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一人会社と英法系会社法における規制 (二) 一一イギリス法およびオーストラリア法の立場一一

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(1)

175一一『奈良法学会雑誌』第12 3・4号 (2000年 3月) 〈 論 説 〉

人会社と英法系会社法における規制(一

!ーーイギリス法およぴオーストラリア法の立場││

一 は じ め に 二イギリス会社法による一人会社の容認 (一)一九九二年会社法規則制定前のイギリス会社法の立場 (二)一九九二年の一人会社に関する会社法規則の制定 三現行イギリス会社法における一人会社の規制 (一)一人私会社の設立 (二)一人私会社の組織・運営(以上、本誌第一

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巻三・四号) 四現行オーストラリア会社法における一人会社の規制 (一)オーストラリア会社法の実質的統一と私会社制度の変遷 (二)一九九五年第一次会社法簡素化法による一人会社の容認 ( 1 ) 一人私会社の設立 ( 2 ) 一人私会社の組織・運営(以上、本号)

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(2)

第12巻 3・4号一一 176 五 両 法 制 の 比 較 検 討 と そ の 示 唆

現 行 オ ー ス ト ラ リ ア 会 社 法 に お け る 一 人 会 社 の 規 制 (

、・〆 オーストラリア会社法の実質的統一と私会社制度の変遷 ( 1 ) 連邦会社法制定を通じてのオーストラリア会社法の実質的統 現在のオーストラリアは、周知のようにイギリスの植民地から脱却した連邦制の国家であり、 ニ ュ

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・サウス・ウ エールズ、ヴィクトリア、クイーンズランド、西オーストラリア、南オーストラリア、タスマニアの六州

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と 、 首都特別地域(﹀

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同 ) の 三 つ の 準 州 ( 、 H ,

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をもって構成されている。会社立法権は、憲 法上これら各州に属するものとされているので、これまで各州ごとに会社法が制定されてきたが、州法の規制内容が 異なることによる企業活動の支障を除去する目的で 一九六一年から一九六三年にかけて各州が立法モデルとしての 統一会社法(白色

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にもとづく州会社法を可決成立させ、また準州には連邦政府がほぼ同一内容 ( 1 ) の 会 社 勅 令 ( 円 。

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を制定して統一を図ったという経緯がある。 しかし、統一法は当初は画期的な成果といわれたが、 その後の経験は、改革をさほど伴っていなかったこともあっ て、技術的にも失敗であり、不完全な法の統一はその時点での可能性を示す以上のものではないことを証明したと評 ( 2 ) されている。特に投資者保護の点で欠陥を露呈したことから、同法の問題点を検討したイ

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グルストン委員会日

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・ 件 。 ロ 円 。

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報告書の勧告の多くが 一九七一年から一九七二年にかけて立法化された。それでも統一を維持す ることは容易ではなく、インサイダー取引に関する統一立法とは異なる幾つかの離脱があり、またニュ!・サウス・

(3)

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ルズ州は他の州法とは異なる規定を採択した。さらに証券業や証券取引に関して連邦レベルと州とで別個の立 法がなされたことや、連邦政府による一方的な全国会社法制定の試みなどを経て、 一九八九年に連邦議会は州の協力 を必要としない会社および証券に関する全国立法としての一九八九年連邦会社法 ( h o 弓 oE 昨 日

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﹀ 旦 ) と 、 同 時 に 会 社 規制を管轄するオーストラリア証券委員会法(﹀

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ロ ﹀ n H ) と を 制 定 し た 。 ﹂ れ に 対 し ニ ュ

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・サウス・ヴェールズ、西オーストラリア、南オーストラリアの三州から連邦最高裁判所に対 し連邦の立法権の範囲を争う憲法訴訟が提起され、裁判所は前記の連邦会社法につき違憲判断を下した。そのため連 邦政府と各州間で一九八九年会社法の運用をめぐって協議され 一 九 九

