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私たちの暮らしと経済

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Academic year: 2021

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第3学年〇組 社会科(公民的分野) 学習指導案

1 単元名 私たちの暮らしと経済 2 単元について ○教材観 本単元に関しては、小学校3年生「地域にみられる生産や販売の仕事」において、仕事の種類、仕事の工程について着 目し、生産に携わる人々の仕事の様子を捉え、仕事に見られる工夫について考え表現する活動をしている。さらに、中学 校社会科公民的分野において、意見の対立が生じた場合、合意に向け効率と公正の観点で互いに納得ができるようにする 必要性があることを理解できている。また、日本国憲法の基本的人権の尊重、民主主義における国民主権、政治の仕組み について捉えてきている。これらの上に立って、本単元で、身近な消費生活を中心に流通、市場経済の仕組みや労働につ いて取り上げ、経済活動の意義を捉えさせる。このことは、第3学年「私たちと国際社会の諸課題」においてさまざまな 課題の解決のためには、各国の政治的、経済的、技術的な協力が大切であることを理解させ、公民的資質の基礎を養うこ とにつながっていくと考える。 ○生徒観 本学級の生徒〇名(男子〇名、女子〇名)は、事前の調査に見られるように、〇%の生徒が社会科を「好き」と答えてい る。それは集中して学習に取り組み、教師の発問にも積極的に返答する生徒も多く学級全体を見ても意欲的に取り組んで いる様子からも窺える。生徒はこれまで自らの意見を主張する際、根拠となる資料を提示し根拠を基に自らの考えを書く ことが少しずつできるようになってきている。 本時の指導にあたり以下のアンケートを実施した。①将来働く意思がある【ある(〇人)、ない(〇人)】②将来、就きたい 職業が決まっている【決まっている(〇人)、決まっていない(〇人)】③高校生になったらアルバイトをしたい【はい(〇人)、 いいえ(〇人)】④何のために働くか【お金を得るため(〇人)、社会の一員として務めを果たすため(〇人)、自分の才能や能 力を発揮するため(〇人)、わからない(〇人)】 アンケート結果から、本学級の生徒たちは、働く意思も高く、高校への進学後にアルバイトをしたいと考える生徒も多 いことから働くことへの意欲が高いことが分かる。しかし、将来の働く具体的な姿を思い描くことができていないという 課題が挙げられる。したがって、なぜ働くのかという労働の意義や、どんな職場で働くかといった労働条件などについて の対話活動を設定する必要があると考える。 ○指導観 本単元の指導にあたっては、市場経済や金融の仕組みや機能、個人や企業の経済活動においての役割と責任について消 費生活を中心にとらえさせることをねらいとする。ねらいの達成をめざして以下の通り、単元を構成していく。第一次に おいては、シミュレーション活動を通して生産の三つの要素を理解させ、企業には利潤を目的とする私企業と公共の目的 のために活動している公企業があることをつかませる。第二次においては、株式会社の仕組みを捉えさせ、経営者の立場 から、利潤の配分を効率と公正の観点から考えさせる活動を設定する。第三次においては、よりよい働き方について経営 者と労働者の立場から考え、話し合う活動を設定する。第四次においては、現代日本の労働や雇用の課題を自分のことと して捉え、生活と労働のバランス、労働の意義について考えさせる活動を設定する。 3 単元の目標 ○現在の生産などのしくみや働き、勤労の権利と義務、労働組合の意義及び労働基準法の精神について理解する。 【知識・技能】 ○企業の経済活動における役割と責任、社会生活における職業の意義と役割及び雇用と労働条件の改善について多面 的・多角的に考察し、表現する。 【思考・判断・表現】 ○生産の場としての企業について、現代社会に見られる課題の解決を視野に主体的に社会に関わろうとする態度を養 う。 【主体的に学習に取り組む態度】

