著者
和田 信哉, 中川 裕之, 岩田 耕司, 伊藤 優一郎
雑誌名
鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要
巻
27
ページ
31-40
発行年
2018-03-30
URL
http://hdl.handle.net/10232/00030142
1.はじめに
小学 校第4 学年 算数科 に お ける「式と計 算」の 単元は,学 習指導要 領( 文部科 学省 ,2008)によれば, 問 題 場 面 を 四 則 や 括 弧 が 混 合 し た 式 で 表 し て そ の 計 算 順 序 や 交 換 法 則 等 の 計 算 法 則 を 理 解 し た り , そ れ ら の 計 算 法 則 等 を □ や △ な ど の 記 号 を 用 い て ま と め た り す る こ と を 学 習 す る。 こ の よ う な 内 容 は , 中 学 校 以 降 で 学 習 す る 代 数 的 内 容 に と っ て は 本 質 的 な こ と で あ る(Carraher & Schliemann, 2007;杉山,1986)。しかしながら,この単元は「法則」等を内容とすることから,教師主導でそ れ を教 える傾 向に ある。 ま た ,「交 換 法則 ,結合 法則 ,分配 法則につ い てまと め る こと」(文 部科学省 , 2008,p205)とあるように,既習内容を再び扱ってまとめるという側面もあるため,児童にとっ て 何が 新しく 学習 する内 容 な のかが わ かり にくい という 傾向 もある。 そこで,本稿では,「式と計算」の単元を児童が少しでも主体的に学習することができ,また代数 学 習 に つ な が る よ う な 授 業 を 設 計 し, そ れ を 実 践 的 に 検 討 す る こ と を 目 的 と す る。 は じ め に, 先 行 研 究 を 整 理 す る と と も に 教 科 書 分 析 を 行 い, こ の 単 元 の 実 践 的 課 題 を 明 ら か に し, そ の 課 題 を 解 決 す る た め の 授 業 設 計 の 観 点 を 挙 げ, 単 元 の 構 想 を 提 示 す る。 そ し て, そ の 授 業 設 計 に 基 づ い た 授 業 の実際及び事後調査の結果を記述し,授業設計の観点について考察していく。 2.「式と計算」の実践的課題 本 研 究 は, 中 学 校 以 降 の 代 数 学 習 の 困 難 を 解 消 す る た め に, 小 学 校 か ら 代 数 的 推 論 を 促 進 さ せ て い こ う と す る 初 期 の 代 数(Carraher & Schliemann,2007)の立場に立って研究を進めており,第 2 学 年 の「 加 法 と 減 法 の 相 互 関 係 」( 和 田,2014) や, 第 3 学 年 の「 除 法 の 導 入 」( 和 田・ 宮 崎, 2016),第3学年の「□を使った式」(和田ほか,2017)で授業設計を行い,実践的に検討している。 本稿はその一環として,第4学年の「式と計算」の授業設計及びその実践的検討を行うものである。 さ て, こ の 単 元 に 関 す る 先 行 研 究 を み て み る と, 小 山(2003)はこの指導のねらいについて,計
論 文
Bulletin of the Educational Research and Development, Faculty of Education, Kagoshima University
2018, Vol.27, 31-40
「式と計算」の授業設計と実践に関する研究
和 田 信 哉
[鹿児島大学教育学系(数学教育 )]中 川 裕 之
[大 分 大 学 教 育 学 部]岩 田 耕 司
[福 岡 教 育 大 学 教 育 学 部]伊 藤 優一郎
[鹿児島大学教育学部附属小学校]A study on design and practice of lessons about “Expressions and Calculations”
