TRAKKA PTY.LIMITED
SOLIDWORKS PROFESSIONALでキャンピングカー/
特殊目的車両の開発に拍車をかける
SOLIDWORKSの3次元設計ツールを使用して、Trakkaは 製品の市場投入期間を半分に短縮しました。これによ り、同社は製品ラインナップを2倍に拡大し、ビジネスを 成長させました。Trakka Pty. Limitedは、キャンピングカーと特殊目的車両を製
造するオーストラリアのリーディング メーカーです。広大で多様
性に富んだ自国を自由に旅行するという、多くのオーストラリア
人の夢を実現するために、1973年に設立されたTrakkaは急速
な成長を遂げてきました。同社は、フォルクスワーゲン、フィア
ット、メルセデス ベンツなどの高級バン メーカーと重要なパー
トナーシップを結び、ポップアップ式のキャンピングカー、バン
ベースおよび注文製作のキャンピングカー、移動式診療所や移
動式オフィス車両を開発しています。
2004年まで同社は製品開発に手動で実践型の車載設計アプ
ローチを採用していました。多くの場合は新車のリリースを待っ
てから、その車両内で直接内装の開発を開始する必要がありま
した。このアプローチでは、それぞれのバン モデルで手作業に
よる物理的な測定をした後に、各種キャビネット、内装、備品、
電気系統や配管系統、構成部品の設計、試作品作成、製造を
行う必要がありました。R&DマネージャのMichael Lord氏によ
れば、その方法は単純にやりにくく、成長をサポートするのは困
難でした。
「当社の業務では、幅広い取引、材料、構成部品を取り扱いま
す」とLord氏は言います。「これらのシステムや構成部品のすべ
ては、規定されたコンパクトな領域に収納するために個別の開
発が必要で、すべてが相互に影響します。つまり、最終設計を決
定するまでに、見直し作業での変更に伴い、複数の試作品を製
作する必要がありました」
「成長をサポートするには、生産に基づくモデルを使用して、
より効率的で自動化されたアプローチを採用する必要があ
りました。それで、当社の開発の取り組みをより良くサポー
トするために3次元CADシステムの評価を開始しました」と
Lord氏は付け加えます。「当社はSOLIDWORKSを導入する前
に、SOLIDWORKS
®いやSolid Edge
®を含むいくつかの3次元パ
ッケージを検討しました」
TrakkaがSOLIDWORKS Professional に一本化した理由は、習
得と使用が簡単で、業界をリードする板金設計および製造機能
を搭載し、高度な設計の視覚化およびレンダリング ツールを
備えているからでした。「SOLIDWORKSの導入により、当社で
は設計方法だけではなく、製造方法も一新されました」とLord
氏は強調します。
設計の迅速化、市場投入期間の短縮
SOLIDWORKS Professionalを導入して以来、Trakkaは製品の
市場投入までの期間を50%短縮しました。これにより、同社は
製品ラインナップを2倍に増やし、最近では製造現場スペース
を30%拡張するなど、製造施設を拡大することができました。
「SOLIDWORKSを使用して、車両全体を設計し、それをサブア
センブリ内の個別の構成部品に分割できるほか、メインのアセ
ンブリでそれらが相互にいかに影響するかを確認することもで
きます」とLord氏は説明します。
「これによって物理的な試作品を必要とすることなく、複数
の設計概念と構成を確認できます」と同氏は付け加えます。
「SOLIDWORKSにより、大手の国際的な車両メーカーとより
効率的にやり取りができ、新しいモデルがリリースされるとすぐ
に車両CADデータを活用できます。実際の車両を待ったり、物
理的な測定を行ったりする必要がなくなりました。現在は車両
の輪郭に合わせてシルエットを正確に描き、位置や取り付け点
を選択し、干渉を特定し、当社の設計を収める正確な範囲を把
握できます」
課題:
キャンピングカーの開発を、手動で実践型の車
載設計アプローチから、自動的なCADプロセス
に変え、開発の迅速化、スループットの向上、生
産量の増加を図る。
ソリューション:
SOLIDWORKS Professionalソフトウェアを導入
する。
メリット:
• 製品の市場投入期間を半分に短縮
• 製品ラインナップを2倍に拡大
• 多数の試作品から1つの製造前モデルに削減
• 製造精度と製品品質を向上
「SOLIDWORKSを使用して、車
両全体を設計し、それをサブアセ
ンブリ内の個別の構成部品に分
割できるほか、メインのアセンブリでそれらが
相互にいかに影響するかを確認することもで
きます。これによって物理的な試作品を必要
とすることなく、複数の設計概念と構成を確
認できます」
— Michael Lord氏、R&Dマネージャ
最小限の試作品、製品品質の向上
Trakkaは、SOLIDWORKSの3次元ソフトウェアでパートナーの
車両のCADモデルに合わせて正確に設計し、設計をより詳細
に調べることができるようになったため、実質的に試作品のコ
ストを排除し、複数の試作品作成サイクルを単一の製造前モデ
ルに置き換えると同時に、製造プロセスと製品品質を向上させ
ています。「より優れた完全な設計プラットフォームを備えてい
ることに加え、SOLIDWORKSは当社により高精度な製造方法
をもたらしてくれ、はるかに優れたより一貫性のある品質の製
品を生産できます」とLord氏は述べます。
「たとえば、SOLIDWORKSの板金ツールにより、特殊な構成部
品の製造において、切断・溶接の製造から、レーザー切断とコ
ンピュータによるフォールドに移行しました」とLord氏は続け
ます。「フラット パターンのDXF
™ファイルをPDF図面とともにサ
プライヤーに電子メールで送信するだけで、現在では当社が設
計したとおりのものを安心して受け取ることができます」
ビジネスの成長
SOLIDWORKSによって得られた生産性の向上は、Trakkaの
ビジネスの成長に貢献しています。標準製品ラインも継続的
に拡大していますが、カスタマイズの1回限りの特殊目的車両
ビジネスも成長しています。設計と製造の速度と精度が向上
した以外にも、Trakkaは1回限りの顧客とのコミュニケーショ
ンや標準製品モデルの洗練されたマーケティング資料の準備
に、SOLIDWORKSの設計の視覚化およびレンダリング ツール
のメリットを活用しています。
「社内のレビューに概念設計のレンダリングされたイメージを
使用することに加えて、さまざまな材料、色、素材の組み合わ
せで1回限りの設計のフォトリアリスティックなイメージをすば
やく表示できる機能を使用して、新しいお客様と効果的にコミ
ュニケーションできます」とLord氏は言います。「PhotoView
36 0 を活用してレンダリングを作成してきましたが、今後
SOLIDWORKS Visualizeも頻繁に使用するようになると思いま
す。新しいお客様にとって、2次元のレイアウト図面と比較して、
写真のようなレンダリングで表示された内容の方が理解しやす
く、レンダリングされたイメージを使用してリリース間近の製品
を製造する前に宣伝することもできます」
