論 文
J. of Wind Engineering, JAWEVol.46, No.1(No.166), January 2021 第 46 巻第 1 号(通号第 166 号)2021 年 1 月日本風工学会論文集
*1 (株)大林組技術研究所 都市環境技術研究部 [email protected]
Urban Environment Engineering Department, Technical Research Institute of Obayashi Corporation
*2 西日本旅客鉄道株式会社
West Japan Railway Company
*3 国立高等専門学校機構 秋田工業高等専門学校
National Institute of Technology (KOSEN), Akita College
(原稿受理年月日:2019 年 10 月 25 日,採用決定年月日:2020 年 10 月 16 日) 1.はじめに 近年ダウンバースト(以下,DB と略す)や竜巻などの 突風による被害や観測事例が増加している。例えば,2015 年6 月,群馬県伊勢崎市においてDB が発生し(F0~F1), 外装材の飛散,倉庫の転倒など大きな被害をもたらした。 気象学分野では突風の発生予測などに関する研究が進ん でいるが,突風内部の風の性状や建物に及ぼす影響に関 する研究は少ない。これらの突風は発生が局所的で,ある 1 つの建物が突風被害を受ける確率が低いと考えられて おり,現行の耐風設計基準では考慮されていない。しか し,実際には多くの被害が発生している1)。このような背 景より,突風被害低減のためには,地表面付近における突
規模と高さの異なる建物のダウンバーストによる風荷重に関する実験的研究㻌
Experimental Study of Downburst-induced Wind Loading on Buildings with
Different Sizes and Heights
㻌
飯田有未
*㻝㻌 㻌 浅野和則
*2㻌 㻌 㻌 植松㻌 康
*3㻌 㻌 㻌 㻌
Yumi IIDA Kazunori ASANO Yasushi UEMATSU
SUMMARY
The wind characteristics of downbursts are significantly different from those of turbulent boundary layers. The
non-stationarity, especially caused by a severe moving downdraft and strong divergent outflow near the ground, causes
serious damage to buildings. The present paper investigates the characteristics of downbursts and its effects on
buildings, based on an experiment with three kinds of jets, i.e., a pulsed jet, a moving jet and a pulsed moving jet, using
a moving jet simulator that we have developed. The effects of non-stationarity of downbursts on the wind pressures
and forces acting on buildings with three different sizes and six different heights are discussed. Finally, an evaluation
method of downburst-induced wind loads on buildings is proposed based on the experimental results.
Keywords: Downburst, Pulsed wall jet experiment, Moving wall jet experiment,
Non-stationary flow, Wind force coefficient, Moving jet simulator, Experiment
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*1(株)大林組技術研究所 都市環境技術研究部 [email protected]
Urban Environment Engineering Department, Technical Research Institute of Obayashi Corporation *2 西日本旅客鉄道株式会社
West Japan Railway Company
*3 国立高等専門学校機構 秋田工業高等専門学校 National Institute of Technology (KOSEN), Akita College
風の挙動および建物に及ぼす影響を把握し,耐風設計を 適切に行うことが重要である。突風のうち竜巻について は,喜々津ら2), 松井ら3), 野田ら4)によって研究が行われ てきているが,DB に関する研究は少なく,不明な点も多 い。そこで,本研究ではDB(図 1)に着目する。著者ら はDB による非定常な気流を近似的に再現できる「DB 状 気流シミュレータ以下,簡単のため「DB シミュレータ」 と呼ぶ」(図2)を独自に作製した5) ,6) ,7)。星野ら6)はDB の「移動」による非定常性に着目し,浅野ら7)は「移動と 瞬発的な下降流の組み合わせ」による非定常性に着目し た。それぞれの研究において,幅W:奥行きB:軒高 H=1:1:0.5 の陸屋根および切妻屋根の建物を対象と し,DB 状気流による風荷重について検討を行った。国外 においてもJesson ら8), 9)とZhang ら10) ,11)は同様の実験装 置を用いて陸屋根と切妻屋根の建物を対象に風圧測定を 行っている。しかし,これらの研究では,それぞれ1~2 種類の建物規模・形状のみを対象としており,建物の規模 や高さの影響について体系的に検討している研究はない。 DB による気流は同心円状に広がり 3 次元的な流れと なるため,DB と建物の大きさの比によって建物に作用す る風圧・風力の特性が異なると考えられる。また,DB の 最大風速が地表面付近で生じることから,建物高さの影 響も大きいと考えられる。 本研究では規模の異なる3 種類の模型と高さの異なる 6 種類の模型を用いて風圧測定を行い,DB 状気流による 建物のピーク風力係数およびピーク外圧係数に及ぼす建 物規模および高さの影響を検討する。また,得られた実験 結果に基づき,DB の水平方向の構造骨組用風荷重算定式 を提案する。 2.DB シミュレータと流れ場の性状 2.1DB シミュレータの概要 本論文では,DB の特徴である瞬発的な下降流と親雲の 移動を同時または別々に再現可能なDB シミュレータ 5) ,6) ,7)を用いる。この装置は,天地を逆にし,ファンによ って発生した気流が装置上部に設置された天井板に衝突 することで,地表に衝突するDB の下降噴流を模擬する ものである。実際のDB は冷やされた空気塊の落下によ って生じるため,下降流を引き起こす原動力は実際と実 験では異なるが,下降気流そのものの気流性状の違いは 小さいと考えられる。一方で,地面に沿って気流が拡散す るとき,密度(温度)の影響が生じ,実現象の気流と実験 の気流の性状が異なる可能性がある。実験で密度(温度) の影響を考慮することは困難なため,数値解析による検 討が有効であると考えられ,今後の課題とする。本研究で は,研究の第一段階として定温の気流を用いて検討を行 う。 本実験では,移動と噴流をそれぞれ別に再現した場合, 並びに,同時に再現した場合について,建物に作用する風 圧・風力の特性を明らかにするため,以下に示す3 種類 の気流を用いる。すなわち,吹出し口直径D = 600mm を固定し,吹出し口の上部に取り付けられたシャッター 完全に開くまでの時間開放時間:最小0.2 秒を瞬間的 に開くことで瞬発的な下降流を再現する「固定噴流DB」, 連続的に気流を吹き出しているファンを一定速度で移動 させる「移動定常DB」,並びに,ファンを移動させなが ら所定の位置で瞬発的な下降流を再現する「移動噴流DB」 の3 種類である。移動定常 DB 実験と移動噴流 DB 実験 では,移動速度Vtrを1 m/s,1.5 m/s,2 m/s と変化させる ことで移動速度が地表面付近の気流や建物に作用する風 圧・風力に与える影響を把握する。図3 と図 4 に本実験 で用いる座標軸と記号の定義を示す。ここでは,鉛直z 軸は下向きを正とし,地表面からの高さを表している。ま 図2 DB シミュレータ