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年に合意が成立した。その結果、会社法お よぴオーストラリア証券委員会法の適用範囲は首都特別地域に限定されるが、 その内容は各州および北部特別地域に ついては州法および準州法として採択され、形式的には州法・準州法であるが実質的には連邦を通じての会社法の統 一が漸く実現されることになった。そこで、以下において、本稿ではこの一九八九年法をオーストラリア会社法とい ( 3 ) う こ と に す る 。 オーストラリア会社法における私会社制度の変遷 ( 4 ) ( 5 ) すでに別稿で紹介したこともあるが、オーストラリアにおける私会社(胃 c 胃 ぽ

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制度の法定は、意外 ( 2 ) にもイギリス法に先行するものであった。イギリスでは一八六二年の会社法にもとづいて設立された多くの株主数の 少ない会社が、株式を公募することもなく株式の譲、渡を制限して活動していた。したがって、私会社守ユ

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℃ 山 口 可 ) と い う 概 念 は す で に 一 八 六

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年代から経済社会においてひろく認識されていたが、それを法形態として法認し たのは一九

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七年の会社法であった。会社企業の実態はオーストラリアでも同様であったから、 一八九五年に公表さ れたイギリス会社法改正に関するデ 1 ヴィ委員会(ロ

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認 可 打 。

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の勧告をいちはやく一八九六年のヴィクトリ

(4)

第12巻3・4号一一 178 ア州会社法が採択して、会社を公募会社守口

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宮口可)と私会社に区分して、私会社制度を法定して以来、他州 法にもそれが急速に普及することになった。 もっとも、オーストラリアにおける会社の基本形態が、株式会社

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可 各 釦 話 回 ) と 保 証 有 限 責 任 会 社

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-であることは、他の英法系諸国法の ( 7 ) 場合と同一である。当時はこれらのすべての会社について、株式や社債の公募ができる公募会社と非公開の私会社の 区分が適用されたが、実際には会社形態選択の実態を反映して実質的には株式会社の区分として機能したことも、他 の諸国におけるとほぼ同様である。ただ、前記の一八九六年のヴィクトリア州法が定めた私会社の要件は、イギリス 法のそれと必ずしも同一ではない。同法二条は、私会社を、

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)

社員数が二五人以下であり、 ( U U ) 社員以外の者から 資金の借入をしておらず、(出)その商号の一部に私会社たることを示す

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匂 江 巳 自 ・ 可 ま た は そ の 略 語 た る

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・ 3 の 語 を 使 用 し 、 か つ ( -W ) その他の若干の子続的要件を充たすものをいう、 としていた。社員数の制限がイギリス法の五

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人以下に対し、二五人以下とされていたのは、 ( 8 ) としていたからであろう。 おそらく当時のオーストラリアにおける企業実態と企業規模を前提 それが、既述の一九六二年の統一会社法(巴

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同 百 円 。

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﹀ ♀ ) の も と で 、 一九四八年のイギリス会社法にな らってほぽ同一の私会社たるための要件が規定されることになった。すなわち、基本定款または附属定款をもって、

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)

株式の譲渡を制限し、 ( H n ) 社員数を五

O

人以下に制限し ( -W ) (出)株式または社債の公募を禁止するとともに 一定期間にわたる、もしくは払込の催告で支払われる金銭の会社への預託を公衆から受けることを禁止することであ り、それに商号の一部に私会社たることの表示守々・)が必要とされた ( 統 一 法 一 五 条 一 項 ・ 二 二 条 五 項 ) 。 そ し て 、 この私会社以外の会社が公募会社とされ(統一法一五条一一項)、私会社には公募会社に適用される会社法規制の一部の

(5)

適用免除が認められた。 それに加え、統一会社法は 一九四八年のイギリス会社法にならい、この私会社をさらに前記の要件を充たす通常 の 私 会 社 ( 。 丘 宮 山 弓

