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評価方法の違いが児童の学習過程に及ぼす影響

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(1)平成4年度 学位論文. 評価方法の違いが 児童の学習過程に及ぼす影響. 兵庫教育大学大学院 学校教育研究科 学校教育専攻 教育経営コース. M91064D 安田. 公一.

(2) 目 次. 問. 題. 1. 方. 法. 8. 結. 果. 15. 考. 察. 34. 要. 旨. 40. 引用文献. 43. 参考文献. 45. 附. 46. 記.

(3) 【問題】. 本研究は、評価方法の違いが児童の学習過程にいかに影響するかを検討す ることを目的とする。教育評価の役割や機能について考える際には、多くの 場合、』. テ黙のうちに教師の側からの視点が前提とされている。しかし、実際. に教師からの評価を受ける子どもの側としては、教師の思惑や期待とは違っ た結果や行動を現わすことが推測される。そこで、評価というものを児童の 立場にたって考え、評価方法の違いによって、子どもの学習過程にどのよう な変化が生じるか、またなぜそのような変化が起こるのかを心理学の立場で 解明していきたい。. そこで、評価方法の違いを考える場合、何らかの評価を加えられる場合と そうでない場合を考える必要がある。何らかの評価を加えられる場合には、 そうでない場合に比べて、いかなる評価結果が出たとしても児童の側で何ら かの感情が刺激され、成就感が影響され、それが児童の学習意欲を左右し、 次への行動結果として現われると考えられる。. しかし、何の評価もない場合、児童の側で感情に刺激を受けることなく、. 成就感も影響されず、学習意欲も起こらず、次への行動結果としても現われ ないと考えられる。. 次に何らかの評価を行う場合を考えると方法は2っある。外的評価と内的 評価である。外的評価は、一般的に教師による評価である。内的評価は、自 己による評価である。この両者は、評価後のテスト結果にどのような効果を 示すかに関して比較され研究されている。 橋本(1966)は学習におけるテストの効果に関して、教師が採点した答案を. 一 1 一.

(4) 返却する方法よりも児童の自己採点の方法が次のテスト結果に対してより効 果的という仮説をたてた。なぜなら・○×等で教師が採卓した答案を児童が. 受けとってそれに反応する場合と児童が1問1問正答と照合して自分の答え の正誤を採点する場合とでは、後者がはるかに強力な積極的反応を必要とす るからである。すなわち、確認の要因、強化の要因、消去の要因および動機 づけの要因等において自己採点の場合の方が児童にとって強い積極的反応が 要求されるという理由によって、これらの効果要因の発生する強度において、. 自己採点法がまさるであろうと考えたのである。実験は、小学3年生(漢字 の読み)と5年生(漢字の書き取り)を対象に行われた。実験は4っあり、 実験群として自己採点琳、統制群として教師採点答案返却群(以後、教師採. 点群とする)が設定された。実験1・2は、漢字の読みが課題とされた。両 実験とも1っの学級を教師採点群と自己採点群の半分に分けて2学級行われ た。実験1は、丸付けと得点、実験2は、丸付けと得点と正答記入を行う。. 実験3・4は、漢字書き取りを行う以外は、実験1・2と同じにされた。教 師採点群は、教師が採点して児童に直接答案を返却した。自己採点群は、正. 答表によって自己採点させた。結果は、1つ1っの実験に関しては統計上有 意ではなかったが、4っの実験をとおしたメタ分析の結果、自己採点群の方 が効果的であった。しかし、この実験の方法において手続き上問題がある。. それは、採点方法は明確に教師・自己と分けられているものの、自己採点群 については、自己採点の点数を事前にチェックするために全員のテストをい ったん回収しているため、方法の上で外的な強化を全員に与えたことにもな り得るので、評価方法の違いによる結果とは必ずしも言えない。すなわちこ の研究では、全員分回収して教師評価をするかのようにみせて、翌日、クラ スの半分の児童に対しては、教師が採点した答案を返却し残りのクラス半分. 一 2 一.

(5) には自己採点させるという方法をとったのである。この場合、両群が同じ学 級児童であるため、教師採点群に比べ、自己採点群は正答意識を高め、得点 の獲得にバイアスがかかることにより、自然に興味関心を持たせる結果とな る。さらに、その直後に効果を判断するためのデータとなるテストを実施し ているため、自己採点群は教師採点群に比べ高得点になることが予想される。. すなわち、自己採点群は、暗黙に外的な強化を受けることにより、評価方法. の違いと外的な強化という2っの要因による影響を受けた可能性があり、2 っの要因の交絡による影響を分離できないため、比較するのは問題がある。 河原(1983)は、テストの自己の答案を自己採点(正答表示なし)・自己批. 正させると、その後のテスト得点においていかに効果があるかを小学6年生 (国語・算数)を対象にして実験した。実験群には、自己採点・批正をさせ、. 採点・批正がいったん終わると提出させ、教師が採点や批正の適切さや不十 分な箇所を個別指導する。統制群には、教師が採点・批正し答案を返却した。. テストは、2教科とも毎週定時に3回行い、4週間後に定着度テストを行っ た。4回のテスト得点について実験群と統制群を比較した結果、自己採点・ 批正をした実験群の方の得点が有意に高いものであった。この研究は、評価 方法で言うなら教師評価と自己評価+教師評価のテスト結果の違いを検討し たものである。しかし、実験上の手続きから言えば、統制群において教師採 点による効果と教師による批正との効果、実験群において自己採点による効 果と自己批正による効果が交蝕するため、比較検討するのは妥当性が欠ける と考える。強化の観点に立てば、いずれも外的強化をともなうので、この研. 究において自己強化群を入れておかないと、外的強化による効果が影響を及 ぼしたと考える可能性も指摘することができる。また、教師採点だけの条件 を入れておかないと批正による効果の影響が見られない。この2っの点にお. 一 3 一.

(6) いて、統制群の検討を必要と考える。. Bandura(1977)は、結果に対して常に自己反応が生じ、これが人間の行動. を制御すると提唱している。自己反応として満足感や不満感といった自己評 価反応を重視しており、大部分の人間は自己評価反応によって制御されると 述べている。Banduraはこの現象を自己強化とみなし、行為の強化因として 作用する自己評価反応を自己強化と考えている。従って、行動制御のために は、自己評価反応の生起することが重要と考えた。この考えに従って、竹綱 (1984)は、自己評価反応が学習に及ぼす効果を教師評価群や何も評価を行わ. ない群の学習効果と比較する目的で6年生(漢字の書き取り)を対象に実験 した。実験は、自己採点・教師採点・採点なし・自己採点チェックの4条件 を設け、事後テストー事前テストの得点差を群間で比較検討している。自己 採点群は、正答表によって自己の答案を採点した。教師評価群は、教師が採 点し得点を記入して返却した。採点なし群は、採点しなかった。自己採点チ ェック群は、自己採点と同じ手続きの後、一時的に回収し内密に正誤のチェ. ックをした後、当日中に返却した。この実験の結果では、教師採点群〉自己 採点≒自己採点チェック群〉採点なし群という順で事後テストー事前テスト の得点差が大であった。この結果を踏まえて竹綱は(1984)「自己採点群は、. 教師採点群に及ばないまでも効果はあった」と述べている。しかし、この研 究では単にテストの結果における得点差のみを比較検討しただけで、なぜこ のような結果になったかを解明していない。すなわち、結果に結び付くまで のプロセスが分からないために自己評価反応を探る手立てがない。以上、従 来の研究に指摘される問題点を念頭において、本研究では、評価方法がテス ト結果に与える効果だけでなく、今までに取り上げられなかった成就感や確. 認されていない意欲も含めた効果を調べ、評価方法の違いが学習過程に及ぼ. 一 4 一.

(7) す影響を究明したい。また、同一教科に関する持続的な学習行動や他教科へ の波及効果にも目を向けることにより、実践研究と.して役立てたい。. 教師評価. 評. 感 成. 価. 意欲. 結果. 配瓢. ?就. @ 感. 持続性. シ教科への波及効果. 評価なし. Fig.1 評価が結果等に現われる心理的プロセス. ところで、評価をされる児童の心理的プロセスを考えると、評価によって 何かの感情が働くであろう。その感情とは、喜びであったり、悲しみであっ. たり、満足感であったり、失望感であったり、もしかして中途半端なものか もしれない。感情があるがゆえに何らかの成就感が起こる。その成就感は、 次へのステップとなり、学習意欲へとつながる。学習意欲は、大きく結果に 反映すると考えられる。場合によっては、持続性や他教科への波及効果にも. 進展していく可能性を含むと予想される。これを図式したものが、Fig.1で ある。この図から何らかの評価があった場合に比べて何の評価もなかった場. 合は、感情や成就感を持つことなく、意欲に結び付かずに結果等に反映され. 一 5 一.

