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緑のカーテンの作り方
第5版
姫路市環境政策室 監修 姫路市農業振興センター■
緑のカーテンとは
緑のカーテンとは、つるが伸びる植物を育てて壁や窓をカーテンのように覆うこ とで、夏の暑さをやわらげようとするものです。葉っぱでできた自然のカーテンは、 植物の力をうまく利用することで、すだれや布のカーテン以上の効果 をもたらして くれます。 室温の上昇を抑え、快適に過ごすことができれば、エアコンなどの使用を控え、 エネルギー消費を減らすことにつながります。地球温暖化、ヒートアイランド現象 の対策としても、緑のカーテンは役立ちます。 また、植物を育てる楽しみも魅力のひとつ。緑のやわらかい光は心を穏やかにし てくれますし、さらに、花や実をつける植物なら、観賞や収穫の喜びを味わうこと もできます。快適で、地球にやさしい緑のカーテンは、もちろん人にもやさしいの です。<本庁舎東館> <広畑支所>
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準備するもの
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プランター
しっかり茂った緑のカーテンを作るには、できるだけ多くの土が必要です。 設 置場所に応じてなるべく大きなものを用意しましょう。○
土
「花と野菜の土」などの培養土が便利です。土づくりにこだわるなら、園芸用 土と腐葉土、堆肥などを混ぜてみましょう。○
鉢底石
2 水はけをよくするため、プランターの底に小石や木炭のかけらなどを入れると 良いでしょう。
○
肥料
大きく分けて、有機肥料と化学肥料の2種類があります。また、種類によって 効き目が早いもの(速効性)と効き目がゆっくりしたもの(遅効性)があります。 植付け時にはゆっくり効く肥料を使うのが良いでしょう。○
苗
ゴーヤ、ヘチマ、アサガオなどが一般的です。 アサガオの場合は、普通のアサガオよりも大きく茂 りやすい西洋アサガオがよく使われます。(西洋アサ ガオは、イリオモテアサガオ、オーシャンブルーなど の名前で販売されています。)○
ネット
植物のつるが巻きつくためのものです。きゅうり用ネットなどが扱いやすいで しょう。○
支柱(大)
2m 程度の長いもの。ネットを固定するために使います。○
支柱(小)
90cm 程度の短いもの。苗が大きくなるまでの間つるを支えます。○
ブロック
コンクリートブロックやレンガなど。重石として使います。○
ロープ
ネットや支柱をとめるものです。シュロ縄や麻縄でも OK です。■
土づくり
4 月頃
プランターの底に鉢底石を敷き、土をたっぷり入れます。あわせて肥料も入れて おきます。(これを元肥といいます。)油粕や牛糞などの有機肥料を施す場合はなる べく植付けの 2 週間くらい前から混ぜ合わせなじませます。肥料は苗や根に直接触 れないようにしておきましょう。注意
十分発酵していない有機肥料を使った場合、プランターのなかで発酵が進 むことがあります。発酵の熱やガスで苗を傷めますので、土づくりは前もっ て行い、余裕をもって植付けましょう。 <イリオモテアサガオの花>3
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植付け
4~5 月頃
特に大きいプランターでない限り、1 鉢につき、1 株を植え付けます。(2 株以上 植えるとすぐに根詰まりを起こします。)種まきから始めても良いですが、苗から育 てるのが簡単でしょう。苗や種は園芸店やホームセンターなどで販売されています。■
水やり
随時
プランターの表土が乾いたらたっぷり水を与えます。夏場にかけて大きく育ちま すので水の消費も早くなります。様子を見ながら朝夕 2 回水やりすると良いでしょ う。■
支柱やネットの設置
5 月頃
つるが伸びてきたら支柱やネットを設置します。苗がまだ小さいうちは短い支柱 (90cm 程度)で支えます。ネットを設置するときは、ネットの上部と下部に長い 支柱(2m 程度)を付けると安定します。本数は設置場所に応じて調節してくださ い。(設置方法については、6 ページからの「緑のカーテンの設置例」をご参照くだ さい。)■
つるの誘引
必要に応じて
ある程度つるが伸びたらネットに固定していきます。葉がネット全体に広がるよ うバランスよく誘引します。注意
高いところで作業するときは、安全に十分注意し、なるべく二人以上で行 ってください。 支柱やネットが台風などで外れないか、避難通路をふさいでいないかなど について十分確認してください。 ポイント 野菜を洗った水、お風呂の残り湯などを利用すれば環境にやさしく水道代 も節約できます。(入浴剤や洗剤を使った水は使わないようにしましょう。) ポイント 植物のつるがネットにまきつきやすいように、植物のつるとネットをビニ ール紐などで軽く結びつけると安定します。 つるを横に伸ばすためには、ある程度つるが上に伸びた段階で先端を摘む と、脇芽が伸びて広がりやすくなります。4
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肥料
6 月頃から随時
土づくりのときにも肥料を施しましたが、生育にあわせて肥料を追加します。(こ れを追肥といいます。)追肥には化学肥料が便利です。与えすぎには注意しましょう。コラム 緑のカーテンと肥料について
