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和歌山県内4地域における小・中学生の生活習慣の違いが心身の健康におよぼす影響と食育について

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はじめに 我が国において食料自給率が40%以下という今日、 次々と輸入食料に農薬や化学薬品の混入が明らかとな ったことは、国民の食生活に不安な状況を生み出して いる。一方ではこのような状況の中で飽食時代を迎え、 メタボリックシンドロームが取りざたされ、国民的な 食生活の改善が話題となっている。このような時代背 景のもとに2005年には食育基本法が成立し、人間の生 涯にわたり、本人はもとより地域、社会、学校教育の それぞれにおいて、安心安全そして美味しく楽しく食 べられるようするにはどうすればよいのかの検討が必 要とされている。現在はもとより将来の食料問題を含 め、今後どのような食生活を送ればよいのか、またそ れを食教育として、また“食育”としてどのように進 めるのか検討が必要であろう。 このような状況のなかで、食育をいっそう進めるた めに、先ずは子どもたちの生活や食生活の実態を明ら かにするための調査を実施した。和歌山は果樹生産の 盛んな地域であるが、生産地と消費地での生活習慣や 食生活がどのように異なるのか、またそのことが心身 の健康にどのような影響を及ぼすのかを明らかにした いと えた。本論文においては、県下4地域における 生活実態の差異と心身の健康状況との関係を明らかに し、今後の食育推進の基礎資料にすることを目的とし た。

和歌山県内4地域における小・中学生の生活習慣の違いが

心身の健康におよぼす影響と食育について

Effect of Lifestyle Differences Among Elementary School Children and

Junior High School Students in Four Areas of Wakayama Prefecture

on Mental and Physical Health

2008年10月3日受理

Summary

A total of 1375 elementary school children and junior high school students in four areas of Wa-kayama prefecture were surveyed by questionnaire about their life-style. The following results were obtained.

1) The percentage of elementary school children who get up before 6:30 am in southern Wakayama was 64.5%, and that in other areas ranged from 45.4 to 50.1%. The percentage of junior high school students who get up before 7:00 am was 59.4% in Wakayama city and 84.1% in southern Wakayama.

2) The average percentage of elementary school children who ate breakfast every day was 80.1% in all four areas and 85.4% in the northern area, and that of junior high school students was 72.0% for all four areas and 78.2% in the northern area.

3) The average percentage of elementary school children with 0∼3 days of absence from school per year was 70.1% for all four areas, and 57.3% in the southern area. The average percentage of junior high school students who has 0∼3 days of absence from school per year was 72.1% for all four areas and 65.7% for the middle part of the prefecture.

4) The average percentage of elementary school children who frequently show symptoms of fatigue and drowsiness was 58.3% for all four areas and that for junior high school students was 66.7%, while it was 75.5% for wakayama city.

5) The average percentage of elementary school children who frequently showed a lack of concentra-tion during lessons was 33.4% for all four areas and 43.3% in the southern area, and that of junior high school students was 44.4% for all four areas.