(8) ることはないと考える。. また、評価があった場合の教師評価と自己評価を考えたとき、感情や成就 感は違ったものとなる。個人差はあるにせよ、教師からの反応を受けた児童 は、学習行動を瞬間的・受動的に現わす行為に慣れてしまっている。教師評 価は、児童にとって感情を刺激し、意欲を起こさせ、当然、結果にも反映さ れるであろう。いっぽう自己評価は、感情や成就感を自己に内在させ自分自 身の基準に照らし合わせながら意欲につなげる。すべて自己によるものなの で結果に反映したとしても、教師評価ほど的確に早く結果に現われにくいで あろう。また教師評価ほど自己評価は、日常的に行われないために、慣れや 経験が少なく、成就感や学習意欲に結び付ける過程に時間がかかるであろう。. そのため、自分自身による評価は、時問が長くかかるだけに持続性や他教科 の波及効果も、教師評価とは違った形で現われると予想される。. 次に考えられることは、評価を受けた後、様々な感情や成就感が人によっ てかなり違ってくる。教師評価であれば、当然他人である教師に評価される わけなので、 「教師によく思われたい」とか、 「悪く思われたくない」とい. う感情が働く。しかし、その感情の強弱は人により大きく異なる。言い換え れば、感情や成就感は、 「自分が周りの人にどのように思われたいかという. 欲求」が強い人間と弱い人間とでかなり異なると考えられる。すなわち、社 会的承認欲求の強弱によって、その人の受ける感情や成就感が異なり、意欲 に大きく作用し、結果にも異なった現われ方が示されるであろう。自己評価 なら、このような影響を受けにくいこととなる。そのことから考えると教師 評価では、個人の持つ社会的承認欲求の強弱によって感情や成就感を大きく. 左右され、さらに学習意欲に大きな差が開くであろう。しかし、自己評価で は、社会的承認欲求の個人の強弱による影響を受けにくいであろう。なぜな 一 6 一.

(9) ら評価内容が、他人の目に触れないからである。すなわち、教師評価におい ては、個人の持つ社会的承認欲求の強弱によって学習過程や学習結果が大き く左右されるが、自己評価においては、個人の社会的承認欲求の強弱によっ てそれほど左右されないであろう。. 仮説. 何らかの評価をする場合は、何も評価をしなかった場合に比べ学習効 果に大きな影響を与えるであろう。次に何らかの評価をした場合を考え る時に、教師評価は自己評価に比べ、成就感を増し、学習意欲を上げ、 結果に大きく反映する効果を示すであろう。また、教師評価の場合は、 児童の社会的承認欲求の強弱によって成就感や学習意欲が大きく左右さ れ結果に反映されるが、自己評価の場合は、社会的承認欲求の強弱に左 右されることは少ないと予想される。. また、評価方法の違いにより、同一教科に関する持続的な学習行動や他教 科学習への般化においても結果が違ってくるであろうし、児童の社会的承認 欲求の強弱においても違いが出るであろうと予想されるため、これらについ ても調べることとする。ところで、評価方法の違いに関する従来の多くの研 究は、特殊な実験状況で行われることが多く、そこで得られた知見がそのま ま日常の学校教育の場面にも適用し得ると考えることは、生態学的妥当性に おいて問題がある。そこで、本研究では学校現場にとって、さらに有効な知 見を得るために、可能な限り現場に近い状況で実験を行うこととする。すな わち、学習課題、実験状況等を日常の授業場面の中で設定し、いわゆる現場 実験(field experiment)によって、上記の仮説を検討する。. 一 7 一.

(10) 【方法】. 1.被験児. 京都市内の公立小学校5年生3校11学級に属する304人。そのうち、 データに欠損のある16人を除いた288人。各被験児は、クラス単位で次 に述べる3っの評価条牲のいずれかにランダムに割り当てられた。また、1 校に必ず3っの評価条件が割り当てられた。. 2.実験条件. 教師評価群、自己評価群、評価なし群の3条件を設定した。. 計101人 計100人. 教師評価群:. 4学級,男児47人,女児54人,. 自己評価群:. 4学級,男児47人,女児53人,. 評価なし群:. 3学級,男児45人,女児42人, 計 87人. 3.実験期間. 1992年5月11日∼6.月13日. 8.

(11) 4.学習課題. 学習課題としては、学習していない漢字書き取りを用いた(2学期の学習 予定)。その理由は、①被験児にとって意味のある課題であること ②知ら ない漢字を覚えるためには努力が必要であること ③完全に覚えた漢字を不 注意で間違える可能性は少ない、等である。漢字書き取り課題には、テスト. 25題を用いた。 また、他教科への波及効果の有無を検討するための課題としては、学習し ていない算数の分数問題を用いた(2学期の学習予定)。その理由は、①分 数は積み上げ学習であるため、被験児にとって自己学習しやすく興味を持ち. やすいため ②問題量が少なく取り組みやすい課題であること ③通分・約 分・帯分数・仮分数を使いさまざまなパターンの出題が可能であること、等 である。分数課題には、テスト10題を用いた。. 漢字自主ノート(巻末資料1参照)は、テスト(巻末資料H参照)に出題 する25題を例題として自主的に漢字練習できるものであった。 漢字テストは、4回とも同じものを使用した。. 新漢字自主ノート(巻末資料皿参照)は、持続性を見るためのもので、例 題もなく自らが新出漢字を練習するものであった。. 他教科算数テスト(巻末資料IV参照)は、事前・事後同じものを使用した。. 算数自主ノート(巻末資料V参照)は、他教科の波及効果を見るためのも のでテストに出題されるものと同じものを解説付きで説明して自主的に練習 するものであった。. 9.

(12) 5.手続き. 実験は、日常の授業時間を使って、担任教師により10日間(1・3・5 ・6・8・10日目)行った。ただし、教師評価群のテスト採点・各群のノ ート点検・実験終了後に行った自己評価群の得点チェック等は、研究者が行 った。被験児には、これらは担任が評価したものと思わせた。なお、事前テ. スト結果の分布状態を検討し、18点以上を得点した者は、事後テストにお いて伸びが上限に達する可能性があることと他の教育機関での学習が推測さ. れるため、データから除外した。自己評価群と評価なし群については、外的 強化が入らないよう自己ノートにテストを張り付けて実験終了まで回収しな かった。. まず、1日目の最初には、3群すべての被乳児に対して社会的承認欲求調 査(巻末資料VI参照)を行った。この調査は、社会的承認欲求が喚起しない ように無記名で匿名性を保証したうえで行った。 次に以下のように実施した。. (教師評価群). 1日目 漢字事前テスト(25題)を行う。テスト終了後、回収して教師評 価(研究者による丸付けと採点を行い担任より返却)。テスト返却 後、漢字自主ノートを児童に渡す。 3日目 漢字中間テスト(事前テストと同じ)を行う。教師評価後、成就感 と意欲の測定(巻末資料vr参照)を行う。. 10.

(13) (自己評価群). 1日目 漢字事前テストを行う。自己評価(正答用紙を見て自分で丸付け と採点を行う)後、漢字自主ノートを児童に渡し、テストを張り 付ける。 3日目 漢字中間テストを行う。自己評価後、成就感と意欲の測定を行い、 測定用紙とテストをノートに張り付ける。. (評価なし群). 1日目 漢字事前テストを行う。漢字自主ノートを児童に渡し、何も評価 しないテストを張り付ける。 3日目 漢字中間テストを行い、何も評価しないテストを張り付ける。. (教師評価群.自己評価群,評価なし群)5日目以降は、3群同じ手続き。. 5日目 漢字事後テストを行う。テスト、漢字自主ノート回収後、新漢字 ノートを渡す。. 6日目 他教科事前テストを行う。テスト回収後、算数自主ノートを渡す。 8日目 他教科事後テストを行う。テスト、算数自主ノートを回収する。. 10日目 持続性テストを行う。テスト、新漢字ノートを回収する。. 11.

(14) 〈1日目〉. 社会的承認欲求調査. 測定 〈6日目〉. 輔テスト. 揃スト. 算数. 字 新 漢. 教師評価・臼己評価・評価なし. 〈3日目〉. 漢. 算. 自. 数. 字. 1閑テスト. 主. 自. 自. @ 護字. ノ. 主. 1. 主 ノ. ・教師評価・自己評価・評価なし. ト. ノ. 1. 卜. 1. 〈5日目〉. 字. 〈8日目〉. ト. LLffggt. 成就感・意欲の測定(内省). 学 習. 事後テスト. 漢字. 〈10日目〉. 持雛テスト. 漢字. Fi g. 2. 実験手続きの流れ図. 12 一.

