(1)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
生物と自然環境
▼指導ページ 学習編P 4 ~ 13,問題編P 4 ~ 9 ▼
1
1 植物の成長と光の強さ 【㊫基本1】
⑴ 植物は日光がよく当たるほど成長がよい。
⑵ 植物の分類
①陽性植物と陰性植物
・陽生植物…成長に強い日光が必要。
・陰生植物…弱い日光でも成長できる。
②草の分類
一年草…春に芽生え,夏から秋に開花結実
越年草…秋に芽生え,翌年春から夏に開花結実
多年草…地中の茎・根が生きていて開花結実を何
年も繰り返す
③樹木の分類
針葉樹 常緑針葉樹…アカマツ・スギ
落葉針葉樹…カラマツ
広葉樹 常緑針葉樹…ツバキ・クスノキ
落葉針葉樹…サクラ・クヌギ・ブナ
⑶ 光の強さとでんぷんの増減
光の強さにより植物が光合成を行うか呼吸を行う
かの境となる点(補償点)が存在する。
2 森林のつくり 【㊫基本2問練習2】
⑴ 森林のつくりと植物
①高木…まっすぐな太い幹。8m 以上に成長。
②低木…根元から枝分かれ。3m 位に成長。
③下草…森林内の地表に生える→陰生植物
④森林のまわりの植物…乾燥やほこりから守る→陽性
植物
⑵ 森林内の環境
①明るさ…落葉樹の森林 秋~春 : 明るい
常緑樹の森林 一年を通してくらい
②気温・湿度…気温の変化 : 小さい,湿度 : 高い
⑶ 森林ができるまで
裸地→コケ→一年草→多年草→陽樹の幼木
→陽樹+陰樹の幼木→陰樹
3 生物どうしのつながり 【㊫基本3問練習3,4】
⑴ 食物連鎖
植物(生産者)⇒ 草食動物 ⇒ 肉食動物
⑵ 食物連鎖の例
草→バッタ→カエル→ハト
⑶ 生物の個体数のつりあい
生産者 …植物(光合成の寄り養分をつくり出す)
消費者 …草食・肉食動物(ほかの生物を食べる)
分解者 …菌類・細菌類(生物の死がい・ふんを二
酸化炭素などに分解する)
⑷ 寄生・共生
寄生 …生物が他の生物につき,そこから栄養分を
とって生活する。
共生 …異なる生物が共同して生活して,互いに利
益を得る。
⑸ 物質の循環
炭 素 空気中→植物→消費者→分解者→空気中
ちっ素
4 環境の破壊 【㊫基本4問練習1】
⑴ 生態系の破壊
① 外来種 …外国から持ちこまれた生物
② 水質の悪化 …赤潮,青潮
⑵ 地球環境問題
① 温暖化 ←二酸化炭素
② 酸性雨 ←いおう酸化物,窒素酸化物
③ オゾン層の破壊 ←フロンガス
⑶ 気象現象
① エルニーニュ ←赤道上の海水温度の上昇
② ヒートアイランド現象 ←都市部の気温上昇
⑷ 生活をおびやかす化学物質
ダイオキシン,環境ホルモン
1 植物の成長と光の強さ
⑴ 植物は光合成により成長に必要な養分(でんぷん)を作り出している。
そして光合成には太陽エネルギー(日光)が必要となる。よって,ここ
では成長には日光が必要であるということを,「光合成」という観点
から理解させる。光合成の復習にもつながる。
⑵ 陽生植物と陰生植物
・陽生植物,陰生植物はともに具体的な植物名を挙げてイメージを膨
らませたい。
・具体的な植物をおさえさせる。最低でもテキストに載っているもの
は確実に。このとき,写真や絵などがあったら実際にみせてあげる
とわかりやすい。
・植物のすみ分け
植物の特徴を生息する環境と結びつけて教えること。例えばタン
ポポは,アスファルトを破ってまで生えてくるが,これは強い根が
あり踏みつけに強いようにできているから,など。
2 森林のつくり
・これも森林の植物に関しては,具体的な植物名が言え,分類できるよ
うにさせたい。
⑵ 森林内の環境
落葉樹→葉が落ちる→日が差し込む→明るい
常緑樹→一年中葉が茂っている→葉にさえぎられて日光が届かない
というように,なぜ明るさに違いがあるのかを植物の特徴から捉えさ
せるとよい。
3 生物どうしのつながり
・食物連鎖をきちんと理解させる。底辺を植物とし,ピラミッドの形は
個体数を表している。これは陸上でも,水中でも。地中でも常に成り
立つ。
・分解者とは 有機物 を,呼吸によって 無機物(二酸化炭素,水,窒
素酸化物など)に分解する生物であり,光合成はできない。よって分
解者である菌類・細菌類も呼吸により酸素を取り入れ,有機物中の炭
素を二酸化炭素の形で放出している。二酸化炭素(無機物)を取り入れ
酸素作り出すことができるのは植物の光合成だけである。
⑷ 寄生・共生
・具体例によりどのような生物をいうのか理解させるようにしたい。
⑸ 物質の循環
・テキストの図を参考に食物連鎖以外にどのような関係を結んでいる
のか確認させたい。
4 環境の破壊
・近年,環境問題が深刻になってきている。それぞれの環境問題の原因
とそれによってもたらされる環境の変化や動植物に対する影響をおさ
えること。
★植物の成長と分類について理解を深める。
★自然界における生命と物質の循環を学び,その役割を理解する。
(2)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
水溶液の性質⑴
▼指導ページ 学習編P 14 ~ 23,問題編P 10 ~ 15 ▼
2
1 色・におい・手ざわり・味による分類 【㊫基本1】
⑵ においによる分類…手であおぐようにしてかぐ。
⑶ 手ざわり…指に 1 ~ 2 滴つけて,軽くこする。
⑷ 味…酸性のものはすっぱい味がする。
2 とけている物質による水溶液の分類 【㊫基本1,2】
⑴ 気体がとけた水溶液
・水の温度が高いほどよくとける。
・気体がとけた水よう液を蒸発させる⇒何も残らない。
①炭酸水…二酸化炭素がとけている。
②アンモニア水…アンモニアがとけている。鼻をさ
すようなにおい。
③塩酸…塩化水素がとけている。
⑵ 液体がとけた水溶液
・液体がとけた水溶液を蒸発させる⇒何も残らない。
(水蒸気と一緒に蒸発する)
①アルコール水溶液…アルコールがとけたもの
エタノール…消毒や飲用に使う
メタノール…燃料に使う
②さく酸水溶液…さく酸がとけたもの
③過酸化水素水…過酸化水素が水にとけたもの
⑶ 固体がとけた水溶液
・とける量に限度あり
・水の温度が高いほどよくとける。固体がとけた水
溶液を蒸発させる⇒とけていた固体が残る
① ホウ酸水 …ホウ酸をとかしたもの。白の固体が残る。
② 石灰水 …水酸化カルシウムをとかしたもの。白い
固体が残る。(㊟温度が高いほどとけにくくなる)
③ 食塩水 …食塩がとけたもの。白い固体が残る。
④ 重そう水溶液 …炭酸水素ナトリウムをとかした
もの。白い固体が残り,二酸化炭素が発生。
3 酸性・中性・アルカリ性による分類 【㊫基本2~4問練習1,3,4】
酸性 中性 アルカリ性
リトマス紙/液(赤) 変化なし 赤→青
リトマス紙/液(青) 青→赤 変化なし
BTB液 黄 緑 青
フェノールフタレイン液 変化なし 赤
紫キャベツ液 赤~ピンク 紫 緑~黄
4 電流を通す水溶液と通さない水溶液 【㊫基本1⑹,3⑴問練習2,3】
電流を通す水溶液
電解質 …酸性,アルカリ性
中性の一部(例 食塩水)
電流を通さない水溶液
非電解質 …中性の一部(例 砂糖水)
・電極板の間隔狭い
・電極板の面積大きい 流れる電流
・水溶液がこいほど 大きい
・水溶液の温度が高いほど
1 色・におい・手ざわり・味による分類
においによる分類は実験でも使われることが多い。直接嗅いでしまう
ことが多いので,手で仰ぐということは徹底させたい。
色のある水溶液については代表的なものとその色の組み合わせを覚え
るようにしたい。
色のある水溶液
・硫酸銅水溶液…青
・塩化コバルト水溶液…ピンク
・過マンガン酸水溶液…赤
2 とけている物質による水溶液の分類
ここでは,それぞれの水溶液の溶質が何であるのかをしっかり覚えさ
