• 検索結果がありません。

第1章 普通会計決算統計について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "第1章 普通会計決算統計について"

Copied!
23
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

財源充当表及び臨時的経費充当一覧表の作り方

普通会計決算統計の調査表は 50 ページを超え,その内容も様々な観点から財政状況を分析できる よう非常に複雑な構成となっている。中でも調査の中心となっているのは,歳入歳出の状況を調査す る02表から14表の部分であるが,これらの調査表を作成する時に基礎となるのが財源充当表及び 臨時的経費充当一覧表である。財源充当表と臨時的経費充当一覧表が出来上がれば決算統計の7割程 度は固まったとも言われ,これらは非常に重要な表となっている。この財源充当表と臨時的経費一覧 表の作成について,その作成方法と注意事項について説明する。 第1節 財源充当表の作成 本節においては,財源充当表の作成方法について説明するほか,財源充当表を作成するに当たり必 要となる分類(臨時的収入と経常的収入,特定財源と一般財源),財源の充当順序,歳入項目別の注 意事項についても併せて触れる。 1 財源充当表の目的 財源充当表は,正式には「財源収入額の目的別,性質別歳出への充当状況調書」というが,一般 的に財源充当表と言われている。財源充当表の目的は概ね次の点にあると考えられる。 ① 財源充当表は,決算統計の調査表作成の基礎となるものであり,この表は決算統計の複雑な調査 表の数値に反映されるものであること。 ② 財源充当表は,歳入区分,歳入の臨時・経常の区分,歳出の目的別・性質別区分の各要素により 構成されており,これらを分類整理することによって,特定財源がどのような経費に充当されてい るかを把握することができるものであること。 2 財源充当表の様式とその記入方法 財源充当表は,地方公共団体の歳入について, ①臨時的収入と経常的収入の分類 ②当該歳入を充当する歳出の目的別区分 ③当該歳入を充当する歳出の性質別区分 を整理するものであるが,これらの様式は,別添エクセル様式にて,これらを一覧にして整理できる ようになっている。市町村課には,総括表と内訳表を別葉にして提出するものであるが,記入におけ る主な注意事項は,次のとおりである。 (1) 内訳表 ア 「歳入区分」欄の記入については,「04表」の区分により,できるだけ詳細に記載するこ と。 イ 「歳入区分」の各欄の合計は「04表」の区分ごとの「決算額」と一致すること。 ウ 様式中「歳入額(A)」欄の数値は「(B)+(C)+(F)」欄及び「(B)+(D)+(F)」 欄のそれぞれと一致するか又は「(E)」欄と一致するものであること。 エ 国県支出金については,毎年度市町村課から送付される「平成n年度国県支出金等一覧表」 に掲載されている区分に基づき記入すること。その際,国県支出金等一覧表の記載ページを 記入すること。 (2) 総括表 ア 総括表は,前記内訳表を「04表」の大区分(款)に基づき,これを臨時的収入と経常的 収入に分けて集計する。 イ 総括表と決算統計の調査表の突合箇所は次のとおりである。

(2)

総 括 表 に お け る 区 分 調査表との突合箇所 ① 「歳入合計」 =「04表」02行48列 =「05表」31行01列 ② 「一般財源(E)」+「一般財源等への振替額(F)」 の経常(○) =「05表」31行05列 (経常的一般財源の総額) ③ 「一般財源(E)」+「一般財源等への振替額(F)」 の臨時(×) =「05表」31行03列 (臨時的一般財源の総額) ④ 「特定財源歳出決算額」の経常(○) {(B)+(C)及び(B)+(D)} =「05表」31行04列 (経常的特定財源の総額) ⑤ 「特定財源歳出決算額」の臨時(×) {(B)+(C)及び(B)+(D)} =「05表」31行02列 (臨時的特定財源の総額) ⑥ 「歳出の目的別区分」の各目的別ごとの決算額 (各歳入区分ごと) =「07表~12表」の表頭 各款の小計ごとの財源内訳 (表側)の決算額 ⑦ 「特定財源の各歳入額」 =「13表」41行02列から 10列までの和 (特定財源の各収入額) ⑧ 「一般財源の歳入総額」 =「13表」41行11列 (一般財源の歳入合計) ⑨ 「特定財源の各一般財源等振替額(F)」 =「13表」39行02列から 10列までの和 (歳入振替項目計) ⑩ 「一般財源等振替額の合計(F)」 =「13表」39行11列に 「△表示」(歳入振替項目計) ⑪ 「特定財源翌年度繰越額(B)」 =「13表」40行02列から 10列までの和 (歳計剰余金又は翌年度繰上 充用金の各合計) ⑫ 「歳出の性質別区分」の各性質別ごとの決算額 =「14表」の特定財源の合計 額 ⑬ 「歳出の性質別区分の合計(D)」 =「14表」23行02列+ 23行04列 (特定財源の(臨時的+経常 的なもの)) ⑭ 「歳出の性質別区分の合計(D)」の経常(○) =「14表」01行から22行 の4列 (性質別それぞれの経常的特 定財源) ⑮ 「歳出の性質別区分の合計(D)」の臨時(×) =「14表」01行から22行 の2列 (性質別それぞれの臨時的特 定財源) [凡例] (A):歳入額 (D):歳出の性質別区分の合計

(3)

(3) 国県支出金等一覧表の取扱い 決算統計上,様々な国県支出金の分類を統一的に整理するために市町村課では毎年度,「国県 支出金等一覧表」を作成している。「国県支出金等一覧表」は,国県支出金について,県の所管 課ごとに事業名,事業内容,臨時的収入と経常的収入の分類,歳入区分,歳出区分(目的別分類 と性質別分類)等が表示されており,多様な国県支出金の分類を容易にすることができる。 ただし,事業の変更等により歳入歳出区分等が誤っているケースや地方公共団体における実績 書と国県支出金等一覧表に掲載されている内容が異なっているケースも見受けられることから, 「国県支出金等一覧表」に掲げてあるのは,あくまで市町村が財源充当作業を行う際の一応の目 安(判断基準)と考えていただきたい。 なお,疑義が生じた場合には,所定の方法により市町村課に問い合わせしていただき,その結 果を質疑応答等で回答することにより,他の市町村の参考になるものである。 3 臨時的収入と経常的収入 財源充当表では,収入の性質について臨時的収入と経常的収入に分類するようになっている。臨 時的収入と経常的収入は,次のとおり定義することができる。 臨時的収入・・・当該収入が持続的に収入されるものでなく一時的,臨時的に歳入となるもの 経常的収入・・・地方公共団体の歳入において,毎年度連続的に,しかも安定的に確保できる見込 みの収入 また,両者は,以下のような基準によって区分することができる。 ① 各団体において毎年度経常的に収入されるかどうか。 ② ほとんどの団体で収入が予想されるかどうか。 このように,臨時的収入と経常的収入は,収入の継続性と安定性を基準とした分類であり,財政 構造の安定性を知る指標としても重要である。決算統計においては,収入科目の性質又は収入の内 容により,概ね(1)の表に掲げるような収入を臨時的収入とし,その他の収入を経常的収入として いる。 (1) 臨時的収入 前にも述べたとおり,臨時的収入とは,当該収入が持続的に収入されるものではなく,一時的, 臨時的に歳入となるものをいい,決算統計上は,収入科目や収入の内容により,概ね以下に掲げ る収入を臨時的収入として定義している。 [凡例] ① 収入科目により臨時的収入に区分するもの ② 収入の内容によって臨時的収入に区分するもの 歳 入 区 分 臨 時 的 収 入 に 区 分 す る も の 1 地方税 ①市町村税の目的税のうち都市計画税,法定外普通税及び法定外目的税 ②市町村税のうち適用期限のある超過課税収入分 2 地方交付税 ①特別交付税,震災復興特別交付税 3 分担金及び負担金 ①分担金,負担金(保育児童,老人等施設措置に係る負担金及び市町村 分賦金のうち組合の運営等に要する事務費等は経常的収入。)