細 谷 圭 助

Keisuke HOSOTANI

和歌山大学教育学部家政教室

松 浦 善 満

Yoshimitsu MATSUURA

教育実践総合センター

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調査目的 和歌山県下の果実の生産地と消費地4地域を選択し、 小学5年生と中学2年生を対象とし、生活習慣におけ る地域や小学生と中学生の差異を明らかにすることを 目的とした。また同時に心身の健康状況も調べ、生活 習慣との関係についても分析した。また実践の場とし ての家庭科や総合の時間での生徒の状況についても調 べた。 調査方法 調査対象は小学校5年生と中学校2年生で地域は紀 北地域(かつらぎ町等)、和歌山市、紀中地域(有田市 等)、紀南地域(田辺市等)の4地域とした。 調査内容としては児童・生徒の生活習慣、食品摂取 状況、県下の特産果実の摂取状況、心身の健康状況、 家庭科や総合の時間、学校給食について調査したが、 本論文ではそのうちの生活習慣、心身の健康、家庭科 や総合の時間について、地域や学年の違いの視点から 分析した。 ・調査方法と時期は、調査対象校に調査用紙を留置調 査とし、2006年12月10日から2006年12月21日の間に 実施した。 調査人数は、有効回収率が96.7%であり、小学5年 生が564名、中学2年生が811名で合計1375名であった。 詳細は下表の通りである。 調査集計および分析は、マイクロソフトエクセルと アンケート集計・分析ソフトの秀吉(社会情報サービ ス社)を用い、有意差検定はχ 検定を行った。 調査結果および 察 各調査項目と地域、学年との関係をクロス集計し、 帯グラフとして以下に示した。 1. 生活習慣の現状 A. 就寝時間について 小学5年生(図1)の全体では午後11時までに約77% の児童が、午後12時までに約95%が就寝した。地域別 では、紀北が83.3%に対し、和歌山市では、70.8%と 少なかった(p<0.05)。一方、中学2年生(図1)では、 全体で午後11時までのものは26.3%と、小学5年生よ り顕著に少なかった。12時までが66.8%であった。地 域別では、小学5年と同様に和歌山市で就寝時間の遅 い生徒が顕著に多かった(p<0.01)。 文部科学省の協力者会議全国調査(2000年) では、 小学6年生で午後11時より早く寝る児童の割合は66.1 %であったが、和歌山県の本調査では、77.2%と少し 多かった。中学2年生でも全国調査では12時より早く 寝る割合は60.8%であったが、本調査では66.8%と近 い値であった。 B. 起床時間について 小学5年生(図2)では、全体で午前7時頃までに起 床する児童が91.5%であった。地域別では、和歌山市 が少し少ない傾向であった。一方、中学2年生では全 体で71.2%と小学2年生より顕著に少なかった。 表1. 調査対象の学校数と児童・生徒数 ・調査人数 1375 320 415 429 211 合 計 小中学校 811 216 251 218 126 小 計 404 104 108 119 73 女 子 407 112 143 99 53 男 子 9 3 2 2 2 学校数 中 学 校 564 104 164 211 85 小 計 282 50 83 109 40 女 子 282 54 81 102 45 男 子 14 5 3 3 3 学校数 小 学 校 合計 紀南 紀中 和歌山市 紀北 性 別 回収率 97.3% (有効回収率 96.7%) 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 17.4% 41.3% 29.8% 14.3% 44.0% 26.2% 13.1% 21.4% 39.8% 25.2% 15.9% 43.9% 31.1% 14.6% 37.9% 39.8% 和歌山市 (n=206) 紀北 (n= 84) 全体 (n=557) 紀中 (n=164) 紀南 (n=103) 6.1% 3.4% 2.0% 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 9.2% 23.9% 40.5% 22.1% 25.6% 41.6% 24.0% 13.6% 32.4% 37.6% 13.1% 10.4% 19.9% 42.2% 23.9% 19.1% 40.9% 27.9% 和歌山市 (n=213) 紀北 (n=125) 全体 (n=804) 紀中 (n=251) 紀南 (n=215) 2.4% 0.0% 5.8% 4.9% 2.9% 3.7% 2.4% 3.0% 4.9% 2.9% 0.0% 0.7% 3.5% 0.8% 3.2% 4.8% 0.5% 2.8% 0.8% 2.8% 0.9% 5.1% 6.0% 9時より早く 10時より早く 11時より早く 12時より早く 午前1時より早く 午前1時よりおそく 図1 あなたは普通の日(月∼金曜日)何時ごろねますか の回答と地域の関係 和歌山大学教育学部紀要 自然科学 第59集 (2009) (人)

