第、5巻第2号（1953） 18l
池 泥 の、研 究
l 池派 の 反、応
五 置 鷹 彦・星 川 玄 児 Studie畠OnpOnd血ud．t．pfI丸nd e立chaTrge aByT負kahikoTAMAK‡and G畠笹jiHOS羽打鑑AWA
（L包も01如oryo￡∨ノSo王l風気dMan血e） （Received Sept．30，1．953）Ⅰ 緒
河川，用永，貯水池等の沈泥，或は海流が作物殊に・水稲に対し土壌肥料鱒効果の申より客土材料と （12） ■＼
して各地で従来利用されて釆たこ．とほ衆知の所である．塩入氏ほその著土壌肥料講話に．於て「■秋落ち 地帯でほ山土，河川，用水，貯永池等の沈泥の客土，ヌ捻時と㌧心て∴は件土そ心土との天地返し，或は 深耕による作土と心土との混和等の土壌改良に．関する処層が水稲の生育に良好なる影響を及ぼすこ とは屡々経験されている・それには色々のこ草が療蘭庭なっているにほ柏連ないが∴痕痘転作土が碍 性の鉄に牧乏しているたあk，客よ心土の鋤き上げ等に．依って作主ぬ鉄を供給したことが効果ぁあった韓の原因であろう」と述べ，水稲秋落に対する池泥の効果は，をれが含む肥判成分と兵に，乏に食
用） 草れる鉄分の有効なことを説いている・MENAGARISHVILI氏等ほSludge（汚泥）が甜菜，玉筍黍の良（9） 好な肥料であると称し、花田氏ほ佐賀県に於て平坦部唯十の輝漑水蝶と・レて存在すろ細水軍用水準歩
び河川に・沈積した汚塵泥土が自給肥料として利用されると共に？ノ濯常永源を守る意味で隔年又揉2・−−3年交替で慣行的に派揚が行われているととを述べ；七の泥丑濫閲し全雨，水溶性N；及び弱酸可溶のや2
05，K20，CaO
（l） 氏は批率1a・keの底土につきp‡壬の季節的変化に・よる湖水中の （11） 田氏は台湾花蓮港庁下主要河川並に．濁永渓の泥土について各河川の泥土合最，泥土の理学的性質及び 化学貯性質を調査し，之等河川り濁水を濯漑すれば通気不良のため生宙初期の永稲ほ板塀び葉梢が腐（3） 朽して黒色を賢し，沼気を発すろと報告している小鮒田氏等ほ鳥取鳥取両県にまたがって存在する
中海の底土につき有放物含鼠，pH，Eh等を測定し，赤潮との関係把ついて調査し，又この中嘩底 土の腐植常つい・てSIMON法濫より分析し，この結果，常時湛水∴還元状態にある中海の底土ほ沈着 した有放物が底樺動物や物理的機械的の酸化作用でほ腐植化の進行が行われず，湿田土壌以上に未分（5） 解の有機物として存在していると述べている．文石橋氏は朝鮮西海岸干拓地の土壌改良と施肥の目的
（6） で海底土を施用し粗7−8％，英20％の増収を得たと報告している。伊藤氏は老朽イヒ水田客土用土壌
の研究に閲し沈泥め効果はNその他の儀分の効果を推定する他，遊離酸化鉄含量ゐ多いことを認吟，
ト＝ 入交氏は老朽化永田土壌改良現地試験笹於て赤土反当3000貰及び沈泥2000竃種皮の客入効果は第く11）） 3毎日に於ても顕著であることを証し，三井氏等ほ山梨県下富士川の流域に分布する「イリソ田」と
称する強度老朽化永甲の改良に用いた山土及び屑漁の効果は，他の吻料より顕著であったことを恵めでいる，この他，老イニノ化水田土壌改良の目的で沈流その他の物料を利用した試験は各県の農業試 （7） l
験場等々行われ，沈泥反当1000∼8000貰の客人は玄衆6∼12％，平均8％増収の効が認められてい欝李巻索2骨、（195勾こ
18き馳．互謎班