Trakkaは、SOLIDWORKSを使用して、フォルクスワーゲン、フィアット、メルセデス ベンツのサポート対象の 高級バンの3次元CADモデル内で同社の製品を正確に 開発できるため、実質的に試作品のコストを排除する ことができました。Trakka Pty. Limitedについて
販売代理店:Intercad, Sydney, New South Wales,
Australia
本社:9 Beaumont Road
Mt. Kuring-gai NSW 2080
Australia
電話:+61 2 9472 9000
詳細情報
www.trakka.com.au
ダッソー・システムズの3Dエクスペリエンス・プラットフォームでは、12の業界を対象に各ブランド製品を強力に
統合し、各業界で必要とされるさまざまなインダストリー・ソリューション・エクスペリエンスを提供しています。
ダッソー・システムズは、3Dエクスペリエンス企業として、企業や個人にバーチャル・ユニバースを提供することで、持続可能なイノベーションを提唱します。世界をリー ドするダッソー・システムズのソリューション群は製品設計、生産、保守に変革をもたらしています。ダッソー・システムズのコラボレーティブ・ソリューションはソーシャ ル・イノベーションを促進し、現実世界をより良いものとするためにバーチャル世界の可能性を押し広げています。ダッソー・システムズ・グループは140カ国以上、あら ゆる規模、業種の約21万社のお客様に価値を提供しています。より詳細な情報は、www.3ds.com (英語)、www.3ds.com/ja (日本語)をご参照ください。 ©2017 Das sault Syst ème s. All rights r eser ved. 3D EXPERIENCE ®、C ompas s アイ コ ン 、3DS ロゴ 、C A TIA 、SOLIDWORKS 、ENOVIA 、DELMIA 、SIMULIA 、GE OVIA 、EXALEAD 、3DVIA 、3DSWYM 、BIOVIA 、NETVIBES 、IFWE およ び 3DEX CITE は、 Das sault Syst ème s( フラ ンス の “sociét é eur opéenne” ( ベルサ イ ユ商標登録番号 B 322 306 440 )) 、ま たは米国 ま たは そ の他の国に おけ る 子会社の商標 ま たは登録商標 です 。そ の他の ブ ラ ン ド 名や製品名は 、各所 有者の商標 です 。Das sault Syst ème s ま たは そ の子会社の商標 を 使用す る 場合は 、同社の書面に よ る 明示的な承諾が必要 です 。MKTRACSJPN1016 アメリカ大陸 Dassault Systèmes 175 Wyman Street Waltham, MA 02451 USA アジア - 太平洋 ダッソー・システムズ株式会社 〒 141-6020 東京都品川区大崎 2-1-1 ThinkPark Tower ソリッドワークス・ ジャパン株式会社 東京本社 +81-3-4321-3600 大阪オフィス +81-6-7730-2702 [email protected]株式会社高津製作所
ハイエンド/ミッドレンジ
CAD
の「ハイブリッド設計手法」にて設計の効率化を達成
自動車製造ラインのシステム・サプライヤーである高津製作所は、ハイ エンドおよびミッドレンジのCAD
を組み合わせた設計環境を構築し、設 計ツールの統一に成功した。そして現在、美しい曲面を作り上げる高品 質なヘミング設備を、「ハイブリッド設計環境」から効率よくうみ出して いる。高津製作所の従来から主力製品であるプレスタイプのヘミング 機。(写真)最近の主流はローラーヘミング機。通常のヘミング 機は
1
設備で1
車種を生産するが、同社の汎用ローラーヘミング 機は1
設備で4
車種に対応。1
つの生産ラインで複数車種を組み 合わせて効率よく生産する変種変量ラインを可能にした。また、 省スペースおよびランニングコスト低減においても優れている。美しい自由曲面づくりを担うヘミング設備
設計環境の統一・整備が急務
高津製作所は、トヨタ自動車の
Tier1
サプライヤーである。
ドア、ボンネット、トランクリッドなど、
「ボディシェル」と呼ばれ
る部位の生産設備・生産ラインを開発・設計・製作し、創業か
ら
90
年を重ねている。主力製品は、プレス金型、汎用設備(含
む
,
ヘミング設備
・
溶接設備)。
ヘミングとは、金属板の端を折り曲げてかしめ、外板部品と内
板部品をアセンブリする工程であり、ボディシェル成形には欠
かせない。プレス型ヘミング機が登場して以来、様々な技術
革新が行われてきたが、高津製作所は、トヨタ自動車との共
同開発によって
2000
年にコンパクトなテーブルトップ型ヘ
ミング機の開発に成功。さらに
2010
年に汎用性、コンパクト
性、クリーン性を高めたローラーヘミング機を開発した。現在
までにトヨタ自動車技術開発賞を
6
度受賞するなど、オリジナ
ルな技術力の高さで世界に知られる。
「自動車ボディシェルの製造ラインで、
『曲げる』ヘミング工程
が一番重要と考えています。車の見栄えはこの曲がり具合で
決定づけられます。私たちは、デザイン性の高い車の『顔』を
作っていると自負しています。」と
W
事業部
ヘム設計課
課長
の村田浩一氏は語る。
高津製作所は、外板・内板部品のプレスから、溶接、ヘミング
でのシェル成形まで、一貫して社内製作できるのが強みだ。
また、お客様の課題を解決するソリューション力を発揮し、自
動車メーカーと一体となって、斬新な生産システムを共同開
発してきた「システム・サプライヤー」でもある。
トヨタ自動車のローラーヘミング機、テーブルトップヘミング
機
100%
、およびプレス型のヘミング機も約
70%
が高津製
作所の製品。世界中の生産ラインで活躍している。
プレスタイプのヘミング機を例にすると、プレス型の要素を
持つ「ヘム型部」と、ベルトコンベアなどの設備の要素を持つ
「搬送部」とで構成される。
「ヘム型部」は、製品形状の複雑な
曲面を忠実に再現する必要があり、その設計には自由曲面を
扱うハイエンド
3
次元
CAD
が欠かせない。
ヘム設計課ではこれまで必要な設計ツールをそのつど導入
していた。このため
2013
年時点で、
4
種類の
CAD
が混在して
いた。
ヘム設計課では
CATIA
のライセンスも備えていたがほぼ
データ変換用として使用しており、詳細設計の主力は、ハイエ
ンド
3
次元
CAD
。ほかに、ミッドレンジ
3
次元および
2
次元
CAD
も活用していた。
しかし複数の
CAD
が混在していると、データの互換がなく、
課題:
自由曲面を扱うにはハイエンド
3
次元
CAD
が不可
欠だが、ミッドレンジ
3
次元および
2
次元
CAD
など
の設計ツールが混在していたために、設計とその
後工程の効率化を課題としていた。
ソリューション:
ハイエンド/ミッドレンジ
CAD
を用途によって使
い分ける「ハイブリッド運用」を決断。設計ツール
をコストパフォーマンスの高い
SOLIDWORKS
に
統一し、
SOLIDWORKS
では対応できない機能
のみ、