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特に和歌山市では59.5%と少なく、小学5年生と同 傾向であった(p<0.01)。このように起床時間が遅く なるのは、就寝時間が遅いためと えられる。紀南で は、小学5年も中学2年も起床時間の早い児童・生徒 が多かった。 C. 朝食の摂取について 朝食摂取については食育指導においては重要な課題 である。小学5年生(図3)において全体では 朝食を 摂らないで学校に行くことはない が80.1%、 時々あ る や よくある を合わせると18.0%であった。地 域別では紀北で欠食なしが85.4%と高く、紀中で77.4 %と低かった。中学2年生では、全体で欠食なしが72.0 %と、小学生より低かった(p<0.01)。地域別では、 小学5年とほぼ同様な傾向で、紀中で低かった。 朝食欠食の原因の一つとして起床時間が えられる。 小・中学生とも紀北では欠食しない割合が高いが、起 床時間も早かった。また和歌山市は起床時間が遅いが、 欠食する割合も高い傾向がみられた。しかし、紀中で 小・中学とも欠食割合が高いのは別の要因も加わって いると えられる。 文部科学省の協力者会議の全国調査(2000年) では、 今朝朝食食べた 児童生徒の割合は、小学4年生男 子では、97.1%、女子では97.5%であった。中学2年 生では、男子が91.3%、女子が93.9%であった。これ らに比較するとこの度の和歌山のいずれの値もかなり 低いと えられる。平成17年(2005)11月の厚生労働省 国民健康・栄養調査報告 では、15∼19才の朝食摂取 度は ほとんど毎日食べる が77.3%、 週2∼3日食 べない 10.8%、 週4∼5日食べない 3.8%、 ほと んど食べない 8.1%であった。本調査より少し年齢が 高いため低い値になったと えられる。 また、朝食欠食の理由は、最も多いのが 食欲がな い で、次に多いのが 起きるのが遅く食べる時間が ない であり、朝食の意義を始め生活習慣の指導が必 要としている 。その原因と対策について検討が必要 である。 D. 朝食と家族との関係について 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 41.1% 31 46. 34.5% 12.7% 44.0% 8% .0% 31.0% 16.7% 41.6% 21.9% 34.0% 9.6% 46.6% 21.1% 29.4% 11.7% 28.8% 47.1% 46.2% 17.3% 和歌山市 (n=209) 紀北 (n= 84) 全体 (n=560) 紀中 (n=163) 紀南 (n=104) 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 23.9% 46.9% 15.8% 16.9% 22.4% 47.2% 和歌山市 ( 16.0% 32.2% 40.7% 63.2% 13.6% 25.9% 44.6% n=201 17.9% 14.0% 55.6% ) 紀北 (n 19.6% 和歌山市 (n=214) 紀北 (n=125) 全体 (n=804) 紀中 (n=251) 紀南 (n=214) 3.2% 1.1% 0.4% 2.4% 3.6% 2.4% 0.0% 3.8% 0.5% 0.5% 4.3% 6.1% 1.2% 0.6% 1.0% 5.8% 1.0% 0.0% 1.7% 5.7% 4.0% 0.9% 2.4% 5.6% 4.8% 1.6% 1.4% 3.7% 0.9% 1.6% 6.4% 3.2% 0.4% 1.9% 7.0% 0.9% 0.9% 6時より早く 6時ごろ 6時30分ごろ 7時ごろ 7時30分ごろ 8時ごろ 8時より遅く 図2 あなたは普通の日(月∼金曜日)の朝いつごろ 起きますか の回答と地域の関係 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 14.2% = 80) 全 80.1% 体 (n=5 85.4% 15.4% 21) 紀中 80.3% 15.2% (n=15 77.4% 14.6% 5) 紀南 ( 79.6% 和歌山市 (n=208) 紀北 (n= 82) 全体 (n=557) 紀中 (n=164) 紀南 (n=103) 3.8% 2.0% 6.1% 0.0% 2.9% 1.4% 4.3% 3.0% 2.9% 2.9% 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 18.6% n= 95) 72.0% 13.7% 7.1% 7 78.2% 18.9% .5% 10 70.8% 20.4% .0% 8. 69.6% 19.2% 5% 72.3% 和歌山市 (n=212) 紀北 (n=124) 全体 (n=799) 紀中 (n=250) 紀南 (n=213) 6.8% 2.6% 5.6% 2.4% 7.5% 2.8% 6.8% 3.2% 6.6% 1.9% 少ない 時々ある よくある 朝食は食べない 図3 朝食を食べないで学校に行くことがありますか の 回答と地域の関係 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 19.8% 27.3% 52.9% 13.8% 18.8% 67.5% 22.4% 30.8%

