning tasks. For scenarios, we set four scenes and eight tasks as excerpts from the stretch of time between when a pregnant woman enters the hospital and the completion of childbirth. The evaluation chart was based on the Japan Society of Midwifery Education's (2016)“Factual Survey of Midwifery Student Degree of Learning of Delivery Care Abilities” and was completed after running a pilot test. In Stage 2, we ran trials for pre-graduation midwifery students, with two lanes of two student test subjects and six evaluating instructors in teams of three, and we aggregated the trial data and extracted items that were consistent or different among the evaluations of the evaluators. We also conducted focus-group interviews of the evaluators, ana-lyzed the content, and integrated it with quantitative data to analyze the results. This study obtained the approval of the affiliated institution's ethics review committee.
Results
The items of the evaluators' evaluations that were in agreement were“prediction of progress status,” “delivery preparation timing,” “torso delivery,” and “judgment of hemorrhage.” Conversely, the evaluations varied for the fol-lowing items:“psychological support,” “support for accelerating delivery progress,” “assistance of child's first respi-ration,” “identification of external deformities,” and “precautions against abnormalities.” The evaluators opinions were that the diagnostic skills appeared well, that it was difficult to standardize the evaluation of behavioral aspects, and that detailed standards were needed regarding technical aspects.
Conclusion
This OSCE aims to evaluate students' abilities to gather information, to conduct all kinds of medical examinations for pregnant women visiting hospitals and to make decisions about care plans and put them into practice. In the trial, students' clinical reasoning was made apparent, and the results suggested that the trial had high validity as an evalu-ation method for the comprehensive practical abilities of pre-graduevalu-ation students. In the future, it will be necessary to accumulate and study data, while further increasing validity by improving on topics such as evaluator consistency, standardization of evaluation standards, number of cases, number of tasks, time required, and number of evaluators. Key words: pre-graduation, midwifery student, time of delivery, practical abilities, OSCE
Ⅰ.諸 言
患者の重症・複雑化,医療の高度専門化が進む現代 の医療現場において,基礎教育修了時点の能力と現場 で求められる能力の乖離が生じている。最近では医学 教育をはじめ,どのような専門家を養成するのか,そ の能力の特徴をいくつか列挙し,それを包括的な目標 として示すことを重視したアウトカム基盤型教育が提唱されている(大滝,2007)。一般に精神運動領域の 評価は認知領域の評価に比べて難しいため評価法が十 分でなかったが,1975 年に Harden らによって発表さ れた客観的臨床能力試験(Objective Structured Clinical Examination:OSCE)(Harden, et.al. 1975)は臨床能力 を客観的に評価する方法として世界的に普及した。 OSCEは臨床能力,とくに診療に関する技能及び態度 ・マナーという実技を適正に評価する妥当性と信頼性 の高い試験方法として,日本では 1993 年に初めて実 施された(伴,1995)。その後全国レベルで本格的に 取り組まれ,2005 年には医学系・歯学系大学の高学 年(4~5年時)の臨床実習前の共用試験として,認知 領域(知識)を評価する CBT(Computer Based Test-ing)と精神運動領域(技能)を評価する OSCE が実施 されている(大滝,2007)。また,カナダやアメリカ, イギリス,韓国においては医師国家試験にOSCEが導 入されている。こうした医学教育におけるOSCEの成 果をもとに,現在では看護・助産の分野でもOSCEが カリキュラムに取り入れられつつある。 