• 検索結果がありません。

定時制高校生のレジリエンスを強化するためのピア・サポートプログラムの開発

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "定時制高校生のレジリエンスを強化するためのピア・サポートプログラムの開発"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)定時制高校生のレジリエンスを強化するためのピア・サポートプログラムの開発. 教育実践高度化専攻 心の教育実践コース. P1 0043E 伸 村 和 之  本研究の目的は、定時制高校における不登校. 査した結果、rユーモア性」の高い友人の存在が. や中途退学の予防を図るためのプログラムを開. レジリエンスの強化に効果的であることが示唆. 発・実践し、その効果を検証することである。. された(研究皿)。. 現在の定時制高校は「小・中学校時代の不登校.  「ユーモア性」が「ネガティブ事象の受容性. 経験者」、r全目制高校からの転入学・編入学者」. や持続性と関連を持っている」(上野、2003). など、さまざまな背景を持つ生徒が在籍してお. ごとやr対人間の距離を縮め、社会的な相互作. り、r何らかの困難を抱えた生徒が学ぶ教育機関」. 用を促進し、集団の凝集性を強化するなどの働. へとシフトしていると言われている(近藤・横. きをもっている」(森下、2003)ことが、先行. 井、2009)。また、嶋根・森田(2009)の調査. 研究においても明らかにされている。よって、. によると、定時制生徒の多くはさまざまな領域. 友人関係に働きかけるうえで有効なプログラム. において問題を抱えており、メンタルヘルス領. であるピア・サポートを実践の中心とし、それ. 域へのサポートが必要であると指摘されている。. に前向きで柔軟な思考や態度の基盤となる「ユ. このような定時制生徒の置かれている心理・社. ーモア性」という視点を加味したプログラムの. 会的状況から、「ストレスブルな状況でも精神的. 開発を行った。実践したピア・サポートプログ. 健康を維持する、あるいは回復へと導く心理的. ラムの全体的な流れは、Fig.1に示した通りで. 特性」(石毛・無藤、2005)と定義される「レ. ある。. ジリエンス」の重要性に着目し、全日制生徒と.  はじめに、実践対象校の職員と全生徒に対し. の比較を通してその実態把握を行った。その結. てピア・サポートプログラムの概要説明を行い、. 果、定時制生徒の学校適応感とレジリエンスが. サポーターを希望する生徒を募集した。その生. 有意に低いことが明らかとなった(研究I)。. 徒たちを対象にサポーター養成講座を実施し、.  次に、定時制生徒の学校適応感とレジリエン. レジリエンスの変容について効果検証を行った。. スとの関連について調査した結果、レジリエン. トレーニングの内容は、コミュニケーション・. スが学校適応感に正の影響を与えることが明ら. スキルやサポート・スキルの習得を基本に構成. かとなった。とりわけ、レジリエンスの下位尺. し、さらに、サポーターが柔軟な思考や態度と. 度の中でも、他者(友人)との関係性を基盤と. いった「ユーモア性」の持つ機能を発揮できる. する「内面共有性」(相談する態度)の影響が最. ように「リフレーミンク」も加えた。ピア・サ. も強い影響を与えていた。そこで、レジリエン. ポーター養成トレーニングにおいて、学校生活. スを強化するための実践プログラムを開発する. における課題を解決するためのグループプラン. ために、定時制生徒の友人役割に焦点を当て調. ニングを行い、サポーターを主体とするピア・. 一88一.

(2) サポート活動を4ヶ月間にわたりスクールワイ. また、学校適応感についても、生徒全体、男女. ドで展開した。サポーターの多忙さや現実場面. 別、および1年生を除くすべての学年に有意に. における友人関係の狭さなどの理由から、3ヶ. 得点の上昇が示された(研究皿)。. 月を経過した時点でも全てを実行するまでには.  課題として、サポーターの属する性別や学年. 至らなかった。そこで、あらためて個人レベル. において一定のレジリエンスの上昇がみられた. で展開できるプランニングの検討を行った結果、. ものの、その効果が特定の範囲に留まったこと. 「自分からあいさつをする」、「学校を休んだ友. が第一にあげられる。定時制高校には多様な背. だちにメールをする」などの活動が設定され、. 景を持つ生徒が在籍することを考慮すると、さ. グループプランニングと同時に実践することに. まざまな属性を持つサポーターを養成すること. なった。ピア・サポート活動を4ヶ月間にわた. が、効果を学校全体に広げていくうえで不可欠. り実施した結果、生徒からは「お互いが嫌な思. であると思われる。また、研究I1の調査結果、. いをしない行動や言葉遣いをする」やr友だち. および短期間で職員が異動する実践対象校の現. と楽しく騒いだり、何気ない話をして笑ってい. 状から、生徒の友人関係に焦点を当てたプログ. る時がいい」などの感想が寄せられ、日常生活. ラムとなったが、レジリエンスを強化するため. 場面における個人プランニングが、生徒間で展. の保護要因は多岐にわたる。今後、他の要因へ. 開されたことが確認された。プログラム実施前. の働きかけも視野に入れ、実践プログラムの一. 後の学校適応感とレジリエンスの変容について. 層の充実を図ることが第二の課題である。. 効果検証を行った結果、レジリエンスについて は、生徒全体に下位項目のr遂行性」、女子にrレ. 修学指導教員  新 井  肇. ジリエンス全体」と「遂行性」、3年生に「遂行. 指導教員 新井 肇. 性」において、有意に得点の上昇がみられた。. 【6月】. OLHR(各クラス〕. 【9月川12月】 ○サポート活動. ○概要説明 ○サポーターの呼びかけ. (学校行事). 【8月】. ○サポーター養成. (日常の学校生活). ○効果検証①. ○効果検証②. 《。      。○ トレーナー. サポーター. (筆者). 値の生徒.                  ○受容・モデリング 【4・6月】.                  ○生徒間での支え合いの循環      O生徒聞での支え. ○職員研修 ○概要説明 ○協力体制作り.                                合いの循環. ◆.            ○サポーターへの             フォローアップ            ○生徒同士の支え合う             関係づくりの支援. 職員          生徒間におけるサボ_ドネツトワカの膿                        を日指す.   Fig.1実践したピア・サポートプログラムの流. 一89一.

(3)

参照

関連したドキュメント

 しかし,李らは,「高業績をつくる優秀な従業員の離職問題が『職能給』制

Scival Topic Prominence

旅行者様は、 STAYNAVI クーポン発行のために、 STAYNAVI

・子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制を整備する

その職員の賃金改善に必要な費用を含む当該職員を配置するために必要な額(1か所

それゆえ︑規則制定手続を継続するためには︑委員会は︑今

 履修できる科目は、所属学部で開講する、教育職員免許状取得のために必要な『教科及び

昨年度同様、嘔吐物処理の研修、インフルエンザ対応の研修を全職員が受講できるよう複