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ミ)と、それ以上の特定の要件を充足した特例私会社

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ロ可)とに区分し、その規制内容に差を設けた。後者は、他の会社による外部からの支配がない純然 たる家族的事業を営むとみなされる要件を充たす私会社であり(統一法五条七・八項)、公募会社だけでなく通常の私 ( 9 ) 会社に対する関係でも、計算関係の非公開など多くの規制の適用免除が認められた。 イギリス法にならって、このような私会社の再区分を行ったのはオーストラリア法のみであり、しかも一九六七年 の会社法改正によってイギリス法自体が特例私会社の制度を廃止した後も、 オーストラリア法は依然としてこの区分 をとり続けた。したがって、 既述の一九八九年の連邦会社法も、この私会社の再区分とそれぞれの規制の差異を受け 継いでいた。しかし、公募会社と通常の私会社にも強制される監査済の計算書類をオーストラリア証券委員会(﹀

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リと略称される)に提出する義務の免除という特典に着目した大企業が、これを 悪用する弊害が続出し、私会社再区分の意義が失われた。 一 九 九 五 年 の 第 一 次 会 社 法 簡 素 化 法 ( 見 出 百 円 件 打 。 召 。

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巴 。 ロ ﹀ 三 ) は、私会社を通常の そ こ で 、 私会社と特例私会社とに区分することに代えて、企業規模の基準を導入し、改めて私会社を大私会社会問問。胃 O 匂 氏 。 ,

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ミ ) と 小 私 会 社 ( 回 目 白 ロ 胃 名 門 目 立

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ロ可)とに区分し直し、後者に限って計算関係の非公開・法定監 ( 日 ) 査の免除をはじめとする特典を与えることにした。 この小私会社たるためには、以下の私会社一般の要件を充たしたうえで、さらに一定の規模の基準を充たすことが 必要である。この小私会社の要件に該当しない私会社が大私会社とみなされ(会社法四五条

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、これら私会社以外の

(6)

第12巻 3・4号一一 180 会社が公募会社

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)

と さ れ る ( 会 社 法 九 条 ) 。 ま ず 、 一九九五年以降の現行法のもとでの私会社一般の要件としては、次の三つがある。第一は、私会社は、株式 会社か、株式資本を有する無限責任会社

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のいずれかでなければならない(会 社法一一六条二項)。第二は、従業員以外の株主が五

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人を超えてはならない (会社法一一六条二項 b 号 ) 。 私 会 社 が この第一および第二の要件に違反したときは、証券委員会は公募会社への転換を命ずることができる(会社法一七

O

条)。第三は、会社法第七章(証券)第七・二部にもとづく証券発行のための目論見書の届出を要するような活動をし てはならない(会社法一一六条四項)。これらは法定の要件であり、それを遵守する会社が私会社として位置づけられ、 その商号の末尾の﹁有限責任﹂(ピ

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己 ・ ) の語の直前に、私会社たることを示すれ喝さ官庁

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弓ョもしくはその 略 語 で あ る な 司

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3 の表示を付記することを要する(会社法三六八条三項)。無限責任の私会社であるときは、その商号 の末尾に

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・ 3 の語のみを付記することになる。 これらの私会社一般の要件を充たした会社には、 ( ロ ) れ る 。 す な わ ち 、 以下のような主要な特則および会社法の規制の適用免除が認めら ( 1 ) 公募会社を設立するには基本社員たる基本定款署名者(田口ぴ m n Z U 0 2 0 岱

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が五人以上存在する ことが要求されるが(会社法一一四条二項)、私会社の場合は一人で足りる(会社法一一四条一項)。なお、 一 九 九 五 年の改正前の私会社の場合(一九九五年の改正前)は二人の基本定款署名者が要求されていた。 (日 H ) 会社の設立にあたっては、登記の申請書を証券委員会に提出しなければならない。公募会社の場合は、 そ れ に 設立されるべき会社の基本定款および附属定款の添付を要するが、私会社の場合は、基本定款の添付は必要でなく、 登記申請書に設立されるべき会社が私会社である旨と基本定款記載事項の一部を記載することで足りる(会社法一一

(7)