(15) 6.児童に対する測定. (1)社会的承認欲求の測定 ある特性について他者から肯定的(または否定的)な評価を受けた時、そ れに対して“ものすごくうれしい” (またはものすごくいや)と感じること. は、そのような面での承認獲得欲求(または否認回避欲求)が強いことを現 わすという仮定に基づいて、林(1978)を参考にした円間(1990)作成の調査用. 紙を使用した。それは、選択した12項目のそれぞれについて、他人から本 気で言われたらどのくらい“うれしい” (または“いや”)と感じるかを、 “ものすごく”、 “かなり”、 “まあまあ”、 “あまり”、 “ぜんぜん”の. 5段階尺度で尋ねた。. また、選択肢の決定に際しては、回答が“うれしい”(または“いや”) という感情の強い側に偏る可能性が高いであろうことを考慮して、感情の強. い方向の程度を現わす段階を細かくするとともに、5っの選択肢は、小学生 にわかりやすいように、○の大きさを変えて気持ちの程度を表現し、自分の. 気持ちにもつともあてはまるOの中にレ印を付けさせた。さらに、答え方の 例を示した。. (2)成就感の測定. 成就感は、テスト終了時に何らかの評価をした群(教師評価群と自己評価 群)に対し、質問紙により内省させた。何も評価しない群については、成就 感の目安となる資料(テスト得点)がないため実施しないこととした。質問 紙の内容は、 「今日のテストについて、あなたのでき具合はどうでしたか。」 という内容で“ものすごくできた” “かなりできた” “わりとできた” “あ. まりできなかった” “ぜんぜんできなかった”の5段階尺度で尋ねた。. 一 13 一.

(16) (3)意欲の測定. 意欲の測定は、テスト終了時に行った質問紙(内省)による意識レベルで みるものと、事前テスト終了時から事後テスト終了時までに自主ノートによ る練習をどの程度行ったかという行動レベルでみるものの2っで検討した。 この測定は、教師評価群と自己評価群に対して行った。何も評価をしない群 に関しては、意欲の目安となる資料(テスト得点)がないため実施しないこ ととした。意識レベルで意欲を測定するための質問の内容は、 「今日の結果. をみて、あなたは次にどのようにしょうと思いますか。」という内容で、 “ものすごくがんばりtいと思う”“かなりがんばりたいと思う” “わりと がんばりたいと思う” “別にがんばろうと思わない”の4段階尺度で尋ねた。. 自己評価については、外的強化を避けるためノートに貼らせた。. 行動のレベルで意欲を検討するための自主ノートは、事前テストでの出題 問題に関する漢字練習ノートである。内容は、字の読み方・字の意味・字の. 見本・字の練習・筆順・文章なぞり・文章作りを1ページとして25題分の 25ページの構成である。それ以外にテストを張り付けるスペースと質問紙 を張り付けるスペースがある。このノートを教育的配慮から全員に渡した。 しかし、検討を行うのは評価をした群のみである。なお、ノートは毎日学校 に持ってくるよう教示し、授業中に使ったり、宿題にしないようにした。. 14.

(17) 【結果】. 1.成就感一意欲(内面)一結果の相関関係についての検討 本研究では、児童の示した学習結果に対して何らかの評価が行われると、. それによって児童の成就感や学習意欲が影響され、そうした成就感や学習意 欲の変化が次の学習結果に反映されるであろうという心理的プロセスを想定 した。そこで、そうした心理的プロセスの存在が確認できるかどうかを検討. するため、教師による評価が加えられた教師評価群101名と自己評価を行っ. た100名を含めた201名について、成就感の程度、意欲の程度、学習結果の 相関関係をピアソンの相関係数により吟味した(Table 1)。その際、成就感 の程度としては、 「今日のテストについて、あなたのでき具合はどうでした か」に関する質問に“ものすごくできた” “かなりできた” “わりとできた”. “あまりできなかっだ “ぜんぜんできなかった”の5段階の回答に5点∼ 1点の得点を与えたものを用いた。また、意欲の程度としては、「今日の結 果をみて、あなたは次にどのようにしょうと思いますか」に関する質問に “ものすごくがんばりたいと思う”“かなりがんばりたいと思う”“わりと. がんばりたいと思う” “別にがんばろうと思わない”の4段階の回答に4点 ∼1点の得点を与えたものを用いた。学習結果としては、操作後の漢字テス ト(事後テスト)の正答数から操作前のテスト(事前テスト)の正答数を引 いた値を用いた。. 15.

(18) Table 1. 評価を行った場合の成就慈一意欲一結果の相関係数. 成就感. 成就感. 意欲. 結果. .24*. .43*. モ 欲. D16*. ?果. Table 1より3っの変数間の相関は全て有意であった。そこで、学習結果 に2っの要因が深く関わっていることが分かった。. 2.社会的承認欲求についての検討 く社会的承認欲求の因子構造と社会的承認欲求の強弱〉. 社会的承認欲求を測定するために用いた12の各項目について“ものすご くうれしい”あるいは“ものすごくいや”と回答した場合を5、 “ぜんぜん. うれしくない”あるいは“ぜんぜんいやじゃない”と回答した場合を1とし て得点化した。そして、項目間の関連(因子構造)について検討するために、. 各得点に基づいて12×12の項目間の相関行列を算:出し、因子数を2∼3 まで変化させて、主因子法一バリマックス回転による因子分析を行った。. 注) 本研究では源則として龍水準を5%に設定し、胴中では[*]と赫する。ただし、10%水準で「傾向」についても問題とする離. その都度表示することにする。. 一 16 一.

(19) Table 2はそれぞれの因子解における回転後の因子パターンをまとめたも のである。Table 2の分析結果から、2因子解の因子パターンで「承認獲得」. と「否認回避」欲求の2因子が明確に分離する様子が示された。そこで、こ. の2っの項目群の関係をさらに検討するため、児童ごとに承認獲得欲求の6 項目を単純合計した承認獲得欲求得点と、否認回避欲求の6項目を単純合計 した否認回避欲求得点を算出し、両者の得点間の関係をピアソンの相関係数 によって検討したところr・.48という有意な正の関係が示された。つまり、. 承認獲得欲求の強い(弱い)児童は、否認回避欲求も強い(弱い)ことが分 かった。さらに、これらの得点と両者の合計点との相関を検討したところ、. Table 3のように、いずれも高い正の関係が示された。そこで、本研究にお いては、因子を分けることなく、社会的承認欲求の程度を承認獲得欲求得点 と否認回避欲求得点の合計により検討することにした。. 17.

(20) Table 2. 社会的承認欲求の因子構造. 3因子解. 2因子解 欲求の項目 1. 皿. 1. fi. 皿. 頭がいい人だといわれたらうれしい. .03. .68. .10. .02. .79. 何でも知っている人だといわれたらうれしい. .11. .79. .06. .17. .75. 何でもできる入だといわれたらうれしい. .03. .77. .07. .24. .65. 親しみやすい人だといわれたらうれしい. .08. .68. = Ol. .71. .15. すなおな入だといわれたらうれしい. .05. .72. 一 13. .70. .19. あたたかい人だといわれたらうれしい. .16. . 64. .07. . 71. .11. 頭の悪い人だといわれたらいや. . 73. 一. 02. .76. 一. 16. .16. 何にも知らない人だといわれたらいや. .86. 一. 06. .89. 一. 18. .13. 何にもできない人だといわれたらいや. .89. 一. 07. .88. 一. 05. .02. 親しみにくい人だといわれたらいや. .70. .19. .62. .40. =11. ひねくれた人だといわれたらいや. .87. .Ol. .83. .11. 一. 05. 冷たい人だといわれたらいや. .71. .13. .63. .39. 一. 17. 因子問相関は『、2因子解では .44、3因子解では1一皿間が 。42、1一皿間が .27、皿一皿間が .45であった。. 18.

(21) Table 3. 全体と承認獲得欲求と否認回避欲求の相関係数. 全体. 承認獲得欲求. 否認回避欲求. .86*. .86*. 全体. ウ認獲得欲求. D48*. ロ認回避欲求. 次に、児童全体の社会的承認欲求の得点分布をFig.3に示した。全体の平 均値27.51点(SD 9.03)を基準に27点以上をH群とし、未満をL群とした。 Fig.3 社会的承認欲求の人数分布表()内は社会的承認欲求の数態を示す。平均鐘27以上をH群、以下をL群とした。 (人数). L群. H群 (27). 20. (60). 10. 社会的承認欲求 (最も弱い). (最も強い). 19.

