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IRUCAA@TDC : エナメル質へのフッ化物取り込みと口腔内フッ化物濃度を指標とした思春期および成人のフッ化物配合歯磨剤の有効使用量

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Academic year: 2021

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(1)Title. エナメル質へのフッ化物取り込みと口腔内フッ化物濃度 を指標とした思春期および成人のフッ化物配合歯磨剤の 有効使用量. Author(s). 古賀, 寛; 山岸, 敦; 高柳, 篤史; 前田, 晃嗣; 松久保, 隆. Journal URL. 歯科学報, 108(1): 74-80 http://hdl.handle.net/10130/395. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 74. 二次出版. エナメル質へのフッ化物取り込みと口腔内フッ化物濃度を指標とした 思春期および成人のフッ化物配合歯磨剤の有効使用量 古賀. 寛1). 山岸. 敦2). 前田晃嗣2). 高柳篤史2) 松久保. 隆1). 抄録:フッ化物(F) 配合歯磨剤(1000ppmF) を齲蝕. に1回の使用が習慣化している。しかし13歳から18. 予防に有効利用するため,エナメル質への F 取り. 歳までの思春期における DMFT 指数は依然として. 込みと口腔内 F 濃度を指標として使用量および時. 高い状態にある1)。. 間を検討した。エナメル質への F 取り込みは300. 日本において全身的応用としての水道水F添加は. ppmF 以上で有意に増加し,2分間の作用で飽和し. 実施されておらず,また,F 洗口も学校教育現場で. た。口腔内 F 濃度の変化から300ppmF 以上の濃度. も人口比3. 1%4)で実施されているのみであり,市場. を維持するには,1g以上の使用が必要であった。. で入手できる OTC 化もなされていない。このこと. 従って,F配合歯磨剤の有効利用には1g以上の使. は健康教育を通した齲蝕予防の知識があったとして. 用が推奨される。. も,F洗口へのアクセシビリテイが悪く,直接的に 歯磨き以外の保健行動や予防行動に結びつきにく. 緒 言. い。現時点におけるF応用の適用状況からF配合歯. 近年,ヨーロッパはもちろんのこと日本において. 磨剤を有効に活用することが思春期からの齲蝕予防. 歯科疾患実態調査(平成11年度) では齲蝕罹患の指標. に寄与すると考えられる。しかしながら,日本にお. 1). が3を下回り WHO. いてF配合歯磨剤を有効に作用させる使用量に関す. の到達目標であった「12歳児ま で に3. 0以 下 に す. る報告はほとんどみあたらない。そこで本研究はF. 2) る」 ことを達成し,齲蝕発現率の減少が進んでい. 配合歯磨剤を効果的に使用するため,エナメル質へ. る。確かに学童期での DMFT 指数の減少の限りで. のF取り込みと作用濃度との関係,歯磨剤使用量と. は成功しているが,それ以降の中学生および高校生. 口腔内F濃度の経時変化を調べ,最適有効使用量に. では年齢が進むにつれて DMFT 指数は漸増してい. ついて検討した。. である12歳児の DMFT 指数. る。. 材料と方法. 現在,日本におけるフッ化物(以下Fと記す) 配合 歯磨剤の市場占有率は約90%3)となり,家庭におけ. 1.研究デザイン. るホーム(セルフ) ・ケアとしてのF配合歯磨剤の使. 本研究は二つの実験より構成される。実験1は. 用は定着している。また,ブラッシング回数も1日. in vitro におけるウシエナメル質へのF取り込みと. キーワード:フッ化物配合歯磨剤,フッ化物取り込み,口 腔内フッ化物濃度,最適有効フッ化物配合歯磨剤使用量 1) 東京歯科大学衛生学講座 2) 花王株式会社パーソナルヘルスケア研究所 (2007年12月20日受付) (2008年1月8日受理) 別刷請求先:〒261‐8502 千葉市美浜区真砂1−2−2 東京歯科大学衛生学講座 古賀 寛. 本 論 文 は,第54回 日 本 口 腔 衛 生 学 会 総 会 (2004年9月18 日,盛岡) において発表 し,Bull Tokyo Dent Coll 48⑶: 119∼128,2007. に掲載された論文を和文により二次出版 したものである。. ― 74 ―.