Fig. 2 Moving jet simulator
Fig. 1 Schematic illustration of downburst
図1 DB の概念図
積乱雲
猛烈な下降気流
た,固定噴流DB 実験と移動噴流 DB 実験では,図 3 に 示すシャッター開放位置X0を変化させることで,噴流が 発生する位置と測定点の距離が気流や建物に作用する風 圧・風力に与える影響を検討する。既往の研究6)より,シ ャッター開放時間を0.2~0.3秒の範囲で変化させたとき, シャッター開放時間が風速分布に及ぼす影響はほとんど ないことが確認されたため,ここでは最小の0.2 秒とす る。また,シャッターから100mm の高さで測定した「吹 きおろし風速」Vjは7.12m/s である。 2.2 風速測定実験の概要 本実験で再現する3 種類の気流について,地表面付近 の風速分布を,熱線風速計を用いて計測した。サンプリン グ周波数を1000Hz,1 回の計測時間を 15 秒とし,同一条 件下で10 回ずつ測定を行った。具体的には図 4 に示す 原点に熱線風速計のプローブI 形を設置し,プローブの 高さを5mm ピッチz = 5 mm~60 mm の範囲あるいは 10 mm ピッチz = 70 mm~200 mm の範囲で変えるこ とによって風速の鉛直プロファイルを求める。I形プロ ーブのワイヤーはy軸と平行になるよう設置している(図 5)。これより,本計測では x−]平面内の風速ベクトルの 大きさ絶対値を測定していることになる。またシャッ ター開放位置はX0/D = −1,−1.33,−1.67,−2,−2.33, −2.67,−3 の計 7 ヶ所である。 2.3 風速時刻歴 移動定常DB による風速の時刻歴を図 6 に示す。これ は,移動速度Vtrを1 m/s,1.5 m/s,2 m/s とし,地表面か らの高さz = 20 mm において計測した結果であり,10 回の計測結果のアンサンブル平均値を表している。横軸 は無次元時間tVj/D であり,吹出し口が X0/D = −3 の点を 通過した瞬間をt = 0 (s)としている。いずれの移動速度に おいても,tVj/D = 7 付近で風速が上昇し,8 m/s~9 m/s 程 度の最大値を示している。高風速の継続時間は移動速度 Vtrが遅いケースほど長くなっている。また,いずれの移 動速度においても,風速は一旦小さくなった後,再び大き くなっている。これは「ダウンバーストの目」と呼ばれる 現象12)であり,実現象でも観測されている。すなわち, 吹出し口が測定点に近づく際に最初のピークが生じ,吹 出し口が測定点真上に来ると風速が低下し,吹出し口が 遠ざかる際にDB の進行方向とは逆の方向から吹きつけ る流れによって生じる渦により2 つ目のピークが生じる ためである。 移動噴流DB による風速の時刻歴を図 7~9 に示す。各 図は,3 つの噴流発生位置X0/D = −1,−2,−3に対する 結果であり,移動速度Vtrを1 m/s,1.5 m/s,2 m/s と変化 させ,地表面からの高さz = 20mm において計測した値 である。横軸は,噴流が吹き出したときの時刻をt = 0 (s) とし,図6 と同様,時刻 t を無次元化したものである。 図7 において,Vtr = 1 m/s の時には,tVj/D = 6 付近で 急な風速の立ち上がりと明確な風速のピークが見られる。 その後一旦風速は減少するが,DB の進行方向とは逆方向 の流れによって再び上昇している。一方,Vtr = 1.5m/s と 2 m/s の時には DB の目は見られない。これは吹出し口が 遠ざかる際にDB の進行方向とは逆の方向からの流れに よって,ピーク風速が発生しているためと考えられる。 図3 座標軸と記号の定義
Fig. 3 Coordinate system and notation
図4 測定条件
Fig. 4 Measurement condition 直径D 天井板 原点 X |X0|
Z
シャッター開放位置 1000 mm 移動方向 Y X 原点 X=0 600mm 3750mm 2500mm 天井板 |X0| 1250mm シャッター開放位置 ブロワー 2500mm 天井板と シャッターの距離 X0 X0 x z x y x y (v 成分の方向) x (u 成分の方向) z (w 成分の方向) 熱線プローブ ワイヤー 図5 プローブのワイヤーの方向Fig. 5 Direction of the wire of a probe
図8,図 9 ではすべてのケースにおいてダウンバース トの目が観測されている。移動噴流DB においても,移 動定常DB と同様,移動速度 Vtrが速くなるほど風速の立 ち上がり時間が短くなることより,移動速度Vtrは風速の 立ち上がり時間に影響を及ぼしていると言える。 立ち上がり時間については,竹内ら13)や友清ら14)によ って検討されている。DB 状気流に対し同様に無次元立ち 上がり時間tr’= Ut*tr/D を評価すると(最大風速と最小風 速の差をUt,最大風速発生時刻と最小風速発生時刻の差 をtr, 建物模型の奥行 D を 0.04(m)とする),すべての 実験ケースにおいて25 以下の値となった。既往の研究で はステップ関数的突風を対象としているのに対し,本研 究で対象としているDB 状気流はインパルス波状の突風 であり,気流性状が異なるため,直接的な比較は難しい。 しかし,tr’<50 でオーバーシュートが生じる可能性があ ることから14),DB 状気流下の建物においても風速の急変 に伴う慣性力によるオーバーシュート現象が生じている 可能性がある。 2.4 風速の鉛直プロファイル 移動定常DB による最大ピーク風速の鉛直プロファイ ルを図10 に示す。ここに,移動速度は Vtr = 1 m/s,1.5 m/s,2 m/s の 3 種類である。また,各プロットはそれぞれ の高さにおいて10回測定されたピーク風速のアンサンブ ル平均値(同時性なし)を示している。図の横軸はそれ ぞれの高さでの最大ピーク風速Vzをすべての高さでの最 大風速Vmaxで無次元化したもの,縦軸は測定高さz を吹 出し口の径D で無次元化したものである。図 10 より,移 動速度に関わらず地表面付近の風速の鉛直プロファイル は概ね一致しており,プロファイルに移動速度はほとん ど影響を与えないことが分かる。 固定噴流DB(X0/D = −1),移動定常DB(Vtr = 1 m/s), および移動噴流DB(Vtr = 1 m/s ,X0/D = −1,−2,−3 における最大ピーク風速の鉛直プロファイルの比較を図 11 に示す。固定噴流 DB では高い位置でピーク風速が低 下しているが,移動定常噴流DB と移動噴流 DB では高 い位置でも比較的高いピーク風速を示す。これは,吹出し 口が移動することで,測定点の上部に下降気流が影響を 及ぼし,高い位置に比較的大きな風速が生じるためであ る。また,移動噴流DB ではシャッター開放位置 X0の影 響を強く受け,X0/D の値により風速の鉛直プロファイル が大きく変化している。しかし,いずれの場合も,地表面 近くで最も大きなピーク風速を示し,上方に向かって小 さくなるという釣り鐘型のプロファイルを示している。 図7 移動噴流X0/D = −1)による風速時刻歴 (測定高さz = 20mm)