CATIA
で補完する環境を整えた。同時に、
SOLIDWORKS PDM Professional
を導入し
データ管理を確立し、部品の共通化・規格化も推
し進めた。
結果:
●ツールの統一、設計および運用ルールの見直し
により、
2014
年前半の設計工数と比較し「
2
割
減」を達成
●加工指示の重複作業がなくなり、
CAM
など後工
程の工数が削減
●ハイエンド
3
次元
CAD
のみを使用する場合と比
較し、導入およびランニングコストともに
6
割削
減し、統一環境を整備
「デザイン性が高く、美しい自由曲
面を追求する自動車ボディシェル
の製造ラインで、ハイエンド
3
次元
CAD
とミッドレンジ
3
次元
CAD
を組み合わせ
る設計のやり方は、まだ挑戦を始めた段階だ
と思っています。
SOLIDWORKS
への要望も
たくさんあります。わたしたち自身も、さらに
工夫し、試行錯誤を続け、工数削減効果の高
い設計手法を確立していきたい」。
株式会社高津製作所
W
事業部
ヘム設計課
課長
村田
浩一
氏
CATIA
で構築した自動変形するひな型や、仕様要件自動チェック などを利用しながら、曲面処理などをCATIA
上で行い、「原型」を 作る。(写真上)CATIA
の「原型」を、中間ファイルのSTEP
経由でSOLIDWORKS
へ取り込み、詳細設計を行う。加工指示の基本情報は色分けして
3
次元データへ組み込むことで、後工程作業でのCAM
データ生 成を効率化。(写真下)応受援してもデータ変換の手数が多く、設計修正にも時間が
かかる。データ管理が徹底できないため、ミスも発生しやす
い。後工程での加工データ作成にも多大な手間がかかって
いた。
さらにそこへ、主力にしていたハイエンド
3
次元
CAD
が開発
中止・保守終了と決まった。
ヘム設計課は、設計環境を根本的に作り直す大きな転換点に
直面したのである。
ハイエンド/ミッドレンジ
CAD
の
「ハイブリッド運用」を決断
設計環境を刷新するにあたって、狙いは
3
つあった。
「設計工
数削減」、
「後工程の工数削減」、そして「導入コストの抑制」で
ある。
「全て
CATIA
で統一すれば、後工程用データ変換の必要がな
く、
CAM
連携も確実です。しかし自社にとっては運用コス
トが 高すぎ、納得できる投資対効果を試算できませんでし
た」と村田氏。
行き着いた解決策は、設計ツールの統一にはミッドレンジ
3
次
元
CAD
を採用し、ミッドレンジでは対応できない複雑な曲面
などは、すでに持っている
CATIA
を補助ツールとして使うこ
と、つまり、
「ハイエンド
CAD
およびミッドレンジ
CAD
を用途に
よって使い分けるハイブリッド運用」であった。
「検証を通して『ルールを明確に定めて運用すれば、ハイブ
リッドであっても工数を増やすことなしに、設計・加工の流れ
を一本化できる』手ごたえを感じました」と村田氏は当時を振
り返る。
統 一 ツ ー ル に す るミッドレンジ
3
次 元
C A D
として は 、
SOLIDWORKS
を選定した。
「同じダッソー・システムズ・グループの製品で、
CATIA
と連携
しやすくなるであろうという将来性を評価しました。完全連携
にはまだ時間がかかると思いますが、可能性は十分にあると
思っています。他のミッドレンジ
CAD
ではダイレクト連携の可
能性はゼロです。また、
SOLIDWORKS
は、
CATIA
と比較して
しまえば機能に制約があり、正直なところストレスを感じる部
分もあります。しかし操作性がシンプルで使いやすいと評価
をし
2014
年末、導入の後押しをしました」と、システム事業部
システム企画課
課長の飯田修右氏は語る。
製品データ管理も最初から導入し、新しく策定する設計ルー
ル・運用ルールに組み込んでおくべきだという判断により、
SOLIDWORKS PDM Professional
(以下、
PDM
)も導入した。
「設計工数
2
割減」を達成、
2
年後に「工数半減」を目指す
当初、ヘム設計課で、
SOLIDWORKS
と
PDM
を導入開始。そ
の後、プレス設計の部門も
2015
年末に導入。両部門でそれ
ぞれ、ハイエンド
CAD
およびミッドレンジ
CAD
を使い分けて
効率よい設計を実現するためにはさまざまな工夫を重ねて
いる。
「
CATIA
と
SOLIDWORKS
の位置づけは
2
通りの案を立てて
詳細を詰めて、
PDM
での部品管理が的確にできる案を選択
しました。その位置づけに沿って
CATIA
で行う作業を具体的
に区分けし、設計ルール、運用ルールを作りました」と、
W
事業
部
ヘム設計課
グループリーダーの加藤久美子氏。長年にわ
たって社内でブラッシュアップしてきた「図面基準」を廃して、
アジア- 太平洋 ダッソー・システムズ株式会社 〒141-6020 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower ソリッドワークス・ ジャパン株式会社 東京本社 +81-3-4321-3600 大阪オフィス +81-6-7730-2702 [email protected] アメリカ大陸 Dassault Systèmes SolidWorks Corporation 175 Wyman Street Waltham, MA 02451 USA +1 781 810 5011 [email protected] © 2017 Das sault Syst ème s. All rights r eser ved. 3D EXPERIENCE ®、 Compas s ア イコ ン 、 3DS ロゴ 、 CA TIA 、 SOLIDWORKS 、 ENOVIA 、 DELMIA 、 SIMULIA 、 GE OVIA 、 EXALEAD 、 3D VIA 、 BIOVIA 、 NETVIBES 、 IFWE 、お よ び 3DEX CITE は 、ア メ リ カ 合衆国、 ま た は その他の国 に お け る 、ダ ッ ソ ー・ シ ス テ ム ズ( ヴ ェ ル サ イ ユ 商業登記所 に 登記番号 B 322 306 440 で 登録 さ れ た 、フ ラ ン ス に お け る 欧州会社) ま た は その子会社の登録商標 ま た は 商標 で す 。 MKVIE CSJPN0178-0217 ユーザー・販売代理店連絡先
株式会社高津製作所
愛知県名古屋市港区七番町
3
丁目
22
番地
電話番号
052-661-3807(代)
http://www.takatsu-mfg.com/
事例取材協力販売代理店:株式会社大塚商会PDM
上に登録をしている購入部品の使用例(写真上) 属性には『製品名、型式、メーカーなど』必要な情報をインプット することで(写真下)手配用リスト表作成の効率化に繋げている。 また、『区分』により権限をもうけ編集ミスによる書き換え防止 を行っている。ダッソー・システムズについて
