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国際収支表とその均衡 宮

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Academic year: 2021

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(1)OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ. 国際収支表とその均衡 宮. 田. ( 1 ). 豆朗. 1 . 国際収支表 国際収支表とは,一国の居住者と海外の居住者との閣の,一定期閣のすべて. IMF) の国 の経済取引を記録したもので忘る。この点について国際通貨基金 ( 際収支表作成提要(マニュアノレ)第三版の定義によれば,一定期聞における一 国の圏内経済と海外との聞の本源的生産要素のすービスを含む実物資源、の流れ と経済取引から生じる一国の対外資産および負債の変動や,無償で海外に供与 または海外から受領した実物資源もしくは金融的債権に対応する移転収支など の諸取引を,体系的に記録する諸勘定の体系とされてい. Z ;ここにいう園内お. よび海外とは,居住者非居住者の区分に相当しており,経済取引とは物資・サ ービスと金融項目のすべてを指している。したがって国際収支表には,外国為 替市場で決済されたか否かに拘わりなくすべての居住者非居住者聞の所有権の 移転を伴う経済取引が記録される。 居住者とは,個人と機関の両者を含む概念である。そのちち個人の居住者 は,国際収支表を作る当該固に永住する市民を指し,たとえ海外に滞在してい. i j. るとしても,彼の利害の中 、がその固にある限り居住者と取扱われる。例え ( 1 ) 1M F,B alanceofpα ,' y m e n t s Manual,3 r d .e d .1 9 6 1,p.1および斉藤武雄「国 際収支の研究」昭和4 2年 。 IMFマユュアノレ第四版 (1977,p.7) の定義によれば, 国際収支表とは,一定期間内の ( i )一国経済と海外との関の物資及びサービスと収 ii ) その経済の貨幣用金, SDR及び対外債権と債務に関する所有権の 益の取引, ( i i i ) 無償移転および会計記帳上生じるその対応勘定等を記 変更やその他の変化, (. 載した統計的記録であるとしている。マニュアノレ第四版については後述するが,第三 版と本質的な変更は行われていない。 ( 2 ) 1M F,B a l a n c eofPaymentsManual,4the d .,1 9 7 7 . p.7‑8 ( 3 ) 利害の中心がどとにあるかは,長期海外滞在者のとき区別し難い。旅行者とするか移 住者とするかは,一般にマニュアノレ第三版では各国の判断に委ねられたのしかしその 後 , 1 ヶ年以上その国に居住するとき,その国の居住者とするとの判断ぷ示されたの (1M F,B alanceofPaymentsMaual,4thed. 1 9 7 7 . 及び IM F,BafameU PaymentsManual:SuPtlement t ot h i r de d i t i O n,Feb.1 9 7 3 . ).

(2) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑216ー. 第 53 巻. 第 2号. 402. ば , わが国の領事館員,外交官,政府機関の職員,海外滞在の軍人や留学生等 はわが国の居住者である。他方機関としての居住者は,政府の海外活動機関 (例えば大使館や軍隊など)や, わが国のすべての企業と非営利的団体を含む. 6,子会社等は,本居所在の国の居住者で 概念である。ただし在外支居,代理J なく, それらが存在する国の居住者とみなされる。なおわが国の保険業者や運 輸業者の在外支屈の子会社については, 自己採算で営業することなく本屈の海 外窓口の役割を果しているにすぎないので, わが国の居住者として取扱われ る 。 これら機関のうち, 二国以上の居住者とみられるもの,例えば数カ国で経 営する航空会社, また多数国を通過する鉄道や石油パイプライシなどは,別々 の経済単位に属するものと区分できるばあいを除き,各国の所有権の大きさに 比例して帰属計算される。 しかし IMFや IBRDなどの通常の国際機関は, ど の国にも属さないものとして取扱われる。 上記の経済諸取引には, ものの流れとかねの流れのニ種がある。ものとは物 資やサービスのことであり, 経常勘定または経常収支に記載される。これに対 じかねの流れは,いわゆる金融項目に属し,資本勘定または資本収支に記載さ れる。そしてとれらの記載は複式簿記形式でなされる。ゆえに各取引は貸方と 借方に同額記載されてくる。たとえば物資またはサービスの有償輸出は,経常 勘定の受取(貸方)に計上されると共に,資本勘定の資産の増加(借方)に計 上され,また賠償のような無償取引は.., 経常勘定の受取(貸方) と経常勘定の h. 移転収支に対応して計上される。 したがって国際収支表の貸方と借方の総額 は,同額となり常に 均等となる。 l. 以上のことをIMF マニェアノレ第三版に沿って作られたわが国の IMF方式国 際収支総括表(原表と発表形式の二種がある〉によってみてみよ旬。. IMF方. 式国際収支総括表の原表において,各経済取引は, それが物資およびサービス であるか金融項目のものであるかで, ( 4 ). 第 1部物資およびナーピスと移転収支. 移転収支とは,次の表の第 1部あるいは第 2部のいずれの項目であるうと,一方的移 転がなされたために記載上の都合で反対記入される仮空の勘定項目である。なお経常 勘定については後に詳論される。.

(3) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 国際収支表とその均衡. 403. ‑217‑. と,第 2部資本および貨幣用金の移動に記載される。そしてこの両表は,その 第 8部で誤差・脱漏を加え総合される。この第 8部の貸方合計と借方合計は, 既述のこ、とく常に相等しくなる。. ‑Li. 第. 1表. IMF 方 式 国 際 収 支 表. 〈原表). 〔総括表〕 第 1部. 物資およびサービスと移転収支. 一 項. 昭和 4 6年. (単位 百万ドル〉 4 7. 4 8. 4 9. (貸(借). (貸(借). 日. 付昔). ( 貸. A 物資及ぴサービス(1‑8) 品 1 商 f o . . b ) 11輸出及び輸入 ( ) 12その他商品(ネ y ト 幣用 金 2 . .非 貨 3 貨物運賃及ぴ保険 貨 3 . 1連 険 某 3 . . 2{ 4 そ の 他 運 輸 運 容 貨 4 . . 1旅 の 他 4 . 2そ イ ' ー T 5. 旅 資 収 益 6 投 6 . . 1直 接 投 資 収 益 6 . 2そ の 他 民 間 部 門 収 益 6 . . 3そ の 他 公 的 部 門 収 益 7 政府取引(他に含まれないもの) 系 イ 関 7 . 1軍 σ 〉 他 7 . . 2そ 8 その他サービス 8 . . 1非 商 品 保 険 8 . . 2労 働 者 所 得 の 他 8 . . 3そ B 移 転 収 支 (9+10) 9 民 . r u 9 . . 1移 送 金 民 他 9 . . 2そ コ ♂ 府 1 0 .政. (貸). I(借). 2 8, 4 0 6 2 2, 3 5 7 3 4, 2 7 0 2 7, 1 8 2 4 4, 7 5 74 4, 5 7 9 6 6, 5 1 1 7 0, 9 1 7 2 3, 5 6 6 1 5, 7 7 9 2 8, 0 3 2 1 9, 0 6 1 3 6, 2 6 43 2, 5 7 6 5 4, 4 8 0 5 3, 0 4 4 2 3, 5 5 1 1 5, 7 7 9 2 7, 9 9 5 1 9, 0 6 1 3 6, 2 1 53 2, 5 7 6 5 4, 3 9 7 5 3, 0 4 4 1 5 3 7 8 3 4 9 1 , 3 6 3 1, 2 9 5 6 8 8 4 7 1 2 6 7 2 1 1 7 2 9 8 0 1 1 5 3 6 6 4 9 9 6 4 5 6 2 3 2 2 8 3 3 2 2 2 1 2 5 9 9 1 2 7 1 2 3. 1, 3 6 8 1, 2 6 5 1 0 3 1, 7 4 1 2 0 0 1, 5 4 1 5 0 9 1, 0 2 7 1 3 9 8 2 2 6 6 5 8 2 5 6 1, 8 7 5 2 4 2 2 5 1, 6 0 8 3 7 9 1 5 6. 1, 5 8 8 1, 5 0 6 8 2 1, 0 6 6 1 5 8 9 0 8 2 0 1 1, 6 2 2 1 6 9 5 2 4 9 2 9 7 3 6 7 1 0 2 6 1, 0 2 5 2 9 9 2 5 7 0 1 1 3 8 1 3 2. 1, 6 5 2 1, 5 2 7 1 2 5 2, 0 0 8 2 7 8 1, 7 3 0 7 7 4 1, 2 5 5 1 7 2 1 , 0 1 4 6 9 7 2. 4. 2 2 3. 6. 7 2 2, 3 6 0 3 0 1 3 8 2 0 1 2, 6 0 2 2 6 9. 0 1 8 2, 9 3 3 1, 8 5 , 5 0 4 1 1 6 8 1 , 3 3 6 2 0 9 2, 6 5 5 2 2 3 8 8 7 5 4 5 1, 7 6 5 7 3 9 2 6 3 4 2 1, 3 6 3 3 2 9 4 7 1 4 9 1 3 9. 3 3 3. 1 0. 2, 2 6 5 2, 1 0 5 1 6 0 3, 0 2 8 4 8 3 2, 5 4 5 2 5 2 1, 2, 1 6 5 2 9 5 1 , 8 0 6 64 73 73 3, 2 2 0 3 6 0 5 6 8 0 4 2, 4 6 3 2 4 3. 3, 0 0 1 2, 8 7 1 1 3 0 2, 6 7 7 2 1 0 2, 4 6 7 2 3 5 3, 5 6 2 3 4 9 1, 5 6 8 1 , 6 4 5 7 3 2 7 0 4 2 8 1 .824 4 7 2 4 3 1, 3 0 9 1 8 9 1 6 2. 3, 2 7 0 3, 0 3 1 2 3 9 5, 0 5 6 5 4 9 4, 5 0 7 1, 3 5 8 4, 0 1 3 2 9 0 3, 6 6 3 6 0 7 8 7 8 4, 0 9 8 4 9 1 6 2 3, 5 4 5 4 7 6 2 4 6. 2 2 0. 2 7. 2 3 0. ( 5,OECD加盟のため多少修正されているが大部分 IMFマユコアノレ第三版に沿っている。 ( 6 ) わが国の IMF 方式国際収支総括表の原表の昭和50年分以降記載の項目形式は,多少修 正された。との修正については後述の第 3節を参照されたい。.