Fig. 7 Time history of wind velocity in moving pulsed jet (X0/D
= −1)
図8 移動噴流X0/D = − 2による風速時刻歴
(測定高さz = 20mm)
Fig. 8 Time history of wind velocity in moving pulsed jet (X0/D
=−2)
図9 移動噴流X0/D = −3による風速時刻歴
(測定高さz = 20mm)
Fig. 9 Time history of wind velocity in moving pulsed jets (X0/D
= −3)
図6 移動定常による風速時刻歴の比較
(測定高さz = 20mm) Fig. 6 Time history of wind velocity in moving jet
W9M'
W9M'
W9M'
3.建物の風圧測定:建物規模の影響 3.1 実験概要 DB が地表面に衝突すると気流は地表面に沿って同心 円状に広がるため,同一建物形状でも規模が異なれば,風 力や風圧分布も異なると考えられる。本章では,図12 に 示すような大きさの異なる3 種類の陸屋根建物を模した モデルを用いて風圧測定を行う。なお,実験気流の条件は 前章と同じである。また,モデルは大きさの小さいものか ら,それぞれ「小模型」,「中模型」,「大模型」と称するこ ととする。モデルの寸法(幅W×奥行きB×高さH) は,小模型:40 mm×40 mm×20 mm,中模型:60 mm× 60 mm×30 mm,大模型:80 mm×80 mm×40 mm である。 風圧測定点は,小模型では各壁面に12 点,屋根面に 25 点 の計73 点である。中模型と大模型では,各壁面に 20 点, 屋根面に36 点の計 116 点である。幾何学的縮尺率 λLは 1/2000 と仮定する。模型設置位置は原点(図 4 参照)と し,模型設置角度θ は,DB 状気流の進行方向が建物の 1 壁面に正対するときを0°とし,0°~45°の範囲を 15°間隔 で変化させる。実験で使用した風圧計には300Hz のロー パスフィルターが内蔵されているため,風圧測定のサン プリング周波数は多少の余裕をみて800Hz としている。 また,境界層乱流を用いた一般的な風洞実験(圧力測定実 験)と同様,計測システムの周波数応答特性に基づき,チ ュービングによる圧力変動のゆがみを補正している。な お,チューブの長さは80cm 程度としているが測定点位置 によって長さが異なるため,それぞれの長さごとに応答 特性を計測し,補正を行っている。模型に作用する風圧p は,次式で定義する風圧係数として無次元化する。 Cp=p−q̂ ps (1) ここに,風圧係数の基準化には瞬間速度圧ˆq を用いてい る。なお, ˆq は,それぞれの実験において模型を設置し ない状態で得られたピーク風速実スケール3秒ガスト風 速の鉛直プロファイル中の最大ピーク風速であり,建物 高さによらない。また,DB 状気流による風の影響がない 点での大気圧psを基準静圧として用いている。風力係数 CFx, CFy, CFzは,式(2),(3),(4)で算出される。 図11 風速の鉛直プロファイルの比較
Fig. 11 Vertical wind speed profiles produced by three kinds of jets
図10 移動速度の異なる移動定常 DB による最大ピ
ーク風速のプロファイル
Fig. 10 Vertical wind speed profiles produced by moving jets with different moving speeds
PV PV PV 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 0 2 4 6 8 10 Z (mm) Uz (m/s) 固定噴流DB(X0/D=-1) 移動噴流DB(X0/D=-1) 移動噴流DB(X0/D=-2) 移動噴流DB(X0/D=-3) 移動定常DB D小模型 E中模型 F大模型 図12 実験模型
Fig. 12 Experimental models
θ
C
FxC
FzC
FyX
図13 風力係数と建物配置角度CFx=q̂ ∙AxFx (2) CFy= q̂ ∙AFy y (3) CFz= −1 × q̂ ∙AFz z (4) ここで,Fx,Fy,Fzは建物表面に作用する風圧p の x,y, z 方向成分を,それぞれ全表面に対して積分して得られる 全体風力の各成分を表す。また,Ax,Ay,Azはそれぞれx, y,z 方向の見付け面積を表す。力の方向を図 13 に示す。 なお,CFzの算出においては内圧を0 と仮定している。 3.2 実験結果および考察 (1) 風力係数の時刻歴 移動噴流DB(Vtr = 1 m/s,X0/D = −2)において,小・中・ 大模型に作用する風力係数の時刻歴を図14 に示す。ここ で,噴流が吹き出したときの時刻をt = 0 (s)としている。 横軸は,噴流が吹き出したときの時刻をt = 0 (s)とし,図 6 と同様,時刻 t を無次元化したものである。図中に示す 黒丸(●)は|ĈFx|および|ĈFz|の最大ピーク値を,ひし形(◇) はĈFx-z=√(ĈFx2 +ĈFz2)の最大ピーク値を示す。第一波目の到 着により, |ĈFx|と|ĈFz|の最大ピーク値が発生している。 ĈFx-zは,|ĈFx|と|ĈFz|が最大ピーク値,もしくは,それに近 い値になった時に生じている。これらの最大ピーク値の 発生時刻は,図8 に示す風速のピーク値の発生時刻とほ ぼ等しい。すべての模型で同様の波形を示しているが,ピ ーク風力係数の値は大模型において他の2 つの模型より 小さい。他の気流条件の結果においても同様の傾向が見 られる。 (2) ピーク風力係数 本節ではCFxとCFzのピーク値(ĈFxおよび ĈFzと表記 する)に着目する。ĈFxは建物設置角度 = 0°の時に最大 値を示し,ĈFzはの影響をほとんど受けないので15)ここ では = 0°に着目する。この場合,CFxは抗力係数を表すこ とになる。 様々な気流条件について,CFxの最大ピーク値ĈFxmaxと 最小ピーク値ĈFxminを図15 に示す。凡例中括弧内の数値 は吹出し口の移動速度Vtrを示す。なお,いずれの模型に おいてもX0/D の影響に関して同様な傾向を示したため, ここでは小模型の結果のみ示す。また,いずれも10 回の 実験結果より得られた結果のアンサンブル平均値である。 Vtr = 1m/s,X0/D = −1,−2 のケースにおいてĈFxmaxは 大きな値を示し,X0/D < −2 の範囲では,シャッター開 放位置と測定点間の距離|X0|が大きくなるにつれ徐々に小 さくなっている。同様にVtr = 1.5 m/s,X0/D = −1.33 と, Vtr = 2 m/s,X0/D = −2 の場合に最も大きなピーク風力係 数値を示し,|X0|が大きくなるにつれ,ĈFxmaxは徐々に小 さくなっている。これは,移動噴流DB の場合でも,シャ ッター開放位置と測定点間の距離が大きいと,建物まわ りの気流が移動定常DB による気流に類似したものとな り,瞬間的な噴出の影響が小さくなって移動定常DB と 同程度のĈFxmaxを示すためと考えられる。 表1 に各実験条件におけるĈFxmaxの値を示す。移動噴 流DB において,全ケース中の最大ピーク風力係数を示 した移動速度は,小模型では2m/s,中模型と大模型では 1m/s であった。小模型について,固定噴流 DB と移動噴 流DB(Vtr= 2m/s)におけるĈFxmaxの値を比較すると,移 動噴流DB による値は固定噴流 DB の値の 1.58 倍になっ ている。模型の規模に着目すると,模型規模が大きくなる ほどĈFxmaxが小さくなる傾向にあり,移動噴流DB(Vtr = 2m/s)においては,小模型のĈFxmaxが大模型の値の1.58 倍 になっている。DB 状気流の直径に対する建物代表長さの 比が変わることでピーク風圧係数の値が変わっている。 図14 風力係数の時刻歴