せること。また,代表的な物については,気体の集め方も復習させると
よい。
・二酸化炭素…空気より重い,水に溶けにくい
⇒下方置換法又は水上置換法
また,石灰水を通すと白くにごる
・水素 …水にほとんど溶けない⇒水上置換法
・アンモニア…水に溶けやすく空気より軽い⇒上方置換法
酢酸はお酢のにおい,アンモニアはトイレに行ったときの鼻を刺すよ
うな臭いなど身近なものを例にすると分かりやすい。
・炭素を含む物質のことを有機物という。
3 酸性・中性・アルカリ性による分類
左下の表を確実に覚えさせて,何性であるかの判断をできるようにさ
せること。リトマス紙や試薬による変化は基本的事項であるので演習問
題等で慣れさせるようにしたい。
酸性を示すものは酢酸や,レモンの汁などに代表されるもので,食物
でいったらすっぱいものは酸性である。また~酸というように「酸」が
つくものは酸性であるといってよい。表の水溶液の分類は最低限覚える
必要がある。
4 電流を通す水溶液と通さない水溶液
水溶液に電流が流れるのは,その水溶液がプラスとマイナスのイオン
を持っているときである。よって中性でも食塩のように,プラスの電荷
を帯びたナトリウムイオンとマイナスを帯びた塩化物イオンが溶けてい
ると,電流が流れるのである。蒸留水とは不純物が混じっていない純粋
な水であるので電気は通さない。
⑵ 電解質水よう液と電流の流れる大きさ
流れる電流の大きさが変わる条件は整理しておこう。参考や上記の
イオンの考え方を図を用いて説明すると理解しやすい部分ではあるだ
ろう。
食塩水
★水を,物をとかすことができる物質としてとらえさせる。
★酸性やアルカリ性等により溶液の分類を定着させる。
(3)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
水溶液の性質⑵
▼指導ページ 学習編P 24 ~ 33,問題編P 16 ~ 21 ▼
3
1 中和 【㊫基本1問練習2,3】
⑴ 中和…酸性とアルカリ性を混ぜ合わせたとき,互
いの性質を打ち消す反応。
完全中和…中性になったとき
酸性の水溶液+アルカリ性の水溶液+塩+水
⑶ 塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える中和
⇒酸性→中性→アルカリ性
⑷ 水酸化ナトリウム水溶液に塩酸を加える中和
⇒アルカリ性→中性→酸性
⑸ 中和反応によってできるもの
硫酸バリウム,炭酸カルシウムなど
→石灰水が白くにごる
⑹ 中和反応と水溶液の温度変化
中和=熱発生→完全中和後=熱発生しない
→温度下がる
2 中和反応と水溶液中の変化 【㊫基本2】
塩化水素+水酸化ナトリウム→水+食塩
+ + +
○□
塩化水素
○◎
水
□
食塩
◎
水酸化
ナトリウム
⑵ 中和反応と水溶液中の固体の重さの変化
塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加えていく
酸性 →中性→ アルカリ性
固体 食塩のみ―中和―食塩+水酸化ナトリウム
3 中和の計算 【㊫基本3,4問練習1,4,5】
例題1⑵ グラフより
A液 30cm3 とB液が 20cm3 で完全中和しているので
A:B= 30:20 = 150:□
30 ×□= 150 × 20
□= 3000 ÷ 30
□= 100
答 100cm3
例題 2 ⑶
塩酸 50cm3 …水酸化ナトリウム水溶液 15cm3
塩酸 100cm3 …水酸化ナトリウム水溶液 30cm3
で完全中和する。
よって,水酸化ナトリウム水溶液 50cm3 のうち
20cm3 が塩酸と反応しない。
グラフより,5cm3 に含まれる水酸化ナトリウムは
4.8g - 3.9g = 0.9g
20cm3 だと 0.9 × 4 = 3.6g
→食塩 7.8g 水酸化ナトリウム 3.6g 残る
答 3.6g
1 中和
塩に関して食塩と混同しやすいので塩と食塩は別物であること,塩は
一つではなくいくつかの種類があること等をまず確認しておきたい。
⑴⑵ 塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える場合も,またその反対で
も原理は同じである。完全中和がちょうど互いの性質(酸性,アルカ
リ性)を打ち消しあって中性の状態であるので,中性の状態を基準に
考えればよい。中性よりも塩酸(酸性)が強ければ酸性を示し,水酸化
ナトリウム水溶液(アルカリ性)が強ければアルカリ性を示すのである。
BTB液の色が何を示すのかも忘れやすいところである。リトマス
紙と一緒に次のようにまとめて確認しておきたい。
BTB液 黄色 緑 青
リトマス紙 青→赤 赤→青
酸性 中性 アルカリ性
⑸ 中和反応によってできるもの
中和によって必ず水ともとの溶質とは違う物質ができるという点は,
確実に抑えたい。その際,テキストに載っている表の内容は最低限覚
えさせる。
2 中和反応と水溶液中の変化
塩化水素と水酸化ナトリウムの中和では水と塩ができるわけだが,分
かりやすく説明するためにテキストに載っているような簡単な図を用い
て説明するのがよい。中和とは酸性とアルカリ性の物質を混ぜることに
よってまったく別の新しい物質が生まれるのではなく,各々構成する原
子が別の物質と結びつく(例えば,塩化水素と水酸化ナトリウムは,塩
化水素の水素と水酸化ナトリウムの酸素,塩素とナトリウムが結びつ
く)ことによって,塩と水ができる。図を用いると塩と水がどこからか
持ってきたものではないことが分かる。
⑵ 中和したよう液中の固体の重さ
溶けている物質の重さとして考える。完全中和するまでは中和反応
で食塩(塩)のみ(塩素水素は気体であることにも注意が必要である。)
であり,完全中和後は水酸化ナトリウムの重さが加わる。3とあわせ
て考えたい。
3 中和の計算
比例式を使っていく。
注意するのは,グラフの見方である。以下の点を徹底させること!
①グラフが折れ曲がった点が完全中和の点である。
②よって,折れ曲がった点以降は中和によってできる塩の質量は増えな
い。増えているのは加えている溶質の質量であることに注意させる。
問題文に,問題を解いていくための大切な要素がたくさん含まれてい
る。まずはよく問題文を読ませて,問題の意味を理解させることが一番
大切である。
★酸性とアルカリ性による中和反応と発生する塩について学ぶ。
★中和について具体的な数字と比例式により理解を深める。
(4)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
水溶液の性質⑶
▼指導ページ 学習編P 34 ~ 43,問題編P 22 ~ 27 ▼
4
1 金属とその性質 【㊫基本1】
①水銀以外は固体
②ほとんどの金属が銀白色は灰色
③金属光沢があり,みがく光を反射する
④熱や電気を通す
⑤引きのばしたり,広げたりできる
2 水溶液と金属 【㊫基本1,2問練習1】
⑴ 塩酸と金属の反応
塩酸にとける金属…アルミニウム,あえん,鉄など
→水素が発生する。
塩酸にとけない金属…銅
⑵ 水酸化ナトリウム水溶液と金属の反応
水酸化ナトリウム水溶液にとける金属
…アルミニウム,あえん→水素が発生する。
とけない金属…鉄,銅
⑶ 水素の燃え方 →音を出して燃える
水素+酸素→水
⑷ 金属を速くとかす方法
速い─────────────遅い
・水溶液の温度…高い ・温度…低い
・水溶液…濃い ・水溶液…薄い
・金属の形…細かい ・形…大きい
3 金属がとけたあとにできる物質 【㊫基本3問練習2】
⑴ 金属がとけたあとの水溶液→別の液体に変化
⑵ 金属がとけたあとにできる物質→別の物質ができる