WADA Shinya・NAKAGAWA Hiroyuki・IWATA Koji・ITO Yuichiro
算法則を見いだして理解することとその法則を活用することの二点を挙げている。しかし黒澤(2003) は, 実 際 に は そ の よ う な 指 導 は あ ま り み ら れ な い こ と を 指 摘 し て い る。 そ の 理 由 と し て, 筆 算 の 指 導 の よ う に, 計 算 の 手 続 き 的 知 識 を 形 式 化 す る こ と や そ の 習 熟 に 重 点 が 置 か れ が ち で あ る こ と を 挙 げ て い る。 計 算 の 指 導 は, た だ で さ え 手 続 き の 形 式 化 や そ の 習 熟 に 重 点 が 置 か れ が ち で あ る 上 に, こ の 単 元 の 内 容 は「 法 則 」 で あ る か ら, な お さ ら そ の よ う な 傾 向 に 拍 車 が か か る こ と は 想 像 に 難 く ない。 ま た, こ の 単 元 は, す べ て の 算 数 科 教 科 書( 6 社 ) で, ① 総 合 式 で の 表 現, ② 計 算 順 序( 左 か ら 計 算 す る こ と, 括 弧 先 行, 乗 除 先 行 ), ③ 計 算 法 則( 交 換 法 則, 結 合 法 則, 分 配 法 則 ), ④ 活 用, の 順 序 で 内 容 が 配 列 さ れ て い る。 し か し, 括 弧 先 行 や 交 換 法 則, 結 合 法 則, 分 配 法 則 は 既 習 で あ り, こ の 単 元 で 新 規 に 学 習 す る も の で は な い た め, 毎 時 間, 何 が 新 し く 学 習 す る 内 容 な の か が 不 明 確 で あ る。 そ の た め, こ れ ま で の 計 算 法 則 等 を ま と め る と い う 側 面 が 強 く, ま た そ れ は 規 約 的 な も の で もあるため,教師主導の単調な授業展開になりがちになるものと思われる。 3.授業設計の観点 われわれは,算数の授業設計の基本は「既習を基に未習を考える」という観点であると考えている。 そ こ で, 上 述 の 課 題 を 解 消 す る た め, ま ず, こ の 単 元 で は じ め て 学 習 す る 未 習 内 容 と 既 習 内 容 と を 明確にすることが重要であると考え,それぞれを次のように整理した。 ○既習内容 ・左から順に計算すること ・括弧の中を先に計算すること ・交換法則,結合法則,分配法則 ○未習内容 ・□に加えて△や○を用いて計算法則等をまとめること ・乗除を先に計算すること ・加減混合や乗除混合の際には結合法則が必ずしも成り立たないこと ・計算順序や法則の計算の工夫への活用 これらのことから,「既習を基に未習を考える」という観点に基づき,表1のように単元を構成す ることにした。 第 1 時 は, は じ め に 既 習 で あ る 2 項 の 加 法 の 式 の 交 換 法 則 を 取 り 上 げ て □ と △ を 用 い て 表 し, 次 に 3 項 に 式 を 拡 げ, 既 習 で あ る 3 項 の 加 法 の 式 の 結 合 法 則 を 取 り 上 げ て □ と △ と ○ を 用 い て 表 す。 そ し て, 3 項 の 式 の 中 に 減 法 も 含 ま れ る 問 題 を 提 示 し, 加 法 だ け の と き と 同 様 に 結 合 法 則 を 用 い て 計算できるかを児童に問い,括弧から先に計算することを考えさせる。第2時は,第1時の乗法・除 法バージョンである。また,第3時は,四則混合の3項の式の場合,乗除を先に計算する
