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(1)

中堅・新興企業への積極的な投資を再開、3年後に経常利益64億円を見込む

株価: 18円(2月25日)

妥当レンジ(1年) 16円-35円 上場来高値:1040円/安値:4円

時価総額:

38.9

億円 4年間の市況低迷を投資チャンスと見て成長支援投資を積極化

発行済株式数 2億1582万株 潜在株式込み 3億5982万株 連予EPS(10/3期) 0.04円 連予EPS(11/3期) 3.61円

(潜在株式込みベース)

PER(10/3期) 450倍 PER(11/3期) 5.0倍 BPS(10/3期3Q)11.8円(実績)

PBR(10/3期3Q) 1.53倍

(単位:100万円) 売上高 YOY 営業利益 YOY 経常利益 YOY 当期利益 YOY EPS

08年3月期 17,084 -29.8% -3,267 na -3,339 na -4,331 na -20.9

09年3月期 2,302 -86.5% -1,097 na -1,087 na -2,616 na -12.5

10年3月期(予) 2,800 21.6% 500 na 530 na 10 na 0.0

11年3月期(予) 15,000 435.7% 1,300 160.0% 1,300 145.3% 1,300 130倍 3.6

■ 要約(Executive Summary)

老舗の漁網会社ヒラボウが2001年に投資事業会社に業態を転換。BSLに社名を 変え国内外でプレIPO企業への出資を行うなど事業規模の拡大を図り企業価値を 高めた結果、時価総額が05年3月期末において538億円となり、業態転換による一 定の成果が表れました。ただ、2006年のライブドア事件を契機に新興市場の環境 が悪化。マクロ景気の悪化などによるビジネスの停滞から投資事業の見直しを行い 09年3月期まで3期間にわたり倒産・赤字の続いた投資先企業の売却を進め縮小均 衡を図ってきました。その結果、07年3月期から09年3月期にかけて3期連続の大幅 な赤字を計上するに至りましたが、ここに来てようやく市場全般に回復の兆しが見 えてきたことから積極的な投資を再開。そのために約50億円の資金調達を行い、投 資資金を確保しながら次の成長を目指す新たな中期計画を作成。2013年3月期の 経常利益64億円という高い目標を掲げて積極的な投資事業の再構築と拡大を図る こととなりました。今期の業績も期初計画の収支トントンの計画から一気に経常利 益5.3億円に上方修正するなど再度の成長の芽が出始めています。株式の希薄化 につながる総額2.45億株ものエクイティファイナンス(本日付で1億株分は消却を発 表)を実施し、その資金を用いて他の上場企業に出資し再生を図るという投資はす でに3社の潜在的な成長余力のある中堅、小型上場企業に対して昨年の秋からス タートしていますが、その成否はまだ見えにくい状況です。来期において同社は年 間20社程度の企業に累計で130億円規模の成長支援投資を行う計画ですが、株価 の上昇には投資した先の企業価値が上がり、株式の権利行使や転換が実現して 同社にキャピタルゲインがもたらされることが必要です。前提となる株式相場とりわ け新興市場の動向はまだ本格的な回復傾向を見出せない中にありますが、徐々に 上向きの兆しが見えつつありますので同社への評価も今後高まりを見せるものと期 待されます。

■ 株価評価 (Valuation)

投資先企業の売却等で大幅な赤字を3期連続で計上。この間の赤字累計は106 億円となり業績の悪化による継続の疑義もつくに至りましたが、その結果株価は昨 年3月に4円という上場来の安値を付けてしまいました。その後は再生の道筋が示さ れ、資金調達も再開し始めたことから昨年9月には27円まで戻り、12月には継続の 疑義も取れました。大幅な希薄化を伴うファイナンスを実施することとなり、その後 の株価の頭は抑えられていますが、収益の黒字化が見えてきたことにより下値も限 定的になってきました。同社の強みでもある提携先のグローバルネットワークの活 用で事業チャンスが拡大しており、今後時価総額100億円以下の上場企業千数百 社の中から絞り込まれた小型上場企業への投資が成果として示されれば同社への 見直しも始まるものと期待されます。中期計画の達成を前提にした場合の3年間の 時価総額の目標水準は希薄化後において300億円程度が期待されます。

キャッシュフロー(10/3期3Q)

営業CF 422(百万円)

投資CF 51(百万円)

フリーCF 473(百万円)

財務CF 486(百万円)

減価償却費(10 /3期3Q) 12(百万円)

粗利率(10/3期3Q) 20.6%

企業概要 設立:1918年3月 上場:1949年5月

株主数:16,787名(09/9期末)