4 水溶液と金属の反応する量 【㊫基本3】
⑴ 水溶液のこさ
同じ体積にとけている溶質の量が多いほどこい。
⑵ 塩酸とアルミニウムの反応
塩化水素+アルミニウム→水素+塩化アルミニウム
塩化水素が残っている場合
→アルミニウムを加えるとさらに水素発生
・水素が発生する量は,塩酸がアルミニウムと反応
した量に比例する。
5 水溶液と金属の反応の計算 【㊫基本4問練習3~5】
例題 1
⑴ グラフより
塩酸 12cm3,発生した気体の体積が 800cm3 でグラ
フが水平になっている。
⇒アルミニウムがすべて反応した。
よって,グラフの折れ曲がったところがアルミニウ
ムと塩酸が過不足なく反応した点 答 12cm3
⑵ アルミニウム 0.6g
⇒ 800cm3 の気体
塩酸 12g
よって
過不足亡く反応するアルミニウムウム : 塩酸
0.6:3.0 = 12:□
0.6 ×□= 3 × 12
□= 36 ÷ 0.6
□= 60 答 60cm3
1 金属とその性質
まず,第 1 に金属の 3 大原則を必ず定着させること。
・みがくと光を反射する。(金属光沢)
・熱や電気を通す。(伝熱性,導電性)
・伸ばしたり,広げたりできる。(展性,延性)
また,さびの種類についても学習させる必要がある。
加熱によるさび:鉄→黒さび,銅→黒さび
放置によるさび:鉄→赤さび,銅→緑ろくしょう青
2 水溶液と金属
発生した気体を判断するとき次の 3 つの気体に関してはその特徴と判
断方法を確実に抑えておきたい。
発生した気体の見分け方
・水素→マッチの火を近づけると「ポン」と音を出して燃える。
・酸素→火を近づけると炎が大きくなる。
・二酸化炭素→石灰水に通すと白くにごる。
⑴⑵ 塩酸・水酸化ナトリウムそれぞれに金属をとかしたときにでてく
る物質は覚えておくようにしたい。
⑷ とける速さに関しては,金属以外でも身近にあるものをとかすとき
のことを例に出すとわかりやすい。
例 砂糖をとかす場合,かたまりよりも粉末のほうがとけやすく,温
かいお湯のほうがとかしやすい。
3 金属がとけたあとにできる物質
同じアルミニウムを溶かす場合でも溶媒によってできる物質が違うの
で注意する。
塩酸→塩化アルミニウム
水酸化ナトリウム水溶液→アルミン酸ナトリウム
4 水溶液と金属の反応する量
テキストにあるように簡単な図を書いて説明するとわかりやすい。金
属と水溶液が反応する割合は決まっている。よって金属がすべて反応し
てしまえばそれ以上発生する気体の量は変わらない。この点は,表と図
を用いて説明したい。
こさについては,紅茶などに砂糖を溶かして飲むときのことを例に出
すとわかりやすいだろう。
5 水溶液と金属の反応の計算
例題 1
次のようなポイントを例題を通しておさえられるようにする。
計算のポイント
①塩酸とアルミニウムが過不足なく反応しあう割合を探す
→グラフの折れ曲がっているところ
②グラフからの読み取り
グラフが曲がっているところ→過不足なく反応しあう点
グラフが水平→アルミニウム 0.6g がすべて反応したときに発
生する気体の量がわかる。
③比例式の計算方法
A:B=C:D →A×D=B×C
比例式をきちんと立てられるようにしたい。そのために対応する値
をきちんとおさえること。
★酸性・アルカリ性水溶液にて金属が溶ける場合の区分を学ぶ。
★具体的な数値をグラフにてその理解を深める。
(5)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
第 1 回~第 4 回のまとめ
▼指導ページ 学習編P 44 ~ 47,問題編P 28 ~ 33 ▼
5
1,2,3 第 1 回の復習 【問練習1】
1 植物の成長
光合成と呼吸のしくみを理解すること。
植物…日中・太陽が出ている
⇒光合成=二酸化炭素を吸収
夜間太陽が出ていない
⇒呼吸=二酸化炭素を放出
2 物質の循環
①呼吸をするものはすべて,二酸化炭素を放出している。
②植物のみが,二酸化炭素を放出し,吸収もする。
②分解者である菌類・細菌類は動植物に含まれる炭素
を分解し,二酸化炭素の形で空気中に放出している。
3 地球環境問題
オゾン層…紫外線を吸収するが,フロンガスによる破
壊問題。
環境ホルモン…ダイオキシン等により生物のホルモン
に影響。
化石燃料の燃焼…温暖化,酸性雨の発生
4 第 4 回の復習
・ 塩酸+アルミニウム→水素+塩化アルミニウム
・グラフの停止した点=塩酸とアルミニウムが過不足
なく反応する点
5 第 3 回の復習 【問練習3】
グラフの読み取り
⑴~⑶ 水酸化ナトリウム 15mℓに対し,塩酸 20mℓ
で完全中和している。
比例式により数値を求めていく
⑷ グラフが折れ曲がった点=完全中和
完全中和後はアルカリ性→残る固体=中和によっ
てできた食塩+水酸化ナトリウム
6 第 2 回の復習 【問練習2】
指示薬の分類は確実に!
リトマス紙 赤→青……アルカリ性
青→赤……酸性
BTB液 黄…………酸性
緑…………中性
青…………アルカリ性
・ 塩酸+水酸化ナトリウム→食塩+水
・ 石灰水 + 二酸化炭素 →石灰水が白くにごる
1,2,3 第 1 回の復習
1 植物の成長
・グラフの読み取りを確実とすること。
・弱い光の範囲からAが陽性植物,Bが陰性植物ととらえられるように
したい。
・⑷のような問題のために,植物の種類とイメージを合致させたい。
光合成: 二酸化炭素+水+光→酸素+でんぷん
2 物質の循環
食物連鎖の原理について,きちんと理解させたい。食物連鎖がピラ
ミッド型を保っている原理を確認すること。
個体数のつり合い
A
つり合いのとれた状態
もとにもどる
B
C
A
B
C
A
B
C
何らかの理由で
Bが増える
Bが減ると,Aも減り,
Cは増える
えさのCが減り,Aに
食べられるため,減る
A
B
C
Bに食べられるため,減る Bに食べられるため,減る
えさのBが増え
たため,増える
3 地球環境問題
・環境問題は現象と要因を確実におさえること。
①温暖化…二酸化炭素の増加→南極・北極の氷が溶け海水面の上昇・農
作物に悪影響
②オゾン層の破壊…フロンガス→有害な紫外線の増加→皮膚がんなど生
態系に悪影響
③酸性雨…硫黄酸化物,窒素酸化物→植物を枯らす
4 第 4 回の復習
金属を溶かすと,あとにはまったく違う物質ができるということを徹
底させる。
比例式を用いることができるよう,グラフからの読み取りを確実に。
5 第 3 回の復習
中和ではなんと言っても計算問題が中心になる。中和の意味を確認す
ると同時に比例式を立てられるようにさせたい。⑷のようにグラフの読
み取りを徹底させることが大切である。以下の点をもう一度確認したい。
①酸とアルカリの中和点での割合を見つける。
②グラフが折れ曲がった点が完全中和の点である。よって,折れ曲がっ
た点以降は中和によってできる塩の質量は増えない。増えているのは
加えている溶質の質量であることに注意させる。
★動植物の循環・水溶液の性質を総合的に身につける。
★グラフの横軸,縦軸の読み取りを定着させる。
(6)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
電流と磁界
▼指導ページ 学習編P 48 ~ 57,問題編P 34 ~ 39 ▼
6
1 磁界と方位磁針の針のふれ【㊫基本1問基本1,練習1,5】
・磁力 磁石のように,鉄をひきつける力
・磁界 磁力がはたらくまわりの空間
⑴ 方位磁針 地球の磁力によりN極が北を指す。
⑵ 棒磁石のまわりの磁界
磁力線 N→Sへと向かう曲線 N極,S極付近に集中
⑶ 方位磁針をつくる
鉄にN極をゆっくりこすりつける