(3) 歯科学報. Vol.108,No.1(2008). 作用濃度および時間を調べ,さらに実験2では実際. 7)統計解析 実験群 間 な ら び に 対 照 群 と の 有 意 差 検 定 は,. に F 配合歯磨剤を使用し,使用量と口腔内F濃度. PLSD of Fisher test お よ び ANOVA,多 重 比 較 法. の関係を検討した。 2.実験1. 75. エナメル質へのF配合歯磨剤の濃度お. (Tukey Krammer test) で行い,危険率5%以下を 有意とした。. よび処理時間の検討. 3.実験2. 1)試料の作製. の口腔内F濃度の関係( in vivo ). 歯肉および歯根膜を除去したウシ前歯のエナメル 質を試料とした。エナメル質表面は,全て黒マジッ. F配合歯磨剤(1000ppmF) の使用量と. 1)被験者. ク で 被 塗 し,研 磨 エ ン ジ ン(GC マ イ ク ロ モ ー. 被験者には,試験の内容,起こりうる障害を十分. ター,LM-1,東京) にカーボランダムポイント(ナ. 説明し,よく理解していただいた上で文書により同. チュラルポイントA型,ニッシン㈱,京都) を取り. 意を得た。この試験は「ヘルシンキ宣言」を遵守. 付け,黒く塗った部分がなくなるまで切削した。そ. し,「臨床研究に関する倫理指針」に従ったもので. の後,酸化アルミニウムの砥粒(40,12,3μm) で. ある。試験に同意していただいた被験対象者は,疾. 順次研磨し,表面を滑沢にした。一歯のエナメル質. 病による長期服薬をしていない成人8名(男女:24. から6切片得た。そ の 切 片 を ア ク リ ル 棒(直 径8. ∼45歳) である。. mm,高さ11cm) の先端に固定した後,ネイルエナ. 2)F配合歯磨剤によるブラッシング(量と時間の 設定). メルで5×5mm のウインドを形成した。. F配合歯磨剤は,NaF (特級,和光純薬) を蒸留水. 2)F作用溶液の調製および処理法 F溶 液 は NaF(特 級,和 光 純 薬) を 用 い,100,. で1000ppmF に調製した溶液を使用した。. 300,500,1000ppmF となるよう蒸留水で調 製 し. ブラッシング前に10秒間10ml の蒸留水で洗口し. た。処理時間は,30,120および300秒とした。実験. た。そ の 後, 6種 類 の 歯 磨 剤 の 量(0. 1,0. 3,0. 5,. は,4種類のF濃度と3通りの時間を組み合わせ,. 0. 7,1. 0,1. 5g) と30,60,120, 180秒 の4種 類 の. 各5個の試料を使用した。F処理は,試料を溶液中. 時間を組み合わせてブラッシングを行った。各実験. で緩やかに攪拌しながら行い,処理後は蒸留水で30. では歯磨き時に標準香味1ml を加えた。. 秒間洗浄した。対照群は未処理のエナメル質を同数. 3)F配合歯磨後の口腔内F濃度の定量 ブラッシング後,歯磨剤をカップに吐き出した。. 用意した。. そこから1gをサンプリングし,1NHCl を加え攪. 3)反応後のエナメル質の酸処理 処理後のエナメル質は,0. 5M過塩素酸溶液0. 4. 拌した。試料溶液はフィルタ(0. 45μm) で濾過し,. ml 中に10秒間浸漬し,脱灰後,直ちに0. 5Mクエン. 1ml に対し2ml の1Mクエン酸ナトリウム液およ. 酸ナトリウム溶液1. 6ml を加えて中和した。. び3ml の TISAB Ⅱを混合し,複 合 型Fイ オ ン 電. 4)脱灰液のFと Ca の定量. 極法(96‐06BN,オリオン社) にて定量した。. 脱灰液のFイオン濃度測定は直接,複合型Fイオ. 4)統計解析. ン電極法(96‐06BN,オリオン社) で行った。脱灰液. F配合歯磨剤使用量とブラッシング時間,口腔内. の一部を1N-HCl/0. 5%La 液で適量希釈し Ca 濃度. F濃度に関する比較は2元配置分散分析(two-way. を原子吸光法(Model 508型,日立) で測定した。. ANOVA) の後,多重比較(Tukey Krammer test) で. 5)歯面の面積計測. 検定し,危険率5%以下を有意とした。実験1およ. 試料をデジタルカメラで撮影し,その画像から解 析 ソ フ ト(WinROOF ver5, Mitani Co.)を 用 い 面 積. び2のデータの統計解析は StatView V5. 0を用いて 行った。. を求めた。. 結 果. 6)エナメル質のF濃度計算 エナメル質のカルシウムの量を37%5),比重2. 956). 1.エナメル質表層のF取り込み 本実験で使用したウシ対照エナメル質表層F濃度. としてエナメル質の量とF濃度を求めた。 ― 75 ―.