和田・中川・岩田・伊藤:「式と計算」の授業設計と実践に関する研究 表 1 単元の構成 時間 授業内容 1 2項の加法の式の交換法則(記号による形式化),3項の加法の式の結合法則(記号による形式化), 加減混合の3項の式の計算順序(括弧先行) 2 2項の乗法の式の交換法則(記号による形式化),3項の乗法の式の結合法則(記号による形式化), 乗除混合の3項の式の計算順序(括弧先行) 3 四則混合の3項の式の計算順序(乗除先行),計算順序のまとめ 4 □などの記号の一般数としての扱い(分配法則の記号による形式化),計算法則のまとめ 5 計算の工夫(加法の結合法則の活用,乗法の結合法則の活用,分配法則の活用) 6 文字式利用のサイクル(立式,変形,読み)に基づいた活用 7 事後調査 ことを具体的な問題場面から考えさせ,これまでに学んだ計算順序をまとめる。 第 4 時 は, 既 習 で あ る 分 配 法 則 を 扱 う。 ま た, 本 単 元 で は じ め て □ な ど の 記 号 を 一 般 数( 定 数 ) と し て 扱 う が, 実 際 は 第 3 時 ま で の よ う に 簡 単 に 扱 っ て し ま う こ と が ほ と ん ど で あ ろ う。 そ こ で, 分 配 法 則 の 問 題 に つ い て は, 3 項 の 数 値 の 内 の 1 つ を「 ○ 」 と い う 記 号 で 示 し, 記 号 を 含 ん だ 式 と し て 計 算 す る こ と を 通 し て, 一 般 数 と し て の 記 号 の 理 解 を 深 め る こ と を 意 図 し た。 そ し て, 第 4 時 の最後には,これまでに学んだ計算法則をまとめるものとする。 第 5 時 は, こ れ ま で の 計 算 法 則 を 活 用 し て, 工 夫 し て 計 算 す る 問 題 を 扱 う も の で あ り, 第 6 時 の 文字式利用のサイクルは,三輪(1996)が提起しているそのサイクルを経ることが式の理解を深め る で あ ろ う と い う 立 場 か ら 取 り 入 れ た も の で あ る。 こ の 時 点 で は 文 字 式 で は な い が, 計 算 法 則 を 活 用して式変形を行う際には敢えて計算しないで式表現を行うため,その式における数字は「擬変数」 (藤井,1999)として機能しているので,文字式利用のサイクルを経ることが可能であると考えた。 以上の授業設計の特徴をまとめると,次のようになる。 (1) 計算順序から計算法則という構成ではなく,加減と乗除それぞれに関する計算順序と計算法 則をまとめて「既習を基に未習を考える」という構成にする。 (2) 分配法則の学習の際,□などの記号を問題に含めて,一般数としての扱いを明確にする。 (3) 計算のきまりの活用の際,文字式利用のサイクルに基づいた構成も取り入れる。 4.授業の実際 こ こ で は, 授 業 設 計 の 特 徴 が 端 的 に 現 れ る 第 1 時, 第 4 時, 第 6 時 の 授 業 の 実 際 に つ い て 記 述 し ていく。授業を実施したクラスは鹿児島市内にある小学校のクラス(男子16 名,女子 17 名,計 33 名) であり,授業は筆者の一人である伊藤が,2016 年 10 月 25 日から 11 月 1 日にかけて行った。なお, プロトコルや以後の文章における記号Tは教師,WS のような大文字2つは特定の児童,Cは特定で
きない児童,Cs は複数の児童たちを表している。 (1)第1時 はじめに,教師が「50 + 30」という式になる問題を口頭で述べ,児童たちに式を考えさせた。す ぐに,児童たちは「50 + 30」と答え,他の式を教師が尋ねると,「30 + 50」と答えた。どちらも答 えが80 になるので等号で結ぶことができることを全体で確認し,教師が「□+△=△+□」と形式 化 し た。 次 に,「 文 房 具 屋 さ ん で360 円の色ペンと 80 円の鉛筆,120 円のノートを買おうと考えて います。全部で何円になるでしょうか」という問題を教師が提示した。その問題の式として「360 + 80 + 120」( 児 童 TM),「360 +(80 + 120)」(TT),「(360 + 80) + 120」(YT),「(80 + 120) +360」(C)が出され,それらの比較を通しながら,「計算は左から」と「括弧は先に」という計算 順序に関する性質が想起され,教師が「(□+△)+○=□+(△+○)」と形式化した。 次に,教師は「500 円もって買い物に行きました。120 円のノートと 360 円の色ペンを買います。 