地域における小学生の生活比較 : 東京と北海道の生活時間調査より
9
0
0
全文
(2) 平成 2 5{ I 8月. 北海道教育大学紀要(教育科学編)第 6 4巻 第 1号 J o u r n a lo fHokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( E d u c a t i o n ) Vo . l6 4,No. l. ご. August,2 0 1 3. 地域における小学生の生活比較 束京と北海道の生活時間調査より. 小野恭子・鎌田浩子・大竹美登利*. 北海道教育大学教育学部釧路校家庭科教育学研究宰 東京学芸大学教育学部生活科学講座家庭科教育分野*. Thed i f f e r e n c ebetweenl i v i n g si nt h ed i s t r i c to fe l e m e n t a r yc h i l d r e n Timeu s esurveyo fTokyoandHokkaidocomparison. ONOKyoko,KAMATA H i r o k oandOTAKE孔1 i d o r i * Departmento fHomeEconomicsE d u c a t i o n,HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n,K u s h i r oCampus * D i v i s i o no fhomee c o n o m i c si nTokyoGakugeiU n i v e r s i t y. 概要 生活時間調査は,そのデーターから家族内の人間関係や生活行動を読み解くことができる。人々の生活は, 就業の有無,家族構成などによって変化する。小学生の生活では,平日は学校で過ごす時間が長いが,休日 は家族と一緒に過ごす時間が増えるため活動に差が出やすく,家族の影響も受けやすいと考えられる。また 家族の生活は地域の生活環境によって異なる。そのため東京都内と北海道内の小学生の生活時間を比較し, どのような相違があるのかを明らかにし,地域の影響を考察した。東京都内の小学生は平日も休日も学習時 聞が長くなっており,北海道内の小学生は交際・組織的活動と家事時間が長くなっていることが分かつた。. 行っている。平成 2 3年度の調査から地域比較した. 1,はじめに. ところ,通勤通学時間は関東大都市圏が長く,テ. 生活時間調査データーは,家族員の時間配分の. レビ・ラジオ・新聞・雑誌の時間は札幌大都市圏. 相違から家族内人間関係やジェンダー関係を読み. が長いなどの特徴が挙げられていた。しかし,こ. 解くことができる資料である。日本における大規. の調査では全体平均における地域比較をしている. 模な生活時間調査には,. 5年に 1度行っている総. ものの,年齢別の地域比較は行っていない。 NH. 務庁の社会生活基本調査と NHK放送文化研究所. K放送文化研究所の行っている生活時間調査で. の生活時間調査が挙げられる。. は,テレビ・ラジオによる情報収集時間,雑誌・. 社会生活基本調査は, 1 0 歳以上を対象に調査を. マンガ本などを読んでいる時間を年齢別,職業種. 215.