→最後にふれた方がS極になる
⑷ 電流のまわりの磁界
電流が流れている導線 方位磁針がふれる
(=磁界がある)
⇒電流の向きをかえる 針の振れ方
方位磁針の置く場所をかえる が変わる
⑸ 電流の向きと方位磁針のふれ方
・導線のまわり→同心円状の磁界
・電流の向きが逆になる→磁界の向きも逆になる
磁界の向きの調べ方
①右手を利用する方法
右手の手のひらと方位磁針で導線をはさむ。親指
を開き他の四本の指は電流の流れる向きに。親指
の向き=N極の動く向き。
②右ねじを利用する方法(右ねじの法則)
法則 ねじの進む向き=電流の向き。
ねじの回る向き=N極の動く向き。
③厚紙を使う方法
鉄粉が導線のまわりに作る同心円状の曲線
⇒電流の向き・磁力線の向き=右ねじの法則
2 電流と方位磁針の針のふれ 【㊫基本2問基本1,練習3~5】
⑴⑵ 方位磁針のふれはばを大きくする
①電流を大きくする。
②方位磁針のまわりに導線を巻く。巻き数を増やす。
⑶ 方位磁針の針と垂直に導線を置いた場合
方位磁針と導線を直角に置いたとき
電流の向き 西→東 …針はふれない
東→西 …基本的にはふれない
3 いろいろな回路と方位磁針の針のふれ 【㊫基本3,4問基本1,練習2~4】
⑴ 豆電球 2 個の回路と方位磁針
方位磁針のふれ方(大きい順)
並列つなぎ→豆電球 1 個のとき→直列つなぎ
⑵ 複雑な回路の電気てきこう
① 電気ていこう …電気の流れにくさ
大きいほど流れにくい
導体…電気を通すもの
絶縁体…電気を通さないもの
②複雑な回路の電気ていこう
豆電球を 2 個 3 個と直列につなげる
→豆電球全体の電気ていこうは 2 倍 3 倍になる
豆電球を 2 個 3 個と並列につなげる
→豆電球全体の電気ていこうは 12 ,13 になる
電流の大きさと電気抵抗の大きさ⇒反比例の関係
⑶ 豆電球 3 個の回路と方位磁針
導線の場所によって流れる電流の大きさが違う
⇒方位磁針を置く場所により針のふれる向き,ふれ
はば変化。
⑷ 2 つの回路と方位磁針
それぞれの磁界の影響を受け,針のふれ方が変わる。
1 磁界と方位磁針の針のふれ
・方位磁針の基本的な性質〔方位磁針はN極が北を指す〕
→ 地球は磁力を持っている。北極あたりがS極,南極あたりがN極
なので,方位磁針のN極はS極にひかれ北を指すのである。
・電流は+から-に向かって流れる。
・磁界の向き=N極の動く向き
右ねじの法則についてはきちんと理解させる。右ねじの法則から磁
界の向き,電流の向きを知ることができる。右ねじの法則を使えるよ
うにさせたい。
電流の向き
導線
ねじの進む向き
磁界の向き
右ねじをまわす向き
2 電流と方位磁針の針のふれ
⑴⑵ 方位磁針のふれが大きいということは,それだけ磁力が強くなる
ということである。よって導線に流す電流を大きくすれば磁力が強く
なる。また,方位磁針に及ぼす磁力は導線が 1 本のときよりも巻き数
を増やしたほうが大きくなる。よって針のふれ方も大きくなる。
⑶ 方位磁針の上に針に直角に導線を置き,西から東に向かって電流を
流しても,磁力の向きとN極の指す向きは最初から同じである。(右
ねじの法則)よって針はふれない。
3 いろいろな回路と方位磁針の針のふれ
豆電球を直列につなぐと,それぞれの豆電球にかかる電圧が小さ
くなり,結果的に回路全体の抵抗が大きくなり電流の大きさは小さく
なっていく。並列つなぎの場合は,抵抗(豆電球の数)を増やしてもそ
れぞれの豆電球にかかる電圧の大きさは変わらない。よって回路全体
の抵抗はそれぞれの豆電球にかかる抵抗よりも小さい。よって並列つ
なぎの場合は,豆電球を 2 個・3 個・・・・と増やしていくと電流の
大きさは 2 倍,3 倍となる。
㊟電流の大きさが 2 倍,3 倍になっても,方位磁針の針のふれは 2 倍,
3 倍にならない。電流と方位磁針のふれる角度は比例しない。
★磁界の性質について学び,その身近な役割について身に付ける。
★磁界と電流の関わりについて理解させ,定着させる。
(7)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
電流のはたらき・電磁石
▼指導ページ 学習編P 58 ~ 67,問題編P 40 ~ 45 ▼
7
1 電流計 【㊫基本1問基本1,練習1,2,4】
電流の大きさ= A(アンペア),mA(ミリアンペア)
1A = 1000mA
⑴ 電流計のしくみ
電流計 …針のふれはばで電流の大きさを測る
⑵ 電流計のつなぎ方と目もりの読み方
・直列につなぐ
・-端子は 5A → 500mA → 50mA の順に
・電池の+極側を+端子に,-極側を-端子に
⑶ 直流と交流
・直流…常に一定方向(+→-)に流れる電流
・交流…電流の向きが短い周期で変わり続ける
=家庭で使っている電流
⑷ 回路に流れる電流
①電池を直列→電流,電圧も 2 倍,3 倍
②電池を並列→電流変わらず,長時間
③電球を直列→電流は 12 ,13
④電球を並列→電流は 2 倍,3 倍
2 電磁石 【㊫基本2問基本1,練習3,4】
⑴ コイルと電磁石
・コイル…つつに導線を同じ向きに何回も巻いたもの
・電磁石… コイルの中に鉄心を入れ,電流を流して
磁石になるようにしたもの
⑵ 電磁石の磁力を強くする方法
電磁石の磁力を強くする
①流れる電流を大きくする。
②導線の巻き数を多くする。
③鉄しんを太くする。
⑶ 電流の向きと磁極
右手 親指以外の 4 本の指=電流の向きにあわせる
親指=N極の向き
⑷ 永久磁石と電磁石のちがい
・永久磁石…鋼鉄でできている。常に磁石。
※電磁石は電流を流したときだけ磁石になる
3 電磁石の利用 【㊫基本3,4問練習4】
⑴⑵ ブザー,ベル
電流が流れる→鉄片が鉄心にひきつけられる
→音が出る
⑶ コイルモーター
電流が流れる→コイルが回転する
→絶縁体にふれても勢いでコイルは回り続ける
⑷ 直流モーター
・モーター…磁石と回転する電磁石(電機子)により
できたもの
・整流子…電機子のN極とS極が半回転ごとに入れ
かわる役目⇒同じ方向に回転し続ける
⑸ リニアモーターカーのしくみ
線路の磁力によって,車両の後ろは反発し,車両
の前は引っ張られることによって進む。
電磁石を使った道具…クレーン,電流計など
モーターを使った道具…せん風機,洗たく機,
そうじ機など
1 電流計
電流計,電圧計の使い方は実験の基本である。電圧計については触れ
ないが,電流計は測りたいものに対して
①直列につなぐこと
②-端子は大きいほうからつなぐこと
③つないだ-端子に応じて目盛りを読むこと
を徹底させることが大切である。
(参考までに,電圧計は測りたいものに対して並列につなぐ。-端子は
電流計と同様につないでいく)
実験器具の使い方は,電流計に限らず徹底させる必要がある。
直流と交流は理解しにくいところである。理解させようとするよりも,
直流と交流がどのようなものかを覚えることが大事であろう。
2 電磁石
導線一本でできる磁界は弱い。しかし何度もエナメル線を巻きつける
と磁界が強くなるので,強い磁力を生じることができる。このコイルの
性質を利用したものが電磁石である。
電磁石は普通の磁石(永久磁石)と違って電流を流したときのみ磁石と
してはたらくということに注意する。
⑵ 電磁石の磁力を強くする方法から電流とコイルの導線が磁力を発生
させていることに気づかせたい。
⑶ 導線に流れる電流の向きから磁界の向き(N極)の向きが分かる,右
手の使い方をしっかり指導すること。
⑷ 電磁石と永久磁石の違いはおさえる。それぞれどのようなものに利
用しやすいのか具体的に説明したい。
3 電磁石の利用
電磁石や,電磁石の性質を利用したものが身近に多くある。テキスト