(4) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 第53 巻 第 2号. ‑218ー. 第. 1表. 404. IMF方式国際収支表(原表つづき〉 〔総括表〕. 第 2部. 昭和 4 6年. 項. レ ) (単位百万ドJ. 資本および貨幣用金の移動. 自. C 資本及び貸幣用金(Jl‑ 1 6 ) Z資ゆる直含接 1 1民間長期(あら 投をむ) 資. 4 7. 4 8. 4 9. R f l t d5 ! 日( 日l t f間 4 l t f 1 2, 0 7 4 1, 3 5 4 3 6 0 8 4 6 9 7 3 9 1 0 2 2 4 1 3 1 1. 5, 6 2 2 1 0, 9 5 3 , 2 5 1 1, 6 0 5 1. 3, 5 3 1 6 3 4. 8 7 4 6, 5 6 0 3, 4, 0 2 5( 一 )1 , 0 2 3. 8, 1 2 9 1 2, 8 5 8 9 1 1( 一 ) 7 7 8 2,. 111直 接 投 2 1 0 7 2 3 1 6 9 1 , 9 0 4( 寸 4 2 1 2 0 2 , 8 7 8 1 .2そ の 他 普 通 株 式 1 寸 5 7 2 5 7 6( 1 6( 4 6 4 2 3 6 4 3 6 一 ) 1 ,1 0 2 1 1 . 3そ の 他 証 券 5 0 2 2 7 8 3 8 8( 一 ) 1 9 9 3 2 7 1 7 3 3 8 114そ の 他 貿 易 信 用 一 ) 1 9 6 2( 8 2 9 8 2 6 1 1 6 4 7( 寸 1 1 . 5その他資産及ぴ負債 7 0( ‑ ) 1 5 5 6 7 1 9 5( 寸 1 9 8 3 3 2( ー ‑ ) 1 9 9 1 2 民間短期(直接投資以外) 2, 4 2 3( 一 ) 4 0 1, 4 5 1 3 8 7 2, 8 7 2 6 8 9( 一 ) 2 1 0 1, 2, 3 2 8( 一 ) 4 7 1, 8 6 5 1 1 8 2, 3 1 9 121貿 易 f 言 用 6 8 2 6 3 1, 1 2 . . 2その他資産及ぴ負債 7 9 5 7 2 6 9 1 3 2 7( ‑ ) 2 7 3 1 3地 府 方 政 1 3 . . 1長 期 資 産 及 ぴ 負 債 1 3 . . 2短 期 資 産 及 ぴ 負 債 4 6 8( ‑ ) 1 0 9 9 7 4( 央 政 府 4 0 2( ー ) 9 . ー ) 5 1 4 .中 6 7 2 3( 一 ) 2 5 7 8 ート) 1 1 4 . 1海 外 発 行 長 期 証 券 一(一) 1 8 一(寸 1 8 1 8 一(寸 8 1 4 . . 2そ の 他 長 期 証 券 ト) 一(一) 3 5 4( 1 4 . 3政 府 間 長 期 ロ ー ン 一 ) 4 5 5( 2 2 0( 一 ) 一 ) 7 2 2 0 7 0 7 ート) 4 一(ー) 4 一(寸 1 4 . . 4そ の 他 長 期 ロ ー ン 2 1 ー(一) 4 0 4 3 145その他長期資産及び負債 1 8 0( 一 ) 3 8 1 1 5ト) 4 0 2 7 1 2 6 9( 寸 1 2 6 1( 一 ) 4( 1 46その他短期資産及ぴ負債 一 ) 8( 一 ) 1 2 4 ート) 1 0 7 1 1 0, 7 7 2 7 0 9 2 5 7( ‑ )5, 6 9 3, 1 5 中央通貨機関 8 9 5 , 0 3 6 5 9 1, ー ‑ ) 4 8 3 1 5 . . 1対 1 M F 勘 定 ( 1 3 0 1 9 1 0 0 金 1 4 7 8 9 1 2 2 1 3 1 52 R D 1 3 7 1 7 8 5 2 1 6 1 5 . 3S 1 5 . . 4その他自由使用可能資産 2, 7 0 0 一(一) 6, 2 7 9 1 0, 5 9 5 1 4 3 1, 1 5 . . 5そ の 他 の 準 備 資 産 156公的機関に対する負債 1 5 . 7その他長期ローン 2 3 6 3 4 4 一(ー) 2 3 2 5 3 1 5 . . 8そ の 他 短 期 ロ ー ン 1 5 . . 9その他対外資産及び負債 1 4 0 6 9 4 4 0 一 ‑ ) 1 4 2 1, 0 3 6 2 5 7 6 6 5 9( ー . ) 4 7 8 1, 9 7 5 5, 1 6 その他通貨機関 ( 0 2 5 8 7 7 4, 3 4 7 1 1, 2 0 7 4 4 8 5, 0 9 2 3, 金 161 2 3 8 1 6 . . 2その他自由使用可能資産 2 6 6 1 1 6 2 1 1 6 . . 3公的機関に対する負債 ー(一) 8 1 0 1 1 一(→ 7 0 164そ の 他 長 期 ロ ー ン 4 9 9 6 7 2, 0 7 5 一 . )1 , 0 3 3 1 , 0 6 3 5 9 7 3 一 ) 1 ,3 5 8 7 2 0 1 2 0 0( 1 6 . 5そ の 他 短 期 ロ ー ン ( , 8 0 7 2, , 3 9 4 1 6 . 6その他対外資産及ぴ負債 2 4 0 4 4 2 7, 8 4 7 2, 2 4 3 1 , 0 3 2 3, 8 0 2 9 1 2 3, 2 7 5. 。. 。. 。. 。.

(5) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑219 ー. 国際収支表とその均衡. 405. 第 1表. IMF方式国際収支表(原表つづき〉 第1部と第2部との調整 (単位百万ドル). 第 3部. 目. 項. 第 2表. 借. 貸. 1 7 物資及ぴサービス (1‑8) 1 8 移 転 収 支 (9+10) ' (怜用金 1 9 対外資産及び 1 (11‑16資産) 2 0 . 対 外 負 債 (11‑16負債) D R 21 S 1 ) 2 2 . ネ:; }取引額合計(17‑2 2 3 ネ:; } 誤 差 及 び 脱 漏. 0 8 8 7,. 6, 0 4 9 2 5 2 ‑ 1 2, 0 7 4. 3 1 4. 4, 4 0 6 2 8 7. 3, 8 7 4. 8, 1 2 9. 1 7 8. 4 6 4 ‑ 1 0, 9 5 3. 6, 5 6 0 ‑ 1 2, 8 5 8 5 , 6 2 2 3, 5 3 1 4 5 4 5 7 1 2 8 1 6 0 1 1, 7 9 9 1 2, 3 2 6 1 0, 7 7 9 1 1, 4 1 7 6, 7 8 3 4, 1 8 8 1 2, 8 6 5 1 2, 8 2 2 2, 5 9 5 4 3 5 2 7 6 3 8. IMF方式国際収支表(発表形式〉 〔総括表]. (単位百万ド Jレ ) 昭和 4 8年 │ 昭 和 4 9年. 1 経. 品 叫ん. (1)貿. 易. 収. 支. 3, 6 8 8. 出. 3 6, 2 6 4. 易. ( 3 )移 2 長. 期. 資. ー‑‑ー・・肺咽‑‑‑ー‑..・・......・軒、司. 3 基. 躍 主. .肺仲 ,ー‑̲.."..‑・・・肺 圃圃白砂匂咽'. dω. 3, 6 8 0. 1 0, 9 1 8. 1, 4 3 6. 0 2 8 5,. 9, 8 8 7. 1 7, 3 1 1. 5 4, 4 8 0. 7 3 4 5 4,. 6 6, 0 2 6. 7 9, 3 3 3. 3 2, 5 7 6. 5 3, 0 4 4. 4 9, 7 0 6. 5 6, 1 3 9. 6 2, 0 2 2. ム 3 , 5 1 0. ム 5 , 8 4 2. ム 5 , 3 5 4. ム 5 , 8 6 7. ム 6, 0 0 4. 収. 支. ム. 本 収. 支. 収. 3 1 4. ム 9, 7 5 0. ・・・..‑‑̲..... ・肺....."....咽・ a . '匂 ・. 的. 6 8 2. 入. 外 転. 問 問 年 │ 昭 和5 1年 │ 昭 和 5 2年. ム. 支. 輸. ( 2 )貿. T. ム 4 , 6 9 3. ヰ 主. 輸. ム. 1 3 6. 支. ヰ E. 仙・・咽咽・・・ー ・・...‑・ー・・. ・. ム. ム 3 , 8 8 1. ム. ・ 4 咽4 咽. ム 9 , 8 8 6. 支. 2 8 7. ム. a. ・ ・ 、 ・ d 肺肺........・・・・. 4 短 期 資 本 収 支. 2, 4 0 7. 5 誤 差 脱 漏. l ム 2 , 5 9 5. ・ "............. ム 8, 5 7 4 ・ーー・・・ 4酔4 肺. 1, 7 7 8 ム ー・・ ω 肺 ・,. ム. 3 5 6. ム. 2 7 2. ム. ム ・‑‑・. ・ー.,..咽. ム 3 , 1 8 4. ・ ・・. 4. 7, 7 3 4. ・・....肺肺・ーーーー・・・・・.ーー ・・・・. 1 1 1 1 1 7. ム. 6 4 8 6 5 7. 句......・・‑‑咽・. ム 2, 6 7 6. 0, 0 7 4 7 金 融 勘 定 │ ム1. ム 6 , 8 3 9. ム 2 , 6 7 6. 9 7 3 ( 1 ) 為 替 部 門 │ ム 3,. ム 8 , 2 0 0. ム 1 , 8 8 0. 1 0 1 ( 2 ) 公 的 部 門 │ ム 6,. 3 6 1 1,. ム. ( 1, 2 7 2 ). ( ム. I ( ム6, 1 1 9 ). 3 8 9. ωω.. ム 6, 8 3 9. うち外貨準備柑減. a. 5 8 4. 6 総 合 収 支 │ ム1 0, 0 7 4. 財政金融統計月報各年 6月号より多少修正した。. 9 8 4 2, 6 9 6. 9 5 4. ム 1 , 1 3 8. 4 3. ム. 曙圃圃圃仙仲'肺..̲‑‑ー・....・・・・・ 4 ・a 酔酔酔齢肺肺‑‑‑・・b・肺'咽l. 晶・ー.....咽,. ' ・・・句作. 3 4 0. 9 2 4 2,. 7 4 3 7,. 9 2 4 2,. 7 4 3 7,. 6 2 1. 1, 6 8 4. 7 9 6. 5 4 5 3,. 0 5 9 6,. 7 0 3 ). ( 3, 7 8 9 ). ( 6, 2 4 4 ). ム.

