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フトを用いて 質問項目間の相関関係に着目し 分析することにした 2 研究目的 全国学力 学習状況調査結果の分析を通して 本県の児童生徒の国語及び算数 数学の学習 に対する関心 意欲の傾向を考察する 3 研究方法平成 25 年度全国学力 学習状況調査の児童生徒質問紙のうち 国語及び算数 数学の学習に対

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学習に対する関心・意欲等についてのデータ分析

―平成25年度全国学力・学習状況調査質問紙調査から―

教科教育部 要 旨 平成25年度「全国学力・学習状況調査」の学習に対する関心・意欲等に関する質 問項目に対する本県の児童生徒の回答状況について、統計処理ソフトを用いて、質 問項目間の相関関係に着目し分析したところ、国語の学習に対する意識と算数・数 学の学習に対する意識に校種間で違いがあることが分かった。 キーワード: 勉強は好き、勉強は大切、授業は分かる、相関関係 1 はじめに 平成19年度から実施されている「全国学力・学習状況調査」の結果は、教育委員会や学校が、 児童生徒の学力や学習の状況、課題等を把握するとともに、学習指導の改善・充実等に取り組 む際に役立てるものとして、これまで多方面で分析・活用されてきた。その分析においては、 各都道府県と全国との平均値の比較や経年での比較を中心になされ、課題解決や授業改善等に 活用されている。 本県においても、児童生徒質問紙中、学習に対する関心・意欲等に関する質問について、平 成25年度は、次のような分析が試みられている。 「国語の勉強は好きですか」の質問について、「好き」「どちらかといえば好き」と肯定 的に答えた児童生徒の割合は、平成24年度の調査結果と比べて減少したが、「算数・数学の 勉強は好きですか」の質問について、「好き」「どちらかといえば好き」と肯定的に答えた 児童生徒の割合は、平成24年度の調査結果と比べて増加している。また、「国語、算数・数 学の勉強が大切だと思いますか」の質問について、「思う」「どちらかといえばそう思う」 と肯定的に答えた児童生徒の割合は、平成24年度の調査結果と比べて、小・中学校の国語、 中学校の数学で減少したが、小学校の算数では0.5ポイント増加している。 全国との比較では、「国語、算数・数学の勉強は好きですか」の質問について、「好き」「ど ちらかといえば好き」と肯定的に答えた児童生徒の割合は、小学校の国語で、全国平均を 0.3ポイント上回ったが、それ以外は全国平均を下回っている。 また、「国語、算数・数学の勉強が好き」な児童生徒の割合が、「国語、算数・数学の勉 強が大切」と思う児童生徒の割合を20ポイント以上下回る状況は、平成24年度の調査結果 と同様であり、「国語、算数・数学の勉強が好き」な児童生徒を育てることが課題である。 (平成25年8月27日 奈良県教育委員会事務局学校教育課報道発表資料) さらに、教育研究所としては、上記分析結果のエビデンスの精度を高めるために、学習に対 する関心・意欲等に関する質問項目に対する本県の児童生徒の回答状況について、統計処理ソ

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フトを用いて、質問項目間の相関関係に着目し、分析することにした。 2 研究目的 全国学力・学習状況調査結果の分析を通して、本県の児童生徒の国語及び算数・数学の学習 に対する関心・意欲の傾向を考察する。 3 研究方法 平成25年度全国学力・学習状況調査の児童生徒質問紙のうち、国語及び算数・数学の学習に 対する関心・意欲等に関する本県の児童生徒の回答データを用い、質問項目間の相関関係に着 目し分析と考察を行う。 4 研究内容 (1) 調査の概要 本研究のデータとした平成25年度全国学力・学習状況調査について、本県の実施状況は次 のとおりである。 ア 実施日 平成25年4月24日(水) ただし、中学校2校は学校行事のため、後日実施 イ 調査対象 小学校第6学年、中学校第3学年の全児童生徒 ウ 参加状況 小学校 205校 中学校 105校 特別支援学校(小学部)1校 同(中学部)3校 エ サンプル数 児童 12,255名 生徒 11,517名 (2) 調査結果の分析対象 ア 対象とした質問 児童質問紙並びに生徒質問紙ⅠからⅢに共通する以下の項目を研究の対象とした。 国語について ・国語の勉強は好きだ ・国語の勉強は大切だ ・国語の授業の内容はよく分かる ・読書は好きだ ・国語の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つ ・国語の授業で目的に応じて資料を読み、自分の考えを話したり、書いたりしている ・国語の授業で意見などを発表するとき、うまく伝わるように話の組み立てを工夫している ・国語の授業で自分の考えを書くとき、考えの理由が分かるように気を付けて書いている ・国語の授業で文章を読むとき、段落や話のまとまりごとに内容を理解しながら読んでいる 算数(数学)について ・算数(数学)の勉強は好きだ