(4)

歳 入 区 分 臨 時 的 収 入 に 区 分 す る も の 4 使用料及び手数料 ①建設事業又はその他の臨時的経費の特定財源として収入されるもの 5 国庫支出金 ①建設事業又はその他の臨時的経費の特定財源として収入されるもの ②各種利子補給金又は過年度分の精算に係る額(ただし,生活保護費国 庫負担金のように毎年度同じように繰り返し精算されるものの精算額 は経常的収入。) 6 都道府県支出金 ①建設事業又はその他の臨時的経費の特定財源として収入されるもの ②各種利子補給金又は過年度分の精算に係る額(ただし,毎年度同じよ うに繰り返し精算されるものの精算額は経常的収入。) 7 財産収入 ①不動産売払収入,物品売払収入,生産物売払収入(常時生産される生 産物に係るもの及び伐採計画に基づく立木等に係るものは経常的収 入。)及び基金運用収入 8 寄附金 ①寄附金 9 繰入金 ①繰入金 10 繰越金 ①繰越金 11 諸収入 12 地方債 ①延滞金,加算金,過料,臨時的な貸付金の元利収入(公営企業貸付金 元利収入を含む。),受託事業収入,収益事業収入及び雑入(国民年金 印紙売捌手数料等経常的に収入されるものは経常的収入である。) ①地方債 ※特定財源 ②その他充当すべき経費を超えて収入されたもの(臨時一般財源等振替分) (2) 経常的収入 経常的収入とは,毎会計年継続的に,かつ,既定的に確保できる見込みの収入である。経常的 収入は経常支出に充当してなお余剰があり,この余剰と臨時的収入によって臨時的支出を賄うと いうのが財政運営の要諦であって,歳入中に占める経常的収入が高ければ高いほど,また,経常 経費が相対的に低ければ低いほど臨時的経費に充当しうる財源に余裕が生じ,行政水準の向上が 図られるとともに,収入の変動があった場合の収支均衡の確保が容易になって,行政活動の安定 的発展が期待できるものである。 決算統計上の経常的収入の取扱いについては,臨時的収入以外の収入を経常的収入という定義 の方法を採っている。 なお,決算統計の作成要領では,国庫支出金及び都道府県支出金のうち,主な経常的特定財源 となるものが例示されている。 ア 国庫(県)支出金のうち経常的特定財源となるもの 要保護及び準要保護児童生徒就学援助費国庫補助金,要保護及び準要保護児童生徒医療費国庫 補助金,要保護及び準要保護児童生徒給食費国庫補助金,文化財保護事務費交付金,生活保護費 国庫(県)負担金,児童保護費国庫(県)負担金,身体障害者保護費負担金,障害者自立支援給 付費負担金,障害者医療費負担金,日雇健康保険事務取扱費交付金,国民年金事務取扱費交付金,

(5)

金(特別事業費補助金を除く。),人口動態調査委託金,道府県民税徴収交付金,選挙常時啓発費 補助金 4 特定財源と一般財源 財源充当表においては,個々の歳入についてその使途が特定されているのか,または,自由に他 の経費に充当できるものかどうかという分類が必要となる。特定財源と一般財源は財源の使途に着 目した分類であるが,一般的に次のように定義することができる。 特定財源・・・財源の使途がおのずから特定されており,自由に他の経費に充当できない財源 一般財源・・・財源の使途が特定されず,どのような経費にも使用することができる財源 このような分類を行う意義として主に次の点を挙げることができる。 ① 財政運営上,歳入に占める特定財源(一般財源)の比率によって地方公共団体が自主的に行い うる施策の余地の広さを判断することができる。 ② 特定財源(一般財源)の多寡によって地方公共団体の財政の弾力性すなわち行政需要への対応 力を判断することができる。 このように,特定財源と一般財源の区分は,その使途の自由度を基準とした分類であるが,具体 的には①地方財政法上②市町村の財政分析上③決算統計上の分類方法がある。しかし,いずれの分 類方法も一般財源をまず定義し,その他の収入を特定財源とするという方法採っており,①~③は, この一般財源の定義の相違によるものである。ここでは,これらの相違点に触れつつ,決算統計上 の分類を中心に説明したい。 (1) 一般財源 財源の使途が特定されず,どのような経費にも使用できる財源を一般財源という。一般財源と いう用語は,一般に明確な概念規定がなく,使われる場合に応じ広狭があるが,概ね次のような 方法で定義することができる。 ① 地方財政法上の「一般財源」(法第4条の3) 普通税,地方揮発油譲与税,石油ガス譲与税,自動車重量譲与税,特別とん譲与税,国有資産 等所在市町村交付金,国有資産等所在都道府県交付金,国有提供施設等所在市町村助成交付金及 び地方交付税又は特別区財政調整交付金の額の合算額 ② 市町村の財政分析上の「一般財源」 地方税,地方譲与税,地方特例交付金,地方交付税,交通安全対策特別交付金,国有提供施設 等所在市町村助成交付金,特別区財政調整交付金,利子割交付金,配当割交付金,株式等譲渡所 得割交付金,地方消費税交付金,ゴルフ場利用税交付金,特別地方消費税交付金,自動車取得税 交付金及び軽油引取税交付金 ③ 決算統計上の「一般財源」 ①,②のもののほかにその使途が制約されていない収入を一般財源として加える。(一般財源 等) 決算統計上の「一般財源(等)」の定義は広いものとなっているが,これを具体的に示すと次の とおりとなる。 歳 入 区 分 一 般 財 源 等 と な る も の 1 地方税 ○市町村税(目的税含む) 2 地方譲与税 ○地方譲与税 3 利子割交付金 ○利子割交付金 4 配当割交付金 ○配当割交付金 5 株式等譲渡所得割交付金 ○株式等譲渡所得割交付金 6 地方消費税交付金 ○地方消費税交付金