一方,助産師教育における分娩期の実践能力は指定 規則により臨地実習にて分娩介助 10 回程度を行うこ とによって保証されている。しかし,助産学生の分娩 期ケア能力学習到達度に関する実態調査(公益社団法 人全国助産師教育協議会(2016),以下,全助協調査) によると,例数の早い段階や 10 例程度で獲得できる 能力がある一方で,10 例を経験しても到達しない能 力が明らかとなっている。現在,10 例程度の分娩介 助の到達度を全国的に適切に評価する指標はなく,教 育機関ごとに試行錯誤的に評価している段階であり, 今後,助産師教育において統一した評価の開発が必要 と考える。 一般に実習前のOSCEでは,基本的な臨床手技が手 順通りにできるかを評価する意味あいがあるが,10 例の分娩介助を終えた卒業前の学生には,フィジカル アセスメントや臨床推論能力,分娩介助技術などを測 定する総合的な実践能力を求めたい。卒業前の学生の 技能を全国的に標準化された形式で評価する意義は大 きい。しかし現時点では,そのような実践能力を評価 するOSCEには問題数や評価基準などの標準化の課題 がある。 そこで本研究では,助産師教育課程修了時(以下, 卒業前)の分娩期の実践能力を評価するための OSCE (以下,分娩介助OSCE)を作成し,卒業前の学生への トライアルを実施し評価法としての妥当性を検討し た。この分娩介助OSCEは卒業前の学生の実践能力を 適正に評価するためのモデルとして今後の助産師教育 に貢献できるものと考える。
Ⅱ.研 究 方 法
1.研究デザイン 研究プロセスは第1段階を分娩介助OSCEシナリオ・ 評価表の作成,第2段階を分娩介助OSCEトライアルの 実施,データ収集と分析とした。 2.分娩介助OSCEシナリオ・評価表の作成(第1段階) 1)目的 卒業前の分娩介助OSCEシナリオと評価表を作成す る。 2)期間 2017年3月~2018年1月 3)方法 産婦の入院から分娩までを診断しながら実践する形 式のOSCEとした。そのためのシナリオと評価表を作 成するために,まず研究者間でのOSCEに関する基礎 的な知識の理解と共通認識のために 2 回の勉強会を 行った。そして,1事例のシナリオ作成し課題の構造 化をはかった。評価表は全助協調査(2016)で用いら れた 7 つの大項目(①分娩開始の診断,②分娩進行状 態の診断,③産婦と胎児の健康状態の診断,④分娩進 行に伴う産婦と家族のケア,⑤経腟分娩の介助,⑥出 生直後の母子接触・早期授乳,⑦分娩進行に伴う異常 の予測と予防)の28の下位項目をさらに細分化して評 価内容を作成し,各評価内容の評価基準を安全性,正 確性,妥当性,迅速性,倫理性の視点でシナリオと連 動させて設定することとした。 3.分娩介助OSCEトライアルの実施,データ収集と 分析(第2段階) 1)目的 分娩介助OSCEの妥当性を検討する。 2)期間 2018年2月~2018年3月 3)研究参加および協力者の募集 (1)分娩介助OSCE対象者(学生)の募集 助産師教育課程修了前(国家試験受験後)の学生と し,OSCE 会場に比較的近郊の 1年間以上の助産師養 成課程の教育機関の在校生(2017年度卒業予定)に対し,施設長を通して依頼文書を送付し,研究参加の回 答のあった2名とした。なお,募集のための学生への 説明は助産学の教員でない協同研究者が行った。 (2)分娩介助OSCE評価者(教員)の募集 研究者以外で学生とは別の教育機関に所属する助産 学を担当する教員とし,学生の募集と同様に募集し, 研究参加の回答のあった6名(学生1名に対し3名1組) とした。 (3)模擬産婦の募集および家族(夫)役,間接介助者 について 模擬産婦は分娩介助OSCE対象者と同様に研究協力 者として募集し,回答のあった 2 名(学生の同級生) とした。また,家族(夫)役,間接介助者は研究者 3 名と学生の所属施設以外の助産学教員1名の協力を得 て,計4名が担当した。 4)データ収集方法 (1)分娩介助OSCEの評価者データ 実施者(学生)は模擬産婦を相手に分娩介助 OSCE を実施し,評価者(教員)には分娩介助 OSCE 評価表 (表2,詳細は後述)を配布し,自分が担当した学生の 評価を記入してもらった。 (2)評 価 者(教 員)の フ ォ ー カ ス グ ル ー プ イ ン タ ビュー 分娩介助OSCE実施後「分娩介助OSCEによる評価」 を テ ー マ に 教 員 へ の フ ォ ー カ ス グ ル ー プ イ ン タ ビューを実施した(約60分)。 (3)学生の反応を記したフィールドメモ 学 生 の 実 施 中 の 反 応 や 終 了 後 に 語 っ た 感 想 を フィールドメモに残した。 (4)データ取扱いについて 評価表データを回収し個人を特定できないよう ID 化してデータ入力した。評価表データの整理と分析は 研究者間で行った。 5)分析方法 (1)評価結果および評価者間の差異 教員の評価結果について記述統計を算出した。そし て,評価表の下位項目について評価者間で評価点が一 致した項目,反対に 2 点以上の差のある項目を抽出 し,その特徴を記述した。 (2)評 価 者(教 員)の フ ォ ー カ ス グ ル ー プ イ ン タ ビューの内容分析 録音したデータをもとに逐語録を作成し,評価表の 妥当性および分娩介助OSCEの実施方法に関する内容 について前後の文脈に留意し意味内容が理解できる単 位で要約して抽出した。次に類似した内容を整理し, 繰り返し浮かび上がった評価者の語りについて,意味 内容を損なわないように抽象度を上げ,サブカテゴ リー,カテゴリー化し,評価者の語りの内容や性質を 表わす言葉で命名した。分析においては質的研究の経 験をもつ研究者間で検討し,解釈に対する妥当性を高 めた。最終的にこの分析結果は,評価者間による差異 のある項目の特徴と統合的に分析した。 (3)その他 学生の反応や感想を記したフィールドメモも観察 データに含め,データの解釈に活用した。 6)倫理的配慮 本研究の実施にあたり,神戸市看護大学倫理委員会 の倫理審査を受け,承認を得て実施した(受付番号 2017-1-22-01)。さらに,学生の募集は学生の所属機関 の倫理審査委員会の承認を受けて実施した(受付番号 17-108)。
Ⅲ.結 果