残りは何円になりますか」という問題を提示した。式をかけるという児童が約30 人いたので,教師 は次のように尋ねた。 T:じゃあ,(式を)かけるとしたときに,このお話(前の問題)のときにはこれ(「(360 + 80) +120」と「360 +(80 + 120)」),ひっくり返した式ができたよね。できたよね。しかもこの, こ ん な ふ う に ひ っ く り 返 し た ら, こ こ(360 +(80 + 120))括弧つけたら,便利なものがみ つけられましたね。じゃあ,これも同じようにひっくり返せそうじゃないですか。 C:うーん。 T:括弧,変えさえすれば。どう? C:括弧は入れられない。 T:先についてる括弧を後ろのほうに入れ変えちゃえば。 Cs:できない。 T:でも,さっきできるっていったよね。 C:たし算はできる。 Cs:できない。 こ の よ う に, 加 法 の 結 合 法 則 と 比 較 し な が ら, こ の 加 減 混 合 の 場 面 を 表 す 式 で は そ の よ う な 法 則 が 成 り 立 た な い こ と を 児 童 た ち は か な り 強 く 意 識 し て い た。 そ し て,「500 −(120 + 360)」(児童 SY),「(500 − 120)− 360」(TT),「(500 − 360)− 120」(HA)という式が出され,そのまま括 弧の位置を変えることができないこと,後者二つの式は括弧を省略できること,前者の括弧の中は「あ わせて使った金額」であることを全体で確認し,「たし算のときは括弧を動かして計算してもいいが, ひき算が混ざっているときは括弧を動かすだけではだめ」と教師がまとめた。最後に,児童YT が「先 生, こ れ の か け 算 バ ー ジ ョ ン っ て あ る の 」 と 発 言 し た の で, 教 師 は, 明 日 は そ れ を 取 り 上 げ る と い
和田・中川・岩田・伊藤:「式と計算」の授業設計と実践に関する研究 う予告を行った。 (2)第4時 は じ め に, 教 師 は「 シ ー ル の シ ー ト が 2 枚 あ り ま す。 シ ー ル は 全 部 で 何 枚 に な る で し ょ う か 」 と い う 問 題 を 示 し, 図 1 を 児 童 に 提 示 し た。 そ し て 教 師 が 式 を か け そ う か 尋 ね た と こ ろ, 児 童 の 反 応 は芳しくなく,そこで,次のようなやりとりがなされた。 OY:あの,ここ(横)の点々は何を意味してるんですか。 T: こ こ の 点 々 で す か。 こ こ の 点 々 は で す ね, ず っ と あ る ん で す け ど, こ れ ね, 先 生 が も う 面 倒 くさくてもうここ省きました。実はずっと続いているんです。ずっと続いてて,最後の終わりは ここまでですよっていう意味です。だから,このシールを全部かくのは正直つらかったので,面 倒くさくて省きました。 C:そこに何個入るんですか。 T:あ,そこに何個入るんですか。ここにですね,ずっと置いて○枚入ります。○枚。 C:○枚って何ですか。 C:○枚って何枚ですか。 T:○枚っていうのは○枚です。 C:ああー。 C:数は何枚。 T:数は○。 C:0 じゃない。 C:先生,0。 T:0 じゃないですよ。 ⏣࣭ᒾ⏣࣭୰ᕝ࣭ఀ⸨㸸ࠕᘧィ⟬ࠖࡢᤵᴗタィᐇ㊶㛵ࡍࡿ◊✲ ࿌ࢆ⾜ࡗࡓࠋ 㸦㸰㸧➨ ࡣࡌࡵ㸪ᩍᖌࡣࠕࢩ࣮ࣝࡢࢩ࣮ࢺࡀ ᯛ࠶ࡾࡲࡍࠋࢩ࣮ࣝࡣ㒊࡛ఱᯛ࡞ࡿ࡛ࡋࡻ࠺ࠖ ࠸࠺ၥ㢟ࢆ♧ࡋ㸪ᅗ ࢆඣ❺ᥦ♧ࡋࡓࠋࡑࡋ࡚ᩍᖌࡀᘧࢆࡅࡑ࠺ᑜࡡࡓࡇࢁ㸪ඣ❺ࡢᛂ ࡣࡼࡃ࡞ࡗࡓࠋࡑࡇ࡛㸪ḟࡢࡼ࠺࡞ࡸࡾࡾࡀ࡞ࡉࢀࡓࠋ 2<㸸࠶ࡢ㸪ࡇࡇ㸦ᶓ㸧ࡢⅬࠎࡣఱࢆពࡋ࡚ࡿࢇ࡛ࡍࠋ 7㸸ࡇࡇࡢⅬࠎ࡛ࡍࠋࡇࡇࡢⅬࠎࡣ࡛ࡍࡡ㸪ࡎࡗ࠶ࡿࢇ࡛ࡍࡅ㸪ࡇࢀࡡ㸪ඛ⏕ࡀࡶ࠺㠃ಽ ࡃࡉࡃ࡚ࡶ࠺ࡇࡇ┬ࡁࡲࡋࡓࠋᐇࡣࡎࡗ⥆࠸࡚࠸ࡿࢇ࡛ࡍࠋࡎࡗ⥆࠸࡚࡚㸪᭱ᚋࡢ⤊ࢃ ࡾࡣࡇࡇࡲ࡛࡛ࡍࡼࡗ࡚࠸࠺ព࡛ࡍࠋࡔࡽ㸪ࡇࡢࢩ࣮ࣝࢆ㒊ࡃࡢࡣṇ┤ࡘࡽࡗࡓ ࡢ࡛㸪㠃ಽࡃࡉࡃ࡚┬ࡁࡲࡋࡓࠋ &㸸ࡑࡇఱಶධࡿࢇ࡛ࡍࠋ 7㸸࠶㸪ࡑࡇఱಶධࡿࢇ࡛ࡍࠋࡇࡇ࡛ࡍࡡ㸪ࡎࡗ⨨࠸࡚ۑᯛධࡾࡲࡍࠋۑᯛࠋ &㸸ۑᯛࡗ࡚ఱ࡛ࡍࠋ &㸸ۑᯛࡗ࡚ఱᯛ࡛ࡍࠋ 7㸸ۑᯛࡗ࡚࠸࠺ࡢࡣۑᯛ࡛ࡍࠋ &㸸࠶࠶࣮ࠋ &㸸ᩘࡣఱᯛࠋ 7㸸ᩘࡣۑࠋ &㸸 ࡌࡷ࡞࠸ࠋ &㸸ඛ⏕㸪ࠋ 7㸸 ࡌࡷ࡞࠸࡛ࡍࡼࠋ ᅗ ศ㓄ἲ๎ࡢၥ㢟ࡢᅗ 㸲ࡲ࠸ 㸴ࡲ࠸ ۑࡲ࠸
