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日本語母語話者は英語をどのように聞いているのか ―ボトムアッププロセス処理研究から応用へ―

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1. はじめに

  音声言語を聞き取り,理解するプロセスは非常に複雑で,様々な処理を伴う。大きく分けると,物 理的な音の連続体である音声を,言語的に意味のある音韻として知覚し,音節・形態・語とより大きな 情報に積み上げていくボトムアップな処理と,その場の状況,背景知識,などから類推を働かせ発話の 理解を進めるトップダウンの処理に分けられる。トップダウン処理については,音声言語・文字言語の両 方に共通する部分も多いが,ボトムアップ処理については音声言語特有の特徴が多い。本論では,著者 がこれまで関心を持ってきたボトムアップ処理の各段階についての基礎研究や言語処理において大変大き な役割を果たすワーキングメモリ(特に音韻ループ)の概念を紹介する。その上で,それぞれの学習者の

日本語母語話者は英語をどのように聞いているのか

1

― ボトムアッププロセス処理研究から応用へ ―

菅 井 康 祐 近畿大学

How Native Japanese Learners Listen to Spoken English:

Applying Research on the Bottom-up Process to Education

SUGAI Kosuke Kindai University

Abstract

This article provides an overview of the bottom-up process of EFL listening comprehension for native speakers of Japanese and traces some of its implications for application to listening education. First, I introduce two of my research studies of EFL segment perception, which identify consonants that are difficult to perceive at the initial and final positions of syllables, comparing learnersʼ differences in perception skills. Second, I briefly describe the general idea of a phonological loop and language-oriented components of working memory, describing previous research into perceptual units of spoken language, which are closely related to the span of the phonological loop. Third, I introduce our research into how the time domain factors of listening materials, such as articulation rate, speech rate, and pause duration, affect listening comprehension, outlining the positive effect of pause on listening comprehension. In conclusion, I discuss the application of these basic study results to English education.

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リスニングの習得段階に合わせた音声教材の利用,訓練法の選択について一つの提案をする。

2. 分節音の知覚

2.1 子音の聞き取りの難易度調査(菅井,2006)

  日本語を母語とする英語学習者の多くは,分節音の知覚の段階で躓いていることが多く,日本語母 語話者にとって聞き取り・聞き分けが難しいのは,日本語にはない調音様式の分節音([θ]と[ð]など)や, 英語では音素として区別されるのに対して日本語では言語的対立をなさない音([l]と[ɹ],[b]と[v]など) の区別などである。このような日本語母語話者にとって聞き取りが難しい分節音に関する研究は多くされ ているが(Horibe & Furuhashi,1974;小池,1978;ラドー,1959;菅井,2006),ここではそのひとつ, 菅井(2006)の音節頭・音節末における子音の聞き取りの難易度に関する調査結果を紹介する。この研 究では,116名の大学生を対象に,[_ab]と[ba_]という音節に英語の子音を22種類挿入した課題音声を 英語学習者に聞かせ,どの子音に聞こえたかを答えさせるという調査を行った。その結果,音節頭・音 節末における難易度について以下の結果が得られた。   音節頭では[ð],[θ],[r],[v],[l]といった子音の聞き取りの正答率が低く(図1),表1のような聞き 間違えが多く見られた(調査参加者にわかりやすいよう簡易表記)。なお,全体の正解率は72.59%であった。 表1 難易度の高い子音と聞き間違いの例(音節頭) [課題]正答数 /118 [ð] 15 [θ] 37 [r] 49 [v] 63 [l] 69 [誤答]誤答数 /118 [z] 23,[d] 21 [s] 53 [l] 53 [b] 15 [r] 32 [b] 19,[θ] 16 注.正答数・誤答数はそれぞれ118人の回答のうちの回答数 図1. 音節頭子音知覚の正答率

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  音節末では,日本語においては基本的に撥音しか閉音節を構成しないということもあり,図2に見ら れるように全体的に正答率が低く(47.40%),[l],[v],[ð],[b],[ʒ],[dʒ],[m],[n],[θ]までが50%を 下回る結果になった(表2)。 表2 難易度の高い子音と聞き間違いの例(音節末) [課題] [l] [v] [ð] [b] [ʒ] [dʒ] [m] [n] [θ] 正答数 6 19 21 23 33 34 37 57 59 [課題] [w] [f] [b] [z] [w] [dʒ] [tʃ] [n] [m] [s] 誤答数 38 20 17 42 21 44 49 45 57 39 注.正答数・誤答数はそれぞれ118人の回答のうちの回答数