八 条 ) 。 (⋮

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公募会社について三人以上要求される取締役が、私会社の場合は一人で足りる(会社法二二一条)。これも従前 は私会社についても二人以上の取締役の選任が要求されていた。 ( 会 社 法 二 二 八 条 ) 、 私 会 社 に は 適 用 さ れ な い 。 ( -W ) 公募会社の取締役には七二才という定年制が適用されるが ( V ) 公募会社の場合は毎年一回以上の年次株主総会の開催が必要であるが(会社法二四五条)、私会社については年 次総会の開催は義務づけられない ( 同 条 二 項

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)

ついで、その私会社が、以下の三基準のうち二つ以上を充足するときは、その会計年度において小私会社とみなさ れる(会社法四五条

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)

。 す な わ ち 、 a 当該会社およびその従属企業の当該会計年度における連結した経常収益の総額が一

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万オーストラリア・ ドル以下であるとき b 当該会社およびその従属企業の当該会計年度末における連結した総資産の額が五

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万オーストラリア・ドル 以下であるとき 当該会社およびその従属企業が雇用する従業員が当該会計年度末に五

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人以下であるとき、である。 当該会社が公募会社または大私会社である場合には、一般に適用される会計基準に従って年次計算書類を作成し会 計監査役

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による会計監査を受けたうえ匂その謄本を株主に送付するとともに、年次報告書官

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に添付して証券委員会に提出しなければならない。しかし、小私会社の場合は、年次計算書類の作成および会計 監査に必要かつ十分な会計記録(白日。

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邑田)を保管することで足りる。ただし、証券委員会または議決権株 の五%を有する株主の請求があれば、計算書類の作成または会計監査を受けることが必要となる(会社法二八三純一。

(8)

第12巻 3・4号一一 182 ( 1 ) 一九六二年の包括的な模範会社法案としての統一会社法にもとづく各州会社法の実質的統一の経緯と同法の主要な特色につ いては、浪川正巳﹁オーストラリアにおける会社法の改正﹂愛知学院大学法学研究五巻一・二号一五頁以下(同・オーストラ リア会社法の研究︹一九九九年、成文堂︺所収一頁以下)、栗山徳子﹁オーストラリア・カナダにおける会社法統一運動﹂立正 法学二巻二号七九頁以下参照。司 R85 ・ d E 沙 門 H H わ C 円 } 富 山 、 戸 田 当 日 ロ ﹀ ロ 印 門 司 白 ロ p s m N ﹄∞ - F - U H Y N ω 印 l N ω 町 一 回 白 凶 ? ﹀ 開 ロ 円 C H ︼ 巾 出 口 。 。 百 円 ) 同 ロ 可 門 担 当 l 門 町 巾 ﹀ 己 的 可 同 -H 山 口 戸 巾 由 印 O ( 同 町 巾 出 向 日 。 口 町 田 氏 芯 ロ O 同 開 己 叶 C U 巾 白 ロ ( い O B H ) 白 ロ M N T ヨ タ 邑 ・ σ 可 ∞ n F B 日 常 F O 片 岡 w ] { 山 田 吋 ω 申 ・ ) ℃ 阿 ) ・ ] { 叶 申 l ] { ∞ ∞ ・ ( 2 ) 明 。 丘 . ﹀ ロ 由 民 H M h 昨 日 耐 白 5 8 M N ・ 明 , o E d 句 ユ ロ ロ 目 立 20 同 h c 否 。 円 山 氏 。 ロ 凹 戸 山 者 ( ∞ 同 F E -坦 坦 吋 ) ・ 同 ︼ ・ 怠 ( 3 ) 連邦会社法制定の経緯と州法との関係については、上回純子﹁西太平洋地域における英連邦諸国会社法の変遷(三)﹂名古屋 大学法政論集一四六号六二五頁以下、安田信之 H 上回純子﹁オーストラリア会社法・証券規制の改正の動向﹂国際商事法務二 O 巻 八 号 九 五 二 頁 以 下 。 そ の 詳 細 と そ の 後 の 立 法 の 推 移 に つ い て は 、 問 。 円 円 同 ・ ﹀ 己 由 民 ロ h F H U B S M ﹀ 皇 宮 山 -N -E 怠 1 8 ・2 1 8 一 H N O S E 吋 O B g -n h 昨 ∞ 芯 ℃ E ロ ∞ 2 8 5 Z M ﹀ ( U C G O 門 田 氏 。 ar25 ﹀ 己 回 同 ﹃ 白 -E ( 呂 志 ) 唱 ℃ 七 回 吋 l 臼 ・ ( 4 ) 拙稿﹁有限会社法の規制分化││英法系の私会社制度の変革を参考として﹂奈良法学会雑誌九巻三・四号二四八頁以下参照。 ( 5 ) オーストラリアでは、他の英法系諸国と異なり私会社について官守見巾 25 宮 口 可 の 語 を 用 い ず 、 官 。 耳 目 m g q g B E ロ 可 の 用 語を使用している。もっとも、南オーストラリア州法は、以前、公募会社守口 Z W 2 5 宮 口 三 と 私 会 社 ( 賞 。 耳 目 巾 g ミ gsE ロ 可 ) 以外に、公募会社に適用される関一不要件を充足しないでも公衆に資金の貸付・預金を勧誘できる第三類型の会祉としての、 匂 立 ︿ 同 信 gE 匂 印 ロ 可 を 認 め て い た 。 ( 6 ) 明 。 邑 ・ ﹀ ロ 印 片 山 口 h F H U B S M Y E ℃ 円 白 - N -℃に∞・酒巻俊雄﹁英連邦諸国の私会社制度﹂早稲田法学五三巻一・二合併号四四│四 五頁、浪川・前掲書注 ( 1 ) 四 二 │ 四 三 頁 。 ( 7 ) これらの会社の種類については、浪川・前掲書四