C:りんごの全部の数は幾つですか。 T:りんごの全部の数は分かりません。 C:何なん。 T:ここに6枚あって,こっちには○枚あります。1,2,3,4,5,6,うんうんうんうん,○あ ります。 こ の 後, 梨 の 横 の 数 に つ い て も 質 問 が 出 た の で, 同 様 に ○ 枚 あ る こ と を 教 師 は 説 明 し, 次 の よ う に述べた。 T:ね,ここ(○)には1が入るかもしれないし,2が入るかもしれないし,3が入るかもしれないし, 8が入るかもしれない。いろんな数字が入る可能性のある,一応今は○枚に置きました。 これに対して,「ああ,そういうこと」とある児童がつぶやき,教師は3年生の□を使った式に言 及 し た。 そ し て, そ れ と 同 じ よ う に ○ で 置 い た こ と を 説 明 し, 式 で 表 す よ う に 促 し た。 そ の 後, 教 師がどのような式になるか尋ねたところ,児童TT が「6×○+4×○」と答えた。その式について, 全体で「6×○」が林檎の枚数,「4×○」が梨の枚数であることを確認し,次に児童MO が別の式「(6 +4)×○」を発表した。そこで教師が括弧のまとまりが何を意味するか尋ねたところ,児童AS が 黒板の前で図を指しながら,「林檎のこの縦と梨のこの縦」と説明した。 そ れ ぞ れ の 式 の 意 味 を 確 認 し た 後, 同 じ も の を 表 し て い る の に 違 う 式 に な っ て い る の は お か し い のではないかと教師は尋ねた。それに対し,児童WS は次のように説明した。 WS:えっと,まあ,例えばだけど,イの式で6+4したら 10 だけど,普通に6×2と4×2し たら,えっと,4×2=8で6×2が,えっと,12 だから,足したら 20 で,その,6+4足し たら10 だから,それを×2しても 20 になるから,答えは変わらないと思います。 このように,「仮に2を○に代入したら」というように,○をプレースホルダーとして考えている 姿 が み ら れ た。 こ れ に 対 し, 他 の 児 童 か ら 他 の 数 が 入 っ て も 同 じ だ と い う 反 応 が あ り, 各 自 で 好 き な 数 を 代 入 し て 確 か め る 活 動 を 行 っ た。 そ れ に よ っ て, 各 自 が 選 ん だ 様 々 な 数 で も 成 り 立 つ こ と が 確かめられ,これら二つの式が等しいことを児童たちは実感した。 そ の 後, 2 つ の シ ー ル の 差 を 求 め る 問 題 を 扱 っ た 後, 教 師 は こ れ ま で の 計 算 法 則( 加 法 と 乗 法 の 交換法則及び結合法則,分配法則)を記号を用いて一般的に「計算のきまり」としてまとめた。 (3)第6時 第6時は,はじめに教師は図2(a) を示しながらおはじきの全部の数を数える問題であることを告 げ,「さくらさんは,次のように考えました。これをですね,こんなふうに考えた」といって,図2
和田・中川・岩田・伊藤:「式と計算」の授業設計と実践に関する研究 (b) のようにおはじきを囲んだ。そして,さくらさんの考えを式に表すように促した。児童 KM は「28 ×3」,児童KS は「4×7×3」と答え,両者とも妥当であることを全体で確認し,「4×7」が「28」 に等しいことから,敢えて「(4×7)×3」と表すことができることを教師は確認した。 そ し て 次 に, 教 師 は 計 算 法 則 を 用 い て こ の 式 を 変 形 で き る か を 尋 ね, 児 童 た ち は 前 の 時 間 に ま と めた計算のきまりを参照しながら「4×(7×3)」に変形できることを確認した。その上で「みず ほさんは「この式に変えてもおはじきでも表せるよ」といいました。どのように並び替えたのかな?」 