従業員数:51名(09/9末連結)

代表取締役会長:竹井博康

(2)

魚網の老舗企業であったヒラボウが現会長である竹井博康氏の下、2001年に投 資会社BSLとして生まれ変わり、IT系ベンチャー企業の台頭を主たる要因として新 興市場の発展が見られる中で、IT業界とは違う様々な分野のベンチャー企業への 投資によって成果を上げ、存在感を着実に高めて参りました。その後のビジネス環 境はドラスチックな変化を遂げ、ITバブルの崩壊やライブドア事件、村上ファンド事 件による新興市場の衰退、更にはリーマンショックによる世界的な不況の嵐など投 資会社としての同社を取り巻く環境も変遷してきました。2006年10月には社名を「強 靭さ」、「活力」、「成長力」を象徴する樫の木に例えてOakキャピタルに変更。事業 を通じた付加価値の提供を中堅優良企業に対する投資と成長支援を通じ社会に貢 献することを経営理念に掲げ、国内外のプレIPO段階のベンチャー投資によって一 定の成果を収めて参りましたが、売上規模がピークとなった07年3月期以降は事業 構造の改革を優先し縮小均衡を図って参りました。その結果、07年3月期から09年3 月期までの3期間は大幅な赤字を計上。3期間の累計赤字額は105億71百万円に達 しました。なお、累損の計上により当面は税負担が軽くなる見通しです。

同社が2001年以降投資してきた40社余りの主な企業のうち多くは未上場企業で すが、中には京写、三光ソフラン(現状は未上場)、朝日インテック、テークスグルー プ(旧東京衡機)といった上場企業も含まれます。また、国内だけではなく台湾証券 取引所に上場するケー・レーザー・テクノロジーやシンガポール証券取引所に上場 するバイオセンサーズ・インターナショナルといった海外企業への投資も行ってきま した。これらの多くは既に売却をしてしまった先も多いですが、ユニークなところでは 銀製品の最高級ブランドであります仏クリストフル社の日本法人への投資や宮内庁 御用達の高級漆器販売の山田平安堂といったブランドのある企業へは現在も投資 を行っています。今後も国内外の優良ブランドへの投資実績を拡大させていく方針 です。このように同社は過去10年足らずの間に豊富な投資実績を持つに至ってい ますが、ここ4年ほどの間は新興市場を中心とした株式市場の環境や一昨年に見 られた世界的金融危機といった経済の状況を踏まえてやや投資を手控え縮小均衡 を図って参りましたが、その成果が表れ始めたことや株式相場が底打ちしゆるやか な上昇傾向が見られ始めたことから、ここに来て投資方針の転換を表明しています。

同社の投資方針の転換を象徴するシナリオが2010年度からの新たな中期3カ年 計画として本年2月8日付けで発表されました。今年度の黒字転換の達成に目途が ついてそれまでに出されていた2008年度からの中期計画を見直す形で2010年度か らの中期計画を発表したものです。最終年度の業績目標は売上高375億円、経常 利益64億円とその内容は大胆ですが、インベストメントバンキング事業をコアビジネ スとする同社の戦略が同業他社に先駆けて積極的な内容で示されたことに意義が あると考えられます。その達成の成否は単に同社だけの問題ではなく、中期計画に 同調した形で新たな成長のシナリオを描く優良投資先企業の発掘が不可欠です。

計画では、リスクの低いワラントの引受を増やしたり株式の保有期間を短くすると いったリスク管理の徹底を図る方針が示されています。当然外部環境の変化にも 対応しながら優良案件への投資業務やアドバイザリー業務を通じて高い目標をクリ アしていく構えです。

同社は昨年秋に米サイトライングループの株式取得、アパマンショップホールディ ングス(8889)への戦略的成長支援投資を行いましたが、本年1月にはECI(4567)、

ワールドロジ(9378)への投資を行うなど積極的な成長支援投資を既に再開してい ます。それぞれの投資先の成長戦略を支援する形で成長に必要な資金を提供しよ うという同社の事業モデルは金融機関からの資金調達が減少する中で、企業の活 力向上と株式市場の活性化に貢献するものと期待されます。投資を再開するに当 たり同社自らが転換社債やワラントの発行を行い、資金調達を行います。これに よって現状の発行済み株式2億1500万株余りはすべて権利行使や株式への転換 がなされた場合は大幅に希薄化し、一株当たりの利益は限定的なものとなります。