ダッソー・システムズは、3Dエクスペリエンス企業として、企業や個人にバーチャル・ユニバースを提供することで、持続可能なイノベーションを提唱します。 世界をリードする同社のソリューション群は製品設計、生産、保守に変革をもたらしています。ダッソー・システムズのコラボレーティブ・ソリューションはソー シャル・イノベーションを促進し、現実世界をよりよいものとするため、バーチャル世界の可能性を押し広げます。ダッソー・システムズ・グループは140カ国 以上、あらゆる規模、業種の約21万社のお客様に価値を提供しています。 より詳細な情報は、www.3ds.com (英語)、www.3ds.com/ja (日本語)をご参照ください。3
次元データの中に加工情報を埋め込む「データ基準」を
新たに策定する苦労もあった。
こうした試行錯誤の成果として、設計工数削減の成功例がう
まれた。
「ヘミング機の特定モデルの例ですが、
2014
年前半の設計
工数を
100
とすると、
SOLIDWORKS
導入直後の
2014
年後
半は
135
に増えましたが、
2016
年後半には
80
に落ち着きま
した。設計環境が統一され、設計の流れが
1
つに統一されたこ
とで、
『設計工数
2
割減』の効果が出ました。」と加藤氏。
「もと
もとの
100
が、かかり過ぎていた感もありますが、この結果は
社内でも評価をしています」と、村田氏。
2018
年には
50
、つ
まり当初の「設計工数半減」を大きな目標として今後も工夫を
加えて、活動を継続する。
PDM
によるバージョン管理、部品ライブラリ整備も、設計工
数削減に貢献している。
「設計手順も履歴も共通としたため、データ構成が理解しや
すい、再利用しやすい、検図しやすい。みんなが共通部品を
積極的に利用しますし、ピーク時にはグループ設計へすばや
く移行します。担当者がいなければ、どれが最新データであ
るかを確認することさえできなかった従来体制とは、大違い
です」と飯田氏。部品の動作付けには、
SOLIDWORKS
のコン
フィギュレーション機能も役立っているという。
もうひとつの狙いである「後工程での工数削減」にも明らかに
効果が出ている。
たとえば曲面加工は、従来は、設計段階での曲面作成とは別
に、加工用の曲面をゼロから作成していた。現在は、
CATIA
で
作った「原型」を
CAM
まで継承するため、フィレット掛けや逃が
し形状作り込みに設計データを利用でき、二度手間・重複作
業を排除できた。
構造加工のほうは、従来作業者が紙図面に書き込んだ指示を
見ながら、加工属性を
1
つずつ
CAM
へ入力していた。現在は、
SOLIDWORKS
で色づけしておいた加工指示を
CAM
に取り
込み、加工属性の入力作業は最小限の工数となった。
しかも、こうした効果は、導入コストを抑制しつつ達成するこ
とができた。
C A D
と
P D M
を
C AT I A
製 品 で そろえた 場 合と比 較し、
SOLIDWORKS
環境は初期投資
6
割減、年間ランニングコスト
も
6
割減、半分以下の低コストで整備・維持できたのである。
ヘム設計課における「ハイブリッド設計環境」整備の取り組み
は、これからも続いていく。
次の段階では、標準化・規格化の範囲を、すべての製品、すべ
ての設備タイプ、すべての部品へと広げていき、工数やコスト
「半減」効果を徐々に拡大していくのが目標である。
洗車機のトップメーカーであるエムケー精工は、SOLIDWORKS Flow Simulationを導入し て、空気の流れなどの「見える化」にチャレンジ。風を吹き出すノズル形状の最適設計をはじめ さまざまな解析成果をあげて、試作を減らし、手戻りをなくして、開発のコストと時間の大幅短 縮に成功している。 EPDM導入で設計3次元の効果が一気に定着 長野県千曲市に本社を置くエムケー精工は、オート機器、情報機器、生活機器の3分野で事業 展開する研究開発型メーカーである。同社のオート機器部門は、洗車機メーカーとしては国内 トップシェアを誇る。洗車機を作るようになったのは1980年ごろのことだ。 「後発でしたが、マイコン制御を国産機で初めて市場投入して存在感を示しました。その後も 2Dスキャン、CCDカメラ3Dスキャンと、常に洗車機技術の最先端を切り拓いてきたのです」 と、オート機器事業本部 オート開発部 設計二グループ チームリーダーの酒井陽三氏は語る。 同社における設計3次元化のプロジェクトは、2001年にスタートした。 それ以前は、2次元CADを用いての「1人1製品設計」だった。3次元化に踏み切ったのは、設計 者の頭の中のブラックボックスをなくし、チーム設計を行い、データ共有や部品共通化を進め たかったからだ。 3次元CADの選定にあたっては、ミッドレンジ製品3種類をテスト導入して、慎重に比較した。 しかし、最初に選定した製品は、設計者から使い勝手が悪いと不評だった。もう一度選び直した 結果、GUIが優れて操作しやすいことから、SOLIDWORKSが全社導入されることになった。 「SOLIDWORKSを試用して、『これは、ものづくりを知っている人が作ったCADだ。技術者が 机上で作ったCADではない』と感じました。たとえばモデルをパンするとき、アニメーションで 連続して動いていきます。パンした結果だけが一瞬で表示されるよりも、どこがどうなっていく かがわかって設計者にはうれしい。楽しさ、遊び心まで感じながら、ものづくりができるのです」 と酒井氏は言う。 それでも、データ共有やチーム設計は簡単には実現しなかった。洗車機は部品点数が3万点規 模にのぼり、部品表も10段階のレイヤを要するほど複雑な製品である。設計者は、共有ファイ ルに名前をつけたり、フォルダを移動したりする煩雑な操作に追われた。
2009年、SOLIDWORKS Enterprise PDM(EPDM)を導入したことで、問題は一気に解消 した。 「設計者個人が部品を抱え込むことがなくなり、1つの設計に2 〜 3人で取り組めるようになり ました。EPDMのおかげで、3次元化のメリットを本格的に発揮できるようになったのです」と 酒井氏。 チャレンジ: 正確なシミュレーションをするには、メッシュの 切り方が重要だと酒井氏は指摘する。 特にサイドノズルは、風の入り口が20 〜 30セン チの四角形で、出口は数ミリのスリットであり、 形 状 の 差 がきわめて 大 きいため、細 かいメッ シュが欲しい部分がある。しかしオートメッシュ では、形状の変化が少ない部分は粗いメッシュ になり、解析結果が平均値になりがちだ。 ソリューション: 酒井氏は、CADコンサルタントの龍菜氏(本名: キャディック株式会社取締役の西川誠一氏)の モデリング論を採用して、空気を流す管である ノズルの形状ではなく、空気の流れという流体 を描くことから始 めた。その 結 果、流 体そのも のにローカルメッシュを自在に切ることができ るモデル 作りに成 功。ノズルの幅を11ミリにし たらどうか、12ミリにしたらどうかと、同じメッ シュでシミュレーションを重ねて、比較できるよ うになった。 結果: ●SOLIDWORKSに 追 加 してのEPDM導 入 に よって、チーム設計ができるようになり、デー タ共有、部品共通化なども加速。設計3次元化 のメリットを一気に享受できるようになった ●Flow Simulationの活用で空気の流れの「見 える化 」に 成 功し、最 適 設 計 ができるように なった ●「キャノンブロー」などの新機能も最小の試作 で開発して、他社差別化も強化 ●試作の仮想化が進み、手戻りの発生が激減。 開発コストと時間を大幅削減
