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〇本事例集は 平成 31 年 3 月 15 日を期限とした個人の確定申告について 所得税 ( 譲渡所得 を除く ) の 誤りやすい事例 について取りまとめています 〇本事例集は 誤りやすい事例 を載せた後に 正しい解釈 処理方法を提示しています なお 無用 な文字数 ページ数の増加を避けるため 法令

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1

~個人の確定申告における~

「平成30年版 確定申告の誤りやすい事例集」

【所得税編(譲渡所得を除く)】

(2)

2 〇本事例集は、平成31年3月15日を期限とした個人の確定申告について、所得税(譲渡所得 を除く)の「誤りやすい事例」について取りまとめています。 〇本事例集は、「誤りやすい事例」を載せた後に、正しい解釈・処理方法を提示しています。なお、無用 な文字数・ページ数の増加を避けるため、法令等の引用は避け、国税庁等のホームページを指定する場 合は、URLのみを指定し、できる限り転載を避けております。 〇本事例集の文中、文末引用条文の略称は次のとおりとなります。 (1)法令 所法・・・・・・所得税法 所令・・・・・・所得税法施行令 所規・・・・・・所得税法施行規則 措法・・・・・・租税特別措置法 措令・・・・・・租税特別措置法施行令 措規・・・・・・租税特別措置法施行規則 復興財確法・・・・・・東日本大震災からの復興のための箆策を実施するために必要な財源の確保に関 する特別措置法 通法・・・・・・国税通則法 相法・・・・・・相続税法 消法・・・・・・消費税法 消令・・・・・・消費税法施行令 耐令・・・・・・減価償却資産の耐用年数等に関する省令 オン化省令・・・国税関係法令に係る行政手続等における情報通信の技術の利用に関する省令 改正法附・・・・所得税法等の一部を改正する等の法律附則 改正令附・・・・所得税法施行令の一部を改正する政令附則 改正規附・・・・所得税法施行規則の一部を改正する省令附則 改正措令附・・・・租税特別措置法施行令等の一部を改正する政令附則 改正措規附・・・・租税特別措置法施行規則等の一部を改正する省令附則 (2)通達 所基通・・・・・所得税基本通達 措通・・・・・・租税特別措置法通達 消基通・・・・・消要税法基本通達 耐通・・・・・・耐用年数の適用等に関する取扱通達

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一 確定申告の申告義務等

〇誤りやすい事例 1

1 か所から給与(年末調整済)の支払を受け、給与以外の所得が 20 万円以下である人が、申告 納税額が黒字になるとして確定申告を行った。 ▼ポイント 1 か所から給与(年末調整済)の支払を受けている者で、給与所得及び退職所得以外の所得が 20 万円以下、又は 2 か所以上から給与の支払を受けている者で、年末調整を受けていない従たる給与 等の金額と給与所得及び退職所得以外の所得の金額の合計額が 20 万円以下の場合、申告義務は ありません。 ただし、還付請求申告書等、申告書を提出する場合には 20 万円以下の所得であっても申告しなけれ ばなりません(確定申告しないこととした配当を除く。所法 120、121①、122)。

〇誤りやすい事例 2

少額配当 10 口について申告するかしないかの選択は、10 口全てについてするものと考えている。 ▼ポイント 申告を要しない配当を申告するかしないかは納税者の選択であり、銘柄ごと、かつ配当ごとに選択するこ とができます。

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〇誤りやすい事例 3

源泉徴収の対象となる公的年金等の収入金額が 200 万円であり、かつ、不動産所得が 15 万円 である人が確定申告を行った。 ▼ポイント 平成 23 年分以後の確定申告より、公的年金等の収入金額が 400 万円以下であり、かつ、公的年 金等に係る雑所得以外の所得金額が 20 万円以下であるときは、確定申告書の提出する必要があり ません(所法 121③)。 平成 27 年分以後は、この申告不要制度の要件に、支給を受ける公的年金等の全てが源泉徴収の対 象とされていることが加わることとなりました。 なお、この場合であっても、所得税の還付を受けるための申告書を提出することができます。 また、公的年金等以外の所得金額が 20 万円以下で所得税の確定申告書の提出を要しない場合で あっても住民税の申告が必要となります。

