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海外との比較でみる日本の年金制度の課題と展望

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Academic year: 2021

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(1)人生100年時代の個人金融資産. 海外との比較でみる日本の年金制度の課題と展望 野 村 亜紀子 CMA 目 1.はじめに 2.年金制度の評価軸 3.年金の所得代替率に関する国際比較. 次 4.日本の私的年金所得代替率の引き上げ 5.日本の私的年金加入の拡大 6.終わりに. 日本の年金制度は、OECD諸国との比較において、公的年金所得代替率、私的年金の対GDP比ともに平均以下 という状況にあり、私的年金の十分性向上が求められる。私的年金の所得代替率の引き上げには、DC拠出限度 額の大幅拡大、特別法人税の完全廃止といった税制面の手当に加え、DCの運用改善、受給開始後の資産寿命延 伸などに取り組む必要がある。加入拡大策では、英国の自動加入制度のような思い切った施策を検討する余地が ある。. 年金で、基礎的な老後所得をユニバーサルに提供. 1.はじめに. することを目指す。第2階層は強制加入の報酬比. 年金制度は、一般に、国民の老後の所得確保を. 例制度で、公的または私的年金を通じて引退前後. 支援する制度であり、最低限の所得確保、すなわ. の生活水準の維持を支援する。第3階層が任意加. ち高齢期の貧困回避や、現役期と比しての一定の. 入の私的年金で、強制加入制度の給付への上乗せ. 生活水準確保を目指す。その社会的な意義は広く. を支援する。日本の年金制度も、しばしば、1階. 認められているが、支援の方法や規模などは国に. (国民年金)、2階(厚生年金保険の報酬比例部分)、. より様々である。. 3階(企業年金等)と呼称される。. 経済協力開発機構(OECD)は、年金制度を三. 世界銀行は、年金制度の概念上の枠組みとして、. つの階層に分類する。第1階層は強制加入の公的. 0~4の五つの柱に分類し、それらを国の状況を. 野村 亜紀子(のむら あきこ) 野村資本市場研究所 研究部長。1991年4月、野村総合研究所入社。NRIアメリカ・ワシ ントン支店、野村総合研究所資本市場研究部などを経て、2004年4月の野村資本市場研 究所発足に伴い転籍。年金制度、資産運用業界、証券市場制度等の調査研究を手がける。 著書に『進化する確定拠出年金』(金融財政事情研究会、2017年5月)、共著書に清家篤 編著『金融ジェロントロジー 「健康寿命」と「資産寿命」をいかに伸ばすか』 (東洋経済 新報社、2017年4月)、野村證券監修『2時間でわかる!はじめての企業年金』(東洋経 済新報社、2013年6月)などがある。. 16. 証券アナリストジャーナル 2021. 7.

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