(6) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 一‑220‑. 巻 第 2号 第53. 406. 第 1部 の 商 品 と 非 貨 幣 用 金 の 合 計 額 は , 第 2表の IMF方 式 国 際 収 支 給 括 表 (発表形式)における輸出および輸入すなわち貿易収支に対応し,他方貨物運 賃および保険,その他運輸,旅行,投資収益,政府取引,その他サービスの各 項の合計額は貿易外収支に対応している。貿易収支と貿易外収支に移転収支の 項を加えたものは,経常収支 ( c u r r e n tb a l a n c e ) であり,主に物資およびヅ ービスの輸出入の動向を示す指標である。移転収支を除けば,この経常収支 は,その国の所得,生産,雇用の水準に直接結びつき国民総生産の一部を形成 するものである。たとえば,いま家計・政府・企業の三部門のみからなる国を 想定し,それぞれの部門の損益計算書と貸借対照表(資産・負債の変化額を計 上 〕 を , 第 3表のように仮定し,それからその国の国際収支表を導出すると共. 第 3表. ( a ). 損. (家計部門) 金W. 消費支出 Ch 税 金 Th. 民 間 Wb R 宇. 蓄 Sh. 利子・地代 R 当 V. 算. 書. (政府部門). F 見. 自 己. 計. f 昔方貸方. 貸方 貨. 益. (企業部門) f 昔方. 金T. 貸方. 借方. 財へ支出 C g 消費支出 Ch 1 主. 金 Wb. 金 W g 政府の自 g 利子"地代 R への支 家計。 Th 対外援助 G g 政 資 本 府 支 の 入 M 出 1g 輸 貨. 余. 制 号U S g. 輸. 出X. 投. 資 1b 自 己. 宅 見. 余. 金 Tb 当 V 号 制] 1 Sb. ( 7 ) 総括表の原表と発表形式との関係は,安東盛人・土屋六郎編「国際金融教室」昭和 53 年 13~-14頁に詳しいが,その他に財政金融統計月報昭和40年 163号にもある。. ( 8 ) 1M F方式では,記載の経済取引は経済的に測定可能のものに限られる。例えば,頭. 脳流出も知識・技術が,ノクハク特許権として具体化し使用料の授受となり,はじめ て計上される。経済取引の記載形式は「発生主義」の原則に立ち,財の輸出入につき 所有権移転の日,ナーピスにつき授受の日,資本につき実際取引の日を計上時点とし ている。また計上額の評価基準は,一般に「取引価格」を原則とし,固定相場下では 平価で,変動相場下では取引時点の実勢レートで換算される。 1M F,B a l a n c eof PaymentsManual,4thed. 1977. p.P 40‑48.

(7) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 407. 貸借対照表(変化額で表示). ( b ) (家計部門) 負債変化 貯. ‑22].‑. 国際収支表とその均衡. (政府部門). 資産変化. 負債変化. (企業部門). 資産変化. 負債変化. I. I. 資産変化. I 詩F2Ib. 蓄 Sh 政府証券 D匂 余. 剰 Sg 皇内資E Ig 余. 剰 Sb. 民間証券 D d b 負. 債 Dg 12 外資E I f g 負. 債 DbI 対外投資 I 品. ヲ. tdf. DDD. d. ︐w e e b. ︑. rill‑JIl‑‑t. 託行侠 内発 園券外. ( 県 内 証 … … 外債 D f b. ( c ) 国際収支表の導出 貸 扱益計算舎の統合→ 上記変化額の貸借. 輸. 方. { 昔. 出. X. 輸. 入. 方. M. 対外援助. Gg. 民間外債. D f b. 対外投資. 1f b. 政府外債. D f g. 政資本府対支外出. し. ー ‑ i 砂. 対照表の統合. 1tg. (注)第 3表は天野明弘"渡部福太郎編 「悶際経済論」有非閣昭和 5 0 年 第 6章. を修正し再掲したものである。. に,それと国民所得との関係を考察してみよう。先ず各部門の損益計算書と貸 借対照表を統合し,統合損益計算書と統合貸借対照表を導出する。この統合の 過程で各部門閣の経済取引は,貸方と借方にそれぞれ同額計上されており,互. ( 9 ) 天野・渡部編「国際経済論」有斐閣,第 6章および,グァネック・渡部他訳「国際貿. 。 易」第 2‑3章.

(8) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 一 ‑222. 第53巻 第 2号. ーー. 408. に相殺消去される。次にその統合損益計算書と統合貸借対照表とを上下に結び つければ,両表の貸方と借方に計上されている同額の余剰(または貯蓄〉や, 圏内の資本支出などは互に相殺され,第 3表 c )は る。この第 3表 (. ( c )の国際収支表を得ることにな. IMF方式国際収支総括表に相当しその単純化されたも. のであるといちことができる。そしてこの第 3表 ( c )の上半分すなわち輸出入と 対外援助は,いわゆる経常収支であり,統合損益計算書から導出された部分で ある。 他方,この統合損益計算書のうち企業部門の損益計算書は,その国の国民経 済の生産報告書でもある。そこでその報告書から生産に投入した輸入額を差引 き,海外より得た各部門の要素所得および政府が行った生産への貢献を示す政 府支払いの労賃と地代を加えて,純粋にその国の生産額を導出すれば,国民総 生産物 (GNP)の勘定が見出されてくる。そこで,われわれは国民生産物を,消 費支出,民間投資支出,政府の物資およびサービスへの支出,経常収支差額 (輸出マイナス輸入〉等の合計額と定義することがでまる。政府部門を省け ば,それは Y=C+I+X‑M として表わしうる。ゆえに,経常収支 (X‑M) は,国民所得 ( Y ) の形成に密接に関係していることになる。. そこで,例えば. 長期に亘って経常収支が黒字であるような場合は,当該国が国内支出以上の生 産能力を持ち (Y‑C‑r >0) 対外競争力が大で黒字を対外資産の保有という 形で蓄積していることを意味し,他方外国の国民所得の引き下げと失業の輸出 という近隣窮乏化政策の被害を発生させ,国際的摩擦の原因を作り出すことに なる。 経常収支のうち最も敏感に景気の動向を反映するのは貿易収支である。その 輸出や輸入は,. ともに. FOB建て (freeonboard) で統一的に記載されてい. る。この点税関の通過時点で計上,輸出を. FOB建て,輸入を c r F 建て ( c o s t,. i n s u r a n c e,andf r e i g h t ) で記録する通関統計とは異なる。国際収支表の輸入 額は,この通関統計の輸入額から約 10‑15%の推定運賃・保険料を差引いた額. ( 1 日斉藤武雄上掲番および,速水優編「国際収支」金融財政研究会,昭和 52年,第2章 。.