(6)

歳 入 区 分 一 般 財 源 等 と な る も の 7 ゴルフ場利用税交付金 ○ゴルフ場利用税交付金 8 特別地方消費税交付金 ○特別地方消費税交付金 9 自動車取得税交付金 ○自動車取得税交付金 10 軽油引取税交付金 ○軽油引取税交付金 11 地方特例交付金 ○地方特例交付金 12 地方交付税 ○地方交付税 13 交通安全対策特別交付金 ○交通安全対策特別交付金 14 分担金及び負担金 ○一部事務組合が構成市町村から分担金,負担金として徴収したもの (市町村賦課金) 15 使用料 ○水利権,その他無体財産権の使用に対するもの,道路占用料,河川 占用料,行政財産の目的外の使用に対するもの又は前記以外のもので その収入が必要経費を超過する場合の超過額 16 手数料 ○その収入が必要経費を超過する場合の超過額 17 国庫支出金 19 都道府県支出金 ○次に掲げる補助金及び交付金 首都圏,近畿圏及び中部圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財 政上の特別措置に関する法律又は旧産炭地域振興臨時措置法に基 づく高率補助金,特定防衛施設周辺整備調整交付金,駐留軍等の再 編の円滑な実施に関する特別措置法に基づく再編交付金,電源立地 地域対策交付金,石油貯蔵施設立地対策等交付金 ○災害復旧事業の施越事業に係るもの ○伝染病対策に係る補助金等で過年度の精算に係る額。(ただし,生 活保護費国庫負担金のように,毎年度同じように繰り返し精算される ものは除く。) 18 国有提供施設等所在市町村助成交付金 ○国有提供施設等所在市町村助成交付金 20 財産収入 ○財産の運用による収入及び財産の売却代金であって,当該財産と代 替的に取得される財産等の取得に要する経費の財源に充てられるも の以外の収入及び売却目的が具体的事業に特定されない収入 21 寄附金 ○寄附目的が特定されていないもの又は総称的な経費の財源となる もの 22 繰入金 ○財政調整基金及び減債基金の取崩し額並びにその使途目的が抽象 的又は総称的な経費の財源となるもの 23 繰越金 ○継続費逓次繰越,明許繰越,事故繰越,事業繰越及び支払繰延の財 源として充当すべきものを除いた純剰余金 24 諸収入 ○預金利子その他これに類するもので,その収入額が必要経費を超え る額又は使途の特定されない収入額及び収益事業収入額 25 地方債 ○歳入欠かん等債,減収補塡債特例分,臨時財政対策債,施越事業に 係る災害復旧事業債 ※ 特定財源 ○特定財源に属する収入のうち,その充当すべき経費を超えて収入さ れたもの

(7)

(2) 特定財源 財源の使途が特定されているものを特定財源というが,決算統計上は,一般財源等に属する収 入を除く収入を特定財源としている。特定財源に分類されるものとしては,国庫支出金(都道府 県支出金),地方債,分担金,負担金,手数料,寄附金のうち使途が特定されているもの等であ る。 (3) 特定財源の充当順序 財源充当表の作成においては,特定財源を特定の経費に充当していかなければならないが,特 定財源の総額が充当経費を超える場合にどの歳入から優先的に充当するか,また,特定財源を性 質別歳出に充当するに当たり特定しがたい場合にどの経費から充当していくかについて問題と なる。決算統計作成要領においては,その方法について次のように整理されている。 ◎ 特定財源の総額が充当経費を超える場合における特定財源の充当順序 ア ①国庫支出金②都道府県支出金③地方債④分担金⑤負担金⑥寄附金⑦繰入金⑧財産収入 ⑨使用料⑩手数料⑪諸収入の順序に充当する。 イ 経費を超える特定財源は「一般財源等」として「歳入振替項目」に計上する。したがって 財源の△(マイナス)計上は行わない。 ◎ 特定財源を性質別歳出の各項目ごとに充当するに当たり,各項目ごとに特定しがたい場合の 充当順序 ア ①原則として,まず扶助費及び補助費等に充当する。 ②なお収入に余裕がある場合は,次いで維持補修費,物件費の順に充当する。 ③その結果,さらに収入に余裕があるときは「一般財源等」として「歳入振替項目」に計 上する。 イ なお,次に掲げる収入については,当該事務に係る人件費の財源として充当する。 (アの①,②による充当を行ってさらに余裕があるときに,一般財源等への振替を行わず人 件費に充当するという意味である。) (ア) 独立採算的な事業(例えば,動物園及び会館)等に係る収入 (イ) 授業料,保育所使用料,住宅使用料等に係る収入 (ウ) 各種検査,検診,監視手数料及び狂犬病予防手数料に係る収入 (エ) 諸収入のうち,予防接種実費徴収金に係る収入 (オ) 財産収入のうち,各種生産物売払に係る収入 (参考)公営住宅関係の特定財源の充当について [問]公営住宅使用料を公営住宅関係経費に充当する場合の充当方法はどのようにすべきか。 [答]次の点に注意して充当を行う。 ① 公営住宅使用料は,まず,公営住宅の維持管理に要する経費(維持補修費,備品等の購入 費,当該公営住宅の管理事務に係る人件費等)の財源に充てられるべき性質のものである。 ② 公営住宅の維持管理費に充当後,更に余裕がある場合には,当該使用料を徴収した住宅を 建設するための財源として借り入れた地方債の償還財源としても差し支えない。ただし, 新規の公営住宅の建設事業の財源としては充当できない。

(8)

なお,これらの関係を図解すれば次のとおりである。 歳入 充当経費 公 営 住 宅 使 用 料 ②維持補修費 ③物件費 ④人件費 ⑤公債費 ⑥振替 ①補助費等 ※ 補助費等に該当す る費用があれば優先 して充当する。 特 定 財 源 と し て 充 当 一財扱い

(9)

