平成25年度岩見沢市教育行政方針において, 岩見沢市立教育研究所に関する内容として次のよ うに記されています。 「本市教育研究の拠点である岩見沢市立教育研 究所は,日常実践の直結する課題研究に取り組む とともに,地域・大学連携型の教育の要として, その機能の一層の充実強化に努める。」 教育研究所は,広く市内の教職員の皆様に,部 会研究及び研修活動,大学との連携による音楽, 美術,体育授業実践等を通して学校の日常実践に 生きて働く事業を提供すること。言葉を変えます と,「学校現場に還元し,役に立ち,活かされる」 事業を展開することが,果たすべき役割と考えて います。 そのために,本年度は下記の事業を展開してま いります。 1 今日的な教育課題の解決を図るため授業研究 を積極的に取り入れた部会研究の推進 ・副読本「いわみざわ」の活用に関する調査 ・確かな学力の育成を図る授業研究 ・確かな学びの力を育成する学習指導の在り方 野村所員 篠原所員 谷口研究員 2 教職員の資質向上を図るための研修の機会や 場を提供するために研修講座の実施 3 教育大学との連携による教職員の研修や出前 授業等を通して,児童生徒への専門的な知識・ 技能の習得を目指した事業の展開 4 「視聴する」から「参加する」「交流する」「話 し合う」などコミュニケーション能力を重視し た遠隔学習の推進 さらに,研究所は広く教育関係諸団体の会議や 研修会での利用さらには市民開放型の施設として 多くの方々が来所し,現在,4万3千人を超える 状況です。今後とも,「開かれた施設」として開放 に努めていきたいと考えます。 最後になりますが,私たち研究所職員として, 研究や研修等の各種事業を充実強化し,本市の教 育行政方針の柱である『子どもが輝く岩見沢の教 育づくり』の一助となることを願います。 また,市内の教職員の皆様が,研究所の各種事 業に積極的に関わりをもっていただくことを祈念 しております。
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岩見沢市立教育研究所 所長奥
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〈第1回研究所運営委員会〉 三國研究員 村上研究員 斉藤研究員○ 確かな学力の一層の向上と確実な定着 ○ 豊かな人間性の育成と情のある教育の推進 ○ 健やかな体の育成の推進 ○ 変化に対応する教育の推進 ○ 子どもの教育環境の充実と学校施設の整備 教 育 行 政 方 針 ○ 教育の専門的事項の調査・研究 ○ 教育に係る相談,助言 ○ 教育に係る図書,資料等の収集・紹介 ○ 教育関係職員の研修,研修資料の出版等 ○ 教育大学岩見沢校との連携等 ○ 教育の専門的事項の調査・研究 ○ 教育に係る相談,助言 ○ 教育に係る図書,資料等の収集・紹介 ○ 教育関係職員の研修,研修資料の出版等 ○ 教育大学岩見沢校との連携等 研究所設置条例 ● 全 国 教 育 研 究 所 連 盟 ● 北 海 道 教 育 研 究 所 連 盟 ○ 情報の提供・・・研究資料の貸出し,研究紀要の発刊等を 通して教育情報を提供し,岩見沢市の教 育研究の充実に資する。 ○ 施設の開放と連携 ・研究所の施設,機能を市内 の教職員及び教育関係団 体に開放し,岩見沢市の教 育研究の充実に資する。 ・教育大学との協力関係の強 化等,地域連携型,市民開 放型の教育施設としての 運営に努める。 ○ 職員の研修 ・所員及び研究員としての資質向上のため,積極的な研 修参加に努める。 ・所内会議等で研修内容の報告と還流に努める。 ・研修内容を執行業務に反映し,その充実向上に努める。 ◆教科書等の展示 ◆教科書の閲覧 ◆ 教 科 書 ま た は 教 科 の 研究事業への援助 ●岩見沢市適応指導教室 ●関係機関 ◆ カ ウ ン セ リ ン グ マ イ ン ド を 基 本 に し て 来 談 者 を 支 援 す る 相 談 に努める。 □ 学 校 教 育 に お け る マ ルチメディアを活用し た 遠 隔 学 習 を 推 進 す る。 ※研究所が事務局担当 ◆所報「いわみざわ」を 発刊し,推進計画,推 進状況及び活 動につ いて報告と紹介。 ◆短信「ひろがり」を発 刊し,実践交流に役立 つように努める。 ◆教育情報「教育研究文 献概要」をホームペー ジ に 4 月 に 掲 載 し 発 信する。 ◆ 教 育課 題 の解 明並び に 教 職 員 の 指 導 力 向 上に役立ち,研修と研 究 の 一 体 化 を 意 識 し た 研 修 講 座 を 開 設 す る。 ◆今 日的な教 育課題を 設定し,その解決を図 る 研究事 業を推 進す る。 ・小学校社会科副読本の 活用に関する調査研究 ・確かな学力の育成を図 る授業研究 ・確かな学びの力を育成 する学習指導のあり方 ・遠隔学習の番組づくり と運営 ◇ 岩見沢市の教育課題を的確に把握した教育研究並びに実践の推進に努める。 ◇ 今までの研究成果を継承するとともに,授業実践研究を通して検証し,深化・発展に努める。 ◇ 地域・北海道教育大学岩見沢校と連携した教育研究所の機能の充実強化に努める。
岩見沢の子どもの豊かな学びと健やかな成長をめざす教育の推進
研修事業 普及事業 教育相談事業 教科書センター 運 営 の 方 針 ◆岩 見沢市に おける情 報 通 信 ネ ッ ト ワ ー ク 環 境 を 生 か し た 教 育 の充実を図る。 情報教育事業 部会研究事業 ・テレビ会議によ る双方向学習 ・衛星通信による 一斉学習 岩見沢市遠隔学習 推進委員会 ◆教育大学との効果的な 連 携 を 図 る 事 業 の 推 進。 大学連携事業【第1部会】 ◇2期3年研究の1年次◇ 社会科副読本「いわみざわ」の活用に関する調査研究 ~副読本・学習帳の効果的な活用法の解明と補助 教材の作成~ 1.研究目的 小学校第3学年,第4学年の社会科学習において は子どもたちが住んでいる地域を考慮して取り上げ て学習する「郷土学習」を行う部分がある。実際に 使われている教科書においては,その部分の表記が 岩見沢のまちの実態と大きく異なることから,岩見 沢の地域教材をもとに学習が進められるよう,社会 科副読本「いわみざわ」が作成されている。 昨年度,副読本「いわみざわ」は5年間の時間的 経過に伴い,データの修正などが必要になったため に,新しい副読本「いわみざわ」を編集・発刊して 今年度より各学校で活用している。特色ある学習を すすめるために,副読本「いわみざわ」を効果的に 調査・研究が重要である。 本部会では,今年度新しい副読本の活用により, 社会科学習帳が各学校で活用できるように調査・研 究及び改訂作業を行い,来年3月に発刊する。 2.研究内容 ・社会科学習帳の改訂作業及び授業実践を通しての 検証 ・副読本「いわみざわ」の資料提供 ・遠隔学習「昔のくらしとまちづくり」の番組作成 3.担 当 部 長:野村 知史(志文小) 部 員:黒坂 俊介(第二小)福井 純哉(南 小) 櫻田 和也(幌向小)柏木 哲也(メープル小) 【第2部会】 ◇2期3年研究の1年次◇ 「確かな学力の育成を図る授業研究」 ~ICTの活用を図った授業改善~ 《小学校部会》 1.研究目的 昨年度まで「確かな学力の育成を図る授業研究」 を研究主題に,特に,各学校に配置された電子黒板 の活用に焦点を当てた研修を行ってきた。誰もが気 軽に使いやすく,教育効果が上がるようにデジタル コンテンツの収集や,電子黒板を用いた授業実践を 行い,活用事例・使用する上での注意点・長所と短 所等分析・検証を重ねてきた。