1.分娩介助OSCEシナリオ・評価表の作成と妥当性 の検討 1)分娩介助OSCEシナリオの作成と課題の構造化 シナリオは正常な分娩経過であり,卒業前の学生が 経過診断,途中での破水の診断,分娩準備の時期,予 測される異常を診断しながら実践できる平易なレベル のものとした。そして,実際の事例であり研究者が授 業で使用している 2 事例(初産婦,経産婦)について 卒業前に求める能力として事例の妥当性を検討した。 その結果,陣痛発来の主訴で来院する1経産婦で入院 1時間後に破水し急速に進行するという経産婦の典型 的な経過を辿る1事例を採用した。 課題の構造化については,学生へのOSCEの実施経 験のある研究者が,先行研究(伊藤,2009;伊藤, 2011)をもとに事例の分娩第 1 期から 3 期までを時間 軸で切り取り4場面とし,1場面に1~3課題ずつ合計 8課題を設定した。4場面は1.情報収集2.産婦の来院3. 分娩第 1 期ケア 4.分娩第 2~3 期ケアで構成され,8課 題は①カルテからの情報収集②情報要約③来院時の診 察④入院時診断(初期診断)⑤経過診断⑥診断修正⑦ 第1期ケア,分娩準備⑧分娩介助とし,①~⑥は臨床 推論を述べるように課題を設定した。1場面は10~25 分として合計 70 分で設定し,各課題において重視す る実践能力を構造化した(表1)。2)評価表の作成と妥当性の検討 評価表の作成は,全助協調査の 28 項目をさらに細 分化して 50 項目の評価内容を作成した。各評価内容 の評価方法は観察,問答,記録の3つの方法を各場面 の課題に応じて設定した。評価基準は安全性,正確 性,妥当性,迅速性,倫理性の視点でシナリオと連動 させて個別に評価基準を設定した。なお,臨床推論の 評価は,大項目の1.分娩開始を診断する,2.分娩の進 行状態を診断する,3.産婦と胎児の健康状態を診断す る,7.分娩進行に伴う異常発生を予測し,予防的に行 動する,の4項目で評価することとし,①~⑥の場面 で診断にいたる思考を把握するための評価方法として 問答法を取り入れ,その適切さを評価基準に設定し た。この適切さは研究者らの助産師としての 10 年以 上の実践経験でもって,全員が妥当と判断した評価を 基準とすることで妥当性を高めた。また,評価基準の 尺度は評価者間で評価の不一致をできるだけ避けるた めに 2~3 件法となるようにした。最終的に全助協調 査の 28 項目のうち,とくに重要とした 13 項目を 4 点 満点,残りを 3点満点で配点し,加点式で 100 点満点 となる評価表として完成させた(表2)。 シナリオと評価表の妥当性については計6回の検討 会を重ねた。なお,中間で学生の協力を得てパイ ロット評価を1回挟んで改善させ妥当性を高めた。 3)進行役ガイド,模擬産婦ガイド,評価者ガイドの 作成 分娩介助OSCEは各課題の部屋を受験生が移動する のではなく,同じ場所で1事例の入院から分娩までの 「場面」を時間軸で切り取りながら進めていくため, 時間経過や状況,場面の切替え,課題を提示する進行 役を必要とする。そのため進行役のためのガイドを必 要とした。進行役ガイドは学生へのOSCE実施経験の ある研究者で原案を作成し,研究者間で妥当性を検討 した。当日の進行役は研究者らが務めることとし,学 生のパイロット評価を含めてトレーニングを計3回重 ねて精度を高めて完成させた。 2.分娩介助OSCEトライアルの実施 1)研究協力者の属性 学生は2名とも1年課程の同施設の専修学校生で,1 名は新卒者,1名は看護師経験4年の既卒者であった。 なお,学生は自施設のカリキュラムにおいて,実習前 に分娩期の臨床推論の教育を受け,卒業前演習として トライアルの1週間前に分娩介助OSCEと同様の要領 で,自分の考えを述べながら分娩介助するシミュ レーションを実施していた。評価者(教員)の 6 名は 助産師教育歴2年~21年,中央値7年であった。 2)実施日時 2018年2月26日(月)12:00~16:30 表1 分娩介助OSCE課題の構造 ◎重視する能力 大項目 実践能力 場面 課題 所要時間 コミュニ ケーション 診察技法 診断 (臨床推論 含む) 診断・治療 に関わる 援助技術 日常生活 援助 1.分娩開始を診断する ○ ◎ 1.情報収集 ①カルテからの情報収集②情報要約 10分 2.分娩の進行状態を診断 する ○ ◎ ○ 2.産婦の来院場面 ③来院時の診察 ④入院時診断(初期診断) ※入院判断含む 20分 3.産婦と胎児の健康状態 を診断する ○ ○ ◎ 3.分娩第1期ケア ⑤経過診断 ⑥診断修正 ⑦第1期ケア,分娩準備 (器材,分娩入室,分娩体位) 15分 4.分娩進行に伴う産婦と 家族のケアを行う ○ ◎ ○ 5.経腟分娩を介助する ○ ○ ○ ◎ 4.分娩第2~3期ケア ⑧分娩介助 25分 6.出生直後の母子接触・ 早期授乳を支援する ○ ○ ○ 7.分娩進行に伴う異常発 生を予測し,予防的に 行動する ○ ◎ ○ 1~4場面を通して 異常の予測,ケア
表2 分娩介助OSCE評価表 【評価基準】安全・正確・妥当・迅速・倫理の視点で設定 【評価法】1.観察(行動する) 2.問答(述べる) 3.記録(記述する) 【評価点】4:よくできる(※ 項目) 3:できる 2:少し援助が必要 1:かなり援助が必要 0:できない 大項目 No. 下位項目 No. 評価内容 場面 評価法 評価基準 素点 評価点 配点 1 分娩開始を診断する (臨床推論含む) 1 分娩開始を診断する 1 分娩開始徴候の確認がで きる ③ 1.観察 1 点:陣痛を確認 0 点:しない ※ 4 2 分娩開始時間の確認がで きる ③ 1.観察 2点:カルテ,問診にて確認 1 点:後で気づ いて確認 0 点:確認しない 3 入院の判断ができる ④ 2:問答10点:入院不要と判断点:入院と判断(聞かれて答えても可) 2 分娩の進行状態を診 断する (臨床推論含む) 2 現在の情報を統合して 進行状態及び分娩予測 ができる 4 カルテから必要な情報収 集ができる ①② 2.問答 1 点:5 項目以上述べる 0 点:4 項目以下 ※ 4 5 適切な診察法を用いて正 確な情報を収集できる(問 診,外診(陣痛),聴診(児 心音),内診) ③ 1.観察 1 点:3 項目以上実施 0 点:2 項目以下実施 6 分娩進行状態の診断は妥 当である ④ 2.問答 3.記録1点:妥当 0 点:不適当 or 記載なし 7 児娩出予測時間は妥当で ある ④ 2.問答 3.記録 1点:誤差 2 時間以内 0 点:誤差 2 時間以上 or診断しない 3 分娩進行状態の修正がで きる 8 途 中 で 経 過 診 断 を 行 い, 必要時,診断を修正して いる ⑤ 1.観察 2.問答2点:適切に修正 1 点:修正が不適当 0 点:途中で評価しない ※ 4 9 破水の診断法を用いて破 水の確定診断ができる 1.観察 2点:破水の確定診断を行う 1 点:診察なし に診断 0 点:診断しない 4 内診を適切な時期に実 施し内診所見がわかる 10 内診の実施時期が妥当で ある ⑤⑧ 1.観察 2.問答 2点:破水時,全開大確認の両方で内診実施 1点:どちらかの場面で実施 0 点:全く内診 しない 3 11 内診所見が正確である(開 大度) ⑤⑧ 1点:正確 0 点:不正確 5 外診により進行状態を 予測できる 12 外診により進行状態を予 測できる ⑤ 1.観察 2.問答 3点:陣痛短縮,強さ,局部を観察し進行を予 測 2 点:観察するが予測できない 1 点:観 察が問診のみ 0 点:観察しない 3 6 分娩野の作成や,分娩 室への移動のタイミン グを判断できる 13 清潔野作成の時期が適切 である ⑧ 1.観察 2点:○ 時の時点で清潔野作成を始める 1点:排臨までに間に合わない 0 点:児娩出 までに間に合わない ※ 4 14 分娩室への移動時期は適 切である ⑦ 1.観察2.問答2点:遅くとも ○ 時までに移動完了 1 点:○時の時点で入室 0 点:全開大を確認後入室 3 産婦と胎児の健康状 態を診断する (臨床推論含む) 7 CTGやドップラーを用い て胎児の健康状態を判断 できる 15 児心音聴取の時期・方法 が適切である ③⑤⑧ 1.