(3) 小 野 恭 f.鎌 田 浩 f.大竹美登利. 別,性別等に分けて分析を行っている。しかし地. 紙に記入してもらう日記形式で、行った。平日・休. 域別の比較は行ってはいない。よって,大人の生. 日(学校のない土曜日・日曜日)における 24時間. 活では地域により生活行動の差が出ることがある. の全ての行動を 10分毎に記録してもらい,記録さ. が,子どもの生活行動ではどのような差があるの. れた行動を,後から調査者が分類を行うアフター. かは明らかになっていない。. コード形式で、行った。. 子どもを対象にした生活時間調査の 1つに, 表 1 回答者数. Benesse教育研究開発センターが行っている調査 がある。この調査では中学 2年生の生活時間にお. 学校. 性別. いて,都市部と人口 5万人未満の自治体の比較を. 0校. 回答数. 有効回答数. 男子. 4 2. 4 0. 行い,生活時間の地域差がなくなってきているが,. 女子. 4 5. 4 5. 学校のうえる影響が地域によって異なるとしてい. 合計. 8 7. 8 5. 男子. 2 9. 2 9. Lぇ~. 3 9. 3 8. 合計. 6 8. 6 7. 男子. 7 1. 6 9. たり,大人の生活では地域によって生活行動に差. 女子. 8 3. 8 3. があったりすることが分かつている。家族の生活. 合計. 1 5 4. 1 5 2. る。しかし,この調査も,小学生の地域比較は行っ. S校. ていない。 これらのことから中学生では地域における生活 行動に差があり,学校の与える影響が異なってい. 合計. は,住んでいる地域によっても変化する。家族の 生活スタイルから影響を受ける小学生の生活に. これまでの生活時間調査では様々な分類の仕方. 1次. も,地域の影響があるのではないかと考えた。そ. がある。先にあげた社会生活基本調査では,. こで本研究では東京と北海道の小学校 5年生を対. 活動(睡眠,身の回りの幼児,食事), 2次活動(通. 象とした生活時間調査を行い,平日と休日の生活. 勤・通学,仕事,学業,家事,介護・看護,育児,. 行動の差異,男女聞における差異,地域における. 買い物), 3次活動(移動,テレビ・ラジオ・新聞・. 行動の差異から,小学生が受ける地域の影響を考. 雑誌,休養・くつろぎ,学習・自己啓発・訓練,. 察することとした。. 趣味娯楽,スポーツ,ボランティア活動,社会参 加活動)に分類している。それに対して,大竹は サラリーマン夫婦の生活時間を収入労働時間,無. 2,調査方法及び調査対象. 収入労働時間,余暇活動時間,生理的活動時間の. 調査対象は,東京都内にある目立大学附属小学. 4つに分類することを提案している。さらに大竹. 校 0校と北海道政令指定都市にある国立大学附属. らは小学生の生活時間調査では,収入労働時間,. 小学校 S校の 5年生である。調査実施時期は 2012. 無収入労働時間,学校時間,余暇活動時間,生理. 年 10月である。. 的活動時間に分類し比較を行っている。これらの. 配布は担任を通して行い,配布数は, 0校 91部. 分類を参考に,本研究で、は小学生の子どもが多く. S校 71部である。回収した調査用紙は, 0校男子 42. の時間を費やしていると考えられる学習時間を分. s 校男子 29名女子 39名であり,回収. 類に入れ,収入労働時間,家事的生活時間,生理. 率は両校とも 96%であった。記録の不備をのぞい. 的活動時間,学習時間,余暇活動時間の 5つに分. s 校男. 類をすることにした。さらに細かい生活行動につ. 名女子45名 ,. , た有効回答数は O校男子40名,女子 45名. 子 29名女子 38名となった。回答者数は表 1に示し. いては表 2に示す行動分類にしたがって分類し,. た 。. 集計を行った。. 生活時間調査は 10分ごとに区切りのある記入用. 2 1 6.