(4) 古賀, 他:フッ化物配合歯磨剤の最適有効使用量. 76. は約50ppm を示した。. かった。また,100ppmF 群と300ppmF 群と比較す. F処理を行ったものは反応時間が長くなるにつれ. ると120秒と300秒間では300ppmF 群の方が有意に. ていずれもF取り込みが増加する傾向を示した(表. 高い値を示した。. 1. ) 。検定(PSTD of Fisher test) を行った結果,対. 2.120秒間でのF作用濃度別のエナメル質へのF. 照群と100ppmF 群すべての作用時間群で有意差は. 取り込み. 認められず,100ppmF 群でのF取り込みは極めて. 一般の人々の歯磨時間に近似している120秒間で. 低値あった。一方,300ppmF 群と500ppmF 群では. の作用濃度別に F 取り込みを多重比較で検定した. 300ppmF群/30秒と500ppmF群/120秒および300秒の. 結果を表3に示した。対照群は他のすべての群と有. 2群 間 と500ppmF 群/30秒 と300ppmF 群/300秒 の. 意に低値を示した。100ppmF 群は, 300ppmF 群,. 3群間でのみ差が認められた(表2) 。他方,120秒. 500ppmF および1000ppmF 群で有意に低い濃度で. と300秒間の作用時間では両者には差は認められな. あった(p<0. 05) 。一方, 300ppmF 群と5000ppmF. 表1. 各種フッ化物イオン作用濃度によるエナメル質表層へのフッ化物取り込み (ppm). フッ化物作用濃度 (ppm). 30秒. 深さ (μm). 120秒. 深さ (μm). 300秒. 深さ (μm). 対照群. 50. 5±12. 1. 5. 1. 50. 5±12. 1. 5. 1. 50. 5±12. 1. 5. 1. 100ppm. 152±10. 2. 5. 6. 192±39. 5. 2. 4. 346±78. 0. 2. 3. 300ppm. 309±82. 0. 4. 9. 716±112. 4. 5. 776±134. 4. 2. 500ppm. 437±43. 0. 5. 2. 780±258. 5. 9. 1026±218. 6. 1. 1000ppm. 813±70. 7. 4. 0. 1235±502. 4. 5. 1752±487. 3. 6. n=5. 表2. 作用時間とフッ化物イオン作用濃度に関するエナメル質表層へのフッ化物取り込みの統計解析 (PLSD of Fishers test). フッ化物イオン 作用濃度. 作用 時間. 対象. (ppm). (秒). −. 30. 100ppm. 30. NS. −. 120. NS. NS. −. 300. NS. NS. NS. −. 30. NS. NS. NS. NS. −. 120. *. *. *. *. *. −. 300. *. *. *. *. *. NS. −. 30. NS. NS. NS. NS. NS. NS. *. −. 120. *. *. *. *. *. NS. NS. *. −. 300. *. *. *. *. *. NS. NS. *. NS. −. 30. *. *. *. *. *. NS. NS. *. NS. NS. 120. *. *. *. *. *. *. *. *. *. NS. 300. *. *. *. *. *. *. *. *. *. *. 300ppm. 500ppm. 1000ppm. 100ppmF 120. 300ppmF 300. * p<0. 05 (PLSD of Fishers test) NS:有意差なし. ― 76 ―. 30. 120. 500ppmF 300. 30. 120. 300.

