• 検索結果がありません。

学位論文題名Study ofanovel(十)―catechin degrading bacterium, Bztrkholderiaゆ.KTC―1

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "学位論文題名Study ofanovel(十)―catechin degrading bacterium, Bztrkholderiaゆ.KTC―1"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 農 学 ) 松 田 元 規

     学位論文題名

Study ofanovel (十)―catechin degrading bacterium ,     Bztrkholderia ゆ.KTC ―1

( 新 規 ( 十 )‑catechin分 解 細 菌 、Burkholderia sp. KTC−1に 関 する 研 究 )

学位論文内容の要旨

  縮合 型タンニ ンは、 木材の製 材時に 多量に発生する樹皮などに含まれている可溶性の 高 分 子芳香族 化合物で ある。 縮合型タ ンニン は酸性条 件下で 単量体で あるcatechin^ 容易 に分解さ れるた め、catechin分 解微生物の研究は、縮合型タンニンの利用促進に大 きく貢献すると考えられる。

  熱帯 泥炭は、 樹木残 渣に由来 する様々 な難分 解性の有 機化合 物を含で おり、 低pH、 高C/N比 と いっ た 特 殊環 境 で ある ことが 知られ ている。 タンニ ンは熱帯 泥炭の 表層中 に ト3g′Kg程 度 含 まれ て お り、 低pHの 影 響 で単 量 体 化 して いるこ とが予想 される 。 事実 、熱帯泥 炭中に おけるタ ンニン量 は、深さに伴い減少することが報告されており、

微 生 物によるcatechinの分解 が盛んに 行なわ れている のでは なぃかと 考えら れる。そ の た め 本 研 究 で は 、 ( + ) ‑catechin分 解 細菌 の 分 離 を熱 帯 泥 炭よ り 行 なっ た 。   また 、(+)‑catechinの細 菌による 分解経 路研究は 極めて 少なく、1980年以降 でみて も イ ン ド のMahadevanら に よ りい く っ かの 好 気 性細 菌 で 報 告が さ れ てい る の みで あ る。彼らの研究において、(十冫‑catechinと粗酵素の反応によりprotocatechuic acidと phloroglucinol carboxylic acidが生成することが報告されているが、分解反応の詳細や 分 解 を触媒す る酵素に 関する 知見は極 めて少 なぃ。こ のため 本研究で は、熱帯 泥炭よ り分離された新規(+)ーcatechin資化細菌による代謝経路の初発反応について、粗酵素を 用いた実験により初めて解明した。

  イン ドネシア 、中央 カリマン タンの 熱帯泥炭を分離源とし、(+)‑catechinを唯一の炭 素源 とした集 積培養を行なったところ、新規(+) ‑catechin資化細菌としてKTC‑1が分 離 さ れた 。 こ の細 菌 は 、16S rRNAの塩 基配列に おいてBur舳む ぬ門沍属 細菌と 高い相 同性 を示し、Bw血6甜ぬ′』湧属としては、初めてのcatechin資化細菌であることが示さ れた。

  本菌より調製した粗酵素による(+)Icatechinの分解を試みた結果、pH7.Oのりン酸バ ッ フ ァ ー 中 で の 粗 酵 素 反 応 に お い て 、 新 た にUVス ペ ク ト ル 上 で325nm付 近 の 吸収 が出現し、TLC上でも基質である(十)・catechinが消失し、低極性側に反応産物と想定さ れる スポット が出現 した。こ の分解産 物について、精製後、各種スペクトル解析を行な ったところ、1H‐NMRスペクトルでは、(+)・catechinとほぼ同様のスペクトルを与えた が 、4位 の プ ロト ン の シグ ナ ル の消 失 が 確認 さ れ た。 さ ら に13C.NMRに おいて は4位 の炭 素のシグ ナルが 極端に低 磁場シフ トして観測され、そのケミカルシフト値からカル ボ ニ ル 基 の 存 在 が 推 定 さ れ た 。 ま た 、 分 子 量304, 分 子 式C15H1207で あ るこ と が ESI.TOF.MSの測定 で明らか となり 、反応産物はtaXifohn(出hydroquercetin)と同定 された。

  この 反 応 の詳 細 を 明ら か と する た め 、taxifohnに由 来 するAbs325nmの経時 変化を

‑ 916

(2)