観察 2点:入院時,破水時 分娩中に聴取し,入院 時,分娩時は CTG 装着する 1 点:1 時点抜け る or 入院時あるいは分娩時に CTG 装着しな い 0 点:全く聴取しない ※ 4 16 CTGを判読し,健康状態 を判断できる ③⑤⑧ 3.記録 2.問答 2点:所見を述べ,判読できる 1 点:所見の み述べる 0 点:どちらもできない 8 分娩進行に伴う産婦の 健康状態を判断できる 17 産婦の健康生活診断がで きる ④ 2.問答 3.記録 3点:診断しており妥当 2点:情報のみで診断 なし 1 点:情報不足 or 促されて聞きに戻 る 0 点:情報・診断ともできない 3 4 分娩進行に伴う産婦 と家族のケアを行う 9 産痛緩和のケアを行う ことができる 18 産痛緩和のケアを行うこ とができる ③~⑧ 1.観察 3点:全体を通して 2 点:ほぼ全体を通し て 1 点:部分的 0 点:実施なし 3 10 基本的ニード(排泄・栄 養・清潔・体位・休息) に関して援助ができる 19 基本的ニード(排泄・栄養 ・清潔・体位・休息)に関 しての援助ができる ③~⑧ 1.観察 3点:全体を通して 2点:ほぼ全体を通して 1点:部分的 0 点:実施なし 3 11 産婦の心理的なサポー ト・産婦の主体性を尊 重する 20 傾聴や励まし,傍にいる, など不安を緩和できる ③~⑧ 1.観察 2点:全体を通して 1 点:部分的 0 点:実施 なし ※ 4 21 診察や処置について産婦 へ説明し,産婦の反応や 選択を確認しながら対応 している ③~⑧ 1.観察 2点:全体を通して 1 点:部分的 0 点:実施 なし 12 家族への支援を行える 22 家族の心情を洞察し,支 援をしている ③~⑧ 1.観察 3点:全体を通して 2点:ほぼ全体を通して 1点:部分的 0 点:実施なし 3 13 分娩進行を促す支援が できる 23 分娩進行を阻害する因子 を取り除いている ③~⑧ 1.観察 2点:全体を通して 1 点:部分的 0 点:実施 なし ※ 4 24 陣痛を強めたり,産道を軟 らかくする援助ができる ③~⑧ 1.観察 2点:全体を通して 1 点:部分的 0 点:実施 なし
5 経腟分娩を介助する 14 分娩に必要な環境を整 える 25 適切な時期に分娩室及び 器材の準備ができる ⑤or ⑦ 1.観察 2点:入院時点で準備 1 点:破水後に準備 0点:間に合わず間接介助に依頼 ※ 4 26 適 切 に(清 潔 ・ 正 確 ・ 効 率)に器材準備をしている ⑤or ⑦ 1.観察 2点:清潔・正確である 1 点:1-2ヵ所不備 0点:3ヵ所以上の不備 15 適切に会陰保護ができる 27 適切な時期に会陰保護が 開始できる ⑧ 1.観察 2点:排臨後から実施 1 点:発露で切り替 え 0 点:間に合わない 3 28 陰裂から 1~2cm 下に保護 綿を当てることができる ⑧ 1.観察 1 点:適切 0 点:不適切 16 児頭を最小周囲径で娩 出できる 29 産婦の腹圧を調整し,児 頭娩出スピードの調整が できる ⑧ 1.観察 3点:うまくできる 2点:実施するが効果的で ない 1点:どちらか一方しかしない 0点:ど れも実施できない ※ 4 30 最少周囲径で娩出させて いる ⑧ 1.観察 1点:後頭結節を滑脱してから第 3 回旋助成し ている 0 点:早い or 遅い 17 臍帯巻絡の有無を確認 し,解除ができる 31 臍帯巻絡の有無を確認し, 適切に解除ができる ⑧ 1.観察 3点:確認し,解除 or くぐらせる 2 点:確 認のみ 1 点:確認しないまま娩出 3 18 適切な方法で肩甲娩出 ができる 32 第 4 回旋の助成ができる ⑧ 1.観察 2点:腹圧を調整させながら胎向にあわせて助 成 1 点:胎向にあわせて助成 0 点:手を全 く添えない ※ 4 33 前在肩甲,後在肩甲の順 に娩出できる ⑧ 1.観察 2点:前在肩甲 1/3 娩出後に後在肩甲 1 点: 前在肩甲が出過ぎ,早すぎるタイミングで後 在肩甲 0 点:順序逆,引っ張るなど 19 躯幹を安全に支え骨盤 誘導線にそって娩出す ることができる 34 躯幹を安全に支え骨盤誘 導線にそって娩出するこ とができる ⑧ 1.観察 3点:両手で把持,骨盤誘導線に沿って娩出 2点:把持,誘導線のいずれかが不十分 1点:どちらも不十分で危険 3 20 児の第一呼吸を助成でき る 35 顔面清拭し,必要時,正 しく吸引できる(口腔 → 鼻 腔) ⑧ 1.観察 2点:顔面上部から拭きおろす方向で清拭でき る 1 点:顔面清拭の方法が不適切 0 点:顔 面清拭しない ※ 4 36 呼吸を助成し,啼泣を確 認している ⑧ 1.観察 2点:背部や足底刺激にて啼泣助成 1 点:刺 激法が不適切 0 点:啼泣助成しない 21 臍帯をクランプし,適 切に切断できる 37 確実に臍帯クリップが装 着できる ⑧ 1.観察 2点:臍輪部より 1-2cm 上の位置でクリップ 1点:不適切な位置 0 点:手間取る,損傷の 危険 3 38 児の動きに注意し安全に 切断できる ⑧ 1.観察 1 点:安全 0 点:危険 22 出生直後の児の健康状 態を判定できる 39 出生直後に児の啼泣を確 認する ⑧ 1.観察 1 点:確認している 0 点:確認しない 3 40 1分後のアプガースコアの 採点ができる ⑧ 1.観察 2点:正しく採点 1 点:採点項目が曖昧 0点:間違った採点 2.外表奇形を確認できる 41 外表奇形を確認できる ⑧ 1.観察 2:問答 3点:診察手技とともに確認 2点:視診のみに て確認 1点:促されて確認 0点:確認しない 3 23 適切な方法で胎盤娩出 ができる 42 胎盤剥離徴候が確認でき る ⑧ 1.観察 2点:2 つ以上確認している 1 点:手技が不 適切 0 点:確認しない ※ 4 43 胎盤を適切に娩出できる ⑧ 1.観察 2点:牽引時の左右手の協調運動が適切 1点:いずれかが不十分 0 点:牽引方向の不 適切,途中で断裂や遺残危険のある手技 24 軟産道の損傷状態を判 断できる 44 膣鏡を扱い,裂傷の有無, 部位,程度の確認ができる ⑧ 1.観察 3点:安全・正確で産婦へ配慮している 2点:一部不適切だが概ねできる 1 点:不適 切が多い 0 点:全くできない 3 25 子宮収縮と出血状態を 判断できる 45 娩出後の子宮収縮,出血 状態を確認し,子宮収縮 の良否を判断できる ⑧ 1.観察 3点:すぐに確認し,腹壁上を触診 2 点:実 施するが迅速でない 1 点:促されて実施 0 点:確認行動できない 3 6 出生直後の母子接触 ・早期授乳を支援す る 26 出生直後の母子接触・ 早期授乳を支援できる 46 出生直後の母子接触をは かっている ⑧ 1.観察 2点:母子接触をはかる 1 点:母児対面の み 0 点:母子接触をはからない 3 47 母子の状態をみながら早 期授乳を支援できる ⑧ 2.問答 1点:早期授乳可能か判断を述べる 0 点:述 べられない 7 分娩進行に伴う異常 発生を予測し予防的 に行動する (臨床推論含む) 27 分娩進行に伴う異常発 生をアセスメントする ことができる (臨床推論) 48 初期に経過中に起こりう る異常の予測ができる ④ 2.問答 2点:診断しており妥当 1 点:促されて予測 or過大なリスク予測 0 点:リスク査定しない ※ 4 49 経過中に異常の予測を再 評価している ⑥ 2.問答 2点:児心音低下,弛緩出血のリスクを再評 価している 1 点:異常予測されないと評価 0点:再評価しない 28 母子に生じうる異常を 予防するための行動が とれる 50 母子に生じうる異常を予防 するための行動がとれる ⑤~⑧ 1.観察 3点:評価に基づいて行動した 2 点:評価し ていないが行動した 1 点:評価したにも関わ らず行動しない 0 点:行動しない 3 【合否基準】 60 点以上/100 点満点 100