〇誤りやすい事例 4

上記の事例等のように、所法 121(確定所得申告を要しない場合)に該当する者が提出した申告 書は、本人の申出があっても撤回できないと考えている。 ▼ポイント 所法 121 に該当する者が提出した当該確定申告書は撤回が認められるが、改めて確定申告書を提 出するまでの間は無申告となる(所基通 121—2)。

〇誤りやすい事例 5

国外から直接支払を受けた給与所得があり、かつ、雑所得が 10 万円あるが確定申告をしていない。 ▼ポイント 確定申告を要しない場合の給与とは、居住者に対し国内において支払われ、年末調整を行った給与で あることから、申告義務があることになります(所法 121①一)。

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〇誤りやすい事例 6

日本の子会社から給与の支払を受けている者(年末調整済)が、外国の親会社から 20 万円以下 の給与等(ストックオプションを含む。)の支払を受けた場合、確定申告は不要であると考えている。 ▼ポイント 源泉徴収が行われない給与等の支払を受けている場合は、所法第 121 条の規定はなく、確定申告が 必要となります(所法 121① 、所基通 121- 5 ) 。

〇誤りやすい事例 7

同族会社の役員が当該法人から不動産賃貸料を収受しているにもかかわらず少額であるとして申告 していない。 ▼ポイント 同族会社の役員は、給与所得以外の所得が少額であっても確定申告書を提出しなければならない場 合があります(所法 121①、所令 262 の 2)。 【参考】 国税庁サイト 「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm

〇誤りやすい事例 8

公的年金等の収入が 400 万円以下の者で、青色申告特別控除 65 万円を控除した後の所得が 20 万円以下である場合に、確定申告は不要であると考えている。 ▼ポイント 所得が 20 万円以下であることを判断する際は、確定申告書への記載若しくは明細書等の添付を要件 として適用される特例等は、全て適用しないで計算した所得金額で判断することになります(所基通 120- 1 ) 。

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〇誤りやすい事例 9

源泉徴収の対象とならない年金を含む、公的年金等の収入金額が 400 万円以下の者で、公的年 金等以外の所得が 20 万円以下である場合に、確定申告は不要であると考えている。 ▼ポイント 平成 27 年分以後は、源泉徴収の対象とならない年金(例えば、外国の制度に基づき国外において支 払われる年金)の支給を受ける者は、公的年金等に係る確定申告不要制度を適用できないこととされ ています(所法 121③ ) 。

〇誤りやすい事例 10

源泉徴収された税額が未納であるため、還付申告はできないと考えている。 ▼ポイント 所得税の還付又は充当については、所得税が徴収された日にその納付があったものとみなされることにな ります(所法 223)。 よって、源泉徴収税額が未納であっても還付申告することができます。 なお、源泉所得税の未払は内書し、源泉所得税が納付されるまで還付が保留されることになります。

〇誤りやすい事例 11

居住者である外国人モデルの報酬について、支払者が誤って 20.42%の源泉徴収をしたものを確 定申告書で還付請求している。 ▼ポイント 源泉徴収税額の過誤納金は、支払者である源泉徴収義務者が所轄暑に還付の請求をすることにより 還付するものであることから、受給者は正しい源泉徴収金額に基づき確定申告を行うことになります(所 法 120①九)。 なお、このような申告書を提出した場合には、源泉徴収税額の相違として還付保留になり、税務署が源 泉徴収税額を正当額に修正させた後、更正あるいは修正申告により対応することになります。

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〇誤りやすい事例 12

相続人が 3 人いるのに、準確定申告書には相続人の氏名を 1 人しか記載していない。 ▼ポイント 相続人が2人以上いるときの準確定申告書には、各相続人の氏名及び住所等を記載しなければなり ません(所令 263②、所規 49—)。付表を補正のうえ提出しなおさない場合、他の相続人は無申告と 取り扱われることになります。