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四 一 頁 参 照 。 ( 8 ) 浪川・前掲書注 ( 1 ) 四 四 頁 。 ( 9 ) 酒巻・前掲注 ( 6 ) 四五・四八頁、浪川・前掲書注 ( 1 ) 四 四 頁 。 凶 器 ? ﹀ 口 町 可 。 己 z n z o ロ H o h o B E D 可 戸 田 君 ( 品 p a s ∞ 3 ・

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(9)

(刊山)連邦会社法のもとでは、同時に成立した一九八九年のオーストラリア証券委員会法にもとづく証券委員会が会社法の運用に 関する監督官庁となった(会社法二条)。連邦会祉法は、既述のように首都特別地域にのみ直接適用されることになり、実質は 州法およぴ準州法に規定された結果、証券委員会の権限も各州法および準州法に根拠規定が置かれている。 ( 日 ) 巴 宮 C ロ 白 ロ 仏 国 巾 吋 N σ R m -E H ) 5 ・ 少 匂

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-一 一 司 O a w ﹀ 己 印 昨 日 ロ h w 岡 山 由 5 8 M ﹀ 印 ロ 官 出 - M - H ) 同) H g ! Z H ( ロ ) 浪 川 ・ 前 掲 書 注 ( 1 ) 四九│五一頁、拙稿・前掲注 ( 4 ) 二 五 一 頁 。 ピ 立 。 口 出 口 仏 民 q N σ 巾

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-なお、私会社に 認められる適用免除の詳細は、司 O 吋a h F H 山 田 自 由 白 山 ご の 旦 門 田 巾 S H F m 百 円 由 件 。 2 u o g Z H h g 司 辺 自 立 山 町 片 山 氏 。 ロ ﹀ n H ( H S S ・ 開 封 印 品 ・ (日)公募会社の場合、会計監査役は会社から独立した会計士であることが要求されるが、私会社の場合は、その会社の役員 ( 。

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司)である者、役員のパートナー・使用者または使用人、役員の使用人のパートナーまたは使用人である者も認められ る(会社法三二四条一項 f 号 ) 。 ( 日 比

