大阪府高齢者・障がい者住宅計画
(大阪府高齢者居住安定確保計画)
平成24年3月
(平成27年3月一部改定)
-目 次-
第1章 大阪府高齢者・障がい者住宅計画(大阪府高齢者居住安定確保計画)の目的 ・・・・・ 1 1 背景 ・・・・・ 1 2 計画の位置づけ ・・・・・ 2 3 計画期間 ・・・・・ 2 第2章 高齢者と障がい者を取り巻く居住の状況 ・・・・・ 5 1 高齢者を取り巻く居住の状況 ・・・・・ 5 2 障がい者を取り巻く居住の状況 ・・・・・17 第3章 施策推進の基本的な考え方 ・・・・・23 第4章 高齢者・障がい者の住まいとまちづくりのために推進する施策 ・・・・・25 【施策項目1】高齢者・障がい者の居住の安定 ・・・・・25 【施策項目2】高齢者・障がい者の居住ニーズに対応した住宅の整備 ・・・・・29 【施策項目3】住まいのバリアフリー化 ・・・・・33 【施策項目4】福祉のまちづくりの推進 ・・・・・36 第5章 高齢者・障がい者向けの住宅の供給目標等 ・・・・・37 1 高齢者・障がい者向けの公営住宅の供給方針 ・・・・・37 2 公営住宅における車いす常用者世帯向け住宅の供給目標 ・・・38 3 公営住宅のグループホームとしての活用の目標 ・・・・・39 4 サービス付き高齢者向け住宅の供給の目標 ・・・・・39 5 介護保険に係るサービスを提供する施設の整備目標量 ・・・・40 6 介護保険以外のサービスを提供する施設の整備目標量 ・・・・41 第6章 サービス付き高齢者向け住宅の基準の追加 ・・・・・42 用語の解説 ・・・・・441 第1章 大阪府高齢者・障がい者住宅計画(大阪府高齢者居住安定確保計画)の目的 1 背景 今後、人口・世帯数の減少が見込まれる中、高度経済成長期に重要な役割 を果たしてきた団塊の世代が高齢化し、近年の長寿命化と相まって、大阪で は急激かつボリュームをもって高齢化が進展します。また、厚生労働省が実 施した調査では、全国の在宅の身体障がい者、知的障がい者及び精神障がい 者のうち、65歳以上の占める割合は年々増加しており、障がい者の高齢化 が進行しています。 こうした社会の変化に対応するためには、これまでの大阪のまちの変遷と 課題を踏まえ、将来の住宅ストック※38の状況や、まちの姿、あり方をしっか りと見据え、住宅市場機能の活用と他の分野との連携を強化し、従来の枠組 みを超えた住宅まちづくり政策に取り組むことが重要となります。 このため、「大阪府住宅まちづくりマスタープラン(大阪府住生活基本計画)」 を平成23年度に改定し、今後の都市型高齢社会・人口減少社会の到来にお ける住宅まちづくり政策について、「安心感が得られる住まいとまちの実現」 と「選択が可能で活力ある住まいとまちの実現」をめざすべき共通の基本目 標とし、(1)安心して暮らせる住まいとまち、(2)安全を支える住まいと まち、(3)環境にやさしい住まいとまち、(4)活力と魅力あふれる住まい とまちの4つを基本目標に据え、「市場機能の重視」、「ストックの重視」、「地 域活動の重視」及び「政策連携の重視」の方針に沿った施策を展開すること としました。 また、国においては、国土交通省・厚生労働省共管の制度として、バリア フリー※51構造等を有し、介護・医療と連携して高齢者を支援するサービスを 提供する「サービス付き高齢者向け住宅※26」の登録制度の創設等を柱とした 「高齢者の居住の安定確保に関する法律※20(平成13年法律第26号)」(以 下、「高齢者住まい法」という。)の改正を行い、急増する高齢単身者や夫婦 世帯が安心して生活できる住まいの確保を図ることとしています。 ※マークを付した用語は、巻末の「用語の解説」(44p 以降)で詳しい説明を記載しています。
一方、障がい者も地域において、自らの希望に基づき、安全・安心に暮ら していける社会の構築が重要です。府においても、引き続き入所施設や精神 科病院からの地域移行※44の更なる推進を図ることとしており、地域における 障がい者の住まいの確保はますます重要なものとなっています。 こうした背景から、平成24年3月に「大阪府高齢者・障がい者住宅計画」 (以下、「本計画」という。)を改定し、今後の高齢者・障がい者の住まいと まちづくりに関する施策の方向性を示し、その展開に関わる様々な主体が連 携・協働し、総合的な施策を推進するための指針としました。 (平成26年度の計画見直しについて) 本計画のうち、主にサービス付き高齢者向け住宅の登録基準等を定めた「大 阪府高齢者居住安定確保計画」の計画期間が平成26年度で終了するに伴い、 サービス付き高齢者向け住宅における一層の安全・安心の確保を図る観点か ら、その供給動向や課題を踏まえた下記の見直しを行いました。 <主な見直しの内容> ① サービス付き高齢者向け住宅の供給目標の据え置き ② サービス付き高齢者向け住宅への緊急通報装置の設置場所の明確化 ③ サービス付き高齢者向け住宅における入居契約前の書面説明による状況 把握・生活相談サービス以外の外部サービスの選択性の確保 ④ サービス付き高齢者向け住宅等における防災マニュアルの策定等による 安全性の確保 2 計画の位置づけ 本計画は、大阪府住宅まちづくりマスタープランの施策別計画として、高齢 者・障がい者の住まいとまちづくりに関する総合的な施策を推進するための基 本となる計画として策定します。 また、高齢者の住まいに関しては、介護保険法及び老人福祉法に基づく高齢 者関連施設の整備目標量を定めた「大阪府高齢者計画2015」※16(以下、 「高齢者計画」という。)を本計画に位置づけることにより、高齢者住まい法 における、「大阪府高齢者居住安定確保計画」として策定します。 なお、本計画の施策は、高齢者計画及び「第4次大阪府障がい者計画」※34 と整合を図り、連携して施策を推進します。
3 3 計画期間 本計画の計画期間は、平成23年度から平成32年度までの10年間とし ます。 このうち「大阪府高齢者居住安定確保計画」は、高齢者計画との調和を図 る観点から、平成27年度から平成29年度までの3年間とします。 なお、毎年度計画の達成状況の把握、評価を行い、社会・経済情勢の変化 や関連する計画との整合性を図りながら、必要に応じて計画の見直しを行い ます。
(計画の位置づけと計画期間) 大阪府住宅まちづくりマスタープラン 施策別計画 大阪府高齢者・障がい者住宅計画 【計画期間】平成23~32年度(10年間) 【内容】 大阪府高齢者計画2015 【計画期間】 平成27~29年度(3年間) 【内容】 ・老人保健福祉計画 ・介護保険事業支援計画 大阪府高齢者居 住安定確保計画 【計画期間】 平成 27~29年度 (3年間) 【内容】 高齢者に対する 賃貸住宅・老人ホ ームの供給の目標 及び目標を達成す るために必要な事 項を定める計画 (高齢者住まい法 第4条) 大阪府住生活基本計画 【計画期間】平成23~32年度(10年間) 大阪府営住宅ストッ ク総合活用計画 【計画期間】 平成23~32年度 (10年間) 【内容】 良質な府営住宅 ストック形成に資 することを目的と した計画 第4次大阪府障がい者計画 【計画期間】 平成24~33年度(10年間) 【内容】 ・障害者基本法に定める都道府県障がい者計画 ・障がい者施策の総合的長期計画 ・市町村の障がい者施策のガイドライン 大阪府におけ る高齢者・障がい 者の住まいとま ちづくりに関す る総合的な施策 を推進するため の基本となる計 画