3)実施方法 (1)実施場所 研究者の所属施設の実習室にて実施した。分娩介助 OSCEは実施者(学生)2名の2レーン(2会場)を3人1 組の評価者(教員)6名で実施した。なお,分娩室(実 習室)は独立した 2 室でそれぞれ実施し,お互いに他 方の実習室で実施する音声などが聞こえないようにし て,OSCEに集中できる環境を設定した。 (2)分娩介助OSCE要領の全体説明 はじめに,研究者が参加者全体へ分娩介助OSCEの 要領について 4場面 8課題とその時間配分をホワイト ボードに記入し説明した。このホワイトボードは OSCE会場 2ヵ所にそれぞれ設置し,参加者全員が各 場面と課題を確認しながら実施できるようにした。 次に学生への指示事項として,行動するときには適 宜自分が考えていることを述べること,例えば,何を 観察しているのかを述べることによってそのときの データが提示されること,また,情報や状況設定を確 認したいことがあれば途中で進行役に質問してもよい と説明した。内診は内診モデル(チャーリー産科シ ミュレーショントレーナー® )を使用し,開大度以外 の所見はこちらで提示することにした。 (3)進行役と模擬産婦および家族役の打合せ 研究者が模擬産婦シナリオを配布・説明したあと で,模擬産婦の演技が統一されるようにシナリオに基 づいて進行役と模擬産婦および家族役同士の約 30 分 間の打合せを行った。 (4)実施者(学生)と間接介助者(研究者)の打合せ 実施者(学生)にとっては他施設でのパフォーマン スとなるため,分娩器材などの使用物品は使い慣れた 器材を持ち込んでもらった。また,実施当日に約 30 分間程度で,間接介助者(研究者)と分娩台や分娩室 環境の設定,時計の位置などの確認を行った。 (5)評価者(教員)間の打合せ まず評価者(教員)の募集時に分娩介助 OSCE シナ リオと評価表について説明した。分娩介助OSCE実施 当日は研究者2名がシナリオと評価者ガイドを用いて 評価表について詳細に説明し,約1時間の評価者間の 打合わせを行った。 4)分娩介助OSCE実施後の学生の反応や感想 実施後の自己評価では「非常に緊張した」,「うまく できなかった箇所があった」など,卒業を目前にして 満足のいかないパフォーマンスであったことをこぼし ていた。分娩介助OSCEについては,「進行役のおかげ で OSCE に入り込めた」「本当の分娩介助のときのよ うに行動できた」という感想を得た。 5)分娩介助OSCEの評価結果 学生の 1 人目(以下 A1)の平均点は 64.7±3.1 点,学 生の 2 人目(以下 A2)は 81.0±12.5 点であった。3 名の 評価者の評価が一致した項目は,A1 は 9 項目(32%), A2は11項目(39%)であった。両学生ともに評価者間 の評価が一致した項目は,5.外診による進行状態の予 測,6.分娩野の作成や分娩室移動のタイミングの判 断,19.躯幹娩出,25.子宮収縮と出血状態の判断,の 4項目(14.3%)であった。反対に両学生ともに評価者 間の評価が 2 点以上の差のある項目(下位項目)は, 11.産婦の心理的サポート,13.分娩進行を促す支援, 20.児の第一呼吸助成,22.外表奇形確認,28.異常の予 防行動であり,合計5項目(17.9%)の評価がばらつい た(表3)。 6)評価者のフォーカスグループインタビュー結果 逐語録の内容を分析した結果,33コードを抽出し, 以下の 10 サブカテゴリー,3 カテゴリーが得られた。 なお,【】はカテゴリー,[]はサブカテゴリー,「」は コード内容を表わす(表4)。 【診断能力の評価につながる】は,分娩介助OSCEの 特徴を最も表わすものであり,[臨床推論の可視化], [1シナリオでの評価の限界]の2サブカテゴリーで構 成されている。[臨床推論の可視化]については,要所 で臨床推論を述べる課題を設定したことにより,「ど のように組み立てて診断をしているか,ケア方針を立 てているのかは述べてもらってよくわかった」などが 語られた。一方,[1シナリオでの評価の限界]は,「シ ナリオが正常だったので異常の予防や判断ができるか は評価しにくい」など,1 事例での評価の限界があげ られた。 【評価の判断が分かれる】は,分娩介助OSCEの信頼 性を表わすものであり,[ケアや態度面の評価の難し さ],[技術面の評価基準の妥当性],[診断技法の評価 基準の妥当性],[何を考えて観察しているかは見えに くい],[評価者の価値観が反映される],[合否判定基 準の設定]の6サブカテゴリーで構成されている。[ケ アや態度面の評価の難しさ]は,「何をどこまでできた らよいかといった評価がしにくい」,「声かけはどこま でできたらよいか」,「OSCE では実習と同じように測 れない」など,評価が難しいことがあげられ,なかに は「~する力がほしい」というような評価者の要望も 入っていた。[技術面の評価基準の妥当性]は,「細か
表3 分娩介助OSCE評価表データ 学生 A1 学生 A2 大項目 下位項目 評価者 差異 評価者 差異 B1 B2 B3 B4 B5 B6 1. 分娩開始を診断する (臨床推論含む) 1. 分娩開始を診断する※ 2 2 2 0 2 4 1 3 2. 現在の情報を統合して進行状態及び分娩予 測ができる※ 1 2 1 1 4 4 4 0 3. 分娩進行状態の修正ができる※ 3 3 4 1 4 4 4 0 2. 分娩の進行状態を診断する (臨床推論含む) 4. 内診を適切な時期に実施し内診所見がわか る 2 2 3 1 2 3 3 1 5. 外診により進行状態を予測できる 1 1 1 0 3 3 3 0 6. 分娩野の作成や,分娩室への移動のタイミ ングを判断できる※ 4 4 4 0 4 4 4 0 3. 産婦と胎児の健康状態を診断 する (臨床推論含む) 7.CTG やドップラーを用いて胎児の健康状 態を判断できる※ 3 4 2 2 4 4 4 0 8. 分娩進行に伴う産婦の健康状態を判断でき る 2 3 1 2 3 3 3 0 4. 分娩進行に伴う産婦と家族の ケアを行う 9. 産痛緩和のケアを行うことができる 1 1 2 1 1 2 2 1 10. 基本的ニードに関して援助ができる 1 2 1 1 1 2 1 1 11. 産婦の心理的なサポート・産婦の主体性 を尊重する※ 3 4 2 2 2 4 3 2 12. 家族への支援を行える 1 3 1 2 2 1 1 1 13. 