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多孔質アルミナへの界面活性剤の吸着によるエマルションの解乳化

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Academic year: 2021

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(1)

多孔質アルミナへの界面活性剤の吸着によるエマル

ションの解乳化

著者

甲斐 敬美, 竹崎 勝之, 吉満 匡弘, 辻 真由美, 成

元 敏幸, 高橋 武重

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

32

ページ

107-111

別言語のタイトル

DEMULSIFICATION BY ADSORPTION OF SURFACTANTS

ON POROUS ALUMINA

(2)

多孔質アルミナへの界面活性剤の吸着によるエマル

ションの解乳化

著者

甲斐 敬美, 竹崎 勝之, 吉満 匡弘, 辻 真由美, 成

元 敏幸, 高橋 武重

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

32

ページ

107-111

別言語のタイトル

DEMULSIFICATION BY ADSORPTION OF SURFACTANTS

ON POROUS ALUMINA

(3)

多孔質アルミナへの界面活性剤の吸着による

エマルションの解乳化

甲 斐 敬 美 ・ 竹 崎 勝 之 ・ 吉 満 匡 弘

辻 真 由 美 ・ 成 元 敏 幸 ・ 高 橋 武 重

DEMULSIFICATIONBYADSORPTIONOFSURFACTANTS ONPOROUSALUMINA TakamiKAI,KatsuyukiTAKEZAKI, TadahiroYOSHIMITSU,MayumiTSUJI, ToshiyukiNARIMOTOandTakeshigeTAKAHASHI

Thevariousmethodsfortheseparationoffinelydispersedoil-watersuspensionhavebeenstu-d

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緒 言 エマルションの破壊・分離については,対象とする 系や目的に応じてさまざまな方法が研究されている。 分散相の滴径が数浬、以下となると極めて安定とな り,遠心分離法による分離は困難となる。そのための

分離法として,多孔質テフロン膜4)を用いる方法や高

電圧印加1-3,5)による方法などが研究きれている。 本研究では多孔質アルミ粒子を用い,エマルション の解乳化を試みた。その方法として,アルミナ粒子の 充填層内にエマルションを通過させる方法と,エマル ションにアルミナ粒子を添加する方法とを検討した。 1 . 実 験 1 . 1 界 面 活 性 剤 使用した主な界面活性剤はO/Wエマルションでは ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS), O/Wエマルションではオレイン酸マグネシウムであ る。界面張力の測定より求めたSDBSの臨界ミセル 濃度(c、、.c、)は2.2×103mol、-3,オレイン酸マグ ネシウムのc、、.c.は2.2×104molm-3であった。 1 . 2 充 填 層 に よ る 解 乳 化 実験装置の概略を図1に示す。30分の超音波処理に よって調製された乳化液は撹枠槽に仕入まれ,ボンベ の窒素ガスにより加圧される。撹枠槽から流出する乳 化液の流出速度は圧力により変えることができる。充 填層は内径6mmのガラス製および真鋪製である。粒子

(4)

表1充填粒子の種類と分離流出量 108 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 2 号 ( 1 9 9 0 ) 示す,SDBSの濃度は2.2×104mol、 3でc、、.c・の 約10倍である。この場合,仕込んだエマルションの分 散相のホールドアップは0.25であり,分離流出してく る水とトルエンの割合もほぼ同じ割合であることがわ かる。しかし210分すぎに破過を生じ,エマルション がそのまま流出し始め,それ以降は水,トンエルの流 出量は小さくなっている。 他の充填粒子を使用した場合の結果を表1に示す。 シリカケルでは分離はまったく行なわれない。活‘性炭 では連続相である水は流出するがトルエンは流出しな いまま破過を生じた。これは活性炭の親油性が強いた め,分離したトルエンが活性炭から離れないためであ る。多孔質粒子の充填層による解乳化の場合には界面 活性剤の固体への吸着が大きな役割をはたしていると 考えられるが,活性炭の場合のように固体表面の濡れ 易さも非常に大きな要因となることがわかる。 表2には各種界面活性剤を使用した場合の結果を示 す。界面活性剤の濃度はいずれもc、、.c・の約10倍であ る。O/W型のみでなくW/O型のエマルションに対 しても本方法は適用できることがわかる。しかし, Tween80やSpan80などの非イオン‘性の活性剤の場 合にはどちらのエマルションも分離できないことが分 かる。 図3には流出速度と分離された液体の量との関係を 示す。流出速度が高くなると弱冠分離量も小さくなる。 図4にはSDBS濃度と破過するまでの分離流出量 との関係を示す。SDBS濃度が高くなるにつれて分 離流出量は減少することが分かる。これは分離が界面 充 填 剤