緑のカーテンの育成では、一般的な花・野菜の栽培とは異なり、日差しを 遮るために葉を多く茂らせることが求められます。 そのため、通常の育て方と比べて、「窒素」がたくさん必要になります。窒 素をあまり与えていない場合、当初はある程度成長しますが、やがて葉色が 薄く黄色っぽくなり、葉自体も小さくなって成長が鈍ります。一方、窒素成 分が十分ある場合は、大きく良く育つだけでなく成長が長続きします。 窒素成分が多い肥料としては、「尿素」、「硫安」などがあります。(硫安は 酸性肥料なので、尿素の方が扱いやすいようです。) なお、窒素成分を多く与えた場合、病害虫に弱くなったり、花や実がつき にくくなることがあります。尿素だけでなく、窒素・リン酸・カリがバラン スよく入った化成肥料なども与えた方が良いでしょう。 肥料は使いすぎると植物を傷めますので、様子を見ながら与えてください。 <例:肥料が十分にある場合> <例:肥料不足の場合><平成 20 年 9 月本庁舎> <平成 19 年 8 月本庁舎>
メモ 肥料の 3 要素
・窒素 葉や茎をつくる作用があります。「葉肥」といわれます。 ・リン酸 花や実を成らせる作用があります。「実肥」といわれます。 ・カリ 根を育てる作用があります。「根肥」といわれます。5
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病害虫
アブラムシなどの害虫やウドンコ病などの病気が発生することがあります。 木酢 液を散布するなどの方法がありますので、詳しくは園芸店に相談してみましょう。■
地植え
地面に直接植えるスペースがあるときは、地植えするのも良いかもしれません。 ただし、西洋アサガオなどの宿根性の植物は根付いてしまう可能性があ るので要注 意。プランターを土の上に置くのも良いでしょう。■
片付け
秋になり、緑のカーテンが枯れてきたら片付けます。取り外した植物はコンポス トなどで堆肥にすると土壌改良材としても使えます。 また、西洋アサガオなどの宿根性の植物は、撤去せずにそのまま置いておくと、 翌年の春にまた新しい葉が出てくるようです。(あまり寒いとそのまま枯れてしまう こともあります。) 植物が日々育ち大きくなっていく様子を観察するのは楽しいものです。自然を活か した緑のカーテンで、夏を快適にすごしましょう! 問合先 姫路市 環境政策室 計画啓発担当 TEL 079-221-2468 E-mail [email protected] 平成 23年 3 月 第5版6
緑
のカーテンの設置例
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一戸建て住宅に設置する場合
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設置イメージ図(正面)
○
設置イメージ図(側面)
窓 ネット プランター <ネット上部の留め方> 支柱をネットに通し、ロープ、 ひも等を利用し固定します。 <ネット下部の留め方> 支柱をネットに通し、ブロック などに固定します。 <ネット上部の留め方> 支柱をネットに通し、ロープ、 ひ も 等 を 利 用 し 固 定 し ま す 。 ( ベ ラ ン ダ な ど に 固 定 す る な どの方法もあります。) ネット <ネット下部の留め方> 支柱をネットに通し、ブロック などに固定します。 プランター7
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マンション等のベランダに設置する場合
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設置イメージ図(側面)
注意
・ここで紹介しているのは設置のイメージです。設置にあたっては、建物の構造や 周囲の状況を考慮し、安全を確保してください。 ・支柱やネットが台風などで外れないか、避難通路をふさいでいないか などについ て十分確認してください。 ・集合住宅等で管理組合等の承諾が必要な場合は、設置者が事前に手続きしてくだ さい。 ネット <ネット上部の留め方> 支柱をネットに通し、ロープ、 ひも等を利用し固定します。 プランター <ネット下部の留め方> 支柱をネットに通し、ブロック などに固定します。 窓8 ゴーヤ 5株、アピオス 50株 朝顔 16株 など 11 種 計 87 株 プランターへの植栽 幅6.0m×高さ 2.8m <創意工夫点> ・プランターに、発泡スチロールの箱を二段重ね で利用。乾燥対策に、根元には稿を敷き詰めた。 ・葉の状態を見ながら、追肥のタイミングに気を 配った。 ゴーヤ 13株 じか植え 幅3~4m×高さ1.8m <創意工夫点> ・軒先を30cm ほど掘り下げ、3年かけて丁寧に 土づくりから始めた。 ・軒先から地面まで縄を渡し、縄に巻き付くよう にツルをこまめに誘引した。 ナタ豆、るこう草、フウセンカズラ、 ゴーヤ 四角豆、アサリナ、おもちゃカボチャ、朝顔 計56株 プランターへの植栽 幅8.0m×高さ 2.5m <創意工夫点> ・様々な種類を混植し、色々な葉っぱや花・実が色 とりどりになるよう工夫した。 ・プランターを深くて容量の大きなものにし、土も たっぷり、水やりも頻繁に行った。 西洋カボチャ 2株 フウセンカズラ 5株 ゴーヤ 28株 ナタ豆、四角豆 各1株 プランターへの植栽 幅5.5m×高さ6.25m <創意工夫点> ・1階は庭木、2階は格子手すりを利用し、支柱を 渡した。 ・仮設ビニールハウスで、米ぬか、油カス、有機消 石 灰 等 を 加 え じ っ く り 醗 酵 さ せ た 自 家 製 育 成 土 を作成した。 ・西洋カボチャは、重量があるため、結実場所が支 柱交差付近にくるように誘引した。