めまいのリハビリテーション
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(2) 754. 理学療法学 第 42 巻第 8 号. で行って転倒を防止する。. に半規管の慣性による内リンパ流動が生じ,回転後眼振が出現. ○レッスン 3:立ったときにふらつく患者さんに対しては 11. する。しかし,何度も訓練を行い,回転した後の眼振をたびた. 番「50 歩足踏み」を指導する。. び経験すると眼振がでにくくなる。これを“Response Decline. 活用方法は“歩いていると身体が左右にとられる,まっすぐ. (RD)現象”といい,小脳片葉を介する前庭神経核抑制でおこ. 歩けない”と患者さんからの訴えがあるときに行う。患者は. る 1)2)。このことが,平衡障害におけるリハビリの基礎となっ. 肩の高さに両手を挙げ 50 歩足踏みを行う。高齢者やふらつき. ている。. の強い方は転倒防止に注意を払いながら開眼で開始する。慣 れたら閉眼で足踏みを行い,その偏倚角度が 45°以内ならば医. まとめ:めまいリハビリのすすめ. 学的にも正常範囲であり,外出は可能と判断する。左右 45°か. 今回,外来で指導可能なめまいリハビリをご紹介した。めま. ら 90°以内は医学的には移行帯であり,患者向けにはめまい予. いの原因は多様であるが,おもな原因である前庭機能障害の回. 備軍と説明し,近場の外出は許可する。左右 90°以上偏倚を認. 復には小脳の中枢代償が重要な役割を果たしている。この代償. めた場合には異常であり,外出や運転は望ましくないと説明す. はめまいリハビリによってもたらされる 1)2)。リハビリの施行. る。前後方向への 1 m 以上の移動も要注意で,特に後方への. 開始後は一過性にめまい感が悪化することがあるが,あきらめ. 移動は危険を伴うので外出や運転は望ましくない。以上のよう. ず継続するように指導していただきたい。このめまいリハビリ. に 50 歩足踏み検査はリハビリでもあり,日常生活の外出や運. が日々の理学療法施行の一助になれば幸いと考える。. 転の見極めにも使える。. めまいリハビリ効果の根拠 めまいのリハビリが効くことは,フィギュアスケート選手が 激しい回転技を披露しても目を回さないことに相通じる。これ を,医学的に説明したのが「バラニーの回転椅子」である。こ の椅子を用いた回転後眼振検査は,頭部・体幹を前屈した姿勢 で目を開けたまま椅子に座り,椅子を回転させる。回転停止後. 謝辞:図は中外医学社『めまいは寝てては治らない』の許可を 得て引用していることを明記する。. 文 献 1) 新井基洋:めまいは寝てては治らない.実践! めまいを治す 23 のリハビリ.中外医学社,東京,2012,pp. 2‒68. 2) 新井基洋,吉富 愛,他:めまい集団リハビリテーションの治療 成績.Equilibrium Res.2010; 69: 225‒235..
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