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廃プラスチック製粗骨材の吸水特性とコンクリート強度への影響

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Academic year: 2022

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(1)V‑456. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 廃プラスチック製粗骨材の吸水特性とコンクリート強度への影響 東北工業大学大学院. ○学生員 松野. 勤. 東北工業大学工学部. 正会員. 小出. 英夫. ドーピー建設工業(株). 正会員. 佐々木 徹. 東北工業大学大学院. 学生員. 渡邊. 智寛. 1.はじめに コンクリート骨材には、天然骨材の枯渇や、採取に伴う環境破壊等の問題から、代替品を設計上使用可能な部分 のコンクリートに関して積極的に活用していこうとする動きがある。一方、 「容器包装リサイクル法」によって、使 用済みペットボトルに代表される廃プラスチック(以後“廃プラ”と呼ぶ)の回収が広く行われ、年々回収率は上 昇しているものの、再利用の用途は完全に確立されておらず、何らかの形で中間処理施設にストックされている場 合も多い。そこでコンクリート用骨材の新たな代替品開拓及び廃プラの有効活用の観点から、廃プラ製骨材のコン クリート用軽量骨材への適用を試み、その基礎的な資料を得るため、廃プラ製粗骨材の吸水特性を明らかにした。 また、練混ぜ時の廃プラ製粗骨材の各種状態(吸水状態、洗浄の有無)がコンクリートの圧縮強度等へ及ぼす影響に ついても検討した。 2.廃プラスチック製粗骨材 本研究では、原料となる廃プラ類がほぼ限定(主に廃 PET)され、そ れらの混合割合が管理されており成型物の物性がほぼ一定であり、か つ、環境に対する問題が無い既存の廃プラ塊. 1). を中間材料として用. い、クラッシャー破砕により、廃プラ製粗骨材を製造した。製造され た骨材の形状は、写真-1に示すように角張っており、その各面は、 廃プラ塊の表面であった光沢のある面と破砕時に生じる滑らかでな い面とで構成されている。後者の面には、廃プラ塊内に生じていた若 干の独立した微細な空隙が露出した部分もある。 3.廃プラスチック製粗骨材の吸水特性. 写真-1. 廃プラ製粗骨材(5~10mm). 3.1 実験概要 1.4. 気乾状態と絶乾状態の 2 つの状態の廃プラ製粗骨材(5~10mm)に対. 1.2. ける含水率(以後“吸水率”と呼ぶ)を実験により求め、その吸水特 性を明らかにすることを目的とした。なお、実験に際し、廃プラ製骨 材を加熱し絶乾状態にする手順が不可欠であり、加熱により廃プラ製. 吸水率(%). して吸水時間(0~72 時間)と各吸水時間終了時点での表乾状態にお. 骨材になんらかの影響(水分以外の物質の散逸や骨材そのものの変 形)が生じる可能性がある。しかしながら、予備実験の結果、普通骨 材と同様に 105℃に加熱しても、骨材そのものの変化や、水分以外の 物質の散逸が無いことが確認されている。. 1.0 0.8 0.6 0.4. 気乾状態吸水開始. 0.2. 絶乾状態吸水開始. 0.0 0. 24. 48 吸水時間(h). 72. 図-1 吸水時間と吸水率の関係. 3.2 実験結果及び考察. 吸水時間による吸水率の変化を図-1 に示す。気乾状態吸水開始と絶乾状態吸水開始の骨材では、常に若干気乾 状態からの方が当然のことながら吸水率は高いが、その差は約 0.2%と低く、ともに吸水時間 24 時間以降の吸水率 はほぼ横ばいであり、結果的に、廃プラ製粗骨材の吸水率は 1%程度の値となることがわかる。また、これらの結 キーワード:リサイクル、廃プラスチック、軽量骨材、軽量コンクリート 連絡先:〒982-8577. 宮城県仙台市太白区八木山香澄町 35-1. ‑911‑. TEL:022-229-1151. FAX:022-229-8393.