(22) 3.評価方法と社会的承認欲求の違いによる学習結果への影響 評価方法の違いによって児童の学習結果が異なるかどうかを検討した。そ. の際、児童の社会的承認欲求のH群とL群の違いによって、学習結果への影 響のされ方が異なるかどうかも検討した。Table 4は、評価方法別に児童の. 社会的承認欲求のH群とL群別に事後テストと事前テストの得点差をまとめ たものである。 Table 4 評価条9t一と1絵的承認欲求のH・L別にみた学習結果. 評価条件. 教師評価. HL 社会的承認. N=70. X.77(4.94). 自己評価. 評価なし. N=40. N=45. 9.13(4.54). T.37(4.72). @欲 求 @N=31. 全. 体. @N=47. N=55. V.45(5.76). 7.94(6.12). S.21(3.70). 9.05(5.29). 8.48(5.48). 4.47(3.86). 表着の数値は平均値、( )内は標準偏差である。平均値の埴が大きい程、学習結果が上昇したことを示す。. Table 4のデータについて、評価方法(3)×. 因として分散分析した結果がTable 5である。. 一 20 一. 社会的承認欲求(2)を変動.

(23) Table 5 学習結果の分散分析. 変 動 因. SS. df. MS. 評価方法の違い(A). 859.39. 2. 429.69. ミ会的承認欲求(B). P63.70. @ 1. P63.70. @9.84. `とBの交互㈱. @ 19.68. @ 2. drror. V258.83. Q82. F. 16.69*. Q5.74. Table 5の結果、評価方法の主効果に有意差が認められたので、条件間の. 差を多重比較(フィッシャーのLSD検定)によって検討した。その結果、 教師評価群と評価なし群、さらに自己評価群と評価なし群の間においてそれ ぞれ有意な差が認められた。つまり、評価のある場合は、評価のない場合よ りも児童の学習効果が高いことが示された。これは、「何らかの評価をする. 場合は、何も評価をしなかった場合に比べ学習効果に大きな影響を与えるで あろう」という仮説を支持する結果である。また、教師評価は、自己評価よ りも効果があるという仮説内容に関しては、素点では仮説を支持する方向に あるものの統計的に有意なものでなかった。. 21.

(24) 4.評価方法と社会的承認欲求の違いによる成就感の検討 Table 6は、教師評価群と自己評価群、社会的承認欲求のH群・L群別に 成就感の結果をまとめたものである。. Table. 6. 教師評価と自己評価の社会的承認欲求のH・L別にみた成就感. 評価条件. 教師評価. HL 社会的承認. N=70. 自己評価. N=45. Q.84(1.17). R.17(1.09). @N=31. @N=55. Q.51(1.12). Q.74(1.33). 2.74(1.16). 2.94(1.24). @欲 求. 全. 体. 数殖が大きい程、成就感が強いことを示す。( )内は標準偏差である。. さらに、Table 6のデータについて評価方法(2)× を変動因として分散分析した結果がTable 7である。. 22. 社会的承認欲求(2).

(25) Table 7 成就感に衡する分散分析. 変 動 因. SS. 評筋法の違い(A). 3。60. df. 1. HS. F. 3.60. 2.48. ミ会的承認欲求(B). @ 6.64. @ 1. U.64. S.58*. `XBの交互作用. @. 11. @ 1. @ 11. D07. drror. Q85.46. P97. P.44. この結果から社会的承認欲求の主効果に有意差が認められ、社会的承認欲 求のH群の児童の方がL群の児童より成就感が強いということが示された。. 5.評価方法と社会的承認欲求の違いによる意欲の検討. 意識レベルでの意欲. Table 8は、教師評価群と自己評価群、社会的承認欲求のH群・L群別に 意識レベルでの意欲の結果をまとめたものである。. 23.

(26) Table 8. 教師評価と自己評価の社会的承認歓求H・L別にみた意欲の平均値と(SD). 評価条件. 教師評価. HL 社会的承認. N=70 R.28(.84). 自己評価. N=45 R.46(.72). @欲 求 @N=31. 全. 体. m=55. R。06(.99). Q.70(.99). 3.22(.89). 3.05(.95). 表中の数値は意欲の平均値、( )内は標準偏差である。平均値が大きい程、意欲が強いことを示す。. Table 8のデータについて、評価方法(2)× 社会的承認欲求(2)を変動 因として分散分析した結果がTable 9である。. 24.

(27) Table 9 意欲に関する分散分析. 評価方法の勘(A). 社会的承認欲求(B). AXBの交互儒. Error. df. 皿S. .37. 1. .37. 11.04. 1. 11.04. 13.85*. 3.35. 1. 3.35. 4.20*. SS. 変 動 因. 157.00 197. F. .46. .79. この結果から社会的承認欲求の主効果と評価方法の違い×社会的承認欲求 の交互作用に有意差が認められた。交互作用に有意差が認められたので、評 価方法別に単純主効果の検定を行ったところ、自己評価群において社会的承. 認欲求のH群とL群の間に有意な差が認められた。しかし、教師評価群では 社会的承認欲求のH群とL群の間に有意な差は認められなかった。このこと は、 「教師評価の場合は、児童の社会的承認欲求の強弱によって学習意欲が. 大きく左右され、自己評価の場合は、左右されることは少ない」とした仮説 に合致しない結果であった。. 行動レベルでの意欲. 本実験では、行動レベルで学習意欲の程度を検討するため、漢字自主ノー トの使用状況を吟味した。Table 10は、その使用状況と使用率を示したも のである。. 一 25 一.

(28) Table 1 0. ノートの使用状況と使用率. 教師評価群. 自己評価群. @H. @H. L. L. 使用. 36. 15. 23 17. 「使用. R4. 16. Q2 38. 計. 70. 31. 45 55. 使川率. .514 .483. .511 .309. 表中の数僖は人数を示す。. Table 10のデータについて評価方法(2)× 社会的承認欲求(2)を変動. 因として分散分析した結果がTable 11である。なお、分析は使用率に関し て逆正弦変換法によって行った。. 26.

(29) Table. 1 1. 自主ノート使用の分散分析. 変 動 因. ss. df. z2. 瓢方知勘(A). 27.17. K−1=1. 1.52. ミ会的承応求(B). R0.77. L−1=1. P.72. `X8の麺儒. S1.工2 (K−1)(L−1)=1. 群内分散. σ亀qニ17.79. Q.31. Table 11の分散分析の結果、全ての変動因に関して有意差は認められな かった。. 6.評価方法と社会的承認欲求の違いによる持続性の検討 評価方法の違いおよび社会的承認欲求のH・しによる同一教科に関する持 続的な学習行動への影響は、新漢字自主ノート(漢字を指定することなく独 自に漢字練習が進められるよう配慮したもの)による学習の有無と事後テス. ト終了後5日目に実施した漢字テスト結果の2っに関して検討した。 まず、新漢字自主ノートによる学習結果について述べる。Table 12はノ ートの使用状況である。Table 12のデータ(使用率)について、評価方法 の違い(2)× 社会的承認欲求(2)を変動因として逆正弦変換法で分散分析. した結果がTable 13である。分析の結果、いずれの変動因に関しても有意 な差は認められなかった。 一一 27 一一.

(30) Table 1 2. 新漢字ノートの使用伏況 ( )内は未使用人数. 教師評価群 N;101. 8(93). 自己評価群 N−100. 5(95). H群 N=70. 7(63). H群 N=45. 3(42). L群 N=31. 1(30). L群 N=55. 2(53). 表中の数値は人数を示す。( )内は未使用人数を示す。. Table 1 3. 新漢字ノートに関する分散分桁. 変 動 因. SS. 舗艦の違い(A). 1.99. ミ会的承認欲求(B). R6.34. `XBの交互作用. 野州分散. S.23. @. df. ;と2. K−1=1. .11. L−1=1. iK−1)(L−1)=1. σ亀. ?. Q.04. @23. P7.79. 次に、事後テストの5日後に実施した漢字テストの結果について述べる。 テストの内容は、事前・事後テストと全く同じ内容のものである。Table 1. 4は、持続性テストー事後テストの得点差を評価方法別・社会的承認欲求別 にまとめたものである。. 一 28 一.