測定 したと ころ、sigmoid型の 反応曲線 が得ら れたこと から、 多段階反 応であると考え られ た。反 応時間毎 に反応液のHPLC分析を行なったところ、(+)‑catechinより、僅か に高 極性側 に反応進 行中に のみ現れ るピーク が確認された。このピークの保持時間は、

標品 として 調製した2,3. transleucocyanidinと一致した。以上の結果より、KTC‑1株 によ る(十 ) ‑catechin代謝は、4位の炭素に対するhydroxylationとdehydrogenationと い う2段 階 の 酸化 反 応 に よる カ ル ボニ ル 基 の形成か ら始ま ることが 明らか となった 。 1972年にJefferyらよって、(十)‑catechin資化細菌によるtaxifolinのA‑ring fissionが 報告されているが、(十) ‑catechinからtaxifolin^の反応については、述べられていない。

この ため本 研究によ り発見 された反 応は、微 生物においてこれまでに報告のない新規の 代謝経路である。

  (十) ‑ Catechinの4‐hydroxylationおよびdehydrogenationを触媒する酵素の性質を明 らか にする ため、い くっか の実験に より特徴 化を試みた。この活性は、粗酵素液中の低 分子 を必要 とせず、 溶存酸 素濃度に よる影響 も見られなかったが、一方、重酸素水を加 え て 反応 を 行 なっ た場合、GC.MSのス ペクトル 上で重 酸素原子 の取り込 みが確 認され た こ とか ら 、 水酸 基 と し て導 入 さ れた 後 、dehydrogenationによ ルカル ボニル基 とな る酸 素原子 は、水に 由来す ることが 明らかと なった。さらに、超遠心分離の結果、活性 が可 溶性画 分からの み検出 されたこ とから、 本反応を触媒する酵素は、いずれも細胞質 に局在するものであることが確認された。

  この 活 性 の基 質 特 異 性を 調 べ るた め 、Catechinの4つの立 体異性体 と反応 させたと ころ、(十)‐catechm以外では、(.).epicatechinでのみカルボニル基の形成を示す325nm の吸 収が確 認された 。この 実験によ り、この 反応の 立体特異 性がカ ルボニル化される4 位 の 隣の3位 では なく、 より分子 全体の コンフォ メーシ ョンに影 響を与え る2位の立体 化 学 に支 配 さ れて いること が示され た。縮 合型タン ニン中 のFlavanol単位 のほとん ど は、(+)・cateChin、(.).epicatechinに代表される2Rの立体異性体である。したがって、

KTC.1に よる カ ルポニ ル化酵素 の基質 特異性は 、縮合 型タンニ ン由来のcatechin類に 対 し 適応 進 化 して きた結果 と考えら れる。 また、こ のこと は、KTC.1に よるカ ルボニ ル 化 反応 が 縮 合型 タンニン の分解産 物のほ とんどに 対し有 効である ことを 示唆して い る。

  本研究により熱帯泥炭から分離されたKTC.1株は、ぢH血:ゐむね門湧属としては、はじ めての(+)Icatechin資化細菌であった。また、本菌株による(+).catechin代謝経路にお け る 初 発 反 応 とし て4位のhydroxylation及 びdehydrogenationに よる カ ル ボ ニル 基 の形 成が行 なわれる ことが 明らかと なった。 この反応は、過去に報告がない新規の代謝 経路である。さらに、粗酵素反応の詳細な解析を行なうことにより、(+)Icatechinカル ボニ ル化酵 素が活性 に低分 子化合物 及び溶存 酸素を必要とせず、水分子に由来する酸素 原子 を導入 すること が明ら かとなっ た。また 、本酵 素の基質 特異性 が2位 の炭素のコン フォメーションに支配されていることも明らかになった。

  これらの結果は、(+)℃atechin代謝研究における新規の知見を与え、縮合型タンニン の有効利用に貢献すると考えられる。

917

(3)

学位 論文審査の要旨 主査

副査 副査 副査

教授 教授 准教授 准教授

大 崎    満 鍋 田 憲 助 江 澤 辰 広 信 濃 卓 郎

    学 位 論 文 題 名

Study ofanovel( 十 ) ‑catechin degrading bacterium,     Burkholderiaゆ .KTC―1

( 新 規 ( 十 ) ―catechin分 解細 菌 、Burkholderia sp. KTC―1に 関 す る研 究 )