(9) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 409. 国際収支表とその均衡. を計上し ている。 また所有 権の移転 を伴ちも ののみを 計上する. ‑223ー 方式国 のが IMF. 工物資や 再輸入 際収支表 であるか ら,通関 統計から 賃貸借契 約の貨物 や委託加 介貿易純 受取な 品を控除 し,海外 で購入し 海外で使 用する船 舶や密輸 入品や仲 ついては 時点調 どを加算 する。さ らに引渡 し時点と 通関時点 とが異な るものに 整を行う。 ,その他 諸経 貿易外収 支は,輸 出入品の 取引と密 接に関係 した運賃 や保険料 の利子受 払(果 費を計上 するほか ,株式配 当,外債 利子その 他貸付金 や借入金 ど〉観光 旅行や 実の受払 )と政府 取引(軍 関係や大 使館外交 官の支払 や受取な 電話料や ,海外 非商品保 険(傷害 保険,生 命保険な ど〉広告 宣伝費, 国際電信 事務諸経費などを計上する。 しよう。 次 に , 第 1表の IMF方式国際 収支総括 表(原表 )の第 2部を考察 を記録し たもの 乙の第 2部は,経 常取引の 金融的側 面および 自発的な 資本取引 務や満期 日自体特 である。 このうち 当初の契 約の満期 日が 1年を超え る債権債 府のなか の海外 に定めの ないもの ,すなわ ちおもに 民間長期 の各項や ,中央政 期ローン ,その 発行長期 証券,そ の他長期 証券,政 府間長期 ローン, その他長 の他長期 ローン 他長期資 産および 負債の各 項,さら に中央通 貨機関の なかのそ は,第 2表 IMF の項,ま たその他 通貨機関 のなかの その他長 期ローン の項など 括記載さ れてい 方式国際 収支表の 発表形式 において は,長期 資本収支 として一 ) 5 1 ( ) 4 1 ( ) 3 1 ( 延払信用 ,政府 を超える 資,一年 ,直接投 本収支は の長期資 がってこ る。した ある。 間 中央通貨機関とは,中央銀行,為替安定基金,政府所有商業銀行などで を指す。 公認銀行 は,外為 ) その他通貨機関と 2 1 ( ,必ずしも発表 間 IMF方式国際収支総括表の原表の長期資本に関わる各項の合計額は のみが加算さ 形式の長期資本収支の額と一致しない。それは原表の全額でなく,一部 ,本邦資本の 同様〉は の移動も 貨幣用金 の移動( お,資本 いる。な を示して れること て記録し,外 ー〉とし は貸方( ),減少 借方(+ 海外投資の場合,資産の側に増加は 方(一〉とし 国資本の本邦への投資の場合,負債の側に増加は貸方(+),減少は借 て記録する。 の出資金の払込,遥 闘 車投投資とは,親会社の持株比率25%以上の海外支庖や子会社へ 転資金を含む各種貸付,利益の再投資などからなる。 ヤーズ・クレジ 団貿易信用は,通常延払信用と借款の二種がある。延払信用(サプライ ,通常その輸出者は輸 ツト〕とは,輸出者が輸入者に延払信用を与えるものであるが ,輸出地の銀行 出地の銀行によりそれをリファイナンスするケースが多い。 借款とは 銀行に貸付け が輸入者に貸付けるパイヤーズ・クレジットと輸出地の銀行が輸入地の 速水編,上掲 その輸入地の銀行が崎入者に長期貸付を行うパンク・ローンとがある。 。 貰 3 書4.

(10) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 一‑224一 時. 第 53巻. 第 2号. 410. ベースの発展途上国への円借款,為銀の現地貸,有価証券投資, 海外企業町への 貸付,世銀(IBRD)国際開発協会 (IDA)アジア開銀 (ADB) などへの出資, 外債発行,長期外貨建てイシパクト・ローシやタイト・ロ一九どを含み,外 国為替相場の変動や金利差などに大巾に影響されることのない比較的安定的な 項目からなる。と の長期資本収支に上記の経常収支を加えたものが基礎的収支 i. ( b a s i cb a l a n c e ) である。ゆえにこの基礎的収支は,貿易収支や長期資本収支 など短期資本の移動にくらべ比較的安定的であり, そのため国際収支の基調的 なトレンドをみるのに適した指標であるといわれる。しかしながら基礎的収支 さえ均衡であれば, その国の収支基調に問題が全くないということを意味する ものではない。なぜなら基礎的収支が均衡でも, 経常収支の赤字を長期資本収 支の黒字で相殺している場合と経常収支の黒字を畏期資本収支の赤字で相殺し ている場合とで、は, その内容が大きく異るからである。 基礎的収支に短期資本収支のうち民間部門にかかわるもの,すなわちおもに 第 l表の総括表(原表)第 2部の民間短期の項を加え, 誤差・脱漏で修正した. 1 ものは,第 2表の IMF方式国際収支給括表(発表形式)の総合収支 (overal b a l a n c e ) に該当する。この総合収支尻は,わが国の国際収支の好・不調を判断 する基準として使用されるものであり,対外流動性ポジ νョシの状況を示す指 標となるものである。一般に一年未満の資本の移動を計上する短期資本収支は, わが国の取引主体が民間部門であれば総合収支に,政府・日銀や外為公認銀行 のように最終的に収支赤字をファイナンスする部門であれば金融勘定に含めら れる。総合収支に含められる短期資本収支は,乙/ツノミーズ・ユーずシスと呼ば れる輸出者が輸入者に供与する一年未満の支払猶予や,. BCユーグシスといわ. れる輸出者のユーヂシス付取立手形を金融中心地(ニューヨークやロンドシな ど〉の銀行が買取ることで輸入者に供与する支払猶予など,短期の貿易信用であ U 6 ) タイト・ローシとは,航空機輸入など特定自的を定めた外貨建長期借入であれイシ パクト・ローシとは,そのような使途の定めのない外貨建長期借入である。 a u l,B a l a n c eofPayments,I tsMeaningand U s e s, 1MF 間 Hφst‑Madsen,P a l a n c eofPayments,C o n c e p t s PamphletS e r i e s,No.9,1967および, 1M F,B e r i e s,No. 10,1968. andD e f i n i t i O n s, 1M F PamphletS.

(11) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 4 1 1. ‑225 ー. 国際収支表とその均衡. る。これらは,長期資本移動に較べ迄かに敏感に為替相場や金利差の変化に反 応し変動する。 最後に残された第 l表 IMF 方 式 国 際 収 支 総 括 表 ( 原 表 〉 の 第 2窓 で 総 合 収 支 に含まれなかったもの,すなわち主に中央政府のなかのその他短期資産および 負債や,中央通貨機関のなかの対 IMF 勘定,金, SDR ,その他自由使用可能資 産,その他準備資産,公的機関に対する負債,その他短期ローン,その他対外 資産および負債の各項,またその他通貨機関のなかの金,その他自由使用可能 資産,公的機関に対する負債,その他短期ローシ,その他対外資産および負債 の各項は,第 2表 の IMF方式国際収支給括表(発表形式)において,金融勘定. C b a l a n c eo fmonetarymovemer 耐としてまとめられ. z ;. すでに指摘のよ. うに,国際収支表は複式簿記形式で記録されているため,すべての勘定の貸借 合計は常に等しくなる。ゆえに,総合収支は常に金融勘定(貸借逆に記入〉に 等しい。すなわち国際収支表は, 貿易収支+貿易外収支十移転収支+長期資本収支十民間短期資本収支一金融勘定==0 であり,金融勘定を左辺に移せば,. 一一. 貿易収支+貿易外収支+移転収支+長期資本収支斗民間短期資本収支E 金融勘定 経常収支. 基礎的収支 総合収支. U 曲 第 1表の第 2部は,機関別分類にしたがい,各機関の授受した資産や負債を計上し, その変動が分るようになっている。とれは IMFマニュア J レ第二版 ( 1 9 5 0 ) の方法と c )~と例示した国際収支表は,むしろ IMF 第 大きく異なる点である。上掲の第 3表 ( 二版の方に近く機関別分類とはなっていない。すなわち第 3表 ( c )の国際収支表の下 半分は,各部門の資産・負債の変化を記録した貸借対照表を統合する過程で各部門閥 の資産・負債の受払を互に相殺してしまい,機関別の記録の部分をなくしてしまって いるのである。そこで,家計,政府,企業以外に少くとも通貨機関を別に設けて四部 門とし以前と同様に損益計算書と貸借対照表を想定し統合すれば,導出される国際収 支表の下半分は,第 3~受 (c) よりも多少とも機関別分類に近くなり, 1M F方式の国 際収支総括表のようになってくるであろう。 ω) 金の移動については,通常の取引のほか国内新産金の政府買上げや金準備の補てんの ための海外からの購入等がある。前者は, あたかも国内産金が輸出されたかのごと くに非貨幣用金の項目に貸方記入するとともに,金・外貨準備の増として金融勘定に 借方記入される。また後者は,中央通貨機関の項?ヒ借方記入し,外貨準備減として金 融勘定に貸方記入される。.

(12) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑226ー. 第53 巻 第 2号. 412. である。これが第 2表 IMF方式国際収支総括表(発表形式)である。 この金融勘定は,公的部門と為銀部門とにわけて記録される。前者は政府日 銀の保有する流動性の高い対外短期資産・負債の変動が計上され,後者はわが 国の外国為替公認銀行の保有する流動性の高い資産@負債の変動が計上され る。公的部門の計上額は,ほとんどわが国の対外資産である金,外債, SDR,. IMFゴーノレド・トラシ乙ノェなどの対外準備保有の変化額からなっている。それ は,この部門の対外負債として計上されるものが,国際金融機関や外国中央銀 行からの預り金や,わが国の短期証券の非居住者保有額など少額のもののみよ りなるからである。他方,為銀部門に計上されるものは,為銀が海外コ Jレレス 先に保有する外貨預け金,買取った輸出手形,非居住者への短期貸付,コノレレス 先からのユーヂンス供与のための外貨借入,本支庖勘定による資金の貸借,自 由円預金などからなっている。 総合収支のどの項目に計上された経済取引でも,それが総合収支の差額とし て表われたからといって,ただちに外貨準備の変動に結果するとはかぎらな い。総合収支差額は,外国為替で決済される限り,先ず外国為替銀行の対外ポ ジ乙/ョンの変化に表われる。そしてその外国為替銀行の対外ポジ乙/ョンの変化 は,貿易収支,移転収支,資本収支の場合には即座に,また通常の輸出や輸入 の場合には輸出手形の取立完了後あるいは輸入ユーグンス期閣の経過後に,外 国為替銀行の外貨資金の変化となって現われてくる。そして,それを外国為替 銀行が外国為替市場で調整し,その結果外国為替市場の需給に過不足を生じ, それに誘発されて公的当局の市場介入が行われたとさに,はじめて公的部門の. 側為替銀行の本支后勘定は,しばしばユーロ・マネーの借入に利用された。 凶 自由円預金とは,一般の海外の顧客,コノレレス先,海外本支庖などから受入れた円建 の預り金である。 悶長期延払輸出の場合,代金は輸出契約のとまその一部を前受金として受取りその後商 品の引渡しをしたのち分割で支払われる。ゆえに外貨は数カ年に亘り為銀に売却され ることになる。他方,輸入ューずシスの場合には,外銀アクセプタンスとか本邦ロー ンのとさ輸入時点で,また BCユーヂシスのときユーずンス期間経過後に,それぞれ 為銀の対外ポジジョシの悪化となる。けれども輸入の場合,為銀の預け金の減少とな るのは,ユー . ! fシス期間の経過後である。.

