多数のタスクが動作する環境下でのタスク起動応答性評価
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(2) 情報処理学会第 79 回全国大会. S/W. 測定タスクの最大起床時間[μs]. H/W. 表 1:評価環境 評価ボード U00B0021-02-CPU CPU EMMA Mobile1-D ARM Coretex-A9:533MHz I-cache:32KB D-cache:32KB L2 cache:256KB メモリ DDR-SDRAM:64MB OS T-Kernel2.0(オープン版). 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 0. 5. 10. 15. 20. 25. タスク数. 4. 評価方法 4.1. 構成 測定タスク1つと負荷タスクを複数生成し,測 定タスクの起床時間を測定した.負荷タスクの数 は 5,10,15,20 のそれぞれで測定した.T-Kernel では,周期的に実行する処理を実現する場合,周 期ハンドラを用いる.そこで,1 タスクにつき1つ の周期ハンドラを設定し,各周期ハンドラからタ スクの起動 API(tk_sta_tsk)を呼び出すようにし た.周期 Tms,優先度 P であるタスクを{T,P}と 表現する.今回は,測定タスクを{10,3},負荷タ スクを{20,10}とした(値が小さい方が高優先度). また,Tick 周期は 10ms とした. 4.2. 測定ポイント タイマ割込み要求時から,タスクが起床するま での時間を測定した.具体的には,タスク起床直 後に,タイマ割込みのソースとしているタイマ (以降:システムタイマ)のカウンタ値を参照す るようにした.今回の環境では,システムカウ ンタがタイマ割込み発生時に0にリセットされ るため,この値をタスク起床時間と定義できる.. 5. 評価結果 測定した最大起床時間を図1に示す. 横軸が負荷タスクの数,縦軸が測定タスクの最大 起床時間である.負荷タスク数の増加に伴い高優 先度に設定した測定タスクの起床時間が線形に 増加するという結果を得た. なお,T-Kernel のように周期ハンドラをユー ザが実装できる場合,周期ハンドラ内で高優先な 処理を行うことも可能である.しかし,周期ハン ドラを起床する際に参照するタイマイベントキ ューは同時刻のイベントは FCFS 方式で挿入され るため,周期ハンドラの起動順序を保証するこ とはできない.よって周期ハンドラの起動時間も タスクの数に依存する.. 6. 回避方法 5章で示したタスク起床応答性劣化の回避方法 について,以下の 2 通りが考えられる. (a) タスク起床時刻のオフセット調整. 1-22. 図 1:負荷タスク数と測定タスク起床時間 50ms. 新規イベント. :通常イベント :高優先度イベント. 10ms 10ms 20ms 50ms 50ms 80ms 従来方式 50ms 10ms 10ms 20ms 50ms 50ms 80ms 提案方式. ※イベント内の数字は 起床時刻を表す. 図 2:タイマイベントキューのキューイング 方法の改善 OS がタスク起床時刻のオフセットを設定でき る場合,高優先度タスクと低優先度タスクの起床 タイミングをずらすことで回避可能である.た だし,全てのタスクのタイミングを管理する必要 があり,設計工数の増加が予想される. (b) タイマイベントキューのキューイング方法 の変更 高優先度イベントがある場合,そのイベントを 同時刻のイベントの先頭に挿入するよう,タイ マイベントキューを修正することで,特定の周期 ハンドラを優先的に起床できる(図2).この周期 ハンドラ内で高優先度処理を行うことで処理開 始の遅延を回避することが出来る.. 7. おわりに 本研究では,タイマ割込みハンドラによるタ スク起動においてタスク数とタスク起床応答性 能の関係を評価した.その結果,高優先度タスク の起床応答時間が低優先度のタスク数に応じて 長くなることが判明した.そこで,本現象の回避 するための 2 つの方法を示した.今後は本方式 を実装し,評価を行う予定である.. 参考文献 [1] 浦口 正彦 ,石川 知雄:リアルタイム OS の 性能評価に関する研究(1),情報処理学会全 国大会講演論文集,Vol.45,p10-11(1992). Copyright 2017 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..
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