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近年の家族形態や生活習慣の変化に伴って家族と朝 食をともにすることが少なくなる傾向があると言われ ている。調査結果を図4に示した。 家族と一緒に食べると答えたのは、小学5年生の全 体では、52.9%であり、地域的には紀北や紀南に比べ 和歌山市や紀中で顕著に低かった(p<0.05)。中学2 年生では、全体で28.8%と小学生の約半分であった。 地域差はみられなかったが、紀中で低い傾向であった。 文部科学省2000 の調査結果では、家族の誰かと食 べたのは、小学4年生男子で82.9%、女子で87.0%、 中学2年生男子で66.4%、女子で70.7%であった。和 歌山県の場合、小学生や中学生でも家族と一緒に食べ る割合が極めて低く、一人で食べる場合が小学5年、 中学2年ではそれぞれ27.3%および52.3%であった。 2. 各地域における心身の健康状況 心身の健康に関する7項目(表2,3参照)の調査を 行い、そのうちの5項目の結果について以下に示した。 A. 昨年1年間に学校を病気で何日休んだか に ついて 小学5年生では、0∼3日/年 休んだ児童の割合 は、全体で70.1%で紀南では57.3%と低かった。中学 2年生では、72.1%で紀中では65.7%と低い傾向が見 られた。 性別の比較(図省略)では有意差(p<0.05)が見られ た。 11日以上 休む割合が、女子が5.1%で、男子の 2.7%より少し多かった。 B. 肩がこったり腰が痛いことがあるか について 図6に示すように小学校5年生において 時々ある と よくある を合わせると、全体で36.3%であった。 地域差は見られなかった。中学2年生では、全体で57.1 %で、特に和歌山市で67.8%と顕著に高かった(p< 0.01)。 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 18.9% 52.3% 28.8% 17.8% 52.5% 29.7% 15.8% 53.7% 30.5% 23.8% 52.8% 23.4% 16.9% 50.3% 32.8% 和歌山市 (n=203) 紀北 (n=118) 全体 (n=751) 紀中 (n=235) 紀南 (n=195) 家族と 一人で 同じくらい 図4 朝食は家族といっしょに食べますか の 回答と地域の関係 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 18.2% 70.1% 11.1% 12.3% 74.1% 16.2% 74.0% 18.5% 71.3% 11.7% 26.2% 57.3% 和歌山市 (n=204) 紀北 (n= 81) 全体 (n=545) 紀中 (n=157) 紀南 (n=103) 3.9% 2.5% 6.4% 3.4% 5.7% 4.5% 4.9% 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 16.0% 72.1% 12.8% 77.6% 16.1% 73.0% 20.3% 65.7% 12.7% 75.5% 和歌山市 (n=211) 紀北 (n=125) 全体 (n=799) 紀中 (n=251) 紀南 (n=212) 3.9% 2.4% 6.6% 4.3% 4.0% 4.2% 0∼3日 4∼6日 7∼10日 11日以上 図5 昨年1年間に病気で何日ぐらい学校を 休みましたか の回答と地域との関係 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 15.2% 21.1% 35.3% 28.3% 15.7% 19.3% 34.9% 30.1% 14.0% 22.2% 34.8% 29.0% 15.9% 22.6% 32.9% 28.7% 16.3% 18.3% 40.4% 25.0% 和歌山市 (n=207) 紀北 (n= 83) 全体 (n=558) 紀中 (n=164) 紀南 (n=104) 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 26.1% 31.0% 28.0% 14.9% 29.0% 31.5% 30.6% 8.9% 30.8% 37.0% 19.0% 13.3% 24.3% 28.7% 31.9% 15.1% 22.0% 27.6% 30.8% 19.6% 和歌山市 (n=211) 紀北 (n=124) 全体 (n=800) 紀中 (n=251) 紀南 (n=214) まったくない たまにある 時々ある よくある 図6 肩がこったり腰が痛いことがあるか の 和歌山大学教育学部紀要 自然科学 第59集 (2009) 7.2% 7.5% 7.9% 10.0% 8.0%

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C. 体のだるさや疲れを感じる ことについて 小学5年生では、図7に示すように 時々ある と よくある を合わせると、全体で58.0%と多かった。 地域別では、紀南で61.6%と高い傾向であった。中学 2年生では、全体で66.7%と高く、地域別では和歌山 市で75.5%と顕著に高かった(p<0.01)。 D. 授業中に集中できない ことについて 小学5年生では、図8に示すとおり全体では よく ある や 時々ある を合わせると33.4%であった。 地域別では和歌山市が26.5%と低いのに対し、紀中や 紀南で高く、紀南では43.3%であった。中学2年生で は、全体では44.4%と小学5年生より高かった。地域 的な差は見られなかった。性別(図省略)で比較すると 有意差(p<0.05)が見られ、男子において よくある が少し多い傾向であった。 学校教育においては、授業への集中力は極めて重要 であるが、現実的には小学生はもとより中学生におい ては、半数近くが授業への集中力が低下していること から、その原因を解明することは極めて重要である。 次の項において、この点に関して検討する。 E. ちょっとしたことですぐイライラする ことに ついて 小学5年生では、図9に示すように全体では、 よく ある や 時々ある を合わせると38.1%であった。 和歌山市が26.4%と低いのに対し、紀中では、47.0% と著しく高かった(p<0.01)。中学2年生では、全体 で45.6%と小学生より高かったが、地域的な差は見ら れなかった。 文部科学省の協力者会議全国調査(2000年) では、 私はイライラしている の問いに対し、 よくあては まる と答えた割合は、小学6年生の男子および女子 はそれぞれ9.9%と10.9%であり、中学2年生はそれぞ れ16.9%と15.1%であった。 ややあてはまる と答え た割合は、小学6年生ではそれぞれ28.1%と29.1%で あり、中学2年生ではそれぞれ36.2%と37.5%であっ た。 よくあてはまる と ややあてはまる を合わせ ると40%∼53%がイライラしている。この結果は、本 調査と類似の傾向であった。 このような状況からどのようにして児童・生徒のイ ライラ感を除去するのかが、食育の課題でもある。 図7 体がとてもだるいとか、疲れたと感じることが ありますか の回答と地域の関係 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 29.0% 29.3% 30.9% 10.7% 25.0% 29.8% 32.1% 13.1% 27.8% 29.2% 30.1% 12.9% 28.4% 31.5% 32.7% 35.6% 26.0% 28.8% 9.6% 和歌山市 (n=209) 紀北 (n= 84) 全体 (n=559) 紀中 (n=162) 紀南 (n=104) 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 31.7% 35.0% 26.7% 38.4% 27.2% 26.4% 41.5% 34.0% 20.8% 25.5% 39.4% 27.9% 25.2% 35.5% 31.3% 和歌山市 (n=212) 紀北 (n=125) 全体 (n=802) 紀中 (n=251) 紀南 (n=214) まったくない たまにある 時々ある よくある 6.6% 3.8% まったくない たまにある 時々ある よくある 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 16.8% 16.6% 36.7% 29.9% 13.3% 14.5% 37.3% 34.9% 13.0% 13.5% 38.0% 35.6% 20.7% 18.3% 36.6% 24.4% 21.2% 22.1% 33.7% 23.1% 和歌山市 (n=208) 紀北 (n= 83) 全体 (n=559) 紀中 (n=164) 紀南 (n=104) 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 和歌山市 (n=212) 紀北 (n=125) 全体 (n=802) 紀中 (n=251) 紀南 (n=214) 19.0% 25.4% 38.8% 16.8% 17.6% 26.4% 40.0% 16.0% 21.2% 25.5% 39.2% 14.2% 19.1% 23.9% 39.4% 17.5% 17.3% 26.6% 36.9% 19.2% 図8 授業中、ほかのことが気になり授業に集中できない ことがあるか の回答と地域の関係 7.4% 7.2% 8.0% 7.9%