分娩進行を促す支援ができる※ 0 2 0 2 0 4 0 4 5. 経腟分娩を介助する 14. 分娩に必要な環境を整える※ 4 4 4 0 4 4 3 1 15. 適切に会陰保護ができる 0 0 0 0 4 3 2 2 16. 児頭を最小周囲径で娩出できる 4 4 4 0 4 4 0 4 17. 臍帯巻絡の有無を確認し,解除ができる 2 3 2 1 2 3 2 1 18. 適切な方法で肩甲娩出ができる※ 4 4 4 0 4 4 3 1 19. 躯幹を安全に支え骨盤誘導線にそって娩 出することができる 3 3 3 0 3 3 3 0 20. 児の第一呼吸を助成できる 0 0 2 2 2 4 3 2 21. 臍帯をクランプし,適切に切断できる 3 2 3 1 3 3 1 2 22-1. 出生直後の児の健康状態を判定できる 3 1 2 2 3 3 3 0 22-2. 外表奇形の有無を確認できる 0 3 0 3 2 2 0 2 23. 適切な方法で胎盤娩出ができる※ 4 3 4 1 4 4 4 0 24. 軟産道の損傷状態を判断できる 3 2 3 1 3 3 3 0 25. 子宮収縮と出血状態を判断できる 3 3 3 0 3 3 3 0 6. 出生直後の母子接触・早期授 乳を支援する 26. 出生直後の母子接触・早期授乳を支援で きる 3 1 1 2 3 3 2 1 7. 分娩進行に伴う異常発生を予 測し予防的に行動する (臨床推論含む) 27. 分娩進行に伴う異常発生をアセスメント することができる※ 2 2 3 1 1 4 3 3 28. 母子に生じうる異常を予防するための行 動がとれる 0 0 2 2 0 3 3 3 点数 62 68 64 77 95 71 平均 64.7 81.0 SD 3.1 12.5 評価者間の評価が一致した項目 一致 2 点以上の差異 評価者間の評価の差異が 2 点以上の項目 【評価】4:よくできる(※項目) 3:できる 2:少し援助が必要 1:かなり援助が必要 0:できない
い点が気になった」など,安全性,正確性の細かな基 準を求める意見があった。また,「模型でこれぐらい できていればいいか,というように実際の予測を入れ ながら採点した」,「本物だったらうまくできるのだろ うなと思うものもあった」と語られ,模型を用いた技 術評価は再現性の限界や評価者の推測が入る評価とな るので妥当性の問題があることがあげられた。[診断 技法の評価基準の妥当性]は,とくに胎児健康度の診 断について,いつ,何を,どのように観察し,診断し ていればよいかの基準を求めていた。[何を考えて観 察しているかは見えにくい]は,「その観察の根拠が違 うのではないかと思うところがあった」,「児頭下降度 表4 評価者フォーカスグループインタビュー結果 カテゴリー サブカテゴリー(コード数) 評価者の語り(34コード) 1.診断能力の評価につな がる 1.臨床推論の可視化(3) ・すごく診断面はきっちりしていた。 ・どのように組み立てて診断をしているか,ケア方針を立てているのかは述べても らってよくわかった。 ・初期診断はできるが,そのあとの途中の修正が十分にできないのが見えた。 2.1シナリオでの評価の限 界(2) (異常の判断が)評価しやすい。・シナリオに少し異常っぽいものも入っていると学生の動きも変わるだろうから ・シナリオが正常だったので異常の予防や判断ができるかどうかは評価しにくい。 2.評価の判断が分かれる 3.ケアや態度面の評価の難 しさ(6) ・態度面は全体を通した評価だったので,何をどこまでできたらよいかといった評価がしにくかった。例えば,家族への声かけはどの程度できたらよいかなど。 ・ 23 番「分娩進行を阻害する因子を取り除いている」は排泄などあると思うが,阻 害因子の具体的な評価基準があってもよい。 ・19~21番は口では言っていたが行動にでていなかった。実習ではできても OSCE ではできないことがある。 ・ケアや態度面はOSCEでは実習と同じように測れない。 ・実際は一人ですべてやるという事は少ないので,援助を求めるとか,相談できる という評価基準があってもよい。 ・産婦さんから何か察知するという力があってほしい。 4.技術面の評価基準の妥当 性(7) ・卒業前だったらどこまで到達するのがよいか考えながらみた。・評価者によって基準がばらついた。細かい点が気になった。 ・模型でこれぐらいできていればいいかというように実際の予測を入れて採点し た。 ・本物だったらうまくできるのだろうなと思うものもあった。 ・会陰保護はあるが,肛門保護の項目がない,あったほうがいい。 ・安全面では気になる点があったが,評価基準になく得点に影響しない。それらが 反映される評価表になったほうがよい。 ・危険行為があったときにどう評価するかがない,ストップさせていいかなど。 5.診断技法の評価基準の妥 当性(3) ・入院時の児心音聴取は診察の一番初めか,診察後,移動して CTG を装着するのをもってするのか,基準が分かれた。 ・陣痛中や発作後も聴取しているか,基準を追加したほうがいい。 ・児心音聴取の時期,CTG 判読は非常に重要なので細かく基準を作った方がよい。 6.何を考えて観察している かは見えにくい(2) ・その観察の根拠が違うのではないかと思うところがあった。・児頭下降度と子宮口開大度の関係がよくないのにそのまま行動しようとしてい た。止めてどう考えているか聞きたい。 7.評価者の価値観が反映さ れる(3) ・目が離れる,発露で両手が離れるなどの危険行為はストップをかけたい。・他施設の学生を他施設の教員で一緒に評価してみて,自分の評価の厳しいとこ ろ,他教員と同じ評価でほっとしたところなどいろいろあった。 ・本当に自分のこだわりがすごく見えた。 8.合否判定基準の設定(3) ・技術の安全面が気になり62点と高い点数はつかなかったので妥当ではないか。 ・実習では指導者が 6 割以上をつけても,卒業前のこの OSCE で落ちれば不合格に するという覚悟がいるが,それを見れるのか。 ・卒業時の到達度として,この OSCE で 6 割を合格基準としてよいかという議論が 必要である。 3.OSCEの実施方法の改 善 9.学生の緊張への配慮(2) ・この緊張の中で学生はよく頑張ったと思う。・考えていたのに緊張もあり行動が伴わなかったところもあるので積極的に進行役 が聞いていくか。 10.途中でのフィードバッ クの必要性(2) ・診断が違うかなというところのフィードバックはどうするか・先の場面で所見を間違うと次の場面で整合性が合わなくなり,学生が混乱した。 修正をかけてあげたほうがいいのではないか。