〇誤りやすい事例 13

上場株式等の配当等について、所得税で申告することを選択した場合、住民税で申告不要とするこ とはできないとした。 ▼ポイント 上場株式等の配当等について、所得税で申告することを選択し確定申告書を提出した場合であっても、 その後に、上場株式等の配当等について申告不要とする住民税の申告書を、市町村が定める期限まで に提出した場合には、住民税において申告不要を選択することができます(平成 29 年度税制改正) (地方 32⑬、313⑬、 地方附則 33 の 2②⑥)。

〇誤りやすい事例 14

給与所得のある者が確定申告書を提出するに当たり、電磁的提供を受けた源泉徴収票につき、本 人がプリントアウトしたものを添付している。 ▼ポイント 平成 19 年 1 月 1 日以後は、給与の支払者は給与の支払を受ける者の承諾を得ることで、源泉徴収 票に記載すべき事項をメールや FD などの電磁的方法により提供ができるようになりましたが、確定申告 書を提出する場合には、電磁的提供を受けた者によりプリントアウトされたものではなく、従来どおり、書 面により交付を受けたものを提出する必要があります。 なお、給与の支払者は、給与の支払を受ける者の請求がある場合には、書面による源泉徴収票を交付 しなければなりません(所法 226、231)。 また、金融商品取引業者が交付する特定口座年間取引報告書及び平成 20 年 1 月 1 日以後交付 する退職所得の源泉徴収票や公的年金等の源泉徴収票についても、同様に取り扱われます(所法 226、措法 37 の 11 の 3⑨) 。

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二 所得の帰属

〇誤りやすい事例 1

共有物件を賃貸し、その賃料の全部を 1 人の所得として申告している。 ▼ポイント 資産から生ずる所得は、原則としてその所有者(共有の場合には、各人の持分割合)に帰属すること になります(所基通 12- 1 ) 。

〇誤りやすい事例 2

配偶者や親名義の土地を、例えば月極め駐車場として、土地所有者以外の名義で契約し、その所 得を契約者の所得として申告している。 ▼ポイント 土地の所有者以外の者が構築物の設置等に係る相当の費用負担をしない場合などの単に土地のみの 貸付けによる所得は、契約内容にかかわらず、土地の所有者が申告しなければなりません(所基通 12-1)。 【参考】 公開裁決事例 「実質所得者課税 > 他人名義による事業」 一覧 http://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0103010100.html 公開裁決事例 「所得の帰属者 > 資産の貸付けによる所得」 一覧 http://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0103020100.html 公開裁決事例 「所得の帰属者 > 資産の譲渡による所得」 一覧 http://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0103020200.html

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三 非課税所得

非課税所得は、各種所得の金額の計算上除かれます(所法 9) 。 したがって、扶養親族等の判定における所得制限については、その所得はないものとされます。

〇誤りやすい事例 1

遣族年金を公的年金等に係る雑所得として申告している。 ▼ポイント 遺族年金で死亡した人の勤務に基づいて支給されるもの及び各社会保障制度に基づき支給されるもの は非課税となります(所法 9①三口、所基通 9 - 2 、国民年金法等の各法)

〇誤りやすい事例 3

通勤手当の支給を受けていない給与所得者が、自宅から勤務先までの実際に通勤に要する費用に 相当する金額を、非課税として当該通勤喪相当額を給与収入から控除して給与所得を計算している。 ▼ポイント 非課税とされる通勤手当は、給与所得者が通常の給与に加算して受けるものに限られることになります (所法 9①五)。 したがって、仮に、会社からの証明書等で給与のうちから通勤費を支出していることが明確になったとして も、その通勤費相当額を非課税所得として取り扱うことはできません。

〇誤りやすい事例 4

交通事故に起因して受け取った損害賠償金を全て非課税としている。 ▼ポイント 損害を受けた者の所得の計算上必要経費に算入される金額(例えば従業員に対する給料等)を補 填するための部分は、非課税とされません(所法 9①十七、所令 30) 。

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〇誤りやすい事例 5

労働者災害補伯保険の給付金を収益補償として収入金額に計上している。 ▼ポイント 法令の規定により、非課税となる所得があります。 ・労働者災害補償保険の給付金 ・雇用保険の失業等給付(求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付)等

