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Microsoft Word 外海域における産卵状況text _2.doc

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第50 回瀬戸内海東部カタクチイワシ等漁況予報会議 2019 年 4 月 23-24 日 1 潮岬以西の太平洋沿岸における2019 年のカタクチイワシとマイワシの産卵状況と漁況予報 河野悌昌(瀬戸内海区水産研究所) 渡井幹雄・入路光雄(中央水産研究所) Ⅰ.カタクチイワシ 1. 産卵状況 2019 年 1~3 月に実施された北鳳丸(北海道教育庁所属)および西日本太平洋岸各県(和歌山、 徳島、高知、愛媛、大分、宮崎、鹿児島)等による卵稚仔調査の結果をもとに、緯経度 30 分升目ごと に産卵量を算出した(図 1、表 1)。ただし、分析が終了していない標本もあり、これらの値は暫定値で ある。調査では、各調査点において目合い335μm の改良型ノルパックネットの深度 150m(150m 以浅 では海底直上)からの鉛直曳網を行った。なお本報告における産卵量は卵稚仔データベース (Oozeki et al. 2007)により算出した。以下では 2008~2017 年の平均値を平年値とした。 2019 年の潮岬以西の太平洋岸(大海区Ⅲ、Ⅳ)では 1 月に豊後水道~土佐湾、2 月に日向灘~紀 伊水道外域、3 月に薩南~紀伊水道外域で産卵が認められた(図 2)。2019 年 1~3 月の合計産卵量 (暫定値)は9 兆粒(前年比 36%、平年比 7%)であった。 大海区Ⅲにおける 1~3 月の合計産卵量は 1999~2000 年、および 2003~2004 年に高水準となっ た(図3)。2007 年前後に低水準となり、2009 年に増加したものの、その後減少した。2019 年(暫定値) は7 兆粒(前年比 444%、平年比 12%)であった。 2. 太平洋系群 4~7 月漁況予報(2019 年 3 月に国立研究開発法人水産研究・教育機構からプレスリ リースされた「平成30 年度太平洋いわし類長期漁海況予報」から抜粋) (1) 西薩~常磐南部海域のシラス(船曳網) (ⅰ)来遊量:西薩~紀伊水道外域では予測が困難。 (ⅱ)漁期:期を通じて漁獲される。 (2) 北薩~紀伊水道外域(まき網、定置網) (ⅰ)来遊量:北薩、薩南海域、日向灘、豊後水道西側、豊後水道東側、宿毛湾・土佐湾紀伊水道 外域西部では前年を上回る。紀伊水道外域東部ではまとまった漁獲がない。 (ⅱ)漁期:期を通じて漁獲される。 (ⅲ)魚体:4 cm~11 cm 前後の 1 歳魚主体。 説明 (1)西薩~常磐南部海域のシラス(船曳網) 西薩~紀伊水道外域では、今後大型成魚の来遊は少ないと予測されるが、シラスの漁場形成につ いては予測が困難である。 (2)北薩~紀伊水道外域(まき網、定置網) 北薩、薩南海域では、今期の漁獲の主体は1歳魚(2018年級群)で、期の後半に0歳魚(2019年級 群)が混じる。2018年級群の2月までのカタクチイワシ漁況が前年を上回る水準で推移し、2018年のシ ラス秋漁は前年並であったことから、来遊量は前年を上回る。日向灘では、近年、大型成魚群の来遊 はほとんど見られていないことから、今期は、体長10 cm~11 cmの沿岸加入群が漁獲の主体となる。 日向灘の1月~6月の沿岸加入群の漁獲動向は、前年10月~11月の宿毛湾の中型まき網水揚量から 予測され、今期の予測値は、前年を上回っていることから、来遊量は前年を上回る。豊後水道西側で