第2章 高齢者と障がい者を取り巻く居住の状況 1 高齢者を取り巻く居住の状況 (1)高齢者人口の状況 府内の65歳以上の人口は、平成22年時点で約196万人であり、総 人口(886万人)に占める割合は約22%となっています。 このうち、前期高齢者(65歳から74歳)は約113万人、後期高齢 者(75歳以上)は約83万人となっています。1 今後、生産年齢人口が減少する一方で高齢者人口は増加し、平成47年 には、高齢化率が32.7%となり、府民の3人に1人が65歳以上の高 齢者という極めて高齢化の進んだ社会が到来することが見込まれています。 (2)高齢者世帯の動向 府内の65歳以上の高齢者のいる一般世帯数は平成22年時点で135 万世帯であり、総世帯数(382万世帯)に占める割合は約35%となっ ています。また、このうち高齢単身世帯は43万世帯、高齢者夫婦のみ世 1 総務省 「国勢調査」(平成 22 年) (資料)国立社会保障・人口問題研究所(H25.3)/日本の地域別将来推計人口 (大阪府の年齢別人口の推移) 将 来 推 計 人 口
帯41万世帯であり、高齢者世帯の6割以上が単身又は夫婦のみ世帯とな っています。2 今後、総世帯数は平成32年頃にピークを迎えその後減少に転じますが、 高齢単身世帯は今後も増え続けることが予測されています。 (3)高齢者のいる世帯の住宅の所有関係 65歳以上の高齢者のいる世帯が居住する住宅を所有関係別で見ると、平 成20年では持家に居住する世帯が67.3%となっており、全世帯(55. 3%)に比べ割合が高くなっています。 一方、高齢単身世帯は半数以上が借家に住んでいます。 同じく収入状況で見ると、高齢単身世帯の65%が年間収入200万円未 満の世帯となっています。高齢者のみ夫婦世帯の半数以上が年間収入300 万円未満となっています。 2 総務省「国勢調査」(平成 22 年) (大阪府の一般世帯数の推移) (資料)国立社会保障・人口問題研究所(H26.4)/日本の世帯数の将来推計(都道府県別推計) 将 来 推 計 世 帯 数
(大阪府の高齢者のいる世帯の住宅の所有関係)
(資料)総務省「住宅・土地統計調査」(平成20年)
(大阪府の高齢者のいる世帯の収入状況)
(4)住宅のバリアフリー※51対応の状況 住宅のバリアフリー対応の状況については、平成20年で「手すりの設置、 段差の解消、住戸内通路幅の確保」の3項目を満たしている住宅の割合が、 住宅全体では5.6%、また、高齢者(65歳以上の者)が居住する住宅で は7.1%となっています。 世帯内の最高年齢者の年齢階層別に高齢者等のための設備の状況を 見ると、年齢に関わらず「高齢者等のための設備はない」が最も多くなって おり、住宅のバリアフリー化は進んでいない状況にあります。3 3 総務省 「住宅・土地統計調査」(平成 20 年) (大阪府の世帯内の最高年齢者の年齢階層別高齢者等のための設備の状況) (資料)総務省「住宅・土地統計調査」(平成20年)
(5)高齢者の入居をめぐる不安 家主から高齢者の入居拒否の申し出を受けたことのある宅地建物取引業 者※42は41.4%で、拒否の理由は「病気や事故などの不安がある」「火の 不始末や水もれなどに不安がある」「保証人がない」の順に多くなっていま す。(平成21年度) (大阪府の宅地建者取引業者が家主から高齢者の入居拒否の申し出を受けた経験) (資料)「宅地建物取引業者に関する人権問題実態調査報告書」(平成21年度) (不動産に関する人権問題連絡会、大阪府) (資料)「宅地建物取引業者に関する人権問題実態調査報告書」(平成21年度) (不動産に関する人権問題連絡会、大阪府) (高齢者の入居を拒否する家主の理由)
(6)介護保険の状況 大阪府内の要介護(要支援)認定者は増加傾向にあり、平成26年4月時 点で44万人が認定4されており、今後も増加することが予測されています。 また、介護保険サービスの受給者数については、居宅サービス※9の受給者 が年々増加しています。 4 大阪府介護保険事業状況報告(暫定)(平成 26 年 4 月分)/要介護(要支援)認定者数(1号被保険者) (資料)国立社会保障・人口問題研究所(H25.3)/日本の地域別将来推計人口より推計 (大阪府の要介護・要支援の認定者数の推計) 1,985 2,467 2,552 (大阪府の介護保険サービス受給者数の推移) (資料)介護保険事業状況報告(H12、H23、H24、H25、H26) 居宅サービス 施設サービス 地域密着型サービス
(7)大阪府内の高齢者向けの住宅と施設の現状 ア サービスの付いた賃貸住宅等 ○ シルバーハウジングとは、公営住宅※13 等において高齢者が自立して生 活できるよう、生活援助員(ライフサポートアドバイザー(LSA)※ 58)や緊急通報装置※11等を備えた低廉な家賃の住宅で、平成26年3月 末時点で1,216戸あります。 ○ サービス付き高齢者向け住宅とは、高齢者住まい法※20 に基づき高齢者 の居住の安定を確保することを目的として、バリアフリー※51 構造等の 一定の基準を満たし、介護・医療と連携し高齢者を支援するサービスを 提供する住宅で、平成26年3月末時点で14,643戸あります。 ○ 有料老人ホームは、高齢者に対し、住まいとともに食事や介護、その他 日常生活上必要なサービスを提供するものとして老人福祉法に規定さ れる施設で、介護の付いた介護付有料老人ホームと、必要に応じて入居 者が個別に契約を結び、居宅サービスを利用する住宅型有料老人ホーム があります。両方合わせて平成26年3月末時点で31,905人分あ ります。 イ 老人福祉施設 ○ 養護老人ホームとは、65歳以上で環境上の理由及び経済的な理由によ り、居宅での生活が困難な方が市町村長の措置により入居する施設で、 平成26年3月末時点の定員数は2,727人分となっています。 ○ 軽費老人ホームとは、家庭環境、住宅事情等の理由により居宅において 生活することが困難な高齢者が、低額な料金で入居し、日常生活上必要 な便宜を受ける施設で、平成26年3月末時点の定員数は5,565人 分となっています。