〇誤りやすい事例 6

厚生労働省から支給される「臨時福祉給付金」及び「高齢者向け給付金」を雑所得として申告してい る。 ▼ポイント 「臨時福祉給付金(簡素な給付措置)」及び「高齢者向け給付金(年金生活者等支援臨時福祉 給付金)」は、非課税となります(措法 41 の 8 一、三)

〇誤りやすい事例 7

厚生労働省から、緊急人材育成支援事業による職業訓練等を受講する者に支給される「訓練・生活 支援給付金等」を非課税としている。 ▼ポイント 当該給付金は、非課税である雇用保険法に規定する失業等給付の求職者給付等が受給できない者 に対し、訓練期間中における生活保障や円滑な訓練受講に資するために支給するものであり、失業等 給付の求職者給付とは異なるものであることから、雇用保険法第 12 条の公課の禁止規定は適用され ず、雑所得となります。 【参考】 「緊急人材育成支援事業による職業訓練等を受講する者に支給される訓練・生活支援給付金等の 課税関係について(照会)」 https://www.nta.go.jp/law/zeiho-kaishaku/bunshokaito/shotoku/100205/besshi.htm

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〇誤りやすい事例 8

厚生労働省から、職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律に基づき支給さ れた職業訓練受講給付金を雑所得としている。 ▼ポイント 平成 23 年 10 月 1 日施行の「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律」 (平成 23 年 5 月 20 日法律第四十七号)に基づき支給される職業訓練受講給付金(職業訓練 受講手当及び通所手当)は同法第 10 条の規定により非課税となります。

〇誤りやすい事例 9

店舗が壊されたことにより受ける休業補償金を非課税としている。 ▼ポイント 店舗が壊されて業務ができなかったことにより、その収益の補償として受ける休業補償金は、事業所得の 収入金額とされ、非課税にはなりません。また、棚卸資産の損失による損害補償金も非課税にはなりま せん(所令 94) 。 【参考】損害賠償金等の課税関係 原因 賠償の内容 課税関係 根拠条文 心身に加えら れた損害 慰謝料等精神的損害の賠償 非課税 所令30一 休業中の給与又は収益の補償 所令30一 医療費等身体の障害に伴う費用の賠償 所令30一 相当の見舞金 所令30三 資産に加えら れた損害 棚卸資産・準棚卸資産・山林・工業所有権 又は著作権等の損害賠償 課税 所令94①一 固定資産に受けた 損害賠償 契約・収用等に基づく補償 課税 所令95 突発的事故等による補償 非課税 所令30二 休業中の収益等の賠償 課税 所令94①二 休業中の(人件費等)必要経費の賠償 課税 所令30 所基通 9-19 相当の見舞金 非課税 所令30三

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12 【参考】補償金等の課税関係 区分 範囲 課税関係 保険金 損害賠償金 見舞金 棚卸資産・準棚卸資産・山林・工業所有権 又は著作権等につき、損失を受けたことにより 取得するもの(所令94①一) 不動産・事業・山林 又は雑所得の 総収入金額 補償金 不動産・事業・山林又は雑所得を生ずべき 業務の全部又は一部の休止、転換又は廃止等の事由に より、その業務の収益の補償として取得するもの[収益・経 費補償金](所令94①二) 不動産・事業・山林 又は雑所得の 総収入金額 契約等及び資産の消滅等の補償を約した公共事業等によ り、譲渡資産の基因となるべき資産が消滅したことに伴い、 一時的に受けるもの[対価補償金] (所令95) 譲渡所得の 収入金額 国等の行政目的遂行及び収用等により、資産の移転等の 費用に充てるために交付を受けるもの[移転補償金] (所法44) 原則として一時所得 の収入金額(交付 目的に従って支出し た部分を除く) 補助金 固定資産の取得又は改良に充てるため、国等から交付を 受けるもの(所法42,43) 同上

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四 所得区分

〇誤りやすい事例 1

事業用運転資金の預金利子を事業所得の雑収入としている。 ▼ポイント 事業用の預金であっても、利子所得となります(所法23)