と い う 問 題 を 教 師 は 提 示 し, 児 童 た ち に 図 が か か れ た プ リ ン ト を 配 布 し て 考 え さ せ た。 こ れ に つ い て「「 7 × 3」 の か た ま り が 4 こ 」,「 4 の か た ま り が21 こ」という数え方が図とともに示されたの に対し,教師は「4×21 のままだと4× 21 がいくつ?」と尋ね,ある児童が「「4× 21」が1つ」 と答えた。これについて,児童SJ が図2(b) の上の「4×7」の部分を横に移動させる考えを発表し, 教師は図を実際に切って「4×21」の長方形に変形してみせた。 この一連のサイクルをふまえ,次のサイクルに移った。今度は,図2(c) のように教師が囲み,ど のような式になるか児童に尋ねた。児童AS が「8×7+4×7」と答え,児童たちは同意した。そ こで教師は,「この式をみたら計算のきまりがイメージ湧く?」と問い,計算法則に基づいて式変形 を 行 う よ う に 促 し た。 児 童 た ち は, 再 び 計 算 の き ま り を 参 照 し な が ら,「( 8 + 4) × 7」 に 変 形 で き る こ と を 確 認 し, 次 に 教 師 は こ の 式 を 図 で 示 す こ と が で き る か を 尋 ね た。 各 自 で 考 え た 後, 児 童 MO が前に出て,図を縦に切り,「12 ×7」の長方形に並び替えて説明した。 (4)事後調査 第 7 時 に, 以 下 の よ う な 調 査 問 題 で, 対 象 ク ラ ス( 実 験 群 ) と, 教 科 書 に 準 じ て 指 導 を 行 っ た 別 のクラス(統制群)に事後調査を行った(第1時,第4時,第6時に直接関係しない
□
1と□
3は省略 する)。 ──────────────────────────────────────────────□
1 次の2つの問題を読んで,1つの式に表して,答えを求めましょう。(省略)□
2 次の計算をしましょう。 (1)400−(25+75) (2)5+25×4+1 (3)20−6÷(4−2) (4)(90−25×2)÷5 ⏣࣭ᒾ⏣࣭୰ᕝ࣭ఀ⸨㸸ࠕᘧィ⟬ࠖࡢᤵᴗタィᐇ㊶㛵ࡍࡿ◊✲ Eࡢࡼ࠺࠾ࡣࡌࡁࢆᅖࢇࡔࠋࡑࡋ࡚㸪ࡉࡃࡽࡉࢇࡢ⪃࠼ࢆᘧ⾲ࡍࡼ࠺ಁࡋࡓࠋඣ❺ .0 ࡣ ࠕࠖ㸪ඣ❺ .6 ࡣࠕࠖ⟅࠼㸪୧⪅ࡶጇᙜ࡛࠶ࡿࡇࢆయ࡛☜ㄆࡋ㸪ࠕࠖࡀࠕࠖ ➼ࡋ࠸ࡇࡽ㸪ᩒ࠼࡚ࠕࠖ⾲ࡍࡇࡀ࡛ࡁࡿࡇࢆᩍᖌࡣᑟ࠸ࡓࠋ ࡑࡋ࡚ḟ㸪ᩍᖌࡣィ⟬ἲ๎ࢆ⏝࠸࡚ࡇࡢᘧࢆኚᙧ࡛ࡁࡿࢆᑜࡡ㸪ඣ❺ࡓࡕࡣ๓ࡢ㛫ࡲ ࡵࡓィ⟬ࡢࡁࡲࡾࢆཧ↷ࡋ࡞ࡀࡽࠕࠖኚᙧ࡛ࡁࡿࡇࢆ☜ㄆࡋࡓࠋࡑࡢୖ࡛ࠕࡳࡎࡉ ࢇࡣࠕࡇࡢᘧኚ࠼࡚ࡶ࠾ࡣࡌࡁ࡛ࡶ⾲ࡏࡿࡼࠖ࠸࠸ࡲࡋࡓࠋࡢࡼ࠺୪ࡧ᭰࠼ࡓࡢ࡞㸽ࠖ ࠸࠺ၥ㢟ࢆᩍᖌࡣᥦ♧ࡋ㸪ඣ❺ࡓࡕᅗࡀࢀࡓࣉࣜࣥࢺࢆ㓄ᕸࡋ࡚⪃࠼ࡉࡏࡓࠋࡇࢀᑐࡋ㸪 ࠕࠕࠖࡢࡓࡲࡾࡀ ࡇࠖ㸪ࠕ ࡢࡓࡲࡾࡀ ࡇࠖ࠸࠺ᩘ࠼᪉ࡀᅗࡶ♧ࡉࢀࡓࡢᑐ ࡋ㸪ᩍᖌࡣࠕ ࡢࡲࡲࡔ ࡀ࠸ࡃࡘ㸽ࠖᑜࡡ㸪࠶ࡿඣ❺ࡀࠕࠕࠖࡀ ࡘࠖ⟅࠼ ࡓࠋࡇࢀࡘ࠸࡚㸪ඣ❺6- ࡀᅗ Eࡢୖࡢࠕࠖࡢ㒊ศࢆᶓ⛣ືࡉࡏࡿ⪃࠼ࢆⓎ⾲ࡋ㸪ᩍᖌ ࡣᅗࢆᐇ㝿ษࡗ࡚ࠕࠖࡢ㛗᪉ᙧኚᙧࡋ࡚ࡳࡏࡓࠋ ࡇࡢ୍㐃ࡢࢧࢡࣝࢆࡩࡲ࠼㸪ḟࡢࢧࢡࣝ⛣ࡗࡓࠋᗘࡣ㸪ᅗFࡢࡼ࠺ᩍᖌࡀᅖࡳ㸪 ࡢࡼ࠺࡞ᘧ࡞ࡿඣ❺ᑜࡡࡓࠋඣ❺ $6 ࡀࠕ㸩ࠖ⟅࠼㸪ඣ❺ࡓࡕࡣྠពࡋࡓࠋࡑࡇ ࡛ᩍᖌࡣ㸪ࠕࡇࡢᘧࢆࡳࡓࡽィ⟬ࡢࡁࡲࡾࡀ࣓࣮ࢪࡃ㸽ࠖၥ࠸㸪ィ⟬ἲ๎ᇶ࡙࠸࡚ᘧኚᙧࢆ ⾜࠺ࡼ࠺ಁࡋࡓࠋඣ❺ࡓࡕࡣ㸪ࡧィ⟬ࡢࡁࡲࡾࢆཧ↷ࡋ࡞ࡀࡽ㸪ࠕ㸩ࠖኚᙧ࡛ࡁࡿࡇ ࢆ☜ㄆࡋ㸪ḟᩍᖌࡣࡇࡢᘧࢆᅗ࡛♧ࡍࡇࡀ࡛ࡁࡿࢆᑜࡡࡓࠋྛ⮬࡛⪃࠼ࡓᚋ㸪ඣ❺02 ࡀ ๓ฟ࡚㸪ᅗࢆ⦪ษࡾ㸪ࠕࠖࡢ㛗᪉ᙧ୪ࡧ᭰࠼࡚ㄝ᫂ࡋࡓࠋ 㸦㸲㸧ᚋㄪᰝ ➨ 㸪௨ୗࡢࡼ࠺࡞ㄪᰝၥ㢟࡛㸪ᑐ㇟ࢡࣛࢫ㸦ᐇ㦂⩌㸧㸪ᩍ⛉᭩‽ࡌ࡚ᣦᑟࢆ⾜ࡗࡓู ࡢࢡࣛࢫ㸦⤫ไ⩌㸧ᚋㄪᰝࢆ⾜ࡗࡓ㸦➨ 㸪➨ 㸪➨ ┤᥋㛵ಀࡋ࡞࠸ڧ
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3 計算のきまりを使って,工夫して計算をしましょう。どのようなきまりを使ったか,説明しましょ う。(省略)□