(4) 地域における小学生の生活比較. 表 2 行動分類表 大分類. 小分類. 収入労働 家事的 生活時 問. 買い物. 買い物,サービス購入,買い物待ち時間,買い物の移動 家事・子どもの世話と買い物の合計時間 睡眠・昼寝. 休憩. 休息,考え事. 食事. 食事・間食,外食,給食. 身支度. 入浴,身支度,医療,上記以外の生理的行動,生理的時間の移動 睡眠,休憩,食事,身支度の合計. 学校での学習. 学校での学習,休み時間,クラブ活動,委員会活動,掃除. 学校外の学習. 家庭での学習・学習塾などでの学習. 移動. 学校,学習塾への移動時間. 学習時間合計. 余暇活 勤時間. 動. 食生活関係,衣生活関係,住及び設備関係の家事,家政管理その他,家事に関する移動, 教育・世話・介護に関する移動. 睡眠. 生理的生活時間合計 学習時 問. 行. 勤務,産業,家で仕事,通勤等 家事・子どもの 世話. 家事的生活時間合計 生理的 生活時 問. な. 王. 学校での学習,学校外の学習,移動の合計. 趣味娯楽. 観戦,鑑賞,観戦鑑賞に関する移動,室内の趣味娯来, μ 外の趣味娯来,習い事,家 庭での習い事の練習時間. 戸外の活動. 運動,スポーツの習い事,ピクニックなどの戸外活動,戸外活動に関する移動. 室内の活動. テレビ,ラジオ,読書,新聞・雑誌,パソコン. 交際,組織活動. 子供会など組織活動,交際,家族との会話,交際に関する移動. 余暇活動合計. 学習,習い事,学習の移動時間,趣味娯楽,戸会外の活動,室内の活動,交際組織活動. 不明. 3,結果と考察. 表 3 平 Hと休 Hの生活時間(単位は分) 行動分類. 1)児童の平日と休日別生活時間の遣い 児童の生活は,学校のある平日と学校のない休 日では大きく異なるため,まず調査対象児童全体. 収入労働時間 家事 時間. 平日休日ともに収入労働時間は 0分であった。 平日のほうが休日より長く行っている行動は学習. 生理 時間. 分であった。小分類で比較してみると,平日と休 日で最も差があった行動は,学校での学習時間で 平日が休日より 410分,学習のための移動時間で 94 分平日のほうが長くなっていた。休日のほうが平 日よりも長い時間をかけていた行動は,戸外の活 動 147分,趣味娯楽 118分 , 睡 眠 78分,室内の活動 75分であった。これらのことより,休日は平日の. 大半を使っていた学校での学習時間,学習への移. 3. 1 5. 2. 2 2. 5. 3 7. 5 0 5. 5 8 3. 休憩. 3. 8. 食事. 1 0 6. 1 2 3. 5 1. 5 3. 6 6 5. 7 6 7. 身支度 生理的生活時間合計 十旦 Z手 刃 H 月. 間 32分,生理的生活時間 102分,余暇活動時間 345. 家事. 睡眠. 時 間 で あ り , そ の 差 は 482分 で あ っ た 。 休 日 の ほ うが平日より長く行っている行動は家事的生活時. 時間. 410. 学校外の学習. 1 3 4. 1 5 6. 学習のための移動. 1 1 3. 1 9. 6 5 7. 1 7 5. 3 2. 1 5 0. 趣味娯楽 戸外の活動. 2 7. 1 7 0. 室内の活動. 4 8. 1 2 3. 1. 1 0. 1 0 8. 4 5 3. 5. 6. 1 4 4 0. 1 4 4 0. 父際,組織活動. 余暇活動合計 不明 1日合計. 。. 学校での学習. 学習時間合計 余暇 活動 時間. 休日. 買い物. 家事的生活時間合計. の平均から平日と休日の違いを分析することに し,表 3に示した。. 。 。. 平H. ※以下去では家事的生活時間を家事時間,生理的生 活時間を生理時間と訳して表記する。. 2 1 7.
(5) 小 野 恭 f.鎌 田 浩 f.大竹美登利. 動時聞がなくなり,趣味娯楽,戸外の活動,室内. 分,休日は 38分 0校のほうが長くなっていた。. の活動,睡眠時間等に費やされていることが分 表 4 都市別に見る生活時間(単位は分). かった。身支度については平日と休日の差が 2分 であることから,学校の有無による差がないこと. 曜日. も分かつた。また,学校外の学習時間では,平日 134分に対して休日 156分と 22分伸びている。休日. 学校 収入労働時間. でも学習のための移動時聞が 19分あることから, 学習塾など自宅外での学習場所で学習をしている. 