(31) Table 14 評価条件別と社会的承認欲求の旺・L劉にみた持鏡性結果. 評価条件. 教師評価. HL 社会的承認. N=70. 自己評価. 評価なし. N=45. N=40. D46(2.59). P.57(3.14). D80(1.87). @欲 求 @N=31. 全. 体. m=55. m=47. Q.03(2.90). D34(1.75). D44(2.85). 1.71(3.06). .40(2.16). .60(2.44). 表中の数値は平均値、( )内は漂準瘍差である。平均僖の殖が大きい程、持緯性拮果が上昇したことを示す。. Table 14のデータについて評価方法の違い(3)× 社会的承認欲求(2). を変動因として分散分析した結果がTable 15である。. 29.

(32) Table 15 持緯性結果の分析. 変 動 因. 評価方法の違い(A). SS. df. 102.10. 2. 皿S. F. 51.05. 7.41*. @ .00. @ 00. ラ?I承認欲求(B). @. 00. @ 1. `XBの交互儒. @. 8.00. @ 2. S.00. @ Error. P942.81. Q82. U.88. D58. Table 15より、評価方法の主効果に有意な差があったため、フィッシャ. ーのLSD検定による多重比較を行った。その結果、教師評価群と自己評価 群との間、教師評価群と評価なし群との間に有意な差が認められた。このこ とから、テスト結果において、教師評価群が他の評価群よりも持続性に優れ ていることが分かった。. 7.評価方法と社会的承認欲求の違いによる般化性の検討 評価方法の違いおよび社会的承認欲求のH。しによる他教科(算:数)に関 する学習行動への波及的な彫響は、算数自主ノート(分数問題の解説を読み、. 練習問題を独自に行うもの)による学習の有無と算数事後テストから事前テ ストを引いた得点差のテスト結果の2つに関して検討した。まず、算数自主 ノートによる学習結果について述べる。Table 16はノートの使用状況であ る。. 一 30 一.

(33) Table 1 6 般化性意欲のノーF使用状況. 教師評価群. N−101 11(90). 自己評価群. N−100. 19(81). H群. N一 70 9(61). H群. N= 45. 10(35). L群. N一 31 2(29). L群. N一 55. 9(46). 表中の数値は人数を示す。( )内は未使用人数を示す。. Table 16のデータ(使用率)について、評価方法の違い(2)× 社会的 承認欲求(2)を変動因として逆正弦変換法で分散分析した結果がTable 17 である。. Table 1 7. 般化性意欲の使用伏況の分散5}析. 変 動 因. SS. 評価方法の違い(A). 66.09. ミ会的承訴求(B). Q7.88. `XBの交互欄. 群内分散. P.03. df. @. κ2. K−1=1. 3.71†. レ1=1. P.56. iK−1)(L−1)霊1. D05. σ、=17.79. 分析結果、評価方法の主効果において有意水準10%の傾向がみられた。自 己評価群のノート使用率は、教師評価群よりも高く、漢字学習に際して自己 評価した児童の方が算数という他教科の学習に自主的に取り組む傾向が強い. 一 31 一.

(34) ことが示された。. 次に、算数事後テストから事前テストを引いた得点差のテスト結果につい て述べる。テスト内容は、事前・事後テストと全く同じ内容のものである。. Table 18は、算数事後テストー事前テストの得点差を評価方法別・社会的 承認欲求別にまとめたものである。. Table 1 8. 評価条件別の社会的承認欲求のH・しにみた般化結果. 評価条件. 教師評価. HL. N=70. D62(1.18). 社会的承認. 自己評価. N=:45. .60(1.32). 評価なし. N=40 D25(1.58). @欲 求 m=31. D38(1.33). 全. .55(1.22). 体. N=55. .03( .98). 。29(1.17). m=47 D44(1.26). 。35(1,41). 表中の数値は平均値、( )内は標準偏差である。平均値の値が大きい程得点が上昇したことを示す。. Table 18のデータを評価方法(3)× 社会的承認欲求(2)を変動因とし て分散分析した結果がTable 19である・. 一 32.

(35) Table 1 9 般化結果の分散分析. 変 動 因. ss df. HS. 88. F. 評肪法の違い(A). 1.77. 2. ミ会的承灘求(B). @ 2.88. 1. Q.88. P.77. `XBの類作用. @ 6.54. 2. R.27. Q.01. drorr. S58.00 282. .54. P.62. Table 19の分散分析の結果、全ての変動因に関して有意差は認められな かった。. 33.

(36) 【考察】. 本研究は、評価方法の違いが児童の学習過程にいかに影響するかを児童の 社会的承認欲求の強弱を考慮して検討するものであった。そこで、さまざま な評価方法を受ける子どもの側にたち、評価方法の違いを教師評価・自己評 価・評価なしの3群に設定した。これらの評価方法の違いにより、子どもの 学習過程が、どのような影響を受けるか、またそのような影響の受け方を児 童の個人差を考慮に入れて解明しようというものであ?た。. まず、本研究の第1の特徴として、学習過程を検討するに当って、本研究 では過去の研究においてなされることがなかった、評価によって児童の側に 生じ乙心理的プロセスについて検討したことが挙げられる。本研究で想定し た心理的プロセスとは、「何らかの評価を受けた子ども(または、何の評価 も受けなかった子ども)は、その評価に対して、まず感情を刺激され成就感 の変化として示す、その成就感の変化は、学習意欲の変化に結び付くであろ う、そうした学習意欲の変化は、次の学習行動結果として現われてくるであ. ろう。」というものであった。すなわち、評価によって児童の側に生じる心 理的プロセスとして、評価一成就二一意欲一学習結果という連鎖を想定した。 これらの連鎖を検討する点において、従来、一般的に行われていた学習結果. のみを従属変数とした研究に比べ、評価方法の違いが児童の学習過程にどの ような影響を及ぼすのかについて一歩踏み込んだ研究を意図したわけである。. 次に、評価に伴う児童の学習過程を研究するに当って、学習者である児童 の個人的特性について考慮した点が本研究の第2の特徴である。従来の研究 では、児童の個人的特性が全く考慮されないか、あるいは考慮されたとして. 一 34 一.

(37) も学力もしくは知能のような知的側面に限定されたものであった。知的側面 コず に関する個人差も重要な要因であるが、感情や成就感に及ぼす影響を考えた. ときに、「自分が周りの人にどのように思われたいかという欲求」が強い人 聞と弱い人間とではかなり異なってくることが考えられる。すなわち、社会 的動機としての社会的承認欲求の強弱によって、その人が評価によって受け る感情や成就感が異なり、意欲に大きく作用し、結果にも異なった現われ方 が示されるであろうという想定である。そこで、本研究では、個人の社会的 承認欲求の強弱を考慮に入れることにより、これらの違いが評価方法の違い といかに交互作用して学習過程に影響を及ぼしているかを検討した。この検 討により、評価方法の違いが個人の持つ社会的承認欲求の違いといかに交互 作用的に関係し、児童の学習過程に影響しているかを明確にしょうと意図し たわけである。. また、本研究においては、評価方法とそれに関わる児童の社会的承認欲求 の違いによる影響が、同一教科に関する持続的な学習行動や他教科学習への 般化においてどのように示されるかについても検討を加えた。これらは、過 去の研究においても検討を加えられたことがなく、今後の教育活動に重要な. 手掛かりを示す可能性を秘めでいる。この問題の検討が本研究の第3の特徴 である。. では、実験によって明らかにされた主な結果についてみてみる。. まず、学習結果に対して何らかの評価が行われると、それによって児童の 成就感や学習意欲が影響を受け、その影響が次の学習結果に反映されるであ ろうという心理的プロセスについて述べる。成就感一学習意欲一学習結果の. 連鎖に関してピアソンの相関係数により吟味した結果、3っの変数聞の相関 はすべて正の方向で有意であったd本実験でとった手続きからは、成就感の. 一 35 一.

(38) 変化と学習意欲の変化との因果関係は特定できないが、成就感や学習意欲の 変化が次の学習行動の結果として示されたことは明らかである。. 次に、こうした学習過程に評価方法の違いがどのような相違をもたらすの か、またその際、学習者である児童の社会的承認欲求の違いがどのように関 連するかについて述べる。本研究の結果では、教師評価か、自己評価かのよ うに評価方法が異なっても、児童の成就感や学習意欲、さらに次の学習行動 の結果には有意な違いは示されなかった。しかし、教師評価にせよ自己謹価 にせよ、学習結果に対して何らかの評価が加えられた場合の方が、何ら諦価 が行われなかった場合より学習結果を向上させるということが示された。評 価という行為の重要性を示唆する結果である。学習者である児童の社会的承 認欲求の違いという点から学習過租を検討したところ、評価方法の違い如何 にかかわらず、社会的承認欲求の強い児童の方が弱い児童よりも、成就感や 意識レベルでの意欲の程度、さらに次の学習行動の結果において高いという ことが示された。これらの結果に関しては、教師評価という他者による評仙 と自己評価という評価方法の違いによって交互作川に影響が示されるであろ うと考えたこととは合致しない結果であったが、学習過程に対して示された このような相違は、本研究で学習者の個体的変数を考慮したことによる1っ の成果である。. 最後に、同一教科学習への持続性(漢字学習)と他教科学習への般化(算 数学習)について述べる。. 同一教科学習への持続性については、テスト結果に関して、教師評壇i群の. 方が、自己評価群や評価なし群より高いという結果が示されたが、自主ノー トの使用については違いが認められなかった。他教科学習への般化について. は、算数自主学習ノート使込率において自己評価群の方が教師評価群より高 一 36 一.