(2) V‑456. 土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月). 表-1 各種状態の廃プラ製粗骨材を用いたコンクリートの配合 使用した廃 水セメント プラ製粗骨 比 材の状態 W/C(%) A B 35 C. 単位量(kg/m3) 細骨材 廃プラ製 粗骨材G S. 細骨材率 s/a(%). 水 W. セメント C. 41.8. 165. 471. 464. 果から、廃プラスチック製粗骨材の吸水率及び密度試験法 圧縮強度(N/mm ). 25. 2. JIS-A1135 のどちらに準拠してもよいことがわかった。 4.廃プラ製粗骨材の練混ぜ時の各種状態によるコンクリ ート圧縮強度等への影響 実験概要. 当該廃プラ製粗骨材をコンクリートの製造に用いる際の. AE剤 C*(%) 0.0060 0.0028 0.0020. A B C A・気中養生 B・気中養生 C・気中養生. 27. は JIS-A1110、又は、構造用軽量骨材に用いられている. 4.1. 459. 676. 高性能AE 減水剤C*(%) 0.81 0.62 0.60. 23 21 19 17. 事前洗浄や吸水状態がコンクリートに与える影響を調べる. 15. ため、A:事前洗浄無し・気乾状態、B:事前洗浄有り・気. 0. 乾状態、C:事前洗浄有り・表乾状態の3状態の廃プラ製粗. 20. 材齢(日). 40. 60. 図-2 粗骨材A,B,Cのコンクリートの圧縮強度. 骨材をそれぞれ用いたコンクリートを製造し、その圧縮強 度を測定した。 実験に用いたコンクリートの配合は、既往の研究結果. 1). を参考に、圧縮強度が約 20N/mm2 となるような、表-1. 示すものを用いた。セメントは普通ポルトランドセメント(密度 3.16 g/cm3)、細骨材は鶴巣太平産山砂(密度 、廃プラ製粗骨材(粒径 5~10mm、絶乾密度 1.23g/cm3、表乾密度 1.25 g/cm3)を使用し、目標スランプ 9.0 2.54g/cm3) ±1.0cm、目標空気量 6±0.5%を満足するよう、高性能 AE 減水剤(密度 1.08 g/cm3)と AE 剤(密度 1.02 g/cm3)の 2 種類の混和剤を使用した。各供試体は 28 日間水中養生後、更に引き続き 28 日間水中養生するものと、室温 20℃ での 28 日間気中養生に変更するものにわけ、各材齢にて圧縮強度を測定した。 4.2 結果及び考察 粗骨材 A,B,C を用いたコンクリートの各材齢における圧縮強度の結果を図-2 に示す。なお、粗骨材 A,B,C の違 いがフレッシュコンクリートに及ぼす影響については、ここでは各配合における混和剤量の違いとして評価される が、表-1 における違いは打設日が異なることによる温度変化によるものが主原因と考えられ、廃プラ製粗骨材の 各種状態によるフレッシュ時への影響はほとんど無いものと思われる。圧縮強度への影響については、図-2 に示 す各コンクリートの試験結果がほぼ同じとなったことから、練混ぜ時の廃プラ製粗骨材の洗浄の有無、表乾と気乾 の違いによる影響は小さいものと考えられる。また、28 日間水中養生後に気中養生を行った材齢 56 日の圧縮強度 は、同一材齢で水中養生のみを行った場合の圧縮強度と比較し、普通コンクリートにおける一般的な性質と同様に、 約 20%程度高くなることがわかった。 5.結論 以上の実験結果より、以下の結論が得られた。 (1) 当該廃プラ製粗骨材の吸水率は約1%であり、吸水率・密度の測定法は JIS-A1110-1999、又は、構造用軽量 骨材に用いられている JIS-A1135-1999 のどちらに準拠しても良い。 (2)当該廃プラ製粗骨材は、練混ぜ時の洗浄の有無、気乾・表乾状態の違いがコンクリートの圧縮強度に与える影 響は小さく、コンクリートの製造時における骨材管理が容易な材料である。 参考文献. 1) 小出英夫、外門正直、佐々木徹:廃プラスチック製骨材を使用した軽量コンクリートの諸特性、コン. クリート工学年次論文集、Vol.23、No.1、pp.349-354、(2001). ‑912‑.

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