事 家 時. ことも考えられる。さらに学校での学習時間がな. 問. くなる分,家庭でも学習に取り組んでいる様子が. 睡眠 生 休憩 理 時 食事 間. 2)都市間比較. とにした。. O校が S校より長く行っていた行動は,生理的生. s校が O校よりも長く. S校. 。。。。 2. 5. 1 2. 1 4. d 戸. 1 7. 2 9. 3. 1 0. 2 9. 4 3. 5 0 4. 5 0 7. 5 8 6. 5 7 5. 1 0. 3. 。. 6. 1 2 4. 1 1 5. 身支度. 5 0. 5 2. 5 1. 5 4. 生理的時間合計. 6 7 2. 6 5 7. 7 7 1. 7 4 6. 4 2 6. 3 9 1. 1 4 7. 1 1 7. 1 6 9. 1 3 1. 9 7. 1 3 3. 1 7. 1 9. 学習時間合計. 6 6 9. 6 4 0. 1 8 6. 1 5 0. 趣味娯来. 2 7. 3 9. 1 2 5. 1 8 9. 学校での学習. 習 学校外の学習 時 問 学習の移動. 行っていた行動は家事的生活時間と余暇活動時間 であった。. 0校. 9 7. ゴ 主 立 ,. 平日休日ともに,収入労働時間は 0分であった。. S校. 1 1 2. 次に地域によって子どもの生活にどのような差 が出てくるのか,都市別に男女平均を比較するこ. 0校. 休日. 買い物. 家事的時間合計. 伺える。. 活時間,学習時間であり,. 家事. 平日. f 刀ミ て ¥. 。。. 活 暇 戸外の活動 動 室内の活動 時 問 交際,組織活動. 2 2. 3 4. 1 9 5. 1 7 0. 4 3. 5 5. 1 2 3. 1 1 9. 2. 6. 1 7. 分 S校より短くなっている。休日の学習時間にお. 余暇活動合計. 9 2. 1 3 0. 449. 495. いては, 0校は S校より学校外での学習では 38分. 不明. 3. 3. 1 4 4 0. 1 4 4 0. 学習時間では,平日の O校における学校での学 習時間は 35分,学校外での学習時間は 30分 S校よ り長くなっているが,学習のための移動時間は 36. 長くなっているが,学習の移動時間は 2分短い。. 1日合計. 。. d 戸. 1 4 4 0. 5 1 4 4 0. 平日と休日における学習への移動時間で、差が少な くなっている原因として,学校への登校時間の違. o校の通学時間は入学規定によ り40分以内とされているが, s 校の入学規定では. いが考えられる。. 市内居住者とされており,通学時間に関する規定 はない。また O校は最寄り駅から徒歩 8分である が ,. s 校は最寄り駅からパスで 10分以上かかると. 家事的生活時間では,平日には 0校と S校の差 が 7分であったが,休日は 12分となりその差は広 がっていた。小分類で S校の買い物時間は 29分と なっており, 0校より 24分長くなっている。 余暇活動時間では, 0校 S校両方で,平日より 休日のほうが全ての活動時間が増えている。. o校. いう違いがある。このような通学条件の違いから. は,休日における戸外での活動時間が 195分となっ. S校の登下校時聞が長くなっている。学校での学. ており,平日よりも 173分長くなっている。. 習時間では 35分 S校 が 0校より短くなっている. も戸外の活動にかける時間は平日よりも 136分長. が,これは S校の児童は登下校時間に時間がかか. くなっているが, 0校ほどではない。. るために学校にいる時間も短くなっていると推測 できる。小分類の学校外の学習時間では平日は 30. 2 1 8. s 校. したがって,東京都と北海道における子どもの 生活では,次のような特徴があるといえる。 1つ.