ウ 介護保険施設等 ○ 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)とは、認知 症のため介護を必要とする方が少人数で共同生活する住居で、入浴・排 せつ・食事等の介護や機能訓練を行うもので、平成26年3月末時点で 定員数は9,151人分となっています。 ○ 介護老人保健施設とは、病状が安定期にあり、看護、医学的管理下での 介護、機能訓練等の必要な医療などのサービスが必要な要介護者が入所 し、在宅復帰を目指す施設で、平成26年3月末時点で定員数は19, 393人分となっています。 ○ 指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)とは、常に介護が必要で 在宅介護が困難な要介護者が入所し、入浴・排泄・食事等の介護等、日 常生活の世話、機能訓練などのサービスを受ける施設で、平成26年3 月末時点で定員数は30,567人分(うち、地域密着型特別養護老人 ホーム※48 1,835人分を含む)となっています。 ○ 介護療養型医療施設とは、病状が安定期にある長期療養患者が入院し、 療養上の管理、看護、医学的管理下の介護等のサービスの提供を受ける 施設で、平成26年3月末時点で定員数は2,740人分となっていま す。なお、介護療養型医療施設は平成29年度末で廃止されることとな っており、介護老人保健施設等への転換が進められています。 エ その他 ○ 高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)とは、バリアフリー※51 化等がなさ れ、緊急時対応サービスの利用が可能な賃貸住宅で、高齢者が低廉な家 賃で入居できるよう整備費及び家賃の一部について補助を受けるもの で、平成26年3月末時点で6,179戸あります。平成23年の高齢 者住まい法※20の改正により新たな供給はなくなりました。
【高齢者向けの住まいの現状のまとめ(イメージ図)】 住まいの種別 *表中の人数は、H26.3 末時点の数、( )の%は同時点の 65 歳以上人口に対する割合 提供介護 サービス 自 宅 で 暮 ら し 続 け た い 生活支 援付き の高齢 者向け 賃貸住 宅等に 入居し たい 47,764 人分 (2.20%) 施 設 に 入 所 し たい 8,292 人分 (0.38%) 61,851 人分 (2.85%) 介 護 保 険 施 設 等 10.指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) :30,567 人分《地域密着型含む》(1.41%) *在宅での介護が困難で常に介護が必要な方が、介護、日常生 活の世話、機能訓練などのサービスを受ける施設。 9.介護老人保健施設:19,393 人分(0.90%) *病状が安定期にあり、医学的管理下での介護、機能訓練等など が必要な方が、在宅復帰を目指す施設。 11.介護療養型医療施設:2,740 人分(0.13%) *病状が安定期にある長期療養患者が入院する施設。 8.認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム) :9,151 人分(0.42%) *認知症のため介護を必要とする方が少人数で共同生活し、介 護や機能訓練等を受ける施設。 施 設 で 施 設 ・ 居 住 系 サ ー ビ ス を ※ 8 受 け る 1. 持家、借家 老 人 福 祉 施 設 6.養護老人ホーム :2,727 人分(0.13%) *環境上や経済的理由によ り自宅での生活が困難な 方が市町村長の措置によ り入所する施設。 7.軽費老人ホーム :5,565 人分(0.26%) *高齢等のため独立して生活 するには不安がある方で、 家族の援助を受けるのが困 難な方を対象に食事の提供 や緊急時の対応を行う施 設。 一 般 の 住 宅 自 宅 等 で 居 宅 サ ー ビ ス ※ 9 ・ 地 域 密 着 型 サ ー ビ ス ※ 4 7 を 受 け る サ ー ビ ス の 付 い た 賃 貸 住 宅 等 3.シルバーハウジング:1,216 戸(0.01%) *高齢者に配慮した設計の住宅で、LSA※58が日中常駐し、安 否確認や生活相談を行う。 4.サービス付き高齢者向け住宅:14,643 戸(0.67%) *高齢者に配慮した設計の住宅で、必須サービスとして、安否確 認と生活相談を行う。 5.有料老人ホーム:31,905 人分(1.47%) 住宅型有料老人ホーム *住まいとともに食事や生活相談等のサービスが一体的に提供され る。 介護付き有料老人ホーム *住まいとともに食事や生活相談等と介護サービス※7が一体的に提 供される。 2.高齢者向け優良賃貸住宅 :6,179 戸(0.28%) *バリアフリー化等がなさ れ、緊急時対応サービスの 利用が可能な賃貸住宅。 *必要に応じバリアフリー※51化を 行い、生活支援等のサービスやサ ポートを受ける。借家には民間賃 貸住宅のほか、高齢者向け優良賃 貸住宅や公営住宅等を含む。
(8)大阪府内の高齢者向け住まいの供給状況 平成26年時点で、大阪府内の65歳以上人口に対する高齢者向け住まい (下記※参照)の割合は約2.9%となっています。 また、福祉圏別の65歳以上人口に対する高齢者向け住まい割合は、約2. 3%~約3.5%となっています。 ※高齢者向け住まい 高齢者向け優良賃貸住宅、シルバーハウジング、サービス付き高齢者向け住宅、 有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホーム ※高齢者保健福祉圏 圏 名 市 町 村 大阪市高齢者保健福祉圏 大阪市 豊能高齢者保健福祉圏 豊中市、池田市、吹田市、箕面市、豊能町、能勢町 三島高齢者保健福祉圏 高槻市、茨木市、摂津市、島本町 北河内高齢者保健福祉圏 守口市、枚方市、寝屋川市、大東市、門真市、四條畷市、交野市 中河内高齢者保健福祉圏 八尾市、柏原市、東大阪市 南河内高齢者保健福祉圏 富田林市、河内長野市、松原市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市、太子町、河 南町、千早赤阪村 堺市高齢者保健福祉圏 堺市 泉州高齢者保健福祉圏 岸和田市、泉大津市、貝塚市、泉佐野市、和泉市、高石市、泉南市、阪南市、忠 岡町、熊取町、田尻町、岬町 (資料)高齢者向け住まいの数は大阪府調べ(H26.3 末) 65歳以上人口は、介護保険事業状況報告月報(H26.3 末)における第1号被保険者数 (高齢者向けの住まい(介護保険施設等を除く)の福祉圏別供給状況) 高齢者向け住まいの数 18,887 4,180 65 歳以上人口に対する割合 平均0.67% 平均2.9% 5,631 8,377 8,147 6,125 4,083 6,805
(9)大阪府内のサービス付き高齢者向け住宅※26の現状 大阪府内のサービス付き高齢者向け住宅の登録数は、平成23年の制度創 設より約3年で1万5千戸超えています。 一方、サービス付き高齢者向け住宅の空室の割合は23%であり、特に50 戸以上のものでは空室率は27%となっています。入居開始から1年以上経過 しても、入居率80%に達していないものが25%となっています。 また、半数以上のサービス付き高齢者向け住宅で、入居開始以降、家賃を 減額しています。 (府内のサービス付き高齢者向け住宅の登録状況) (資料)大阪府住宅まちづくり部調べ(平成26年)
