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非清算店頭デリバティブに関する 証拠金規制開始に見る今後の対応 2016 年 9 月 1 日より 世界に先駆けて 日本 アメリカ カナダの 3 カ国で 非清算店頭デリバティブに関する証拠金規制が始まった 欧州や他の国 地域についても適用を延期してはいるものの今後施行予定である 日本では大手金融機関数

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Academic year: 2021

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2016 年 9 月 1 日より、世界に先駆けて、日本、アメリカ、カナダの 3 カ国で、非清算店頭デリバティブに関する証拠金規 制が始まった。欧州や他の国・地域についても適用を延期してはいるものの今後施行予定である。日本では大手金融機 関数社が Phase 1 対象としてこの 9 月より対応を開始しているが、2017 年 3 月 1 日(VM Bigbang)より、ほとんど全ての 金融機関で変動証拠金(VM:Variation Margin)の対応が必要となり、当初証拠金(IM:Initial Margin)についても、非清 算店頭デリバティブの月末平均想定元本残高の規模に応じて 2020 年 9 月 1 日まで順次規制対象機関が拡大していく。 このレポートでは、先行して規制対応している金融機関への PwC の支援経験に基づき、今後の規制対象機関に必要な 対応と準備のポイントを提示する。

1.証拠金規制の対象

2016 年 9 月 1 日、日本、アメリカ、カナダの 3 カ国で予定通り規制適用開始となったが、運用開始されて以降、大きな 混乱は見受けられない。 今回の規制の内容は、取引の相手方が破綻した際のデリバティブの時価変動に備えて授受する IM とデリバティブの時 価に応じて授受する VM の 2 種類の担保授受を義務化することにある。日本でも内閣府令で対象となる金融機関を定 義しており、IM は保有している店頭デリバティブの想定元本残高の大きい金融機関から順次、VM は 2017 年 3 月 1 日 からほとんど全ての金融機関での適用となる(下表参照)。取引当事者の一方が規制対象でない場合は、原則として規 制は適用されないが、規制対象である側の規制遵守のための対応が迫られる可能性はある(下図参照)。 今後、規制開始を延期した欧州の他、主要市場でも順次規制を開始する予定であり、各国・各地域の当局による規制の 最終化が進められている。 内閣府令・告示・監督指針の施行・適用時期と月末平均想定元本残高

非清算店頭デリバティブに関する

証拠金規制開始に見る今後の対応

(金融庁サイトおよび各社ディスクロージャー誌より PwC コンサルティングが作成)

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非清算店頭デリバティブに関する証拠金規制

2.金融機関に求められる対応

既述の 2016 年 9 月 1 日から順次対応が必要となる IM の算出方法は、想定元本をベースに当局で指定された掛け目 で算出する方法(標準表方式)と、個々のデリバティブ取引でリスクファクターごとの感応度に基づいて算出されたマージ ンをプロダクトクラスごとに合算して求める方法(内部モデル方式)がある。内部モデル方式では、この感応度の算出方 法は各社に委ねられており、当局の承認の下、従前よりリスク管理業務で使用している各金融機関の内部モデルを適用 することも許されている。標準表方式と内部モデル方式では証拠金必要額の違いにより内部モデル方式を採用する合 理性は一般的には相当以上あるものと想定され、事実 Phase 1 規制対象機関の多くは内部モデル方式を採用している。 IM は、取引先とお互いの算出額を照合した上で授受することとなっており、この際に差異がある場合には原因分析し互 いに解消に努める必要があり、重要な差異が一定期間以上解消されない場合は国際スワップデリバティブ協会(ISDA : International Swaps and Derivatives Association, Inc.)に報告しなければならない。このため、ISDA では、内部モデル方 式の一案として Standard Initial Margin Model を示し、Phase 1 各社はこれに収斂するよう内部モデルを改修してきた。 それでも、各々の感応度の算出方法や算出対象としているリスクファクターの相違に起因した差異が発生するものであり、 すでに運用が始まっている Phase 1 各社は、互いが算出した感応度も日次で照合し、差異の原因分析に努めており、今 後の IM 算出モデル改善を継続的に検討している。 また、リスクの捕捉対象は、適宜 ISDA で見直され、随時更新されていくことが予定されている。例えば、当初の検討対 象から外れていた通貨ベーシスリスクについても ISDA から計算方法が提示され、これが適用される 2017 年 4 月に向け て、各社は追加的な対応に追われている。