エムケー精工株式会社
風の流れの「見える化」に成功して、試作と実験の繰り返しから脱却 数値裏づけのある最適設計で、洗車機製品の他社差別化も強化
C A S E S T U D Y エムケー精工の洗車機「ヴァース」。 5方向から風を吹き付け、 車体の水滴を一掃する新ブローシステム搭載機。 他社に先駆け3Dスキャニングスシステムをいち早く導入するなど、 エムケー精工は、洗車機の技術革新を先導してきた。ソリッドワークス・ジャパン株式会社 〒141-6020 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower TEL: 03-4321-3600(代表) FAX: 03-4321-3601(代表) E-mail: [email protected] www.solidworks.co.jp 現在では、全社3事業部門で、約40ライセンスのSOLIDWORKSと21ライセンスのEPDMを 使いこなしており、設計は完全に3次元化した。チーム設計や部品共通化も定着した。 SOLIDWORKSの導入効果を端的に示す例が、高耐久ボディ「タフレム」の開発である。 高耐食めっき鋼板を採用し、めっき層を破壊する溶接を一切行わずに、独自の折り曲げ・接合技 術で仕上げる画期的なフレームだ。 「このフレームは 鋼 材レイアウトの 鋼 管 を 使ってモデリングしますがCAM連 携 するためには 鋼管をフラットな板金展開図に変換する必要があります。開発当初はデータの変換に多くの工 数がかかったのですが、分割ライン機能を使うことでSOLIDWORKSからダイレクトにCAM データを生成することに成功しました。設計データをCAM連携させることで、3.6メートル幅 ある大 型部品を、ネジ止めだけで作ることができたのです。SOLIDWORKSがなかったら、こ の製品は生まれなかったでしょう」と酒井氏は語る。 風の流れが「見える」から最適設計ができる エムケー精工が導入したSOLIDWORKS約40ライセンスのうち、4ライセンスがSimulation 機能を備えたPremiumであり、部品単位の応力解析、フレームの強度解析などの線形解析は 早くから設計者自身が行っていた。 使 い 始 めて 効 果 を 実 感 すると、非 線 形 解 析 や 振 動 解 析 もやりたくなってくる。2011年、 SOLIDWORKS Simulation PremiumとSOLIDWORKS Flow Simulationを1ライセンス ずつ追加導入した。 洗車機部門では、主に乾燥機能を改善するためにFlow Simulationを活用している。 洗車機は、ブラシによる洗いが完了したら、ノズルから風を送って水分を吹き飛ばす。ガソリン スタンドで使う製品なので、熱を使った乾燥はできない。水滴が残ると、イオンデポジットと呼 ばれるやっかいな乾燥痕が生じるため、隅々まで水滴を取り去ることはきわめて重要だ。従来 は、試作と実験を繰り返して風の動きの評価・改善を行っていたため、最適値の追求ではなく「相 対的な改善」にとどまっていた。 酒井氏は、送風機メーカーから、風量と静圧の関係を示す「Fan Curve」(性能曲線図)を入手し て流体解析に取り組んだ。その結果、風の動きを「見える化」してさまざまな最適化に成功した。 そのひとつが、サイドノズルの形状検討だ。 送風機からは、ターボファンのモーター性能限界に近い「風速70m/秒、最大風量90m3/秒」 もの風を送っており、その出口となるのが左右のサイドノズルである。ところがサイドノズルを 単純な四角形にすると、風の流れに滞留ができて効率が悪い。そこで空気の渦ができてしまう 部分を三角形状で切り落とすと、最適な風の流れが作れた。「どこまで切り落とせば最適か」を、 試作をすることなく、計算だけで把握できるようになったのである。 もうひとつ、斜め上から吹き降ろす「キャノンブロー」を開発できたのも解析の功績だ。 「最近はミニバンが増えていますが、従来の吹き降ろすトップノズルだけでは、窓の高いところ が乾燥できないという指摘をうけて、新しい風のあて方を検討しました」と酒井氏。上段斜めか ら車形に沿って3段階に角度調節しながら風を送る筒状のキャノンブローを、最小の試作で新 開発できたのである。 このほか、送風機のモーターの過負荷も早い段階で把握できるようになり、設計の手戻りが激 減している。 仮想試作で設計手戻りをなくし、コストと時間を大幅削減 解析の効果について、酒井氏は、次のように語る。 「曖昧な相対評価を脱却して、数値根拠に基づいた最適設計や空気の流れの見える化へ進むこ とができました。バーチャルでの試作や、モーターの負荷予測もできるようになったため、性能 不足や手戻りの発生を未然に防ぎながら、コストと時間の大幅削減につながっています」。
Flow Simulationに対しては、「SOLIDWORKSと連携しているので、解析から設計までの仕
事の流れがきわめてスムーズ」と酒井氏は評価する。屋外に設置されている洗車機への台風時 の負荷のかかり方など、応力解析と流体解析を組み合わせた連成解析も行っている。 今後は、解析ができる若手を育成しつつ、より徹底した洗浄・仕上げ品質の追求や洗車時間短 縮など洗車機の性能・品質を向上させるために、さらに解析の利用を深めていく計画である。 SOLIDWORKSは米国ソリッドワークス社の登録商標です。 また、それ以外に記載されている会社名及び商品名も各社の商標又は登録商標です。 SWJ-CSD-165-0514 従来のトップノズル、サイドノズルに加えて、斜め上か ら吹き降ろす「キャノンブロー」を開発できたのも解 析の功績だ。合計5方向から車全体へくまなく風があ たることで、ウィンドウまわりなども確実に乾燥でき る。「拭いて仕 上げる手間がなくなり、洗 車 エリアの 回転効率が高まった」とユーザーから喜ばれている。 サイドノズルを単純な四角形にすると、風の流れに滞 留が生まれて効率が悪い(左図)。空気の渦ができる 部分を三角形状で切り落とすと、最適な風の流れを 作れる(中央図)。ただし、切り落とす部分を拡大しす ぎると、下方向への無駄な空気の流れが起きてしまう (右図)。 空気の流れの「見える化」に成功。形状、すき間幅、高 さなど、さまざまなシミュレーションを重ねて、風が きれいに車表面へ行き渡るサイドノズルを設計でき るようになった。 オート機器事業本部 オート開発部 設計二グループ チームリーダー 酒井 陽三 氏 エムケー精工株式会社(本社:長野県千曲市雨宮 1825 番地)は、門型洗車機や LED表示器、ニッチな白物家電などを自社で開発、製造、販売を行う研究開発型メー カー。売上げの柱である門型洗車機は国内トップシェアを誇り、車の形状を正確にス キャニングする技術や、洗車後の拭き上げ時間を大幅に削減する独自の乾燥技術で 業界をリードしている。 http://www.mkseiko.co.jp/
C A S E S T U D Y 2008年9月作成
株式会社ディーゼル ユナイテッド
8∼9万部品の舶用大型ディーゼルエンジン設計を完全3次元化。フロントローディングを実施することで、仕損が10分の1に大幅削減