4 次の計算で,正しい式に○を,まちがっている式に×を書きましょう。 (1)7−2+□=7−(2+□) (2)□×4×2=□×(2×4) (3)3+□+2=3+(2+□) (4)(□+2)×4=□+2×4□
5 右のようにおはじきをならべ,こ数を数える方法を考えることになりまし た。 (1)ゆうきさんは,おはじきをならべなおして,8×3という式を考えました。 この考えがわかるように,図を使って説明しましょう。(註;解答欄にも同 じ図がかかれている) (2)げんきさんは,2×3+3×6という式を考えました。あい子さんは,「計算のきまりを使うと, ゆうきさんの式8×3と同じになるね」と言いました。あい子さんの考えを,式を使って説明し ましょう。 (3)(2)の2×3+3×6=8×3という考えにあうように,おはじきをならべなおします。 ならべなおし方を,図を使って説明しましょう。(註;解答欄にも同じ図がかかれている) ────────────────────────────────────────────── 調査結果は表2のようになった。両クラスの結果を各設問を1点として得点化し,t 検定により比 較(有意水準5%)したところ,調査結果全体では有意差はみられなかったが,大問ごとでは□
5で 有意な差がみられ,さらに□
5の小問ごとでは(2) で有意な差がみられた。なお,□
5については,3 問 と も 正 解 と み な し た 児 童 数 は 実 験 群 の ク ラ ス で7 人,統制群のクラスで4人,2問正解がそれぞ れ8人と5人,1問正解がそれぞれ12 人と 10 人,全問不正解がそれぞれ6人と 14 人であった。 5.考察 こ こ で は 主 に, 授 業 設 計 の 特 徴 に 基 づ い て 考 察 を 行 っ て い く。 特 徴 の 一 つ は, 内 容 の 配 列 を「 既 習を基に未習を考える」としたことである。教科書では,四則に関係なく,はじめに計算順序があり, 次 に 計 算 法 則 と い う 構 成 で あ る。 し か し, そ こ に は 既 習 内 容 と 未 習 内 容 が 混 在 し て い る の で, 計 算 順 序 と 計 算 法 則 を 区 別 せ ず, 加 減 に つ い て の 既 習 内 容 か ら 未 習 内 容 へ, 続 い て 同 様 に 乗 除 に つ い てڧ
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㸳 ᐇ㦂⩌ ⤫ไ⩌ ͤ㸦ᐇ㦂⩌ ྡ㸪⤫ไ⩌ ྡ㸪ᩘ್ࡣ㸣࡛ᑠᩘ➨ ࢆᅄᤞධࡋࡓ㸧和田・中川・岩田・伊藤:「式と計算」の授業設計と実践に関する研究 の既習内容から未習内容へ,そして四則混合という構成にした。そうしたところ,第1時のように, 未 習 内 容 に 取 り 組 む 際 に, 既 習 内 容 と 比 較 し な が ら 考 え て い る 様 子 が み ら れ た。 ま た, 第 1 時 の 最 後のように,乗除でも同じような性質が成り立つのではないか,という類推を促すことにもつながり, 単元を通して児童の問いが連続するような授業が実現できた。 ま た, 特 徴 の 二 つ 目 と し て, □ な ど の 記 号 を 一 般 数 と し て 認 識 で き る よ う に 分 配 法 則 の 授 業 を 設 計 し た こ と が 挙 げ ら れ る。 第 3 時 ま で は, 教 科 書 と 同 様 に, 計 算 法 則 を ま と め る 際 に □ な ど の 記 号 を用いただけであったが,第4時の問題の中に「○」を含めると,児童たちはかなり戸惑っていた。 つ ま り, 単 に 計 算 法 則 を 記 号 で 置 き 換 え る だ け で は 一 般 数 と し て の 認 識 に は 至 ら な い と い う こ と が 示 唆 さ れ る。 授 業 で は, そ の 後 に 教 師 が「 い ろ ん な 数 字 が 入 る 可 能 性 の あ る 」 と い う 説 明 を す る と と も に, 最 終 的 に ○ に い ろ い ろ な 数 を 当 て は め て 確 か め る と い う 活 動 に よ り, プ レ ー ス ホ ル ダ ー に 基づいた一般数として,□などの記号の意味が認識されたといえよう。 