(39) いことが認められた。また、持続性および般化性に関する児童の社会的承認 欲求の違いの影響は認められなかった。. ここで、本研究で示されたいくつかの結果や実験方法について若干の考察 を加えておく。. 本研究では、学習過程における学習意欲を検討するに当って、質問紙への 回答という意識レベルでの検討と自主ノート学習の実行度という行動レベル での検討という、2っの側面から吟味した。. 意識レベルでの意欲の検討結果では、社会的承認欲求の違いによる相違は 示されたものの、その違いによる影響は教師評価群において顕著であろうと. いう予想は支持されず、むしろ自己評価群において顕著であった。これは教 師評価群が自己評価群以上に、全ての児童に対して予想以上の学習意欲を高 揚させる働きがあったことによるとも考えられるが、むしろ本研究で取り上 げた個体的変数以外の要因、たとえば、より自発的な学習に関係する教科に. 対する興味・関心とか好奇心などの要因によるものかも知れない。今後の検 討課題の1っである。. 行動レベルから検討した学習意欲の結果については、社会的承認欲求の強 い児童の方が弱い児童より自主ノートの使用率が高い様子が示されたものの. 統計的には有意でなく、意識レベルほど顕著ではなかった。その理由として 考えられることは、1っに意欲は意識として感じられるものの現実の行動 (ノート作業)として現われにくかったこと、2つめに日常の学習において 自主ノート学習に児童自身が慣れ親しんでいなかった点が挙げられる。また、 このようなノート使用の不慣れとともにノートを与えるだけで、自主学習に おける指示を全くしなかった(研究計画上意図的に)ことによるものが多い と考えられる。梶田(1982)は,「教育評価」の自己教育へ内面化するためと. 一 37 一.

(40) いうところで、 「教師が設定した目標体系が、学習密輸らの学習目標の体系. に転化しなければならない」と述べ、さらに、「学習者が、自分が何に学び、 どのように結果に到達すれば良いのか、といったイメージをしっかり持つこ とが自己学習の出発である」とも述べている。このことからもノート使用は、 難しい課題であった可能性が指摘できる。このことも、今後の課題である。. 次に、本研究において、学習者の個人差を社会的承認欲求でとらえ、それ を単一の全体的次元として処i心した。しかし、社会的承認欲求は、Table 2. で検討したように、本来単一の次元として処理すべきものでなく、質的に異 なる次元に分けてとらえるべきであったかも知れない。菅原(1986)は、社会. 的承認欲求の中でも、賞賛されたいと思う積極的な方向での欲求(承認獲得 欲求)と拒否されたくないと思う消極的な方向での欲求(否認回避欲求)の 2つが、比較的独立した次元として存在していることを報告しているが、本. 研究では、この2っの次元の独立性は必ずしも認められなかった。1っの検 討課題である。ところでTable 2の結果では、3因子解の結果で承認獲得欲 求が能力面(知性面)と性格面(親和性面)に分かれ、否認回避欲求はそう した2つの側面に分離しない様子が示された。本研究では2因子解を採用し、 さらに、それを単一の全体的次元として処理したため、より細かな次元から の検討はできなかった。ちなみに、能力面(知性面)と性格面(親和前面) のいずれが個人の社会的承認欲求の中で優位であるかについて、承認獲得と 否認回避ごとに年齢差と性差の観点から検討した吉田・古城・加来(1982)で. は、承認獲得か否認回避によって年齢差や性差の様相が異なることが示され ている。これらのことから本実験での学習課題との関連からいえば、社会的 承認欲求を単一の全体的次元として処理するのではなくて、能力面(知性面) での承認獲得欲求や否認回避欲求に特定することが適切だったのかも知れな. 一 38 一.

(41) い。また、評価される児童にとって社会的承認欲求だけではなく、社会的動 機づけの要因である「何かを成し遂げたい」「自分なりめ成果を挙げたい」 という成就欲求も考える必要があったかも知れない。. 本研究において取り上げた学習課題は、漢字学習の場合も算数学習の場合 も児童の学習していない未習のものであった。しかし、現実にはそのような. 教育活動は存在しにくい。また、仮にそのようなことがあったにせよ、なぜ 何のためにするかを明確に説明し、児童に何らかの動機づけを試みるのが普 通であろう。本研究の場合、そのようなことを実験上ほとんど行わなかった。 本研究で示された結果について考える場合、本来の教育活動とはかなり違っ た状況で得られた結果であったことを考慮しておく必要があろう。また、宿 題として出さなかった課題であるノートを家に持ち帰らせ、事前の予告なく. 回収することも教育現場では希なことであろう。このような、特殊な状況で 得られた結果であったことを考慮に入れる必要がある。小学5年生という一 学年の傾向を全ての学年にあてはめることにも限界があるため今後さらに検 討する必要があるであろう。. 最後に、今後の教育現場での利用について触れておきたい。. それは、個人の持つ社会的承認欲求が評価方法を問わず、児童の成就感や 意欲や学習結果に大きく関与しているという事である。教師自身が、個人別 に評価方法を工夫することにより、学習効果をより一層高められる可能性を 持つと考えるからである。児童ひとりひとりの個性を把握して、その子にあ った評価方法で学習を促進することが可能であることを知る手掛かりになれ ば、本研究の意義は大きいと思われる。. 39.

(42) 要旨 【目的】. 本研究は、評価方法の違いが児童の学習過程にいかに影響するかを児童の 社会的承認欲求の強弱を考慮して検討することである。その際、研究に取り 入れた独自な視点は次の3つである。. 第1は、評価によって児童の側に生じる心理プロセスについて検討したこ とである。研究に際して想定した心理的プロセスとは、評価一成就感一意欲 一学習結果という連鎖である。これらの連鎖を検討する点において、従来一 般的に行われていた学習結果のみを従属変数とした研究とは異なる。. 第2は、学習者である児童の個人的特性について考慮したことである。具 体的には、児童の感情や成就感に及ぼされる影響を個人の社会的承認欲求の 強弱で考えた。つまり、評価方法の違いが学習者個人の社会的承認欲求の違 いといかに交互作用的に関係し、児童の学習過程に影響しているかを明確に しょうと意図したことである。. 第3は、評価方法とそれに関わる児童の社会的承認欲求の違いによる影響 が、同一教科に関する持続的な学習行動や他教科学習への般化においてどの ように現わされるかについても検討を加えたことである。 本研究の仮説は次のとおりである。. 何らかの評価をする場合は、何も評価をしなかった場合に比べ学習効 果に大きな影響を与えるであろう。次に何らかの評価をした場合を考え る時に、教師評価は自己評価に比べ、成就感を増し、学習意欲を上げ、 結果に大きく反映する効果を示すであろう。また、教師評価の場合は、 児童の社会的承認欲求の強弱によって成就感や学習意欲が大きく左右さ. 一 40 一.

(43) れ結果に反映されるが、自己評価の場合は、社会的承認欲求の強弱に左 右されることは少ないであろう。. 【方法】. 被験児は、小学5年生3校11学級に属する288人。 評価方法の違いによる実験条件として、教師評価群、自己評価群、評価な. し群の3つを設定した。これら3群は、事前・中間の2回の漢字テストをだ れが採点を行うか(または、行わないか)によって操作した。つまり、教師 評価群は、教師による採点を行い、教師より返却される群である。自己評価 群は、正答例をみて自分自身で採点を行い、自分で保管する群、そして評価 なし群は、何も評価をされなくて、自分で保管する群である。これら3つの. 群に対して、それぞれ4学級、4学級、3学級分の児童を割り当てた。. 実験期間は、平成4年5月11日から6月13日までの間。 実験は、日常の授業時間を使って、児童にとって未習の漢字書き取り問題. を学習課題として行った。まず、1日目に3群の全員に対し、社会的承認欲 求調査と漢字テスト(事前テスト)を実施した。漢字テストについては、そ の日のうちにそれぞれの実験条件に応じて返却し、3日目に各評価方法の違 いを強調する目的で漢字テスト(中間テスト)と実験条件に応じた返却、さ. らに成就感や学習意欲の測定を行った。そして、5日目に漢字テスト(事後. テスト)を再度実施した。実験の6日目から10日目は、評価方法と社会的 承認欲求の違いが、同一教科(漢字)の持続的学習や他教科学習(算数)へ の般化に及ぼす影響を検討するためにあてた。すなわち、6日目に算数テス. ト(事前テスト)、8日目に算数テスト(事後テスト)、10日目に漢字テ スト(持続性テスト)を実施した。両教科とも事前テストから事後テストま. での間に(漢字学習では持続性テストまでの間)、学習意欲を行動レベルで. 一 41 一.

