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安全報告書 2019 年 西日本鉄道株式会社 鉄道事業本部

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2019 年

西日本鉄道株式会社

鉄道事業本部

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も く じ

1.安全に関する方針

1.1 西鉄グループ 安全に関する基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

1.2 鉄道事業本部 安全に関する行動方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

2.安全マネジメント体制

2.1 鉄道事業における安全マネジメント体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・2

2.2 西鉄グループ安全マネジメント体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・4

2.3 安全マネジメント体制の充実 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5

2.4 安全監査の実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6

3.2018 年度 安全目標・安全重点施策

3.1 安全目標および結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

3.2 安全重点施策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7

4.2019 年度 安全目標・安全重点施策

4.1 安全目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

4.2 安全重点施策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8

5.安全マネジメントに関する取り組み

5.1 職場風土の向上 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

5.2 ヒューマンエラー防止活動 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

5.3 ヒヤリハット情報の収集・活用 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

5.4 外注先の安全管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13

5.5 教育訓練 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14

5.6 事故等発生時の対応 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18

5.7 安全啓発活動の実施 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19

6.施設・設備等による安全対策

6.1 列車運行 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20

6.2 踏切 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21

6.3 線路 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22

6.4 車内の安全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22

(3)

6.5 ホーム上の安全 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23

6.6 自然災害 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27

6.7 その他の安全対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28

6.8 車両・施設の検査・点検 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29

6.9 連続立体交差事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32

6.10 投資の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33

7.事故等の発生状況

7.1 鉄道運転事故・輸送障害・インシデントの発生件数 ・・・・・・・・・・34

8.アルコールに関する取り組み

8.1 飲酒運転撲滅に関する社員教育 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37

8.2 厳正なアルコールチェック ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37

8.3 自己管理の徹底 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38

8.4 意識の啓発 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38

9.お客さまへのお願い

9.1 非常通報ボタン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39

9.2 踏切通行時 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39

9.3 エスカレーター利用時 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40

9.4 その他 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40

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1.安全に関する方針

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西

西

私たちは、西鉄グループ企業理念において「安全の確保」を第一の使命としています。私たち一 人ひとりが、自らの責任と役割を自覚し、お客様からの信頼に応え、社会的責務を果たしてまい ります。 1. 安全を何より最優先する組織・風土の構築 2. 安全マネジメント体制の確立と継続的改善 3. 安全を支える従業員の能力向上と健康の確保 4. お客様の安全を第一に考えた商品・サービスの提供 5. お客様との安全に関するコミュニケーションの推進 6. 基本方針に基づく施策の確実な実施と法令の遵守 以上の方針に基づき、「安全の確保」に向けた不断の努力を重ねてまいります。

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鉄道事業本部では、安全に関する行動方針を次のとおり定めています。 1. 全員一致協力して輸送の安全の確保に努める。 2. 輸送の安全に関する法令及び関連する規程をよく理解するとともにこれを遵守し、厳正、 忠実に職務を遂行する。 3. 関係者との打合せを正確にすることにより、連絡の徹底を図る。 4. 職務の実施に当たり、憶測に頼らず確認の励行に努め、疑義のあるときは、最も安全と 思われる取り扱いをする。 5. 事故・災害等が発生したときは人命救助を最優先に行動し、すみやかに安全適切な処置 をとる。 6. 情報は漏れなく迅速、正確に伝え、透明性を確保する。 7. 常に安全に関する問題意識を持ち、知識の習得に努めるとともに必要な変革に果敢に挑 戦する。

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代表取締役社長執行役員 安全統括管理者 (鉄道事業本部長) 運転管理者 (運転車両部長) 経営企画部長 経理部長 人事部長 乗 務 員 指 導 管 理 者 筑 紫 乗 務 所 長 柳 川 乗 務 所 長 貝 塚 電 車 営 業 所 長 運 転 指 令 係 長 営業企画部長 施設部長

2.安全マネジメント体制

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2006 年 10 月に安全管理規程を制定し、代表取締役社長執行役員を最高責任者として、輸送の安 全確保に関する業務を統括する安全統括管理者および各責任者の役割を明確にし、安全マネジメ ント体制を構築・運用しています。

(1)安全管理規程、安全統括管理者、運転管理者

1.制 定 日 2006年 10月 1日 2.規 程 名 称 安 全 管 理 規 程 3.安 全 統 括 管 理 者 取 締 役 常 務 執 行 役 員 鉄 道 事 業 本 部 長 庄 崎   秀 昭   運 転 管 理 者 運 転 車 両 部 長 森 山   義 洋 安 全 管 理 体 制 を 確 立 し 、 輸 送 の 安 全 の 維 持 お よ び 向 上 を 図 る こ と を 目 的 と し て お り ま す 。 安 全 に 関 す る 基 本 的 な 方 針 や 社 員 の 安 全 に 関 る 行 動 方 針 を 定 め て い ま す 。 組 織 体 制 ・ 安 全 統 括 管 理 者 等 の 責 務 ・ 事 故 発 生 時 の 対 応 等 を 定 め て い ま す 。 運 転 ・ 施 設 ・ 車 両 等 の 各 セ ク シ ョ ン の 管 理 方 法 に つ い て 定 め て い ま す 。 事 業 の 実 施 お よ び 管 理 方 法 輸 送 業 務 に 関 る 管 理 方 法 4.安 全 管 理 規 程 の 主 な 内 容 基 本 的 な 方 針 等 目 的 等

(2)安全管理体制図

2019 年 4 月 1 日現在

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(3)主な責任者の役割

社長および安全統括管理者をはじめ、輸送の安全の確保に係るそれぞれの責任者の役割およ び権限について次のとおり定めています。 代表取締役社長執行役員 輸送の安全の確保に関する最終的な責任を負う。 安 全 統 括 管 理 者 輸送の安全の確保に関する業務を統括する。 運 転 管 理 者 安全統括管理者の指揮の下、運転に関する事項を統括する。 乗務員指導管理者 運転管理者の指揮の下、乗務員の資質の保持に関する事項を 統括する。 施 設 部 長 安全統括管理者の指揮の下、施設に関する事項を統括する。 運 転 車 両 部 長 安全統括管理者の指揮の下、事故の防止に関する事項及び車両 に関する事項を統括する。 営 業 企 画 部 長 輸送の安全の確保に必要な鉄道事業本部内の設備投資・財務・要 員に関する事項を統括する。