20.9% 18.3% 27.3% 22.8% 79.1% 81.7% 72.7% 77.2% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 30戸以下 31~50戸 51戸以上 全体 空室 入居室 住 宅 の 規 模 別 (入居開始後1年以上経過した住宅の入居率の分布) (サービス付き高齢者向け住宅の空室の状況) (サービス付き高齢者向け住宅の家賃減額の状況) (資料)大阪府内のサービス付き高齢者向け住宅アンケート調査結果(H27.1) (資料)大阪府内のサービス付き高齢者向け住宅アンケート調査結果(H27.1) N=218
17 2 障がい者を取り巻く居住の状況 (1)障がい者人口の状況 府内の障がい者数は、平成23年3月で約63.8万人と推計されてい ます。その内訳は、身体障がい者が約37万6千人5、知的障がい者が約6 万1千人6、精神障がい者が約20万1千人7となっています。 (2)地域移行※44の状況 平成17年10月時点の入所施設利用者が5,945人であることから、 第3次大阪府障がい者計画(後期計画)において、平成23年度までにそ の25%(1,486人)が地域移行することを目標として設定し、平成 22年度までに21.1%が地域移行しています。また、入院中の精神障が い者の地域移行についても、1,908人の目標に対し平成22年度までで 1,882人(進捗率99%)となっています。 5 身体障がい者数:身体障がい者手帳所持者数(平成23年3月31日) 6 知的障がい者数:療育手帳所持者数(平成23年3月31日) 7 平成 22 年の厚生労働省の「全国の在宅精神障がい者数」に基づき、国勢調査の人口(平成 22 年)より 推計 (入所施設利用者の地域移行) (資料)大阪府障がい福祉室調べ(平成23年)
(3)障がい者のいる世帯の住宅の所有関係 障がい者のいる世帯の全体では、障がい者自身の持家は21%となってい ます。また、民間賃貸住宅が15.5%、公営住宅が9.3%となっていま す。 (入院中の精神障がい者の地域移行) (資料)大阪府障がい福祉室調べ(平成23年) (大阪府の障がい者がいる世帯の住宅の所有関係) (資料)大阪府障がい者生活ニーズ調査(平成19年)
19 (4)障がい者の入居をめぐる不安 家主から障がい者の入居拒否の申し出を受けたことのある宅地建物取引 業者※42 は22.7%で、拒否の理由は「病気や事故の不安がある」、「火の 不始末や水もれなどに不安がある」、「単身者など介護者がいないことに不安 がある」の順に多くなっています。(平成21年度) ( ) (資料)「宅地建物取引業者に関する人権問題実態調査報告書」(平成21年度) (不動産に関する人権問題連絡会、大阪府) (資料)「宅地建物取引業者に関する人権問題実態調査報告書」(平成21年度) (不動産に関する人権問題連絡会、大阪府) (障がい者の入居を拒否する家主の理由)
(5)障がい者が希望する暮らし 障がい者の生活ニーズ実態調査によれば、いまの暮らしで最も多いのは、 「親や兄弟と暮らす」(39.4%)となっており、次いで「配偶者や子ども と暮らす」、「一人で暮らす」となっています。 一方、希望する暮らしは、「配偶者や子どもと暮らす」(30.2%)が最 も多く、次いで「親や兄弟と暮らす」、「一人で暮らす」となっています。 希望する暮らしになっていない割合(「希望する暮らし」と「いまの暮らし」 との差異)が最も多いものは、「友達とグループで暮らす」となっています。 (いまの暮らし(上位3つ)) 総計 人数 パーセント 親や兄弟と暮らす 1,638 39.4% 配偶者や子どもと暮らす 1,181 28.4% 一人で暮らす 602 14.5% (希望する暮らし(上位3つ) 総計 人数 パーセント 配偶者や子どもと暮らす 1,257 30.2% 親や兄弟と暮らす 1,057 25.4% 一人で暮らす 602 14.5% (希望する暮らしになっていない割合が多いもの(希望-いま)) 総計 (人数) 友達とグループで暮らす 145 配偶者や子どもと暮らす 76 入所施設で暮らす 24 (資料)平成22年度 大阪府障がい者の生活ニーズ実態調査
21 (6)障がい者が地域で過ごす際に必要なこと、困ることなど 障がい者の生活ニーズ実態調査のうち、希望する暮らしに必要なことと して、「入居できるグループホーム※12 やケアホームが多くあること」につ いては、知的障がい者の回答が比較的多く、「障がい者が生活しやすい住宅 (グループホーム・ケアホームを除く)が多くあること」については、全 障がい区分においてほぼ同等の回答が認められています。 また、外出時に困ることや不便なこととして、「道路に段差がある、信号 や視覚障がい者誘導用ブロックがわかりにくい」については、身体障がい 者からの回答が比較的多い状況にあります。また、「建物の設備(階段、ト イレ、エレベーター等)が不便」については、身体障がい者及び難病※49患 者からの回答が比較的多く、「公共交通機関(バス・電車など)が利用しに くい」では、発達障がい※50者以外の障がい者からの回答が比較的多くなっ ています。 ( ) (資料)平成22年度 大阪府障がい者の生活ニーズ実態調査
(7)大阪府内の障がい者向けの住まいの現状 ア グループホーム等の整備状況 グループホーム※12・ケアホームとは、数名の障がい者が、世話人や生活 支援員の支援、介護を受けながら、マンション、一戸建て等を借りて共同 生活を行うもので、大阪府内では、平成23年4月時点で5,021人分を 確保しています。 また、このうち公営住宅(市町営含む)では、平成23年3月末時点で 1,250人分、府営住宅では同じく1,135人分を確保しています。 イ 車いす常用者世帯向け住宅 府営住宅においては、設備・仕様等を入居者の身体特性に応じて設計す るハーフメード方式のMAI(マイ)ハウス※61をはじめとした車いす常用 者世帯向け住宅を供給しており、平成23年4月時点で1,021戸(住戸 改善分を含む)あります。 同様に、市町営住宅においても車いす常用者世帯向けの住宅が846戸 あります8。この他、大阪府住宅供給公社においても車いす常用者世帯向け 住宅があります。 8 公営住宅のほか、改良住宅、小集落地区改良住宅、更新住宅、コミュニティ住宅等を含む。 大阪府内のグループホーム・ケアホーム 5,021 人分 内 公営住宅(市町営住宅含む) 1,250 人分 内 府営住宅 1,135 人分