(13) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑227‑. 国際収支表とモの均衡. 413. 外貨準備の変化として現われてくるものである。そして公的の市場介入は,国 際収支の動向やそのパターン,さらに為銀部門の短期負債の不安定性等を配慮 しながら,外国為替相場の乱高下を閉止する目的で行われるにすぎない。 このことは,ユーロ・マネーや自由円預金などの海外短期資金の流出入の場 合のよろに,総合収支したがって金融勘定の差額に何の変化も与えないような 金融勘定内の構成の変化のときにも妥当する。すなわち,ユーロ・マネーや自 由円が流入する場合,外国為替銀行の対外ポジ乙/ョンは,負債側にそれら預金 の増と,資産の側に同額の預け金の増とがともに計上され,為銀部門として金 融勘定の差額に何の変化も与えず,外国為替市場への公的当局の介入がないか まり,外貨準備の増減となって現われてこないのである。 b )の貸借対照表は,その期間のストックの変化額を記録 さて,上掲の第 3表 (. したにすき、ないものである。そこでこのよろな一定期間のストックの変化額で はなくて,一定時点(例えば年末〉における資産・負債のストック額の水準を計 上する本来の貸借対照表をとりあげ,それを各部門聞で統合し,統合貸借対照 c )の下半分とは異なり,次の第 4表 表を作ることを考えよう。それは,第 3表 (. のよろなものとなる。この第 4表の統合貸借対照表のなかから,特に海外資産. 第4 表. 統合された貸借対照表. 資 産 海外資産. 負. イ 貨. 対外負債. 建物設備その他. 実質園内資産. 計. 利. 益 長 十. Vanek. J,I n t e r n a t i o n a l' I I ' a d e :Iheory a n d Economic . H ' I< 1塚 沢 p o l i e y .1 9 6 2e h a p 2 渡部 ! 第 2寧.

(14) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑228 ー. 第 53 巻. 4 1 4. 第 2号. と対外負債の項を取り出して詳しく記載したものが第 5表の対外資産・負債残 第. 5表. 立 す ト タ 資. ‑. 資 産 長 期I 資産 ( 1 ) 1 ミ!問 ' i 1 ! 5 ! '守 直接投資. 輸出砥払 借 款 証#投資 「 そ グ〉 イ 也 ( 2 ) 政府部門 ! j 両社"正ヂム i / ¥ ' 款 その他 2 盟期資崩 ( 1 ) 民間部門 金融勘定 その他 ( 2 ) 政府部門 金融勘定 その他 3 資産合計. 53年 末. 52 年末. 1. 42,, 085 31, 177 11,958 8.791 " 322 5 595 511 10,908 330 8 022 2 556 37.975 14, 457 14 764 307 23.211 23 212. 乙 込. 年末残高比〉 責 残 高 (52年末と 53 産・負 { (単位 百万ドノレ〕. 1. 80, 060. 63, 299 46,467 14,, 329 10"753 8.785 12 204 396 16,832 429 12,, 894 3, 509 55 426 2L964 21.364 600 33 462 33,463. 53年 中 増 減. 一. 21 214 15 290 2 371 1 962 4,463 6, 609 ム 115 5, 924 99 4,872 953 17 451 7,200 6,907 293 10.251 10 251. L>. 118, '725. 38.665. 負. 輸入抵払 惜 執 証#投資 その他. ( 2 ). 2. .女!符苛.~門. 情 歌 証券投資 その他. 閤 l~J 負慣 ( 1 ) 1" I 首1古 民. r l. 金融勘定 その他 ( 2 ) 政府部門 金融勘定 その弛 H憤合計十 民間部門純資産 政府部門純資産 純 資 産 合 計. f. ‑. 52 与三コに. イ 食. 長期負慣 ( 1 ) 民 間 苛E 門 直接投資. 1. 19 575 16 048 2.229 80 1,758 11.908 73 3 527 341 2 186 LOOO 38 505 36 075 26 865 9.210 2 430 1 505 925 58, 080 川. ー ム 61 82 ,. 28, 162 21, 980. ‑,. 53 年 末 29 2 ' 7 6 22 892 2.841 66 1,921 17.976 88 6 384 306 5,078 1,, 000 53, 235 48 089 36 735 1 1 354 5, 146 3 733 1, 413 82, 511. ‑. . 6 . 2,550. 38 764 36.214 0. ‑. 53年 中 増 減 9、 701 6, 844 612. L>. 14. 163 6 068 15 2.857 ム 35 2 892 14, ' 7 30 12,014 9 870 2,144 2,716 2 228 488 24, 431 3 632 602 10, 14.234. (24). 高表である 主の対外資産@負債残高表は, フローとしての国際収支表の表わ しえないその国の対外資産と対外負債の大きさや, その構成土のバランス関係 を表わす点で非常に重要である。例えば対外準備が少いとか,多額の負債を抱 えているとか, あるいはたとえ多額の対外資産を持っているとしてもそれが長 期であり, しかもそれらが大量の対外短期負債によってまかなわれているよラ な場合には,仮りにフローとしての国際収支が均衡であるとしても, かなり不 安定な状態にある国といわなければならないからである。 この意味において, 既述の如く公的当局は対外資産や負債の状況(例えば外貨準備水準や為銀部門 の短期負債の不安定性など〉を配慮、しながら,外国為替市場に介入することに. 7 ( 1 9 7 7 ) 間) 対外資産・負債残高表の各項目の説明については,財政金融統計月報,昭和4 6月号にある。各項はほぼ,国際収支表と一致しているのであえて再記する必要もな いであろう。なお対外資産・負債残高表の年末の変化額はその年の国際収支表の値と 一致する。 i為銀部門の短期資産・負債残高」 幽 ストック表としては,これ以外に「外貨準備残高J などが公表されている。.

(15) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 415. 国際収支表とその均衡. 一 ‑229‑. なる。国際取引に関する決意をフローの決意とストックの決意にわけたH . G . ジョンソンは, このようなストックの重要性について次のようにのべている。 ここにいろフローの決意とは,産出高以上に経常の支出を行うとか,貯蓄以上 に貸付を行ろとかの消費や貯蓄また投資など, 当該期間のフローに関する決意 も ・. E E n s E P B F砂 . E E ' o a 白 も w‑EFι'tトh E恥ゐトvζF‑e a EtιEE駐. を意味しており,他方ストックの決意とは,. 現金を引出し,外貨準備を減じ. て,海外の債券や財を購入しようとする資産・負債の水準や構成に関する決意 を意味している。 したがって, フローの決意は,直ちに国際収支の不均衡に現. ・. われ国民所得の低下として意識され非常に重視されるものとなるが, これに対 しストックの決意は,一回限りの資産・負債構成の変化をもたらずにすぎず, それが合理的判断の結果である限り,直ちに問題とされない。けれどもストッ クの決意も, 例えば外貨準備の減少のように経済主体の行動を必要以上に刺戟 し , はては政策当局に政策の変更をよぎなくさせるなど,実際上は無視できな い影響をもたらすものであると。. 2 . 国際収支の均衡 国際収支は, 上述のように複式簿記形式であり, すべての勘定項目の総受取 と総支払とは常lt:相等しくなる。そこで収支の不均衡を論じるには, わが国の 国際収支のように,貿易収支,経常収支,基礎的収支,総合収支など, 国際収 支表のどこかに線を引き, そこまでの総受取と総支払によって判断せねばなら ないことになる。 さ ! て , 国際収支の均衡について. F .マハラップは次の三つの均衡概念を提唱. ( 2 6 ). した。すなわち,会計上の収支 (accountingbalance),市場での収支 (market balance) および計画上の収支 (programmebalance) である。 このラち会計. 。. 5 ) J ohnson,H.G.,TowardsaG e n e r a l Theory o ft h eB a l a n c eo f Payments, ( in I n t e r n a t i o n a lTradeandE c o n o m i c砂 o w t h,1958Chap. 6) 6 ) M achlup,F .,Three C o n c e p t so ft h eB a l a n c eo fPayments and50‑ c a l l e d 1 .Vol. 60,Mar. 1950 D o l l a r5 h o r t a g e,E. .. 。.