舶用大型ディーゼルエンジンのメーカーであるディーゼル ユナイテッドは、2004年から、ディーゼ ルエンジンの周囲に取り付く配管と格子装置(エンジン付足場)設計をSolidWorksで全面3次元化 した。約8∼9万部品で構成される巨大なエンジンを完全3次元設計するには大変な苦労があった。 以前は、初号機設計を完了し、組み立て段階になって初めて判明していた干渉が現在ではゼロにな るなどフロントローディングを実現し、仕損費を10分の1に削減できた。しかも、海外のライセンサ との間で、3次元モデルを活用したデザインレビューによって意思の疎通がスムーズになるなど、競 争力強化にも大きな成果があがっている。 競争力強化にはフロントローディングが不可欠 同社の主力製品は、DU-バルチラ形2ストロークディーゼルエンジンで、大型タンカー、コンテナ船、 バラ積み貨物船などのメインエンジンとして用いられる。 舶用大型ディーゼルエンジンは、船主や造船所の要望に合わせた仕様で設計し、同社の工場で製造、 試運転をした後、出荷し、国内外の造船所で船に搭載する。 DU-バルチラ形2ストロークディーゼルエンジンの場合は、世界の3大ライセンサのひとつであるバ ルチラ・スイス社とのライセンス契約し生産している。ライセンサから2次元図面と2次元CADデー タをもらい、これを日本のJIS規格に合わせて図面化し直す。さらに同社社内で、エンジンを取り囲 む配管・格子を船主や造船所の要望に合わせて独自に設計する。 従来の配管・格子設計は干渉が起きやすいという問題を抱えていた。 巨大なディーゼルエンジンの周囲に組付く配管や格子は複雑に交差しているため、2次元図面上でチェッ クするには大変な労力がかかり、干渉を見つけるのは大変だった。現場で組み始めてから不具合が 見つかると、その不具合対応に時間をとられて設計者は後掛かりの仕事が増え、次の仕事に集中で きない。そうするとまた次のエンジンの配管・格子干渉を見落としてしまうという悪循環に陥っていた。 ディーゼルエンジンメーカーの競争は激化するなか、エンジン組み立て段階での仕損(加工組み立 て段階での損失)を削減しなければならない。 「配管・格子設計を3次元化して、現場で見つかる干渉をゼロにしたい。不具合をなくし、後ろ向きな 仕事ではなく、フロントローディングをおこなうことが、エンジンメーカーとしての競争力強化には不 可欠であると考えたのです」と、技術部 低速エンジングループ 種村祥明氏は語る。 中小規模の設計協力会社にSolidWorksを展開 2 0 0 1 年 、同 社 は、3 次 元 C A Dとして S o l i d W o r k sを 導 入している。た だし、当 時 はあくまで COSMOSによる解析を実行するために導入した。主機の詳細設計及びデジタルモックアップ・デー タ作成作業の中心は、社外の設計協力会社である。中小規模の設計協力会社を巻き込んで展開する ために、初期導入費と保守費が比較的安いSolidWorksに白羽の矢を立てた。また、配管設計のア ドオンソフトがあったこと、操作性が良く、SolidWorks購入以前に解析用モデリングツールとして導 入していたハイエンド3次元CADに慣れた設計者でも移行しやすい点も評価した。 それでも、最大重量2500トンに及ぶ大型エンジンの設計を、隅々まで3次元化するのは並大抵の 苦労ではない。2004年から配管・格子設計 の全面3次元化に本腰を入れて取り組み、ようやく 2006年から使えるようになった。 「どんなに苦労しても、部分的な3次元化では設計革新になりませんから、力づくで全面3次元化を 貫きました」と、技術部 低速エンジングループ 中山昭氏は語る。 3次元を駆使したデザインレビューでライセンサとのコミュニケーションを変革 2004年、ライセンサであるバルチラ・スイス社にとって世界初号機となるディーゼルエンジンの配 管・格子設計で、同社の3次元設計は大きな成果をあげた。eDrawingsを活用して、基本設計段階 と詳細設計段階でライセンサに対するデザインレビューを行い、同社の設計意図をライセンサへ伝 えるとともに、さまざまな提案を行ったのだ。 たとえば、ディーゼルエンジンの周囲に組付く部品のチェックをeDrawingsを活用しておこない、ラ イセンサと同社の設計者がスムーズに意思の疎通が出来るようようになった。同社の防振設計ノウ ハウをライセンサ図面に注入できたことで、格子に取り付けられる配管・格子設計の手戻り削減し、設 計時間の短縮に大きく貢献した。 株式会社ディーゼル ユナイテッド(本社:東京都 千代田区)は、船舶用大型ディーゼルエンジン のメーカー。石川島播磨重工業(現 株式会社IHI) と住友重機械工業の船舶ディーゼル部門が合 併して1988年に設立された。工場は、兵庫県 相生市のIHI構内にある。資本金1億5,310万 円、売上高247億円(2008年3月期)、従業 員数224名(2008年3月現在)。 主力製品の、DU-バルチラ形ディーゼルエンジンと呼ばれる 2ストロークディーゼルエンジン。同社で製作する最大級の ものは、長さ25メートル、高さ14メートル、幅11メートルで、 5階建ビルに相当する大きさである。 組み立て現場で初めてわかる配管格子の干渉がゼロ化 仕損が従来の10分の1に大幅削減 設計作業の自動化を推進して、設計時間を短縮 誰でも理解し易い、3次元モデルで事前にデザインレビューを実施関係部課のノウハウを折り込み競争力強化W W W . S O L I D W O R K S . C O . J P 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 第一鉄鋼ビル3F T E L.03-6270-8700(代表) FAX.03-6270-8710(代表) E-mail:[email protected] URL:http://www.solidworks.co.jp ソリッドワークス・ジャパン株式会社 SolidWorksは米国ソリッドワークス社の登録商標です。 また、それ以外に記載されている会社名及び商品名も各社の商標又は登録商標です。 SWJ-CSD-105-0908 また、配管・格子で使う部材の標準化・最適化を提案し、採用された。その結果、配管径、H鋼サイズを 入手しやすいサイズで統一して、配管20%、格子は11%の購入費削減ができたのである。 こうした提案が、ライセンサの標準図に採用されたのである。 この世界初号機プロジェクトは、フロントローディングによって、仕損も従来の5分の1に圧縮した。 この成功によって、3次元設計は社内でも一躍脚光を浴び、さらなる適用拡大の社内方針で決定された。 現在、同社ではSolidWorksを6ライセンス導入している。また、社外の設計協力会社で11ライセン ス導入し使っている。 組み立て現場で見つかる干渉のゼロ化に成功 3次元設計の効果は、年を追って拡大している。 ライセンサと同様、造船所との協議に、3次元モデルを持って行くのはあたりまえになった。双方向で 意思の疎通を行い、提案力が評価されるなど、競争力強化にも役立っている。 同社内では、組み立て段階で判明する不具合が減り、干渉はほぼゼロになった、仕損は以前の10分 の1ぐらいにまで削減されている。 