2.2 子音の聞き取り能力の個人差 (Sugai, Yamane, & Kanzaki, 2013)

  上記の調査では学習者の習熟度を考慮せず,調査方法も傾向を観察するにとどまっていたため, Sugai, Yamane, and Kanzaki(2013)では,いわゆるリスニングテストで同程度の習熟度とされる学習者を 対象に学習者間の個人差をみるための調査を行った。事前に作成したリスニングテストで同程度のスコア であった22名の大学生(TOEICでおおよそ550点程度)を対象に,菅井(2006)の結果より学習者に間 違えられやすい子音のミニマルペアを17組使用した。実験参加者は画面に映し出された2つの子音のうち, ヘッドフォンから聞こえた音がどちらかをできるだけ早く判断するという課題であった。参加者はボタン押 しにより解答し,正答率と反応時間を分析対象とした。   まず,正答率について分析した結果,参加者間では有意な差が見られた(χ2(22) = 111.18, p < .001, Cramerʼs V = .110)。また,子音間でも有意な差が見られた(χ2 (33) = 3382.63, p < .001, Cramerʼs V = .609)。 反応時間についての分析(正答のみ)の結果参加者間では有意な差(F (21, 7679)= 179.27, p < .01, η = .574) 図2. 音節末子音の正答率

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が見られ,子音間でも有意な差(F (33, 7667) = 15.20, p < .01, η = .248)が見られた。   これらの結果から,いわゆるリスニングテストで同レベルと判定されても,子音知覚能力には学習者間・ 子音間で差があることが明らかになった。このことから,同程度のリスニングの能力とされる学習者でも 必要となる訓練・指導は異なるのではないかと示唆される。

3. 音声言語処理とワーキングメモリ

  本節では,音声言語処理に大きく関わるワーキングメモリ(作動記憶)について,言語処理に関わる 部分を中心に概観すると共に,ワーキングメモリのスパン(容量)を左右する音声言語の知覚単位について, 先行研究を中心に紹介する。

3.1 言語処理におけるワーキングメモリの役割

  言語処理において,ワーキングメモリが大きく関わるということについては異論の余地はほぼないと考 えられるが Baddeley(2012)において “My overall view of WM therefore comprised, and still comprises, a relatively loose theoretical framework rather than a precise model that allows specific predictions.”(p. 7) と述べられているとおり,これはあくまでも理論的な枠組みだと理解しておくことが重要である。その上で, 言語処理に関わる重要な概念である音韻ループを中心にワーキングメモリモデルの基本的な枠組みについ て紹介する。

  ワーキングメモリモデルでは,3つのサブシステムとそれを統合する働きの中央実行系(Central executive)の4つのコンポネントが仮定されている。そのなかで,言語に最も関わるのが音韻ループ (Phonological loop)である。音韻ループは入力された情報を内的に的リハーサル(Subvocal rehearsal) することで言語情報を一定期間記憶にとどめておく仕組みである。音声・文字,いずれのモダリティによ る言語情報の入力であっても音韻ループで一時的に保持・処理される(図3)。

図3. 音韻ループの概念図(Baddeley, 1992; Gathercole & Baddeley, 1993に基づき著者が作成) 表3

菅井(2006)に基づく聞き取りの難しい子音対立

1 b v 4 d dth 7 f h 10 l r 13 r w 16 sh th

2 b w 5 d z 8 f v 11 l w 14 s sh 17 v w

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  視空間スケッチパッド(Visuo-spatial sketch pad)は視覚・空間情報に対して音韻ループと同様の働 きをする。エピソードバッファ(Episodic buffer)は,Baddeley and Hitch(1974)のモデルでは想定され ていなかった,音韻ループと視空間スケッチパッドの両方で同時に処理されるような事象に対応するため に付け加えられ,双方を統合する仕組みとして仮定された。また,長期記憶からの情報も各サブシステム と統合する働きも担っている。中央実行系は目標課題の達成のための注意の方向づけ,課題遂行に必要 な処理資源の確保,3つのサブシステムの調整という全体の調整機能を果たしている(Baddeley,2012)。

3.2 音韻ループのスパン(容量)と知覚単位の関係

  音韻ループのスパン(容量)が大きければ大きいほど,一度に処理できる情報量が多くなるため, 言語処理には有利だと考えられており,ワーキングメモリと第1・第2言語処理の関係を捉えようとする研究 も多くなされている(Nakanishi & Yokokawa,2011など)。音韻ループのスパンについては,ワーキングメ