(5) 歯科学報 表3. Vol.108,No.1(2008). 77. 作用時間120秒におけるエナメル質表層へのフッ化物取り込みに関するフッ化物イオン作用濃度間の多重比較. フッ化物イオン作用濃度 対. 対. 象. 100ppm. 300ppm. 象. −. 100ppm. NS. −. 300ppm. *. *. −. 500ppm. *. *. NS. 1000ppm. *. *. *. 500ppm. *. 05 Tukey Kramer test,*p<0. NS:有意差なし. 群には差はなかった。1000ppmF 群と500ppmF 群. ppm であるが,1. 5gでは最大394. 8±67. 3ppm を. との比較では1000ppmF 群が有意に高いF取り込み. 示した。歯磨剤使用量が増加しても口腔内F濃度も. を示した。. 同じ倍率で増加しなかった。使用量群間での多重比. 3.F 配合液体歯磨剤使用による口腔内 F 濃度. 較では使用量0. 1gと0. 3gの群間,および0. 7gと. F配合液体歯磨剤1000ppmF の使用量と被検者8. 1. 0gの群間で口腔内F濃度の有意差が認められた. 名の口腔内F濃度を表4に示した。口腔内F濃度は. (表5) 。1. 0gと1. 5g群間では統計的違いはなかっ. 歯磨時間が長くなりにつれて指数関数的に減少し. た。. た。30秒後の歯磨使用量0. 1gでは最小52. 1±13. 0. 表4. によるブラッシング後の口腔内フッ化物濃度 フッ化物配合歯磨剤(1000ppm) ブラッシング時間(秒). フッ化物配合 歯磨剤(g). 30. 60. 120. 180. 0. 1. 52. 1±13. 0. 39. 2±12. 2. 25. 2±8. 3. 22. 9±7. 4. 3 0.. 135. 7±35. 9. 110. 8±35. 0. 74. 2±20. 6. 57. 2±14. 8. 0. 5. 213. 8±63. 7. 148. 6±42. 1. 101. 2±19. 9. 90. 4±25. 4. 0. 7. 270. 3±86. 2. 213. 1±54. 5. 165. 9±50. 0. 112. 3±32. 0. 0 1.. 382. 3±121. 9. 272. 9±58. 7. 210. 8±69. 1. 152. 9±25. 8. 1. 5. 394. 8±67. 3. 310. 2±57. 5. 231. 8±48. 4. 176. 7±38. 5. n=8(男女,24∼45歳) 表5. 口腔内フッ化物濃度のフッ化物配合歯磨剤使用量間の多重比較 * 有意差, p<0. 05. フッ化物配合 歯磨剤(g). 1 0.. 0. 3. 0. 5. 0. 7. 1. 0. 1 0. 0. 3 0. 5 0. 7 1. 0 1. 5. NS * * * * *. NS NS * * *. NS * *. NS * *. NS NS NS. * Tukey Kramer test, n=8 197 棄却値:−55. NS:有意差なし. ― 77 ―.

(6) 78. 古賀, 他:フッ化物配合歯磨剤の最適有効使用量. みの促進が示唆された。実際の歯磨時間に最も近い. 考 察. 120秒ではエナメル質へのF取り込み量は,1) 300. 1.対照エナメル質のF濃度. ppmF群と500ppmF群, 2) 1000ppmF群と1500ppmF. 対照群の表層F濃度は約50ppm でありヒトエナ 7). メル質と比較しても10分の1の値を示した ,この. 群では,同程度であると考えられた。 3.エナメル質表面でのF溶液による CaF2形成と. 理由として,試料であるウシエナメル質表層を研磨. Fの浸透. エンジンに粗研磨用のカーボランダムを使用したこ. Fイオンとエナメル質との反応に関する研究で. とによって深く切削したためだと考えられる。深く. は,中性領域ではFイオン濃度300ppm,pH5. 0の. 切削した理由として,元来ウシエナメル質は,細か. 弱酸性では100ppm で CaF2様の球状結晶がエナメ. い溝が先端部に向かって存在し,その凸の部分も鋸. ル質表面に生成することが実験的に確かめられてい. 状になっているため,ヒトエナメル質表面のように. る8∼11)。したがって中性で100ppmF 群は CaF2が形. 滑沢にするためには凹凸部分を削除する必要があっ. 成し難く,300∼500ppmF 群ではその形成の可能性. た。一方,エナメル質へのF取り込みは,対照群の. が高いと考えられる。また1000ppmF 以上であれ. エナメル質 F 濃度の違いによって,本実験で使用. ば,低濃度に比べて CaF2の形成がより促進される. したF溶液(100∼1000ppm) 毎では,差が認められ. と考えられる12,13)。. なかった。このことは,本研究条件では対照群のエ. 反 応300秒 間 で は,作 用 濃 度100ppmF 群 と300. ナメル質F濃度が数十から数百 ppm の 範 囲 で 異. ppmF 群では反応30秒間と比較して約3倍のF取り. なっていたとしてもエナメル質への各種F溶液の作. 込みを示しているが,1000ppmF 群と1500ppmF 群. 用機序は,フルオロアパタイトの生成には関連は薄. では約2倍であった。これはエナメル質表層のF取. く,F 取り込みと CaF2の生成と分解の複分解反応. り込みの容量が飽和するものと仮定すると,作用濃. であることを示唆しており,本研究の結論には影響. 