全体で3年ぐらいかかる製造期間のうち、組み立て後の手直しにかかる期間も大幅に短縮された。つ まり、従来より早いサイクルで開発プロセスが回るのだ。設計者は現在の設計に集中でき、これがまた 設計品質の向上につながっている。悪循環を断ち切り、正しいサイクルが回るようになったのである。 設計作業も効率化した。 「誰でも、流用設計ができるようにモデルを作ってあります。たとえば、船主や造船所要求の変更部 分を既存のモデルを流用し組み合わせて、新しいプロジェクトの3次元モデルを作成します。これに より、新規設計する部分を最少にすることにより、設計時間は短縮できました。また、3次元CADデー タは2次元図面とちがい、頭に入ってきやすので、誰がやっても理解し易く、正しい設計ができるよう になりました」と中山氏は語る。 3次元設計の適用領域も拡大しつつある。 現在、電装設計チームにもSolidWorksを教育中だ。年内にはケーブルの3次元設計が始まり、電装 ケーブルを最適な配線ルートで配線し、配管との干渉も避けられるようになる。 3次元CADを用いた社内デザインレビューも始まり、製造、調達、サービス、品質管理などから設計 段階で関係部課の知恵、経験からアドバイスしてもらい図面に折り込むことで、すべての部門でのフ ロントローディングが進みつつある。 今後の目標は、PDMを使って履歴管理を行い、チーム設計・分業設計を行うことだ。 製造工程での3次元活用も大きな目標である。 「CAM連携、組立手順書やサービスマニュアルへの3次元画像利用も取り組んでいますが、さらに 一歩進んで、図面を作らず、3次元モデルを見ながら組み立て作業をする体制を作りたい」と種村氏 は意欲的に語る。 同社の設計変革は、8∼9万部品のアセンブリを完全3次元で扱えるようにする地道な取り組みに支 えられて、さらに大きな成果へ向かって拡大していく。 チャレンジ:3次元設計の成否の分かれ目は、 膨大な部品点数のモデルと図面を高い生産性 で作っていけるかどうかにかかっていた。 単品部品図は3次元モデルから員数を抽出す ることにより、簡単に作れるようになった。苦 労したのは、大規模アセンブリより組立図、配 置図を作るのにSolidWorksのレスポンスが 悪く非常に時間がかかることだった。図面作成 を別ソフトでおこなうのは、3次元データと2 次元データが同時に改正されない可能性があ る。また、データ管理が複雑になるのでやりた くない。しかし、SolidWorks上で部品点数8 ∼9万点のアセンブリから図面を作成しようと すると現時点ではデータが重くてレスポンス が悪いが、SolidWorks2009では大規模モ デルの図面作成機能のレスポンスが大幅改善 されるとのことなので大いに期待している。 ソリューション:この問題を乗り越えるには、「大 規模アセンブリの図面で断面図を作成すると 非常にデータ量が増え重たくなる。鳥瞰図を 基本にして部分的に詳細図を作り、断面図は 作らないで大規模図面を作成する」などのルー ル作りが不可欠だと気づいてから、それ以前に 作ったモデルはすべて捨てた。ルールを標準 化しなおしたうえで、モデルをすべて作り直し たのである。 作り直しに際しては、SolidWorks Explorer も活用した。試行錯誤するなかで、図面作成時 に不要な線をどんどん非表示にすると図面デー タ量を削減できることも発見した。 苦労の末に、SolidWorks 2006で、8∼9万 点を組み合わせた全体アセンブリモデルを動 かすことができるようになった。バージョンアッ プ後のSolidWorks 2008では、さらに動き が速くなったという。 http://www.ihi.co.jp/du/ 株式会社ディーゼル ユナイテッド 所在地:東京都千代田区神田須田町2-8 (プライム神田ビル) 設立:1988年 資本金:1億5,310万円 売上高:247億円(2008年3月期) 従業員数:224名(2008年3月現在) 事業概要: ディーゼルエンジンおよびガスエンジン、 ならびにその関連機器の設計、製造、 販売、修理、保守、保全に関する事業 ※上記に関するコンサルティング、 エンジニアリング事業 配管設計に用いているのは、SolidWorks Routing。応力 解析と熱解析もCOSMOSWorksで行っており、これも適 用領域を拡大する計画である。 完全3次元設計により、2次元図面では不可能だった「組み立て現場 で初めてわかる干渉のゼロ化」を実現した。
C A S E S T U D Y 2007年12月作成
株式会社ミクニ
データ管理の徹底により、3次元のさらなる活用に道を開いたPDMWorks Enterprise
自動車部品を中心とした独立系サプライヤーである株式会社ミクニ(以下、ミクニ)。同社は、2002 年、操作性に優れ設計者全員が使える3次元CADとして、SolidWorksを全社規模で導入した。 以来、SolidWorksの普及は順調に進んだが、新たな問題も浮上してきた。3次元設計を次の段階 へステップアップさせ、さらに大きな成果をあげるには、「3次元データの管理」を徹底することが不 可欠になってきたのである。そこでミクニが注目したのが、PDMWorks Enterpriseである。 3次元の効果をさらに高めるには「データ管理」の裏打ちが不可欠 ミクニは、R&D拠点を神奈川県小田原と岩手県盛岡、生産拠点を岩手県盛岡、静岡県の相良と菊川 の合計3ヵ所、海外には13ヵ所を展開するグローバルな自動車部品メーカーである。 同社の製品は、エンジンに空気と燃料を供給するシステムおよびそのコンポーネントが中心であり、 その構造は複雑だ。 そこで1991年ごろから3次元のCAEやCADを部分的に導入してきたが、利用は拡大しなかった。 2002年、操作性に優れ設計者全員が使える3次元CADとして、SolidWorksを全社規模で導入した。 現在では、小田原を中心に、60ライセンスのSolidWorksを使用している。 「当社の製品は、ライフサイクルが長く手書きの図面も多数残っています。この様な環境下では管理 部門として3次元設計を強力に推進出来ずにいました。ところがいつ の間にか、設計者 の9割が SolidWorksを使えるようになっていました。」と、統括開発技術本部 技術情報センター 技術管理 グループ リーダーの西山広之氏は語る。 苦労していたレイアウト検討がスムーズにできるようになり、拠点間でのデザインレビューにも3次 元が使われるようになった。そこで技術情報センターは、3次元設計の次のステップへ向かおうと考 えた。それは、3次元データを「正」として運用し、生産現場へ渡す情報も、寸法を詳細に書き込んだ 紙の図面ではなく、簡易な2次元図面と3次元データのセットに変えて、ものづくりの全体工程を効 率化しようという取り組みである。 ここで問題になったのが、3次元のデータ管理ができていないということだ。ふと気づくと、3次元関 連のファイルは2万数千件も蓄積されていた。 「これはおかしい。3次元で作った製品やパーツは数千点のはずです。つまり、同じデータが大量に 重複して存在しているのです。共有がされておらず、設計変更管理もできていない情報では、『正』 として全工程に流していくことはできません」と西山氏は言う。 