23 第3章 施策推進の基本的な考え方 大阪府では、少子化により子どもの数が減る一方、高齢者人口が急増し、 20年後には府民の3分の1が高齢者になると推計されています。こうした 高齢化により介護を必要とする高齢者や単身の高齢者等が大幅に増加するこ とが見込まれています。 このような中、たとえ介護が必要となっても、できるだけ住み慣れた自宅 や地域で暮らし続けたいと望む高齢者は多く、こうした高齢者が安全で安心 して日常生活を営むことができるよう、各地域において、住環境の整備を図 るとともに、在宅での介護を支える基盤整備の拡充や計画的な施設・居住系 サービス※8の充実に力を入れていくことが必要です。 そのためには、高齢者に配慮された住宅の整備をはじめ、住まいやまちの バリアフリー※51化や高齢者の住まいに関する情報提供などにより、高齢者の 住まいの充実を図り、日常生活圏域において、心身の状況等に応じて適切な 住まいを選択しながら、訪問介護※55、訪問看護※56等の介護・医療サービス※ 5・7 や、地域の見守り、配食等の生活支援サービス※40 などの必要なサービス やサポートを受けて生活ができる体制(地域包括ケアシステム)※46を整備し ていく必要があります。 障がい者においては、「人が人間(ひと)として支えあいともに生きる自立 支援社会」※52を実現する取組みを進めていく必要があります。そのためには、 障がい者が自ら住みたいと思う場所で、当たり前の生活を送ることが重要で あり、入所施設や精神科病院に入所・入院している障がい者が、施設等で生 活することを余儀なくされるのではなく、本人の希望に応じて地域生活を送 れるよう地域移行※44を推進し、ニーズに対応した住まいを整備していく必要 があります。 また、在宅で家族等の介護を受けて暮らしている障がい者においても介護 者の高齢化や「親なき後」※6 も見据え、障がい者が独立して地域で快適に暮 らすことができる住まいが必要とされています。 今後、高齢者や障がい者が、個々の所得や心身の状況等によるニーズに応 じた住まいを確保するためには、これまでの公営住宅※13を活用したシルバー
ハウジング※37 やグループホーム※12 の供給など、高齢者や障がい者向けの公 的賃貸住宅※14の供給をはじめとした住宅施策を引き続き進めるとともに、民 間賃貸住宅を含めた住宅市場全体を活用した住宅政策を展開する必要があり ます。 そのためには、高齢者住まい法※20の改正により創設されたサービス付き高 齢者向け住宅※26の供給促進を図るとともに、民間事業者等と連携した民間賃 貸住宅へ円滑に入居できる取組の促進や、生活支援サービス※40をはじめとす る様々なサービスの活用を促進するなど、民間事業者やNPO※60等が有する 企画力、資金力、事業力を活かした施策を推進することが求められています。 このような施策を効率・効果的に展開するにあたっては、高齢者や障がい 者の地域における暮らしを支える福祉施策と住宅施策が連携することにより、 安心して快適に暮らせる体制を確保することが必要であり、市町村等とも連 携しながら、重層的に施策を推進する必要があります。また、こうした連携 は、平常時はもとより災害時への備えの充実にもつながるものです。 本計画は、こうした課題認識を踏まえ、大阪府内における高齢者・障がい 者の住宅とまちづくりに関する施策の基本的な方針を示すものであり、具体 的な施策を以下の4つの項目にまとめ、効果的に推進することにより「高齢 者・障がい者が住みなれた地域で、安全、安心、快適に暮らせる住まいとま ちづくり」の実現をめざす、今後10年間の施策を定めます。 【施策項目1】高齢者・障がい者の居住の安定 【施策項目2】高齢者・障がい者の居住ニーズに対応した住宅の整備 【施策項目3】住まいのバリアフリー化 【施策項目4】福祉のまちづくりの推進
25 第4章 高齢者・障がい者の住まいとまちづくりのために推進する施策 【施策項目1】 高齢者・障がい者の居住の安定 (1)公的賃貸住宅※14における優先入居、住替え等の促進 ○ 公的賃貸住宅への、高齢者世帯や障がい者のいる世帯の優先入居等 について、事業主体の状況に応じて促進を図ります。 ○ 公的賃貸住宅について、高齢者や障がい者のいる世帯の加齢や障が いの状況に応じた、低層階やエレベーター停止階への住替えを促進し ます。 ○ 公的賃貸住宅において、高齢者や障がい者のいる世帯が希望する住 戸に申込みできるよう、エレベーターの無い住宅を低・中・上層階に 分類した募集等を事業主体の状況に応じて推進します。 ○ 公営住宅※13において、高齢者や障がい者も安心して住むことができ るよう、 自治会等の取組事例等の情報提供など、良好なコミュニティ 形成を図る取組を実施します。 ○ 高齢者や障がい者が火災や急病などの緊急時に必要に応じて通報が でき、安心して生活できるよう、市町村が主体として取り組んでいる 緊急通報装置※11の貸与又は給付を促進します。 (2)民間住宅における入居支援 ○ 家主・借主の不安を解消し、高齢者や障がい者の民間賃貸住宅への 入居促進を図るため、以下の取組を行います。 ・ 民間賃貸住宅への円滑な入居や、見守りや相談体制などの課題を共 有・検討し、新たな住宅セーフティネットの構築をめざして、行政と 不動産関係団体や居住の支援を行う団体等による居住支援協議会※10 を立ち上げ、居住支援に関する各種取組みを進めます。
・ 市場における家賃債務保証※57や、緊急時対応、日常の見守りサービ ス等の活用方策の検討を行います。 ○ 「宅地建物取引業法に基づく指導監督基準※43」では、宅地建物取引 業者※42が、民間賃貸住宅に入居しようとする方に対し、高齢者や障が い者であるという理由だけで、入居申込みを拒否する行為を、宅地建 物取引業の運営に関し適正を欠く行為として、行政指導の対象としま した。宅地建物取引業者には研修等を通じてその周知・啓発を行うと ともに、違反した宅地建物取引業者に対しては、同基準の適正な運用 に努めます。 ○ 民間賃貸住宅市場を有効に活用し、高齢者や障がい者等の入居を受 け入れる民間賃貸住宅等の登録、および登録情報の提供を行う「大阪 あんしん賃貸支援事業※4」について、引き続き住宅・協力店の登録、 情報提供を実施するとともに、事業対象者の拡大や登録住宅等の要件、 居住支援のあり方などの検討を行い、充実を図ります。 ○ バリアフリー化された賃貸住宅に高齢者が終身にわたり安心して居 住できるための「終身建物賃貸借制度※27」の活用を促進します。 ○ 持家に居住する高齢者が、自宅のバリアフリーリフォーム工事の融 資の際、毎月の返済は利息のみの支払いで、元金は死亡時に一括返済 する高齢者向け返済特例(リバースモーゲージ)※23の活用促進を図り ます。 ○ 一定の居住用不動産(土地)を有し、将来にわたりその住居に住み 続けることを希望する高齢者世帯に対して、当該不動産を担保として 生活費を貸し付ける生活福祉資金(不動産担保生活資金)制度※41を適 正に実施します。 ○ 高齢者や障がい者が火災や急病などの緊急時に必要に応じて通報が でき、安心して生活できるよう、市町村が主体として取り組んでいる 緊急通報装置※11の貸与又は給付を促進します。(再掲)