(16) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑230ー. 上の収支とは,. 4 1 6. 第53 巻 第 2号. 1 . E. ミードの実際の収支. ( a c t u a l balance) と同じもので,. 上述の如く国際収支表に線を引き,そこまでの受取と支払によって判断を行う 方法である。国際収支表が対外取引の実際に起った記録である以上,この会計 上の収支は事後的な収支の概念であるといわねばならなし、。これに対して市場 での収支は,人為的干渉のない抽象的な世界の対外需要と対外供給とを意味し ている。したがってこの市場での収支は,会計上の収支と異なり,理論的で事 前的な概念であるとい L ちる。しかしながら,それは会計上の収支と密接に関 係している。すなわち市場での収支を事後のデータで把握し,その市場での収 支の背後にある理論を実証し,経済政策の指針をえようとするならば,会計上 の収支以外に頼るものはなく,そのため市場の収支を出来る限り反映しちるよ うな会計上の収支を作成し定義しよろとするからである。さて,最後に残され た計画上の収支とは,抽象的に考えられた収支という意味では市場での収支の 範障に入るものであるが,それが政策目標達成という価値判断のもとでの理論 的な対外需要と対外供給を意味している点で,市場での収支と異なる概念であ る。例えば. R. ヌノレクセや,. J . E.. ミードの真のまたは潜在的 (true or. p o t e n t i a l ) な収支もこの範鴎に入るものである。すなわち,それらは,. ともに. 完全雇用達成という政策目標を設定したラえでの対外需給を意味するからであ る。ヌ lレクセは,均衡相場の満足すべき唯一の定義として五. 十年の一定期聞. に亘り,金や対外準備および短期資本の移動が生ぜず,かつ貿易制限や為替の 統制など人為的干渉がなく大量の失業やイシプレもないような収支均衡の相場 であるとした。またJ. E . ミードも人為的干渉がなく大量の失業もない,しか も継続的 (continuing) であるような収支の均衡であるとした。 Meade,J . E.,lhelheor: y0 /I n t e r ' n a t i O n a lE c o n o m i cP o l i c y,V o l . 1: The 9 5 6, pp.18‑19. ードは,国際収支の項目を自発的 B a l a n c e of Payments, 1 (autonomous) と調整的 (accommodating) にわけ, 実際の収支"を自発的項目 の総受取と総支払として把えた。 ( 2 8 ) , Jo hnson,H.G., TheTaxonomicAppIoacht oEconomicP o l i c y,E. . J .V o l . 6 1, D e c .1 9 51 . 聞 Nurkse,R .,C o n d i t i o n so fI n t e r n a t i o n a l Monetary E q u i l i b r i u m,E ssays i l l 11 It e r ' n a t i O l l a lF i n a n c e,No. 4,1 9 4 5 (RepI ' in t e di nR e a d i l l g s .i nt h e Theory 01 .11It e r ' n a t i O n a lTrade,1 9 4 9 ). 位 百.

(17) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 国際収支表とその均衡. 4 1 7. ‑231 ー. この収支に関する三つの概念は, 金本位制時代から現在までの国際収支均衡 概念の変遷を理解するうえで非常に有益である。先ず, 金の見換・溶解やその 輸出入が自由になされた金本位制 ( g o l ds t a n d a r d )時代の収支概念は, ほぼ次 のようにみることができる。この時代の国際取引は, 主に物資やすービスの売 買とその対価として授受される貨幣用金の移動よりなっており,長期ならびに 短期の資本の移動は余り顕著ではなかった。そこで,. この時代の国際取引を説. 明する原理としては,周知の物価・正貨流出入機構 ( p r i c e ‑ s p e c i e ‑f 1 owmecha‑. nism) で代表されるような,輸出入の不均衡とそれによって引き起される正貨 ‑金の流出入および園内物価の変動, その結果生じる収支不均衡の是正という 金本位制の自動調節メカニズムであった。 そしてとのような理論を基礎に置い た国際収支の概念は,市場での収支を輸出と輸入から生じる事前的対外需要と 対外供給であると規定し, 他方会計上の収支を, その事前的な需給の国際収支 表土で記録したと認識された貿易収支, あるいはその反対給付として移動した と解釈された金の移動によって規定したのである。なおこの場合, 計画上の収 支は存在しなかった。なぜなら当時国際取引は, 自動的に調節されるものであ ったから,物価の安定や完全雇用を政策的に達成すべきF目標として認識するに 至っていなかったからである。 次に第一次世界大戦後,金本位制が崩壊し金の輸出入が禁止され金の輸出入. 点 ( s p e c i ep o i n t s ) が消滅した結果,為替の自由でかつ大巾な変動を経験した 時代の国際収支概念については,次のようにみるととができる。 この時代は,購. t h e o r yo fp u r c h a s i n gpowerp a r i t y ) をその代表として挙げる 売力平価説 ( ( 3 1 ). ことができる。そ れは, 周知の如くもし貿易や為替に人為的な干渉がなくかっ i. 政治上のパニックの気配もないとすれば, 予想の変化,為替投機,資本逃避あ るいは物価水準の変化などいずれに原因した為替相場の変動であろラとも,. , 升3. ;tu. 側拙稿「国際収支の均衡」香川大学経済論叢第43巻1・ 2・ 3号,昭和45 年3月および拙稿 「均衡為替相場について(其ー) J国際経済学研究 νPーズ No. 1 4,1958 年7 月 。 ( 3 1 ) C a s s e l,G .,MoneyandFor'eignEuhangesa. ft e r,1914, 1 9 2 2 . カッセノレに関す る詳細な研究とし℃は,初稿「国際的貨幣グェーノレ観」竜谷大学経済学研究議書 4を 参照されたい。.

(18) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑232‑. 418. 巻 第 2号 第53. 価水準の 占もあ 極的には 対外取引 から生じ る需要と 供給に操 られ二国 の圏内物 背後には ,外貨 る購売カ 平価に一 致し℃行 く傾向が あると説 いた。こ の主張の. . カッセノレの認識,すなわち外貨を保有するのは,各国 の保有動 機に関す る G 〉を持つ からで の圏内に おい℃そ れが購売 力(貨幣 の価値と 同義と考 えられた ,邦貨を ある, とする認 識が在存 した。も し外貨が 購兎力以 下に評価 されれば 自国輸入 の増大 外貨にか えること で外国か らより多 くの財を 購入でき ,ゆえに 以上に評 価され したがっ て外貨の 需要の増 加合導く 。逆に, もし外貨 が購売力 を減じ外 れば,外国から輸入すーるよりも自国で購入するのが有利となり,輸入 力平価に 一致す 貨の需要 を減少さ せること になる。 かくして ,為替相 場は購売 ,為替相 場の長 る。この よろな購 売力平価 は,金本 位制時代 の金平価 に代って の対外需 要と対 期均衡を 説明する とされた 。すなわ ち,日々 の為替相 場は,そ 結局は購 売力平 外供給で 決定され るけれど も,長期 的には購 売力に操 られて, 為替相場 の変動 価に落ち つくので ある。し かしなが ら,この 場合,そ の日々の となく自 由に変 は,金本 位制の時 代のよろ に金の輸 出入点の 枠にしば られるこ は,対外 決済手 動し,対 外不均衡 を解消し て行く。 したがっ て,収支 の不均衡 の変動と して表 段を授受 すること で表面に 表われる のではな く,単に 為替相場 、 。 われてく るにすぎ な L さて,こ のような 時代にお ける市場 での収支 は,短期 で把える 時代のそ れと同じ よろに, 輸出と輸 入から生 じ. 限り金本 位制. 事前的対 外需要と 対外供給 か 2. らなるも のといえ る。これ に対し, この事前 的需給を 国際収支. 表で把え ようと. 他に現わ れない する会計 上の収支 は,収支 不均衡が 為替相場 の変動に 現われ, 表上に不 均衡が 以上,会 く規定出 来ないも のとなっ た。いま ,かりに 国際収支 あったと しても, それは, 受取や支 払の評価 時点およ び評価相. 場の違い などの. で出較した購 平価を修正 とで基準 ζ に乗じる 基準平価 売力比としての平価と,ニ国間の物価指数を である。 し導出した平価と された。しか 自 競売力平価説では,主に物資およびナーピスの輸出入を中心として分析 由 で取扱わ 大した形 を含め拡 移動など 短期資本 本移動や け長期資 批判をう し,のちに各種の れた。. 接ニ国間 ) 購売カ平価説には,二種の平価規定が存在した。すなわち,直 2 3 (.

(19) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 4 1 9. 国際収支表とその均衡. ‑233ー. 記録上の誤りか,受取と支払の一時的な摩擦的タイム・ラグか,または貿易や 為替の人為的干渉から生じるものなどだけとなり,決して理論上の収支不均衡 を測ったものではない。そこで,このように収支の不均衡を国際収支表で把え ようとする代りに,為替相場が購売力平価に一致してゆく長期的傾向があるか どうかを検証することに目が向けられた。かくしてこの時代は,為替相場の長 期的変動の検証が,会計上の収支に代っ‑C,事後的データによる均衡を規定す るものとして登場することになった。なお,計画上の収支は,金本位制時代と 同様に,物価安定や完全雇用を政策目標として白認識するに至らず,特に規定さ れることもなかった。 このよろに対外需給を背後で操つる要因によって規定する長期的均衡の理論 には,購売力平価説以後,それを修正したものとしては, 格一生産費構造平価 C c o s ts は tn 附 u 附. A.H.ハンセンの価. p 開阿 a 剖r 阿 i ぷや鬼頭教授の生活水準による平. 9 2 5 , 価などを挙げる ζ とができる。ハンセシの価格一生産費構造平価とはは, 1 1 9 3 0 年代のポンドの高評価の時代にその高評価が国際収支の不均衡すなわち金 や短期資本の移動に反映されず国際間の費用一価格構造の差異に反映したこと に着目して,各国において完全雇用が維持されるように生産費水準と価格水準 とが一定の正常な均衡を保つ℃おり国際貿易が人為的干渉のない状態で自然的 分布を基礎に比較優位にもとづいて行われるばあいにおける生産費によって平 価を規定しようとしたものである。また鬼頭教授の生活水準による平価とは, 国際取引のおもなものが商品取引であることおよびその商品取引が結局その国 の消費カと生産力によって規制されることなどからみて,各国の消費力と生産 力を端的に表現する生活水準をとりあげ,それによって平価を規定しようとし たものである。これら価格一生産費構造平価や生活水準による平価などの市場 での収支や会計上の収支に関しては,購売力平価と同じように長期均衡を規定 したものであるから,上述の購売力平価と同じことになる。しかしながら,価. 3 ( 4 ) H a n s e n,A . H.,A B r i e fN o t eo n" F u n d a m e n t a lD i s e q u i l i bI i um"R . E . S t a t ., V o l .2 6,N o v .1 9 4 4 闘鬼頭仁三郎「外国為替講義」昭和25年 , 219一関東..

