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有限温度での中間子遮蔽質量と極質量に対する有効 模型

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

有限温度での中間子遮蔽質量と極質量に対する有効 模型

石井, 優大

https://doi.org/10.15017/1806807

出版情報:Kyushu University, 2016, 博士(理学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

(様式3)

氏 名 :石井 優大

名 :

Effective model for meson screening and pole masses at finite temperature

(

有限温度での中間子遮蔽質量と極質量に対する有効模型

)

区 分 : 甲

論 文 内 容 の 要 旨

物 質 の 最 小 単 位 は ク ォ ー ク と グ ル ー オ ン で あ る

.

こ れ ら の 相 互 作 用 は 量 子 色 力 学

(Quantum

Chromodynamics; QCD)

で記述される

.

初期宇宙では高温・低バリオン数密度が実現し

,

クォーク

とグルーオンがプラズマ状態

(Quark

Gluon Plasma; QGP)

にあった

.

宇宙が冷却するにしたが

,

クォークがハドロン内部に閉じ込められる過程を経て

,

現在の宇宙が創成されたと考えられて いる

.

よって

,

宇宙進化を解明するためには

,

有限温度

T

におけるクォーク・グルーオン物質の物

(QCD

物性

)

を理解する必要がある

.

QCD

物性は理論と実験の両面から盛んに研究されている

.

実験では重イオン衝突により瞬間的

QGP

を生成する

. QGP

は即座に冷却しハドロン物質へと変化するため

, QGP

を直接観測するこ とはできない

.

ハドロンの収量を通して

QCD

物性が間接的に調べられている

.

そのため

,

実験結果 から

QCD

物性の情報を得るには

, QGP

の性質やハドロンへの転移を理解することが必要不可欠で

ある

. QGP

の性質を調べる上では

, QCD

の第一原理計算である格子

QCD

計算が可能である

.

一方

,

ハドロンへの転移は非平衡過程を含み

,

格子

QCD

計算に困難がある

.

したがって

,

格子

QCD

計算 の結果を考慮してハドロンへの転移を扱い

,

実験結果から

QCD

物性を引き出すことが重要となる

.

本博士論文では

,

有効模型を用いて中間子質量の

T

依存性を予言し

,

実験結果との比較を行った

.

有限

T

では時間方向と空間方向に対してそれぞれ質量を定義できる

.

時間方向

(

空間方向

)

におけ る質量は

,

極質量

M

pole

(

遮蔽質量

M

scr

)

と呼ばれる

.

重イオン衝突実験で観測可能な質量は

M

pole

であるため

, M

pole

T

依存性の決定が重要である

.

しかし

,

有限

T

における格子

QCD

では

M

pole

の計算に困難があり

,

代わりに

M

scr が盛んに計算されている

.

そこで

M

scr に対する格子

QCD

算の結果を再現するように有効模型を構築し

,

その模型を用いて

M

pole を予言した

.

まず有効模型 における

M

scrの計算法を導出した

.

従来の手法では時間のかかる数値計算が必要であったが

,

我々 の研究で

M

scrを容易に計算できるようにした

.

次に「カイラル対称性の回復」と「

U(1)

A対称性の 回復」に対する格子

QCD

計算を再現するように有効模型を構築した

.

この模型を用いて

K, η

ss

,

κ, σ

ss中間子に対する

M

scr

T

依存性を解析した

.

有効模型の結果は格子

QCD

計算の結果とよ く一致した

.

このような信頼性の高い有効模型を用いて

, η ’

中間子の

M

pole

T

依存性を計算し

,

重イオン衝突実験の結果と比較した

.

不定性の範囲内で実験との一致が得られた

.

さらに有効模型 に基づき極質量と遮蔽質量の間に近似的な関係式を見出した

.

この関係式を仮定すれば

,

格子

QCD

計算のみから極質量の計算が可能であると期待される

.

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