27 (3)情報提供 ○ 高齢者向け賃貸住宅や有料老人ホームなどの施設情報、バリアフリ ー※51改修に関する情報など、高齢者の住まいに関する情報を一元的に 提供するホームページ「大阪府高齢者の住まいナビ※21」を適切に情報 更新するとともに、広報誌や、パンフレット、相談窓口など様々な機 会を通して高齢者の住まいの情報提供を行います。 ○ 住宅施策と福祉施策が連携し、障がい者が地域で暮らすために必要 な住まいに関する情報を一元化するとともに、府民にわかりやすい情 報提供に努めます。 ○ 事業者による社会福祉施設などの立地検討が図られるよう、まちづ くりの主体である市町を通じて、府営住宅の活用用地等の情報提供に 努めます。 ○ 地域のつながりを活かした高齢者や障がい者への支援活動等の先導 事例について、積極的に支援し、そこから得られたノウハウを他の地 域のモデルとして積極的に情報発信します。 (4)住宅と福祉の連携体制の強化 ○ 地域住宅協議会※45等の場を通じて、府、市町村、住宅供給公社、都 市再生機構及び住宅金融支援機構との連携強化を図るとともに、住宅 部局と福祉部局が連携し効率的、効果的に施策を推進します。 ○ 本計画に示す施策により高齢者に優しい住まいの確保を図るととも に、高齢者計画に基づく地域包括支援センターの機能強化、医療と介 護の連携強化、生活支援サービス※40の確保、地域の支え合い体制の確 保を図り、住宅施策と福祉施策の連携による地域包括ケアシステム※46 の構築に取り組みます。 ○ 障がい者が地域で普通に暮らすことができるよう、本計画に基づく 住まいの確保や住宅のバリアフリー化をはじめ、住宅施策と福祉施策 が連携することにより、第4次大阪府障がい者計画※34 に基づく介護、
日中活動、相談支援などの福祉サービスを包括的に提供し、障がい者 の地域生活支援に取り組みます。
29 【施策項目2】 高齢者・障がい者の居住ニーズに対応した住宅の整備 (1)公的賃貸住宅※14の供給 ア 高齢者向け・障がい者向け賃貸住宅の供給 ○ 高齢者世帯が地域社会の中で自立して安全かつ快適な生活を営める よう、福祉施策との連携により、市町村が派遣する生活援助員(ライ フサポートアドバイザー(LSA)※58)が日常生活の相談や安否確認 を行うとともに、緊急通報装置※11 を設置したシルバーハウジング※37 を供給します。 ○ 入居者の力によって地域のコミュニティを活性化し、利用者間の情 報交換などにより単身高齢者などの相互見守りにも効果がある府営住 宅の「ふれあいリビング※54」などのコミュニティ確保の取組を、今後 も積極的に推進します。 また、建替事業などにより集会所を新築(建 替え)するときは、こうした取組としても利用できるよう今後も引き 続き整備します。 ○ 都市再生機構、住宅供給公社による、サービス付き高齢者向け住宅※ 26等の供給を促進します。 ○ 府営住宅において、車いす常用者世帯向けに、浴室や洗い場、便器 の選択、流し台の高さや手すりの位置などを身体状況に合わせて設計 する MAI(マイ)ハウス※61 を供給します。また、市町村が建設等を 行う公営住宅についても、車いす常用者世帯のための住宅の供給を促 進します。 ○ 既設の公営住宅の改善により、車いす常用者世帯向け住宅の確保に 努めます。 イ 公的賃貸住宅を活用したグループホーム等の推進 ○ 障がい者の入所施設・精神科病院からの地域移行※44等を進め、地域 で住み続けられるようにするため、公営住宅※13 をグループホーム※12
として活用します。 ○ UR(都市再生機構)賃貸住宅や公社賃貸住宅のグループホームの 活用についても、関係団体と連携を図りながら実施します。 ○ 公営住宅等において、地域住民の理解を得ながら、グループホーム が円滑に設置できるよう、広報等を行います。 ウ 公的賃貸住宅と社会福祉施設等との連携の推進 ○ 公的賃貸住宅の建設・建替えに当たっては、高齢者世帯や障がい者 世帯が安心して暮らし続けられるための施設や住宅の確保・誘導を検 討します。 その際、必要に応じて先導性・普及性の高い事業に対する支援を行 う「スマートウェルネス住宅等推進事業※17」の活用促進を図ります。 また、特に住宅団地等に高齢者生活支援施設※22、障がい者福祉施設 ※35等を整備する際に当該施設整備費の一部を補助する「スマートウェ ルネス拠点整備事業※15」を活用し、公的賃貸住宅の公的資産について は、高齢者・障がい者が安心して居住し続けることができる環境の整 備を図るなど地域のニーズにあった活用を推進します。 また、地元市町と連携し、府営住宅を地域の資産として、まちづく りへの活用を行い、団地内だけでなく、周辺地域にサービス提供が図 れる新たな施設の導入(介護・医療関連施設やサービス付き高齢者向 け住宅※26等の多様な住宅等)を図ることにより、地域に広がりのある 用途への転換を図ります。 ○ 地域における福祉施策との連携を図るため、市町と連携して地域活 動を行う団体等による府営住宅の共同施設及び空き室の活用について 検討を行います。
31 (2)民間賃貸住宅の供給 ア 高齢者向けの民間賃貸住宅の供給 ○ 今後増加する高齢者に対して、人口・世帯数の動向や住宅市場全体 のストック※38の状況を踏まえ、需要側・供給側のニーズを的確に把握 しながら、サービス付き高齢者向け住宅※26の供給を促進します。 ○ 低所得者向けのサービス付き高齢者向け住宅の供給が促進されるよ う、家賃減額補助等の支援を行います。 ○ 登録時においては、登録基準について的確に審査を行うとともに、 相談窓口や緊急時の連絡体制についての明確化等を事業者に指導し、 登録後は事業者からの報告聴取や立入検査等により適切な指導監督を 図ります。 ○ 高齢者が自らのニーズにあった住まいを選択できるよう、登録され た住宅の情報をホームページや登録簿に登載するとともに、地域包括 支援センターでの情報開示など、身近な地域での情報提供を積極的に 実施します。 ○ 高齢者が安心して住まいを選び、住み続けることができるよう、府 民向けセミナーの開催などにより、サービス付き高齢者向け住宅の情 報発信に努めます。 ○ 府営住宅用地などを活用し、サービス付き高齢者向け住宅の供給を 促進します。 ○ 民間事業者による高齢者向け優良賃貸住宅※24 の管理が適正に行わ れるよう、引き続き指導監督を行います。 ○ 住まいとともに食事や生活相談等のサービスが一体的に提供され る有料老人ホームについて、老人福祉法に基づく適正な運営が図られ るよう、届出の促進及び指導・研修会や立入検査等により指導監督に 努めます。
○ サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームに対し、非常災害に 備えた防災マニュアルの作成及び訓練が実施されるよう登録・届出時 に事業者に指導し、登録・届出後は事業者からの報告聴取や立入検査 等により指導を行い、防災対策の推進を図ります。 イ 障がい者向けの民間賃貸住宅の供給 ○ 障がい者の地域生活の場を確保するために、障がい者がサービスを 受けながら安心して暮らせる民間賃貸住宅についても検討します。