(6) 地域における小学生の生活比較. 目は東京では,学校外での学習の時間を多く取っ. 3)都市聞及び男女間比較. ていることである。これは東京都内に学習塾が多. 地域において,生活行動に差が出ることが明ら. く存在していることと,進学校と呼ばれる私立中. かになってきた。生活時間調査では,男女聞の行. 学校が存在していることが原因であると考えられ. 動の差異も明らかになる。地域によって,どのよ. る。東京の小学生は進学校である私立中学校に入. うな男女差が現れるのかについて,平日,休日の. 学することが,高学歴への近道と考え中学校受験. 地域別男女別の生活時間を比較した。表 5に平日. を行う子どもも多く存在している。そのために学. における都市別男女別生活時間を,表 6に休日に. 習塾などにいき,受験勉強を行うことも含め学校. おける都市別男女別生活時間をまとめて示した。. 外での学習時間も長くなっているといえる。. はじめに平日における生活を比較した。特に男. 2つ目の特徴は北海道では休日に買い物にかけ. 女において 10分以上の差がある行動に着目をし. る時間が長く,さらに交際,組織活動にかける時. た。東京都内の 0校で,男子が女子より多くの時. o校と S校の通学園及び生. 間をかけていたものは,戸外の活動で 37分のみで. 活圏を比較すると,主要駅周辺に百貨屈などの大. あった。これに対して女子が男子より多くの時間. 間も長いことである。. きな商業施設があるほか,市街地に小規模商業施 表 5 平 Hにおける都市別男女別生活時間. 設は豊富にあり,郊外に大型ショッピングモール があるなど大きな違いはない。しかし北海道でも. 学校. 共働き家族が増えており,休日に食料品を中心に まとめ買いをすることが増えてきていると考え. 性別 収入労働時間. る。東京でも共働き家族は存在しているが, 24時 間営業しているスーパーマーケットなどが存在し ており,有職者の母親が仕事帰りに買い物をして 帰ることが可能である。しかし北海道内で 24時間 営業しているスーパーマーケットは少なく,さら に24時間営業しているスーパーマーケットは郊外 にあることが多い。したがって共働き夫婦の場合,. 時 事 芳 的 三. 家事 買い物. 問. 家事的時間合計 睡眠. 生 理 休憩 的 時 食事 間. 0校 男子. S校. 女子. 男子. 女子. 。。。。 2. 。. 3. 3. 6. 1. 9. 2. 2. 4. 1 2. 8. 498. 5 0 9. 508. 5 0 6. 7. 4. 1 0 9. 1 1 5. 1 0 4. 9 2. 。. 休日に買い物をまとめて行うために多くの時間を. 身支度. 3 8. 6 1. 5 1. 5 2. かけており,さらに子どもが親と一緒に買い物に. 生理的時間合計. 6 5 2. 689. 6 6 3. 6 5 2. 学校での学習. 430. 422. 384. 395. 学校外の学習. 1 5 1. 1 4 3. 1 1 0. 1 2 2. 9 6. 9 7. 1 2 9. 1 3 6. 学習時間合計. 6 7 7. 663. 6 2 3. 6 5 3. 趣味娯楽. 2 7. 2 9. 3 6. 4 1. 4 2. d 戸. 5 2. 2 1. 3 9. 46. 5 3. 5 6. 1. 3. 1 4 2. 1 2 1. 行っていることから子どもの買い物時聞が長く. 戸 1L 」. なっていると考える。交際・組織活動では東京の 小学生より多くの時間をかけている。交際・組織 活動のほとんどが親戚の家への訪問及び食事で. 司 H 月. 時 問. あった。また親戚の家への移動にも時聞がかかる ため交際時聞が長くなっている。よって,北海道 内では積極的な親戚づきあいが残っていると推測 される。. 刀 人 コ ミ. 学習の移動. !. H 国. μ 外の活動 活 動 時 室内の活動. 問. ただし平成 23年度杜会生活基本調査における地. 交際,組織活動. 域比較で明らかになった,札幌大都市圏において,. 余暇活動合計. テレビ・ビデオ・ラジオ・雑誌などにかける時間. 不明. が長いという傾向は子どもの生活では見られな. 1R合計. 。。. 1 0 8. 8 0 7. 1 4 4 0. 1 4 4 0. 。. 1 4 4 0. 7. 1 4 4 0. かった。. 2 1 9.