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】【 図 1 分 離 装 置 の 概 略 (充填剤)は平均径100ノumで,19を充填して使用 した。アルミナ以外にもシリカゲル,活性炭を使用し た。顕微鏡写真より求めた液滴の調和平均径は1.3ノum であった。 1.3アルミナ粒子添加による解乳化 100mノ共栓付きフラスコ内で30mノのエマルション を30分間の超音波処理により作り,このエマルション にアルミナ粒子を添加して,6時間振還した後,遠心 分離器により分離を行った。分離は回転速度1600rpm で10分間行った。遠心分離により油相,水相および沈 殿粒子に分かれるが,連続相側の透過度を分光光度計 により測定することによって分離の度合いを求めた。 2.実験結果と考察 2.1充填層による解乳化 図2には界面活性剤としてSDBSを使用し,充填 粒子としてアルミナを使用した場合の流出のようすを 400 0 5 1 −mE−の○一×︵弐・麦・誤︸ 0 1 0 0 2 0 0 3 0 0 Time(mlnl 図 2 分 離 流 出 量 の 時 間 変 化 Vw×106[m3]VT×106[m3] 表2界面活性剤の種類と分離流出量 0

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15 ア ル ミ ナ シ リ カ ゲ ル 活性炭 14.7 0 12.1 4.9 0 0.9

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1.2 0 10.5 2.8 Tween80 Span80 SDBS MgOleate Vw×106VT×106 [m3][m3] エ マ ル シ ョ ン 界面活性剤 の タ イ プ

(5)

一/

△/△・/。 甲斐・竹崎・吉満・辻・成元・高橋:多孔質アルミナへの界面活性剤の吸着によるエマルシヨンの解乳化109 40 20 であるので吸着量はこの値よりも少し低くなると思わ れる。 その濃度での最大吸着量に達したときに破過を生ず ると仮定して図5および図6の結果より分離流出量を 計算したものを図4の実線で示す。実線は測定値より も大きな値を示している。これは破過を生じた後も分 離はしているが,完全でないためと,分散滴が連続相 内に少しでも残留すると水相ではなくエマルション相 になるためである。 ここまでの結果はSDBSを界面活性剤として用い たO/W型エマルションについてのものであるが,オ レイン酸マグネシウムを使用したO/W型エマルショ ンについても以上の結果は定性的にあてはまった。

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破過するまでの分離流出量に対するSDBS濃 度の影響(実線は計算による予測値) 0 5 1 1 . 5

V×109{m3S−11

図3分離流出量と流出速度との関係 図4 1.0 活'性剤のアルミナへの吸着によるためであり,濃度が 高い場合には早く平衡に達するためである。そこで初 めにエマルション中に含まれていた活性剤のうちどれ だけが吸着されるか測定を行なった。SDBSは水, トルエンいずれにも溶解するため,分離流出してきた 水とトルエンそれぞれについて濃度の測定を行ない吸 着の割合を求めた。その結果を図5に示す。SDBS 濃度が高いほど吸着される割合も大きいが,破過を生 ずる前には吸着量が減少していることがわかる。 次にアルミナへのSDBSの吸着特性を調べるため に吸着等温線を求めた。図6に示すように最大吸着量は 0.26kg/kg-solidであることが分かる。しかし図5に おける条件では,SDBS濃度は6×104mol、-3以下

、321

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図 5 エ マ ル シ ョ ン 中 の S D B S が ア ル ミ ナ に 吸 着 さ れ る 割 合 図6 ー

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SDBSのアルミナに対する吸着(297K)

(6)

