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WMN における制御通信削減を目的とした経路制御手法の性能評価

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Academic year: 2021

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平成25年度 学士学位論文梗概 高知工科大学 情報学群

WMN

における制御通信削減を目的とした経路制御手法の性能評価

1140330 小林 亘 【 植田研究室 】

1 はじめに

近年の無線デバイスの発展と普及に伴い、無線メッ シュネットワーク(WMN:Wireless Mesh Network) いう技術が注目されている。WMNはアクセスポイン ト間の通信を無線マルチホップ通信で行うことで、配線 コストの削減、ノードの故障に対する高い耐性などを実 現する。本稿では、WMNにおいてノード間の制御のた めの通信を少なくすることで、パケットの配送効率を上 げるルーティングプロトコルMBCRの性能評価の結果 を示す。

2 MBCR

本研究グループでは、WMNにおいて制御通信の数を 削減することを目的とした経路制御手法MBCR (Mul- tiple Branch Collection Routing)を提案してきた。制 御通信数を少なくすることで、空間中でのデータパケッ トの衝突を少なくし、パケットの配送効率を上げること ができる。MBCRでは、次にパケットを配送するべき ノードを独自の位置情報を用いて決定しており、この独 自の位置情報を仮想アドレスと呼んでいる。仮想アドレ スはWMNの各ノードのリンク状態を木構造で表現し た際の位置情報となっている。ルーティングの際は宛先 の仮想アドレスと自ノードの仮想アドレスの比較を行う ことで、次にデータパケットを転送するノードを決定す る。仮想アドレスはノードがネットワークに参加した際 や、隣接ノードとのリンク状態が大きく変動した際に隣 接ノードとの制御通信のみによって生成する。つまり、

仮想アドレスは隣接ノードとの制御通信のみで決定し、

ルーティングを行う際には仮想アドレスのみを用いる。

このため、MBCRは少ない制御通信での通信経路の決 定を可能にしている。

3 研究概要

先行研究で、MBCRWMN内のノードでリンク状 態の変動が発生した場合でもルーティングを行えるよ うに動作の拡張がされてきた[1]。しかし、拡張したこ とによって新たに追加されたパラメータは、値の変更に よって制御通信数やスループットにどのような影響を与 えるかは十分な評価が行われていない。よって、本稿で はパラメータの値を変更して、制御通信数やスループッ トにどのような影響を与えるかを検証を行う。MBCR の拡張により追加されたパラメータは、ノードが隣接 ノード情報を更新する時間間隔、WMNに参加する際 に必要な隣接ノード情報を収集する時間、仮想アドレス の競合を防ぐためのロックメッセージを送信してから返 答を待つ時間、ノードが隣接ノードとのリンクが切断さ

れたと判定する時間の四つであり、それぞれのパラメー タに対してシミュレーションを行っていく。

4 シミュレーション

ノードの移動により、リンク状態が変動するWMN CBRを用いてデータの送信を行う。ここでは、隣接 ノード情報の更新時間間隔の値を変更し、他のルーティ ングプロトコルと宛先までのデータパケット到達数を 比較した結果を図1に示す。更新時間間隔の値が大きく

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1 データパケット到達数による比較

なるにつれてデータパケットの到達数は増加しており、

更新時間間隔が9[S]の時には、HWMP TBRとほぼ同 じ性能を発揮している。また、制御通信数の比較を行っ た結果、更新時間間隔の値が小さいほど制御通信数は増 加したが、それでもHWMP TBRと比べて大幅に少な いことが確認された。

他の三つのパラメータについても同じように値を変 更して、比較を行った。その結果、三つのパラメータは 頻繁にリンク状態の変動が起きない場合は、値の変更に よるデータパケットの到達数や制御通信数に大きな変化 はないとわかった。

5 まとめ

本研究では、WMNでの少ない制御通信で宛先まで の通信経路の決定を行う経路制御手法MBCRの性能評 価を行い、WMNの状況に応じてパラメータを適切に 変更することで他プロトコルと同等もしくはそれ以上 の性能が得られることがわかった。

参考文献

[1] 丸岡 優大,植田 和憲, WMNにおける隣接関係を 考慮したルーティングプロトコルMBCRの位置情 報生成手法の拡張と性能評価 電子情報通信学会 技術研究報告.vol.112,no.379,pp.79-84,Jan 2013.

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