に載っているブザー,ベル,モーターはその代表的なものである。図を
使いながら,その原理をきちんと理解させたいところである。
鉄片 鉄心
接点
ばね
接点
くり返す
ブザーのつくり
モーターは整流子の役割が大切である。整流子についてはモーターの
回転方法で説明すること。
⑶ 電磁石を使った道具では永久磁石との違いを強調しながら説明する
ことで理解を深めるようにしたい。
★電気回路とそのしくみについて学習し,身近な役割について考える。
★日常で何気なく使用しているものに回路が使われていることに気づかせる。
(8)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
電力・発熱量
▼指導ページ 学習編P 68 ~ 77,問題編P 46 ~ 51 ▼
8
1 電球のつくりとはたらき 【㊫基本1問基本1】
⑴ 電球のつくり
フィラメント=電球の光る部分
⑵ 電球のはたらき
電気エネルギー → 光エネルギー
⑶ 電球のワット数と明るさ
①ワット
電力(W)=電圧(V)×電流(A)
電圧同じ⇒ワット数と電流の大きさは比例する。
②ワット数と電流
ワット数…大⇒流れる電流…大=電気抵抗小
2 電球のつなぎ方と明るさ 【㊫基本1問基本1,練習3】
⑴ 電球のつなぎ方と明るさ
①並列つなぎ(電圧が等しい)
…それぞれの電球にかかる電圧は同じ
=ワット数が大きいほうが明るい。
②直列つなぎ(電流が等しい)
…それぞれの電球に流れる電流は同じ
=ワット数が大きいほうが暗くなる。
③直並列つなぎ
例 (40 + 60)と 100 の並列と考えると,並列の
ときと同じく電流は 100 に大きく流れる 40 と 60
の直列では 40 の方が明るく光る。
⑵ 家庭の配線… 1 つ 1 つのコンセントが並列つなぎ
3 電熱線(ニクロム線)の発熱 【㊫基本2問基本1,練習1~3】
電熱線 …電熱器などの赤く光って発熱する部分
⑴ 電熱線と電気ていこう
・電熱線の長さ… 2 倍・3 倍
⇒ていこう… 2 倍・3 倍
・本数(断面積)… 2 倍・3 倍
⇒ていこう… 12 ・13 になる
①電熱線の長さと電気ていこう
電気ていこう=電熱線の長さに比例する
②電熱線の本数(断面積)と電気ていこう
電気ていこう=電熱線の断面積に反比例する
⑵ モデルを使った考え方
ていこう…小=電流…流れやすい
①電熱線の長さを 2 倍にする
⇒ていこう 2 倍⇒電流 12 倍
②電熱線の本数を 2 本にする
⇒ていこう 12 倍⇒電流 2 倍
4 電熱線の発熱量 【㊫基本3,4問基本1,練習2~4】
⑴ 並列つなぎと発熱量のちがい
光り方 ていこう小>ていこう大
①長さのちがう電熱線
短い…ていこう小⇒電流…大⇒発熱量…大
②太さ(断面積)のちがう電熱線
太い…ていこう小⇒電流…大⇒発熱量…大
③電熱線の発熱量
短く , 太い →発熱量…大
⑵ 直列つなぎと発熱量のちがい
光り方 ていこう大>ていこう小
①長さのちがい
長い…ていこう大⇒発熱量…大
②太さ(断面積)のちがい
細い…ていこう大⇒発熱量…大
③電熱線の発熱量
長く , 細い →発熱量…大
1 電球のつくりとはたらき
電球の明るさはワット数で表す。電力の出し方を見てもわかるように,
電圧が大きく,流れる電流の量が大きければ大きいほど電力は大きくな
る。つまり電球はワット数が大きいほど明るいということになる。
電力の出し方をしっかり覚えさせ,この公式を使って電力,電圧,電
流のどれについても出せるようにしたい。
2 電球のつなぎ方と明るさ
同じ電圧のとき電力は電流に比例する。このことをきちんとおさえて
指導したい。これが基本となりつなぎ方によって明るさが変わってくる。
並列つなぎは電圧が同じであり,直列つなぎは電流の量が同じである
ことをおさえることで,つなぎ方による違いを理解させるようにしたい。
・並列つなぎ
100W も 60W の豆電球であってもかかる電圧の大きさは同じで
ある。電圧が同じ場合はていこうが小さい 100W のほうに多くの電
流が流れるので,100W のほうが明るく光る。
・直列つなぎ
100W も 60W の電球にも同じ量の電流が流れる。つまり多くの
電流を必要とする 100W の電球には 60W と同じ量の電流しか流れ
ていないのでワット数が大きいほうが暗くなるのである。
3 電熱線(ニクロム線)の発熱
豆電球も電熱器も発熱するものであるが,電熱線は電流が流れたとき
に,特によく発熱するように作られているので温度上昇とていこうの関
係を調べる実験などでは豆電球よりも電熱線がよく使われる。
ていこうとは電流の流れにくさのことである。よって電熱線を長くす
るとその分電流の流れにくい部分が増すので,ていこうは長さに比例す
る。
同様に考えると,電熱線の本数を増やすということはその分電流が流
れる断面積が増すということである。断面積が大きくなれば,その分電
流は流れやすくなるので電熱線の本数とていこうは反比例の関係になる。
以上のことを,モデルを使った考え方の絵を用いて説明するとよいだ
ろう。
4 電熱線の発熱量
電熱線に流す電流が大きいほど発熱量は大きく,水の上昇温度は大き
い。言いかえると明るく光っているほうがより多く発熱しているのであ
る。よって,2の電球のつなぎ方と明るさで学習したことが,そのまま
ここにも適用できるのである。2の内容をよく確認させてから,直列つ
なぎ並列つなぎの違いに注意しつつ,長さ・太さによる違いを理解させ
たい。また1の⑶の公式も確認しながらおさえることが必要である。
★生活に欠かすことのできない電気について総合的に学ぶ。
★直列と並列の違いについて定着を図る。
(9)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
第 6 回~第 8 回のまとめ
▼指導ページ 学習編P 78 ~ 81,問題編P 52 ~ 57 ▼
9
1 第 6 回の復習 【問基本1,練習1】
右ねじの法則
ねじの進む向き=電流の向き
ねじの回る向き=磁界の向き
電磁石の強さ⇒・コイルの巻き数を多くする。
・流す電流を大きくする。
AとBは巻き数が同じで,流れる電流も同じ
=磁力の強さは等しい。
電磁石の極の調べ方
電流の向きに合わせて右手でコイルをにぎる。
⇒開いた親指の向き N 極の向き
2 第 7 回の復習 【問基本1】
ブザー… 電流が流れると鉄片が電磁石に引き寄せられ
て音がなる。
電流の流れる向き=+極→-極
⑸⑹ 電機子のX側がS極になる→Xは磁石のN極に
引かれるのでアの方向に回転する。
⑺ 電機子半回転→整流子により電機子に流れる電流
の向きが反対に→S極がN極にかわる
3 第 8 回の復習 【問基本1,練習2,3】
⑷ 断面積 1.2mm は 0.2mm の並列 6 本と同じ
長さ 80cm は長さ 10cm,8 本と同じ
180(mA)× 6 × 18 = 135(mA)
⑸ この図は電熱線 1.5 本分と同じと考える
4 第 8 回の復習 【問基本1,練習2,3】
・ワット数が小さいものほど抵抗は大きい
・直列つなぎの場合…ワット数の小さい方が明るい
・電流…並列の回路が合流した値
・発熱量…ていこうの大きい方が大きくなる
5 第 8 回の復習 【問基本1,練習2,3】
⑵ 電気ていこう…長さに比例,断面積に反比例
AはBと比べて,長さ 2 倍,断面積 12 の 4 倍になる
⑶ 電流はていこうに反比例する
⑸ 並列→直列よりも電流が多く流れ,ていこうの少
ない方に電流が流れる。
直列→ていこうの大きい方に電流が流れる。
⑺ 水の量が 2 倍→水の上昇温度は 12
1 第 6 回の復習
右ねじの法則を確実に!