33 【施策項目3】 住まいのバリアフリー※51化 (1)公的賃貸住宅※14のバリアフリー化 ア 新築・建替えによる住宅のバリアフリー化 ○ 公的賃貸住宅を建設する際は、住戸内、共用部分、屋外アプローチ の段差解消及び浴室、便所、共用階段、共用廊下、屋外アプローチに 手すりの設置を行うなどのバリアフリー化を実施するとともに、可能 な限りエレベーターを設置します。 ○ 府営住宅で、建替えを行う住戸において、「手すりの設置」、「段差の 解消」、「広い廊下幅」等などバリアフリー化された「あいあい住宅※1」 を供給します。 イ 既設住宅のバリアフリー化 ○ 既設の公的賃貸住宅において、住戸内の段差解消や浴室、便所の手 すりの設置等を行うとともに、共用階段、屋外アプローチの手すりの 設置、段差の解消等の屋外のバリアフリー化を推進します。 ○ 既設のエレベーターのない中層公的賃貸住宅において、事業主体の 状況に応じてエレベーターの設置を促進します。 (2)民間住宅のバリアフリー化 ○ 高齢者・障がい者等の住宅確保要配慮者の円滑な入居を促進するた め、民間賃貸住宅の空き家のリフォームを支援する制度(国補助事業) の活用等により、バリアフリー化などリフォーム・リノベーションを 促進するとともに、大阪あんしん賃貸支援事業※4への登録を要請し、 府のホームページ等で広く住宅確保要配慮者に対して周知し、入居を 促進します。
○ 「住宅の品質確保の促進等に関する法律※31」に基づく住宅性能表示 制度※30 の普及を図り、住宅のバリアフリー※51 化に関する意識の向上 を図ります。 ○ 介護保険法等に基づく住宅改修費の支給、市町村による住宅改造費 の助成等を活用し、自宅に居住する高齢者の身体特性に応じ自立した 生活や介護しやすい環境を備えた住宅への改善を促進します。 ○ 重度障がい者等が実施する住宅改造にかかる経費を助成する市町村 を支援します(重度障がい者等住宅改造助成事業※28の実施)。 ○ 持家に居住する高齢者が、自宅のバリアフリーリフォーム工事の融 資の際、毎月の返済は利息のみの支払いで元金は死亡時に一括返済す る高齢者向け返済特例(リバースモーゲージ)※23の活用促進を図りま す。(再掲) ○ 「大阪府福祉のまちづくり条例※53」の的確な運用によるまちのバリ アフリー化を誘導するとともに、「高齢者、障害者等の移動の円滑化の 促進に関する法律※18」(以下、「バリアフリー法」という。)に基づく 高齢者や障がい者が参画した協議会や認定制度の活用を促進するなど、 福祉のまちづくりを推進します。 ・ 施設整備時点におけるハード面のバリアフリー化に加え、バリアフ リー化された施設が適切に利用・維持管理させるように、民間事業者 等への働きかけを行います。 ○ 建築技術者が高齢者・障がい者向けの住宅改造の相談に的確に応じ ることができるよう「大阪の住まい活性化フォーラム※62」において、 必要な基本的知識や具体的な進め方について理解を深めることを目的 に、事業者の技術力向上の一環として、「高齢者・障がい者向け住宅改 造相談のための研修※19」を実施します。 ○ 悪質リフォーム※2対策の推進のために、特定商取引法、大阪府消費 者保護条例違反に係る分析担当相談員、府警 OB 職員の配置により事 例の収集・分析・調査の体制を強化し、違反事実の立証のために建築 士による現場調査を実施します。
35 ○ 住宅のバリアフリー※51化に際して、リフォーム時の検査と事後の保 証がセットになった「リフォーム工事瑕疵担保責任保険※59」が活用さ れるよう、福祉施策などとも連携し広く普及に取り組みます。 ○ 国や財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター※32の取組、民 間事業者やNPO※60等の取組などの状況を踏まえ、相談対応やアドバ イザー派遣、紛争処理等の仕組の構築に取り組み、高齢者や障がい者 の消費者としての利益の擁護や増進が図られるように努めます。 ○ リフォームに関する諸制度について、ホームページ等での情報提供 を行うとともに、市町村や福祉・住宅等の関係機関等へ情報提供を行 うことで、高齢者や障がい者がリフォームに関する情報を身近な場所 で容易に入手できるようにします。
【施策項目4】 福祉のまちづくりの推進 (1)都市施設や市街地の整備改善の促進 ○ 高齢者、障がい者をはじめすべての人が安心してまちに出かけ、店 舗等の建築物や駅、道路、公園などの都市施設を容易に利用できるよ う、バリアフリー法※18 及び大阪府福祉のまちづくり条例※53 により建 築物についてバリアフリー※51 に関する基準への適合を義務づけるほ か、大阪府福祉のまちづくり条例に関する指導啓発を行うとともに、 必要に応じて基準等の見直しを行います。 ○ バリアフリー法に基づき、駅や特に公共性の高い施設及びそれらを 結ぶ生活関連経路の移動等円滑化のため、市町村による基本構想の作 成を推進し、高齢者、障がい者が参画した構想作成のための協議会の 運営等の取組を促進します。 ○ 基本構想に基づき、鉄道事業者が実施するエレベーターの設置や段 差解消などの移動円滑化事業を促進します。 (2)福祉のまちづくりに関する意識の高揚 ○ 福祉のまちづくりの考え方や必要性についての理解を深め、主体的 な取組を促すために、各種業界団体や市町村と連携した啓発や、イン ターネット等を活用したバリアフリーに関する情報発信、条例に基づ く事前協議等を通じた助言を実施します。また、建物のバリアフリー 情報の提供を行うなど、民間の情報媒体と連携した効果的な情報提供 に取り組みます。
37 第5章 高齢者・障がい者向けの住宅の供給目標等 1 高齢者・障がい者向けの公営住宅※13の供給方針 (1)対象 世帯主が60歳以上であるなどの条件を満たす高齢者世帯及び身体障 がい者、知的障がい者、精神障がい者のいる世帯を対象とします。 (2)供給にあたっての実施方策 高齢者・障がい者向けの公営住宅にあっては、下記の方策を一体的に 実施します。 ① 高齢者・障がい者の身体機能に配慮した住宅の整備 ・ 高齢者・障がい者の身体機能に配慮し、住戸内の段差の解消、手す りの設置、広い廊下幅の確保、浴槽の落とし込み、及び共用部分の 段差の解消、手すりの設置、エレベーター設置を行った住宅の供給 を推進します。整備に当たっては、新規建設(建替え)と既設住宅 の改善により積極的に推進します。 ・ また、車いす常用者世帯向け住宅を供給します。 ② 高齢者・障がい者向けの募集について ・ 高齢者世帯や障がい者のいる世帯の優先入居、加齢や障がいの状況 に応じた低層階やエレベーター停止階への住替え、エレベーターの ない住宅を低・中・上層階に分類した募集などの取組みを、事業主 体の状況に応じて実施します。 ③ 福祉施策との連携による安心して生活ができる体制の整備 ・ 入居者への緊急通報装置※11 の貸与や給付、シルバーハウジング※37 における生活援助員の派遣等の福祉施策との連携に努めます。