(44) 検討する目的で、3群の児童に自主ノート(漢字・算数)を渡し、自主的に 学習させた。. 【結果および考察】. 心理的プロセスとして想定した成就感一意欲一結果の相関関係は、3っの 変数間の相関が全て正の方向で有意であった。これにより、成就感や学習意 欲の変化が次の学習行動の結果として示されることが確認された。. まず、評価方法の違いによる学習結果への影響をみた時、教師評価群と評 価なし群、自己評価群と評価なし群の間において有意差が認められ、何らか の評価がされた群の方がされない群より学習結果がよいということが示され た。これは、評価という行為の重要性を示唆するものであった。また、N:会. 的承認欲求の違いという観点から学習過程を検討したところ、評価方法の如 何にかかわらず、社会的承認欲求の強い児童の方が弱い児童よりも、成就感 や学習意欲(意識レベル)や学習結果において高いということが示された。. 学習意欲に関する結果では、評価方法と社会的承認欲求の間に交互作用的影 響が示され、自己評価益で承認欲求の強い児童の方が弱い児童より学習意欲 が高いという結果が示された。これは、仮説に合致しない結果であったが、. 学習過程に対して示されたこのような相違は、本研究で学習者の個体的変数 を考慮したことによる1っの成果であった。 最後に、同一教科学習への持続性と他教科学習への般化について述べる。. 持続性については、テスト結果に関して、教師評価群の方が他の群より高い という結果が示されたが、自主ノート使用については違いが認められなかっ. た。他教科学習への般化については、算数自主ノート使用率において自己評 価群が教師評価群より高いことが忽められた。また、持続性および般化性に 関する児童の社会的承認欲求の違いの影響は認められなかった。. 一 42 一.

(45) 【引用文献】. Bandura, A. 1971 Social learning theory;原野広太郎 福島脩美訳 19. 74 人間行動の形成と自己制御 金子書房. Bandura, A. 1977 Social learning theory;原野広太郎監訳 1979社会. 的学習理論 金子書房. 円間由貴 1990 原因帰属の表明に及ぼす社会的承認欲求の効果に関する研 究 兵庫教育大学卒業論文(未公刊). 濱名外喜男・蘭千壽・古城和敬 1988教師が変われば子どもも変わる 一望ましいピグマリオン教育のポイソトー 北大路書房. 橋本重治 1966 学習におけるテストの効果 心理学モノグラフ,日本心理 学会,58−64.. 橋本重治 1983 教育評価基本用語解説 指導と評価(日本教育評価研究会) (26), 7.. 林 文俊 1978 対人認知構造の基本次元についての一考察 名古屋大学教 育学部紀要(教育心理学科),25,233−247.. 一 43 一.

(46) 梶田叡一 1983 教育評価 有斐閣双書. 河原政則 1985 教育における評価の理論 金子書房,134−140.. 菅原健介 1986 賞賛されたい欲求と拒否されたくない欲求 一公的自意識 の強い人に見られる2つの欲求について一 心理学研究,57,134−140.. 竹綱誠一郎 1984 自己評価反応が漢字学習に及ぼす効果 教育心理学研究 32, 315−319.. 竹綱誠一郎・鎌原雅彦・沢崎俊之 1988 自己効力に関する研究の動向と問 題 教育心理学研究,36,172−184.. 吉田寿夫・古城和敬・加来秀俊 1982児童の自己呈示の発達に関する研究 教育心理学研究,30,120−127.. 44.

(47) 【参考文献】. 石田勢津子 1981 自己強化および自己評価の学習に及ぼす効果 教育心理 学研究,52,274−280.. 鹿毛雅治・並木博 1990 児童の内発的動機づけと学習に及ぼす評価構造の 効果 教育心理学研究,38,36−45.. 河野義章 1988 教師の親和的手がかりが子どもの学習に及ぼす効果 教育 心理学研究,36,161−165.. 森敏昭・吉田寿夫 1990 データ解析テクニカルブック 北大路書房. 小倉泰夫。松田文子 1988 生徒の内発的動機づけに禄ぼす評価の効果 教 育心理学研究,36,144−151.. 杉村健 1965 教室における暗黙(i叩licit)強化 教育心理学研究,13, 65−69.. 杉村健 1966 競争場面と非競争場面における暗黙の強化 教育心理学研究 14, 211−215.. 辰見敏夫 1973 教育評価論 協同出版. 一 45 一.

(48) 〈 附 記 〉. 本研究を進めるにあたり、懇切丁寧なご指導を 賜りました兵庫教育大学の濱名外喜男教授、吉田 寿夫助教授に深く感謝申し上げます。. また、本研究にご協力いただいた京都市立嵯峨 小学校・竹の里小学校・向島南小学校の児童の皆 さん、及び諸先生方に心からお礼申し上げます。. 最後に、研究の機会を与えていただいた京都市 教育委員会に深く感謝の意を表します。. ∫lz 1戊4勾三12ノ・」21iヨ. 46.

(49) 【巻末資料】.

(50) 目. 次. 資料 1 漢字自主ノート(銭粋). 1. 資料 ll 漢字テスト(事前・中間・事後・持続). 3. 資料 皿 新漢字自主ノート(抜粋). 4. 資料 IV 他教科算数テスト(事前・事後). 5. 資料 V 算数自主ノート(抜粋). 6. 資料 VI 社会的承認欲求の調査用紙. 8. 資料 W 成就感・意欲に関する調査用紙. !0.

(51) 資料1 漢字自主ノート(抜捧). 些. S一.. 眼. や. し. を. 使 っ. て 、. 文. t っ. て. じ. 書. き. ま し. を. 姦計1. な ぞ. 眼点眼と老蔓 自中識見眼一. き. 着 眼. さ. 蝶嚢. 心. ’. 月艮 聯. ま し 杏. (音). @ …. Zz云 tN. ん. り. 、み羅写. (訓) :. Oe. 作. &’of’e.&.ii・. は. 2. 眼. 一目一う. 科 医 pt “ 一.x, ぎ. il. 可 o. 一「一h一. 筆順. 」ロ1つ’琵=ぐ”. 習 @ド. 、. @: …. ヌ恐]シ\ …. 目. 目「 目丁. 叩 画数. t. さ. 漢字のなりたち. @g’0’. 織身φ眼 がいこつになっても残る目のあな にはまっている目を表し,「め」「ま. なこ」の意味に使われる。. @… 勉 強. … @…・…… 一:・・・・・・・…. し. た. 上 1. し ま し. Oo. 目E. 月 日. .1_…. !. c. 月. 画 日. ゴ. ・諺 野. 一1一. 三. 一,i(t. 練. 1. n. 駕 冒. め へ ん. … …_._ξ___. n. 1.

(52) 掴. 慣 を 讐 て. 文 を. 作. 辞 妻 臼 の. *. な ぞ ’. っ. て. 書 き ま し さ. 貝1. 母. .盛. じ ・ や. Oo. 弓. 毒.頒礁婁. (訓) i. @ i @ i. ll聾・ “. veXti“. り. ま し. 閣. 二字 、「日} を形 つに. (音). @ i .. 壱. 柔. 70. 導. 出‘. 電. 首急 郵帝 り. iこ. と. め. る●. つ し. ノ、. ん べ ん. 岳. ”iコ ?N. ‘’. 潔 .’. ★練習しましさ。. 筆. :. ッ}・・二÷Σ1鐸一. .漢字のなりたち. ’、. 唐e’f ’. 煤D s”. 、L. ヤ .i5. 慧三畿二i貫. .竃 :’. A口. cyノ. P一とニコー. : ’」. A[口. 一つのことをつらぬくうちに.心 がなじむことを表す。そこかb, rなれる」の意味になった・. 鼬セ ・・・・・…. @÷・・・… 一. ,. 督貫. 勉 強 し. た 月 日. 、○へ. 画. 。コ・・. .a. 撃m.L,Si, Shl lii. 月. 画 日. \Mへ《. 一2一.