ねじの進む向き=電流の向き
ねじの回る向き=磁界の向き
電磁石は電流を流したときに磁石のはたらきをする。磁石の力(磁力)
を大きくするための方法は確実にさせたい。また,電磁石の極を確実に
調べられるようにすること。いくつか練習させて右手を使えるようにさ
せるとよい。
流れる電流の大きさ
⇒電池 2 つが直列つなぎ>電池 2 つが並列つなぎ
電池 1 つ=電池 2 つが並列つなぎ
抵抗(電球等)が二つあるときと混同しないようにすること。
2 第 7 回の復習
ブザーとモーターの仕組みは第 8 回に戻りテキストなどの絵を使って。
もう一度復習が必要だろう。暗記させるのではなく,それぞれが作動す
る原理を理解させたい。
モーターは整流子のはたらきが大切である。整流子がないと電流が常
に一方方向に流れるため,電機子の極も変わらない。よって,電機子は
止まってしまうのである。整流子があることで,電流の向きが反対にな
りまわり続けることができるということを,しっかり理解させることが
必要である。
3 第 8 回の復習
電熱線の長さが 2 倍,3 倍となる
→電熱線の電気抵抗は 2 倍,3 倍になり,流れる電流は 12 ,13 となる。
電熱線の本数が 2 倍,3 倍となる
→電熱線の電気抵抗は 12 ,13 になり,流れる電流は 2 倍,3 倍となる。
4,5 第 8 回の復習
抵抗が大きくなるとき=電流が流れにくくなるとき
①電熱線が長くなる
②断面積が小さくなる
並列つなぎの電熱線の発熱量
・電気抵抗の小さい電熱線ほど発熱量が多い
→太く,短いほど発熱する
・発熱量の比は電気抵抗の逆比となる
直列つなぎの電熱線の発熱量
・電気抵抗の大きい電熱線ほど発熱量が多い
→長く,細いほど発熱する
・発熱量の比は電気抵抗の比となる
★磁石から電気回路について総合的な復習を目標とする。
★様々な回路に対して使用する知識の判断を養う。
(10)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
地球・宇宙のようす
▼指導ページ 学習編P 82 ~ 91,問題編P 58 ~ 63 ▼
10
1 地球の歴史 【㊫基本1問練習1】
・地球の誕生…約 46 億年前
⑴ 地質時代と生物
① 先カンブリア時代(約 46 億~ 5 億 4 千万年前)
最初の生物(単細胞生物)の誕生… 35 億年前
② 古生代(約 5 億 4 千万~ 2 億 5 千万年前)
・サンヨウチュウ,サンゴ,ウミユリ,フズリナ
・オゾン層の誕生…約 4 億年前
・ロボク,ウロコギ,シダなどの大森林による光
合成⇒地球上の酸素の増加
③ 中生代(約 2 億 5 千万~ 6 千 5 百万年前)
・アンモナイト,恐竜,メタセコイア
・シソ鳥(鳥の祖先),ほ乳類の出現
④ 新生代(約 6 千 5 百万年前~現在)
・人類の出現…約 600 万~ 200 万年前
⑵ 人類の出現
猿人類(直立二足歩行・石器の使用)⇒原人類(猿人
類の脳の 2 倍)⇒旧人類(ネアンデルタール人)
⇒クロマニョン人(火の使用)
2 地球のようす 【㊫基本2】
⑴ 地球の形と大きさ
①地球の形…ほぼ球形だが,南北が少し押しつぶさ
れた形(だ円形)をしている。
②地球の大きさ 直径…約 1 万 3000km
⑵ 地球の表面
①大気圏…大気のある範囲。地上 100km 位。
②水圏…地球の表面の約 70%は海。
③岩石圏…陸地で 30 ~ 60km,海洋で 5 ~ 10km の
岩でおおわれている。
3 太陽系の惑星 【㊫基本3問練習5】
⑴ 星の種類
・ 恒星 …自分で光を出す星(太陽,星座をつくる星など)
・ 惑星 …恒星の周りを回る星(地球,金星,火星など)
・ 衛星 …惑星の周りを回る星
⑵ 太陽系の惑星…全部で 8 つ
①火星…赤く見える。地球のすぐ外側を回る。
②金星…地球のすぐ内側を回る⇒真夜中は見えない。
4 地球の自転 【㊫基本2問練習3,4】
地軸を中心に西から東へ 1 日 1 回回る。
⑴ 太陽の日周運動
日本の標準時…東経 135 度(兵庫県明石市)
⑵ 星座の日周運動…北の空の場合
北極星の周りを反時計回りに回る。1 時間で 15
度ずつ動いて見える。
⑶ 月の日周運動
1 日で東へ約 12 度,南中は 50 分おくれる
5 地球の公転 【㊫基本4問練習2,5,6】
太陽の周りを 1 年かけて回ること。
⑴ 太陽の年周運動
春分・秋分…昼と夜の長さ同じ
夏至…昼が一年中で最も長い
冬至…昼は最も短い
⑵ 星の年周運動
太陽方向の星座…昼に太陽と出ているため見ること
ができない
⑶ 月の動き
新月→三日月→上げんの月→満月→下げんの月
→新月の順に満ち欠けする。
1 地球の歴史
⑴ 地質時代と生物
・地質時代は,地層,岩石,化石などを調べて時代区分したものであ
る。よって,それぞれの時代の代表的な化石は,きちんと覚えさせ
ること。
・化石の写真や絵を見せて覚えさせるとよい。特にサンヨウチュウ,
アンモナイトなどは絵も頻出である。
・誕生した頃の地球には酸素が少なかったために,動物はすぐに誕生
しない。動物の誕生には,光合成を行う植物の誕生があり酸素が増
えたということを抑える。
・動物も植物も海の中から陸へと進出していく。それはオゾン層が形
成されたことで有害な紫外線が地球に届かなくなったため。オゾン
層は環境破壊の問題でもよく挙げられるので,そのことと関連付け
て説明するとよい。また陸上に進出するとともに体のつくりも複雑
になっていった。進出してきた順番は次のようになる。
植物 ソウ菌植物→シダ植物→裸子植物→被子植物
動物 魚類→両生類→は虫類→鳥類→哺乳類
⑵ 人類の出現では脳の大きさにより分けられる。脳の大きさの発達を
理解させること。
2 地球のようす
⑴ 地球の直径は約 13000km で月(直径約 3500km)の約 4 倍で,太陽
(直径 140 万 km)の約 1
109 。
上下に押しつぶされた形をしているのは,自転による回転の作用に
よるもののため。
3 太陽系の惑星
⑵ 太陽系の惑星
・太陽を中心に回っている天体集団のことを太陽系という。
太陽に近いほうから…
水星→金星→地球→火星→木星→土星→天王星→海王星
の 8 つである。
・地球より内側の太陽は真夜中には見えない。これは地球が真夜中の
とき内惑星は太陽と同じ方向にあるために,真夜中ではちょうど反
対方向にあるため。この説明には P.85 のような図を描き説明する
と分かりやすい。
4,5 地球の自転・公転
次の点をきちんと抑えること。
・地球の自転によるもの
①太陽が 1 日をかけて東からのぼり西へ沈む(日周運動)
②星の日周運動
・地球の公転による
①一年をかけて見える星が変わる。
②太陽の高度が変化する。
公転の方向,自転の方向はともに反時計回りであることも必ず覚
えさせる。地球が西から東へ自転するため太陽が東から西へ動くよ
うに見えるのである。
それぞれの季節に見える星座,季節による南中高度の出し方もあ
わせて覚えさせたい。
★地球の歴史について学び,生物の歴史として地球に興味を抱かせる。
★天体の中の 1 つの惑星として,地球から見た星座の動きを理解させる。
(11)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
空気と水
11
★身近な存在である空気と水を使い圧力の考え方を身につける。
★空気と水蒸気から膨張と収縮の基礎的な知識を身につける。
1 圧力 【㊫基本1】
圧力 … 1cm2 あたりの面を垂直に押す力
⑴ 力がはたらく面積と圧力
力がはたらく面積が小さいほど圧力は大きくなる。
(面積と圧力は反比例する)
⑵ 圧力の単位
圧力=
力がはたらく面積〔cm2〕力の大きさ〔g〕
⑶ いろいろな圧力の大きさ
同じ力がはたらいている場合
・面積が小さい→圧力:大
・面積が大きい→圧力:小
⑷ 圧力の伝わり方
閉じ込められた水に力を加える
=どの部分にも等しい圧力
2 水圧 【㊫基本2問練習1,2】
⑴ 水圧 …水の重さによる圧力。水圧は水の深さによる。
⑵ 水深による水圧のちがい
①水深とゴム膜のへこみ方
ゴムのへこみ-深い位置に沈めたほうが大きい
←水圧が大きいから
②水深とおもり:水圧は水深に比例する
1cm 深くなると水圧は 1cm2 あたり 1g ずつ大き
くなる。⇒水深と水圧は同じ値
(例:水深 50cm では水圧は 1cm2 あたり 50g)
⑶ 浮力 =物体を浮かそうとする力。
3 気圧 【㊫基本3問練習3】
気圧 …大気による圧力
⑴ 気圧の大きさ-高度が高いほど小さい。
1気圧= 1013hPa
⑵ 気圧の差によって起きる現象
①ゴムボール:外の大気圧よりボールの中の気圧が
大きい
②ストローで吸い上げる水:水が外の空気に押され
る。
③山頂でのスナックがしの袋:山頂は気圧が低い⇒