2 公営住宅※13における車いす常用者世帯向け住宅の供給目標 次の①から④のすべての条件に該当する世帯数を、車いす常用者世帯向 け住宅の供給目標戸数として設定します。 ① 車いすを使用している身体障がい者を含む世帯 ② 借家に居住する世帯 ③ 最低居住面積水準未満である世帯 ④ 収入分位が40%以下である世帯 【公営住宅における車いす常用世帯向け住宅の供給目標戸数の考え方】 公営住宅における車いす常用者世帯向け住宅の供給目標戸数=1,600戸 身体障がい者のいる世帯数 376,000世帯 車いすを使用している 身体障がい者の世帯数 39,100世帯 借家に居住する世帯数 12,900世帯 最低居住水準未満 の世帯数 2,500世帯 収入分位が40%未満である 世帯数 1,600世帯 身体障害者手帳所持者数(H23.3) 「身体障がい者に占める車いす等使用者の割合」1を 乗じて算出 376,000×10.4% ≒ 39,100 世帯 「借家に居住する世帯の割合」2を乗じて算出 39,100×33.1% ≒ 12,900 世帯 「最低居住水準未満の世帯の割合」3を乗じて算出 12,900×19.4% ≒ 2,500 世帯 「収入分位が40%以下の世帯の割合」4を乗じて算 出 2,500×64.0% ≒ 1,600 世帯 1 厚生労働省「身体障害児・者実態調査」/H18 2 大阪府障がい者生活ニーズ実態調査/H19 3 「平成 20 年住宅・土地統計調査」より借家世帯のうち最低居住水準未満世帯の割合を推計 4 「平成 20 年住宅・土地統計調査」と「平成 15 年家計調査」より借家世帯のうち収入分位が 0~40%の世帯の割合を算出
39 3 公営住宅※13のグループホームとしての活用の目標 公営住宅のグループホーム等としての活用について「第4次大阪府障 がい者計画」に基づき、以下の目標を設定します。 期間 活用の目標 平成27年度~平成29年度 243人分 4 サービス付き高齢者向け住宅※26の供給目標 本計画の計画期間である平成32年度末までのサービス付き高齢者向け 住宅の目標戸数を、19,000戸とします。 ※ 算出の考え方 国土交通省成長戦略(平成22年5月17日)で示された高齢者向 け住まいの目標の考え方(高齢者人口に対する高齢者向けの住まいの 割合:3~5%)に基づき、府内の65歳以上の人口の将来予測と、 高齢者向け住宅(有料老人ホーム、軽費老人ホーム、養護老人ホーム、 高齢者向け優良賃貸住宅※24、高齢者専用賃貸住宅、シルバーハウジン グ※37)の整備予測から算出しています。 ※ 一部改定(H27.3)における供給目標数の考え方 平成26年6月時点で供給されている約1.5万戸に空室の発生や 家賃減額が見られることから9、今後の需給動向を継続的に見ていく必 要があるため、供給目標数は据え置きます。 9 第2章1(9)大阪府内のサービス付き高齢者向け住宅の現状 参照(P15)
5 介護保険に係るサービスを提供する施設の整備目標量 介護保険施設等の介護保険にかかるサービスを提供する施設の整備目標 量は、各市町村がこれまでのサービス利用実績、今後の要支援・要介護認 定者数の将来推計等から推計した介護サービス量(必要量)に基づき算出 しています。 (1) 介護保険施設の整備目標量(必要入所定員総数) 介護サービス類型(施設名称) 平成29年度 整備目標量 (必要入所定員総数) 指定介護老人福祉施設 (特別養護老人ホーム) 33,129人分 介護老人保健施設 21,209人分 指定介護療養型医療施設 2,349人分 (2) 居住系サービス※8・地域密着型サービス※47の整備目標量 (必要利用定員総数) 介護サービス類型(施設名称) 平成29年度 整備目標量 (必要利用定員総数) 介護専用型特定施設入居者生活介護 788人分 混合型特定施設入居者生活介護 19,244人分 地域密着型介護老人福祉施設 入所者生活介護(定員29人以下の特養) 4,057人分 地域密着型特定施設入居者生活介護 (定員29人以下の介護専用型特定施設) 505人分 認知症対応型共同生活介護 (認知症高齢者グループホーム) 12,736人分 ※ 特定施設入居者生活介護 有料老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、サービス付き高齢者向け 住宅※26のうち、設備及び運営に関する基準等を満たし、指定を受けたもの。 なお、特定施設入居者生活介護のうち、入居者が要介護者と配偶者に限られて いるものが介護専用型特定施設で、それ以外が混合型特定施設という。
41 6 介護保険以外のサービスを提供する施設の整備目標量 介護保険外のサービスを提供する施設の整備目標量は、各市町村が居宅 において養護を受けることが困難な方や介護保険施設等他施設からの入所 が必要な方の数を勘案して、推計したものを府域全体で合計して算出して います。 施設名称 平成29年度 整備目標量 養護老人ホーム 2,357人分 軽費老人ホーム 5,614人分
第6章 サービス付き高齢者向け住宅の基準の追加 1 追加基準 サービス付き高齢者向け住宅については、高齢者住まい法※20第7条に規 定する登録基準に加え、大阪府内においては、以下の基準を追加します。 (1) 緊急通報装置※11の設置 入居者の心身の状況が急変した場合にサービス提供者に通報できる よう、少なくとも住戸内の居室部分、便所及び浴室に緊急通報装置を 備えること。 なお、共用部分に設置する、入居者が利用する便所及び浴室につい ても同様とする。 (2) 耐火性能の確保 建築基準法(昭和 25 年法律第 201 号)に定める耐火建築物又は準耐 火建築物とすること。 (3) 旧耐震建築物の耐震性の確保 昭和56年5月31日以前に建築確認を受けた建築物については、 耐震診断を行うとともに、必要に応じて、耐震改修により耐震性の確 保を行うこと。 (4) 入居契約前の書面説明による状況把握・生活相談サービス以外の外 部サービスの選択性の確保 入居しようとする者に対し、入居契約を締結するまでに、高齢者の 居住の安定確保に関する法律(平成 13 年法律第 26 号)に定める状況 把握サービス及び生活相談サービス以外で入居者が日常生活を営むた めに必要なサービス(利用権方式の契約において居住部分と一体とし て提供されるサービスを除く。)については、入居者がその利用や事業 者を選択できることについて、書面を交付して説明すること。 なお、介護保険法に定める「特定施設入居者生活介護」の指定を受 ける場合はこの限りではない。
43 2 追加基準の適用 追加基準は、平成27年6月1日(以下、「施行日」という。)以降に登 録申請を受け付けたもの(住戸を追加する変更申請における当該住戸を含 む。)について適用する。 ただし、(4)の基準は、施行日前に既に登録又は登録申請を受け付けた ものについても、高齢者住まい法第5条第2項の更新時より適用する。 なお、既に登録されているサービス付き高齢者向け住宅に対して、施行日 以降に増築、改築、大規模の修繕、又は大規模の模様替えが行われる場合に は、(1)から(3)の基準に適合するよう、また、施行日以降に入居契約 の締結又は契約の更新が行われる場合には、(4)の基準に適合するよう求 めるものとする。