Fig. 14 Time history of wind force coefficients
(a) 小模型 (b) 中模型 (c) 大模型
このような傾向は特に移動噴流DB において顕著である。 4.1 節で詳述するが,今回の実験範囲高さ 20 mm~40 mmでは,建物高さのみを変化させた場合,抗力係数が ほとんど変化しないことから,建物規模の違いによる抗 力係数の違いは,建物高さではなく建物規模(DB 状気流 の直径に対する建物代表長さの比)の影響によるものと 考えることができる。 次に, ĈFzに着目する。いずれの模型においても同様な 傾向を示したため,ここでは小模型の結果のみ示す。図 13 より正の ĈFz(ĈFzmax)は上向きの力を,負のĈFz(ĈFzmin) は下向きの力を示す。各気流条件下におけるCFzの最大お よび最小ピーク値ĈFzmax,ĈFzminを図16 に示す。図の 凡例中括弧内の数値は移動速度Vtrの値を示している。ま ずĈFzmaxに着目すると,−1.33 ≦ X0/D では移動速度が速 い場合にĈFzmaxが大きくなるのに対して,X0/D <−1.33 で は移動速度が遅い方がĈFzminは大きい。移動速度とシャッ ター開放位置X0の組み合わせによってĈFzmaxは複雑に変 化するが,いずれの結果においてもĈFzmaxは1 程度の値 を示している。次に最小ピーク値に着目すると,ĈFzminは シャッター開放位置と測定点間の距離|X0|が短い場合,負 で絶対値の大きな値を示している。X0/D < −2.33 の場合 (|X0|が大きい場合),移動定常 DB の値に近い値を示す。 表2 に各気流条件下で生じたĈFzmaxの値を示す。すべ ての模型において移動噴流DB(Vtr=1 m/s)の場合に ĈFzmaxの最大値が発生している。また,模型の規模に関わ らず,シャッター開放位置X0/D = − 2.33 においてĈFzmax は最大値を示す。移動噴流DB(Vtr = 2m/s)において, 小模型のĈFzmaxが大模型の値の1.64 倍になっている。こ れより,ĈFzについてもDB 状気流の直径に対する建物の 代表長さの比が大きくなることによって生じる荷重低減 が明確に確認される。 図16 様々な気流条件下における CFzの最大・最小 ピーク値
Fig. 16 Maximum and minimum peak values of CFz under
various flow conditions
移動速度 X0/D CFzroof max X0/D CFzroof max X0/D CFzroof max
固定噴流 -1 0.74 -1 0.65 -1 0.58 移動定常 Vtr=1m/s 0.62 0.61 0.55 Vtr=1.5m/s 0.65 0.58 0.43 Vtr=2m/s 0.66 0.65 0.60 移動噴流 Vtr=1m/s -2.33 0.92 -2.33 0.87 -2.33 0.71 Vtr=1.5m/s -3 0.65 -3 0.57 -3 0.37 Vtr=2m/s -1 0.87 -1 0.58 -1 0.53 小模型 中模型 大模型 表 2 各模型のĈFzmaxの最大値
Table 2 Maximum values of ĈFzmax for each model
ĈFzmax ĈFzmin ĈFzmax ĈFzmin ĈFzmax ĈFzmin ĈFz 𝐶𝐶መFzmax 𝐶𝐶መFzmax | 𝐶𝐶መFzmax | 固定噴流DB ― ― ― ― ― ― ― 移動定常DB 図15 様々な気流条件下における CFxの最大・最小 ピーク値
Fig. 15 Maximum and minimum peak values of CFx under
various flow conditions 表 1 各模型のĈFxmaxの最大値
Table 1 Maximum values of ĈFxmax for each model 移動速度 X0/D |CFx max| X0/D |CFx max| X0/D |CFx max|
固定噴流 -1 1.13 -1 1.05 -1 0.97 移動定常 Vtr=1m/s 0.89 0.97 0.82 Vtr=1.5m/s 0.90 0.89 0.60 Vtr=2m/s 0.97 1.06 1.01 移動噴流 Vtr=1m/s -2 1.58 -2 1.57 -2 1.23 Vtr=1.5m/s -1.33 1.23 -1.33 1.45 -1.33 0.92 Vtr=2m/s -2 1.79 -2 1.47 -1.33 1.13 小模型 中模型 大模型 ĈFxmax ĈFxmin ĈFxmax ĈFxmin ĈFxmax ĈFxmin ĈFx
ĈFxmax ĈFxmax ĈFxmax 固定噴流DB ― ― ― ― ― ― ― 移動定常DB
それぞれの模型について,全気流条件のうち最大の ĈFxmaxが生じた時の風圧係数分布を図17(a)~(c)に示す。 最大のĈFxmaxは,小模型では移動噴流DBX0/D = −2,Vtr =2 m/sのケースで,中模型と大模型では移動噴流 DB X0/D = −2,Vtr =1 m/sのケースで生じている。DB 状 気流が進行する方向に垂直な二壁面(以下,便宜上DB 状 気流が近づいてくる方向の壁面を「風上壁面」,反対側の 壁面を「風下壁面」と呼ぶ)の風圧分布に着目すると,ど の模型でも風上壁面で大きな正圧を示している。模型の 規模が小さい場合,1.8 程度の大きな正の風圧係数が中央 部のみに集中して分布している。一方,模型の規模が大き い場合は,模型の中央部から端部まで1.2 程度の比較的大 きな風圧係数が分布している。これは,模型規模が小さい 場合,風力係数が局所的な風圧係数の影響を大きく受け るのに対して,模型規模が大きい場合には,壁面の広い範 囲に比較的大きな風圧が同時に作用する時に風力が大き くなるためである。また,風下壁面に作用する負圧は模型 の規模に関わらず一様に分布し同程度の値を示している。 それぞれの模型について,全気流条件のうち最大の ĈFzmaxが生じたときの風圧係数分布を図18(a)~(c)に示す。 最大のĈFzmaxは移動噴流DBX0/D = −2.33,Vtr =1 m/s で生じている。どの模型でも屋根面の広い範囲に大きな 負圧が作用していることが分かる。また,小模型では風上 から風下にかけて負圧が小さくなるのに対して,中模型 と大模型では中央付近や風下側でも比較的大きな負圧が 作用している。 (3) ピーク風圧係数 以下に示す方法でピーク風圧係数を求める。すなわち, 実スケール1 秒相当の移動平均を施した後の時刻歴より ピーク値を求め,極値の算定にはI 型極値分布Gumbel 分 布を用いる。また,少ないデータ数でも極値分布のパラ メーターを高い精度で推定できる BLUEBest Liner Unbiased Estimator)16)を使用し,分布のパラメーターを決
定する。ピーク風圧係数の評価にはCook and Mayne の方
法17)(非超過確率0.78)を用いる。 それぞれの模型について,固定噴流DB による最大ピ ーク風圧係数の分布を図19(a)~(c)に示す。模型設置角 は0°である。風上側壁面上の最大ピーク風圧係数は,模 型規模によらず類似した値を示している。その分布につ いては,小模型では風上壁面に広く大きな正圧が作用し ているのに対し,中模型と大模型では,大きな正圧が中央 高さ付近に分布しており,小模型との違いが見られる。し かし,その差は比較的小さく,模型規模の違いによるピー (a) 小模型 移動噴流DB: Vtr = 2m/s,X0/D = −2 (b) 中模型 移動噴流DB: Vtr = 1m/s,X0/D = −2 (c) 大模型 移動噴流DB: Vtr = 1m/s,X0/D = −2 図17 ĈFxmaxが生じた時の風圧分布 Fig. 17 Wind pressure coefficient distribution at a moment when the value of ĈFxmax occurs