10年足らずで豊富な投資実績

成長支援投資を再開 2001年に投資事業開始

ヒラボウ(漁網) 1868年創業

BSL(投資) 2001年

Oakキャピタル(投資)2006年

【JASDAQ指数の推移】

1998.10 24.98

2000.2 130.74 5.2倍

2003.3 36.36

2006.1 142.87 3.9倍

2009.3 37.59

時価(2月25日) 50.36

【新中期計画の経常利益目標】

前期経常利益 ▲10.9億円

今期予想経常利益 5.3億円 黒字化達成 来期予想経常利益 13億円 さ来期予想経常利益45億円 3年後予想経常利益64億円 今期比12倍 新・中期経営計画を発表

(3)

一昨年の世界金融危機以降、IPO市場がピークの10分の1に縮小する中で企業 統合や上場廃止企業の増加もあって国内の株式市場に上場する企業の数は3900 社以上から3740社余りに減少し、時価総額も東証全体やJASDAQ市場が2007年 のピークから半分程度にまで縮小するなど日本経済の柱とも言える株式市場が停 滞を余儀なくされている姿が読み取れます。同社はこうした状況を冷静に分析し、

そこに投資のチャンスを見出そうとしています。同社のインベストメントバンキング事 業は非上場企業への投資、上場企業への投資、IPO投資といった3つに分類され ていますが、今回の中期計画では投資部門の重点を日本の上場企業(新興上場企 業・中小型上場企業)に置いています。それは多くの上場企業が潜在事業価値と比 べて時価総額が割安に放置されており、投資の好機と判断したためだとしています が、その中でも新興市場、中小型上場企業は公募増資・普通社債による資金調達 が著しく困難な状況にあり、同社はこうした企業のエクイティファイナンスを引き受け ることにより成長戦略を後押しする役割を担おうとしています。このため同社はこれ まで投資先候補の調査を精力的に進めてきました。グローバルな視点で眺めた時 に拡大するアジア経済の中にあって技術力に優れた日本企業が担う役割も大きく 成長の牽引役となると同社では期待しています。低迷する日本の株式市場には高 い技術力を備えたアジア新興国のお手本となる先進的な企業が存在し魅力的に見 られていることを同社は察知しているように感じられます。

資金調達が困難な時価総額の低い上場企業に対して再生支援、成長支援のた めの資金提供をエクイティファイナンス(株式・ワラント・CB)の引受を行うことで実 現し発行会社の財務状況を強固にすることで利益拡大に貢献することが同社の投 資手法です。新中期計画の初年度はワラント(新株予約権)の引受けの割合を高く 設定し、2年目以降は自社の資金力にあわせて株式あるいはCBの引受の割合を 高めていく計画です。ワラントの運用は原則として行使価格を市場価格が上回れば すぐに行使して短期で売却する方針で保有目的は純投資です。昨年10月以降、投 資した国内上場企業の第1号はアパマンショップHD(ヘラクレス8889・時価3000 円)で第三者割当増資(21533株、4644円、1億円)、新株予約権(77000株、

行使価格4902円、3.8億円)の合計投資額4.8億円を予定しています。ECI(セ ントレックス4567・時価25990円)は新株予約権(34500株、行使価格29000 円、10億円)の行使を1月29日に1800株分行っています。ワールドロジ(ヘラクレ ス9378・時価8550円)は新株予約権(48000株、行使価格8276円、4億円)を 発行し2月5日より行使期間に入っています。既に約20億円の投資計画が示され ていますが、実際の投資は今のところ約1億70百万円に留まっています。

2000年代に入って投資事業が盛んになり市場がベンチャーバブルの様相を示し ライブドアや村上ファンドの事件等によりマスコミによる様々なネガティブ報道がなさ れる中で多くのファンドや投資事業会社は淘汰されてきましたが、同社は東証2部 上場の独立系投資会社としてコンプライアンスを遵守し金融商品取引法の改正及 び証券取引所の新ルールの整備により資金調達方法が厳格化され、不適切な割 当先に対する規制や開示規則が強化される中で業務を公正かつ適正に行うことで 信頼獲得に努めてきました。海外の投資家との提携でエクイティファイナンスの引 受ができる幅広いネットワークを持っていることも同社の強みです。日本の株式市 場には銀行業を除いて中小ベンチャー企業への投資や融資を主たる業務として 行っている上場企業は20社余りありますが、現状においてそうした同業他社との 比較ではJAFCOやSBIホールディングスなどの大手ベンチャーキャピタルを除い た時価総額50億円以下の企業の中では健全な運営力をもった企業として評価さ れます。ただ、今後の評価には優良投資先の確保と投資実績が不可欠で、時価総 額規模を再びピーク時の水準(500億円規模)に近づけるためにはリスクを限定し ながら収益の向上を図ることが必要です。