(7) 小 野 恭 f.鎌 田 浩 f.大竹美登利. をかけていた行動は,食事で 26分,身支度で 23分 ,. より長くなっているが,北海道内の S校女子の食. 睡眠 1 1分であった。北海道内の S校で男子が女子. 事時間は男子より短く,室内の活動時間は 3分長. より多くの時間をかけていた行動は,戸外の活動. いだけであった。しかし学校での時間と学校外で. で31分,室内の行動で 29分,食事 12分であった。. の学習の時聞が長くなっていた. 女子が男子より多くの時間をかけていた行動は,. 子は食事に時間をかけてゆっくりと食べ室内の活. 学校外の学習で 1 2分,学校での学習で 1 0分であっ. 動を多く行っているが,. た。平日の男子は,東京都内の O校,北海道内の. 多くをかけている。ただし男女における行動の差. S校両方で戸外の活動が女子よりも長くなってい. は,東京より北海道のほうが小さくなっていた。. た。このことから,地域に関係なく男子のほうが. O. よって O校の k. s 校の女子は学習時間に. 次に休日の行動において,男女で 10分以上の差. o校において,男子が. 女子よりも戸外で活動すること,すなわちスポー. があった行動に着目した。. ツなどの習い事を行っていることが多いことが明. 女子より多くの時間をかけている行動は戸外の活. らかになった。また女子の行動には地域差があっ. 動 148分のみであった。女子が男子より多くの時. o校では,食事時間と室内の活動時間が男子. 間をかけている行動は,趣味娯楽の 36分,食事の. た 。. 23分,家事の 1 7分,室内の活動の 1 7分,買い物の 表 6 休 Hにおける都市別男久別生活時間. 学校 性別 収入労働時間 家事. 0校 男子. 1 3分,学習への移動の 1 1分であった。したがって,. 多くの行動は女子が男子より多くの時間をかけて. S校. 女子. 男子. 女子. 。。。。. いるが,男子は戸外での活動時間に多く使ってい ることが分かる。また女子は家事・買い物の時聞 が共に長くなっていることから家事的生活時聞が. 3. 2 0. 4. 2 1. 買い物. 1 0. 2 3. 2 3. 2 7. 家事的時間合計. 1 3. 4 3. 2 7. 4 8. 5 8 2. 5 9 0. 5 7 2. 5 8 4. 北海道内の S校では,男子が女子よりも多くの. 1 1. 1 0. 7. 時間をかけている行動は戸外の活動で 104分で. 1 1 2. 1 3 5. 1 1 3. 1 2 6. あった。女子が男子よりも多くの時間をかけてい. 4 5. 5 7. 5 4. 5 6. る行動は学校外での学習の 23分,家事の 17分,学. 7 5 0. 7 9 1. 7 4 0. 7 7 3. 習への移動の 15分,食事の 1 3分,睡眠の 1 2分,室. 事 H 家 院 幸J 問. 睡眠. 生 理 休憩 的 時 食事 間 身支度. 生理的生活時間合計. 。. 。。. 学校での学習 学 習 学校外の学習 時 問 学習の移動. 1 7 1. 1 6 8. 1 2 9. 1 5 2. 1 1. 2 3. 9. 2 4. 学習時間合計. 1 8 2. 1 9 0. 1 3 7. 1 7 6. 趣味娯楽. 1 0 6. 1 4 2. 1 7 3. 1 6 8. ド外の活動. 2 7 3. 1 2 5. 2 3 0. 1 2 6. f f ! 室内の活動 問 交際,組織活動. 1 1 4. 1 3 1. 1 1 7. 1 2 6. 1. 1 0. 1 2. 1 5. 余暇活動合計. 4 9 4. 4 0 7. 5 3 3. 4 3 5. 1. 9. 3. 8. 耳 人 くv. 目 日 動 活. 不明. 1R合計. 1. 男子より 30分長かった。このことから,東京では 休日は平日よりも家事分担において性差が出てい た 。. 2分であった。このことより, 内の活動の 1. 女子は男子より休日でも学習塾などの自宅以外の 場所に行き,学習に取り組んでいるといえる。さ , らに家事的生活時間においても,家事時間で 17分 買い物時間で 4分長くなっており,家事的生活時 間合計では 29分長くなっていた。平日は男子のほ. 1 4 4 0 1 4 4 0 1 4 4 0 1 4 4 0. うが女子よりも 4分長かったことをふまえると, 女子は平日行っていない家事も休日には行うこと が多いが,男子は平日も休日も同じ手伝いを行っ ている。そのために男子の平日と休日の家事時間 はかわらず,買い物の時聞が増えているものの, 女子との差は休日のほうが大きくなっているとい える。. 2 2 0. s 校の.