(a) 小模型 移動噴流DB: Vtr = 1m/s, X0/D = −2.33 (b) 中模型 移動噴流DB: Vtr = 1m/s, X0/D = −2.33 (c) 大模型 移動噴流DB: Vtr = 1m/s, X0/D = −2.33 図18 ĈFzmaxが生じた時の風圧分布
Fig. 18 Wind pressure coefficient distribution at a moment when the value of ĈFzmax occurs
風向
ク風圧分布への影響は比較的小さいと言える。 移動噴流DBVtr = 2m/s,X0/D = −2における最大ピ ーク風圧係数分布を図20(a)~(c)に示す。すべての模型に おいて,建物下部の10~15 mm ほどの高さに最大値が生 じている。また,その値は建物規模によらず類似してい る。分布を見ると,風上壁面については固定噴流DB に よる最大ピーク風圧係数分布に類似しているが,屋根面 やその他の壁面については,吹出し口の移動によって下 降気流が模型上部を通過するため,広い範囲に比較的大 きな正圧が生じている。移動噴流DB による風上壁面の ピーク風圧係数の値は固定噴流DB や移動定常 DB によ る値よりも大きい。これは,移動と噴流の相互作用による ものと考えられる。 移動噴流DBVtr = 1 m/s,X0/D = −2.33による最小ピー ク風圧係数の分布を図21 (a)~(c)に示す。ここでは,模型 設置角度 = 45°の結果を示している。いずれの模型にお いても屋根面の風上側隅角部で円錐渦が生じ,大きなピ ーク負圧が生じている。なお,最小ピーク風圧係数の大き さは模型の規模に関わらずほぼ同程度である。 4.建物の風圧測定:建物高さの影響 4.1 実験概要 図10 に示したように,DB 状気流による風速の鉛直プ ロファイルは釣鐘型を示すため,建物に作用する風力の 性状が建物高さによって大きく変化すると考えられる。 そこで,ここでは,6 種類の高さの建物模型を用いて風圧 測定を行い,各模型に作用する風圧・風力に及ぼす建物高 さの影響を把握する。ここで用いる模型は,図22 に示す ような高さの異なる2 種類の陸屋根建物を再現したモデ ルである。寸法は,それぞれ幅×奥行×高さ = 40 mm× 40 mm×30 mm(模型①)と 40 mm×40 mm×80 mm(模 型②)である。いずれの模型においても,模型を上下させ ることで,床面からの高さを3 段階に変えることができ (a) 小模型 (b) 中模型 (c) 大模型 図21 負のピーク風圧係数分布 移動噴流DB:Vtr = 1m/s,X0/D = −2.33
Fig. 21 Distributions of the minimum peak wind pressure coefficients (Moving pulsed jet: Vtr=1m/s,X0/D=2.33)
風向 (a) 小模型 (b) 中模型 (c) 大模型 図19 最大ピーク風圧係数分布 固定噴流DB:X0/D = −1
Fig. 19 Distributions of the maximum peak wind pressure coefficients (Stationary pulsed jet: X0/D = −1)
図20 最大ピーク風圧係数分布
移動噴流DB:Vtr = 2m/s,X0/D = −2
Fig. 20 Distributions of the maximum peak wind pressure coefficients (Moving pulsed jet: Vtr = 2m/s,X0/D = −2)
(a) 小模型 (b) 中模型
(c) 大模型 風向
る。したがって,表3 に示すように,計 6 種類の高さに 対して風圧測定を行う。表4 に実験条件を示す。模型設 置位置x図 4 参照は,移動定常 DB と移動噴流 DB の場 合には原点x = 0 mmに固定するが,固定噴流 DB の場合 には,DB 中心からの距離の影響を見るため x = 0.2~0.8 mx/D = 0.33~1.33の範囲で変化させる。模型設置角度 θ は0°と 45°の 2 種類である。計測はサンプリング周波数 を800 Hz とし,同一条件下で 8 回行った。風圧係数の基 準化および風力の定義は3.1節と同様である。 4.2 実験結果および考察 (1) ピーク風力係数 はじめにCFxとCFzの絶対値の最大ピーク値に着目す る。模型設置角度は = 0°とする。 低い建物と高い建物の例として,高さH = 24 mm と 80 mm の模型を選び,各 DB 状気流に対するĈFxの絶対値を 図23 に示す。いずれも 8 回の測定結果のアンサンブル平 均値である。全DB 状気流に対する|ĈFx|をそれぞれ比較 すると,移動速度Vtr = 1 m/s の移動噴流 DB で最も大きな |ĈFx |が生じていることが分かる。これはいずれの高さの 模型でも同様であった。気流によるĈFxの差は建物模型が 低い場合H = 24mmにおいてより明確に表れている。 |ĈFz|について,DB 状気流による比較を図 24 に示す。 図20 と同様,H = 24 mm と 60 mm の結果である。全 DB 状気流に対する|ĈFz|をそれぞれ比較すると,|ĈFx|と同様, 移動速度Vtr = 1 m/s の移動噴流 DB で最も大きな|ĈFz|が生 じていることが分かる。しかし,気流ごとの差は|ĈFx|にお いて見られたものよりも小さい。また移動を伴うDB 状 気流(移動定常DB と移動噴流 DB)では,|ĈFz|の値は模 型の高さにかかわらず類似している。 次に,各DB 状気流に対し,ピーク風力係数に及ぼす 建物高さH の影響を検討する。図 25 は,各 DB 状気流に おけるĈFxmaxの建物高さH による変化を示す。ĈFxが正の 場合,DB の進行方向に力が作用し,負の場合にはその逆 方向に力が作用することを意味する。移動を伴うDB 状 図23 様々な気流条件下における |ĈFx|の最大値
Fig. 23 Maximum peak values of |ĈFx| under various flow
conditions 絶対値最 大ピー ク値 ĈFx
固定噴流DB 移動定常DB 移動噴流DB 固定噴流DB 移動定常DB 移動噴流DB 絶対値最 大ピー ク値 ĈFz 図24 様々な気流条件下における |ĈFz|の最大値Fig. 24 Maximum peak values of |ĈFz| under various flow
conditions 図22 実験模型
Fig.22 Experimental models
表3 模型の寸法と測定点数
Table 3 Size of building models and the number of pressure taps 幅・ 奥行 (mm) 高さ (mm) 側面 測定 点数 屋根面 測定 点数 測定点 合計 模型 ① 模型1 40×40 18 48 25 73 模型2 24 64 89 模型3 30 80 105 模型 ② 模型4 45 64 89 模型5 60 80 105 模型6 80 96 121 表4 実験対象の DB 気流
Table 4 DB flow conditions in the experiments 気流の名称 吹出し状態 位置吹出し開始 X0 (m) 移動速度 Vtr (m/s) 模型設置 位置x (m) 固定噴流DB 瞬時 0 固定 0.2~0.8 @ 0.2 移動定常DB 一定 ‐ 1, 2 0 移動噴流DB 瞬時 -0.6,-1.2, -1.8 1, 2 0
