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地域在住高齢者の咀嚼力と健康関連QOLおよび栄養状態に関する研究

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Academic year: 2021

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38 −  − 神戸常盤大学紀要  第 3 号 2011 39 −  − 【研究の目的】高齢者においては咀嚼機能が QOL の向上に関与しているといわれているが、具体的な関連性 は解明されていない。特に健康関連 QOL(HRQOL)との関連について検討したものはほとんど見られない。 残存歯が少ない場合でも義歯を装着することで咀嚼力は維持できるため、喪失歯の数が同じでも義歯装着者と 未装着者では咀嚼力に差が生じる。その結果、両者の QOL にも差が生じると考えられるが、これについても 十分に解明されているわけではない。本研究では、地域在住高齢者の咀嚼力・機能歯数・義歯の有無と HRQOL および栄養状態との関連を明らかにすることを目的とした。 【対象および方法】  対象:神戸市長田区在住の65歳以上の高齢者で、長田区老人クラブ連合会が主催した体力測定会参加者。男 性16人(76.8±5.8歳)、女性50人(75.4±5.5歳)。  方法:咀嚼力判定は、咀嚼力判定ガム(ロッテ)を使用。色変化を5段階で判定。機能歯数と義歯の有無 は、口腔内検診で確認。HRQOL は、SF-36v2 を使用。栄養状態は、BMI を使用。 【結果】咀嚼力、機能歯数の平均はそれぞれ男性3.8±0.8、16.4±10.1本、女性3.8±0.8、16.7±10.2本であった。 咀嚼力、機能歯数、義歯の有無と HRQOL の8つの下位尺度との間に0.2以上の偏相関係数が認められたの は、男性では機能歯数と身体機能(r=0.42)、社会生活機能(r=0.40)との間に正の相関が、咀嚼力と身体機 能(r=0.24)、社会生活機能(r=0.50)との間に正の相関が認められた。一方、女性では義歯の有無と全体的 健康観(r=-0.30)との間のみに負の相関が認められた。 【考察】今回、男性のみの結果ではあるが、機能歯数が多い者、咀嚼力が高い者ほど HRQOL の身体機能や社 会生活機能が高いことが示唆された。地域在住高齢者においては、身体機能と社会生活機能を保持することが 生活範囲の狭小化を防ぎ、寝たきりを予防することにつながると考えられるため、健康寿命の延伸のために、 いかに地域在住高齢者の機能歯数を保持し、咀嚼力を高めることができるかが今後の重要な課題であると考え る。一方、女性のみの結果ではあるが、義歯を使用していない者の方が義歯を使用している者に比べ、全体的 健康感が高かった。このことから、高齢者が自身の歯を使用し続けられるための簡便かつ効果的な口腔保健学 的方略についても検討を重ねていくことが重要であると考える。

地域在住高齢者の咀嚼力と健康関連QOL

および栄養状態に関する研究

高藤 真理 

足立 了平 

上原 弘美 

中田 直美 

中田 康夫 

谷口 由佳 

参照

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