(4)社長・安全統括管理者の職場巡視

社長および安全統括管理者の重要な責務のひとつが基本方針や行動方針の周知徹底です。そ のため、2018 年度の社長巡視は、2018 年 9 月と 2019 年 2 月、安全統括管理者の職場巡視は 2018 年 4 月と 6 月および年末年始安全総点検期間中にそれぞれ実施して、関係法令等の遵守と安全 最優先の原則の徹底を図るとともに、各職場の安全に関する取り組みの実施状況および運転室 に添乗し、安全確認を行っています。 代表取締役社長執行役員 安全統括管理者

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西

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西鉄グループでは、グループ事業全般にわたる安全性の向上を図るために、グループ横断的な安 全マネジメント体制を構築しています。 鉄道部門は「鉄道運転部会」「鉄道車両部会」「鉄道電気部会」「鉄道線路部会」「工事事務所 部会」「鉄道営業部会」の 6 つの「部会」と「鉄道専門部会」から成り、部会毎に年間の安全目 標や安全重点施策(安全目標を達成するための具体的な取り組み)を作成・実施し、鉄道専門部会で その達成状況や実施状況の確認を行っています。なお、部会には外注会社・協力会社も参加して おり、本体だけでなく鉄道グループ一丸となって安全性の向上に努めています。また、鉄道専門 部会には多角的な視点で議論を行うことが出来るように安全推進部や人事部安全衛生課、監査部 など一般管理部門も参加しています。 半期毎に、鉄道専門部会で振り返った内容は、更に運輸部会(バス、タクシー、貨物、船舶)を 踏まえて、安全担当執行役員(代表取締役副社長執行役員)を委員長とする西鉄グループ安全マ ネジメント委員会において、各部門を横断した情報共有を行い、安全性の向上を図っています。 総合安全部会 運輸部会 建物部会 食品部会 バ ス 専門部会 船 舶 専門部会 鉄 道 専門部会 タクシー 専門部会 貨 物 専門部会 西鉄グループ安全マネジメント委員会 鉄 道 営 業 部 会 鉄 道 運 転 部 会 鉄 道 車 両 部 会 鉄 道 電 気 部 会 鉄 道 線 路 部 会 工 事 事 務 所 部 会 2019 年 4 月 1 日現在

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安全目標および安全重点施策は安全に関する取り組みの土台となるもので、次のようにPDCA サイクルを回して確実な実施および継続的な改善を図っています。

Plan

1.専門部会で鉄道部門全体の安全目標・安全重点施策を作成 2.安全マネジメント委員会で上記1の安全目標・安全重点施策を確認 3.常務会で上記1の安全目標・安全重点施策を審議・承認 4.常務会で承認された鉄道部門全体の安全目標・安全重点施策を踏まえ、 部会毎に安全目標・安全重点施策の具体的な取り組みを作成 5.専門部会で上記4を確認

Do

各部会において安全重点施策の具体的な取り組みを実行

Check

安全監査やアンケートによる取り組み状況のチェック 国土交通省による運輸安全マネジメント評価

Act

1.部会毎に取り組みの実行状況や成果、障害等の発生状況を確認し、 取り組みの見直しや追加の必要性を検討 2.専門部会で上記1や Check の結果を確認し、鉄道部門全体の取り組みの 見直しや追加の必要性を検討 3.安全マネジメント委員会で上記2を確認

PDCAサイクルとは?

最初に計画【

Plan

】を立て、計画に基づいて実行

Do

】し、実行した結果を評価【

Check

】して、

評価した結果を踏まえて改善【

Act

】を行ない、次

の計画【

Plan

】に反映させるという一連のサイク

ルを継続することにより、取組みの改善・向上を

図るものです。

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安全管理規程に伴う安全管理体制が適切に確立されて、実施されているかの確認をするため、毎 年、現場長・本社課長・部長・安全統括管理者の安全監査を実施し、安全管理体制の見直し・改 善を確認しています。また、経営企画部長・経理部長・人事部長については原則 2 年毎に実施し ています。監査結果については、総括して代表取締役社長執行役員へ報告しています。 ヒアリング・書類・記録の確認による監査

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3.2018 年度 安全目標・安全重点施策

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事故および輸送障害の減少を目指した定量的(数値)目標と鉄道係員の安全意識という定性的 目標を安全目標としています。 ※1 責任事故(鉄道運転事故)とは、当社鉄道係員・車両・鉄道施設に起因する鉄道運転事故のことです。 ※2 輸送障害件数は、社内基準により 3 分以上の遅延が発生した事態を対象としています。 ■鉄道運転事故とは 列車衝突事故、列車脱線事故、列車火災事故、踏切障害事故、道路障害事故、 鉄道人身障害事故、鉄道物損事故の 7 つをいいます。 ■インシデントとは 鉄道運転事故が発生するおそれのある事態のことです。 ■輸送障害とは 鉄道運転事故以外で、列車に 30 分以上の遅延または運休が発生した事態のことです。

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上記の安全目標を達成するため、特に次の 6 点を重点的に取り組みました。 2018年度 安全目標 結 果 1.安全を最優先に考え、⾏動できる組織⽂化の構築 2.責任事故ゼロ、インシデントゼロ 3.鉄道係員・⾞両鉄道施設に起因する輸送障害件数 30件未満 47 件 1 件 ※1 ※2 2018年度 安全重点施策 (1) 安全方針(宣言)の策定と浸透 (2) 職場におけるコミュニケーション向上 (4) ヒヤリハット情報の分析と活用 (5) 安全を支えるための人材にの育成 (6) 施設、設備による安全対策強化 (3) ヒューマンエラーの防止

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4. 2019 年度 安全目標・安全重点施策

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※1 責任事故とは、当社鉄道係員・車両・鉄道施設に起因する鉄道運転事故のことです。 ※2 輸送障害とは、鉄道運転事故以外で、列車に30分以上の遅延または運休が発生した事態のことです。

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上記の安全目標を達成するため、特に次の 6 点を重点的に取り組んでまいります。 2019年度 安全目標 1.安全を最優先に考え、⾏動できる組織⽂化の構築 2.責任事故ゼロ、インシデントゼロ 3.鉄道係員に起因する輸送障害ゼロ    ⾞両鉄道施設に起因する輸送障害対前年減 ※1 ※2 2019年度 安全重点施策 (1) 安全方針(宣言)の浸透 (2) 職場におけるコミュニケーション向上 (3) ヒューマンエラーの防止 (4) 事故・故障の芽とヒヤリハット情報の分析と活用 (6) 施設、設備による安全対策強化 (5) 安全を支えるための人材にの育成