昨年までの3ヵ年で の成果として,児童の興味・関心をひく効果があり, 視覚的に優れているため,より具体的に説明を行う ツールとしての有効性を確認することができた。た だ,教室内で気軽に使うための環境が整っていない こと,有効に使うためのコンテンツの開発が大変で, パソコンに堪能な教員でなければ手が出しづらいこ と,教科書改訂に伴い,集めたコンテンツを十分に 活用できる場面が限られてしまったことが課題とし て挙げられた。 今年度からの3ヵ年計画では,昨年度までの「電 子黒板の活用」の研究成果を踏まえ,電子黒板に限 定せずに,既存の情報通信機器も含めて「ICTの 活用」を図ることに焦点を当て,教育機器や先端技 術を活用・利用して授業を構築するとこで,確かな 学力の育成を図る授業研究を進めていく。 2.研究内容 ○「情報通信機器(ICT)を活用した授業展開に ついて ・ICT機器を活用することで,子どもたちにどの ような力を身につけさせたいのか,目的と手段を 明確にした授業のあり方について研修を行う。 ・研究員だけでなく,各学校で先生方にも呼びかけ て,ICTのさまざまな活用を授業実践,活用例 を集めていく。 ・振興会,公開研究会等を利用しながら,ICTを 活用した授業実践を行う。 3.担 当 部 長:谷口 貴志(北村小) 部 員:小関 美紀(美流渡小)鍵谷 勲(中央小) 坂崎 大志(第一小)坂本 大志(栗沢小) 《中学校部会》 1.研究目的 昨年度まで「確かな学力の育成を図る授業研究」 を研究主題に,特に,各学校に配置された電子黒板 の活用に焦点を当て,3 カ年で累計31本の授業実践 を積み重ね,電子黒板の活用事例・使用する上での 注意点・長所と短所等分析・検証をする授業の実践 を中心に「確かな学力の育成を図る授業」について の研究を積み重ねてきた。昨年度までの 3 カ年での 成果・課題として当然ではあるが,道具は万能では ないので,どのような場面でも「電子黒板を使え ば・・・」ということではなく,場面場面に応じた 活用を工夫することで道具を有効に利用してこそ, 確かな学力も育成されるものである。 ◎ 今日的な教育課題を設定し,その解決を図る研究事業を推進します。 ◎ 部会研究解決のために,授業実践研究を通して検証し,その成果を市内教職員に役立つように情報発信に努めます。 ◎ 部会研究で取り組んだ成果を広く市内の教職員に報告します。《事業報告会》
今年度からの 3 カ年計画では,昨年度までの「電 子黒板の活用」の研究成果を踏まえ,電子黒板に限 定せずに,既存の情報通信機器も含めて「ICT の活用」 を図ることに焦点を当て,校内に眠っている教育機 器や先端技術を活用・利用して授業を構築すること で,確かな学力の育成を図る授業研究を進めていく。 2.研究内容 (1) 「情報通信機器(ICT)を活用した授業展開」 について ・生徒の学習活動に「イメージの深化」「具体的な学 習課題の把握」「知識・理解の補完と定着」「課題 や疑問への発展」などがより期待できるICTを 活用した授業例の開発を行う。 ・研究員だけでなく,各学校で先生方にも呼びかけ て,ICTのさまざまな活用を授業実践,活用例 を集めていく。 ・振興会,公開研究会等を利用しながら,ICTを 活用した授業実践を行う。 ・第 2 部会(小学校)との連携,市内中学校の積極的 な授業交流を図る。 (2) 「遠隔学習番組作り ~ ダメ!絶対ダメ!」につ いて ・10 月 31 日(木)に放送予定である。 ・内容については関係機関(岩見沢警察署)と十分 に相談し決めていく。 ・この番組は衛星放送を使用するので希望していな い学校でも視聴することができる。