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白 ロ 乱 回 巾 吋 N σ 巾 お 唱 田 口 問 ︼ 円 白 ・ 少 同 ) 叶 叶 目 ( ) 一九九五年第一次会社法簡素化法による一人会社の容認 一九九五年第一次会社法筒素化法によって、私会社については、 前述したように それが大私会社であると小私会 社であるとにかかわりなく、基本社員が一人である会社の設立と、 一人の取締役による会社運営が認められることに 一人株主が同時に一人の取締役を兼ねる場合も生じるので、 それらの各場合に関する特殊な法律関係につい な っ た 。 て規定が置かれている。 ( 1 ) 一人私会社の設立 オーストラリアにおいても一般会社の設立については、 設立登記の方法による手続が採られている。 一人会社の設 立は私会社にのみ認められるので、 選択の対象となる会社形態は、株式会社か株式資本を有する無限責任会社のいず れかである。イギリス法のもとでは株式会社か株式資本を有する保証有限責任会社に限定されているのと異なる。

(10)

第12巻 3・4号一一 184 公募会社設立の場合は、会社の設立をしようとする基本定款署名者は、設立されるべき会社の基本定款および附属 定款を作成した後、 一 定 の 事 項 を 記 載 し た 所 定 の 形 式 の 登 記 申 請 書 ( 任 命 者 ℃ 青 山 件 目 。 ロ 沙 ご . 。 阻 印 可 己 目 。 ロ ) に 、 こ れ ら の 基本定款および附属定款と所定の文書(取締役の就任承諾書、会社の本底所在地を記載した通知)を添付し、登記子 数料を支払って、オーストラリア証券委員会に届け出なければならない(会社法一一八条一項・一一項)。証券委員会は、 これら法定要件の充足を確認すると、会社の登記をしたうえで設立証明書

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昨 日 。 ロ ) を 発 行 す る ( 会 社法一一二条一一項)。この証明書は登記の日付を特定しかっその日に法人たる会社が成立した旨と、会社の種類および その会社が公募会社か私会社かの区別を記載している(同条二項│四項)。提出された基本定款は証券委員会のデータ ( 日 ) べ

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スを通じて公衆の閲覧に供される。 基本定款の記載事項は、株式会社については

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)

会 社 の 名 称 、 ( b ) 会社の株式資本の額と株式資本が二足額の株 式に分かたれること(この記載は株式資本を有する場合でも無限責任会社には適用されないて ( C ) 社員の責任が有限 で あ る こ と 、 ( d ) 基本定款署名者が会社を設立しかっ特定数の株式の取得に合意する旨の記載、すなわち社団結成条 n -m 呂田ゆ) および

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基本定款署名者の氏名・住所と職業を記載して署名する署名者条項(団己

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( 国 ) である(会社法一一七条)。会社が目的条項を記載するか否かは原則として任意である。 項

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色 。 ロ 己 山 口 由 。 ) 、 これに対し、私会社設立の場合は手続に若干の違いがある。設立されるべき会社の基本定款の作成は必要であるが、 登記申請書を証券委員会に提出する際、これに添付することは必要とされない。その代わり、登記申請書に設立され るべき会社が私会社である旨と、基本定款記載事項の一部、すなわち前記記載事項のうち ( a ) ( b ) ( C ) ( e ) を記載す ( げ ) る こ と を 要 す る ( 同 条 三 項 ) 。 一人会社の基本定款には、社団結成条項は不要であり、基本定款署名者一人による会社 設立の意図の表明と一株以上の株式取得と署名がなされる形での最終条項となる。この私会社の設立申請書も公衆の

(11)

閲 覧 に 供 さ れ る 。 附属定款の作成および提出は、保証有限責任会社、株式・保証有限責任会社および無限責任会社を除くすべての会 社(公募会社たると私会社たるとを問わない)にとって任意である。証券委員会に附属定款を提出しなかった会社は、 会社法付則一・付表

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の模範附属定款を採択したものとみなされる(会社法一二五条)。 以上のような会社設立子続を、 一九九六年の第二次会社法簡素化法案