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第50 回瀬戸内海東部カタクチイワシ等漁況予報会議 2019 年 4 月 23-24 日 2 は、例年4月~6月は1歳魚が主体に0歳魚が漁獲される。1月~2月の1歳魚の漁獲量は前年を大きく 上回ったことから、来遊水準は前年を上回る。豊後水道東側では、豊後水道外海から来遊するとみら れる2歳魚(2017年級群)の来遊が全体の来遊量を左右するが、2017年級群の加入量は2016年級群 を下回る低い水準と評価されていることから、今期は4 ㎝~10 cmの0歳魚および1歳魚が漁獲の主体 となる。周辺海域における2月までの漁況において、1歳魚の水揚量が前年を上回ったことから、来遊 水準は前年を上回る。宿毛湾、土佐湾では、4月~6月の宿毛湾中型まき網水揚量と前年10月~12月 の宿毛湾中型まき網および日向灘まき網漁獲量の合計値に同様の変動傾向が見られる。その合計 値は前年を上回り、2月までの定置網の漁況も前年を上回っていることから、来遊量は前年を上回る。 紀伊水道外域西部では、年間を通じて成魚を漁獲対象とする漁業が少ないため、判断は難しいもの の、直近の漁獲傾向から前年を上回る。紀伊水道外域東部では未成魚・成魚は主たる漁獲対象では ないため、まとまった漁獲はない。 Ⅱ.マイワシ 1. 産卵状況 カタクチイワシと同様に産卵量を算出した(表1)。 2019 年の潮岬以西の太平洋岸(大海区Ⅲ、Ⅳ)では、1 月に土佐湾~紀伊水道外域、2~3 月に足 摺岬~紀伊水道外域で産卵が認められた(図4)。2019 年の 1~3 月の合計産卵量(暫定値)は 70 兆 粒(前年比397%、平年比 128%)であった。 大海区Ⅲにおける 1~3 月の合計産卵量は 1985~1993 年に高水準となった後、低水準で推移して いる(図5)。2019 年(暫定値)は 70 兆粒(前年比 397%、平年比 125%)であった。 2. 太平洋系群 4~7 月漁況予報(2019 年 3 月に国立研究開発法人水産研究・教育機構からプレスリ リースされた「平成30 年度太平洋いわし類長期漁海況予報」から抜粋) (1) 北薩~熊野灘(まき網、定置網) (ⅰ)来遊量:北薩~日向灘では前年並。豊後水道南部西側では前年並~下回る。豊後水道南部 東側~土佐湾では前年を下回る。紀伊水道外域では前年並。熊野灘では前年並~下回 る。 (ⅱ)漁期・漁場:期を通じて漁獲される。 (ⅲ)魚体:北薩~豊後水道南部では、期前半は 15 cm~18 cm 前後(1 歳以上) 、期後半は 6 cm ~13 cm 前後(0 歳魚)主体。宿毛湾~紀伊水道外域は 6 cm~13 cm(0 歳魚)と 13 cm 以 上(1 歳以上)主体。熊野灘では 13cm 以上(1 歳以上)主体。 説明 (1)北薩~熊野灘(まき網、定置網) ・来遊量:北薩、薩南海域では、4 月まで 1 歳魚(2018 年級群) 、5 月以降は 0 歳魚(2019 年級群)が 漁獲の主体となる。現時点(2019 年 1 月~2 月)で、親魚となりえる 1 歳魚が漁獲されていないことか ら、来遊量は低調であった前年並と考えられる。 日向灘では、4 月まで 1 歳以上、5 月以降は 0 歳魚が漁獲の主体となる。現時点で成魚の漁獲がな いことから、来遊量は低調であった前年並と考えられる。 豊後水道南部西側では、4 月まで 1 歳魚が漁獲の主体となり、5 月以降は 0 歳魚主体に 1 歳魚が 混じる。例年1 歳魚が漁獲の主体となる 1、2 月に漁獲がなかったため、今期の来遊量は低調であった 前年並~下回ると考えられる。 豊後水道東側では、0 歳魚が漁獲の主体となる。現時点で、親魚となりえる成魚が漁獲されてない