(8) 地域における小学生の生活比較. 都市聞における男女の差では次のようなことも. 際・組織活動を行っていないが,北海道内の S校. 明らかになった。一般的に女子のほうが男子より. では平日においても交際・組織活動を行っている. o校においては,平日休日 校では平日は男 ともにこの傾向がみられたが, s. ことがわかる。さらに休日になると O校との差が 大きくなる。またこれらの活動でも特に親戚の家. 子のほうが長く,休日は女子のほうが長いという. に行くと記述している児童が多いことから,北海. 結果になった。これは,学習のための時間が O校. 道地区では日常的に親戚づきあいを行っているこ. よりも S校のほうが約40 分長くなっていることが. とがわかる。東京においても,休日になると交際・. 原因の一つであると考える。移動時間が長いため. 組織活動を行っているがその時間は短い。これは. に,平日は身支度にかける時間が短く手短に身支. 東京では,両親が地方から就職等で上京し,家庭. 度を整えるが,休日には移動の時聞が少なくなる. を営んで、いるからであると考えられる。したがっ. ために,身支度にかける時間が生まれ身支度時間. て,親戚は東京近郊にいる場合もあるが,地方に. が長くなっている。. 住んでおり長期休暇のときに付き合う生活スタイ. も身支度時間が長い。. 次に家事の時間では, 0校では家事,買い物両 方において平日はほとんど差がないものの,休日. ルになっているからではないかと推測される。. 3点目は, 0校における学校外での学習時間の. には両方の行動で 1 0 分以上の差がある。しかし S. ほうが平日も休日も S校より長いことが挙げられ. 校では家事については 18分の差があるものの,買. る。よって,東京都内では日常的に学習塾等にか. o校において. よい学習するだけでなく,家庭内でも学習する時. は,平日の家事・買い物の時間は男女ともに少な. 聞が長くなっている。それに対して北海道内の S. くほとんと守家事を行っていないが,休日になると. 校では,男子より女子が学校外での学習時聞が長. k子が家事を手伝い家事時聞が増える。しかし男. く,さらに学習のための移動時間が長いことから. 子の家事時間に大きな変化はなく,買い物時間の. 自宅外の学習塾などに通っているといえる。平成. s 校においては,男子は積極的に. 24年度学校基本調査報告によると東京都内の公立. 平日から家事を手伝っており,平日も休日も行う. 中学校は 625 校,私立中学校が 188校,目立大学附. 家事は変わらないが女子は 0校と同じ傾向で,休. 属中学校 6校に対して北海道内の公立中学校 642. 日になるとより多くの家事を手伝っている様子が. 校,私立中学校 1 6 校,国立大学附属中学校 4校と. 明らかになった。. なっている。このことからも私立中学校が東京都. い物については 4分の差しかない。. み増えている。. 内には多く,中学受験する子どもも多いことが分. 4) 考 察. かる。. 小学校 5年生の生活において,地域において差. 地域の男女間で特に異なっていることは,平日. があったものは次の 3点である。 1点目は買い物. 休日ともに東京都内の O校では男子が,北海道内. 時間が北海道内の S校のほうが東京都内の O校よ. の S校では女子の学校外での学習時間が長くなっ. り長いことである。この理由として先に述べた北. ていることである。さらに, 0校の女子と S校の. 海道の商業施設の営業時聞が関係している。また. 女子を比較してみるとすると O校の女子のほうが. 北海道の小学生は休日に親と一緒に買い物に行き. 長くなっている。東京の小学生が,学習時間が長. 時間を使っているため,より多くの時間をかけて. いことはすでに述べたが,特に男子における学習. いると考えられる。. 時間が長いことが特徴として挙げられる。これは,. 2点目は交際時間において S校が O校より長い. 東京都内に学習塾や私立中学校が多く存在してい. , ことである。平日は O校 0分に対して S校は 2分. るからだけでなく,首都圏において特に男子に高. 休日は O校 6分に対して S校 1 7分となっている。. 学歴社会を意識し,学習習慣をつけさせであるか. これらから,東京都内の O校では平日まったく交. らであると考える。. 2 2 1.