気流の場合,吹出し口が測定点を通り過ぎた後に,逆方向 から風が吹きつけるため,負のĈFxが大きくなるケースも 見られたが,本実験の範囲では全ケースにおいて正のĈFx の絶対値の方が負のĈFxの絶対値よりも大きかったため, ここでは正のĈFx(ĈFxmax)のみを示す。 固定噴流DB におけるĈFxmaxは,低い模型(H = 24mm) で最大となり,高さが高くなると小さくなる。一方,移動 定常 DB では,模型高さが高い場合でも比較的大きな ĈFxmaxが生じる。これは,2.で述べたように,移動の効 果により高い位置においても風速が大きくなり,高い模 型の上部壁面に比較的大きな風圧をもたらすためである。 移動噴流DB におけるĈFxmaxは,固定噴流DB と同様,低 い模型(H = 24 mm)で最大となり,高さが高くなると小 さくなる。一方,移動噴流DB の移動速度 Vtr = 1 m/s のケ ースでは,高い模型の場合であっても,比較的大きな ĈFxmaxを示し,移動定常DB と同様,移動の効果が現れて いる。 各DB 状気流におけるĈFzについて,模型高さが最大お よび最小ピーク値に及ぼす影響を見たものを図26 に示 す。 ĈFzmaxについては(図26(a)),固定噴流 DB と移動噴流 DB で似た傾向を示し,低い模型において大きなĈFzmaxが 生じ,高さが高くなると小さくなる。一方,移動定常DB では,模型高さが高い場合でも比較的大きなĈFzmaxが生 じている。 ĈFzminについては(図26(b)),いずれの気流においても ほぼ一定の値を示し,模型高さの影響は小さい。固定噴流 DB では,ĈFzminはx/D > 0.67 においてほぼ 0 であるが, x/D = 0.33 において−0.4 程度の値を示す。これは固定噴流 DB の場合 x/D = 0.33 地点は吹出し口からの下降流の範囲 に入り,その影響を直接受けるためである。移動定常DB においては,ĈFzminは−0.4~−0.5 程度の値を示し,固定噴 流と同様,下降流の影響を受けていると考えられる。移動 噴流DB においては,ĈFzminは−0.2~−0.9 と実験条件によ って値が異なる。Vtr = 1 m/s,Ⅹ0/D = −1 のケースと, Vtr = 2 m/s,x0/D = −2 のケースでは,下降流が地表に接する 位置が模型に近いため,瞬発的な下降流が屋根に衝突す ることで,−0.9 程度の大きな負のĈFzminが生じていると考 えられる。 移動噴流DB(Vtr = 1 m/s,X0/D = −2)において H = 24mm とH = 80mm の模型に対する風力係数の時刻歴を図 27 に 示す。ここで,噴流が吹き出したときの時刻をt = 0 (s)と している。横軸は,噴流が吹き出したときの時刻をt = 0 固定噴流 DB 移動定常 DB 移動噴流 DB
図25 ĈFxmaxに及ぼす建物模型高さの影響Fig. 25 Effect of building height on ĈFxmax in each flow
(a) ĈFzmax
図26 ĈFzに及ぼす建物模型高さの影響
Fig. 26 Effect of building height on ĈFz in each flow
固定噴流DB 移動定常 DB 移動噴流 DB
固定噴流DB 移動定常 DB 移動噴流 DB (b) ĈFzmin H (mm) H (mm) H (mm) 𝐶𝐶መ𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐹𝐹 𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐶𝐶መ𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐶𝐶መ𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐹𝐹 𝐹𝐹𝐹𝐹 ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; H (mm) H (mm) H (mm) ĈFx max ĈFx m ax ĈFx m ax H (mm) H (mm) H (mm) ĈFzma x ĈFzma x ĈFzma x(s)とし,図 6 と同様,時刻 t を無次元化したものである。 図中に示す黒丸(●)は|ĈFx|および|ĈFz|の最大ピーク値を 示し,ひし形(◇)はĈFx-z=√(ĈFx2 +ĈFz2)の最大ピーク値を 示す。第一波目の到着により, |ĈFx|と|ĈFz|の最大ピーク 値が発生している。ĈFx-zは,|ĈFx|と|ĈFz|が最大ピーク値, もしくは,それに近い値になった時に生じている。なお, 他の高さの模型においても同様の傾向を示した。 風力係数 ĈFx-zが最大となる時,柱の軸力や曲げモーメ ントといった荷重効果が最大になると考えられる。そこ で, ĈFx-zが最大ピーク値をとる時の瞬間的な風圧係数分 布を図28 に示す。なお,ここに示した結果は,8 回の計 測で得られた各測定点の風圧係数のうちの絶対値が最大 となった値をプロットした分布図である。風上壁面(進行 するDB に正対する壁面)の風圧分布に着目すると,低 い模型(H = 24 mm)の場合,中央部に 2 程度の風圧係数 が見られる。一方,高い模型(H = 80 mm)の場合,風上 壁面の下方(0~30 mm 程度の範囲: z/D < 0.05)に大き な風圧係数が見られるが,上部の値は小さい。これは,DB 状気流では最大ピーク風速がz/D < 0.05 で生じ,z/D > 0.05 では風速が小さくなるためである。屋根面の風圧分布に 着目すると,低い模型(H = 24 mm)の場合,風上壁面側 の端部でより大きな負(絶対値大)の風圧係数が見られ, 背面側端部では小さな負(絶対値小)の値を示す。一方, 高い模型(H = 80 mm)の場合,一様な分布を示し,−1.4 ~−1 程度の値を示している。風圧分布は低い模型H = 18 mm および H = 24 mmと,高い模型H = 45 mm~80 mm でそれぞれ類似した傾向を示した。中程度の高さの模型 (H=30 mm)の場合,壁面では低層建物側,屋根面では 高層建物側の特徴を示し,両者の特徴が見られた。 (2) ピーク風圧係数 各建物模型の全測定点中の最大,最小ピーク風圧係数 に着目する。3.2 節と同様の方法でピーク値を求める。こ こでは,模型設置角度 = 0°の結果を示す。 まずは,最大ピーク風圧係数分布に着目する。全測定点 中の最大ピーク値はすべての実験ケースで風上壁面に生 じた。最大ピーク値が生じた高さを図29 に示す。図中の 灰色の棒グラフは各建物模型の高さを示している。これ より,どのDB 状気流においても,最大ピーク値は風上 壁面の高さ30 mm(0.05D)以下で発生すると言える。最 大値はDB 状気流ごとにばらつきがあるものの1~2 の値 を示し,建物高さによる変化は少なく概ね一定の値を示 した。 図27 風力係数の時刻歴
Fig. 27 Time history of wind force coefficients (a) 模型 2 (b) 模型 6 背面 屋根面 前面 DB 進行方向 屋根面 前面 背面 (b) 模型 2 (24 mm) (f) 模型 6 (80 mm) 図28 ĈFx-zが最大となる時の瞬間的な風圧係数分布
Fig. 28 Wind pressure coefficient distribution at a moment when the maximum ĈFx-z value occurs
W9M' W9M'
(a)固定噴流 DB (b)移動定常 DB (c)移動噴流 DB
図29 最大ピーク風圧係数が生じた高さ