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3. 生活習慣と心身の健康との関係 生活習慣の現状と心身の健康状態の調査結果からこ れらの関係を調べることにより、生活習慣が心身の健 康に及ぼす影響を検討した。これらのクロス集計を行 い、相互の関係を示すクラメールの連関係数を求め、 有意差をカイ二乗検定で判定し、p値が0.05以下(p< 0.05)、すなわち危険率5%以下を統計的に有意差あり とした。なおクラメール連関係数は以下のようにした。 C:クラメールの連関係数(独立係数) (0≦C≦1) (χ はカイ二乗値、Nは度数の総和、 kはカテゴリー数の小さい方) 小学5年生について、表2に示すとおり、就寝時間 との関係でp値が0.05以下の心身の健康項目は、肩こ り腰痛 、 だるいと疲れ 、 授業に集中 の関係であ る。起床時間と心身の健康項目との関係では、 学校に 行くのがいや で、朝食欠食との関係では 病気で何 日休む であった。中学2年生では、表3で示すよう に、就寝時間と心身の健康項目との関係で有意な関係 が見られたのは、 肩こり腰痛 、 だるいと疲れ 、 頭 痛と腹痛 、 授業に集中 、 イライラする であった。 この他、起床時間とは3項目、朝食欠食とは、3項目、 家族と朝食をとるとの関係では、1項目であった。 これらの相関関係の中での代表例を以下4件帯グラ フで示す。まず小学5年生で就寝時間と授業に集中で きないとの関係を図10に示した。就寝時間が遅くなる に従い授業に集中できないことがよくあると答え得た 児童の割合が顕著に増加した(p<0.01)。 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 21.3% (0.01 16.8% 37.4% 1) 原因の 24.5% 19.0% わからない 23.8% 29.8% 頭痛や腹痛 27.4% 13.2% があるか 0 13.2% 42.6% .095 ( 30.9% 29.9% 0.038 17.1% 36.6% ) 0.08 16.5% 25.5% 0 (0.0 17.6% 34.3% 92) 0. 22.5% 和歌山市 (n=204) 紀北 (n= 84) 全体 (n=554) 紀中 (n=164) 紀南 (n=102) 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 23.4% 121 (0 22.2% 39.0% .008) 15.3% 24.8% 0.189 20.0% 40.8% (0.00 14.4% 20.8% 0) 体がだ 26.4% 40.1% るいとか、 12.7% 22.7% 疲れたと感 19.9% 39.8% じること 0 17.5% 26.2% .089 ( 22.0% 36.0% 0.068 15.9% 和歌山市 (n=212) 紀北 (n=125) 全体 (n=802) 紀中 (n=251) 紀南 (n=214) まったくない たまにある 時々ある よくある 図9 ちょっとしたいやなことですぐイライラすることが ありますか の回答と地域の関係 χ N(k−1) C= 表2. 小学5年生における生活習慣と心身の健康との関係 0.065 (0.604) 0.072 (0.464) 0.131 (0.048) 0.095 (0.451) 体調が悪くないのに 学校に行くのが 嫌なことがあるか 0.043 (0.922) 0.040 (0.977) 0.123 (0.120) 0.092 (0.526) 少しの嫌なことで すぐイライラすること 0.070 (0.522) 0.078 (0.338) 0.126 (0.088) 0.139 (0.007) 授業に集中できない ことがあるか 0.089 (0.208) 0.089 (0.158) 0.106 (0.404) 0.102 (0.297) 原因のわからない 頭痛や腹痛があるか 0.071 (0.513) 0.051 (0.886) 0.117 (0.201) 0.126 (0.035) 体がだるいとか、 疲れたと感じること 0.066 (0.601) 0.083 (0.241) 0.125 (0.100) 0.125 (0.038) 肩こり、腰痛があるか 0.098 (0.130) 0.103 (0.049) 0.100 (0.570) 0.097 (0.570) 昨年1年間に病気で 何日学校を休んだか 朝食を 家族と 食べるか 朝食を 食べない こと があるか 何時頃に 起きますか 何時頃に 寝ますか 生活習慣 心身の健康状態 数字はクラメール連関係数、( )内はp値 表3. 中学2年生における生活習慣と心身の健康との関係 0.082 (0.119) 0.107 (0.001) 0.111 (0.043) 0.101 (0.061) 体調が悪くないのに 学校に行くのが 嫌なことがあるか 0.070 (0.275) 0.101 (0.004) 0.083 (0.056) 0.145 (0.000) 少しの嫌なことで すぐイライラすること 0.080 (0.144) 0.113 (0.000) 0.088 (0.415) 0.137 (0.000) 授業に集中できない ことがあるか 0.056 (0.577) 0.087 (0.037) 0.094 (0.262) 0.112 ) 0.080 (0.090) 0.118 (0.014) 0.145 (0.000) 肩こり、腰痛があるか 0.053 (0.657) 0.058 (0.538) 0.098 (0.188) 0.078 (0.490) 昨年1年間に病気で 何日学校を休んだか 朝食を 家族と 食べるか 朝食を 食べない こと があるか 何時頃に 起きますか 何時頃に 寝ますか 生活習慣 心身の健康状態 数字はクラメール連関係数、( )内はp値 和歌山大学教育学部紀要 自然科学 第59集 (2009)