5 第1節のまとめ 以上,これまでの説明に基づいて地方公共団体における歳入についてその財源充当を整理すると 次のとおりになる。 歳 入 区 分 注 意 事 項 等 1 地方税 【原 則】経常一般財源 【例 外】臨時一般財源となるもの・・都市計画税,法定外普通税, 適用期限のある超過課税収入分 2 地方譲与税 (1) 地方揮発油譲与税 (2) 地方道路譲与税 (3) 特別とん譲与税 (4) 石 油 ガ ス 税 (5) 自動車重量譲与税 (6) 航空機燃料譲与税 【分 類】経常一般財源 【注意点】地方揮発油譲与税,地方道路譲与税,特別とん譲与税,石油ガ ス税,自動車重量譲与税,航空機燃料譲与税を問わず経常一般 財源である。 3 利子割交付金 【分 類】経常一般財源 4 配当割交付金 【分 類】経常一般財源 5 株式等譲渡所得割交付金 【分 類】経常一般財源 6 地方消費税交付金 【分 類】経常一般財源 7 ゴルフ場利用税交付金 【分 類】経常一般財源 【注意点】ゴルフ場所在市町村交付金であり,所在市町村のみに交付され る経常一般財源である 8 特別地方消費税交付金 【分 類】経常一般財源 9 自動車取得税交付金 【分 類】経常一般財源 10 軽油引取税交付金 【分 類】経常一般財源 11 地方特例交付金 【分 類】経常一般財源 12 地方交付税 (1) 普 通 交 付 税 (2) 特 別 交 付 税 (3) 震災復興特別交付税 【分 類】①普通交付税・・経常一般財源 ②特別交付税・・臨時一般財源 13 交通安全対策特別交付金 【分 類】経常一般財源 14 分担金及び負担金 (1) 同級他団体からのもの (2) 市町村分賦金 【原 則】臨時特定財源 (例)土地改良関係分担金,災害復旧事業受益者分担金 【例 外】①経常特定財源となるもの

(10)

歳 入 区 分 注 意 事 項 等 (3) そ の 他 ・保育児童,老人等施設措置に係る負担金 (例)保育所保護者負担金,心身障害者扶養共済加入者負担 金, 日本体育学校健康センター保護者負担金 ②経常一般財源となるもの ・市町村分賦金のうち組合の運営等に要する事務費等に係る もの ③臨時一般財源となるもの ・市町村分賦金のうち建設事業費負担金 ・過年度の分担金等その充当すべき経費を超えて収入された もの(臨時一般財源等振替) 【注意点】①「(1)同級他団体からのもの」については,他の市町村(一 部事務組合を含む。)からの建設事業費以外の事務の委託に 係るものを計上する。 Cf.建設事業の委託に係るものは「受託事業収入」に計上す る。 ②「(2)市町村分賦金」は一部事務組合のみが計上する。 15 使用料 (1) 授 業 料 (2) 保育所使用料 (3) 公営住宅使用料 (4) そ の 他 【原 則】経常特定財源 (例)幼稚園,看護学校及び高校等の授業料,保育所使用料, 公営住宅使用料,公の施設の使用料 【例 外】①経常一般財源となるもの ・水利権,その他無体財産権の使用に対するもの,道路占用 料,河川占用料,行政財産の目的外使用に対するもの ②臨時特定財源となるもの ・建設事業又はその他の臨時的経費の特定財源として収入さ れるもの(事例としてはあまりない) ③臨時一般財源となるもの ・その収入が必要経費を超過する場合の超過額(臨時一般財 源等振替) 【注意点】①条例で定められている施設等の使用料について計上し,普通 財産及び物品等を行政目的に支障のない範囲で貸し付ける 場合は,「財産収入」に計上する。 ②保育所使用料の過年度分,公営住宅使用料の滞納分について は,収支時期がずれたものとしてとらえて経常特定財源とし て取り扱う。

(11)

歳 入 区 分 注 意 事 項 等 ③保育所使用料は,次のとおり分別して計上する。 ④職員住宅の賃貸料は,「財産収入」に計上する。 ⑤授業料,保育所使用料,住宅使用料等に係る収入について, 充当原則に従った充当をして更に余裕がある場合には当該 事務に係る人件費の財源として充当する。 16 手数料 (1) 法定受託事務に係るもの (2) 自治事務に係るもの 【原 則】経常特定財源 (例)「法定受託事務に係るもの」 戸籍手数料,臨時運行許可手数料 「自治事務に係るもの」 税務証明手数料,住民票等の交付手数料,諸証明手数料 督促手数料,鳥獣飼養許可手数料 【例 外】①臨時特定財源となるもの ・建設事業又はその他の臨時的経費の特定財源として収入さ れるもの ②臨時一般財源となるもの ・その収入が必要経費を超過する場合の超過額(臨時一般財 源等振替) 【注意点】①一般的に手数料は経常的収入として取り扱う(災害時の罹災 証明書発行手数料も経常的収入として取り扱う。) ②各種検査,検診,監視手数料及び狂犬病予防手数料に係る収 入については,充当原則に従った充当をしてさらに余裕があ る場合には当該事務に係る人件費の財源として充当するこ とができるが,その他の手数料については,直接人件費に充 当することはせず,臨時一般財源等振替をする。 (例)戸籍手数料のまま直接人件費に充当することはできない ので,歳入振替の後,一般財源等として充当する。 17 国庫支出金 (1) 生活保護費負担金 (2) 児童保護費等負担金 (3) 障害者自立支援 【分 類】国県支出金等一覧表を参考に分類する。 (例)①臨時特定財源となるもの ・建設事業又はその他の臨時的経費の特定財源として収入 されるもの(市町村道整備事業費補助金,公立学校施設 ・当該団体が設置している保育所の保育児童分 →「保育所使用料」 ・当該団体以外のものが設置している保育所の措置児童分 →「分担金及び負担金」の「(3)その他」 ・他団体から委託を受けた措置児童分に係る委託団体からの委託費 →「分担金及び負担金」の「(1)同級他団体からのもの」

(12)