1 2 3 ム 5 N(−1 図 8 再 生 回 数 と 分 離 流 出 量 と の 関 係 110 図7 化する。これは完全に活性剤が脱着していないためで あり、さらにpHを変化させるなど,検討の余地はあ る。 2 . 2 充 填 剤 の 再 生 界面活性剤のアルミナへの吸収は可逆的なものであ るので脱着操作により再生できると考えられる。図7 には界面活’性剤SDBSの場合について再生のために 使用した水の量と破過するまでの分離流出量との関係 を示す。再生のための水量が90×10-6㎡以上では分離 量は12.5×10-6㎡とほぼ一定になるが,1回目の分離 流出量15×10-6㎡にはおよばない。 図8には解乳化の回数と分離流出量との関係を示 す。再生を行っても完全には処理能力は回復せず,劣 2 . 3 ア ル ミ ナ 添 加 に よ る 解 乳 化 図9にはSDBSを界面活性剤として使用した場合 (O/W型エマルション)の分離のようすを示す。油 相であるトルエンのホールドアップは0.15である。こ の場合の連続相は水であるので透過度100は水が基準 となっている。透過度が高いほど連続相内の分散滴の 割合が少なくなっていることになる。同一条件におい ては添加したアルミナの量が多いほど透過度は高く なっており,添加量が同じ場合は界面活性剤の濃度が 15 100 0 0 20 0 0 5 1 . 0 1 . 5

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図10エマルションの分離に対するアルミナ添加の効 果(界面活性剤がオレイン酸Mgの場合)

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アルミナの再生における水量と分離流出量との 関係 0 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 2 号 ( 1 9 9 0 ) 0 1 2 3

WALx103Ik9」

図9エマルションの分離に対するアルミナ添加の効 果(界面活性剤がSDBSの場合) lOO IjIIIIlll▲IIlllIIIII▲ 0 △

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△no □ 1.5 巳 使 用 記 号 Cs=ConcentrationofsurfactantImolm 31 N=Repetitionnumberofreactivationofalumina I−l Qs=Amountofadsorbedsurfactantonalumina Ikg(kg-solid)'1 ○ 引 用 文 献 1)Fujinawa,K、,MMorishita,N・ImanishiandH Ino:J・ChemEng、Japan,17,632-636(1984).

2)Ino,H、,Imashi,M・HozawaandKFujinawa:

KagakuKogakuRonbunshu,9,263-269(1983).

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KogakuRonbunshu,10,775-778(1984). 5)Yamaguchi,M,A、Koeayashi,K・OhboriandT・ Katayama:KagakuKogakuRonbunshu,11,729− 734(1985). 結 巨 多孔質粒子への界面活性剤の吸着によるエマルショ ンの解乳化を試みた結果,アルミナが最も適当であり, 界面活性剤としてはアニオン‘性活性剤の場合に解乳化 できることがわかった。この場合にはO/W型,W/O 型いずれの場合にも解乳化できた。また界面活性剤の 吸着により失活したアルミナの再生を試みたが,分離 性能は完全にはもどらなかった。 粒子添加による解乳化についても検討を行ない,こ の方法によってもO/W型,W/O型いずれのエマル ションでも解乳化できることがわかった。 ▽ 3 ○△▽□ △︵▽□

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05

1 Q 一ロエー、︲○↑×Jぎぎ 01 当ビ 2 F、 0 ← × 当

○▽

○ 甲斐・竹崎・吉満・辻・成元・高橋:多孔質アルミナヘの界面活性剤の吸着によるエマルションの解乳化111 低いほど透過度は高い。 図10はオレイン酸マグネシウムを界面活‘性剤として O/W型エマルションを作った場合の結果を示す。 SDBSの場合と同様の結果が得られたが、曲線の傾 きはより急である。 0

▽ ▽ 2 口 △ ○□▽△ 1 0 1 2 3 4 5

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図12分離に必要なアルミナ量に対するオレイン酸 Mg濃度の影響 0 0 1 2 3 4 5

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図'’分離に必要なアルミナ量に対するSDBS濃度 の影響 Ra=Fractionofadsorbedsurfactantinemulsion I−l Vt =VolumeofseparatedtOluene lm3l Vw=Vo'umeofseparatedwaterIm3l V=FlowrateofeffluenceIm3s-,l Vd=AmountofwaterfOrreactivatiOn Im31 WAL=Weightofalumina Ikgl WsDBs=WeightofSDBSinemu,siOn Ikgl ‘=Volumefractionofdispersedphase1−,

参照

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