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次に、図11に示すとおり中学2年生の就寝時間が遅 くなるほど授業に集中できないことが全くないと答え た児童の割合が顕著に減少した(p<0.01)。 図12に示すように中学2年生の朝食欠食ある生徒ほ ど授業に集中できないことがよくあると答えた生徒の 割合が著しく増加した(p<0.01)。 図13には中学2年生の朝食欠食とすぐイライラする ことの関係を示したが、朝食を欠食するほどイライラ することがよくあると答えた生徒の割合が増加した (p<0.01)。 さらに、中学2年生の体の状態と心の状態との関係 を図14と図15に示した。体のだるさや疲れを感じるこ とがよくある生徒ほど精神的に授業に集中できないこ とがよくある生徒が多い関係が見られた(p<0.01)。 また、図15では、だるさや疲れを感じることがよくあ る生徒ほどすぐにイライラすることがよくある生徒の 割合が顕著に多い結果となった(p<0.01)。このよう な関係は、著者らの1999年の中学生対象の調査結果で も、体の状態訴え数と心の状態訴え数が相関関係のあ ることを報告した 。 精神的に安定し、授業に集中でき、すぐにイライラ せずに対応できる状態の中学生や小学生を増やすこと は、教育現場においても極めて重要である。 食育を通してそのような指導を実施するとすれば、 身体の健康状態が疲れやだるい状況が少なくなる指導 が必要であり、それはまさしく生活習慣において就寝 の時間を早くし、朝食欠食をなくする指導は重要であ ることが、あらためて明らかになった。従って、今後 においては、この事実を再認識し、どうすれば生活習 慣が改善できるか、その方法論の検討が必要と える。 図12 中学2年生の朝食欠食と授業で集中できないことの関係 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 19.0% % 36.6 25.3% 38.9% % 8.8% 16.8% 17.1% 3 30.0 24.4% 41.4% % 2.4% 17.1% 16.2% 14.7% 28.4% 36.5% 10.9% 18.9% 33.3% 44.1% 31.5% 25.9% 40.0 9.3% 52.4% % 14. 9.5% 23.8% 5% 16. 14.3% 時々ある (n=148) ない (n=573) 合計 (n=796) よくある (n= 54) 朝食は 食べない (n= 21) まったくない たまにある 時々ある よくある 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 19.0% 7% 34. 25.3% 38.8% 5% 39. 16.9% 16.7% 33.3% 5% 15. 50.0% 14.3% 8% 23. 25.0% 39.3% 7% 28. 21.4% 14.0% 1% 30. 20.8% 41.6% 9% 20. 23.6% 13.8% 6% 10時 27.4% 41.8% より 24. 16.9% 10時より 早く (n= 28) 9時より 早く (n= 6) 合計 (n=801) 11時より 早く (n=178) 12時より 早く (n=325) 27.7% 7% 早く ( 28.8% 32.5% n=165 11.0% 32.9% ) 9時より 20.5% 35.6% 早く (n= 11.0% 1時より 早く (n=191) 1時より 遅く (n= 73) まったくない たまにある 時々ある よくある 図11 中学2年生の平日何時に寝るかと授業に 集中できないことの関係 まったくない たまにある 時々ある よくある 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 23.6% 34) 合計 22.1% 38.9% (n=55 15.3% 21.5% 4) 11時 20.4% 42.2% より 早く ( 15.9% 23.6% n=228 29.1% 30.4% ) 12時よ 16.9% 37.0% り 早く (n 20.4% 35.2% 47.6% = 97) 3 23.8% 19.0% 1.6% 9.5% 時々ある (n=148) ない (n=573) 合計 (n=796) よくある (n= 54) 朝食は 食べない (n= 21) 図13 中学2年生の朝食欠食とすぐにイライラするかとの関係 7.4% 図14 だるい疲れたと感じる(表側) と 授業に集中できない(表頭) との関係 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 19.0% 21.1% 25.4% 38.8% 26.3% 16.8% 54.5% 15.1% 26.4% 21.1% 50.9% 8.9% 18.2 9 19.6% 46.7% .1% % 1 24.8% 15.3% 時より 早 1 28.5% 44.5% 8.2% く 11.7% 33.9% (n= 19 29.1% 28.3% ) 1時よ 8.7% たまに ある (n=214) まったく ない (n= 53) 合計 (n=802) 時々ある (n=281) よくある (n=254) まったくない たまにある 時々ある よくある 7.5% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 17.0% り 遅く (n 16.4 = 11) まったくない たまにある 時々ある よくある 図10 小学5年生の就寝時間(表側)と授業で 集中できないこと(表頭)の関係