歳 入 区 分 注 意 事 項 等 給付費等負担金 (4) 児童手当等交付金 (5) 公立高等学校授業料 不徴収交付金 (6) 普通建設事業費支出金 (7) 災害復旧事業費支出金 (8) 失業対策事業費支出金 (9) 委託金 ① 普通建設事業 ② 災害復旧事業 ③ その他 (10) 財政補給金 (11) 社会資本整備総合交付金 (12) 特定防衛施設周辺 整備調整交付金 (13) 電源立地地域対策交付金 (14) 地方創生関係交付金 (15) 東日本大震災復興交付金 (16) その他 整備費補助金,公共土木施設災害復旧事業国庫負担金等) ②臨時一般財源となるもの ・電源立地地域対策交付金,地域活力基盤創造交付金 ・災害復旧事業の施越事業に係るもの ・伝染病対策に係る補助金等で過年度の精算に係る額(た だし,生活保護費国庫負担金,児童保護措置費国庫負担 金のように毎年度同じように繰り返し精算されるもの は除く。) ・その他,その充当すべき経費を超えて収入されたもの ③経常特定財源となるもの ・要保護及び準要保護児童生徒就学援助費国庫補助金,要 保護及び準要保護児童生徒医療費国庫補助金,要保護及 び準要保護児童生徒給食費国庫補助金,文化財保護事務 費交付金,生活保護費国庫(県)負担金,児童保護費国 庫(県)負担金,身体障害者保護費負担金,障害者自立 支援給付費負担金,障害者医療費負担金,日雇健康保険 事務取扱費交付金,国民年金事務取扱費交付金,外国人 登録事務費委託金 ・過年度精算に係る額のうち,毎年度同じように繰り返し 精算されるもの 【注意点】①普通建設事業支出金,災害復旧事業支出金については,ほと んどが臨時特定財源であり,それ以外については,「国県支 出金等一覧表」を参考にする。 ②過年度の精算に係る額については,制度的に毎年度精算が予 定されている国庫負担金は経常特定財源に,それ以外は臨時 一般財源振り替えに区分される。 18 国有提供施設等所在市町村助成交付金 【分 類】経常一般財源 19 都道府県支出金 (1) 国庫財源を伴うもの ① 児童保護費等負担金 ② 障害者自立支援給付費等負担金 ③ 児童手当等交付金 ④ 普通建設事業費支出金 ⑤ 災害復旧事業費支出金 【分 類】国県支出金等一覧表を参考に分類する。 (例)①臨時特定財源となるもの ・建設事業又はその他の臨時的経費の特定財源として収入 されるもの(農業農村整備事業補助,農地農業用施設災 害復旧事業補助等) ②臨時一般財源となるもの ・電源立地地域対策交付金,石油貯蔵施設立地対策等交付

(13)

歳 入 区 分 注 意 事 項 等 (イ)災害復旧事業 (ウ)その他 ⑦ 電源立地地域対策交付金 ⑧ 石油貯蔵施設立地対策等交付金 ⑨ その他 (2) 都道府県費のみのもの ① 普通建設事業費支出金 ② 災害復旧事業費支出金 ③ その他 ・伝染病対策に係る補助金等で過年度の精算に係る額(た だし,毎年度同じように繰り返し精算されるものを除 く。) ・その他,その充当すべき経費を超えて収入されたもの ③経常特定財源となるもの ・結核予防費補助金,予防接種対策費補助金(大流行に対 するものを除く。),農業委員会費補助金(特別事業費補 助金を除く。),人口動態調査委託金,道府県民税徴収交 付金,選挙常時啓発費補助金 ・過年度精算に係る額のうち,毎年度同じように繰り返し 精算されるもの 【注意点】①国庫支出金として都道府県の予算に計上された上,交付され, 又は国庫補助金に加えて国の法令に基づく都道府県の補助負 担分として交付されたものについては,「(1)国庫財源を伴う もの」に,都道府県において定率又は定額以上に追加した額, 都道府県から単独で補助又は交付された額については,「(2) 都道府県費のみのもの」に計上する。 ②普通建設事業支出金,災害復旧事業支出金については,ほと んどが臨時特定財源であり,それ以外については,「国県支出 金等一覧表」を参考にする。 ③過年度の精算に係る額については,制度的に毎年度精算が予 定されているものについては経常特定財源に,それ以外は臨 時一般財源に区分される。 ④通常は経常的収入とされる運営費補助金等において投資的経 費(例えば,1件 100 万円以上の備品を購入した場合等)に 充当する場合は,当該収入を臨時的収入と扱う場合がある。 ((例)老人デイサービス運営事業により,リフトバスを購入 した場合等) 20 財産収入 (1) 財産運用収入 (2) 財産売払収入 ① 土地建物 ② 立竹木 ③ その他 【分 類】以下の基準を参考にして分類する。 (例)①臨時特定財源となるもの ・財政調整基金,土地開発基金,図書購入基金等の基金運 用収入(条例により運用益を一般財源化する旨の規定の あるものを除く。) ・財産の売却代金のうち,当該財産と代替的に取得される 財産等の取得に要する経費の財源に充てられるもの及 び売却目的が具体的事業に特定されている収入 ②臨時一般財源となるもの

(14)

歳 入 区 分 注 意 事 項 等 ・土地,建物,立木,生産物の売払収入(ただし,常時生 産される生産物に係るもの及び伐採計画に基づく立木 等経常的収入となるもの,特定財源となる収入を除く。) ・株式配当金 ・特定財源として取り扱うもののうち,その充当すべき経 費を超えて充当されたもの ③経常一般財源となるもの ・土地,建物等普通財産の貸付収入 ・立木,生産物の売払収入のうち,常時生産される生産物 に係るもの及び伐採計画に基づくもの ・教職員住宅貸付料(共済資金償還済又は借りていないも の) 【注意点】①行政財産の使用料等との分類については,概ね以下のとおり である。 ②基金運用収入の充当については,特定の目的のために財産を 維持し,又は資金を積み立てるために設けられる基金(例: 財政調整基金,特定目的基金)の場合は「積立金」に,定額 の資金を運用するための基金(例:土地開発基金)の場合に は,「繰出金」に充当する。(積立基金と定額運用基金の分類 は基金条例による。) 21 寄附金 【分 類】①指定寄附金(寄附目的が特定されているもの) ・・臨時特定財源 ②非指定寄附金(寄附目的が特定されていないもの又は総称的 な経費の財源となるもの)・・臨時一般財源 22 繰入金 【分 類】①財政調整基金及び減債基金の取崩額並びにその使途目的が抽 象的又は総称的な経費の財源となるもの・・臨時一般財源 (事業会計からの繰入金も臨時一般財源) ②上記以外のもの・・臨時特定財源 23 繰越金 【分 類】①純繰越金・・臨時一般財源 行政財産及び公の施設の利用に係る収入→「使用料」 地方公共団体が有する普通財産に係る収入→「財産収入」 転貸料等財産の所有,管理が地方公共団体に属さない収入 →「諸収入」

(15)