Fig. 29 The height providing the maximum peak wind pressure coefficient on the windward wall
灰色の線は各建物の高さを示す
次に,最小ピーク風圧係数分布に着目する。全測定点中 の最小ピーク値は,いずれのDB 状気流においても,屋 根面または側面の上部または下部で生じた。そこで,屋根 面の測定点中の最小値,側面上部(模型中央高さ以上)に ある測定点中の最小値,側面下部(模型中央高さ中央以 下)にある測定点中の最小値に着目する。固定噴流DB, 移動定常DB,移動噴流 DB それぞれについて,最小ピー ク風圧係数の模型高さによる比較を図30(a)~(c)に示す。 固定噴流DB(図 30(a))の場合,模型高さが低いほど, 屋根面に大きな負圧が生じている。一方,側面では模型高 さの影響は小さく,ほぼ一定の値を示す。模型高さが低い 場合(H = 18 mm,H = 24 mm),同等の負のピーク風圧係 数が屋根面,側面上部・下部に生じるが,模型高さが高く なると,側面下部のみに大きな負圧が生じるようになる。 移動定常DB(図 30(b))では,屋根面に生じる負圧に は模型高さの影響は見られず,ほぼ一定の値を示す。一 方,側面では模型高さが高いほど大きな負圧が生じてい る。また,吹き出し口が移動しない固定噴流DB の場合 では側面下部に大きな負圧が生じているが,移動を伴う 本ケースでは側面上部と下部の両方に大きな負圧が生じ ている。 移動噴流DB(移動速度 Vtr = 1 m/s)の場合について, 最小ピーク風圧係数の模型高さによる比較を図30(c)に示 す。模型高さが低いほど屋根面に大きな負圧が生じ,模型 高さが高いほど側面の上部と下部両方に大きな負圧が生 じる。移動速度Vtr = 2 m/s のケースでも同様の傾向が見ら れた。 以上より,低層建物では屋根面と側面に同等の大きな 負圧が生じ,高層建物では屋根面よりも側面により大き な負圧が生じることが分かった。高層建物の側面下部の 大きな負圧はいずれのDB状気流においても見られるが, 壁面上部の大きな負圧は,移動定常DB と移動噴流 DB に おいてのみ見られた。これは,移動の影響と考えられる。 すべての気流条件の結果に対し,各測定点において「最 も大きい正のピーク風圧係数」および「最も小さい負のピ ーク風圧係数(絶対値最大の負圧)」を選択し各建物模型 のピーク風圧係数分布を求めたものを図31~33 に示す。 まず,模型設置角度 = 0°における最大の正のピーク風圧 係数分布図31(a),(b)に着目する。低い模型(H = 24 mm) においては,風上壁面全体に2 程度の風圧係数が生じて いるのに対し,高い模型(H = 80 mm)では,風上壁面の 30 mm(0.05D)以下の高さ 2 程度の風圧係数が生じてい る。側面,屋根面については,建物高さによる差はほとん (a) 固定噴流 DB (b) 移動定常 DB 図30 各 DB 状気流における屋根と側面に生じる最 小ピーク風圧係数の比較 Fig. 30 Comparison for the minimum peak pressure coefficients on the roof and the side wall between DB-like
flows
どなく,全体に1 程度の風圧係数が分布している。 次に, = 0°における最小の負のピーク風圧係数分布 図32(a),(b)に着目する。屋根面については,いずれの 模型においても−1~−1.5 程度の風圧係数がほぼ一様に分 布している。側面については,側面の下部ではどの模型高 さにおいても−1.7~−2 程度の風圧係数が見られる。側面 の上部では,模型高さが高い場合に大きな負圧が生じる。 = 45°における正のピーク風圧分布については,風上 壁面の角部に大きな正の風圧係数が生じ,最大ピーク値 及びその発生高さについては模型設置角度0°のケースと ほぼ等しい値を示したためここでは記載を省略する。 = 45°における負のピーク風圧係数分布について,模型高さ H = 24 mm と 80 mm の結果を図 33 に示す。図 21 に示し た最小ピーク風圧分布と同様,屋根の風上隅角部に円錐 渦の発生に伴う大きな負圧が生じている。このとき,最小 ピーク風圧係数値は−1.5~−2.5 程度の値を示し,風向 0° のケースで見られた値より−1 程度小さい絶対値は大き い 値を示した。また,模型高さが低い場合により大きな 負圧が生じる。 = 0°で見られた側面の大きな負圧は = 45°のときには現れない。 5.風荷重評価方法の検討 本研究で得られた結果を用いて,構造骨組用の風荷重 算定式を以下のように提案する。 5.1 風方向の風力係数 現行の一般的な設計基準に準拠し,DB による水平方向 の構造骨組用風荷重算定式は式(5),(6)によるものとする。 WD = 𝑞𝑞̂Gf CD_DB (5) CD_DB = Cpe1− Cpe2 (6) ここに,𝑞𝑞̂:速度圧 q̂=0.6×UDB2 ,UDB:設計DB 風速,Gf : ガスト影響係数(本研究では1 と設定。一般的にはガス ト影響係数は1 より大きい値であるが,外圧係数をピー ク速度圧に基づき定義していること,また建物は剛で共 振効果は無視できると仮定しているため)。 外圧係数Cpe1,Cpe2は,表5 および図 34 に示すように 与えられ,4.で検討した「ĈFx-zが最大となる時の瞬間 的な風圧係数分布」(図28)に基づき定めている。すなわ ち,本研究におけるすべての実験ケースに対する風圧係 数分布および風力係数を考慮し,全データを概ね包含す るように値を定めている。 本研究で対象とするDBの直径は1975~2018年の記録1) および既往の研究より設定する。既往の研究において, (a) 模型 2 (24 mm) (b) 模型 6 (80 mm) DB 進行方向 前面 前面 図32 最小ピーク風圧係数分布( = 0°) Fig. 32 Distributions of the minimum peak pressure
coefficients ( = 0°) (a) 模型 2 (24 mm) (b) 模型 6 (80 mm) DB 進行方向 前面 前面 図33 最小ピーク風圧係数分布( = 45°)
Fig. 33 Distributions of the minimum peak pressure coefficients ( = 45°) (a) 模型 2 (24 mm) DB 進行方向 前面 前面 (b) 模型 6 (80 mm) 図31 最大ピーク風圧係数分布( =0°)
Fig. 31 Distributions of the maximum peak wind pressure coefficients ( = 0°)
Hjelmfeltら18)は実測における平均の直径は1800m程度と
している。Fujitaら19)はDBの最小直径は400m程度,Linら
20)は強い風を伴うDBの直径は2000m以下と述べている。
Holmesら21)は,過去最大風速を記録したAndrews Air Force
Base (AAFB) で発生したDBの直径は1000m程度と推定し ている。また,図35より日本で発生する約80%のDBによ る被害幅が2000m以下であり,DBの流れ場の構造(図36) から判断して,被害幅は直径の2倍程度であるため,DBの 直径は概ね1000m以下と考えられる。これらより,本提案 式においては,DBの直径をD = 1000mと設定する。なお, 実験においては,吹出し口直径をDBの直径と仮定してい る。本実験では縮尺比を1/2000(噴流装置の直径D=0.6m) と実験上扱いやすい値とし,かつ上記実測におけるDBの 直径に対応するように定めている。設計で想定するDB風 速は2017年9月秋田横手市で発生したUDB = 65 m/sとする。 3.で検討した建物規模の効果は以下のように考慮す る。図37 は,提案値である風力係数 2.5(z < 0.05D)で基 準化したCFx(最大ピーク値)と建物幅W と直径 D の比 W/Dの関係を示す。なお,各模型に対する CFxは,同一 条件で10 回計測した値を示している。これより W/D の 増大に伴い風力係数が小さくなることが分かる。この効 果を,実験結果を概ね包含するように,式(7)で表す図 37 中の実線。 RD_DB= 1 (W/D≦0.08) (7) -8×W/D+1.64 (0.08 ≦ W/D ≦ 0.135) これより,アスペクト比0.5 程度の建物の風荷重の算定に は,式(5), (6) で与えられる風荷重 WDに式(7)で求めた RD_DBの値を乗じることで,合理的な設計を行うことがで きる。 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 0 0.05 0.1 0.15 CFx W/D 40×40×20 60×60×30 80×80×40 図37 風力係数に及ぼす建物規模の効果