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4. 家庭科や総合学習での調理や学校給食について 食育を実践できる教科として家庭科、生活科、総合 の時間があり、また給食の時間などでの指導が えら れる。そこでこれらの時間に対する児童生徒の実態に ついて調査結果を以下に示す。 A. 家庭科や総合の時間でおやつや料理を作る ことについて 小学5年生では、全体で 大好き と答えた割合は 64.3%であり、地域別では紀南が57.3%であるのに対 し、紀中では73.8%であった。中学2年生では、全体 で36.3%と小学5年生より著しく低く、地域別では紀 中 が31.1% に 対 し 和 歌 山 市 で は46.0% と 高 か っ た (p<0.05)。 小学生と中学生の比較では、中学生の方が 大好き と答えた割合が 1/2であった。食育の実践指導におい て、小学5年生の方が受け入れやすい状況に有ること が明らかになった。一方、中学校では、小学生に比べ 大好き が半減したが、 好き を合わせると81.4% であり、食育の実践においては、工夫をすれば可能で あろうと えられる。 B. 学校給食の実施状況について 小学生については、全体で ある が86.4%であっ たが、紀北では36.9%、紀南が78.6%と低かった。中 学生については、全体で45.6%であり、和歌山市が0 %、紀南が33.2%、紀北が34.4%と低かった。家庭科 教育研究者連盟では、学校給食を通して食を知り、楽 しみ、地産地消を学ぶ実践を紹介 しているが、学校給 食の食育に果たす役割は極めて大きく、その実施率の 向上が望まれる。 都道府県別学校給食実施状況(平成18年5月1日現 在)によると和歌山県での実施率は公立小学校児童数 に対しては、90.7%、公立中学校(生徒数)では35.3% であった。なお全国平 は、前者が、99.9%、後者が 86.0%であった。和歌山県下の実施率が低いのは少な くとも10年以上、さらに長期にわたり続いており、改 善が望まれるところである。 和歌山大学教育学部紀要 自然科学 第59集 (2009) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 23.4% 22.2% 39.0% 15.3% 9.4% 13.2% 24.5% 52.8% 15.0% 51.4% 23.4% 19.6% 24.9% 44.1% 11.4% 41.7% 27.2% 26.0% たまに ある (n=214) まったく ない (n= 53) 合計 (n=802) 時々ある (n=281) よくある (n=254) まったくない たまにある 時々ある よくある 5.1% 図15 中学2年生の だるい疲れを感じる(表側) と すぐにイライラすること(表頭) の関係 10.3% 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 22.9% 64.3% 29.8% 58.3% 24.9% 62.7% 9.8% 14.0% 73.8% 10.7% 27.2% 57.3% 和歌山市 (n=209) 紀北 (n= 84) 全体 (n=560) 紀中 (n=164) 紀南 (n=103) 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 14.6% 45.1% 36.3% 10.4% 52.0% 33.6% 12.7% 38.0% 46.0% 14.7% 50.2% 31.1% 19.0% 41.9% 34.3% 和歌山市 (n=213) 紀北 (n=125) 全体 (n=799) 紀中 (n=251) 紀南 (n=210) 2.7% 1.2% 2.4% 2.4% 4.9% 4.0% 4.0% 3.3% 4.0% 4.8% 大好き 好き あまり好きでない 好きでない 図16 家庭科 や 総合の時間 でおやつや料理を 作るのが好きですかの回答と地域の関係 10.2% 10.7% 10.0% 小学5年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 13.6% 86.4% 63.1% 36.9% 100.0% 99.4% 21.4% 78.6% 和歌山市 (n=209) 紀北 (n= 84) 全体 (n=559) 紀中 (n=163) 紀南 (n=103) 中学2年 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 54.4% 45.6% 65.6% 34.4% 99.5% 100.0% 66.8% 33.2% 和歌山市 (n=213) 紀北 (n=125) 全体 (n=800) 紀中 (n=251) 紀南 (n=211) 0.0% 0.6% 0.5% 0.0% ある ない 図17 あなたの学校では給食がありますか の回答と 地域の関係