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・算数(数学)の勉強は大切だ ・算数(数学)の授業の内容はよく分かる ・算数の授業で新しい問題に出合ったとき、それを解いてみたい(数学ができるようになりたい) ・算数(数学)の問題の解き方が分からないときは、諦めずにいろいろな方法を考える ・算数(数学)の授業で学習したことを普段の生活の中で活用できないか考える ・算数(数学)の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つ ・算数(数学)の授業で問題を解くとき、もっと簡単に解く方法がないか考える ・算数(数学)の授業で公式やきまりを習うとき、そのわけ(根拠)を理解するようにしている ・算数(数学)の授業で問題の解き方や考え方が分かるようにノートに書いている イ データの処理法 各質問項目について、統計的処理を行うために、得点化を行った。それぞれの回答につい て、「当てはまる」を4点、「どちらかといえば、当てはまる」を3点、「どちらかといえば、 当てはまらない」を2点、「当てはまらない」を1点とした。 また、分析には、IBM社のSPSS21を使用した。 5 集計結果と考察 (1) 集計結果 データの集計を行った後、研究対象の各項目間の相関分析を行い、ピアソンの積率相関係 数を算出した。その結果は、表1から表4のとおりである。 表1 小学校国語の基礎統計量と相関係数

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表2 小学校算数の基礎統計量と相関係数

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表4 中学校数学の基礎統計量と相関係数 (2) 考察 4つの表の比較からうかがえる傾向と考察を次に記す。 ア 「勉強は好き」と「勉強は大切」と「よく分かる」について 研究の対象とした項目のうち、「国語(算数・数学)の勉強は好きだ」(以下「勉強は好 き」という。)、「国語(算数・数学)の勉強は大切だ」(以下「勉強は大切」という。)、「国 語(算数・数学)の授業の内容はよく分かる」(以下「よく分かる」という。)の3項目に 着目すると、小学校及び中学校の国語及び算数・数学において、「勉強は好き」と「よく分 かる」の相関係数(小学校国語:r=.450、小学校算数:r=.598、中学校国語:r=.529、中学 校算数:r=.617、p<.001)が相対的に高い数値を示した。また、次に相対的に高い数値を 示しているのは、「勉強は大切」と「よく分かる」(小学校国語:r=.376、小学校算数:r=. 440、中学校国語:r=.419、中学校算数:r=.491、p<.001)である。このことから、この3 項目の中で、「よく分かる」授業をすることが、「勉強は好き」、「勉強は大切」と思う児童 生徒を育てることに関係している可能性があると言える。 イ 国語及び算数・数学について 上記アで取り上げた、「勉強は好き」、「勉強は大切」、「よく分かる」の3項目(以下「3 項目」という。)について、教科間で相関係数を比較すると、小学校、中学校ともに国語よ りも算数・数学のほうが相対的に高い数値を示している。このことは、国語については、 例えば、「本を読むのは好きだけれど作文は嫌い」といった、学習活動・学習内容によって 興味・意欲に差が出るのに対して、算数・数学については、学習活動や学習内容が積み上