Fig. 37 Effects of the building size on the maximum peak wind force coefficient
小模型 中模型 大模型 式(4) 各模型に 作用す る風力 係数と 提案値の 風力係 数の比 㻜 㻞㻜 㻠㻜 㻢㻜 㻤㻜 㻝㻜㻜 㻜 㻝㻜㻜㻜 㻞㻜㻜㻜 㻟㻜㻜㻜 㻠㻜㻜㻜 㻡㻜㻜㻜 非超過確率( %) 被害幅(m) 直径D 被害幅(2D) 地表面付近の 強風域 図35 DB の被害幅の非超過確率Fig. 35 Probability of non-exceedance for the width of DB damage area
図36 DB の流れ場の構造
Fig. 36 Structure of DB flow field 屋根面 前面 Ɲ Cpe1 1.5 ' ' 0 気 流 図34 風上壁面の外圧係数
Fig. 34 External pressure coefficients on the windward wall
Cpe1
表5 外圧係数
Table 5 External pressure coefficients 風上壁面 外圧係数Cpe1
z < 0.05D 0.05D ≦ z < 0.05D 0.17D ≦ z
1.5 -12.5 (z/D) + 2.1 0 風下壁面 外圧係数Cpe2
5.2 告示との比較 現行規定での風荷重と本研究で提案したDB による風 荷重を比較する。建築基準法施行令・建設省告示第1454 号に定める基準風速V0 = 38 m/s(千葉県,高知県等の一 部),地表面粗度区分Ⅱの地域を例とし,再現期間50 年 相当レベル1の風荷重 W1,再現期間500 年相当レベル 2の風荷重 W2とDB による風荷重との比較を表 6 に示 す。ここに,高層建物の代表として幅W×奥行B×高 さH = 80 m × 80 m × 160 m,低層建物の代表として 80 m × 80 m × 48 m の建物を対象とし,告示に示され た風圧係数を用いて建物基部におけるせん断力を求めた。 想定DB により高層建物の基部に作用するせん断力は, W1より大きく,W2より小さな値を示す。一方,低層建物 の基部に作用するせん断力は,現行の設計用風荷重より 大きい。したがって,低層建物において,DB の影響が大 きいと言える。これはDB の設計用ピーク外圧係数に, DB による建物のピーク風圧係数は低い位置で大きな値 を示すというDB 特有の特徴が反映されているためであ る。 6.おわりに DB シミュレータを用いて,DB 状気流による風速分布 および建物に作用する風圧の測定を行った。風圧測定実 験においては,規模の異なる3 種類の模型と高さの異な る6 種類の模型を用い,ピーク風力係数およびピーク外 圧係数に及ぼす建物規模および高さの影響を検討した。 本研究により得られた主な知見は以下のようである。 1. 移動と噴流を同時に再現した移動噴流 DB において は,移動と噴流をそれぞれ単独に再現した固定噴流 DB や移動定常噴流 DB より大きなピーク風力係数 ĈFxとĈFzが作用する。 2. DB の直径に対する建物規模の比は風力係数に大き な影響を及ぼす。一般に,建物規模が大きくなるに したがってĈFxとĈFzは小さくなる。 3. DB においては最大ピーク風速が z/D < 0.05 で生じ ることから,建物が高くなるにしたがって建物全体 に対するĈFxとĈFzの大きさが小さくなる。 4. 屋根面上のピーク風力係数ĈFzminは建物高さの影響 をほとんど受けず,ほぼ一定値を示す 5. 最大ピーク風圧係数の分布形状はいずれの DB 状気 流においても類似しており,最大値は風上壁面の z/D < 0.05 で生じる。 6. 最小ピーク風圧係数の分布形状はいずれの DB 状気 流でも類似しており,低層建物(z/D < 0.05)では屋 根面あるいは側面に生じ,高層建物(z/D >0.05)で は側面に生じる。 7. 局所的に発生する大きなピーク負圧は DB 状気流の 特性(移動の有無など)によって異なる位置に発生 し,吹出し口が移動する移動定常DBと移動噴流DB では,固定噴流DB とは異なり,建物の側面上部で 大きな負圧が生じる。 上記で得られた知見と全実験結果に基づき,構造骨組 算定用外圧分布を検討し,構造骨組用風荷重の算出方法 の提案をするとともに,建物規模の影響を考慮した低減 式を提案した。 参考文献 1) 気 象 庁 , 竜 巻 等 の 突 風 デ ー タ ベ ー ス , http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/bosai/tornado/ , (2019. 2) 2) 喜々津 仁密, P.P. Sarkar, F.L. Haan,「竜巻状気流発生 装置を活用した低層建築物に作用する風力特性に関 する基礎的研究」, 第 21 回風工学シンポジウム論文 集, pp.149-154, (2010) 3) 松井 正宏, 喜々津 仁密, 野田 稔, 佐々 浩司, 「竜 巻による構造物の風圧力,実験方法と課題」, 日本風 工学会誌, Vol.37, No.2, pp.118-123, (2012) 4) 野田 稔, 二宮 めぐみ, 山下 翔平, 長尾 文明, 「マ ルチファンマルチベーン式竜巻シミュレータによる 竜巻状流れ場の制御に関する研究」, 第 22 回風工学 シンポジウム論文集, pp.25-30, (2010) 5) 飯田有未,浅野和則,植松 康,「ダウンバーストシ ミュレーターの開発」,日本建築学会技術報告集 Vol. 24(58), pp.941-946, (2018) 6) 星野 菜紡, 飯田 有未, 植松 康 : ダウンバースト の非定常性が建築物の風荷重に与える影響に関する 研究, 日本風工学論文集,Vol. 43, No.1, pp.1-13, (2018) 表6 告示との比較 基部のせん断力(kN) Table 6 Comparison of wind load between downburst and
turbulent boundary layers
高層建物 (kN) 低層建物 (kN)
ダウンバースト 65,200 24,336
告示レベル1 W1 51,592 10,843
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9) Jesson, M., Sterling, M., Letchford, C., Baker, C., “Aerodynamic forces on the roofs of low-, mid- and high-rise buildings subject to transient winds”, Journal of Wind Engineering and Industrial Aerodynamics Vol. 143, pp.42– 49, (2015)
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