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第50 回瀬戸内海東部カタクチイワシ等漁況予報会議 2019 年 4 月 23-24 日 3 ことから、来遊量は前年を下回ると考えられる。 宿毛湾、土佐湾では、0 歳魚および 1 歳以上が漁獲の主体となる。冬季の土佐湾におけるシラス漁 の漁況から、0 歳魚の発生は前年並と考えられる。一方で、宿毛湾における中型まき網および定置網 の漁獲状況は前年を下回っていることから、1 歳以上の来遊量は前年を下回ると考えられる。 紀伊水道外域西部では、0 歳魚が漁獲の主体となる。前年は黒潮大蛇行の影響により低調な漁獲 になったと見られている。大蛇行は今後も継続する見通しであることから、今期の来遊量は低調であっ た前年並と考えられる。 紀伊水道外域東部では、1 歳以上が漁獲の主体となる。現時点においてマイワシの漁獲はなく、黒 潮も前年同様に離岸傾向で推移する見通しであることから、来遊量は低調であった前年並と考えられ る。 熊野灘では、1 歳以上が漁獲の主体となる。前年と同様の海況が継続しており、今年も産卵が早期 に終了し、 4 月以降の漁獲量が低調になる可能性がある。現時点での漁獲状況が前年を下回ってい ることも考慮すると、今期の来遊量は前年並~下回ると考えられる。 ・漁期:各海域とも期を通じて漁獲される。 ・魚体:北薩~豊後水道南部では、期前半は15 cm~18 cm 前後の 1 歳以上、期後半は 6 cm~13 cm 前後の 0 歳魚が主体となる。宿毛湾~紀伊水道外域では 6 cm~13 cm の 0 歳魚と 13 cm 以上 の 1 歳以上が漁獲の 主体となる。熊野灘では 13cm 以上の 1 歳以上が漁獲の主体となる。 引用文献

Oozeki, Y., Takasuka, A., Kubota, H., Barange, M. (2007) Characterizing spawning habitats of Japanese sardine (Sardinops melanostictus), Japanese anchovy (Engraulis japonicus), and Pacific round herring (Etrumeus teres) in the northwestern Pacific. California Cooperative Oceanic Fisheries Investigations Reports, 48: 191-203.

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大海区定義 大海区I 北緯36度(茨城県)以北≒常磐~道東 大海区II 北緯36度(茨城県)~東経135度30分(和歌山県) ≒房総~熊野灘附近 大海区III 東経135度30分(和歌山県)~東経131度30分(宮崎県) ≒紀伊水道外域~日向灘(133度~131度30分、31度以南は大海区IV) 大海区IV 東経131度30分(宮崎県)~北緯31度30分(鹿児島県)≒薩南 大海区V 北緯31度30分(鹿児島県) 以北≒北薩 大海区VI 日本海 大海区VII 瀬戸内海 ただし、産卵量集計等において東経125ºE以東とした。 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 Ⅱ区 Ⅰ区 Ⅲ区 Ⅳ区 Ⅶ区(瀬戸内) 図1. 我が国太平洋岸における卵稚仔調査点及び大海区区分 Ⅵ Ⅴ

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図2. 2018年1~3月と2019年1~3月の大海区Ⅲ及びⅣにおけるカタクチイワシの産卵状況 (2019年4月15日までに把握されたデータからの暫定値)

2019年1月

2月

3月

2018年1月

2月

3月

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0 200 400 600 800 1000 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 産卵量(兆 粒 ) 年 3月 2月 1月 図3. 1~3月の大海区Ⅲにおけるカタクチイワシ産卵量の経年変化 (2019年4月15日までに把握されたデータからの暫定値、図中の横線は平年値)

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図4. 2018年1~3月と2019年1~3月の大海区Ⅲ及びⅣにおけるマイワシの産卵状況 (2019年4月15日までに把握されたデータからの暫定値)

2019年1月

2月

3月

2018年1月

2月

3月

(8)

0 500 1000 1500 2000 2500 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 産 卵量(兆粒 ) 年 3月 2月 1月 図5. 1~3月の大海区Ⅲにおけるマイワシ産卵量の経年変化 (2019年4月15日までに把握されたデータからの暫定値、図中の横線は平年値)