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5.安全マネジメントに関する取り組み

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(1)職場内のコミュニケーション

職場内のコミュニケーションが良好であることが輸送の安全確保の第一歩と考え、部門毎に 職場の現状を踏まえ、毎年テーマを掲げ取り組みを行っています。  運転部門 小集団業務研究会、意見交換会、個人面談の実施  車両部門 役付による職場巡回、外部講師によるコミュニケーションに関する研修会  電気部門 管理者と係員の意見交換会、本社係員と現場係員との意見交換会  線路部門 役付による職場巡回、役付と係員、本社・現場係員間での意見交換会 また、上司部下間および同僚間のコミュニケーションや職場風土の現状・課題を把握するた めに隔年アンケートを実施、分析結果を安全統括管理者に報告し、各職場にフィードバックす るとともに、鉄道事業本部全体でも結果の共有・意見交換を行っています。

(2)鉄道安全推進大会

2018 年 9 月、安全統括管理者以下、本社部門(部長・課長・係長・係員)、運転・車両・電気・線 路の各現場(管理者・乗務員・技術員・係員)、自動車部門(管理者)および外注先など総勢約 300 名が参加する中、鉄道事業に直接携わる各部門から選出された代表者 6 組による「輸送の安全」 および「作業の安全」に関する取組が発表され、鉄道事業に携わる従事員の安全意識の底上げ と意識の高揚を図りました。

(3)ファシリテーション研修会

職場間合同会議等の各会議体や小集団活動の活性 化、職場内でのコミュニケーション向上の中心とな る人材の育成を目的とした、外部講師による研修会 を開催。本研修では「ファシリテーション基礎編」 「実践編」「実践後の振り返り」の三段階で行い、各 会議体の司会進行・舵取り役の育成を図りました。 各部門代表発表者 取組発表(運転部門)

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(1)小集団活動の実施

各現場では第一線の係員による小集団活動を実施しています。ヒューマンエラーの防止、安全 性の向上、業務改善、故障予防対策等のテーマを選定し、エラープルーフ化等の手法を用いて 課題の抽出から対策の立案・実行までを係員主体で行っており、取り組みの成果は部門毎に行 う発表会等で共有化し必要に応じて水平展開を図っています。

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緊急時における非常通報装置の取扱い

西鉄ステーションサービスでは、駅スタッフ教育の一環として、列車内で異常事態が発生した 場合の「非常通報装置」の取り扱い方法について、非常通報ブザーの仕組みと操作方法を動画 で撮り、DVD にまとめた資料作成しました。 この DVD を使った教育は、駅スタッフに限らず他の鉄道部門の従業員へ展開を行いました。 車両 グループ活動推進大会 土木施工技術研究会 西鉄グループ安全推進大会での発表

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(1)安全情報の収集・共有体制

事故や障害等の未然防止のため、現場第一線の係員からのヒヤリハット情報や事故の芽情報 等の安全情報の収集に取り組んでいます。 安全情報は主に次の 4 つのルートで収集しており、収集した情報については本社部門の各課 長が参加する「安全推進会議」でリスク評価を行った上で対応の必要性や対応方法について検 討を行い、原則として 2 週間以内に回答を行います。なお、回答は当該部署だけでなく外注先 を含めた全部署で共有化しています。 ア.各職場に設置している「安対箱(目安箱)」や「安全対話」で本社部門(安全推進課)に直接届 く情報 イ.各現場の職場会議等を経て報告される情報 ウ.乗務中の乗務員や現場で作業中の係員が列車の安全運行に支障する恐れのある事象に気 付いた場合に直ちに運転指令に報告する情報 エ.本社部門係員が現場巡回等で、列車の安全運行に支障する恐れのある事象に気付いた場 合に報告する情報

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安全に関する情報に対する褒賞制度

安全情報を積極的に報告してもらうため 2010 年に褒賞制度を導入し、毎月集約した安全情 報の中から安全推進会議で審議決定し、運転管理者が職場へ出向いて表彰しています。また、 年間を通して安全情報収集への積極的な取り組みや安全情報への対応について、その貢献が認 められる職場には、安全推進大会において安全統括管理者より表彰を行っています。

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(3)安全情報の対応事例

①非常通報装置設置個所の表示板変更 「二日市駅 7 番のりばは曲線になっており見通しが悪く、何か異常があった場合は直ちに非常 通報装置を取り扱うために、表示の改善をお願いしたい」との従業員に意見から、非常通報装 置の表示板を目立つものに変更しました。 え ②閉そく信号機の見通し確保のため樹木伐採 「柳川~徳益間の閉そく信号機の大牟田方西側に生えている竹藪が障害となって確認しづら いため伐採をしてもらいたい」との従業員に意見から、直ちに現場確認を行い、沿線住人の 理解を得て伐採を行いました。 改善後 改善前 改善前 改善後

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(1)安全パトロール

当社の管理者が定期的に現場に出向き、外注先に よる作業の実施状況の確認を行っています。作業手 順や基本作業の遵守状況、各種手続きの実施状況等 について不具合があれば改善を求めるとともに、次 回の安全パトロールで改善状況を確認します。

(2)鉄道グループ安全情報報告会

鉄道事業本部の現場長と外注先の鉄道部門長によ る「鉄道グループ安全情報報告会」を年 4 回開催し ており、部門横断的にヒューマンエラーに関する情 報の共有やテーマに基づく意見交換を行い、類似事 象の発生防止や各社の安全に関する取り組みの推 進を図っています。

(3)安全管理体制の確認

鉄道グループ全体の安全管理体制の強化を図るため、外注先においても当社と同水準の安全 管理規程を定めるとともに、各社の安全マネジメント体制を確認するため安全監査を実施し ています。

(4)外注先との直接対話

電気・線路部門の役付と外注先係員との直接対話を実施しています。第一線で働く係員の生 の声を聞くことにより、外注先の現状および課題を把握し改善に努めています。

(5)アンケートの実施

鉄道事業本部内で実施している安全意識に関するアンケート調査を西鉄本体と同様に外注先 でも隔年実施し、結果を各社にフィードバックするとともに、鉄道グループ安全情報報告会で も結果を共有し意見交換を行っています。

(6)安全マネジメント制度に関する説明会

外注会社の運輸安全マネジメント制度に対する理解を深めるため、2 年毎に鉄道部門の管理者 を対象に、導入の経緯・鉄道部門に期待される取り組み・ヒヤリハット情報収集の必要性に関 する説明会を実施しました。

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(1)鉄道乗務員養成教育

当社の鉄道運転士および鉄道車掌は運転車両部管轄の電車教習所で養成教育を行っています。 鉄道運転士は、国土交通省の指定を受けた養成課程に則り、教習所での学科講習 4 ヶ月間、指導 操縦者がマンツーマンで指導する技能講習 4 ヶ月間の合計 8 ヶ月間にわたる教育訓練を行い、専 門的な知識を習得させています。鉄道車掌については、学科講習 2 ヶ月間、実技見習 1.5 ヶ月間 の合計 3.5 ヶ月間の教育訓練を行っています。