  本 論 文 は6章 か ら な り 、 図40、 表 1、 引 用 文 献 76を 含 む 、 総 頁 数68の 英 文 論 文 で あ り 、 別 に1編 の 参 考 論 文 が 添 え ら れ て い る 。

  熱 帯 泥 炭 は 、 樹 木 残 渣 に 由 来 す る 様 々 な 難 分 解 性 の 有 機 化 合 物 を 含 で お り 、 低pH、 高C/N比 と い っ た 特 殊 環 境 で あ る こ と が 知 ら れ て い る 。 タ ン ニ ン は 、 難 分 解 性 の 芳 香 族 高 分 子 で あ る が 、 熱 帯 泥 炭 で は 、 リ グ ニ ン な ど の 他 の 難 分 解 性 芳 香 族 化 合 物 と は 異 な り 、 泥 炭 が 深 く な る に っ れ て 含 有 量 が 低 下 す る こ と か ら 分 解 す る こ と が 知 ら れ て い る 。 タ ン ニ ン の 内 、 縮 合 型 タ ン ニ ン は 、 熱 帯 泥 炭 の 酸 性 環境 に お いて 、catechin へ と 単 量 体 化 が 進 行 し て い る と 推 測 さ れ る た め 、 微 生 物 に よ るcatechinの 分 解 が 盛 ん に 行 な わ れ て い る と の 仮 説 で 研 究 を 行 っ た 。

  ま た 、 細 菌 に よ る ( 十 )‑catechin分 解 経 路 の 研 究 は 極 め て 少 な く 、1980年 以 降 で み て も イ ン ド の Mahadevanら に よ り い く っ か の 好 気 性 細 菌 で 報 告 が さ れ て い る の み で あ る 。 こ の た め 本 研 究 で は 、 熱 帯 泥 炭 よ り 新 規 ( 十 )‑catechin分 解 細 菌 を 分 離 し 、 そ の 代 謝 経 路 の 解 析 を 行 い 、 ( 十 )‑ catechinの 微 生 物 分 解 にっ い て 、新 し い 知見 を 得 る こ と を 目 的 と し た 。 得 ら れ た 結 果 の 概 要 は 以 下 の 通 り で あ る

≧ : 塾 壷 渥 處 盈 ≧ ら 堕 麺f( 土 ) :catechin金 鰹 超 菌Q金 離

  イ ン ド ネ シ ア 、 中 央 カ リ マ ン タ ン の 熱 帯 泥 炭 を 分 離 源 と し 、 ( 十 )‑catechinを 唯 一 の 炭 素 源 と し た 集 積 培 養 を 行 な っ た と こ ろ 、 新 規 ( 十 )‑catechin資 化 細 菌 と し て KTC‑1が 分 離 さ れ た 。 こ の 細 菌 は 、16S‑rRNAの 塩 基 配 列 に お い てBurkholderia 属 細 菌 と 高 い 相 同 性 を 示 し た 。 本 菌 はBurkhol( 旭da属 と し て は 、 初 め て 分 離 さ れ た ( 十 ) ‐catechin資 化 細 菌 で あ る 。

(4)

2 . KTC‑1f 三 よる (土) ‑catechin 金 鰹経 路Q 鰹 明

  KTC‑1 よ り 調 製 し た 粗 酵 素 に よ る ( 十) ‑catechin の 分解を 試み た結 果、 pH 7.0 の phosphate buffer 中 で の 反 応 に お い て 、 UV‑ ス ペ ク ト ル 上 に 325 nm 付 近 の 吸 収 が 出現 し、 TLC 上 でも 基質 であ る( 十) ‑catechin が消 失し 、低 極性 側に 反応 産物のスポ ッ ト が 出 現し た 。 こ の 反 応 産 物 に つ い て 、 精 製 後 、各 種スペ クト ル解 析を 行な った と こ ろ 、 iH‑NMR 、 13C‑NMR 及 び ESI‑TOF‑MS の 結 果 よ り 、 ( 十 ) ‑catechin の 4 位 にカ ルボ ニル 基が 付加し たtaxifolin と同 定き れた。