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これまでみてきたように中学生より小学生の方が心 身の健康状況が良好である結果であったが、その要因 には様々なことがあると えられる。その一つとして 学校給食は心身の健康に重要な役割を果たしていると えられる。特に小・中学生は成長期であり身体形成 とその活発な活動量にはバランスの良い栄養素の十分 な供給が必要である。この面でも学校給食による児童 生徒全員への給食は重要な意味を持っている。 要旨 小学5年生と中学2年生を対象とし、地域は和歌山 県下の紀北、和歌山市、紀中、紀南の4地域で調査を 行い、その1375名の集計と分析を行った。 1. 起床時間については、小学5年生の場合、6時30 分までに起きる児童が紀南では64.5%で、他の地 域(45.4∼50.1%)より早起きをする児童が多かっ た。中学2年生の場合、7時までに起きる生徒は、 和歌山市では59.4%で、紀南の84.1%に比べて少 なかった。このように中学生は小学生に比べ遅い 生徒が多かった。 2. 朝食摂取については、小学5年生の場合、毎日摂 取する児童は全体平 で80.1%であり、紀北(85.4 %)で少し高かった。中学2年生の場合、毎日摂取 は全体平 で72.0%で紀北(78.2%)が少し高かっ た。このように朝食摂取は中学生が小学生より有 意に低かった。 3. 1年間に病気で何日休むかについて、小学5年生 では、0∼3日が、全体平 では70.1%であった が、紀南では57.3%で低かった。中学2年生では 全体平 が72.1%だが、紀中で65.7%と低かった。 4. 体がとてもだるいとか疲れを感じることがあるか について、小学5年生では、よくあると時々ある を合わせると、全体平 では58.3%であった。中 学2年生では、66.7%と多かった。中学2年生で、 和歌山市では75.5%と、特に多かった。 5. ほかのことが気になり授業に集中できないことが あるかについて、小学5年生では、よくあると時々 あるを合わせると、全体平 では33.4%であるが、 紀南では43.3%と高く、有意差がみられた。中学 2年生では、全体平 では44.4%であり、地域差 はみられなかった。 6. 就寝時間や朝食欠食などの生活習慣は、体のだる さや疲れなどの健康状態、さらには授業に集中で きないことやすぐにイライラすることなどの精神 的な不安定性とも深く関わっていることを示唆す る結果を得た。 7. 県内においても各地域には様々な事情があり生活 習慣や え方、給食の有無など異なり、意識、実 践も異なることが明らかとなった。従って食育を 進めるにあたっては、各地域の実情を調査し、状 況に応じた食育指導をすることが必要であると えられる。 謝辞 本研究を遂行するにあたり、ご協力をいただいた 平谷善彦氏(元和歌山県公立中学校校長)、神山求実先 生(和歌山大学附属小学校栄養教諭)に厚くお礼申し上 げます。また、食生活調査にご協力いただいた調査対 象校の先生方や児童生徒の皆さんに感謝申し上げます。 引用文献 (1) 文部科学省:心の健康と生活習慣に関する指導(2003) (2) 健康・栄養情報研究会編:国民健康・栄養の現状、第一出 版(2008) (3) 坂本元子編集:こどもの栄養・食教育ガイド、90∼92頁、 医歯薬出版(2006) (4) 細谷圭助:中学生の食生活内容が心と体の健康に及ぼす 影響について、和歌山大学教育学部紀要(自然科学)第57 集、pp.19∼27(2007) (5) 家庭科教育研究者連盟:こどもの生活とつながる食育、 107∼124頁、日本標準(2008)

参照

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