そこで立てた目標は、「設計変更管理の徹底」、「パーツを標準化して共用」、「確定モデルを『正』と して保存するルールの標準化と実行の徹底」の3つであった。 インストールや各種設定が簡単で短期導入を実現 ミクニはすでにPDMシステムを用いていたが、それ自体にCADとの連携機能を持っていなかった。 そこで、CADのデータ管理に焦点をあてて各種ソリューションを比較検討。最終的に選んだのは、 PDMWorks Enterpriseである。 PDMWorks Enterpriseを評価したのは、次のような点である。 第1に、Windows エクスプローラ準拠で、クライアントソフトが不要のため、わかりやすく使いやす い。すべてのデータの各バージョンへシームレスにアクセスするといったことも、設計者誰もがスピー ディにできる。 第2に、導入時のインストールや設定が簡単で、管理者に負担をかけずに短期導入ができる。 第3に、シンプルでコストパフォーマンスが高い。CADのデータ管理に焦点を絞っていることが、ミク ニのニーズとちょうど合致していた。 そして第4点として指摘されたのが、SolidWorksと同じ販売元なのでCADのバージョンアップと 同期をとりやすいことである。 「これは一般に考えられているよりもかなり大切なポイントです。CADがバージョンアップするたびに、 管 理 ツ ー ル 側 の 対 応 を 数ヶ 月 待 た な け れ ば な ら な い ようだ と 、実 務 に 使 え ま せ ん 。特 に SolidWorksはバージョンアップが頻繁に行われますから、そのタイミングに追随できる管理ツール を選びました」と同グループ荻野知典氏は強調する。 株式会社ミクニは、自動車部品(燃料噴射関連 製品)と、生活・環境関連品(ガス機器類)のメー カー。生産・物流体制がグローバルであることと、 中国の生産拠点が5ヵ所もあることが特徴だ。 本社は東京都千代田区外神田6丁目13番11 号のミクニビル。創立1923年10月1日、設 立1948年10月1日。資本金22億1530万円。 東証第二部上場。 ミクニの製品の一例。この他にもインテークマニホールド など複雑な曲面を持っているものが多い。 設計変更管理の徹底 パーツの標準化と共有の促進 図面の確定・承認・保存の手順をワークフロー・システム化 3次元データを「正」として全工程で利用していける環境の整備W W W . S O L I D W O R K S . C O . J P 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目8番2号 第一鉄鋼ビル3F T E L.03-6270-8700(代表) FAX.03-6270-8710(代表) E-mail:[email protected] URL:http://www.solidworks.co.jp ソリッドワークス・ジャパン株式会社 SolidWorksは米国ソリッドワークス社の登録商標です。 また、それ以外に記載されている会社名及び商品名も各社の商標又は登録商標です。 SWJ-CSD-88-1207 PDMWorks Enterpriseのマルチボルト機能を活用 PDMWorks Enterpriseの導入は、2007年3月から始まった。現在では、55ライセンスを使用し ている。 システム面では、サーバ間で自動的に同期をとる、PDMWorks Enterpriseの「マルチボルト」機 能を活用した。 小田原にクラスタシステムを構築し、菊川分室ではマルチボルトサーバを設置して、マルチボルトの スケジュール運用によって毎日1回、双方向の同期をとっている。これにより、データの整合性を確保 しながら、それぞれの事業所で効率よい設計データの変更ができる。またこの環境は、遠隔地にデー タのバックアップを作ることになり、障害時のリスク回避策としても有効だ。 「1日の途中で、同期が取れていないデータにアクセスしようとすると、自動的に同期をとってからファ イルを開いてくれます。こういう機能は他の管理ツールにはありません。使い勝手の良い設計環境を 実現できました」と荻野氏は言う。 設計変更管理の徹底とパーツの共用を実現 PDMWorks Enterpriseの導入によって、設計変更管理の徹底、パーツの共用、確定モデルの保存 ルールの徹底などの3次元データ管理の課題は、解決に向けて大きく前進した。 「『個人フォルダ→試作フォルダ→量産フォルダ』という移行ルールが確立され、ワークフロー承認フェー ズをはさんで、世代管理が確実に行われるようになりました。これは、セキュリティの強化にも役立っ ています」と荻野氏は説明する。 参照関係も明確に管理され、設計変更の際に、影響範囲を確実に追跡できる。部署を超えた標準部 品の共有もスムーズになり、チーム設計も効率よく行えるようになった。 次の目標は、海外を含めて他の拠点にも利用を拡大していくことだ。3次元データと簡易2次元デー タをワンセットにしての効率的な管理にも取り組んでいく。 PDMWorks Enterprise は、3次元データを「正」として全社全工程で一貫して運用できる環境を 実現し、3次元設計の効果をワンランク上げるためのツールなのである。 チャレンジ:従来は、世代管理(版数管理)の 方法が設計者個人によって異なっていたため、 どのデータが最新であるかがわからないとい う状況を招いていた。同じモデルが複数の部 署にあり、また別の部署で類似モデルを作る ため、無駄な工数も発生する。しかし、解決策 として、確定モデルを「正」として保存するルー ルを文章で定めても、全員がすぐにルールに沿っ た行動をとることは不可能である。そこで必 要になったのが、ルールを徹底して実行するこ とを助けてくれるツールの導入であった。 ソリューション:PDMWorks Enterpriseの 導入で、確定モデルの承認ワークフローが確 実に実行されるようになった。ワークフロー設 計時に留意したのは、承認のワークフローをシ ンプルにすることだ。当初は、設計者のヒアリ ングをきめ細かく行ってフロー図などを描い ていたが、途中から、「いま手でやっている流 れに合わせることを第一目的にしない」という 方針を立て、むしろPDMWorks Enterprise のシンプルな流れに人間が合わせるようにした。 この方針転換で、承認ワークフローの標準化 をうまく進めることができたのである。 PDMWorks Enterpriseの導入によって、パーツの参照関係を管理 し、Explorerライクの管理画面を使って全体構造を容易に把握できる ようになった。 株式会社ミクニ 本社:東京都千代田区外神田6-13-11 ミクニビル 創立:大正12年10月1日 設立:昭和23年10月1日 資本金:22億1530万円 主要取扱品: http://www.mikuni.co.jp/ 電子制御燃料噴射システム製品 /気化器/ポンプ類/ガス制御 機器/制御弁/暖房器・エンジン 予熱器/医療・福祉機器/健康 機器/加湿器/チャイルドシート /芝刈機・芝管理機械、産業用機 械および部品/航空宇宙用機器・ 部品・付属品および原材料 PDMWorks Enterpriseのワークフローを 利用して、承認と世代管理も確実に行える。