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刑事訴訟法

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Academic year: 2021

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2019 年度入学試験問題 刑事訴訟法出題趣旨 小問1 本問は、「事案の軽重、立証の難易等諸般の事情を考慮」して、検察官の公訴提起権限を 定める条項を指摘し、その趣旨の説明を求めるものである。刑事訴訟法 248 条が「犯人の 性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないと きは、公訴を提起しないことができる」と定めており、まずは、この条項が根拠として考え ることができる。いわゆる起訴裁量主義(起訴便宜主義)であり、一般的な教科書で示され ているところの趣旨を説明することが期待される。 小問2 本問は、最高裁平成15 年4月 23 日大法廷判決(刑集 57 巻4号 467 頁)が触れるとこ ろの「訴因制度を採る訴訟手続の本旨」の意味について、検討を求めるものである。例えば、 当事者主義を採用していることを条文から指摘した上で、当事者主義の下で採用されてい る訴因制度において、訴因として構成された事実だけが審判の対象であり、訴訟活動はその 点をめぐる攻防に集中されるべき旨を、指針として明らかにするものだと理解する立場が ありうるだろう。 小問3 親告罪である未成年者略取の事件において、告訴権者の告訴を得ないまま、略取の手段と して用いられた暴行の事実のみを取り出して、検察官が公訴を提起した場合、訴訟条件を潜 脱する訴因設定であり、公訴棄却判決が下されるべきだとの見解がある。本問は、そのよう な見解が、最高裁平成15 年4月 23 日大法廷判決において「訴因外の事情に立ち入って審 理判断すべきものではない」とされたことと整合するのか否かを問うものである。訴訟条件 の潜脱の有無を判断するためには、訴因外事実について公判で審理せざるを得なくなるが、 そのことによって生じる弊害と得られる利益を意識するとともに、上記判決との事案の異 同を踏まえて、上述した説示部分の射程が及ぶか否かを検討することが期待される。 以上

参照

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〔追記〕  校正の段階で、山﨑俊恵「刑事訴訟法判例研究」

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