(但し双方向学 習はできない。)このことを各学校に周知徹底させ ていく。 ・昨年度までの反省を踏まえ,受動型から能動型へ の移行を目標に,児童生徒のコミュニケーション 活動や交流の場面を増やせるような工夫を図る。 3.担 当 部 長:三國 均(北村中) 部 員:篠原 寛之(東光中)木村 直純(栗沢中) 平澤 聡(清園中)原田 一成(光陵中) 【第3部会】 ◇3年研究の3年次◇ 確かな学びの力を育成する学習指導のあり方 ~目的や意図に応じて「読む・書く・伝え合う」 活動の一体化を図った授業実践~ 1.研究目的 本部会では,岩見沢市の子どもたちに「目的や意 図」 に応じて事象や意見などを関連づけながら書く 力」や「筆者の考えを自分の言葉で書き換えたり, 要約したりして書く力」が必要と考え,それらの力 を高めるための指導方法について研究を進めている。 昨年度までは,研究授業や授業実践の収集を通し て『書くこと』により思考の整理や深化,また活発 な意見交流につながるということ等を確認してきた。 また,国語科以外の各教科における実践についても 取り組みを進め,「書くこと」により安心して「話す」 ことができるという実態も確認された。 研究の 3 年次目にあたる今年度は,国語科に限ら ず各教科の中で『書く』活動を取り入れた授業実践 をさらに積み重ね,どのような授業を行うことがで きるかまとめていきたい。 2.研究内容 (1)「読む・書く・伝え合う」活動の一体化を図った 指導過程の確立 (2)「書く活動」の目的・場面・内容・時間などの明 確化 (3)各教科における「書く活動」の方策 (4)遠隔学習「伝え合おう 話し合おう」 3.担 当 部 長:村上 美華(美流渡中) 部 員:平山 麻美(岩見沢小)加藤 裕則(豊 中) 林 沙弥香(上幌向中)佐々木康就(明成中) 【第4部会】 ◇2期3年研究の1年次◇ 教育大学との効果的な連携を図る事業の推進 ~大学との連携による音楽・美術・体育の授業実践~ 1.研究目的 3年前より教育大学の協力により,音楽・美術・ 体育で,先生方の研修講座も兼ねた授業実践を行っ ている。各校の協力も得ながら,多くの事業を行っ た結果,成果として次のことがあげられた。 ①専門性を活かした授業内容や指導方法を児童も教 職員も体験できる。 ②立場の違う視点から意見交流を行うことができる。 また,今後の課題として ①現場の希望やニーズに応えるために,迅速な連絡 調整の必要があること。 ②今年度もこれまでの事業を継続し,より小中学校 の声を取り入れながら,さらに大学との連携を深 める事業を展開していきたい。 2.研究内容 ①出前学習 音楽 ~ 「音楽でえがこう」「声によるつくって 表現する表現活動」 美術 ~ 「あれ,顔 ?」~身近にある形や色か ら発見して~ 体育 ~ 「器械体操」 「陸上競技」 「バレーボ ール」「バスケットボール」 ②連携による講座 音楽・美術 ~ 「音楽と映像による作品発表」 音楽 ~ 「箏にふれようⅠ・Ⅱ」「ふれあい音楽 会」 3.担 当 部 長:斉藤葉津美(緑 中) 部 員:髙橋 誠(東 小)門脇 篤(美園小) 千葉 佳明(日の出小)越山 真史(北真小)
岩見沢市における情報通信ネットワーク環境を生かした教育の充実を図ることを目的に学校教育におけ るマルチメディアを活用した遠隔学習を推進する。今年度は学校現場のニーズにできるだけ応えるため, 希望の多い15番組に精選して実施する。児童生徒を主体とした交流学習も取り入れながら,合わせてコ ミュニケーション能力の育成にも寄与していきたい。 また,各部会(第 1~第 3 部会)担当の番組作成についても,部会の特色を生かし,創意に満ちた番組 となるよう各部会との連携を図りながら取り組みを進めていく。