(20) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑234‑. 第5 3 巻 第 2号. 420. 格一生産費構造平価は,完全雇用を維持するよろな価格と生産費の正常な関係 として把えていることからわかるよろに,政策目標の設定がなされており,ゆ えに購売力平価のような単なる市場での収支というよりも,一歩進んで計画上 の収支の性格を帯ひているとするのが妥当げであろろ。 カッセノレ以降,購売力平価説は数多くの批判にさらされた。例えば,外貨は 資本の流出入あるいは為替投機や予想の変化などの購売力以外の動機によって も売買されるし,また貿易収支は一般物価水準が不変でも経済の成長に伴った 貿易品対非貿易品の相対価格変化によっても変動してくるなどが指摘された。 そこで,次にこれら批判を考慮し,資本の移動や為替投機や予想などを含み, かつ価格変動だけでなく所得変動をも加味した,収支調整メカニズムを説く古 典派あるいは新古典派 ( c 1 as s i c a lorn e o ‑ c l a s s i c a l ) の収支均衡の概念を考察 しよう。これらの人々は,国際収支を,自発的 (autonomous) 取引と誘発的. (induced, e q u i l i b r a t i n g, 01 accommodating) 取引にわけ℃考える。自発的 取引とは他の取引に誘引されず独立に生じる需給であり,他方誘発的取引とは その自発的取引の結果生じた収支差額を穴埋めするための取引である。したが って, ここにいう自発的取引は,しばしばそれを需要曲線や供給曲線として把 えることからわかるように,われわれが既に考察した事前的需給と全く同義で あるといろことができる。このような市場での収支に対して,新古典派の人々 の会計上の収支は,国際収支表のどの項目が,この自発的取引あるいは誘発的 取引に相当するか,という各項目の認識の問題に帰着する。したがって,それは. w .エンジェノレは,短期. . 各論者によって多少意見を異にしてくる。例えば, J. 資本移動と貨幣用金の移動の項目のすべてを誘発的とし,残りを自発的として 前者を画線下 (belowt h el i n e ) におろし,後者を画線の上 (abovet h el i n e ) にのこした。また,前出のヌ Jレクセは,ホットマネーのような不均衡撹乱的な. ( 3 6 )B adger,D. G.,B a l a n c eo f Payments:A T o o lo fEconomicA n a l y s i s,IMF S t a t . fPaters,V o l .2,S e p .1 9 51 . ( 3 司A n g e l l,J . W.,E q u i1 ib r i u mi nI n t e r n a t i o n a lPayments:The U n i t e dS t a t e s, 1919‑1935 ( In E x t l o r a t i o n si nE c o n o m i c s,1 9 3 6 )..

(21) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 421. 国際収支表とその均衡. ‑235 ー. 短期資本を予め除いた残りについて,自発的項目と誘発的項目とにわけ,そのよ で自発的項目からなる収支が貿易や為替統制などの人為的干渉がなく五. 十年. の長期に亘り大量失業やインフレの起きない状態で均衡をたもち,金や外貨準 備や短期資本の移動などの誘発的項目の変動を生じないこととして定義した。 このように予め不均衡撹乱的短期資本の移動を除いて定義するのは,その後の. P . T. エノレスク才ース, J .E . ミード, C. P . キンドゥノレバーガーなどにお いても同じである。ヱノレスクォースは,景気変動を考慮し五年の標準期聞をと り,予め不均衡撹乱的短期資本移動を除いたあとで,その期間内の基礎的収支 が大量の失業やインフレを伴わずに維持されることとした。そしてその基礎的 収支とは上記の自発的項目と同義である。また,前出の J .E. ミードも同様に 人為的干渉や大量の失業もなくかっ継続的に基礎的収支が均衡であることとな し,その基礎的収支を他の項目に依存しない自発的項目と定義した。とれに対 し,貨幣用金ならびに均衡的な短期資本の移動は,調整的で誘発的な項目であ るとした。他方,キシドヲノレバーガーは,均衡を静的と動的にわけ,前者を貿 易収支の均衡,後者を時聞に対する均衡と規定し,さらに時聞に対する均衡を ニ分し,輸出入の差が金や短期資本の移動の差に等しい一時的な短期の均衡 と,輸出入の差が長期資本の移動に等しい金や短期資本の移動の生じない長期 の均衡とにわけた。そして,そのうちの長期均衡が,大量の失業やインフ νの ないことを条件としていることは,云う迄もない。また,不均衡撹乱的な短期 資本の移動は,他の論者と同じく予め除外されている。 このような国際収支表から予め撹乱的短期資本の移動を除いたあとで,自発 的項目と誘発的項目とにわけて規定しようとする考え方には,ほぼ共通に購売 力平価に代っ!て,なんとか国際収支表の上で長期の均衡を規定しようとする意 図が存在したととは,明かである。そしてそれらは,例えば五 ( 3 8 ) NUIkse,R.,o p .c i t . E l l s w o r t h,P .1 . , I n t e r ' n a t i O n a lEconomy,1950,P P . 597‑98.. 側. ( 4 0 ) Meade,J . E. op.c i t . 1 K i n d l e b e r g e r,C .P .,I n t e r ' n a t i o n a lEconomi ι s,1955,P a r tI V . 4 (). 十年のよろな.

(22) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑236 ー. 第5 3 巻 第 2号. 4 2 2. 期聞に亘り均衡が維持されること,あるいはインフレや失業など潜在的 ( p o t e n ‑. t i a l ) な形で不均衡が現われてこない乙と,などの条件をつけ加えることによ っ‑C,その目的を達しよろとした。しかしながら,ひとたびこのような条件を つけ加えるならば,そこに生じる会計上の収支は,物価安定や完全雇用などの 政策目標を設定した価値判断を含んだ規定を行ったことになり,もはや会計上 の収支というよりも,計画上の収支を国際収支表上で把えようとしたもの,と いう色調を強く帯びて乙ざるをえなくなった。 これに対し,特にこのような政策目標を設けず世界共通の収支概念を確立し よろと努めたのは. IMFがそのマニュア jレ第二版で主張した調整的公的金融. (compensatoryo f f i c i a lf i n a n c i n g ) による収支の規定である。外貨準備のほ かに,均衡化的な短期資本の移動の項目を誘発的であると規定するためには, その背後に,対外不均衡が利子率の変化を導き,その利子率変化が短期資本の 移動を誘発する,. という連鎖の存在が前提されなければならな??。しかるにそ. の後,中央銀行の利子率に対する短期資本の感応性に数多くの疑問がもたれた ため,外貨準備と短期資本の移動とを誘発的項目とするこのような会計上の収 支は,放棄されるべきであり,それに代って各国間で決済を目的として実際に 移転されたと考えられるもののみを取り出して画線下におき,それらを除いた 自発的項目のみによって収支を規定すべきであるとするのが正当な手続きとい ちことになった。そして IMF マユュアノレ第二版は, このような調整的公的金 融による収支概念を,通貨当局がどの程度金融行為をとらされたかを測る最も 妥当な尺度であり,最も現実的で世界的に共通な赤字・黒字に関する尺度であ るとした。その結果,国際準備, IMFおよび IBRDに対する負債,未償還の 公的長期債務取引,国際収支の均衡を目的とした公的借款や贈与などは,画線 ( 4 2 ) 調整的公的金融の概念は, 1M F,B alance0 /PaymentsManual, 1 s t .e d . 1948. に初めて出され,その 2n d .e d . 1950において明確な定義づけがなされたものであ r de d . 1961まで保持された。 る。それは, 3 ( 4 3 ) B a d g e r,D .G .,o p .c i t 似 品 L ary,H. B .,Problem s . oft h eU n i t e dS t a t e sa saT r ' a d e r andB a n k e r ',1 9 6 3 P p . 152‑55..