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民 O D 田口)は、さらに簡素化することを提案している。まず、既述のように現行法上公募会社の設立には五人以上の基本社 員の存在が要求されるが(会社法一一四条てそれを私会社と同様に一人で足りるものとする。また、会社設立に際し て作成される基本定款の制度を廃止し、会社の基本的構成は会社法が定める代替的規制に委ねるか、当該会社の特別 の必要に応えて作成される附属定款によるかの選択を会社にさせることとし、会社法の代替的規制の一部が私会社に 適用される。その結果、会社の登記申請書(現行のものより記載事項が拡大される)を証券委員会が受理することで ( 叩 岬 ) 会社が成立するというものである。 ( 2 ) 一人私会社の組織・運営 株式会社の運営管理に関する機闘が株主総会

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で あ る こ とは、公募会社たると私会社たるとを問わず同一である。ただ、会社を社員の契約的結合とするイギリス法のもとで は、既述のように、依然として取締役の権限はすべて株主に由来するものとみるので、その制度内容も専ら定款規定 を通じて社員間契約によって規制されることになり、取締役の権限関係も主として附属定款によって定められる。し か も 、 その権限は、取締役の全体(岳ぬ島

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に対して与えられたものであり、原則として取締役会言。

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を通じて行使され、それにもとづく実際の執行行為は取締役のなかから任命される業務執行取蹄役(自包括 a

(12)

第12巻3・4号 186 ( 刊 日 ) 日 出 向 門 出 足 円 宮 司 ) に 委 ね ら れ る こ と に な る 。 オーストラリア法における株式会社の機関体制もこれとほぽ同一であるが、 それを支える現行法の基礎理論はイギ リスと異なって取締役会を株主総会に従属するものとみる代理理論

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弓)にはよらず、むしろ株主総会と 取締役会とは会社法および附属定款によって別個に権限の配分がなされた二つの機関とする立場に立脚する傾向が強 ( 初 ) ぃ。附属定款は会社業務に関する広範な権限を取締役会に付与しているのが通例であり、その典型例が会社法付表 ( 叶

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の模範附属定款の規定六六条である。同条は、会社の業務は取締役によって運営されるべきこと ( 同 町 。

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を定める。その結果、取締役は特に株主総会に付与された 権限を除く会社のすべての権限を行使することができ、 その権限は株主総会からではなく附属定款によって付与され たものとみる。 理論的には公開会社の取締役会を、所有と経営の分離を背景に、株主総会に由来するものではない業 務執行に関する最高・固有の権限を有する機関と佐置づけるアメリカ法の立場に接近する動きがみられるようであり、 イギリス法とアメリカ法との折衷的立場に変化しつつあるといえそうである。 反 面 、 一つの会社法のなかに所有と経営が分離していない閉鎖的会社としての私会社制度を オーストラリア法は 包含している。さらに、これらの会社について一人会社を認め、 一人株主が一人取締役を兼ねる事例すら許容してい る。このように一つの理論で規律できない実態を一つの会社法の規制のみで処理しようとするため、次に述べるよう なこれらの各場合に対応しうるような詳細な特則を設けることが必要となるのであろう。これらは、会社法のなかに ( 幻 ) (会社法第了五部)﹁小企業ガイド﹂(∞宮山口回

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訟の巳仏巾)として挿入されており、小企業が利用する最も一般的 な会社形態である私会社たる株式会社(望。胃庄司可

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・なお、第二次会社法簡素化法案の一九九五年の草案については、、﹃

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口・品)は、会社法を利用する者の援けとなる技術的規定として、第一一一条 J に﹁小企業ガイド﹂の 規定を置き、同条二項は﹁本法にもとづき証券委員会が発する規則または文書に反映させる必要がある改正がなされたときは、 本法第一・五部の小企業ガイドを修正することができる﹂と定め、会社法第一・五部に﹁小企業ガイド﹂を定めている。 ( m μ ) 司

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参照

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