〇誤りやすい事例 2

事業用車両の売却(下取り)損を事業所得の必要経費としている。 ▼ポイント 事業用の資産であっても、棚卸資産に該当しないので譲渡所得となります(所法 33) 。

〇誤りやすい事例 3

受け取った立退料を全て一時所得としている。 ▼ポイント 立退料のうち、①借家権の消滅部分は譲渡所得、②休業補償部分は事業所得等、③その他は一時 所得となります(所令 94、95、所基通 33- 6 、34- 1 (7)) 。

〇誤りやすい事例 4

外交員報酬を給与所得としている。 ▼ポイント 外交員報酬は、通常事業所得となります。「報酬料金等の支払調書」に記載されているものは、給与 所得ではなく、事業所得として判断することになります(所法 225①三、所規 91、所規別表五 (八))。

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〇誤りやすい事例 5

自己の士地の上に太陽光発電設備を設置し、全量売電を行っており、当該設備の周囲にフェンスの 設置及び除草作業等を行っているが、出力量が 45kW であるため、雑所得としている。 ▼ポイント 全量売電の場合、出力量が 50kW 未満であっても、①土地の上に設備を設置した場合で当該設備の 周囲にフェンス等を設置している、②土地の上に設備を設置した場合で当該設備の周囲の雑草や当該 設備に係る除雪等を行っている、③建物の上に設備を設置した場合で当該設備に係る除雪等を行って いる、④賃借した建物や土地の上に設備を設置したとき等の一定の管理を行っていれば、一般的には 事業所得となります。 【参考】 国税庁サイト 「自宅に設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」 https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/44.htm 国税庁サイト 「賃貸アパートに設置した太陽光発電設備による余剰電力の売却収入」 https://www.nta.go.jp/law/zeiho-kaishaku/shitsugi/shotoku/02/46.htm 【参考】 生命保険契約による年金の課税関係 受給形態 所得の種類 年金支給開始時から年金として受け取った場合 雑所得 年金支給開始時に全ての年金を一括して受け取った場合 一時所得 当初は年金として受け取っていたが、途中で残りの年金の全てを 一時金として受け取った場合のその一時金 一時所得 当初は年金として受け取っていたが、途中で残りの年金の一部を 一時金として受け取った場合のその一時金(その後も年金支給あり) 雑所得

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五 各種所得金額

1 配当所得 総合課税の対象となる配当等の源泉徴収税率及び確定申告不要制度については、次のとおりである。 〇配当課税制度の概要 平成 21 年 1 月 1 日~ 平成 24 年 12 月 31 日 平成 25 年 1 月 1 日~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日~ 【申告における税率】 (平成 25 年以降、基準所得税額に対し 2.1%の復興特別所得税が課される) 総合課税 (所得税 5~45%[平成 26 年 12 月 31 日までは 5~40%]、住民税 10%)累進税率 申告分離課税 (所得税 7% 10% 住民税 3%) 10.147% (所得税及び復興特別 所得税 7.147% 住民税 3%) 20.315% (所得税及び復興特別所 得税 15.315%、 住民税 5%) 【源泉徴収における税率】(申告不要・配当控除等の適用なし) 個 人 居住者 (所得税 7%、 10% 住民税 3%) 10.147% (所褐税及び復興特別 所得税 7.147%、 住民税 3%) 20.315% (所得税及び復興特別所 得税 15.315%、 住民税 5%) 国内に 恒久的施設 を有する 非居住者 7% (所得税のみ) 7.147% (所得税及び復興特別所 得税のみ) 15.315% (所得税及ぴ復興特別所得 税のみ) 上記以外の 非居住者 (所得税のみ)7% 7.147% (所得税及び 復興特別所得税のみ) 15.315% (所得税及び 復興特別所得税のみ) 内国法人・外国法人 (所得税のみ)7% (所得税及び 7.147% 復興特別所得税のみ) 15.315% (所得税及び 復興特別所得税のみ)