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カタクチイワシ マイワシ Ⅲ Ⅳ Ⅲ Ⅳ 2014 10 0.0 0.0 0.0 11 0.0 0.0 0.0 12 13.4 0.0 13.4 2015 1 0.3 0.1 0.4 2015 1 22.6 0.0 22.6 2 2.9 3.4 6.3 2 12.1 3.5 15.6 3 10.7 35.2 45.9 3 23.8 2.8 26.6 4 83.8 8.6 92.4 4 3.9 0.0 3.9 5 54.1 30.3 84.5 5 0.0 0.1 0.1 6 87.5 24.8 112.2 6 0.0 0.0 0.0 7 28.9 0.1 29.0 7 0.0 0.0 0.0 8 47.1 37.9 85.0 8 0.0 0.0 0.0 9 21.6 48.8 70.4 9 0.0 0.0 0.0 10 15.2 1.6 16.8 計 75.8 6.3 82.1 11 7.4 16.9 24.3 2015 10 0.0 0.0 0.0 12 11.3 0.0 11.3 11 8.0 0.0 8.0 計 370.7 207.7 578.4 12 24.0 0.0 24.0 2016 1 7.2 0.0 7.2 2016 1 12.1 0.0 12.1 2 2.5 11.2 13.8 2 29.4 0.1 29.4 3 93.0 127.0 220.0 3 28.6 0.0 28.6 4 39.1 179.4 218.5 4 4.1 0.5 4.6 5 90.4 80.1 170.5 5 0.1 0.0 0.1 6 33.2 0.0 33.2 6 0.0 0.0 0.0 7 74.7 2.6 77.2 7 0.0 0.0 0.0 8 70.5 8.8 79.3 8 0.0 0.0 0.0 9 32.3 3.0 35.3 9 0.0 0.0 0.0 10 10.7 0.1 10.8 計 106.2 0.6 106.8 11 9.0 0.0 9.0 2016 10 0.0 0.0 0.0 12 4.1 0.0 4.1 11 0.9 0.0 0.9 計 466.5 412.3 878.8 12 10.2 0.0 10.2 2017 1 3.0 0.0 3.0 2017 1 28.0 0.3 28.3 2 0.9 7.6 8.5 2 13.3 0.8 14.1 3 6.7 7.9 14.6 3 21.2 0.1 21.2 4 31.1 45.3 76.3 4 4.6 0.0 4.6 5 23.1 65.0 88.0 5 0.0 0.0 0.0 6 36.0 54.0 90.0 6 0.0 0.0 0.0 7 88.9 37.7 126.6 7 0.0 0.0 0.0 8 22.8 3.7 26.5 8 0.0 0.0 0.0 9 7.8 0.0 7.8 9 0.0 0.0 0.0 10 1.3 0.1 1.5 計 78.1 1.1 79.2 11 0.6 0.2 0.8 2017 10 0.0 0.0 0.0 12 0.2 0.6 0.8 11 0.0 0.0 0.0 計 222.3 222.2 444.5 12 3.4 0.0 3.4 2018 1 0.0 0.2 0.2 2018 1 2.4 0.0 2.4 2 0.2 19.9 20.1 2 7.6 0.0 7.6 3 1.5 2.5 4.0 3 7.5 0.0 7.5 4 4.6 23.8 28.4 4 2.3 0.0 2.3 5 29.0 57.5 86.5 5 0.2 0.0 0.2 6 39.6 30.5 70.1 6 0.0 0.0 0.0 7 42.1 5.7 47.8 7 0.0 0.0 0.0 8 91.2 11.8 103.0 8 0.0 0.0 0.0 9 15.1 1.2 16.3 9 0.0 0.0 0.0 10 7.4 0.1 7.4 計 23.5 0.0 23.5 11 7.2 0.0 7.2 2018 10 0.0 0.0 0.0 12 0.8 0.1 0.9 11 0.4 0.0 0.4 計 238.6 153.2 391.9 12 7.4 0.0 7.4 2019 1 1.0 0.0 1.0 2019 1 8.0 0.0 8.0 2 0.6 0.0 0.6 2 24.0 0.0 24.0 3 5.8 1.2 7.0 3 38.1 0.0 38.1 計 7.4 1.2 8.6 計 77.8 0.0 77.8 年 月 表1.我が国の大海区ⅢとⅣにおける2015年1月~2019年3月のカタクチイワシ月別大海区別産卵量(兆 粒)、および2014年10月~2019年3月のマイワシ月別大海区別産卵量(兆粒) 大海区 大海区 年 月 計 計

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