(2)乗務員・技術員の資質に関する教育

各部門とも年間教育訓練計画に基づき机上教育や実技教育を行っており、一人ひとりの資質の 維持管理および向上に努めています。

① 運転部門

■添乗指導 管理者および指導運転士が運転室および車掌室に添乗し、乗務員一人ひとりの運転姿勢や車 掌の取り扱い、指差確認呼称等の運転動作のチェックを行っています。 添乗指導は乗務員一人あたり月 2 回以上行っており、基本動作や指導事項の結果を資質管理 システムで一括管理し、前回指導したポイントが改善しているか、追跡指導を適宜行っていま す。 運輸局より動力車操縦者運転免許交付

電車教習所入所

学科修了試験

実技試験・応急処置試験

修了式・動力車操 縦者運転免許交付 主な学科教習内容 ○運転法規 ○鉄道車両 ○鉄道電気 ○運転理論 ○検査修繕 ○作業安全 ○安全の基本 ○線路・信号 4ヶ月 3.5ヶ月 0.5ヶ月 主な実技見習内容 ○ 運 転技能 ○ 車両点検 ○ 特殊条件下の運転取扱 ○技能処置(非常処置・応急処置)

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-15- ■養成教育修了後の再教育 運転士については、経験年数 1・3・5 年の若年運転 士を対象に法規・車両構造・事故事例研究等の机上教 育や基本動作の確認・事故発生時の応急処置等の実地 教育を行っており、更にその後 5 年毎に法規・事故事 例の研究等について復習教育を行っています。 車掌については、経験年数 1 年の車掌を対象に法 規・事故事例研究等の机上教育、基本動作・異常時の 処置等についての再教育を行っています。 ■異常時対応訓練 《運転シミュレータの活用》 電車教習所に設置している運転シミュレータは、天候不順や踏切内に侵入する自動車等、瞬 時の判断が必要な様々な状況の再現に加え車両故障も忠実に再現することができます。既存 運転士および管理者における車両故障や事故発生時の処置(列車防護・情報伝達・車両点検 等)の再教育訓練に使用しています。

② 技術部門(車両・電気・線路)

■技能指導者制度 技術部門においては、経験豊富で卓越した高度な技術・技能を有し後継者を指導・育成する 能力が優れている社員を教育専任の「技能指導者」として配置し、主に若手社員を対象にOJ Tを中心とした技術・技能の伝承に取り組んでいます。 ■資格制度 作業責任者や列車監視員等の特定の業務については資格制度を設けており、経験年数等の一 定の要件を満たし適性検査や試験に合格した者のみが当該業務に就くことができます。資格取 得後も 3 年毎に適性検査と講習会および試験を実施し、資質や知識の維持・向上を図っていま す。

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■異常時対応訓練 ●車両部門 列車脱線復旧訓練や工場内火災を想定した消火訓練をそれぞれ年に 2 回実施しています。 ●電気部門 信号や架線、変電所等のトラブルを想定した復旧作業訓練を年に 2 回実施しています。 ●線路部門 防災復旧訓練やレールトラブルを想定した応急復旧訓練等をそれぞれ年に 1 回実施しています。 脱線復旧訓練 消火訓練 信号灯函取替訓練 電車線断線復旧訓練 防災復旧訓練 応急復旧訓練

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③ 鉄道総合訓練

異常時のすみやかな復旧と正確な情報収集および復旧の指揮命令系統の確認と習熟を図るた め、毎年関係協力会社を含む鉄道事業本部全体で、西鉄筑紫車両基地において総合訓練を実施 しています。2018 年度は総勢約 400 名が参加し、11 月 9 日に実施しました。 テロ対策訓練では、電車内に有毒物質が置かれ意識不明者が出ているとの想定で、乗務員な どによるお客さまの車外避難、県警 NBC 専門部隊および消防特殊救助隊による負傷者の救出や 除染作業など実践さながらの訓練を実施。踏切障害事故復旧訓練では、踏切道内に落ちていた コンクリート片に列車が乗り上げ脱線したという想定で、脱線車両復旧訓練、列車防護訓練、 駅伝令法訓練を行いました。

(3)運輸安全マネジメント制度に関する教育

運輸安全マネジメント制度の趣旨等の理解を深めるため、導入の経緯・鉄道部門に期待され る取り組み・ヒヤリハット情報の重要性等について、鉄道事業本部への出向復帰者および新入 社員を対象とした教育を毎年実施しています。 列車防護訓練 脱線復旧訓練 安全統括管理者訓示 負傷者救出訓練 避難誘導訓練 駅伝令法施行訓練

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(1)情報伝達・共有化

鉄道運転事故・輸送障害・インシデント等が発生すると、当該部署より速やかに担当部長お よび安全統括管理者に報告を行います。安全統括管理者は必要に応じて社長に報告しています。 また、事象によっては常務会で全役員に向けて説明を行います。 なお、非常に軽微な事象から鉄道運転事故まで、その日に発生した全ての事象の概況を翌朝 鉄道事業本部専用ポータルサイトに掲示するとともに各部門担当者に配信し共有化を図って います。

(2)原因分析・再発防止策の実施

事故等発生時には当該部署において原因究明を行い必要な再発防止策を講じていますが、イ ンシデントや大幅な輸送障害、特異な事象等については臨時部会(または安全対策部会※)・臨 時専門部会を開催し、原因究明や発生時の対応・再発防止策の妥当性について検証を行います。 また、各部門の部課長による「安全推進部会」を行っていましたが、2014 年 4 月より安全統 括管理者も参加し、鉄道専門部会に諮らない案件のうち、ヒューマンエラーに起因するものや お客さまの安全に関係するもの等で特にリスクが大きいものについて共有化し、部門横断的な 質疑応答を通じて原因分析の深度化を図っています。 ※安全対策部会・・・発生原因や背後要因、再発防止策等が複数の部会に跨る場合に関係する部会に より開催する会議。 軽微な事象

事故・インシデント・輸送障害 等

担当部長 安全推進部会 安全統括管理者 当該部署で原因究明・再発防止策立案 臨時部会 または 安全対策部会 鉄道事業本部の全役付 臨時専門部会 翌朝、全事象の 概況を配信 必要に 応じて 必要に 応じて 発生後、 速やかに 概況報告

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鉄道利用時や踏切通行時の不適切な行動が輸送の安全確保に影響を与えるおそれがあることを ご理解いただくために様々な安全啓発活動に取り組んでいます。