と子宮口開大度の関係がよくないのにそのまま行動し ようとしていた。止めてどう考えているか聞きたい」 と語られ,パフォーマンスはできていても,その観察 の根拠が違った場合などは評価の判断が分かれること があげられた。[評価者の価値観が反映される]では, 上記の評価基準は評価者自身の価値観によるところも 大きく,「他教員と同じ評価でほっとした」,「自分のこ だわりがすごく見えた」など,評価者自身が自分の傾 向に気づいたりしていた。[合否判定基準の設定]は, 「卒業時の到達度として,このOSCEで6割を合格基準 としてよいかという議論が必要である」などが語ら れ,総括的評価のOSCEとするためには合格基準の妥 当性の検討が必要であることがあげられた。 【OSCEの実施方法の改善】は,分娩介助OSCEプロ セスの信頼性に関わるものであり,[学生の緊張への 配慮],[途中でのフィードバックの必要性]の 2 サブ カテゴリーで構成されている。[学生の緊張への配慮] は,「この緊張の中で学生はよく頑張ったと思う」な ど,OSCE は学生にとって非常に緊張するものであ り,できるだけ緊張を取り除き,普段のパフォーマン スを引き出すような配慮が必要であることが語られ た。[途中でのフィードバックの必要性]は,「診断が 違うかなというところのフィードバックはどうする か」,「先の場面で所見を間違うと次の場面で整合性が 合わなくなる」ことが語られた。これは,使用した内 診モデルの性質上,開大度と展退度のバランスの再現 が難しく学生が混乱したことから,再現性の問題で内 診所見を間違える場合があるので途中で修正をかける 必要性があげられた。
Ⅳ.考 察
1.分娩介助OSCEの構造 分娩介助OSCE の構造には 2つの要素がある。一つ は,分娩期の診断能力の評価であり,来院した産婦に ついて診断を考えながら,情報収集や各種診察を行い ケアの方針を決めるという一連の診断の実践能力を評 価することである。もう一つは,ケアや分娩介助技術 の到達度の評価である。分娩介助OSCEの最大の特徴 は前者である。診断にいたる思考過程のような臨床推 論能力を測るにはそれを発揮できる場面が必要であ る。従って,今回は1事例の産婦の入院から分娩まで の長いシナリオを用いて臨床の実践を再現する方法を 用いた。OSCEはさまざまな形での利用が可能であり, HardenらのOSCEを応用した長いシナリオ型のOSCE が応用されてきている。長いシナリオ型のOSCEは実 際の臨床で遭遇しうる患者のアセスメントにおける潜 在的な多様性を反映するよう考案され,総合的な患者 の診察を重視しており,少なくとも約30分の1つの統 合したステーションを構成する(Mitchell, et al. 2009)。 従って,従来のOSCEフォーマットである典型的な複 数の短いステーションとは全く違うものである。最近 ではこのような改良型のOSCEは客観的臨床能力評価 (objective structured clinical assessment:OSCA)と呼 ばれ,イギリスのナースプラクティショナーの大学院 コースで先駆的に取り入れられている。OSCAのシナ リオは 5 つの要素(①病歴聴取,②フィジカルイグザ ミネーション,③臨床推論,④検査,⑤治療と管理) で構成される(Ward, et al. 2009/2014)。 分娩介助OSCEは,長いシナリオを用いて分娩期の 包括的な実践能力を評価しようとするものであり,そ の評価内容は OSCA の 5 要素を包含する構成である。 学生に与えられる時間は約70分であり,1事例の産婦 の入院から分娩終了までの 4場面 8課題を通して重要 な実践能力を評価される。従って,分娩介助OSCEの 構造はOSCAに近いモデルである。 2.信頼性(再現性)と妥当性について 進行役のトレーニングにより分娩介助OSCE本番は スムーズに進行し,学生からは「進行役のおかげで OSCEに入り込めた」「本当の分娩介助のときのように 行動できた」という感想を得た。このことから,学生 は緊張しつつも実際の自分の実践に近いパフォーマン スができたと考える。 一般的に,OSCEが客観的な評価であるためには信 頼性と妥当性の確保は重要である。信頼性は再現性と も呼ばれ,同じ相手に同じ試験を行った場合に同じ結 果を得られることで,妥当性は測定したい内容が測定 できているかどうかであり,いずれも評価方法の特性 としてあげられる。また両者の両立には限界があるこ とも知られている(大滝,2007)。 まず信頼性の検討については,OSCEにはさまざま な要因,例えば,学生と評価者の態度,相互作用,評 価者による主観的な判断,試験環境のような条件が影 響を与える可能性がある(Ward, et al. 2009/2014)。今 回の分娩介助OSCEでは評価者インタビューで語られ たように,評価者に潜在する主観的な見解が影響した 項目がある。このような評価者の主観性の問題には評価者のトレーニングが必要であるが,評価者の判断の 公正性や一貫性を監視するために評価者の行動を観察 する独立したOSCEコーディネーターの活用が勧めら れている(Ward, et al. 2009/2014)。今回は進行役が暗 黙的にその役割を担うことにしていたが,学生と模擬 産婦の行動を観察することで精一杯であったことか ら,今後はコーディネーターの設定を検討したい。 次に妥当性の検討については,OSCEには内容妥当 性と表面妥当性の 2 種類の妥当性がある(Ward, et al. 2009/2014)。内容妥当性は課題を構造化し,評価内容 や評価基準については研究者間での検討を重ねること により妥当性を高めた。分娩介助OSCE評価表データ (表 3)においては,「分娩開始の診断」「分娩進行状態 の診断」の 6項目について,完全に一致もしくは完全 に一致に近い項目が5項目(83.3%)であったこと,さ らに評価者インタビュー(表 4)において,[臨床推論 の可視化]ができたことから,分娩介助 OSCE による 診断能力の評価は妥当性が高いと評価できる。一方 で,正常産の1事例のみでは異常の予測や予防のため の行動ができるかを評価するのは難しいという課題が あることがわかった。より内容妥当性の高い分娩介助 OSCEのためにはシナリオ数は2事例以上必要である。 表面妥当性は,評価基準が意図しているものを実際 に評価できるかどうかという問題への対処であり,長 いシナリオは患者との連続的なやりとりを観察できる ので,従来のOSCEに比べてより臨床に近く表面妥当 性をもつが,その評価基準の標準化は課題とされてい る(Wass, et al. 2004)。評価基準は,一般的には診察 や手技に対してはチェックリスト(yes/no)が用いら れるが,微妙な差を捉えるものには評定尺度(rating scale)が用いられる(大西,2007)。今回は,単純な行 動にはチェックリストを採用し,差別化を図りたい項 目は3件法とした。しかし,評価者間で評価が一致し たのは28項目中4項目(14.3%)と低く課題が残る。評 価基準には「何をどのような視点で評価するか」「どう いう行動が観察された場合にその項目が達成されたと 評価するのか」を明述する必要がある(大西,2007)。 今回は,「技術面の評価基準」「診断技法の評価基準」 については視点を記述したが,評価者からは「細かい 点が気になる」「いつ,何を,どのように診断してい ればよいか(例えば児心音聴取)」など,さらに細かい 基準を求める声があった。さらに,技術についてはリ アルな再現には限界があり本物を想定した推測の評価 となるので評価者の見解の相違が生じやすい。ちなみ に,両学生ともに評価者間の評価が2点以上の差のあ る項目は5項目(17.9%)であり,一致した項目と同様 に低かった。