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4 本単元の学習過程(4時間) 次 時 学習活動・内容 ねらいと手立て 一 1 資本主義経済と企業 ・さまざまな生産活動について、具体的 な例を通して考える。 ○生活に必要な財やサービスがどのように生産されているか図を示し、 さまざまな生産活動について、利潤を大きくすることが重要であること を理解させる。 二 1 株式会社の仕組みと企業の社会的責任 ・株式会社のしくみについて理解する。 ○株式会社のしくみについて図を使い視覚的に把握させる。 ○例を挙げ、企業が利潤の追求だけではなく社会的責任を果たしてい ることを認識させる。 三 1 労働者の権利 ・労働者・経営者の視点から、働くことに ついて考える。 ○労働者・経営者の立場からよりよく働くために大切なことを考え、話 し合う活動を設定することで労働組合の意義及び労働基準法の精神を 理解させる。 四 1 働きやすい職場を築くために ・多面的・多角的な視点から現代の雇用 の在り方について考える。 ○資料を読み取らせる活動を通じ現在の労働の課題について把握する 活動を設定し、自らの将来の職業について関心を高めさせる。 5 本時 (1)令和2年〇月〇日 第〇校時 3年〇組教室にて (2)本時の指導観 本時は労働者・経営者のそれぞれの立場からよりよく働くためにどのようなことが大切かについて考え、対話活 動を通して、経営者と労働者との間に考え方の違いが生じることを捉えさせたい。どちらか一方の立場が強くなる とよりよく働くことに繋がらず、労働者と経営者の立場が対等である必要があることに気づかせる。労働三法(労働 基準法・労働組合法・労働関係調整法)が定められていて、労働基準法には労働者と経営者が対等であることや最低 限の労働条件が定められていることを理解させたいと考える。 導入では、市場経済のしくみや株式会社について学習してきた前時までの経営者としての視点から、労働者の視 点に転換させるために、動画を視聴させる。この動画では、ある女性が、新社会人として企業に就職し、仕事に意欲 的に励み生活を送っていたが、次第に心身共に追い込まれてしまい、24歳という若さで命を失うという物語であ る。「労働者も経営者もよりよく働くためにどのようなことが大切か」という学習課題を共通認識させる。 展開①では、個人・グループで「よりよい働き方について」(考え①)をつくらせる。ここでは、動画の主人公であ る労働者からの視点で考える生徒が多いことが予想される。机間巡視の際に、生徒の考えを把握し、労働者の立場 で考えている生徒の意見と経営者の立場で考えている生徒の意見を把握し、それぞれの意見を数名に発表させる。 展開②では、事例について考えさせるなかで、労働者の立場が強くなりすぎてもよりよい利潤の追求に繋がらない ことに気づかせ、再度よりよい働き方について考えさせる(考え②)。全体で共有するなかで経営者にとっても労働者 の生活を守ることが労働力の確保につながり、利潤を生み出すことに繋がっていることを理解させる。 よりよく働くために、動画と事例を振り返りながら、対等な立場で話し合う環境が大切であることに気づかせる。 労働三法(労働基準法・労働組合法・労働関係調整法)があることを教科書で確認し、労働基準法には対等な立場につ いて定めていることを確認させる。対等な立場を築き、最低限の労働条件を定めている労働基準法の精神を理解さ せ、労働者の生活が守られ、経営者もよりよく利潤の追求ができるということを理解させる。 終末では、振り返りを生徒の言葉でまとめさせ数人に発表させ学びを共有させる。最後に各国の長時間労働の資 料を提示し、ワーク・ライフ・バランスについてふれ、次時の学習に繋げたいと考える。 (3)主眼 ○労働基準法が制定されていることで、経営者と労働者が対等な立場で労働者は安心して長く働くことができ、 経営者もよりよく利潤の追求ができることを捉える。 ○労働者が酷使された資料を基によりよい働き方をさぐる対話活動を通して、労働基準法の精神について考える ことができる。

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(4)準備 テレビ、ワークシート、パワーポイント、提示物 (5)本時の過程

学習活動・内容

ねらいと手立て

形 態 配 時 導 入( つ か む) 1 既習内容をふりかえり、めあてについて話し合う。 ○既習内容を振り返り、経営者の考えについてキーワ ードを挙げて確認する。 ○動画を視聴し労働者の立場に視点を変換させ、動画 の問題点を挙げさせる。 全 7 展 開 ①( つ く る) 2 考えをつくる。 (1)自分で考える。 (2)グループで話し合う。 (3)全体で共有する。 ○よりよく働くために大切なことを、自分の言葉で書 かせる。 ○参考になった友だちの意見をメモさせる。 ○労働者の立場から考えた意見と経営者の立場から 考えた意見の両方を掲示し、対立が生じていることを 把握させる。 全 個 グ 全 13 展 開 ②( 深 め る) 3 考えをつくり直す。 (1)事例について考える。 (2)再度考える。 (3)全体で共有する。 (4)労働基準法を確認する。 ○代表生徒に寸劇を演じさせ、事例について考えるこ とを通して、労働者の立場が強くなりすぎても利潤の 追求に繋がらないことに気づかせる。 ○事例をふまえ、再度考えさせる。 ○全体で意見を共有するなかで、経営者の立場と労働 者の立場のどちらか一方の立場が強くなることはよ りよい働き方には繋がらないことを認識させる。 ○労働者と経営者の両者が納得するためには、対等な 立場で話し合う必要があることに気づかせる。 ○対等な立場の根拠として、労働三法(労働基準法・労 働組合法・労働関係調整法)があることを伝え、労働基 準法の内容を確認し、労働基準法の精神を捉えさせ る。 ○労働時間や休日などの労働条件について、労働基準 法は最低限の基準を定めていることを確認させる。 全 個 全 5 15 5 終 末( あ た た め る) 4 本時の学習を振り返り、友だちと学びを共有する。 ○学習を振り返り、キーワードをもとによりよい働き 方について自分の考えをまとめることができように する。 個 全 5 労働者も経営者もよりよく働くために、どんな ことが大切か考えよう。 考え① ・人間関係のよい職場・収入がよい・早く家に帰る ことができる・自分の時間がある 考え② ・休みやすい環境・経営者に自分の意見が言える 環境・利潤も上げつつ生活を保障できる よりよく働くために大切なことは、労働者も経営 者も対等な立場で話し合える環境があることで、 それを労働三法で定めている。 労働者の立場 ・労働時間 ・生活 ・職場環境 ・育児・介護 経営者の立場 ・利潤 ・賃金を低く ・株主配当 ・新商品開発 大 切 な こ と は 何 か ? 労働基準法 対等な立場で話し合える環境 労働組合法 労働関係調整法

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社会科(公民)No43 第4章:私たちの暮らしと経済 2節:生産と労働 月 日 ( ) 3:労働の意義と労働者の権利 年 組 ( ) 考え① 考え② 参考になった人:( ) どんな意見: めあて まとめ

参照

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