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16 〇配当所得に対する課税 上 場 株 式 等 の 配 当 等 申 告 不 要 金額上限なし 1 回に支払を受ける配当等の額ごとに選択 ※ 平成 22 年より源泉徴収選択口座内の 配当等は口座ごとに選択

申 告 分 離 課 税 税率:平成 21 年 1 月 1 日~平成 24 年 12 月 31 日 10% (所得税 7%、住民税 3 %) 平成 25 年 1 月 1 日~平成 25 年 12 月 31 日 10.147% (所得税 7.147%、住民税 3 %) 平成 26 年 1 月 1 日~ 20.315% (所得税 15.315%、住民税 5%) 配当控除適用:なし 上場株式等の譲渡損失との損益通算:可

総 合 課 税 税率:累進税率(所得税 5~45%) 上 記 以 外 配当控除適用:あり

上場株式等の譲渡損失との損益通算:不可 申 告 不 要 10 万円×配当計算期間/12 月以下のもの 1 回に支払を受ける配当等の額ごとに選択 ※非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得(NISA)に該当する場合は、非課税となる。

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〇誤りやすい事例 1

配当所得の収入金額を源泉徴収後の金額で計算している。 ▼ポイント 配当所得の収入金額は手取額と源泉徴収税額の合計額となります。

〇誤りやすい事例 2

平成30年中に支払を受ける上場株式に係る配当の源泉徴収税額を 20.315%で計算している。 ▼ポイント 上場株式に係る配当の源泉徴収税額は所得税 15.315%、住民税 5%の計 20.315%であるため 所得税分の 15.315%が源泉徴収税額となります。 (注) 住民税分 5%の金額は申告書第 2 表の住民税の項目にある「配当割額控除額」欄に記入 することになります。

〇誤りやすい事例 3

人格のない社団等から受ける収益の分配金を配当所得としている。 ▼ポイント 配当所得は、法人(法法 2 六に規定する公益法人等及び人格のない社団等を除く。)から受ける利 益の配当、剰余金の分配などに限られ、人格のない社団等から受ける収益の分配金は雑所得になりま す(所法 24①、所基通 35-1(6))。 (注)人格のない社団等の解散により受ける清算分配金や脱退により受ける持分の払戻金は、一時 所得とされます(所基通 34-1(6))。

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〇誤りやすい事例 4

譲渡した株式に係る負債利子を配当所得から控除している。 ▼ポイント 株式を譲渡した場合には、その株式に係る配当所得の金額の計算上、その株式を取得するために要し た負債利子は控除されません(所法 24②、措法 37 の 10⑥二)。 (注)負債利子は、原則としてその株式の譲渡に係る譲渡所得の計算上、必要経費に算入されるこ とになります。

〇誤りやすい事例 5

平成30年中に支払を受ける上場株式等の配当等を申告する際に、添付書類を何も付けていない。 ▼ポイント 平成 21 年分以降、上場株式等の配当等に係る配当所得を申告する場合には、上場株式等の配当 等に係る支払通知書を確定申告書に添付しなければなりません。

〇誤りやすい事例 6

平成30年中に支払を受ける上場株式等の配当等(大口株主等が支払を受けるものを除く。)に ついて、一部を総合課税とし、他を申告分離課税として申告している。 ▼ポイント 申告分離課税の選択は、申告する上場株式等の配当等に係る配当所得の全額についてしなければな りません(措法 8 の 4②)。 なお、上場株式等の配当等については、上場株式等の配当等に係る配当所得の申告不要の特例 (措法 8 の 5①)を適用し、上場株式等の配当等を申告しないことを選択することもできます。 (注)「大口株主等」とは、内国法人から支払を受ける配当等について、その配当等の支払基準日に おいてその内国法人の発行済株式又は出資の総数又は総額の 3%以上に相当する数又は金額の株 式又は出資を有る個人をいいます(措法 8 の 4①)。平成 23 年 9 月 30 日以前に支払を受けるべき 配当等については、5%となります(平成 23 年 6 月改正法附 26)。