しかし,評価者3人による評価が両学生 ともに 1 点の違いであったのは 10 項目(35.7%)あっ た。このことから,評価者間での共通認識やトレーニ ングを図ることにより全体的に一致に近い評価をめざ して妥当性を高めることは可能であると考えている。 3.態度面の評価の限界について OSCEでは態度面の評価は限界がある。助産師の実 践は複雑であり,そうした専門職の行動を測定するこ とには困難がある(Mitchell, et al. 2009)。診察技法や 技術の場合は安全性や正確性を評価基準としてある程 度の測定が可能であるが,“助産師としてのケア”のよ うな概念は倫理的感応力や判断を伴うものであり,評 価基準には表わしにくい。この問題について,大西 (2007)によると,「診察や手技に関わる臨床スキルと コミュニケーションスキルの2つはどちらかというと 項目を明確にしやすいが,プロフェッショナルとして の態度や行動はあらかじめ項目に挙げておくことが困 難である」として,「個人的には,プロフェッショナル としての態度や行動に問題あり,なしというチェック リストを設け,どのような問題が指摘されたのかを記 述する欄を設けておくことを勧める」という見解が示 されている。そして「もし,複数の評価者によって問 題が指摘された場合,ある程度の信頼性をもって判断 を下すことが可能になる」(p.24)と述べられている。 今後は態度面についての記述欄を設けるなどの工夫を したい。 4.合否基準の決定に関する検討 評価者インタビューにおいて,「卒業時の到達度と して,このOSCE で6割を合格基準としてよいかとい う議論が必要である」ことがあげられた。現時点で は,OSCEの採点および評価に関して標準化された方 法はなく,合否判定については学術的な検討の余地が あると言われている(Ward, et al. 2009/2014)。OSCE 得点をパーセンテージに変換する場合,重要な項目が 出来ていなくても全体として到達していればよいこと になってしまうため,今回の評価表は加点式とし,重 要とした13項目(※印)については4点,それ以外は3 点の配点とするなど重みづけをはかった。この評価表 で 60 点を合格ラインに設定することについては,今 回の2名のトライアルの結果から結論づけることはで
きない。しかし学生の実際のパフォーマンスを見た筆 者個人は概ね妥当という印象を持っている。 5.実施上の問題点について 分娩介助OSCEの最大の問題点は多くの人的資源と 時間を要することである。学生 1 人につき,進行役 1 人,産婦役 1 人,家族役 1 人,間接介助者 1 人,評価 者3人の計7人を要する。今回は,学生2人を2レーン で実施したので 14 人を要した。時間は 1 人 70 分であ るが,今後,シナリオや課題数を増やすと約2時間を 要するため,1 人あたり 2 時間×学生人数の時間を要 する。従って模擬患者,評価者及び実施場所等をいか に確保できるかという実施上の課題がある。
Ⅴ.研究の限界と今後の課題
わが国の助産師教育における助産師教育課程修了時 の到達度評価はまだ一般化されたモデルがない段階で ある。今回の分娩介助OSCEはトライアルのデータ数 が少ないので,今後は OSCE の内容,ステーション (課題)数,所要時間,評価者数などの改善を重ねな がらデータを集積し,評価法としての妥当性について さらに検討する必要がある。Ⅵ.結 論
分娩介助OSCEを作成して卒業前の学生へのトライ アルを実施し,評価法としての妥当性を検討した。そ の結果,次の結論を得た。 1. 分娩介助 OSCE は,長いシナリオを用いること により学生の臨床推論が可視化され,卒業前の 学生の実践能力の評価法としては妥当性が高い。 しかし,事例による内容特異性があるので,よ り妥当性を高めるためには 2 事例以上のシナリ オによる実施が理想である。 2. 分娩介助 OSCE の評価表の信頼性は,評価者の 主観や見解の相違など,一貫性に課題があり, 評価者トレーニングや OSCE コーディネーター の活用の必要性が示唆された。また,OSCE で は態度面の評価基準は表わしにくいので,記述 欄を設けるなどの工夫が必要である。 3. 合否基準の決定に関してはトライアルを重ね データ数を増やし,適切な基準を検討する必要 がある。 謝 辞 本研究にご協力いただいた助産学生及び教員の皆様 に心から感謝申し上げます。本研究は,平成 29 年度 神戸市看護大学共同研究費の助成を受けて実施した研 究の一部である。研究内容の一部は第 33 回日本助産 学会学術集会にて示説発表した。 利益相反 本論文内容に関する利益相反事項はない。 文 献 伴信太郎(1995).客観的臨床能力試験 ― 臨床能力の新し い評価法.医学教育,26(3),157-163.Harden, R.M., Stevenson, M., Downie, W., & Wilson, G.M. (1975). Assessment of Clinical Competence using Ob-jective Structured Examination.British Medical Journal, 1, 447-451. 伊藤美栄,佐藤美春,畠中美和子,渡邊玲子(2009).卒 業時における分娩期の助産診断・分娩介助技術能力 の評価と課題 ― 卒業前の学内演習において OSCE を 実施して―.日本助産学会誌,22(3),416. 伊藤美栄,渡邊玲子(2011).助産師学生の卒業前におけ る分娩介助 OSCE の実施と評価.日本助産学会誌, 24(3),176. 公益社団法人全国助産師教育協議会(2016).平成27年度 厚 生労働省看護職員確保対策特別事業 助産学生の分娩 期ケア能力学習到達度に関する実態調査 報告書.平成 28年. http://www.zenjomid.org/info/img/20160927.pdf (アクセス2017.4.20)
Mitchell, M.L., Henderson, A., Groves, M., Dalton, M., & Nulty, D. (2009). Optimising its value in the under-graduate nursing curriculum. Nurse Education Today, 29(4), 398-404. 大西弘高(2007).3. OSCEの評価方法理論1)評価表の作成, Multi-facet Raschモデル,一般化可能性理論,スタン ダードの設定,合否の決定.大滝純司(編著).OSCE の理論と実際.(pp18-39),東京:篠原出版新社. 大滝純司編著(2007).OSCEの理論と実際,東京:篠原出 版新社.
Ward, H. & Barratt, J.(2009)/中村惠子監訳(2014).高度 看護 OSCE.pp.1-5,129-140,151-160,東京:へる す出版.
Wass, V. & Vleuten, G. (2004). The long case. Medical Education, 38, 1176-1180.