上場企業投資に活路

国内上場企業3社に投資 東証上場の独立系投資会社

【投資対象と分類】

(1)非上場企業

ハンズ・オン経営で企業価値向上 を図る

(2)上場企業

第三者割当増資の引き受けで提 供資金が成長と収益向上に活用

(3)IPO企業

株式公開を目指す企業への資本 政策支援

【主な上場投資事業会社】

(時価総額50億円以下)

企業名(コード)時価総額(2月24日)

プリヴェ企業再生(4233)44億円 ジェイブリッジ(9318)15億円 バナーズ(3011)39億円 クロニクル(9822)18億円 ウェッジHD(2388)27億円 バーテックス(9816)14億円 フィンテックG(8789)42億円 同社(3113)39億円

(4)

①アパマンショップホールディングス(ヘラクレス8889) 行使価格:4902円 時価総額39.7億円 現状発行済み株式数135万9806株 潜在株式数50万7000株 同グループは全国約1000カ所に営業拠点を持ち、賃貸住宅の斡旋事業を展開。

2001年の上場以来2007年9月期までは増収増益基調を維持しピーク時の経常利益 は67億円となりましたが、その後はリーマンショックによる土地価格の下落から販売 用不動産事業部門で評価損を計上し、2008年9月期においては70億円もの大幅赤 字に転落してしまいました。その後積極的な経営改善に取り組んでおり、業績の改 善傾向が見られるようになってきました。こうした中で更なる改善を目指して同社は 資本政策面で支援することを目的に取引先企業と共同で投資を行うこととなりまし た。ただ負債規模が600億円以上もある企業の価値向上にはまだ課題が残ってお り、投資してからの株価は低落傾向にあります。時価は第三者割当増資の発行価 格(4644円)も新株予約権の行使価格(4902円)のいずれをも下回っており、時価 ベースの評価損は3600万円余りとなっております。今後、財務内容の更なる改善を 行うためのファイナンスも予定されており、投資による成果は見出しにくい状況です。

②ECI(セントレックス4567) 行使価格:29000円

時価総額53.2億円 現状発行済み株式数20万4500株 潜在株式数 3万2700株

医薬品の研究開発を行う創薬事業及び創薬関連事業、バイオ関連製品の販売を 行う創薬ツール供給事業、健康食品卸事業を行う東京大学発のバイオベンチャー ECI(旧エフェクター細胞研究所)は膨大な研究開発投資の必要から2005年の上場 後、継続的に赤字が続いており、株価も上場時の公募価格38万円に対して2008年 1月の安値6240円まで大幅な値下がりを見せましたが時価は26000円前後となって おります。同社は癌治療薬ECI301と細胞動態解析装置TAXIScan-FLへの評価 により単独で新株予約権にて投資を行うこととなりました。株価は新株予約権の払 い込み後に権利行使価格29000円を上回ったことがあり1800株、5220万円の行使 がなされましたが、現状はその水準を下回っております。

③ワールド・ロジ(ヘラクレス9378) 行使価格:8276円

時価総額5.1億円 現状発行済み株式数5万9698株 潜在株式数 4万8000株

基幹事業であるノンアセット型3PL(顧客の物流業務の一括請負サービス)事業や 物流及び通販サイトの運営に関するコンサルティング等の事業を展開。ピーク時の 経常利益は06年6月期の9.4億円。強固な財務基盤の確立を目指し多角化分野の 売却を含めた構造改革を推進。新物流サービスの提供を積極化させるための成長 支援投資と位置付けて新株引受権(払込み額は686万円)で4億円分を投資する予 定。潜在株の比率は比較的大きなものがありますが、2月4日の払い込み後に株価 は行使価格を上回り上昇傾向に入っています。潜在成長力と流動性の向上が背景 となっている可能性があります。

転換社債とワラントで資金調達

ワラントを消却し希薄化を緩和

(20円の株価の壁、突破に期待)

同社は昨年8月に発行した潜在株1億株(行使価格20円)の新株予約権に続き、昨 年10月に2011年4月5日を満期日とするユーロ円貨建転換社債9億5000万円(転換 価格20円)と2012年10月5日を行使期限とするユーロ新株予約権(潜在株1億株、

行使価格20円)を発行しました。これにより総額で約50億円の新規投資資金の調 達が可能となりました。ただ、これによる潜在株式数は2億4500万株にも及び 大幅な希薄化が生じることになります。このところの株価変動は15円から22円と なっていますが、20円台に乗せてもすぐに下落するといった動きが続いてきました。