度1000ppmF では高い濃度勾配によりFイオンが短. しないと考えられる。. 時間で結晶空隙に入り込んでいき,しかも低濃度群. 2.エナメル質とFの反応促進濃度. よりも CaF2の形成が支配的であると考えられる。. エナメル質へのF取り込みの事実からF作用濃度. 4.口腔内平均F濃度のシミュレーション. が300ppmF 以上でかつ歯磨時間が30秒をこえると. 成人の被験者8名の口腔内F濃度の実測値をもと. エナメル質表層(数ミクロン) において反応と取り込. にして,口腔内平均F濃度の近似式を求めた。表4. 表6 1000ppm フッ化物配合歯磨剤使用量別にみたブラッシング後の口腔内平均フッ化物濃度 フッ化物配合 歯磨剤 (g). 近似方程式 MF(t) No.. 30. 60. 120. 180. 0. 1. 1. 59. 2. 52. 4. 41. 9. 35. 7. 0. 3. 2. 150. 137. 114. 96. 8. 5 0.. 3. 241. 212. 167. 141. 7 0.. 4. 294. 279. 255. 237. 0 1.. 5. 409. 367. 300. 255. 1. 5. 6. 428. 391. 285. 285. ブラッシング時間(秒). MF(t) ;口腔内平均フッ化物濃度(ppm) ,t;ブラッシング時間(秒) 0006t2−0. 2828t+67. 18 №1;MF(t) = 0. №2;MF(t) = 0. 0089t2−0. 5395t+165. 8 №3;MF(t) = 0. 0027t2−1. 2322t+276. 0 №4;MF(t) = 0. 000967t2−0. 8084t+310. 4 №5;MF(t) = 0. 0029t2−1. 6455t+459. 6 №6;MF(t) = 0. 00237t2−1. 4475t+469. 3 ― 78 ―.

(7) 歯科学報. Vol.108,No.1(2008). 79. のデータをもとにして近似式を求めた結果,二次関 数での近似が最もよくフィッティングした。した がって歯磨剤使用量それぞれの二次回帰式を求め これを積分した。この積分式(F(t) ) を任意の歯磨 時間tで除することにより口腔内平均F濃度の式 MF(t) を導出した。 " #"! '". "! '" $ ! % !& " '! ' $ # '. この式で a,b,c は定数である。 表6にはそれぞれの歯磨剤使用量とフィットした 二次回帰式を記載し, 30秒から180秒までの口腔内平. 図1. 思春期以降のフッ化物配合歯磨剤の最適使用量(1g). 均F濃度を示した。この計算から実際の歯磨時間に 最も近い120秒間では, 1. 0g と1. 5g のみが300ppmF 以上の口腔内平均F濃度を示した。. 明に増加した。口腔内平均F濃度が300ppm 以上と. 5.幼児と学童のF配合歯磨剤の有効使用量. なる歯磨剤使用量は1. 0gと1. 5gであった。さらに. 思春期および成人のF配合歯磨剤の最適有効使用. 中性閾において CaF2が形成されるといわれるFイ. 量を検索する目的で2つの実験で検討したが,幼児. オン濃度の下限は300ppm であるとの報告から,本. についての実験はきわめて困難である。しかしなが. 実験における300ppmF 以上でのエナメル質へのF. 14) ら,日本では,山口ら(1994) が3∼4歳児ではF. 取り込みは CaF2生成が強く関与していると推察さ. 配合歯磨剤は平均0. 29g使用していることを報告し. れた。これら2つの知見と CaF2生成の推論から思. て い る。ま た ア メ リ カ に お い て は Den Besten. 春期から成人にかけての1000ppm のF配合歯磨剤. 15). (1996) は4歳児では F 配合歯磨剤は0. 25gが望ま. の有効使用量は1. 0g以上が望まれる。. しいと述べている。他方,ヨーロッパにおいては, 16) Sjogren ら(1995) は, 1000ppmF の歯磨剤使用量は. 1∼3歳までは約0. 2g,6歳未満では約0. 5g,さ らには,学童から成人にかけては約1gを推奨して いる。しかしながら,同じ濃度,量であっても,一 日の歯磨の回数,歯磨剤後のうがいのやり方やうが いの回数によっても口腔内F濃度を保持する効果が 異なってくる。Birkhed17)は,幼児および学童期に おいては,一日2回のF配合歯磨剤による歯磨,2 分間磨く,歯磨き後は10∼20秒間口をすすぎ,それ 以降は行わないなどの指導により,Fを口腔内によ り長時間保持させることを推奨している。. 結 論 本研究はエナメル質へのF取り込みの in vitro で の実験と思春期から成人に対する1000ppm のF配 合歯磨剤使用による口腔内F物濃度を検索し,両者 を比較してF配合歯磨剤の有効使用量を検討した。 その結果,歯面近傍のF濃度が300∼500ppm では エナメル質表層(数ミクロン) でのF取り込み量が著 ― 79 ―. 文. 献. 1)厚生労働省健康政策局調査:歯 科 疾 患 実 態 調 査 報 告 (1999) ,厚生労働省医政局歯科保健課編,pp.124,財団法 人 口腔保健協会,東京,2001. 2)Aggeryd T : Goals for oral health in the year 2000 : cooperation between WHO, FDI and the national dental associations. Int Dent J, 33:55∼59,1983. 