共同研究「動員国家の成立とその変容」2012年度活 動報告
著者 畠山 弘文
雑誌名 明治学院大学法律科学研究所年報 = Annual Report of Institute for Legal Research
巻 29
ページ 25‑26
発行年 2013‑07‑31
URL http://hdl.handle.net/10723/2041
25 共同研究「動員国家の成立とその変容」2012年度活動報告
共同研究「動員国家の成立とその変容」
2012年度活動報告
研究会代表 畠 山 弘 文 テーマ:近代動員国家の成立とその現代的変容にかかわる歴史的理論的諸考察
要旨:
メンバー:畠山弘文(本学法学部)、毛桂栄(同)、渡部純(同)、葛谷彩(同)、池本大輔(同)、
中谷美穂(同)、堀内進之介(首都大学東京)、シリポン・ワジワルク(タマサート大 学政治学部)
研究成果:今年度は上記趣旨にそくして6回の研究会を開催した。
第1回 「『中国化』する世界?――現代社会論を歴史学によって相対化する」
報告者 畠山弘文
開催場所および日時:法律科学研究所会議室、2012年4月25日 16時~18時
以上の報告をめぐって参加者からは、社会と個人の分離というポストモダン的状況を伝 統的な中国の社会と個人の関係が先取りしていたという論点についてとくに賛否両論が交 わされた。
第2回 リンカンの憲法論 報告者 渡部純
開催場所および日時:法律科学研究所会議室、2012年6月6日 15時~17時
この報告では、リンカンの憲法論・憲法観に着目することで、アメリカにおける憲法的 秩序の国家論的特徴を検討した。
今回の研究会には、法学分野からの参加者も得、アメリカ史におけるリンカン理解の問 題、アメリカ政治学における国家論の位置づけ、アメリカ憲法論とプラグマティズムとの 関係等をめぐって、多様な観点からの活発な議論が展開された。
第3回 現代中国政治の法律的諸問題
報告者 (1)晏英(山西大学政治与公共管理学院)「政権党国家における現行中国憲法の構 造的矛盾とその行方」、(2)韓学軍(山西省医療紛争調解委員会主任)「中国の医 療紛争調停」
開催場所および日時:法律科学研究所会議室、2012年6月20日 16時~19時
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共同研究:動員国家の成立とその変容
研究会では、中国における教養教育としての憲法授業の不在、(共産党の指導を規定する)
憲法前文の規範性・法的効果、また、公共サービスとしての医療(営利病院など)、医療 紛争調停と司法の役割、「医闹(「医療事故」に絡んだ病院への騒擾など)と「維穏」(社 会の安定を維持すること)について、議論した。晏英氏の報告は、本年報に修正の上、収 録。
第4回 「世界システム論1.0と世界システム論2.0:一国史観批判と社会科学」
報告者 山下範久(立命館大学教授)
開催場所および日時:法律科学研究所会議室、2012年11月8日 17時~20時
山下教授はアメリカではウォーラーステインの弟子である。そのウォーラーステインの 世界システム論を彼の関心に即して二つのタイプに分けるということを通じて、世界シス テム論についての理解の混乱を調停しようというのが報告の趣旨である。バージョン2は 一種の社会科学批判であり、動員史観(畠山提唱)との共通性があって興味深いものであっ た。
第5回 「現代中国の政府改革」
報告者 曹景釣(香港中文大学教授)
開催場所および日時:法律科学研究所会議室、2012年12月12日 17時~19時
研究会では、国務院改革、公務員制度、許認可権限、土地収用制度について、議論をし た。
第6回 「敗戦国のリアリズム:1960年代の日本と西ドイツの視点から」
報告者 葛谷彩
開催場所および日時:法律科学研究所会議室、2013年1月16日 15時~19時
以上の報告をめぐって、参加者からは戦後日本のリアリズムの現代的意義、現実主義と 理想主義の論争を評価する上での西ドイツとは異なる戦後日本の知的文脈の特殊性につい ての論点が提起され、議論が交わされた。
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