   こ の 反 応の 詳 細 を 明 ら か と す る た め 、 taxifolin に 由 来 す る Abs 325 nm の 経 時変 化 を 測 定 した と こ ろ 、 sigmoid 型 の 反 応曲 線 が 得 ら れ た こ と か ら 、 多 段 階 反 応 であ ると 考え られ た。 反応時 間毎 に反 応液 のHPLC 分 析を行なったところ、(十)‑catechin よ り 、 僅 かに 高 極 性 側 に 反 応 進 行 中 に の み 現 れ る ピー クが確 認さ れた 。こ のピ ーク の保 持時 間は 、標 品として調製した2 ,3 ‑ trans‑leucocyanidin と一致した。以上の結 果 よ り 、 KTC‑1 株 に よる (十 )‑catechin 代 謝は 、4 位の 炭素に 対す る水 酸化 と脱 水素 化 と い う 2 段 階 の 酸 化 反 応 に よ る カ ル ボニ ル 基 の 形 成 か ら 始 ま る こ と が 明 ら か とな っ た 。 こ の 反 応 は 、 本 研 究 に よ り 始 め て 発 見 さ れ た 、 新 規 の 代 謝 経 路 で あ る 。

3 . KTC‑1 生QcateChin 壺坐杢三坐化醒塞c 壁徴i 匕

   上 記 反 応 を 触 媒 す る 酵 素 の 性 質 を 明 らか に する ため 、特 徴化 を行な った 。こ の活 性 は 、 粗 酵 素 液 中 の 低 分 子 化 合 物 及 ぴ 溶存 酸 素を 必要 とし なか った。 一方 、重 酸素 水 を 加 え て 反 応 を 行 な っ た 場 合 、 GC‑MS の ス ペ ク ト ル 上 で重 酸 素 原 子 の 取 り 込 み が 確 認 さ れ た こ と か ら 、 水 酸 基 と し て 導入 さ れた 後、 カル ボニ ル基と なる 酸素 原子 は 、 水 に 由 来 す る こ と が 明 ら か と な っ た。 さ らに 、超 遠心 分離 後、活 性が 可溶 性画 分 か ら の み 検 出 さ れ た こ と か ら 、 本 反 応を 触 媒す る酵 素は 、い ずれも 細胞 質に 局在 す る こ と が 確 認 さ れ た 。 ま た 、 catechin の 4 つ の 立 体 異 性 体 を そ れ ぞれ 基 質と して 反応させたところ、(十)‑catechin 以外では、(‐)‑epicatechin においてのみカルボニ ル 基 の 形 成 を 示 す 325 nm の 吸 収 が 確 認 さ れ た 。 こ の た め 、 KTC‑1 中 の カ ル ボ ニ ル 化 酵 素 は 、 2R‑stereoisomer の み を 特 異 的 に 認 識 し て い る こ と が 明 らか と なっ た。

   以 上 の よ う に 本 研 究 に よ り 熱 帯 泥 炭 か ら 新 規 の ( 十 ) ‑catechin 分 解 細 菌 、 Bur 舶 甜出 五a8p . KTC  ̄ 1 が 分離さ れ、 新規 (十 )‐ catechin 分解 経路の初発反応とし て 4 位 の 水 酸 化 に 続 く 脱 水 素 化 と いう 2 段 階 の 酸 化 反 応 に よ る カル ボ ニ ル 基 の 形 成 が 明 ら か と な った 。 さ ら に 、 こ の 反 応 を 触媒 する 酵素 の性 質を 明ら かに した。 これ ら の 結 果 は 、 catechin の 微 生 物 分 解 に お ける 新規 の知 見を 与え 、縮 合型 タンニ ンの 有効 利用 にも 貢献 する もの と考え られ る。

   よ っ て 審 査 員 一 同 は 、 松 田 元 規 が 博 士 ( 農 学 ) の 学 位 を 受 ける に 十 分 な 資 格 を

有す るも のと 認め た。

参照

関連したドキュメント

氏名 学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位授与の題目

beam(1.5MV,25kA,30ns)wasinjectedintoanunmagnetizedplasma、Thedrift

学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位授与の題目

氏名 学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位授与の題目

氏名 学位の種類 学位記番号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位授与の題目

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目. 医博甲第1367号

学位授与番号 学位授与年月日 氏名

雑誌名 博士論文要旨Abstractおよび要約Outline 学位授与番号 13301甲第4306号.