(1)安全・安心キャンペーン

2005 年より毎年、福岡県鉄道連絡協議会(鉄道警 察隊、JR九州、福岡市交通局、西鉄)により、J R博多駅・地下鉄天神駅・西鉄福岡(天神)駅の3駅 で鉄道の安全運行や車内トラブル防止のチラシや PRグッズの配布を行っています。

(2)交通安全および年末年始総点検運動

全国交通安全運動期間中には駅施設等の警戒の徹 底や施設の点検を強化するとともに、沿線の幼稚 園・小中学校などに対して交通安全に関する協力を 依頼しています。 特に全国的にお客さまが集中する年末年始はひと たび事故等が発生すると大きな被害になることが予 想されるため、福岡親善大使による一日駅長・交通 安全グッズの配布などにより電車をご利用のお客さ まへ交通安全へのご協力をお願いしています。

(3)踏切事故防止の講習

交通安全協会の依頼を受け、2009 年度より毎年安 全運転管理者講習会において、安全運転管理者およ び副安全運転管理者に対し、踏切の概要や事故の件 数の推移、踏切道内でとりこになった場合の対処方 法などについての説明を行い、踏切事故の防止を図 っています。

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6.施設・設備等による安全対策

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(1)運行管理装置

本システムは、2018 年 9 月 1 日に更新しました。筑紫総合指令所および花畑指令所に電子計 算機を設置し、天神大牟田線(太宰府線・甘木線)の各停車場における信号機、転てつ器等を 集中制御し、列車運行状況を監視するとともに、中央制御所における各種操作等を自動化する ことで、指令業務と列車運行管理の円滑化を図るものです。 運行監視盤は 16 台の液晶モニタを使用して線区全体を表示しています。中央装置より各種表 示(列車在線・信号現示・列車番号・遅延等)を受信し、確認できるようになっています。

(2)ATS(Automatic Train Stop 自動列車停止装置)

ATSは、列車が地上の信号機の現示(色灯)および線路の形状に応じた速度で運転されて いるかチェックし、制限速度を超えると自動的にブレーキが作動し列車を停止させるシステム です。車両に取り付けた車上子が軌道内に設置した地上子より制限速度の情報を受けとります。 信号機の現示に対応するATSのほか、分岐器の通過速度制限用、停車駅誤通過防止用、路線 の終着駅にはホーム終端への衝突防止用など用途別にさまざまなATSを設置しています。

非常制動 25km/h 85km/h 運転速度 制限速度 地上子 車上子 50km/h

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(3)列車防護無線

列車の緊急停止を要する非常事態や事故 等が発生した際に乗務員(車両搭載型)や 係員(携帯型)が列車防護無線を発報する と、その列車(地点)から半径約 1 キロメー トルの範囲内にいる列車が警報を受報し、 受報を確認した列車の乗務員はただちに 列車を停止させます。

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(1)踏切障害物検知装置

踏切での列車と自動車の接触事故防止のため、踏切障 害物検知装置を設置しています。踏切近くに設置した発 光器から受光器へ光線を投射し、立ち往生した自動車等 の支障物により光線が一定時分遮断されると、信号によ り運転士に知らせ、確認した運転士はただちに列車を停 止させます。

(2)踏切支障報知装置(非常ボタン)

自動車がエンストや脱輪等により踏切道で立ち往生す るなどの緊急事態にドライバーや周囲の通行者の方が運 転士に直接異常を知らせるための手段として、警報機柱 等に「非常ボタン」を設置しています。 「非常ボタン」が押されると、信号により運転士に知らせ、 確認した運転士はただちに列車を停止させます。

(3)オーバーハング型警報機・全方向踏切せん光灯

遠方から踏切の存在が分かるよう、高い位置への警報機 の設置や、どの方向からも見やすい踏切せん光灯の導入 を進めています。 発報 受報 (列車停止) 受報 (列車停止) 受報 (列車停止) 半径約1km

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(1)PCマクラギ化

従来の木製のマクラギをコンクリート製のマクラギ(PCマクラギ)に更換することでレー ルの締結が強固なものとなり、より弾性を持った構造となります。

(2)ロングレール化

レール1本の長さは通常 25mです。このレールを溶接によって 200m以上の長さにしたもの がロングレールです。レールの継ぎ目がなくなることで、列車通過時の騒音や振動が軽減し、 乗り心地の向上につながります。1978 年 3 月よりロングレール化に取組、2018 年度末の天神 大牟田線のロングレール化率は 77.8%です。

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(1)非常通報ボタン

車内で急病人やトラブルが発生した時などに乗務員に 通報するための非常通報ボタンを編成の各車両に 1 箇 所以上設置しています。ボタンが押されると運転士はた だちに列車を停止させ、車掌が現場に急行します。 なお、1993 年以降に導入された車両(※72 編成)の非常 通報ボタンでは乗務員と会話をすることができます。 ※2019 年 5 月末現在

(2)車両内防犯カメラの設置

西鉄天神大牟田線において、犯罪抑止および犯罪行為 の検証に活用するため、2019年3月新型車両7両に防犯 カメラを設置いたしました。 木マクラギ PCマクラギ

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お客さまのホームからの転落事故や列車との接触事故を防止するため、次の対策を講じていま す。

(1) ホームドアの整備

ホームドアの優先的な整備が求められる 1 日の平均利用者数が 10 万人以上の駅に該当する西鉄 福岡(天神)駅※1において、2019 年 2 月より昇降ロープ式ホーム柵(支柱伸縮型)の実証実験 を開始しました。約 1 年間実証実験を行ない、ダイヤへの影響、お客様への影響などを検証し本 格整備に向けて準備を進めて行きます。 ※1 1 日当りの平均乗降人員 136,269 人(2018 年度実績)

(2) 頭端駅におけるホーム柵の設置

頭端駅※2では、線路終端部と列車停止位置との間の開口部へ旅客の転落を防ぐため、列車 の止まらない箇所に固定柵を設置しています。1 日当たりの利用者が 1 万人以上の頭端駅全 3 駅(西鉄福岡(天神)駅、太宰府駅、貝塚駅)および大牟田駅の計 4 駅に設置を行っていま す。 ※2 頭端駅… 線路終端側に向けて旅客流動のある(改札口・階段等がある)ホームを有する駅 西鉄福岡(天神)駅 太宰府駅

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(3)内方線付き点状ブロックの整備

目の不自由なお客さまのホームからの転落を防止するため、ホームの内外が分かるようにホー ム内側部分に線状の突起がある内方線付き点状ブロックの整備を進めており、2018 年度末の整 備状況は下表のとおりです。