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Phase 1 各社による IM 算出の「正解」が日々の取引の中で模索されている中、Phase 2 以降に規制適用される各社もこ うした市場の「正解」を自社の内部モデルに取り込んでいく必要がある。 IM の差異は、毎日発生しているモデル起因の他、急激な為替変動下例えば、昨今の米大統領選後の状況でのレート 取得時刻の違いによるものなどがあるが、いずれも紛争(dispute)につながるような大きな混乱には今のところ発展してい ない。 2017 年 3 月 1 日からほとんどの金融機関で義務化される VM も、IM と同様、取引先とお互いの算出額を照合の上で授 受することとなる。 これに先立ち、内部モデル方式を採用する金融機関は以下の対応準備が必要となる。 1. 対象デリバティブの感応度算出方法の検証・改修 2. IM の算出方法の開発 3. VM 算出のための時価算出方法の検証・改修 4. IM/VM を照合するプラットフォームとの接続テスト 5. 規制後の取引継続先の選定と CSA 締結 6. 規制要件に沿ったモデルガバナンス/担保管理態勢の構築 7. 当局届出(必要に応じて)

3. 今後の規制対象企業の対応における要諦と PwC の支援内容

PwC では国内外問わず、Phase 1 対象金融機関の 1 年以上の期間にわたる IM 対応に加え、規制開始後も追加的リス クに対するエンハンスや VM の対応など継続的に支援をしています。その豊富な経験と実績を踏まえて、今後 Phase 2 以降に参入する金融機関の証拠金規制対応における PwC が想定する主なポイント・課題と、それに対する PwC の支 援内容とその特徴、支援対象となる対応準備は以下のようになります。  IM/VM 算出モデル構築支援(対応準備支援対象:1、2、3) 上述のとおり、証拠金の算出の基となるデリバティブの感応度や時価は、各社に算出方法が委ねられており、従前よ りリスク管理業務で使用している方法を準用することも許されています。このため、各社間での証拠金算出値に大きな 差異をもたらさないモデリングが肝要となります。前述のとおり、Phase 1 対象機関の多くが内部モデル方式を採用す る中、PwC ではこの支援実績を生かし、モデル検証から ISDA が求める事前バックテスティングまでをプロジェクト運 営やテクニカル面も含めて支援します。 • プロジェクトマネジメント支援 • モデリング支援 • テクニカルドキュメント・数値検証支援 • バックテスティング支援

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 業界共通プラットフォーム導入支援(対応準備支援対象:4) 証拠金の照合では、業界標準として使用されている全世界共通プラットフォームの導入が実務上必要となります。 PwC では、先行して導入した経験に基づく留意点や検討ポイント、導入後のエラー解消対応などのナレッジを蓄積し ています。これらの知見により、不具合解消に向けた時間短縮や効率化に寄与します。 • プラットフォーム接続支援 • 運用対応支援(エラーや不具合発生時の解消に向けた対応 など)  証拠金規制に係る態勢整備支援(対応準備支援対象:5、6) 規制では、内部モデルを採用するにあたり、内部モデルの使用部署から独立したモデル管理部署を設置、方針・管 理・手続の文書整備とこれらの運営管理、バックテスティングの実施、内部モデルの検証・メンテナンス、主な取引相 手とのモデル運営の適切性確認、内部監査の実施が求められています。このモデルガバナンスのフレームワークは、 アメリカや欧州の金融機関で採用されているモデルリスク管理のフレームワークに通じており、当該分野での PwC の 支援実績を生かすことができます。 • モデル管理態勢の整備支援(モデル管理部署設置、規定類整備 など) • 事務フローの整備支援 • 取引継続先/カストディアン選定支援 • 内部監査態勢の構築支援  内部モデルに係る当局申請支援 (対応準備支援対象:7) 規制では、当局申請にあたり提出すべき情報を明示していません。また、支社・支店を出している国・地域の規制も グループ単位で規制対象とする閾値を設けている傾向があり、母国以外の当局にも届出・申請の必要性が生じてい す。PwC では、国内外問わず規制当局とのコミュニケーションを通じて必要な資料・情報を特定・整理した上で申請 を支援してきた実績があります。この実績により、貴社の内部モデルに係る効率的な当局申請作業を支援いたします。 • 当局とのコミュニケーション支援 • 申請書類作成支援

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 証拠金規制に係る内部監査支援(コソース/アウトソース) PwC は、コンサルティング、監査およびアシュアランスにおける専門性を有機的に協働させる体制を整えています。 PwC のプロフェッショナル・サービス・ネットワークにより、上記のコンサルティング支援に加え、内部監査におけるコソ ース/アウトソースも含めた対応支援が可能です。 • リスク管理、コンプライアンスに関する内部監査 • 規制準拠状況に関する内部監査 • リスク計量モデルの検証に関する内部監査

お問い合わせ先

PwC コンサルティング合同会社 金融サービス事業部 〒100-6921 東京都千代田区丸の内 2-6-1 丸の内パークビルディング 21F 03-6250-1200 (代表) 山本 浩史 パートナー 080-4332-0681 [email protected] 荷月 秀明 ディレクター 070-3121-3416 [email protected] 三橋 由美 シニアマネージャー 080-1385-0411 [email protected] 小松 宏忠 マネージャー 080-4117-2957 [email protected]

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PwC refers to the PwC network member firms and/or their specified subsidiaries in Japan, and may sometimes refer to the PwC network. Each of such firms and subsidiaries is a separate legal entity. Please see www.pwc.com/structure for further details.

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