モリモデルが提唱され,ワーキングメモリと短期記憶が区別される以前から様々な調査が行われている。2

Miller(1956)では,短期記憶の容量は分節音・モーラ・音節・語・句などを単位(unit)とし,7 ± 2ユ ニット内に収まるものをチャンクとして記憶するとしたのに対し,Cowan(2001)は4 ± 1ユニット程度が妥 当であると主張している。また,Baddeley, Thomson, and Buchanan(1975)は時間の概念を取り入れ, 2秒間に調音できる長さがそのスパンだとしている。河野(1994)は単位と時間の両面から330 ms以内の 感覚で連続する7 ± 2要素がチャンクをなすとするPSU(Perceptual Sense Unit)の概念を提唱している。

3.3 音声言語の知覚単位(母語の影響)

  前節で見たように,スパンがどの程度の容量かということについては結論は出ていないが,単位から考 えるにせよ,調音できる長さと捉えるにせよ,音声・音韻上の単位(ユニット)が大きく関わっているというこ とは間違いなさそうである。そこで本節では,外国語を知覚する際の母語の影響を調べた先行研究を紹介する。   1980年代ごろから,母語の音節構造・リズム型が外国語の音声知覚にどのように影響を及ぼすのか を明らかにすべく,シラブル・モニタリング・タスクを用いた研究が盛んに行われた。3なお,以下では子 音をC(consonant),母音をV(vowel),撥音をN(nasal)と表記する。

  Mehler and Dommergues(1981)はフランス語母語話者を対象としたシラブル・モニタリング・タスク を行いた実験を行い,ターゲットとなる音節がその語内の音節構造と一致する場合(“pa・lace”の/pa/や“pal・ mier”の/pal/など),その音節を見つける速度(反応時間)が速くなるという結果を示した。これはフラン ス語が音節をリズム単位とする音節型言語であるためだと結論づけられている。

  Otake et al.(1993)は日本語母語話者を対象とし,CVNCV 語(例:「端子/tanshi/」)およびCVNVCV 語(例: 「タニシ/tanishi/」)を用いてCV 音節/ta/およびCVN音節/tan/が含まれるかどうかを判定させる課題を行った。

その結果,CVNCV 語においてはCV音節,CVN音節ともに誤答率は低かったものの,CVNに対する反 応時間の値はCVに比べて大きくなった。また,CVNVCV 語のCVN 音節に対しては反応時間を検討する 以前に誤答率が非常に高くなった。この結果から日本語母語話者は音節ではなく,日本語のリズム型の単 位であるモーラに基づき分節化していると結論づけている。この結論はCutler and Otake(1994)における 日本語母語話者を対象に行われた英語課題を用いた調査によってさらに検証されている。

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  Cutler et al.(1986)はイギリス人英語母語話者についても同様のシラブル・モニタリング・タスクを行っ た。その結果,課題単語内の音節構造にターゲット音節が合致している課題(“balance”の/ba/や“balcony” の/bal/など)と合致していない課題(“balance”の/bal/や“balcony”の/ba/など)の間に差は見られなかった。 この結果から,強勢がリズム単位を構成している(強勢リズム型言語)英語母語話者にとっては心的にリ ズムを構成している単位が音節ではないという可能性が示された。そこでCutler and Norris(1988)では, 強勢が分節化に与える影響をより直接的に調査し,英語母語話者にとっては強勢が音声処理に役割を果 たす可能性が示唆された。

4. 音声の時間的特性と難易度の関係:発話速度・調音速度・ポーズ

  ここまで,日本語を母語とする学習者にとって,英語のリスニングを困難にする要因についての基礎 研究を紹介し,知覚単位・音韻ループ(ワーキングメモリ)のスパンといった時間長に関わる要素が大き なリスニングプロセスに影響を及ぼす可能性が示唆された。ここでは,少し応用に近づき,音声の時間 的な側面(発話速度・調音速度・ポーズ)が学習者の理解に影響を及ぼすかについての研究)を紹介する。   発話速度・調音速度・ポーズが外国語学習者のリスニングにどのように影響をおよぼすかという問題 については様々な研究が行われてきた(Blau,1990;河野,1990,1994,1998;Kano & Saito,1997など)。 しかし,研究者ごとの用語の定義,調査の統制方法も異なるため,それぞれの要素がどのようにリスニ ングの難易度に影響を及ぼすのかを比較するのは困難であった。そこで,Sugai,Yamane,and Kanzaki (2016)では,発話全体の速度を発話速度,発話からポーズ部分を取り除いた音声が存在する部分のみ を調音速度と定義し,それぞれの要素を厳密に統制することでその影響を調査した。   まず予備課題として,204名の大学生を対象に英検のモノローグ問題を素材として作成した10問から なるテストを実施し,分析に適さない参加者のデータ(天井効果・床効果など)を取り除いたものを分析 に用いた。本課題の各モノローグはJACET8000(相澤他,2005)の2000語レベル以下の語彙レベルの もののみで構成された。すべての文は8音節以内の自然な位置にポーズをおいて(Miller,1956)アメリカ 人英語母語話者(NY出身,37歳,男性)に読み上げられ,デジタル録音された。各課題は,ポーズの 長さ2種類・調音速度2種類にデジタル編集され,4種類の課題が作られた。各課題の数値データは表4 のとおりである。なお,調音速度が速くポーズが450 msのものと調音速度が遅くポーズが250 msのもの の発話速度が同じ(175.3 w/m)になるように統制された。 表4 課題の数値データ