名牒菖腎】讐島野l受幣鱒 4．80d O．．527 0．0 27．019 12−000 83．020 2．350 69．900 48．000 62．000 13 000 107．920 12．000 80、000 2．900 40．720 94い000 5．610 4…600 65．000 8．000 2．710 163小000 0．800 56い000 仇300 53．710 1丁51（1 15，710 条 野l…冨：芸≡3 鱒1 463 464r 4年5 4（i6 示7 468 507 50寧 509 仁増新庄前 蓮大官 繋専 新蓮新 103．900 98．920 93．000 48．000 4．000 0．300 10．000 154．5り8 3．500 16J200 5二600 1．．909 7ひ000 8．000 0．500 2し000 0. 100 43．000 150. 000 6亀．000 1、100 117．600 250巾000 15．．000 ￠・950 34い000 11．200 11…700 10‖pOO 5．150 80．000 21．100 岳1．pOO 13．320 32．400 18．300 15．400 36．064 7い074 7い915 47．000S．200 2．200
地 米 谷浦蒲 亀㍉ ∴水雷造増の沢井水野川家 野郷原北亀・箇岡水方
〃 、〃 飯竜郡㌧ 八神十雷擾丸、四筆垂白
浄之郷前 官 官 大 菅〝 か高地辻か 地 地麻
．2723′0 1 122。2 ′0∠U′0′0′′0 くV71▲5、8．ん⊥■槌′00U9 11，2・2ウ㌣∴＄3′へ∂へ∂へ∂ 55︹V−1∂−さ・．一さ一．∂55亡J 18．00 101．00 18．00 60小00 夏 大 新 平 要 弘 上 質 乳 目 階．吸間 宋村 4一70004 3L33■饉5 ノb′〇一h︶∠U′0 ∧U O O OハV 9〓U O55 ． 44 140. 130． 3 1 羽 宮田 ．． 楓筍 甫 高書七 A二7034 44′0′0′0 55555 ＿ 二 新 管 炸比 琵木新 善通寺 備、考 有水村保田池ほ川田池の補助池。 以上の他，調査未了のた 欝2衷 供試池派採取地の所在地 番∵牒 あ概要木明年池転関してほ 欝2表に示す． 部名‡町村名1地 名蓼！ 本 山 上高野 此地二 河 内 下高瀬 五 郊 0ノ5′00ノ8 9 12 335 5 ／0′0′0′0′0 ／D 辻 林 上 西之谷Ⅷ 実験方法並びに結果
1．供試料の調製 上記の衷の池より得た試料は風乾後2mmの飾で節別し 節を通過し た部分を実験に供した． 2・、池泥のpH二及び全酸度の測定 欝1，2衷に掲げた池より得た池派より116点を選び之を pH測定に供試した．pHは王0％鼠Cl溶液で沈泥を浸出し，その液につき測定し，又交換酸は大工原 （8） 民法に・依って全攣度を測定した・ 3・結 果 之等の結果を示すと欝3表の如ぐである．この表より pH：に．ついてほ．最高6・、5， 最低3．4，平均5．r2となり，全酸度は駿高86．3，最低4．2，平均28．3で試料は何れも、酸性を示し，然も 仝酸度はかなり高いものが多い． 次に池泥ほその池の大小，水鼠，位置及び泥土の沈積位置及び材料等により組成に塵異を生ずるこ とが推定されるが，今山間部にト存在する同一池について山側部と境瘡部より採取した池派及び周†池香川県立鹿科大学尊術報舎
第3表 池派のp鱒及び全酸度
稲訝詣嘲慧訂司毒蔽闇警訂音函靂
讐警、慧腎箭函豪闇
p TTロ 酸 炭 矧執 、 憧 H p 於ける 上層約 20cm と，そ の下層 こ：：二二！二 08エU47 500ハ00 2′020A▲ 000エリ2 石・、■ OU210U′0 nO O′08．OU q′′仇／n人首二汀 ／02〇ひ10／ 12422 23324 1、l l↑2 31t二21 07123 8へ∂530 3．5505 0亡J557 5A∵SてA二b35555 5﹀645 6 449545 11▼・■l l l l l l l ■・エ︼l l1 3つJ333 32335 550／00ひ 一5′7 101 13 21 2年 31 83050 50′003 へ∂O nO∧V■偽．53、∧U︵∂7 2〇203 5545各 5555■41・4■555∴孔■ ． 2266丘 70223 6．9．a42．．4＆8．〇6 22132 1 3・44 3﹁⊥4・54 ﹁J9︸123 り337nO q一︵U二705 9519︼3 12333 340−▲l 1 45553、3333 3H∵4︰4︰4 ■4■偽 ▲一44 4′也444 44555 ′n﹀∠U ′hU′hU乙U ′久リムV∧U O︵U 12345 ／07 7000ノ 45くV5S ′05555 6 5004008 ウ︼′0、003 20∧V O8 85ン5−b 13212 55412 21251 1，J lウ︼2