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〇誤りやすい事例 7

上場株式等の配当等について、全ての株主が確定申告不要制度を適用することができると考えてい る。 ▼ポイント 個人の大口株主等が支払を受けるべき上場株式等の配当等のうち、確定申告不要制度の対象となる のは、1 銘柄について、1回に支払を受けるべき配当等の金額が次の算式で計算される金額以下のも のに限られます。 (算式) 10 万円×配当計算期間の月数(最高12か月)÷12

〇誤りやすい事例 8

複数の源泉徴収選択口座で上場株式等の利子等又は配当等を受領している場合において、それら を申告するときは、その全てについて申告する必要があり、一部の口座のみを選んで申告することはで きないと考えている。 ▼ポイント 複数の源泉徴収選択口座内に利子等又は配当等を有する場合には、それぞれの源泉徴収選択口座 (口座内の利子等と配当等の合計)ごとに申告不要制度の適用を選択することができます(措法 37 の 11 の 6⑨)。 なお、源泉徴収選択口座において受領するもの以外のものについては、1 回に支払を受けるべき利子等 又は配当等ごとに選択することができます(措法 8 の 5④)。 (注)一の口座内の利子所得と配当所得のいずれか一方のみを申告し、又は申告しないとすることは できません。

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〇誤りやすい事例 9

源泉徴収選択口座内で上場株式等の配当等と譲渡損失とが損益通算されている場合に、その譲渡 損失を申告するときは、併せてその配当等の申告も必要となりますが、このときに、その配当等の申告 については総合課税を選択することはできないと考えている。 ▼ポイント 源泉徴収選択口座内で上場株式等の配当等と誤渡損失とが損益通算されている場合において、その 譲渡損失を申告するときは、同時にその配当等の申告も必要となります(措法37の11の 6⑩)。 この場合において、上場株式等の配当等については、総合課税又は申告分離課税のいずれの方法も 選択することができます。 なお、上場株式等の利子等については、総合課税を選択することはできないことに注意してください(措 法 8 の 4②)。

〇誤りやすい事例 10

外国の証券会社に預けている外国上場株式の配当は、申告分離課税の選択又は上場株式等に係 る譲渡損失との損益通算ができないと考えている。 ▼ポイント 外国金融商品市場において売買されている株式等も「上場株式等」に含まれることから、外国の証券会 社に預けている外国上場株式の配当は、申告分離課税の選択及び上場株式等に係る譲渡損失との 損益通算ができます(措法 8 の 4①ー、37 の 11②一、37 の 12 の 2①)。 (注)ただし、金融商品取引法上の登録を受けていない金融商品取引業者等において行う「上場株 式等の譲渡」により生じた損失は、上場株式等の配当等との損益通算又は繰越控除ができないことに 注意してください(措法 37 の 12 の 2②一)。

(21)

21

〇誤りやすい事例 11

確定申告を要しない利子所得又は配当所得を申告した後に、これらを修正申告又は更正の請求で 除外している。 ▼ポイント 確定申告を要しない利子所得又は配当所得を申告した場合には、その後の修正申告や更正の請求に おいて除外することはできません(措通8の5-1)。 また、確定申告を要しない利子所得又は配当所得の申告漏れについては、修正申告はできず、更正の 請求の事由にも該当しないことになります。

〇誤りやすい事例 12

確定申告において申告分離課税を選択した上場株式等の配当等を、更正の請求又は修正申告に おいて総合課税に選択替えしている。 ▼ポイント 申告分離課税を選択して確定申告をした場合には、その後においてその者が更正の請求をし、又は修 正申告をするときにおいても、申告分離課税を選択することになります(措通8の 4ー1)。 なお、上場株式等の配当等を申告する場合には、その全額について、総合課税と申告分離課税のいず れかを選択することに注意してください(措法 8 の 4②)。 【参考】 国税庁サイト一般向け資料等全般「株式・配当・利子と税」 https://www.nta.go.jp/users/kojin/10.htm 国税庁サイト所得税(確定申告書等作成コーナー)「利子所得と配当所得の課税方法」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tebiki2017/b/03/order2/yogo/3-2_y01.htm 国税庁サイトタックスアンサー「No.1330 配当金を受け取ったとき(配当所得)」 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1330.htm

参照

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