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駅ホーム縁端部の視認性向上

お客様への注意喚起として、一部の駅でホーム縁 端に赤と白の縞模様を整備しています。ホーム縁 端の視認性を上げることにより安全性の向上を図 っています。現在は西鉄福岡(天神)駅や薬院駅 など 12 駅に整備しています。

(5)旅客案内装置(LCD)

主要駅に設置している旅客案内装置は、列車種別 ・ 先・出発時刻と併せて音声や文字表示で列車の接近や通 過を知らせる装置も兼ねた表示器を設置しています。 【設置駅:西鉄福岡(天神)・薬院・大橋・西鉄二日市・筑紫・ 西鉄久留米・西鉄柳川・大牟田の 8 駅】

(6)転落防止幌

お客さまがホームと車両連結部の隙間に転落しないよ うに、車両連結部に転落防止幌を取り付けています。 天神大牟田線・貝塚線合わせて※119 編成中113 編成 に設置しており、今後も順次設置を行います。 ※2019 年 5 月末現在 乗降人員 整備駅 未整備駅 1万人以上 16駅 なし 3千人以上1万人未満 16駅 なし 3千人未満 29駅 11駅 内方線 ※2019 月年 3 月末時点 西鉄福岡(天神)駅 3 番のりば

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(7)非常通報ボタン

列車の進入する速度が高く運行本数の多い駅には、ホームからお客さまが転落した時など の非常時に列車に通報するための押しボタン(非常通報ボタン)をホーム上および一部駅の 駅事務室に設置しており、このボタンが押されると接近中の列車の運転士は、停止信号を 確認し、ただちに列車を停止させます。天神大牟田線・貝塚線の全 72 駅中 37 駅に設置し ています。 なお、2016 年に他社で発生した駅ホームでの事故を受け、駅を出発する列車に対して危急 を知らせる装置が設置されていなかった 18 駅において進出側(ホーム終端より約 150m 前 方:当社の最大編成数を考慮)およびホーム上に危急を知らせる装置を設置しました。 ※2019 年 3 月末現在。

(8)落下物検知装置、落下防止装置

落下物検知装置はお客さまが線路内に転落したことを乗務員や駅係員に知らせる設備で、列 車とホームとの隙間が広く、かつお客さまが多く係員の注意が行き届きにくい場所に設置して います。 また、お客さまに注意を促すため、一部の駅においてはホーム下に黄色の回転灯を 設けています。 落下物検知マット 回転灯

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(9)ホーム警戒の実施

①乗務員による警戒

離合や追い越し待ちの列車の乗務員によるホーム警戒を行っており、非常事態には直ちに列 車を止める措置を執り安全を確保します。

②朝ラッシュ時の警戒

朝のラッシュ時間帯には利用者の多い西鉄福岡(天神)駅・大橋駅・春日原駅・西鉄二日市駅 に要員を配置しホーム警戒を行っています。

③その他

年末年始や花火大会等のイベント開催時には特に混雑が予想される駅に要員を配置し、ホー ム上のお客さまの安全確保を行っています。

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お声かけの実施

お身体の不自由なお客さまやお困りのお客さまを見か けた際に、駅係員・乗務員がお声かけする取り組みを強 化しており、目の不自由なお客さまなどが希望される場 合は、駅係員による乗車および降車の誘導案内を行って います。 また、全国の鉄道事業者とともに「声かけ・サポート 運動」を実施しており、鉄道をご利用になるお客さま同 士での助け合いのご協力を呼びかけています。

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(1)緊急地震速報システム

緊急地震速報システムとは、地震発生時に最大震度が 5 弱以上と予測される場合に気象庁が 発表する『緊急地震速報』を列車の運行規制に使用するもので、運転指令所に設置している同 システムが緊急地震速報を受信すると、全列車に列車無線を通して警報音および音声による停 止指示を自動で行い、運転士はただちに緊急停止処置を執り被害の軽減を図ります。 なお、2010 年度以降、「緊急地震速報を受信した」という想定で関係部署間の情報伝達訓練を 毎年実施しています。 【イメージ図】

(2)気象観測システム

天神大牟田線・貝塚線では風速・風向、雨量、気温、河川水位、震度の観測を行っています。 最大瞬間風速、風向、震度(最大加速度)は約 6 秒毎に、その他の気象データは 5 分毎に収集 しており、風速、雨量、気温、水位、震度が設定警報値を超えた場合は運転指令所のパソコン 画面に異常表示および電子チャイム鳴動による報知を行い、運転指令所から列車に対して所定 の運行規制を指示します。 天神大牟田線には観測局を 22 ヶ所設けており、風向風速計を 16 ヶ所、雨量計を 14 ヶ所、気 温計を 10 ヶ所、河川水位計を 3 ヶ所、地震計を 6 ヶ所に設置しています。また、貝塚線にお いては観測局 4 ヶ所に対して風向風速計を 2 ヶ所、雨量計を 2 ヶ所、地震計を 2 ヶ所に設置し ています。※2019 年 3 月末現在 気象観測システム 風向風速計

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(3)高架橋耐震強化工事

2005 年 3 月に発生した福岡西方沖地震を受けて、天神大牟田線西鉄福岡(天神)駅~井尻駅間 高架橋の耐震強化工事を進めています。2018 年度は 78 本の高架橋柱を補強しました。

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(1)運転状況記録装置

運転状況記録装置とは、列車の走行データ(時間・位置・速度・ブレーキ装置・制御操作・ ATS動作状況等)を記録するもので、万が一事故等が発生した場合にはこれらのデータを基 に原因究明や分析を行います。当社では 2011 年 6 月に設置が完了しており、大きな事故に限 らず何らかの操作誤りやトラブル等が発生した場合には、必要に応じて運転状況記録装置の データを確認して状況を正確に把握し、原因究明や再発防止に役立てています。

(2)緊急自動車の配備

事故や災害が発生した場合に社員が一刻も早く現場に駆けつけることができるように、道路 交通法に定める緊急自動車の指定を受けた車両を車両・電気・線路の各部門に配備しています。 事故・脱線復旧の際の応急機材を搭載した救援トラック、線路等の補修または工事に使用す る機械や資材を軌道内に搬入搬出する軌陸車も緊急自動車として登録しています。

(3)緊急章

社員が、制服着用中以外の通勤時や私用などで事故や異常時 等に遭遇した場合、事故の早期復旧とお客さまの安全を守るた め、急遽現場にて支援活動に当たる際の「緊急章」を鉄道事業 本部の社員全員に配布しています。この緊急章は常に携帯して 着工前 着工後 軌陸車 救援トラック