こうした状況で同社は本日付で昨年8月に発行した新株予約権の消却をしました。

これによって希薄化がかなり緩和されるため壁となってきた行使価格20円どころの 株価の上値が軽くなることが期待されます。また、既に投資した3銘柄の株価が上 向くとなお一層注目を集めるものと想定されます。

直近投資先企業のプロフィール (国内企業)

企業名 現状評価

①アパマン(8889) × 潜在株比率 37.3%

②ECI(4567) 潜在株比率 16.0%

③ワールドロジ(9378) ○ 潜在株比率 80.4%

*潜在株比率

=潜在株式数/既発行株式数

(5)

同社の2010年3月期第3四半期累計の業績は売上高24億18百万円、営業利益4 億75百万円、経常利益4億93百万円、当期利益1億37百万円となり、前年同期の売 上高19億89百万円、営業利益8億75百万円の赤字、経常利益8億7百万円の赤字、

当期利益12億38百万円の赤字に対して大幅に好転しました。これはポートフォリオ の再編の一環であるキャドセンターやジーコミュニケーションのEXIT(投資回収)と 上場株式の売却によりものです。また本社経費の削減効果も図られたことが背景 になっており、期初において慎重な計画であったEXITが想定を上回ったことから期 初計画を上回る業績が達成できたとしています。つれて通期の業績も期初計画を 上回る見通しで売上高は28億円(前期比21.6%増)、営業利益5億円、経常利益5億 30百万円を見込んでいます。営業黒字化に伴い既に継続の疑義はなくなり、資金 調達の実現により北米市場で業務用ソフトウェアの開発・販売を行うサイトライング ループに出資(出資比率30%)するなど国内外での積極的な投資を再開しました。

本レポートでは1.45億株の希薄化を伴うファイナンスの影響を前提に同社の来期 EPSを2011年3月期3.61円、2012年3月期12.51円、2013年3.月期16.68円、BPSに ついてはそれぞれ19.32円、29.83円、42.39円と見込んでいますが本日現在の株価 18円は来期ベースでPER5.0倍、PBR0.93倍、2013年3月期ベースでPER1.1倍、P BR0.42倍にしか過ぎず、業績計画の達成について確信が持てない状態の中で評 価が依然として低い状態にあります。ただ、投資環境の好転を踏まえ同業他社との 比較からも今後徐々に評価されていくものと期待されます。本レポートでは希薄化 による影響が当面はまだ出ることを前提に今後1年の株価想定レンジについては16 円から35円としています。金融情勢の好転、企業業績の向上期待の高まりに加え 来期での企業投資の状況が進捗し2013年に向けた展望が明確になってくれば株価 の上昇とともに新株引受権の行使が進み時価総額は大きく膨らむものと期待され ます。今後3年間における中期的な目標株価は83円程度を想定。時価総額は完全 希薄化後で約300億円を目標とします。

2013年3月期希薄化後実質予想EPS:8.3円×PER10倍=83円(A)

( 2013年3月期末予想BPS42.39円×現状PBR1.53倍=65円)

希薄化後発行済み株式数:3億5982万株(B) 時価総額:A×B=299億円 今後の金融情勢、経済情勢が想定外の動きとなったり市況好転時における投資 業界の競争激化から想定した通りの優良な投資案件が見出せないか不良投資先 に結果として投資に至った場合。投資先企業固有の投資リスクの存在。新株予約 権の行使による希薄化。

今期の業績は黒字化

<レポートにおける免責・注意事項>

本レポートの作成元:株式会社アイリス・ジャパン 代表取締役 松尾範久

〒104-0033 東京都中央区新川2-3-4(新川田所ビル201)

TEL:050-5530-6300 FAX:03-5540-4685

URL:http://www.irisjapan.co.jp メールアドレス:fwge3589@mb.infoweb.ne.jp

このレポートは株式会社アイリス・ジャパンが自らの判断により企業側に取材を行い作成致しました。このレポート は投資判断の参考となる情報の提供を目的として提供するもので、銘柄の選択、投資時期の最終決定は投資家ご 自身の責任と判断でなされるようお願いします。なお、このレポートの無断複製、転送等を禁じます。お問合わせは

株式会社アイリス・ジャパン 松尾範久(社団法人 日本証券アナリスト協会検定会員)

050-5530-6300/090-3426-7563までお願いします。

リスク要因

中期目標時価総額300億円

【中期目標株価と計算根拠】

参照

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