671010 38262 38403、72864
′0′0′○′0‘リ ノ〇．′0′n了より′h 一〇′0′0′D／0 7 235′0′0 7．OUq′O A鼻 −b′07￠U O／ 4 222ウ︼3′33345 5−．∂555 1 4良554 55551a 3545丘 4召朝
231ヰ4 33ご13 433ヰ 3
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裏小75
40、′0 1 2811 RV2nV八U O︼．∂ 55 5′5 ︼b−b55︼b 55555 5555′0 ′0′0′0、′0／0 ′0′0ワ・77 7880U O ハリ3．45′0 0U︵UノO13 4019︼3 44555 54555 51′〇一れ5▲4 77︵U42 54︵U2S 85⊂U∧U7
司3
31−24′0ノ ／020U3ウー 4 0ノ▲‖V12︵U 30／102 03′07†⊥ 4二5＝5こわヒリ O nV l q‘ウ︼ 333．ハ∂孔︵ l 1．1⊥l †1■ ■1J l l −︼ l l ∧U2 7∧y 1．・偽2 nV′りーヽV nV 5355 久V5 75 7 一hV5．4二5ニ5 7︼．∂0014 5 5 5 5 5 3−LO︼7nO nV 55445 2′04一8 380035 5‘ U、ウ︼ 7．■−J l と同様 に pH 及び全 酸度を 融定し 45 00n7︵U −．∂ ︻♭ ⊂U 5′n﹀ 44．4 44 0 7 31 0 8、2、344 7ハV O爪こ7 45鼠−a54．？ 6．2
4．7 4．7 である．年給果は欝4，5襲に沸す如く
努4表 採取位置を異軋する 他派のpR及び全酸度第5表 地派の層位別pH及び全酸度
ニ車重直二転蒜還琵匝垂
腰＿ 上層「下層 町村名 小 海 東根田 士．器 比地二：1 側僚婚側 5．．511、7‥111…9 一b5ウ仙 ‘U44 04′08 ′〇α2α Q：3 1▲ 3 q／504 0■鎚21 ／−U′n﹀93 ′0︵U′0 ′b ﹁J 1 −．∂ 5 5 8 5′0−﹂J5 欝4表より同一池の池滝のp喜及び全酸駿に・閲し，調査点数が少いため断言出来ないがpHは大 挙なく，巽換酸ほ山側より埋塘側に多い様な傾向がある・又第5表より層位別のpHを調査した痕果 ㌢よ上層，下層共同値乃至は下層のpHが梢高い傾向にあり，全酸度は下層土より上層土の方が多いこ とが判る． 1＼￣ 考 察 池滝ほ前述の如くその生成条件紅より観成，成分等紅かなりの差異のあることは推定され，又上記 実験の−・端からも知ることが出来る・即ち山貸を利用し・て掟塘を築いた港池に・於ては池に・水の流入す る山側皐り，水門の存隈する醍塘側に・於て池泥の沈枚が多く，反応ぬ於ても殊に全酸度ほ著しく高く， 之ほ山側より・掟塘例の方が地底め状況や水流等ゐ関係で有棟物の沈碑が多く，又平由地の溜池に関し て咋上層部の池泥ほ下層部のそれより進かに高いことで，之ほ腐植に富む有機物を・主とするたあと考 えられ，文泥土の生成過程ほ一触と綬憎であることも知ることが出来る．従って商じ泡池の池泥を客 土材料とノして利用するにほ少くとも数年の期間を凱、て採土しなけれはならない． 今宮々が供試した試料砿ついて考察してみると，pヨに関しては調査点数116点中，4・6−5・0鱒ゐも ゐカミ4う点セ42．2％強を占め，次いで5．．1−5．5間のもの札魚で35．3％強であり，桝土．のp琵価と同等位 のものもあるが，又それ以下の価のものがかなり多い．