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車両・施設部門では定期的に各種検査・点検を実施し、列車の安全運行を支えています。

(1)車両部門

車両部門には車両の修繕補修を行う「工場」と車両の点検および目視による確認を行う「車 庫」があり、お客さまに安全で快適な車両を提供するために次のような検査を行っています。 ■工場〈筑紫工場、多々良工場〉 全 般 検 査 8 年を超えない期間ごとに、車両全般について行う検査 重要部検査 4 年または走行距離 60 万キロを超えない期間のいずれか短い期間ごとに、 重要部分(動力発生装置・走行装置・ブレーキ装置等)を分解する検査 臨 時 検 査 車両の新製・改造・修繕および脱線その他の運転事故が発生した車両で故 障またはその疑いがある場合に、一部または全部に渡る検査 ■車庫〈筑紫車庫、柳川車庫、多々良車庫〉 月 検 査 3 ヶ月を超えない期間ごとに車両の状態および機能について行う検査 列 車 検 査 10 日を超えない期間ごとに車両の主要部分について外部より行う検査 床下装置(補助制御)の点検 パンタグラフの点検 モーターの検査 車輪・駆動装置の検査

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(2)電気部門

■踏切保安装置の検査 動作状態の確認検査や警報機のレンズ の清掃を定期的に実施しています。 ■電車線の精密検査 電車に電力を供給する電車線の摩耗の 状態・架線金具の腐食・損傷やボルト類 の締付け・取付け状態等の全体的な検査 を 1 年毎に実施しています。 ■変電所の巡視 変電所機器の状態の目視確認、電圧や電流 等の測定を 2 週間毎に実施しています。 ■電気設備の巡視 各種装置の取り付け状態の確認や清掃を 行うため、毎月全線を歩いて徒歩巡視を行 っています。また、列車の運転室に乗車し て車上巡視も行っています。

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(3)線路部門

■軌道の検査 「トラックマスター」という装置を用いた軌道歪みの計測や、マクラギ等部材の損傷やレー ル磨耗等の検査・測定を 1 年毎に行っています。分岐器(ポイント)等、トラックマスターで 測定できない箇所については、手計測により測定を行っています。 また、毎日(日曜日は除く)最終列車から始発列車までの間に「マルチプルタイタンパー」と いう保守用車を使用して軌道の歪みを矯正しています。 ■構造物の検査 橋台・橋脚・法面・ホーム等の構造物 の経年劣化の状況を確認するため、目視 検査を主体に行っています。また、劣化 箇所が無いか構造物をハンマーでたた く等、詳細な調査を 2 年毎に実施してい ます。 ■巡回検査 軌道やマクラギ等の損傷および構造物の 経年劣化等の状態の確認を行うため、全線 を 7 日に 1 回、徒歩または列車の運転室に 乗車して巡視点検を行っています。 マルチプルタイタンパー トラックマスター お客さまへのお願い 軌道や架線の点検・工事などは列車の安全運行を支えるために必要不可欠なものです。 工事内容によっては、日中列車が運行している間に出来ないものもあり、どうしても列車の 運行が終わった夜間に行う必要があります。沿線の皆様方のご理解とご協力をお願いいたし ます。

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連続立体交差事業は、市街地において鉄道と道路が数多く平面交差している場所で、鉄道の一定 区間を高架化して多数の踏切の除去を進める都市計画事業です。 天神大牟田線では、春日原~下大利連続立体交差事業(事業主体:福岡県)と雑餉隈駅周辺連続立 体交差事業(事業主体:福岡市)を、2020 年度の切替に向けて工事を進めています。両事業は隣接 しており、あわせて約 5.2kmの区間を連続して立体交差化し 19 箇所の踏切が除去される予定で す。この事業により慢性的な交通渋滞や踏切事故の解消を図るとともに、これまで鉄道によって 隔てられてきた地域を一体化するなど、沿線地域の良好な住環境やまちづくりに寄与します。 【福岡市パンフレットより転載】 雑餉隈駅は、2018 年 1 月 27 日に仮駅へ切替後、 橋上駅舎を解体し、高架橋本体工事を施工中。 今年度は、新駅舎工事を進めていきます。 春日原駅は、2018 年 2 月 24 日の始発より、仮駅で の営業を開始いたしました。現在、旧駅舎を解体し、 高架橋の築造工事をおこなっています。

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2018 年度は約 76 億円の設備投資を行いました。うち安全投資は約 27 億円で、主に高架耐震補強 工事や変電所遠隔制御装置更新、列車運行管理装置更新などを行い投資総額の約半分を占めてい ます。サービス面では、主に車両代替や観光列車(THE RAIL KITCHEN CHIKUGO)関連、福岡(天神) 駅北口外コンコースや太宰府駅舎の改修への投資を行いました。また、春日原・雑餉隈連続立体 交差事業に対しては約 8.5 億円の投資を行いました。

2019 年度は約 58 億円の設備投資を計画しており、うち耐震補強工事や変電所機器更新、車体更 新などの安全投資が約 35 億円、高架事業投資に約 14 億円となっています。サービス面では約 2 億円の投資で駅施設の改修等を計画しています。

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7.事故等の発生状況

下記の発生件数は、国土交通省令の「鉄道事故等報告規則」に基づき、踏切事故や人身事故な どの「鉄道運転事故」、車両鉄道施設の障害や自殺などで 30 分以上の遅れや運休といった「輸 送障害」、事故の発生する恐れがある「インシデント」として国土交通省九州運輸局に届けたも のです。

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■鉄道運転事故

2018 年度は踏切障害事故 1 件、鉄道人身障害事故 1 件、計 2 件発生しました。 なお、当社(鉄道係員・車両鉄道施設)に起因する運転事故は発生しておりません。

■輸送障害

2018 年度は 20 件発生し、そのうち 2 件が当社(車両・鉄道施設)に起因するものでした。 ■鉄道運転事故とは、列車衝突事故、列車脱線事故、列車火災事故、踏切障害事故、道路障害事故、 鉄道人身障害事故、鉄道物損事故の 7 つをいいます。 ■輸送障害とは、鉄道運転事故以外で、列車に 30 分以上の遅延または運休が発生した事態のことです。 ■インシデントとは、鉄道運転事故が発生するおそれのある事態のことです。