(9) 小 野 恭 f.鎌 田 浩 f.大竹美登利. 地域差はなく性差による違いがあったものは, 男子の生活行動において,平日も休日も女子より. 付記. も戸外の活動時間が長いことである。平日は 30分. 本研究の調査は北海道教育大学若手教員研究支. 程度であったその差が,休日になると 100分以上. 援経費の支援を得て実施したものである。また. となっている。このことから男子は平日も運動や. データーの一部は平成 2 4 年日本科学教育学会研究. スポーツの習い事などを行っているが,休日にな. 会で発表したものを含んでいる。. るとその時間は増える。休日にはスポーツの習い 事などにおいて,試合が行われることもあるから. (小野恭子釧路校講師). であることと,スポーツの習い事を複数する場合. (鎌田浩子釧路校教授). もあるからであると考えられる。女子の生活行動. (大竹美登利. においては,家事時間において男子との差が明ら かになった。平日は 5分以内の差であったが,休. 7 分と増えている。したがっ 日になるとその差は 1 て,休日になると k子は手伝う家事が増えるが, 男子は増えないということが明らかになった。 よって,東京と北海道における子どもの生活に は地域における差異に,地域の生活環境,商業施 設の設置状況,学習に関する環境,地域における 親の意識などが影響を与えているといえる。. 引用及び参考文献 平成 2 3年度社会生活基本調査報告書. Benesse教育研究開発センター:第 2回子ども生活実態 基本調査報告書, 2 0 1 0 大竹美登利:大都市雇肘労働者夫妻の生活時間に見る男. 9 9 7 女平等,近代文芸社, 1 大竹美登利,小野恭子,巾山節子. Analysesthe. e l e m e n t a r ys c h o o lc h i l d r e n ' st i m eu s ea sar e s o u r c eo f 9 humanc a p i t a li nt h ef u t u r e,東京学芸大学紀要,第 5 集 , 4 1 1 4 1 6,2 0 0 8 小野恭子:家族の生活時間データーから見る子どもの生. 5集 , 活について,東京学芸大学附属学校研究紀要,第 3 6 5 7 4,2 0 0 8 平成 2 4年 度 学 校 基 本 調 査 報 告 : 東 京 都. http://www. t o u k e i . m e t r O . t O k y O . j p /gakkOu/2012/gk12qg1 O O O O . ht , 2 0 1 3年 3月 3日閲覧 m #巾. 4年 度 学 校 基 本 調 査 報 告 : 北 海 道 平成 2. http://www.. l . g . j p / s s / t u k / 0 1 3 s b s/l2.htm,2 0 1 3年 3 p r e f . h o k k a i d O 月 3日閲覧. 2 2 2. 東京学芸大学教授).
(10)
図
関連したドキュメント
つの表が報告されているが︑その表題を示すと次のとおりである︒ 森秀雄 ︵北海道大学 ・当時︶によって発表されている ︒そこでは ︑五
子どもの学習従事時間を Fig.1 に示した。BL 期には学習への注意喚起が 2 回あり,強 化子があっても学習従事時間が 30
■はじめに
1.3で示した想定シナリオにおいて,格納容器ベントの実施は事象発生から 38 時間後 であるため,上記フェーズⅠ~フェーズⅣは以下の時間帯となる。 フェーズⅠ 事象発生後
映画「Time Sick」は主人公の高校生ら が、子どものころに比べ、時間があっという間
巣造りから雛が生まれるころの大事な時 期は、深い雪に被われて人が入っていけ
●生徒アンケート質問 15「日々の学校生活からキリスト教の精神が伝わってく る。 」の肯定的評価は 82.8%(昨年度
学年 海洋教育充当科目・配分時数 学習内容 一年 生活科 8 時間 海辺の季節変化 二年 生活科 35 時間 海の生き物の飼育.. 水族館をつくろう 三年