歳 入 区 分 注 意 事 項 等 24 諸収入 (1) 延滞金,加算金及び過料 (2) 預金利子 (3) 公営企業貸付金元利収入 (4) 貸付金元利収入 (5) 受託事業収入 ① 同級他団体からのもの ② 民間からのもの (6) 収益事業収入 (7) 雑入 ① 一部事務組合配分金 ② 新エネルギー・産業技術 総合開発機構からのもの ③ その他 【分 類】(1)延滞金,加算金及び過料・・臨時一般財源 (2)預金利子・・経常一般財源 (3) 公営企業貸付金元利収入,(4)貸付金元利収入 ・臨時的な貸付金の元利収入・・臨時特定財源 ・経常的な貸付金の元利収入・・経常特定財源 (5)受託事業収入・・臨時特定財源 (6)収益事業収入・・臨時一般財源 (7)雑入・・原則は臨時特定財源となる。 (例)①臨時的収入となるもの ・違約金 ・共済等分配金 ・物品亡夫弁償金 ・古紙等廃品回収売払収入 ・看護学校等実習生謝金 ・共済等解約返戻金 ・自動車事故賠償金,火災保険料,雇用保険料 ・農業者年金相談サービス業務委託料 ・農地流動化助成交付金業務委託金 ・児童手当・福祉手当等返還金 ・市町村広報紙(誌),地図,記念誌等頒布代 ・不在者投票交付金(福祉施設等) ・森林国営保険手数料 ・コミュニティ助成事業 ・農業理解促進事業 ・車両標識弁償金 ・生命保険料,郵便簡易保険料等取扱い事務手数料 ・市町村関係選挙供託金没収金 ・教職員住宅貸付料(共済資金償還中のもの) ②経常的収入となるもの ・保育所保育士等職員等給食費 ・国民年金印紙売り捌き手数料 ・職員共済組合健康管理対策助成金 ・農業者年金業務委託金 ・簡易郵便局業務取扱手数料 ・交通災害共済事務取扱事務交付金 ・コピー機複写代 ・私用電話料

(16)

歳 入 区 分 注 意 事 項 等 【注意点】①諸収入については,預金利子,経常的な貸付金の元利収入, 雑入に属する収入のうち経常的なものを除いて一般的には 臨時的収入であり,また,その収入額が必要経費を超える場 合又は使途の特定されない収入額及び収益事業収入額を除 いて一般的には特定財源である。 ②過年度に属する収入はそれぞれの科目に分別して計上する。

(17)

第2節 臨時的経費充当一覧表の作成 本節においては,臨時的経費充当一覧表の作成方法について説明するほか,臨時的経費充当一覧表 の作成に当たり必要となる分類(経常的経費と臨時的経費),臨時的経費充当一覧表作成の注意事項 についても触れる。 1 臨時的経費充当一覧表の目的 臨時的経費充当一覧表は,「歳出額のうち臨時的経費として支出した目的別,性質別経費の充当 状況表(投資的経費を除く)」のことであり,その目的は概ね次の点にあると考えられる。 ① 臨時的経費充当一覧表は,財源充当表と同様決算統計調査表の基礎となるものであり,歳 出分類の一つとして調査表(14表)に反映されるものであること。 ② 臨時的経費充当一覧表は,投資的経費以外の臨時的な歳出を整理するものであり,経常的 経費と臨時的経費を分類することによって,財政構造の弾力性を計る指標(経常収支比率) に反映するものであること。 2 臨時的経費充当一覧表の様式と記入方法 臨時的経費充当一覧表は投資的経費を除く地方公共団体の歳出について,各款ごとに歳出の性質 的区分を整理するものであり,その様式はその状況を一覧できるようになっている。記入方法は, 次のとおりである。 (1) 歳出の目的別区分(議会費,総務費・・・・・・,諸支出金)ごとに臨時的経費として支出 したものについて,その内容を「説明事項」欄に簡潔に記入する。団体によっては,支出伝票 ごとに詳細に記入しているところも見受けられるが,同じ内容の支出については,なるべく1 行にまとめて計上するようにすること。 (2) 「臨時的経費の区分コード」欄には,次ページ以降の別表「臨時的経費の区分コード表」に 掲載されているコード番号を記入する。「臨時的経費の区分コード表」は,地方財政状況調査 作成要領における臨時的経費の区分と対応している。 ① それぞれの経費について,歳出の性質別区分ごとに分類し,その合計を「計」欄に記入する。 ② 臨時的経費に計上したもののうち,国県支出金等一覧表に掲載されている事業については,「説 明事項」欄の文頭にその該当ページ又は印をつけること。 ③ 臨時的経費充当一覧表と決算統計調査表との突合箇所は次のとおりである。 臨時的経費充当一覧表の該当箇所 調査表との突合箇所 ① 表頭「1 人件費」の合計 =「14表」01行02列+03列 (人件費のうち臨時的なもの) ② 表頭「2 物件費」の合計 =「14表」03行02列+03列 (物件費のうち臨時的なもの) ③ 表頭「3 維持補修費」の合計 =「14表」04行02列+03列 (維持補修費のうち臨時的なもの) ④ 表頭「4 扶助費」の合計 =「14表」05行02列+03列 (扶助費のうち臨時的なもの) ⑤ 表頭「5 補助費等」の合計 =「14表」06行02列+03列 (補助費等のうち臨時的なもの) ⑥ 表頭「6 公債費」の合計 =「14表」09行02列+03列 (公債費のうち臨時的なもの) ⑦ 表頭「7 積立金」の合計 =「14表」13行02列+03列 (積立金のうち臨時的なもの) ⑧ 表頭「8 投資及び出資金・貸付金」の合計 =「14表」14行02列+03列 (投資及び出資金・貸付金のうち臨時的なもの) ⑨ 表頭「9 繰出金」の合計 =「14表」15行02列+03列

(18)

3 臨時的経費と経常的経費 臨時的経費充当一覧表は,臨時的経費のみを取り上げて整理した表形式となっているが,ここで 経費の性質について臨時的経費と経常的経費に分類する必要が生じてくる。 臨時的経費と経常的経費は,次のとおり定義することができる。 臨時的経費・・・一時的,偶発的な行政需要に対応して支出される経費及び支出の方法に規則性 のない経費 経常的経費・・・年々持続して固定的に支出される経費 臨時的経費と経常的経費は,歳入における臨時的収入と経常的収入に対応する概念であって,財 政構造の健全を判断する場合の基本的な素材となるものである。この経費の経常,臨時を区分する 意義は,それを賄う財源と関連せしめる点にあり,それは「経常的な支出は経常的な収入をもって 充てる」という,いわゆる経費充当の原則からきている。 経常,臨時の経費区分の方法は,概ね次に掲げるような経費を臨時的経費とし,その他の経費を 経常的経費としており,決算統計上の分類もこの方法によっている。 (1) 臨時的経費 臨時的経費とは,前述したとおり,突発的ないし一時的な行政需要に対する経費又は支出の 形態に規則性のない経費であって,財政の変動に応じて支出を調節することが比較的容易な経 費である。決算統計作成要領においては,次の2つの点から臨時的経費に区分されるものが列 挙されている。 【臨時的経費の根拠】 ① 経費の科目により臨時的経費に区分されているもの ② 経費の性質により臨時的経費に区分されているもの コード 区 分 ア ◎経費の科目により,臨時的経費に区分されるもの ア-1 ○人件費のうちの災害補償費(地方公務員災害補償基金負担金を除く。) ア-2 ○補償金,欠損補塡金,繰上充用金,賠償金,償還金(地方債に係るものを除く。), 小切手支払未済償還金 ア-3 ○積立金,投資及び出資金,繰出金 (注)繰出金のうち次のものについては,経常的経費に区分される。 ・国民健康保険事業会計(事業勘定)に対する保険基盤安定制度に基づく繰 出金 ・後期高齢者医療事業会計及び介護保険事業会計に対する法令等の規定に基 づく繰出金 ・法非適用の公営企業に対する繰出基準に基づく繰出金(建設事業費に係る ものを除く。) ア-4 ○貸付金のうち,法令等の規定に基づき制度化されたもので,年度を超え数年度 にわたり継続的に支出される等経常的に支出される貸付金以外のもの ア-5 ○ 公債費のうち転貸債及び繰上償還に係るもの