又全酸度はpHと同卜一試料に閲し，酸度10．i− 20・0問のもの33点，弧1■・−30・0問のもの34点でこの両者の合計は全調査試料の5ア・6％漁港占めてt・、 る．更に酸度姐1以上のものが2了点もあり，調査試料の大部分が強駿性を呈し，然もこ￠酸性物質ほ 水溶性のもゐが多いことは，之が生成される過程に於て有放物の腐舷化等より当然のこ．とゝ考えら・れ第二5票替策2乳1榊5釣 極量 るが∴然し既述の如く普通他派を利用するには冬季池永の減少し・程時に採取して蝶塘上で風乾後之を 愛の畦間に撒入するが，土入作業等で・ちの様紅酸性の強い池泥を⊥時に多最愛の畦上へ移すことは， 降雨その他の関係で麦類に戯漁寄を与えこる原因とノ摺挙故，各へに・当ってはこの点留意しなぐてはなら ない．
Ⅴ 摘
欝
香川県に於ける溜池の池泥償．閲しpH，′全酸隊を測定して次の結果を得た． 仕）pH価ほ．3．4−・6．5の範囲に＝宜てり平均5．2であった∴ （2）全酸度は．4．2−86．3の範囲紅藩∴り平均28㍑であづ聴． 桓）（1）及び（2）より試料ほ何れも酸性を示ヒン，’然も全酸隊はか應サ高いものが多い． ㈲ 同−・池に於て山側の池滝と壌塘例の他派はp‡まほ∵大差がないが，全酸度ほ後者の方が高い． （瑚 同一・池に於て上層約20cユn間の他派と，その7層の池泥に閲し 層池泥の方が梢高く， 全酸度は下層土より上層土．に於て高い． 樽卜鱒上の如与池韓の大部分は酸性反応がかなり襲いのギ，客土材 廣間樗・．之を客人す尋際 に・墜，油蝉準こ．よる孝？酸性筈をひき起さ鱒様に注意する必翠が串る・ ・Ⅶ∴参 考∴女 鹿 （1）FATCHIKHINA，OLr竿l，r・（1948）‥The恒a㌣ics叶坤ephosphoIuSan頼OnCOnt隼i云theBlack1苧ke・ ChemicalAbstlaCtS妹S84ナ（1951） （2）花田稔（1941）：佐貿県に於ける特殊自給肥料檻ついて（Ⅰ）1 （3）細野克巳，曽我治（1951）：海浦沼の蔑土に潤する研究（Ⅰ卜（丑）∴日土地認2皇；【こ342 （4）′入交正盗（1948）：福井用匠於ける者朽化水野お壌勾改札 日土肥認I9，63 （5） （6）伊藤正夫；（・1948）Jl：水田ノ主項め化学的研狩（Ⅴ）．甘ヒだ肥誌／19∴2 ワリ 香川県（1951）：秋落防止に．関する試験成債 （8）京都大学農学部襲芸化学教室腐（1950）：農芸化学実験事（上），248■−249（9）MENAGARIS注VIL工，AD”and LEZHAVA，V・Ⅴ小（1950）‥Deiecati＜On sIpdge、早苧lo夜＝eltilizer・Chemical AbsいactS46，5769（1952） 鋤三井遊午，出揃滞太郎，江川友治，島根茂風船山二郎（19叫：山梨県下に於牲冬老朽化水田改艮試験・ 冒土肥認19，￠3−65 ㈹永田武雄（槻1）‘：花道港庁下寺要河川並．に．濁水渓の泥主′についで日生肥総15，・3，77⊥・3昌0 開 城入松三郎（1953）：土壌肥料講話 248 禍 園田音次郎（1941）：香川鼎に於ける米穀増産と施㌍改静、日土肥総15，39ア ∼ 鮎s血卓 Webavede衰i衰ined‥珪ep且Ⅴ扇鴎and＼excjlaコ．geaCidi七y of tI鳩。pOn連ねud，inXa†g・訂Wa p草′e壬ectdTや，野卑gOtte−1砧1low⊥一喝ieSul七S‥ 由・Thep三三value云1主・よn立・壷d如m3．4to6．如料d罰i品ilVん1王室ふょs、5．豆二 （軒′E妄chang宵acid沖by輝kdhara，smeth6年ra痩edfrdm：4・2tQ86・声andmea亘wa＄冒8・8・ 圃∵釣・Om（1）aDd（幻oursa：mpleswer・eallacidicオ技量exqhぬgeaC三ditiさ芦We享・efairlyhigh．
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