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■インシデント

2018 年度は、天神大牟田線の白木原駅~雑餉隈駅間で、扉が開いたまま運行するインシデント を発生させました。 インシデント(車両障害)の概況 〇発生日時 2018 年 5 月 15 日(火)16 時 49 分頃 〇発生場所 天神大牟田線 白木原駅~雑餉隈駅間 〇概 況 担当車掌は、春日原駅を出発した際、ホーム上の旅客から「扉が開いている」という内容の 声を聞いたが、よく聞き取れず、ホーム監視終了後に車内を確認したところ、進行方向の前 から 3 両目左側 3 番目の大牟田方扉が約 40cm 開いているのを確認。当該扉を閉めようとす るも閉まらなかったので、乗客を当該扉付近から退避させた後、列車停止措置を行わず運転 指令に報告した。当該扉は、次駅である雑餉隈駅に停車後、施錠し添乗中の乗務所助役が警 戒、次駅の井尻駅で運行を取りやめました。 〇原 因(2019 年 6 月現在、運輸安全委員会において調査中) 当該扉を確認したところ、自動戸閉装置のピストン軸と扉の締結が外れたため、片側の扉 のみ自由に動く状態となっていた。扉の締結が外れた原因としては、自動戸閉装置と扉の 締結の組み立て間違いと推定している。 〇再発防止策 ≪車両に関する対策≫ 1、締付け部品を座金とナット一体型に変更 2、車両に関する整備マニュアルの改訂 ≪乗務員の取扱いに関する対策≫ 1、運転に関する規定類・マニュアルの改訂 2、年間指導(教育)指針の変更 ≪安全を最優先とした組織づくりへの取り組み≫ 現場第一線の係員を中心に、安全最優先の職場づくりに向けた課題や今後目指すべき安 全について討議し意見をまとめ、事業部門全員で取り組む「私たちの安全への誓い」を 策定しました。

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2019 年度は、更に職場での討議を重ね、安全を最優先に考え、行動できる組織文化の 構築を目指してまいります。

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8.アルコールに関する取り組み

西鉄グループでは、2006 年 8 月 21 日に発生した飲酒に関する不祥事で得た教訓と反省を風化さ せないよう、毎月 1 日を「飲酒運転撲滅強調の日」と定め「絶対に飲酒運転をしない・させない・見 逃さない」という「飲酒運転3ないの誓い」の唱和を行い飲酒運転撲滅に取組んでまいりましたが、 2013 年 8 月、グループ内で不正検知を行っていたことが発覚しました。この事象を踏まえ更なる 厳正なアルコールチェックと自己管理の徹底および意識の啓発を継続的に実施していくとともに、 従業員の飲酒運転撲滅に関する教育にも取組んでいます。 特に乗務員に関しては次のような取り組みにより再発防止を図っています。

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企業理念・コンプライアンス教育の徹底(年 1 回)

管理・監督者による従業員の個人面談(年 2 回)

各部長による飲酒運転撲滅に関する講話(年 1 回)

飲酒運転撲滅ハンドブック等による教育および意見交換会の実施(年 2 回)

飲酒運転撲滅教育に関する内部監査の実施(年 1 回)

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アルコール検知器を各職場に設置しており、始業前に管理者と正対しアルコールチェックを行っ ています。なお、付属のカメラで被測定者の顔写真を記録しており、顔写真付の測定記録を毎日 管理者が確認しています。 また、本社部門によるアルコール検知の実施状況の確認を次のとおり定期的に実施しています。

毎月 1 日の「飲酒運転撲滅強調の日」には安全統 括管理者他が乗務員の出勤点呼に始発から立会 い、厳正な執行を確認しています。

年 4 回の内部監査時にアルコール検知の実施状 況や検知データの確認・保管状況の確認を行っ ています。 飲酒運転撲滅ハンドブック 各部長による飲酒運転撲滅に関する講話

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全乗務員に携帯型のアルコール検知器を貸与し、出勤前の自宅でのアルコールチェックを促して います。

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日々のアルコールチェックに加え、次のとおり啓発活動に取り組んでいます。

産業保健師による、アルコールをはじめ、 薬物や乗務員の日々の健康管理についての 講話を年 1 回行っています。

退勤申告時に管理者と乗務員において、「飲酒運転撲滅カード」の受け渡しを行い、飲酒運 転撲滅の再確認を行っています。 飲酒運転撲滅カード 飲酒運転撲滅ワッペン

2014 年 2 月より、毎月 1 日の「飲酒運転 撲滅強調の日」には、乗務員が飲酒運転撲 滅ワッペン「しない・させない・見逃さな い」を着用して乗務を行い、飲酒運転の撲 滅に対しての意識向上を図っています。

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- 39 - ホーム 踏切

9. お客さまへのお願い

お客さま・沿線の皆さまにおかれましては、安全の確保に向け次の事項についてご協力をお願い します。

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ホーム・車内・踏切には非常通報ボタンを設置しています。これらのボタンが押されると、付近 を走行する電車(車内のボタンの場合はその電車)は直ちに停車しますので、次のような異常を発 見した時は非常通報ボタンを押してください。 ■電車内 ・車内で異常を感じた場合 ・急病のお客さまが発生した場合 ・犯罪行為を見かけた場合 ・不審物を発見した場合 ■ホーム ・ホームから転落されたお客さまを見つけた場合 ■踏 切 ・落輪やエンスト等で踏切内から動けない場合 (非常通報ボタンが設置されていない踏切ではすぐに発炎筒 をたいて列車に合図を送ってください。いずれの場合も 対応後に踏切に掲示している連絡先まで連絡をお願いします)

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■踏切では必ず一旦止まって左右の安全を確認しま しょう。 ■警報機が鳴り出したら絶対に踏切内に入らないよ うにしましょう。 ■自動車を運転中に踏切内に閉じ込められたら、慌 てず車をそのまま前進させ、車でさおを押して踏 切の外に脱出してください。 電車内

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■エスカレーターでの歩行は接触や転倒事故の原因 になりますのでやめましょう。 ■エスカレーターを利用するときは、手すりにつか まり、黄色い線の内側に乗車しましょう。また、 小さなお子さまと一緒のときは、保護者の方が手 をつなぎましょう。 ■携帯電話を操作しながらの利用は、乗降の際につ まずいて転倒するおそれがありますのでやめまし ょう。

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■発車間際の駆け込み乗車は危険です。次の列車を お待ちください。 ■線路内に物を落とした場合は絶対に線路内に入ら ず、駅係員にお知らせください。 ■ホームの端を歩くと危険です。黄色い点字ブロッ クの内側を歩いてください。(西鉄福岡(天神)駅の 1・2番乗り場にはホーム中央に移動用スペース を設けていますので、ご協力をお願いします) ■線路上に物を置いたり、列車に物を投げたり、駅や車両に落書きをするなどのいたずら行為 は犯罪です。見かけた際は駅係員もしくは警察へご連絡ください。 移動用スペース

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