(19)

コード 区 分 イ ◎経費の性質により,臨時的経費に区分されるもの イ-1 ○行政整理,勧奨による退職に要した退職手当(自己都合退職・死亡退職は除く。) イ-2 ○特別職(教育長を含む。)に対する退職手当 イ-3 ○選挙の執行に要した経費(常時啓発及び選挙人名簿調製のための経費を除く。) イ-4 ○各種センサス,国土調査,新市町村建設計画策定のための調査等,特に大規模 な統計調査のための経費 イ-5 イ-5-2 ○災害対策関係経費 ○工場誘致関係経費 イ-6 ○国体開催,行幸啓,合併記念行事等の大規模な記念行事及び全国的会議等の開 催等に要する経費 イ-7 ○伝染病の流行によって要した対策費 イ-8 ○大規模な事務改善に要する経費 イ-9 ○人口急増等,一時的現象に伴い必要とした経費 イ-10 ○補助費等のうち,法令等の規定に基づいて毎年度継続して支出されるもの,国 庫支出金を伴うもので毎年度継続して支出されるもの及び長期間設置されてい る公共団体等に対する負担金並びに補助金及び交付金として支出される以外の もの (注)法適用の公営企業に対する繰出金も「補助費等のうち,法令等の規定に基 づいて毎年度継続して支出されるもの」に含まれる。ただし, ・上水道事業の消火栓に要する経費(建設改良に要する経費に限る。) ・交通事業の都市高速鉄道建設費に要する経費 ・病院事業の建設改良に要する経費(建設改良費に限る。) ・簡易水道事業の建設改良に要する経費(建設事業費に係るものに限る。)に ついては,臨時的経費として区分されること。 イ-11 ○ 以上のほか,単年度又は短期間に限って要した経費 (2) 経常的経費 経常的経費とは,年々経常的に支出される経費をいい,団体が行政活動を行うために必要な 一種の固定的経費である。決算統計上はその経費の科目,性質により臨時的経費を示し,その 他の経費を経常的経費として区分することとしている。 一般財源によって賄われる経常的経費の増大は,財政構造を悪化せしめる危険性をはらんで いる。しかし,行政サービスに直接関係ある職員を極端に削減することは,その目的とする行 政活動そのものに支障をきたすこととなる。したがって,経常的経費が尐ないことが望ましい が,その削減に当たっては住民サービスを極力低下させないような方法で行うべきである。 4 作成上の注意事項 3において,臨時的経費と経常的経費の分類について述べたところであるが,ここでは,両者を 区分する際の注意事項等について説明する。 (1) 一般的注意事項 臨時的経費については,臨時的経費の区分コード表に従って,該当する経費を臨時的経費充当 一覧表に計上し,それ以外の経費については全て経常的経費として調査表にしていけばよい。 しかし,臨時的経費においてしばしば問題となるのが,臨時的経費の区分コード表ではイ-11 「以上のほか,単年度又は短期間の年度に限って要した経費」のとらえ方である。 「短期間の年度に限って要した経費」でいう「短期間」の目安は,「5年」とする。なお,「単

(20)

年度又は短期間の年度に限って要した経費」であっても,時限的なものであっても,法令その他 により制度化されたものについては,この限りではなく経常扱いとする。(国 FAQ H16 項番 156) 一般的に,歳出の臨時・経常という性質は,当該歳出の財源となる歳入の臨時・経常という性 質に対応するので,当該歳出に充当される財源の性質から歳出の性質を区分する方法も考えられ る。しかし,歳入歳出の臨時・経常の性質は必ずしも対応するわけではなく,臨時的収入に区分 される歳入であっても経常的経費に充当される場合がありうることに注意する必要がある。 上記の点も含め,臨時的経費を考える際の基準を例示してみると次の点を挙げることができる。 ・毎年支出されている経費でないこと。 ・財源の変動等に応じて支出を調整することも比較的容易である経費であること。 ・当該経費に充当される収入の性質が臨時的収入であること。(例:ソフト事業のうち国県の 臨時的な補助事業となるもの等) ・当該団体の特殊事情により支出する経費(他団体にはない経費)であること。 (2) 調査表に大きく反映されるもの 臨時的経費充当一覧表の数値は決算統計調査表14表「性質別経費の状況」に反映されること になるが,調査表において特に反映される項目については注意する必要がある。 ア 人件費に計上されているもの 人件費のうち臨時的なものは, ・災害補償費 ・行政整理,勧奨による退職,特別職(教育長を含む。)に係る退職金 ・選挙の執行に要した経費(常時啓発及び選挙人名簿調製のための経費を除く。) ・臨時的な事業に係る時間外勤務手当等(災害台風時の待機の時間外手当,人事異動で増 員となった場合などは経常的経費) が挙げられ,それ以外については原則として認めないこととされているので十分注意を要する。 イ 維持補修費に計上されているもの ・災害によるもの ・外部的要因によるもの(ガス管等の移設によるもの) などの緊急突発的なものしか認めないこととされている。通常,維持補修費は経常的経費であ るので,臨時的経費として維持補修費を計上する場合には十分注意を要する。 ウ 公債費に計上されているもの ・転貸債及び繰上償還に係るもの のみとされている。 なお,地域総合整備資金貸付事業債に係る償還金は転貸債の償還額ではあるが,経常的な公 債費として取り扱う。(33表~転貸債償還額,14表~経常的な公債費) エ 繰出金,補助金等に計上されているもののうち,公営企業に対するもの 繰出基準に基づくものは,投資的経費に係る分を除き経常に区分されるため, ・投資的経費に係るものであること ・繰出基準を超えるものであること が条件となる。地方公営企業繰出金に関する総務省副大臣通知を参考に計上する必要がある。 オ 繰出金のうち,国民健康保険事業会計に対するもの 国保会計に対する繰出金について,臨時的経費として区分されるものは, ・助産費分