かし袋の中の空気が膨張してかし袋はふくらむ。
④熱した空きかん:ふたをして冷やすと,中の空気
が冷えたときに空気が縮んでかんがへこむ。
⑤熱いしるを入れたおわんのふた
4 空気と水 【㊫基本4,5,6問練習3,4,5】
⑴ 気圧と水のふっ点
ふっ点 …液体がふっとうする温度。
水の場合:1 気圧のとき 100℃。気圧が低く
なると沸点は下がる。
⑵ 熱量と水
1カロリー… 1g の水を温度を 1℃あげるのに必要
な熱量。
⑶ 空気中の水蒸気
①ほう和水蒸気量…空気 1cm2 中に含むことのでき
る水蒸気の限度量。気温が高いほど大きい。
②露点…水蒸気が水てきに変わる温度。
③湿度…空気のしめりぐあい。
湿度= 1m2 の空気中にふくまれている水蒸気の量〔g〕
その気温での飽和水蒸気量〔g〕
・乾湿湿度計…湿度を計るもの
1 圧力
・圧力の出し方をしっかりと抑えさせることが大切である。圧力は物体
を押す力。圧力は,質量が大きいもので小さな面積を押すほうが強く
なる。鉛筆のとがったほう,削ってないほうをともに自分の肌に押し
付けるなどすると分かりやすい。
2 水圧
・水圧とは水の圧力,つまりは水が押す力である。よって水深が深くな
るほど水が上から押す力が大きくなるので,穴を開けたペットボトル
は深い方ほど勢いよく水が出る。
・水圧は 1cm2 あたり 1g の水の重さがかかることに注意する。例えば
水深 10cm で 2cm2 にかかる水圧は 20g となる。
3 気圧(大気圧)
・気圧も水圧と同じように捉えさせること。水圧は水が押す力である
ので,気圧は大気が押す力と考えればよい。そのように考えると,山
頂と低地での気圧の違いが捉えやすい。山頂は標高が高いので,肩に
かかる大気の重さが山の高さ分低地に比べて低いということになる。
よって山頂のほうが気圧が低くなるのである。簡単な絵を書いて山頂
と低地においてかかる気圧の違いを説明するとよいだろう。
4 空気と水
⑴ 気圧と水の沸点
・気圧が低くなると沸点が下がる。これは気圧が低くなれば大気が押
す力が小さくなるので,水蒸気が大気中に出やすくなるためである。
⑶ 空気中の水蒸気
・飽和水蒸気量の概念をきちんと理解させることが大切である。飽和
水蒸気量は空気 1cm2 あたりに含むことができる水蒸気の量で,湿
度はこの飽和水蒸気量の値に対してどれだけ水蒸気が含まれている
かを百分率で表したものである。
・空気 1cm2 あたりに含む水蒸気量が飽和水蒸気量に達すると,これ
以上は水蒸気を含むことができなくなり,水滴となる。これが露点
の状態である。よって露点は湿度 100%といえる。
・水滴となる水蒸気量は,(実際の水蒸気量)-(飽和水蒸気量)で求め
られる。
(例)
20℃で露点に達する水蒸気は飽和水蒸気量が 17.3g である。この
水蒸気を 10℃まで冷やす。10℃での飽和水蒸気量は 9.4g である。
つまり 10℃では 9.4g までの水蒸気しか含むことができないので,
よって 17.3g - 9.4g = 7.9g が水滴となってあらわれる。
▼指導ページ 学習編P 92 ~ 101,問題編P 64 ~ 69 ▼
(12)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
ばね
12
★ばねの性質とのびかたについて理解させる。
★ばねの仕組みが様々なものに利用されていることを気付かせる。
▼指導ページ 学習編P 102 ~ 111,問題編P 70 ~ 75 ▼
1 ばねの種類やはたらきとその性質 【㊫基本1】
・ばねを引っ張る力の大きさとばねの伸びは比例する。
⑴ ばねの種類…つるまきばね,板ばね,うずまきば
ね,気体ばね・液体ばね
⑵ ばねのはたらき
①しょうげきをやわらげる。
②物の重さをはかる。
③力のもとになる。
⑶ ばねの性質
① 弾性 :元に戻ろうとする力。
②加える力とばねののび
ばねを引く力=戻ろうとする力
③おもりの重さとばねののび
ばねに加える力とばねののび縮みは比例する。
④ばねにはたらく力とつり合い
ばねがおもりを引くとき,逆方向にばねを支える
力がはたらきつり合っている。
2 ばねの長さと強さ 【㊫基本2問練習1,2】
・自然長…力を加えないときのばねの長さ。
・ ばねの全長 =自然長+ばねののび
(力を加えたときの長さ)
⑴ ばねの長さとばねののび
・同じばねで等しい力を加える→自然長の比・のび
の比・全長の比はすべて等しい。
⑵ ばねの強さ
・同じ長さだけのばすのに加える力が大きいばねほ
ど強いばねである。
3 いろいろなつなぎ方とばねののび 【㊫基本3問練習1,2】
⑴ 直列つなぎ …ばねの本数とばね全体ののびは比
例する。
⑵ 並列つなぎ …ばねの本数とばね 1 本ののびは反
比例。
4 ばねの計算 【㊫基本3,4問練習2~6】
例題 1
④は,ばねが並列につながっているので 1 本あたり
にかかる重さは 10g になる。よってばねの伸びは
1cm。全体(自然長+ばねののび)で 10 + 1 = 11cm
例題 2
⑴ 50g つるすと全長 40cm,150g つるすと全長 60cm
→ 100g 増えると 20cm のびるということ。
よって 10g あたりののびは 20 ÷ 10 = 2cm となる。
50g では 2cm × 5 = 10cm ののびなので,自然長
は(全長)-(ばねののび)= 40 - 10 = 30cm となる。
例題 3
⑴ グラフから読み取ること。
グラフより,Aのばねは 10g で 5cm 伸びているの
で,1cm あたりの重さは 10 ÷ 5 = 2g となる。
⑵ 図 2 はばねを直列につないでいるので,Aにも
5g の重さがかかり,Bにも 5g の重さがかかる。グ
ラフよりそれぞれの長さを読み取ればよい。Aは
5g で 27.5cm,B は 5g で 15cm の長さである。
よって合わせて,27.5 + 15 = 42.5cm となる。
1 ばねの種類やはたらきとその性質
・ばねでは
ばねの伸び縮みの大きさは,ばねに加えた力の大きさに比例
(正比例)する。
ということを確実に抑えることが大切。
・ばねは加える力(引く力,おもりの重さ)がある大きな力をこえると,
加えた力を取り除いてももとの形(もとの長さ)には戻らなくなる。こ
れが弾性の限界である。弾性の限界を超えると,ばねは伸びきってし
まって使い物にはならない。
2 ばねの長さと強さ
⑵ ばねの強さ
・ばねの強い弱いは同じ長さだけばねを伸ばすのに,どれだけの力
を加えるかにより比べられる。加える力が大きいほど,それだけそ
のばねは伸びにくい,つまり弾性の限界が大きいといえる。言い換
えると小さな力で簡単に伸びるようなばねは,弾性の限界が小さく,
ばねが伸びきってしまうのが早い。よって加える力が大きいばねほ
ど強いばね,弾性の限界が大きいほど強いばねということができる。
3 いろいろなつなぎ方とばねののび
⑵ 並列つなぎ
(例) 120g のおもりをつるす。ばね 1 本の場合は,ばね 1 本で 120g
のおもりを支えているので,ばね 1 本に対して 120g の重さがか
かっている。しかし 2 本のばねを並列につなぎ 120g のおもりをぶ
ら下げたとする。ばね 2 本で 120g のおもりを支えていることにな
るので,1 本あたりにかかる重さは半分の 60g になる。よって 1 本
ののびも 1 本だけのときと比べ 2 分の 1 の長さになる。ばねの本数
が 3 本になればかかる重さも 3 分の 1 になりのびも 3 分の 1 になる。
つまり,本数とのびは反比例する。
4 ばねの計算
ばねの計算で注意すること
①ばねには自然長と力を加えたときのばねの伸び(全長)があるので注
意する。
②「ばねの長さは~ cm か」というときは全長を聞いているのであり,
「ばねの伸びは~ cm か」というときは,伸びた分だけを聞いてい
るので,この場合は全長から自然長を引かねばならない。
③グラフをきちんと読み取ることが大切である。グラフからは自然長,
1cm 当たりのびるのに必要な重さなど,様々なことが読み取れる
ので,グラフの読み取りは確実にさせたい。
(13)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
浮力
13
1 水中でのものの重さ 【㊫基本1問練習1】
⑴ 浮力 …物体が押しのけた水の重さだけ受ける上
向きの力のこと。
浮力=空気中での重さ-水中での重さ
⑵ 水中の体積と物体の重さの変化
・体積の大きな物体ほど浮力は大きい
・軽くなった重さ=水中に沈んでいる部分の体積
水中での重さ
=空気中での重さ-水面下に沈んでいる体積
=空気中での重さ-浮力
2 浮力の大きさ 【㊫基本2,3問練習1~5】