Articulation rate Pause duration (ms) Total articulation (s) Total pause duration (s) Total duration (s) speech rate(WPM)

Faster 200 93 19.2 112.2 212.8

450 93 43.2 136.2 175.3

Slower 200 117 19.2 136.2 175.3

450 117 43.2 160.2 149.1

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  予備調査の結果を共変量,調音速度・ポーズ長を独立変数として共分散分析(ANCOVA)を行った ところ,表5・図4のとおり,調音速度の主効果は認められなかったが (F(1, 128)= 1.14, p = .288, η2 = .01), ポーズの長さの効果は見られた (F(1, 128)= .31, p = .002, η2 = .07)。この結果から,調音速度・発話速 度を下げても学習者のリスニングの助けにはならないが,適切なチャンクごとのポーズを450 ms以上に長く することはリスニングの難易度を下げることが示された。 表5 本課題結果の基本統計量

Group Faster Slower

200 ms 450 ms 200 ms 450 ms M 4.67 5.96 5.10 6.06 SD 2.04 1.81 1.53 1.76 95%CI 3.90–5.44 5.28–6.64 4.56–5.64 5.56–6.56 n 27 27 31 48   この結果を踏まえて,効果的なポーズの長さについての調査・習熟度によるポーズの効果の違いなど についての調査を現在実施中である。

5. おわりに

  本稿では日本語を母語とする英語学習者のリスニングプロセスのボトムアップ処理について見てきた。 ここで強調しておきたいのは,リスニングと一口に言ってもそのプロセスは非常に複雑であり,同程度の 習熟度とされる学習者であってもそれぞれの学習者が直面している問題は多様である。したがって,そ れぞれの学習者に必要な訓練・指導は異なり,それぞれの訓練に適した学習素材も異なる。分節音など 図4. 本課題の結果 注. 縦軸は平均値横軸の項目は表5に対応

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の細かな音の聞き取りが苦手な学習者にとっては,音声の知覚を訓練するために,調音速度の低い素材(分 節音等の特性が強調されやすい)を用いた潜時の短いシャドーイングなどが有効だと考えられる。4また, 音声の知覚段階は乗り越えているが,音声情報をワーキングメモリで処理する訓練が必要な学習者には, 自然な調音速度の音声で,チャンク間のポーズが長いものを用いた潜時が長めのシャドーイングなどから 始めてリピーティングへと移行したり,ポーズが短いもの,チャンクが長いものを経て音声的な操作をされ ていない自然なものへと進むのが良いと考えられる。このように,学習者が一様ではないということを考 えながら教育に応用することが効果的なリスニング指導・訓練への第一歩だと考えている。

1.本稿はLET九州・沖縄第48回支部研究大会の内容を文書化したものであり,内容の多くの部分は自 身の出版物に基づくものである。 2.ワーキングメモリは一時的に事象を記憶に保持しながら処理も行うという動的な性質を持つとして短期 記憶とはことなる概念と定義されているが,実際の働きとしては短期記憶と重複する部分が多いと考 えられている。 3.世界中の言語はそのリズム(特定の要素が一定の間隔で繰り返されることによって形成される特徴) 型によって分類され,そのリズムを構成する単位によって音節型言語・モーラ型言語・強勢型言語に分 類される菅井(2011)。シラブル・モニタリング・タスクとは,課題音声のなかにターゲットとなる音節 が含まれているかどうかを判断させ,ボタン押しによって正解率と反応時間を測定する手法。 4.潜時(latency)とは,シャドーイングにおいてターゲットの音声が聞こえてから,発話を始めるまでの 時間のこと。

参考文献

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