三 つ 目 の 特 徴 は, 文 字 式 利 用 の サ イ ク ル に 基 づ い た 計 算 の き ま り の 活 用 で あ る。 現 行 の 学 習 指 導 要 領 で は 式 を 読 む 活 動 が 強 調 さ れ て い る た め, 児 童 た ち は そ の 活 動 自 体 は 経 験 し て い た。 し か し な がら,文字式利用のサイクルのような一連の流れの中で式を読むという活動は行っていない。特に, 目 的 意 識 を も っ た 式 変 形( 三 輪,1996)は重要であるが,小学校算数ではあまり強調されることは な い。 な ぜ な ら ば, 文 字 式 で は な く 数 字 の 式 を 算 数 で は 主 と し て 扱 う か ら で あ る。 し か し, こ の 単 元 で は 計 算 法 則 を 学 習 す る こ と か ら, 小 学 校 で は 機 会 の 少 な い 式 変 形 を 扱 う こ と が で き る の で, 本 単 元 で は 文 字 式 利 用 の サ イ ク ル の よ う な 一 連 の 流 れ の 中 で 式 を 読 む 活 動 を 取 り 入 れ る べ き だ と 考 え る。事後調査の結果からも,その有効性が示唆されよう。 ただし,事後調査の結果について,
□
5以外の問題についてはほとんど差がみられなかった。正答 率が高くて差がみられなかった問題については問題ないと考えるが,特に□
4は正答率がそれほど高 く な い 中 で 差 が み ら れ な か っ た。 つ ま り, □ を 一 般 数 と し て 認 識 で き る か ど う か を 問 う 問 題 で あ っ た が, 一 般 数 と し て の 扱 い を 位 置 づ け た 実 験 群 の 児 童 で も そ れ ほ ど 高 い 正 答 率 を 得 る こ と が で き な か っ た。 も ち ろ ん, 授 業 の 中 で は 児 童 か ら 自 然 と ○ の 中 に 数 を 当 て は め て み る 考 え が 現 れ た の で, それなりの意味があったといえるのであるが,それだけでは不十分であったことが窺える。 6.おわりに 本稿は,「式と計算」の単元において児童が主体的に学習することができ,また代数学習につなが る よ う な 授 業 を 設 計 し, そ れ を 実 践 的 に 検 討 す る こ と を 目 的 と し て い た。 そ の 結 果, 本 稿 で 提 案 し た 授 業 設 計 は 児 童 た ち の 問 い が 連 続 す る よ う な 構 成 に な っ て い る こ と や, □ な ど の 記 号 の 意 味 の 理 解 が 深 ま っ た こ と を 明 ら か に し た。 ま た, 事 後 調 査 の 結 果 か ら, 文 字 式 利 用 の サ イ ク ル に 基 づ い た 式を読む活動が重要であることも示唆された。 た だ し, 特 に □ な ど の 記 号 の 意 味 の 理 解 に つ い て は, 1 時 間 だ け で 児 童 の 認 識 が 一 般 数 に ま で 変 容したとは言い切れない結果となった。例えば,和田ほか(2017)では,第3学年の「□を使った式」 の 単 元 に お い て, 未 知 数 で は な く 一 般 数 と し て 導 入 す る こ と を 提 案 し て い る。 □ な ど の 記 号 の 意 味の理解を深めるためには,このような研究もふまえ,「式と計算」の単元だけでなく小学校算数全体 のカリキュラムを体系的に見直していく必要があろう。 謝辞 本 研 究 の 実 施 に 多 大 な る ご 協 力 を い た だ き ま し た 山 下 守 先 生, 久 保 博 之 先 生, 並 び に 児 童 の 皆 様 に心より御礼申し上げます。なお,本研究はJSPS 科研費 JP15K04452 の助成を受けている。 引用及び参考文献
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