3)㈶ライオン歯科衛生研究所:一目でわかる口腔保健統計 グラフ.pp.54,富徳会,東京,2003. 4)木本一成,晴佐久悟,田浦勝彦,志村匤代,藤野悦男, 山本武夫,葭原明弘,磯崎篤則,荒川浩久,小林清吾,境 脩,日本における集団応用でのフッ化物洗口に関する実態 調査 ―「健康日本21」における2005年中間評価に向けて ―,口腔衛生会誌,55:199∼203,2005. 5)Brudevold F, Soremark R : Chemistry of mineral phase of enamel, Structual and Chemical Organization of Teeth, Miles AEW., 2nd ed. pp. 247∼277, Academic Press, New York, 1967. 6)Coklica V, and Burudevold F : Dentistry fractions in human enamel. Arch Oral Biol., 11:126∼1268,1966. 7)古賀 寛,眞木吉信,松久保 隆,高江洲義矩:市 販 フッ化物洗口剤作用後のエナメル質および歯根面への Fluoride Uptake の in vitro における検討,口腔衛生会誌, 52:28∼35,2002. 8)Larsen MJ, Jensen SJ : Experiments on the initiation of calcium fluoride formation with reference to the solubility of dental enamel and brushite. Arch Oral Biol., 39:23 ∼27,1994..

(8) 80. 古賀, 他:フッ化物配合歯磨剤の最適有効使用量. 9)Chandler S, Chio CC, Fuerstenau DW : Transformation of calcium fluoride for caries prevention. J Dent Res, 61:403∼407,1982. 10)Kanauya Y, Spooner P, Fox JL, Higuchi WI, Muhammad NA:Mechanistic studies on the bioavailability of calcium fluoride for re-mineralization of dental enamel. J Pharmacol, 16:171∼179,1983. 11)Maia LC, de Sonza IPR, Cury JA : Effect of a combination of fluoride dentifrice and varnish on enamel surface rehardening and fluoride uptake in vitro. Eur J Oral Sci, 111:68∼72,2003. 12)Christoffersen J, Christffersen MR, Arends J, Leonardsen ES : Formation of Phosphate­ containing calcium fluoride at the expense of enamel, hydroxyapatite and fluoapatite. Caries Res, 29:223∼230,1995. 13)ten Cate M : Review on fluoride, with special emphasis. on calcium fluoride mechanisms in caries prevention. Eur J Oral Sci, 105:461∼465,1997. 14)山口和巳,木本一成,平田幸夫,荒川浩久:フッ化物配 合歯磨剤使用後の口腔内残留フッ素,Ⅲ幼稚園児の口腔内 フッ素量の測定.口腔衛生会誌,43:404∼405,1993. 15)Den Besten P, Ko HS : Fluoride levels in whole saliva of preschool children after brushing with 0.25g (peasized) as compared to 1.0g (full-brush) of a fluoride dentifrice. Pediatr Dent, 18:277∼280,1996. 16)Sjogern K, Birkhed D, Ranger B : Effect of a modified toothpaste technique on approximal caries in preschool children. Caries Res, 29:435∼441,1996. 17)Birkhed D : Use of sugar free chewing gums and fluoride for caries prevention. J Dent Hlth, 57:280∼281, 2007.. ― 80 ―.

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参照

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