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創業100周年を迎えて

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Academic year: 2021

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(1)

4  平素より「日立評論」をご愛読いただき,心より御礼申 し上げます。本年

2010

年は,日立グループにとって創業

100

周年という大きな節目となります。その年頭にあたり, 一言ご挨拶申し上げます。  明治末期,若き技術者であった創業社長の小平浪平は, 将来を約束された栄達の道をみずから断ち,日立鉱山に入 り,その一角に建てられた小さな木造の修理小屋で,

5

人 の職工と共に電動機や変圧器の修理を開始しました。当時 の世界は,第二次産業革命の最中にあり,すでに電動機や 内燃機関が実用化されていた欧米諸国に対し,日本は,日 清・日露戦争を乗り越えようやく民生分野での殖産興業に 着手したばかり。工業技術の差は歴然としており,修理し ていた機器のほとんどは外国製でした。  「欧米の技術に依存していたのでは日本はいつまでも自 立できない。優れた発電機や電動機をみずからの手で作ら なければならない」と,「自主技術」への思いを強めた小平 創業社長は,日立鉱山の電力を賄う石岡発電所の建設に携 わる傍ら,モータの開発に力を尽くします。  そして

1910

(明治

43

)年

3

月,ついに念願であった

5

馬力 モータを完成。同年

11

月,日立鉱山にほど近いおよそ

4,000

坪の土地に,電動機器の修理と国産モータの製造を行う新 工場を建設します。

28

歳の若さにして日本の機械工業発 展への貢献を志した小平浪平創業社長が

36

歳の時に設立 したベンチャー会社として,ここから日立グループの歴史 が本格的に始まりました。  

100

年後の今日,日本の工業技術は世界をリードするま でに進歩し,世界全体の工業もまた飛躍的に発展しました。 反面,地球温暖化,資源・エネルギーの枯渇,世界的な地

創業

100

周年を迎えて

確かな技術でつぎの

100

年へ

地球の未来を築く社会イノベーションへの決意

日立製作所執行役会長兼執行役社長

(2)

5 2010.01 域間格差,そして世界同時不況と,地球社会は幾多の課題 に直面しています。日立グループは

21

世紀を「環境と情 報とエネルギーの世紀」と位置づけ,地球社会が直面する これら諸問題の解決に貢献する企業活動を推進していま す。その大きな柱が,事業の重心を「社会イノベーション 事業」へとシフトすることです。  社会イノベーション事業は,電力,情報・通信,環境・ 産業・交通,都市開発,健康など,社会を

24

時間

365

日 支え続ける基幹システム群をベースに,それらを可能とす る高機能材料,キーデバイス,キーコンポーネント,サー ビスなどから成ります。それぞれの分野を徹底的に強化す るとともに,組み合わせ,融合させることで,

21

世紀に ふさわしい高度な社会基盤の創造をめざします。  日立グループはこれまで,社会インフラを担うお客様と の多くの協創の中で,幅広い分野で技術を磨いてきました。 それらの技術と,最先端の高信頼な情報・通信技術を融合 させることにより,経済発展と持続可能な低炭素社会の実 現を両立できる付加価値の高い社会インフラの構築に挑み ます。例えば,再生可能エネルギーの有効活用と電力の安 定供給を実現する

21

世紀のエネルギーインフラであるス マートグリッド,より安全・安心で快適な移動や環境負荷 の少ない物流を可能にする次世代交通システムなど,情報・ 通信システムと電力・電機システムの融合が,こうした新 たなインフラの実用化を可能にします。  新興地域では豊かな社会の構築に向けた基盤整備が進 み,先進国では低炭素社会へのリノベーションが求められ るなど,社会インフラへのニーズはグローバルな視点から 見ても急速に高まっています。環境に配慮しながら,安全 で信頼できる社会インフラこそが,世界中で待ち望まれて いるのです。日立グループは,真のグローバル企業として, 日本国内での実績を踏まえ,広く海外で社会イノベーショ ン事業を強化し,世界各国の社会の発展に貢献することを めざしています。  また,地球環境問題解決への貢献という,企業にとって 重要な社会的責任を果たすために,原子力発電,高効率な 石炭火力発電,再生可能エネルギー,環境配慮型データセ ンターなどの環境・省エネルギー対応技術の開発に注力し ます。高性能なモータやインバータ,高信頼性リチウムイ オン電池など,低炭素社会のキーデバイスも強化し,「環 境と情報とエネルギーの世紀」を支えてまいります。  このような技術を通じた社会的課題の解決への貢献,そ れこそが日立グループの理念です。  

100

年前,みずからの手で独創的技術を開発し,国産技術 による日本の工業化の確立をめざした小平創業社長がその 胸に抱いていたのは,「優れた自主技術・製品の開発を通じ て社会に貢献する」という強い使命感でした。以来,日立 グループは,時代や社会環境の変化に合わせて組織や事業 の変革を行いながら,その熱い思いは変わることのない創 業の理念として連綿と受け継ぎ,守り続けてまいりました。  

5

馬力モータを礎として

100

年に及ぶ日立技術の歩み を,次なる

100

年へ,地球社会の

100

年後へとつなげてい くこと,それが,今,

101

年目に立つ私たちに与えられた 大切な使命です。コーポレートステートメント「

Inspire

the Next

」に基づき,お客様との協創,そして企業や組織 の枠を越えた幅広い協創によって,次なる時代に息吹を与 え続けるイノベーションを加速させ,日立グループは地球 社会の未来へ貢献してまいります。

参照

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