(21)

(3) 備品の取扱いについて 備品購入の費用を臨時的経費とすることができるかについては,団体によってその対応が分か れているところであるが原則として次のように区分することができる。 ア 施設の建設等に伴う初年度弁費については,臨時的経費に計上して差し支えない。ただし, 1件が 100 万円以上の備品購入費は普通建設事業費となることに注意する必要がある。 イ 単なる備品の更新については,経常扱いとするものとされている。(過去の質疑応答) ウ その他,当該備品購入費を臨時的経費とする場合には,臨時的なものであることの理由を検 討する必要がある。 (4) 研修,視察等の経費について 現在,どの団体においても,職員の研修や議員,委員及び職員の視察等は毎年行われているよ うな状況であり,これらを臨時的経費として計上する際には,その理由付けを検討する必要があ る。遠方の研修,視察が必ずしも臨時的経費とは限らないと思われる。 (5) 各種会合の食糧費的経費について 各種会合の食糧的経費を臨時的経費として計上している団体も見受けられるが,通常,予算の うちでも経常的なものとして需用費(食糧費)から支出しているものが多いので,臨時的経費と して計上しているものについては再考する必要がある。一般的に経常的経費であると思われる。 (6) 事務調査等の経費について 団体で実施する調査の中には毎年行われているものもあり,これらの経費も含めて毎年臨時的 経費充当一覧表に計上している団体も見受けられる。毎年実施される調査費用は経常的経費に属 すると思われるので,適正に区分する必要がある。 (7) 福祉関係等の単独ソフト事業について 福祉関係をはじめとする単独ソフト事業については,経常的に実施されるケースが多く,その 経費の計上には注意する必要がある。国県支出金等一覧表を見ても福祉関係の補助事業について は,経常的経費となるものも多いので,これらを参考にしながら判断するのも一つの方法ではな いかと思われる。財源の変動等に応じて支出を調整することができるかどうかも1つの基準とな る。 5 第2節のまとめ 以上,臨時的経費充当一覧表の計上方法,臨時的経費と経常的経費の区分及び臨時的経費の計上 における注意事項について説明したが,臨時的経費の区分については,その概略は示されているも のの具体的な経費の分類については,各団体において,地域性や政策の特殊性があるため,個々の 経費を完全に整理することは困難である。 しかしながら,臨時的経費充当一覧表の数値は調査表及び経常収支比率の数値に反映されるもの であるので,団体の財政状況を的確に把握するためにも,臨時的経費の定義を念頭において個々の 経費を適正に分類していく必要がある。特に臨時的経費一覧表を作成するにおいては,次の点に注 意していただきたいと思う。 ○決算統計においては,臨時的経費に属するものは列挙されており,それ以外の経費は経常的経 費とする。 ○臨時的経費は,経費の科目及び性質により区分されている。(臨時的経費の区分コード表) ○臨時的経費として計上する際には,一般的に経常的経費とされている経費や同じ経費であって も経常,臨時に区分されるものに特に注意する。 ・人件費,維持補修費,公債費の臨時的経費 ・公営企業,国保会計に対する経費の区分

(22)

臨時的経費として各団体で計上されているもの 抜粋 旅 費 需用費 報償費 修繕費 備品購入費 補助費 負担金,補償費 福祉関係費 研修旅費 各種落成式食糧費 各 種団 体退 職報償 費 台風・災害によるも の 備品更新経費 紙おむつ支給 地 方公 務員 災害補 償基金負担金 長寿祝金(100 歳, 90 歳,80 歳) 広報安全対策旅費 備品新規購入経費 (一件 100 万円以 上) 家庭ごみ減量化 赴任旅費 民 生委 員退 職報奨 金 ゴミ置き場設置 特 別職 に係 る退職 手当組合負担金 敬老会 要請活動旅費 要請活動関係 白あり対策 敬老の日 消 防団 員出 動費用 弁償(災害復旧,行 方 不明 捜索 に係る もの) 情報公開推進経費 各種奨励金 精算返納金,税過年 度還付 消 防団 員に 対する 公務災害補償費 結婚祝金 町勢要覧 出産祝金 市町村統計冊子 シルバー人材センター 県 退職 手当 組合特 別 負担 金( 勧奨退 職) 火災見舞金 観光パンフレット 団体運営補助金 金婚式 各種印刷物 インフルエンザ流行に伴 う予防検診,予防接 種謝金 町報郵送料 県 退職 手当 組合特 別 負担 金( 定年退 職,死亡) 市 町村 振興 総合計 画 (イベント ※1) 国保会計繰出金(財 政安定化支援事業) 職 員死 亡等 による 臨時職員賃金 産業フェア 職員派遣・人事交流 負担金 交通安全フェア 国保会計繰出金(人 件費に係るもの) 教 科書 切替 に伴う 教師用指導書等 夏祭り 特産品PR 国保会計繰出金(出 産一時金) 各種イベント ( 市町 村単 独補助 事業 ※1) 様々な名称あり 外国との交流事業 農政・漁業関係 代替バス関係

(23)

<注意事項> ※1 イベント及び市町村単独事業は,通常5年以上継続されている(又は制度上見込まれている)事業は,経常扱いとする。また,合併団体におい て,旧市町村で行われていたイベント及び市町村単独事業についても旧団体から通算して5年以上継続されている事業は,経常扱いとする。 ※2 外国との交流事業のうち,ALTは原則経常 ※3 「災害援護資金貸付金」,「地域総合整備資金貸付金」,「住宅新築資金貸付金」,「年金積立金還元融資貸付金」は,いずれも経常とする。 ※4 消防操法大会経費は,県大会以上の経費を臨時とする。 ※5 大規模な事務改善に要する経費(例えば,後期高齢者制度や裁判員制度導入に伴うシステムの改修)として電算等システム開発に係るものは臨 時,パソコン機器,ソフト購入及びシステム更新に係るものは経常とする。

参照

関連したドキュメント

また自分で育てようとした母親達にとっても、女性が働く職場が限られていた当時の

第二の,当該職員の雇用および勤務条件が十分に保障されること,に関わって

c マルチ レスポンス(多項目選択質問)集計 勤労者本人が自分の定年退職にそなえて行うべきも

ⅴ)行使することにより又は当社に取得されることにより、普通株式1株当たりの新株予約権の払

ⅴ)行使することにより又は当社に取得されることにより、普通株式1株当たりの新株予約権の払

ⅴ)行使することにより又は当社に取得されることにより、普通株式1株当たりの新株予約権の払

ⅴ)行使することにより又は当社に取得されることにより、普通株式1株当たりの新株予約権の払

ⅴ)行使することにより又は当社に取得されることにより、普通株式1株当たりの新株予約権の払