(23) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 国際収支表とその均衡. 423. ー ‑237. 金,公的 短期対 下へ移さ れること になった 。ここに いう国際 準備とは ,貨幣用 貨当局の保有す町 外資産,海外で市場性がありかつ自由に処分ができる当該国通 IMFや IBRD以外の外 国政府や 金融機関 に対する 負債など を る長期資産 意味している。. ) 5 4 (. . ジョシソ シのいラ 伝統的収 支概念の .G この調整的公的金融の概念は, H 外国為替 機関 一つの典 型という ことがで さる。す なわちそ れは,予 め公的な に働きか ける態 が,常に 公的準備 を使って 為替相場 を動かす ように, 為替市場 考え方に 立脚す 勢にある ことを, 明かに想 定してい る。とと ろで,こ のような 目的でな された れば,戦 後の長期 借款や公 的贈与は ,自動的 に赤字を 金融する くなる。 また, ものとみ なされ, それらを すべて画 線下に移 さなけれ ばならな とするの であれ このよう に戦後の 長期借款 や公的贈 与をすべ て調整的 公的金融 かである 。そこ ば,それ はそれな りに,確 実な判断 材料が必 要となる ことも明 で遡り, で,その判断材料を見出すため,それが実際に授受された過去の時点ま せねばな らない その時の 市場状況 を調査し ,赤字金 融であっ たとの事 実を確認 F. マハラッ プの指摘 したUNRRA (国際救済復興委 ことにな る。とこ ろが たが,贈 与 〉の援助 のように ,受領国 にとって は調整的 な赤字金 融であっ 1 6. 長 員. あるし, またし 固にとっ ては必ず しも調整 的性格の ものでは ないとい うことも か否かを判 ばしば指摘されるように各国の対外需給が,実際it:不均衡であった る。かく して, 断するに 必要な資 料すら, 得られな いという ことが多 いのであ て, IMFは国際 このような資料の入手不可能性および判断の困難性にかんがみ 1年〉におい!て,このよラな調整的 6 レ〉第三版(19 収支表作 成提要( マニュア l 析手段に ほかな 公的金融 による収 支均衡の 規定を, 結局は主 観を含む 近似的分 に近い努 力と結 らないと し,世界 共通の収 支の規定 を作成す ることを ,不可能. f Payments, e Balance o h ft lTheoI'Y o a r e n e ohnson,H. G.,TowardsaG . 日 J 仏 小島・柴田訳 6 . p a h C , 8 5 9 1 , h t w o r G c i m o n o c E d n lTradea a n o i t a n r e t n in I (. 〉 I章 第V ) , 鍋 (. n o i t a t i l i b a h e fandR e i l e sR n o i t a . (UNRRAは UnitedN it .c p .,o Machlup,F る。) nの絡であ o i t a r t s i n i m d A.

(24) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑238 ー. 第53 巻 第 2号. 424. 論した。そして,国際収支の赤字・黒字の規定を各国の良識にゆだねると共 に,共通の概念の確立への努力を放棄したのである。 かくし‑C,新たに出された国際収支表作成提案第三版におい℃は,物資やサ ービスまた移転収支等の項目を整備し, UNや OEEC方式の国民勘定体系との 整合性をはかり,中央政府,中央通貨機関,その他通貨機関,地方政府等の項 目を設定して機関別分類を行い,部門金融統計との結合に努力をはらうことと した。そして,国際収支の赤字@黒字に関しては, IMFの「国際収支年鑑」. ( B a l a n c eo fPaymentsYearbook) の中に記載される分析表 ( a n a l y s t i cp r e ‑ s e n t a t i o n ) において行い. IMFがその機能を遂行するために必要な範囲での. 赤字・黒字を提示するにと rめ,世界共通の尺度を提示することは差し控える こととした。. IMFの国際収支の総括表に関するその後の修正は. r 第三版への付録 ( B a l a ‑. n c eo fPaymentsManual:Supplementt oThirdE d i t i o n,1 9 7 3 )Jによって なされ,また最近の国際収支表作成提要(マニュアノレ〕第四版(19 7 7 ) におい て詳論された。わが国の国際収支総括表(原表〉は,昭和 4 9年まで IMF マニ. 0 年以降その後の修正(19 73年)を参 ュアノレ第三版に依拠して作成され,昭和 5 考にして改訂されている。マニュアノレ第三版の紹介および解説は,数多く存在 し既に周知のところである。そ ζ でわれわれは,次節において「第三版への付 19 73 年〉の考察を行い,昭和 5 0 年以降のわが国の国際収支表の理解に資す 録 J( ることとしたい。. 3 . IMFr 国際収支表作成提要」第三版の改訂 IMFの「第三版への付録 J ( 19 73年〉は,第 l部基本原則の修正,第 2部 各 1MF, Bala n c eofPayment s . Manual,3 r d .e d.1961 その他に 1MF,Balance o n c e t t s and D e j i n i t i O n, 1 9 6 8 および H φst.Madsen,P., of Payments, C Balance 0 1 Payments, I ts Meaning and Uses,1 9 6 7や 1M F,B a l a n c e of Payments Y e a r b o o k,Vol . 17,1960‑64. (側例えば,斉藤武雄「国際収支の研究J昭和 49年,木村滋「国際通貨基金『国際収支表 J関西大学商学論集第 8巻3・4合併号,及び5号,昭和 38年10 作成提要J (1961年版 ). 閣. 闘. 月及び 12月. との節では,主に 1M F,Balanceof Payments Maual: Sゆ tlement t o Th i r ' d E d i t i o n,1 9 7 3を中心に考察する。 M a n u a l第三版については,改めてことに再掲し ない。それについては脚注側に挙げた著作を参照して本節と対比してほしい。.

(25) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ 425. ‑‑23. 9 ー. 国際収支表とその均衡. 表への追加,第 8部 A表国際収支総括表の改訂からなっている。このちち第 l 部は,居住者や対外準備の概念と計上範囲に関する基本原則について若干の修 正を行うことにあてられている。先ず居住者概念については,国際収支表を国 民経済計算体系 (ASystemo fN a t i o n a lAccounts,SNA) に一致させるため の修正を行う。その修正は,. ( i ) 少くとも一カ年,当該国に居住する外国人来. 訪者に関するもの, ( ii )外国大使館の建物の取扱に関するものの二つである。 先ずはじめに SNAの居住者に関する記述が参照され列挙される。すなわち, それらを要約すれば以下の如くである。圏内産業〕および企業とは,海外領土や その属領を除く自国の政治上の領域内の領土で,生産や取引に従事する産業や 法人・準法人の企業および類似の生産居住者を指している。そ して,この場合 l. 自国の政治上の領域内の領土とは,通常考えられているものに加えて, ( a )主と b )主として 国際海洋 してこ国以上の国の聞を運航する当該国の船舶や航空機, ( I. 上で操業する当該国居住者の漁船団,船舶,フローティング・プラットフォー c )国際協定で排他的採取権を認められた領域で操業する石油や天然ガスの ム , (. 当該国のリグ(海上建造物)および漁船等を含む概念である。したがって,自国 の居住者の中には,少くとも 1カ年の間,このような政治的領域内で主として 操業する船舶や航空機なども含めて考えるべきであるとされる。すなわち,そ れら単位は,当該国の法規制に服し,その保護の下にあり,かつ当該国の経済 的に密接な関係をもっているからである。そして,このように定義すれば,各 船舶の置籍地や操業者の居住地またその企業の大株主の居住地等について充分 に配慮しうることになる。さらに,この定義は,それら船舶や航空機などがた とえば賃借されたものであったとしても,適用されるべきであるとされる。す なわち,それらの所有者が操業者と異なる国の居住者であるばあいには,それ らの船舶や航空機などは,それが操業している国の産業居住者(より正確には 準法人企業 q u a s ic o r p o r a t ee n t e r p r i s e居住者の財産〉として分類される。し 圃. たがってその国は,それらの船舶や航空機を帳簿上輸入されるととにより形成 された当該国の組固定資本であるとして取扱うことになる。また,それらに支 側. ととに云う国内とは, d o m e s t i ct eI'I I t oI'Y の訳である。.

(26) OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ ‑240ー. 第53 巻 第 2号. 426. 払われるチャーター料も,それらの船舶や航空機等の所有者の居住地で生産さ れる労務を輸入したがための,対価の支払として取扱ラ. ζ. とになる。. SNA に記述されている数カ国を通過する石油やガスのパイプ・ライ γおよ び鉄道等に関する取扱いは次の如くである。この場合 SNAは , IMFの国際収 支の取扱い(マニュアノレ第三版)をそのまま採用し℃おり,それらが通過する 国や生産を行っている国で,その生産活動に応じた帰属計算を行うこととして いる。したがって,各国の収益や経費等は,あたかもそれらが市場で売買され て,それら各国に引渡されたかのように,市場価格にしたがって割りつけられ る。勿論 ζ の場合,そのコストの中に,鉄道の例のよろに各国の移動可能資産 に賦課する負担金,および親企業の共通経費のような各国内の操業と直接結び つかない経費をも含めて,帰属計算される。けれども,それらの企業の資本形 成に関しては,多少取扱いを異にしている。すなわち,それが自国領内にあれ ば当該国の居住者に割りつけるが,もし親企業の資本形成のよろに自国領内で ないときは,親企業の居住する固に割りつける。さらに,この場合の企業の純 収益の取扱いについては,原則として親企業の居住する国に移転するが,親企 業の所有者が数カ国に及ぶときは,親企業のその他の金融取引と同じように, それぞれの持分権に比例して割当てる。要するに,このように親企業が当該国 の居住者でない場合の取扱いは,. 当該国の居住者となしうる生産単位の部分. を,あたかもそれが外国所有企業の支屈であるかのように取扱うのである。な お,所有者が多数国に亘り,主に国際的商業に専従する生産者の場合にも,そ の売上や経費および金融取引等は,各国の政府や企業がもっているその企業の 持分権に応じて帰属計算される。 その他居住者については次の如くである。代理屈 ( a g e n c i e s ) は,一般に自 己の勘定で物資やすーピスを売買するとき,それが存在する園の居住者として 取扱い,単に本庖勘定取引の代理にすきrないとき,本屈が所在する国の居住者 として取扱う。海外旅行者の行ラ業務上の商取引は,本国居住者の行う取引と 側外国の所有する子会社についても同様である。.

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