浮力〔g〕= 1〔g〕×押しのけた水の体積〔cm3〕
⑴ 水中での重さ
下向きに物体の重さ,上向きに浮力
⇒ばねばかり=[物体の重さ]-[浮力]
⑵ 体積と水中での重さ
①底に沈む場合:物体の重さ>浮力
②水中で静止する場合:物体の重さ=浮力
③水面から出る場合:物体の重さ<浮力
・水に浮く場合は体積の大きい舞台ほど,水面から
出る部分の体積が大きくなる。
⑶ 物体の密度とうきしずみ
物体が水に浮くかどうかは重さではない。
①物体の密度を調べる。
①沈むとき:物体 1cm3 あたりの重さ> 1g
②水中で止まるとき:物体 1cm3 あたりの重さ= 1g
③浮くとき:物体 1cm3 あたりの重さ< 1g
②物体と同じ体積の水の重さを調べる。
沈むとき:同じ体積の水より重いとき
浮くとき:同じ体積の水より軽いとき
⑷ アルキメデスの原理
『浮力の大きさは物体によって押しのけられた液体
の重さに等しい。』
⑸ 液体の種類と浮力
・液体の種類により密度が違う⇒浮力の大きさも違う。
浮力〔g〕=液体の 1cm3 あたりの重さ〔g〕
×押しのけた液体の体積〔cm3〕
3 浮力の計算 【㊫基本2,4問練習1~5】
⑴ 空気中での物体の重さ= 400g
⇒
水中での物体の重さ= 300g 浮力は 100g
浮力= 1g ×押しのけた水の体積
100 = 1 ×□
□= 100cm3
沈めた場合は,押しのけた水の体積=物体の体積だ
から物体の体積は 100cm3 となる。
⑵ 物体は 400g で 100cm3 なので 1cm3 あたりの重さ
は 400g ÷ 100cm3 = 4g である。
1 水中でのものの重さ
⑴ 浮力
・浮力とは簡単に言ってしまえば,浮く力であるが,どうして物体
が沈まずに浮かぶかということが大切である。物体は下向きに重力
がかかっているが,水中に入れた場合,物体が押しのけた水の重さ
だけ,物体の下から上向きに押される。これが浮力である。よって,
物体の重さは,重力(下向きの力)とは反対の力,浮力(上向きの力)
を受けるので,その分水中では物体は軽くなる。
・体積が大きな物体ほど,押しのける水の体積が大きくなるので,結
局浮力も大きくなる。
2 浮力の大きさ
・ここでは,物体が浮くかどうかは単純に重さや大きさではないことを
理解させる。
・浮力は押しのけられた水の体積に等しいので,浮力=押しのけた水の
体積,ということができる。
⑶ 体積と水中での重さ
・水中に浮かぶか沈むかは,浮力と水中での物体の重さの関係による。
水中で,物体の下向きの力(重力)とその物体を下から押す力(浮力)
が等しければ水中に止まるが,重力のほうが大きければ下向きの力
が強いということなので,物体は沈む。浮力が大きければ上向きの
力が強いということなので浮く。また,体積の大きな物体ほど浮力
が大きいので,水面に出る部分の体積も大きくなる。
⑷ 物体の密度とうきしずみ
・同じ材質でできた同じ重さの物体でも形を変えて容積を変えると,
浮かせたり沈ませたりすることもできる。
(例)100g のブリキの板→沈む
これを容積が 100cm3 の潜水艦にする→水中で止まる
さらに中央をへこませ容積が 150cm3 の船にする→沈む
⑸ 液体の種類と浮力
・液体により 1cm3 あたりの重さ(密度)が違うため,浮力も違う。浮
力の大きさは物体が押しのけた分の液体の大きさと同じである。
100g の物体を沈めたときの液面下の体積をそれぞれ出すと,
浮力=液体 1cm3 の重さ×押しのけた液体の体積 より
水:100 = 1 ×□ □= 100cm3
油:100 = 0.8 ×□ □= 125cm3
食塩水:100 = 1.05 ×□ □≒ 95cm3
となる。すなわち,液体中の体積が小さいほど沈んでる部分が小さ
いということになるので,食塩水・水・油の順によく浮く。
・食塩水の場合は,濃度が濃いほど 1cm3 あたりの重さが大きくなる
のでよく浮くことにも注意する。
3 浮力の計算
⑺ 浮力〔g〕=液体の 1cm3 あたりの重さ〔g〕×押しのけた液体の体積よ
り,食塩水の浮力= 1.05 × 100 = 105〔g〕
この分だけ上へ押し上げられる力が働くので,
ばねはかりの値= 400 - 105 = 295〔g〕
★ものが水に浮くメカニズムを数値の計算と共に理解させる。
★風呂場など日常生活の部分で体感させておきたい。
▼指導ページ 学習編P 112 ~ 121,問題編P 76 ~ 81 ▼
(14)重要事項の確認
補足知識・留意事項など
指導のねらい
第 10 回~第 13 回のまとめ
14
★各回の総合的な問題の復習を行う。
★圧力やばね,浮力の計算の定着を図る。
1 第 10 回の復習
⑵ 地軸の傾き:太陽高度や昼夜の長さ,季節の変化
に関係している。
また,見える星座の変化は地球の公転,月の満ち
欠けは月の公転によって起こる。
⑶ 図1よりBは夏,Dが冬とわかる。
春分・秋分のかげはほぼ平行な線となり,冬のか
げは北側にはなれた位置にできる。
2 第 10 回の復習
・地球のすぐ外側の惑星は火星で,赤い色をしている。
3 第 11 回の復習 【問練習2】
⑵ 表より板の面積が
10cm2 …へこみ 3cm
⇒面積とへこみは 反比例の関係
30cm2 …へこみ 1cm
よって面積が 10cm2 の 10 倍の 100cm2 になると,
へこみは 10 分の 1 になるので,3cm ÷ 10 = 0.3cm
4 第 11 回の復習 【問練習3】
⑴ 湿度=空気中にふくまれる水蒸気量÷その気温で
のほう和水蒸気量× 100
⑶ 空気 1m3 中 9g の水蒸気量が,ほう和水蒸気量と
なる気温を表から探す。
⑷ 0℃でのほう和水蒸気量は 5g なので
9 - 5 = 4(g) が水滴となる
5 第 12 回の復習 【問練習3,4】
⑴ グラフよりAは 10g で 1cm,Bは 10g で 2cm の
びる。よって強いのはAとなる。
⑶ Aには 10g と 30g の両方の重さがかかっている。
Aは 10g で 1cm のびるので,
ばねA= 6 + 1 × 4 = 10(cm)
ばねB= 2 + 2 × 3 = 8(cm)
よって全体では 18cm
⑷ 表より:ばねAとばねBが 26cm になる重さをさ
がす。
⑸⑹ 2 つのばねが同じ重さで同じ長さになるのは
40g のとき⇒おもりは 40 × 2 = 80(g)
⑺ 長さが 8cm になるのは,ばねAに 20g,ばねB
に 30g のおもりのとき。おもりの位置は逆比の
3:2 の位置なので 10 × 3 ÷ 5 = 6(cm)
6 第 13 回の復習 【問練習1】
⑴ 水そうの底面積が 50cm2 で水面が 2cm 上がった⇒
50 × 2 = 100(cm3)
⑶ ねんどの重さが 180g,体積が 100cm3 より,
ねんど 1cm3 の重さ(g)= 180 ÷ 100 = 1.8(g)
7 第 13 回の復習 【問練習1】
⑴ 1cm3 の重さ=物体の重さ÷体積
⑵ 水に沈む→同じ体積の水の重さより重い
食塩水に浮く→同じ体積の食塩水より軽い
よってCとなる
1 第 10 回の復習
・季節による太陽の位置の変化を覚えておくこと
日の出の方位 昼の長さ
春分 真東 約 12 時間
夏至 最も北寄り 最も長い。北の地域ほど長い
秋分 真東 約 12 時間
冬至 最も南寄り 最も短い。北の地域ほど短い
2 第 10 回の復習
・太陽から順に,水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王
星
・地球より内側を公転している惑星は朝から夕方に見ることができ,外
側の惑星は夜に見ることができる
3,4 第 11 回の復習
・圧力は面積に反比例する,ということをここでもう一度きちんと確認
すること。このことを覚えていなくても,表を見れば導き出せること
である。
・3⑶の問題も 200g の重さが 50cm2 の面積にかかっていることが分か
れば簡単に 1cm2 にかかる重さ=圧力は導き出せる。
・表やグラフからほう和水蒸気量となる点や,結露する温度を判別でき
るようにする。
5 第 12 回の復習
⑻ 図 7 の状態:ばねAは 12cm で下のばねBとのすきまが 6cm。Bを
接続することで,ばねAは下へ,ばねBは上へ引っ張られる。
AとBののびは 1:2 →Aは 2cm,B は 4cm のびる
12 + 2 = 14(cm)
6,7 第 13 回の復習
・浮いている物体にはたらく浮力の大きさは浮力=空気中での重さとな
る。
⑷ ばねはかりが 100g ⇒浮力は 80g。
この力を受けるとき水中の体積が 80cm3 なので,
水面上のねんどは 100 - 80 = 20(cm3)
▼指導ページ 学習編P 122 ~ 125,問題編P 82 ~ 87 ▼