(53) 9. 8. 6. 7. 5. 4. 3. 2. 1. □望ウ[計[許ひ墨守□二1巳 夫. 正. 新. と. 翌 口. 鷺. か な. 待. 上. 訟. つ. 告 す. す. ば. す. る. 緑. る. る. ス 翼 茎. し、. 撫 撃. l. co 1. 17. 16. 15. 14. 星. 見. 着. 琶. 12. 11. 10. お. 問. 明. 金. 強. の. 題. る. 観. を. を. kN. 13. し ,L. 意. 寝. か. ぎ. る. る. 小 学 校 5 年. 0 *. に. 組. 22. 20. 字 を. 25. 24. 23. 根. 日. 道. き. 本. 路. ま. 標. 21. 氏. 漢. 19. ユ8. 名. 書. し. 1 つ。.

(54) 資料夏 新漢字自主ノート(按粋). }. なも. ノへ. しうロ. 』習った漢字を使って ノ レ. 読. じ・P《二. ?O言吾とその滝:。末. 月. 日. み. 方’. な㌧. 4’孟. Kった漢字. ぐ,こ. P読み 音読み. 短い文を作りましょう。. i @. …・・… r・・:・… 一…. @ @. i i 「幽3. 「”.. ’ノ.. ”,て !・=・. ソ 字 の 練 習 1・・ 二‘. 煤f首. ?数. ’・4 ;・ド. エ 書 練 習 :「”・。’,’’’”醒. @ …. こ.=.,乙. ?き 順 ’ll. ;,_..:._,.. @ …. i. :. 12. 2. B. 3. 14. 4. 15. 5. 16. 6. 17. 7. 18. 8. 1Ψ. 9. 20. 10. …. . . . . 曾’, .. ... ._:..『. @i. …1. 一 :. ). {. 一4一. b.

(55) 資科N 他教科算数テスト(事鞘・事後). 小学校. 5年 組. 氏名. ◎答えが仮分数になるものは,仮分数のままで求めよう。. ①書+吉. ②缶+書. ③号+者 ④去+含. ⑤3舟+4書 ◎答えは帯分数で求めよう。. ⑥3吉+2含 ⑦s号+6号. ⑧7暑+2岳 ⑨去+4麦. ⑩i暑+32+晋 一5一.

(56) 資科V 算数ノート(抜粋). 勉強した月日. (g se. EE]. UMMM[一U[]10rMIUIIIurE や. 4 7 1,1 1×3,lxt, 3 Q口_□ 回ロ+tinyロ型の講ができる・りτ+冨=τ・潜而+碗 か. (約分なし). た. 通分してから計算します。. −1”nur. ①古+吉. ②吉+号. ④書+琵. ⑤書+怪. ⑥吉+吉. ⑦缶+書. ⑧去+吉. ⑨号+吉. ⑩号+号. ⑪一2一+鳶. ⑫去+号. 一6一. ③.多+↓. V J 4.

(57) 触しkfi日. 囲. 回S+器二二が できる。(約分あり). 11. や り. 岳+吉一岳美1+吉姜;一十+る一十:;一封. 21. か た. 答えが約分できるときは約分します。. ①吉+吉. ②麦+吉. ③書+お. ④畜+去. ⑤2+古. ⑥怪+吉. ⑰吉+琵. ⑧十+あ. ld !.2... ⑩舟+吉. ⑪含+お. ⑫怪+品. 一7一. .i一’. @6 ‘15.

(58) 資科m 社会的承認欲求の調査絹紙. (1) みなさんに、もし友だちが本気で下の①∼⑥のようなことを言ったら、 あなたはどれくらい「うれしい」ですか。 〔答え方] ひとつひとつの友だちのことばについて、あなたが感じる気持ち のところの○の中にV/を、下の例のようにつけてください。. も. か. の な. わ. り. うす うり うと れこれ れ. しく. い. (例)フ・ミコンのソフトをあげる・. ①あなたは・すなおな人ね・. し. い. い. 寐F○○. @○○○○. い. o. O. @○○○○ O. ②あなたは・あたたかい人ね・. ③あts k P.・なんでもよくできる人ね・. ④あ一・頭のいい人ね・. し. い. あ ぜ うま うん れり れぜ し しん く く な な. 宦宦宦. @○○○○. ⑤あなたは・・親しみやすい人ね・. o. o. 宦宦宦. o. 宦宦宦. O. ⑥あなたは・なんでもよく知・ている人ね・. 一8一.

(59) (2) みなさんに、もし友だちが本気で下の①∼⑥のようなことを言ったら、 あなたはどれくらい「いや」ですか。. も か わ の な り 玄 いり いと. あ. いま やり じ. いく や や. や. ①あなたは、ひねくれた人ね。. ②あなたは、なんにもできない人ね。. ③あなたは、なんにも知らない人ね。. ④あなたは、親しみにくい人ね。. ⑤あなたは、つめたい人ね。. ⑥あなたは、頭のよくない人ね。. 一9一. ゃ. な い. O O o O O O. ぜ. 鞭 野 奈. o. O o o’. O o.

(60) 資科V 虞就盛・童歌に関する調査用K(教鰭価群). 今日のチャレンジテストの結果に対して、あなたはどのように思いました か。次のそれぞれについて、自分のあてはまるところの( )に○を1っつ けて下さい。. ☆今日のチャレンジテスト結果について、あなたのでき具合を先生はどう感 じられたと思いますか。. 1()ものすごくできたと思われた。 2()かなりできたと思われた。 3( )わりとできたと思われた。. 4()あまりできなかったと思われた。 5()ぜんぜんできなかったと思われた。 ☆今日のチャ,レンジテスト結果を知って、あなたはどのように思いましか。. 1( )ものすごく満足している。 2( )かなり満足している。 3( )わりと満足している。 4( )あまり満足していない。 5( )ぜんぜん満足していない。. ☆今日のチャレンジテスト結果をみて、あなたは次にどのようにしょうと思 いますか。. 1()ものすごくがんばりたいと思う。 2て )かなりがんばりたいと思う。. 3()わりとがんばりたいと思う。 4( )別にがんばろうと思わない。 一一 1 O一.

Table 1  評価を行った場合の成就慈一意欲一結果の相関係数 成就感 意欲 結果 成就感 モ 欲 ?果 .24* .43* D16*  Table 1より3っの変数間の相関は全て有意であった。そこで、学習結果 に2っの要因が深く関わっていることが分かった。  2.社会的承認欲求についての検討 く社会的承認欲求の因子構造と社会的承認欲求の強弱〉  社会的承認欲求を測定するために用いた12の各項目について ものすご くうれしい あるいは ものすごくいや と回答した場合を5、  ぜんぜん うれしくない あるい
Table 2 社会的承認欲求の因子構造 2因子解 3因子解 欲求の項目 1 皿 1 fi 皿 頭がいい人だといわれたらうれしい 何でも知っている人だといわれたらうれしい 何でもできる入だといわれたらうれしい .03.11 .03 .68.79.77 .10.06.07 .02.17.24 .79.75 .65 親しみやすい人だといわれたらうれしい すなおな入だといわれたらうれしい あたたかい人だといわれたらうれしい .08.05 .16 .68.72. 64 = Ol一 13 .07 .71 .70. 7
Table 3  全体と承認獲得欲求と否認回避欲求の相関係数 全体 承認獲得欲求 否認回避欲求 全体 ウ認獲得欲求 ロ認回避欲求 .86* .86*D48*  次に、児童全体の社会的承認欲求の得点分布をFig.3に示した。全体の平 均値27.51点(SD 9.03)を基準に27点以上をH群とし、未満をL群とした。     Fig.3 社会的承認欲求の人数分布表()内は社会的承認欲求の数態を示す。平均鐘27以上をH群、以下をL群とした。 (人数) 20 10 L群 (27) H群 (60) 社会的承認欲求 (
Table 5  学習結果の分散分析 変 動 因 SS df MS F 評価方法の違い(A) ミ会的承認欲求(B) ̀とBの交互㈱ drror 859.39P63.70@ 19.68 V258.83   2 @ 1@ 2 Q82 429.69P63.70@9.84Q5.74 16.69*  Table 5の結果、評価方法の主効果に有意差が認められたので、条件間の 差を多重比較(フィッシャーのLSD検定)によって検討した。その結果、 教師評価群と評価なし群、さらに自己評価群と評価なし群の間においてそれ ぞれ有
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