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げ型であり、国語よりも系統性・連続性が強く意識されるため、項目間の相関が強くなる のではないかと推察される。 また、3項目と他の項目との相関の中では、小学校、中学校ともに「勉強は大切」と「国 語、算数・数学の授業で学習したことは、将来、社会に出たときに役に立つと思う」との間 の相関が相対的に高くなっている(小学校国語:r=.480、小学校算数:r=.539、中学校国語 :r=.580、中学校数学:r=.676、p<.001)。将来役に立つと思うかどうかがその教科の大切 さの尺度となっていることがうかがえる。児童生徒の学習意欲を高めるためには、学習内容 と社会生活を関連させ、具体例や将来像等を示しながら指導することが、有効だと言える。 教科別に特徴を見てみると、国語では、「読書は好きだ」という質問項目と「勉強は好き」 との相関が、小学校、中学校とも、3項目の中では相対的に高い。「国語好きには読書好き が多い」とはよく聞かれる言であるが、分析結果からもその傾向は示唆された。 また国語では、「目的に応じて資料を読み、自分の考えを話したり、書いたりしている」、 「意見などを発表するとき、うまく伝わるように話の組み立てを工夫している」、「自分の 考えを書くとき、考えの理由が分かるように気を付けて書いている」、「文章を読むとき、 段落や話のまとまりごとに内容を理解しながら読んでいる」の4つの質問項目と「よく分か る」との相関が、小学校、中学校とも相対的に高くなっている。当然のことではあるが、授 業に取り組む姿勢と理解度には関係性があると言える。国語科の「話すこと・聞くこと」、 「書くこと」、「読むこと」の指導に当たっては、めあてやねらいを児童生徒に意識させ、 目的を明確にした学習活動を促すことが、理解度を高める上で有効だと言える。 算数・数学では、「授業で公式やきまりを習うとき、その根拠を理解するようにしている」 という項目と「よく分かる」との相関が、小学校、中学校とも相対的に高くなっている。計 算ドリルなど機械的な反復学習に偏らないよう留意することが、児童生徒の理解度を高める 上でも大切であると言えよう。 ウ 小学校と中学校について 3項目について、校種間で相関係数を比較すると、国語、算数・数学ともに小学校より も中学校の方が相対的に高い数値を示している。データの分布のばらつきについての詳細 な分析が必要ではあるが、教科に対する印象は、学年が上がるにつれて集約されていく傾 向にあることを示唆している。「好きだけれどよくわからない」、「嫌いだけれど大切だと思 う」など、印象が混在する状態から、「好き-大切-よく分かる」、「嫌い-不要-分からな い」という両極への集約化が進むと推察される。学年が進むにつれて自分の学習成績を自 覚させられる機会が増えること等が、影響を与えているのかもしれない。 3項目以外の項目について見てみると、国語については全関係において、算数・数学につ いては質問項目4を除く同じ質問項目間の関係において、小学校よりも中学校の方が相対的 に高い数値を示している。教科に対する印象だけでなく、授業態度や学習意欲についても、 成長とともに集約化・固定化が進む傾向にあるのかもしれない。 以上のことから、生徒の興味・関心・意欲に変化が生じると思われる中学校段階での、 指導法・授業づくりの工夫が重要だと言える。 6 まとめと課題 本研究結果から、児童生徒の学習に対する関心・意欲等を高めるうえで、留意すべき点を以

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下にまとめ、提言としたい。 ・児童生徒が「よく分かる」授業を行うこと ・学習内容が実社会・実生活と関連付けられるよう、指導法を工夫すること ・学習のめあてやねらいを明確にし、児童生徒にわかりやすく示すこと ・教科の指導内容について、系統性・連続性を考慮すること ・子どもに学習することの意義や必要性を実感させるよう留意すること ・発達段階を考慮し、子どもの興味・関心等を生かす指導を行うこと 本研究では、国語及び算数・数学の学習に対する関心・意欲等に関する相関関係に着目した 分析となったが、今後、更に詳細なアンケート調査を実施し、因子分析等の統計手法を用いて 分析することで、例えば、学習意欲に影響を与える因子を分析したり、学習意欲のモデル化を 試みたりするなど、児童生徒の学習意欲の向上につながる授業改善のエビデンスを創出できる 可能性があると思われる。

参照

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