建築家の建築設計監理とその報酬についての意識調査
(その
2
.
建築家の建築設計・工事監理及び報酬の捉え万について)
中 島
松 本 壮 一 郎
A Research on t
h
e
Design
,
Construction Supervision
and t
h
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i
r
Remunerations
by
Architect (Part I
I
)
Hajimu NAKAJIMA
,
S
o
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c
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MATSUMOTO
前報に引き続き,建築設計監理業務と建築家の報酬に対する建築家の考え方をアンケート調査し 設計監理報酬のあり方と,建築設計評価の要因を探ぐった. 1 . は じ め に 建築家は建築の設計工事監理業務をとおし建築主の正 当な利益を擁護し市民生活の環境づくりに励んできた. 建築設計監理業務の実際を担当している建築家には,建 築制作に対する強い意欲と供に,今日のように建築規模 の大型化,複雑化が進むに従って,専門的な調査,研究 への努力が求められている. ととろが,建築家1人ですべての設計を完了するのに は相当の日数を要するため,建築家の設計意図にもとず き協力する所員のカを求めているのが実態である.乙の ため,乙の所員をもっ事務所の運営的な立場におかれる 建築家は,建築設計監理業務を適切に実施するために, 当然“報酬の額"についても伴せ考えたものをもたなけ ればならない. そ乙で,前報の発注者の場合にひきつづ、いて建築家に 対し,建築設計監理業務と建築家の報酬についてその実 態と意識について調査した結果を報告する. 2 .謂 査 婆 領 調査対象者を日本建築家協会東海支部所属会員(愛知 県,静岡県,岐車県,三重県,富山県,石川県,福井県 の7県下に勤務地を有する会員)全員にアンケートした と乙ろ, 34名の回答を得た. 調査対象者とその所属事務所の概要は次のとおりであ る. a)年令 40才以下 8名 (23. 55ぢ) 50才代 1 1名 (32. 4%) 60才代以上 9名 (26. 55的 b)業務地域 愛知県 1 4名 (41.2%) 愛知県とその近県 8名 (23. 5%) その他の県 8名 (23. 5%) 不 明 4名(11.75約 c)設計担当職員数 5人以下 1 2名 (35. 3%) 6-10人 8名 (23. 55的 11-15人 8名 (23. 5%) 16人以上 4名(11.85ぢ) 不 明 2名 (5.95的 d)受注実績額 10,000,000円以下 4名(11085的 10,000,000-50,000,000円 13名(38.2%) 51,000,000-100,000,000円 6名(17.6%) 101,000,000-150,000,000円 2名(5.9%) 151,000,000以上 5名(14.7%) 不 明 4名(11.85的 e)受注実績(民間/官公庁) 30%以下 3名(8.85ぢ) 31-60% 9名α6.5%)
61-99% 12名(35.3%) 100 % 7名(20.6%) 不 明 3名 (8.8%) f)海外受注 有 2名(5.9%) 無 30名(88.2%) 不 明 2名(5.9%) 3. 調査結果の概要 a)建築家の非事業者説について 一般に建築家はプロフェションである.すなわち専門 職であり,設計監理業務は委任契約で,国民のためのプ ロフェションであるところの職能人であり,決して事業 者でないと言われているe たしかに一方で、は事業者で=あ ると主張する者もあり,建築家の設計姿勢等を考える時, 必ず問題となる乙とである。 そ乙で,建築家自身の考えを尋ねた結果が次のとおり である. 建築家は非事業者である 13名 (38<2%) 現状では事業者とみられでも仕方ない 10名 (29.4%) 6名(17.7%) 5名(14.7%) 34名(100%) 他 答 の 回 計 そ 無 ζのように非事業者であると答えている者は38.2%で あり,現状認識では事業者と認めている者が29.4%とな っている.すなわち,非事業者であると叫ばれているも のの,建築家自身は,必ずしもそのように自認していな いことがわかり注目しなければならない. これらの理由について,回答者の卒直な意見をまとめ てみると,次のとおりである, 〈建築家の非事業者説を支持する者の理由〉
0
建築家の業務は営利を目的として行なわれるべきも のではないし,私自身も決して営利を目的としては いないつもりであるから,自分は「事業者J(通俗 的な意味における〕でないと信じる。0
一般に言われる事業者では無し、0
利益だけを追求しているので無く環境づくりは勿論, 建築主の正当な利益を擁護し,その責任を果してい ると確信する.0
創造の仕事は情熱を傾けなければ出来ないので,そ 乙lζ利益的感覚はないが,協同する所員の教育と生 活の糧は確保しなければならないので,結果的には, 相当する報酬が欲しいので,低報酬では継続出来な い仕事である.0
建築家の本質は事業者でない乙とは明らかである. 事業者とみられるのは,比較的多くの私共の仲間が 平気で事業者的行為をするために起きる世評と考え る.0
設計者(建築家)の個性を発揮して,建築に尽力し, 快的な生活の環境づくりに励んでいるので事業者で はないと考える.0
私共の職務内容は創造による具象化であり,具象物 の加工,販売及びその代理,あるいは抽象具象物の 斡旋をするものではないので,事業者ではない乙と を根底としている.0
事業者ではない.しかし,内部的には若干事業者的 性格を含んでいるのが現状であるから,建築設計監 理業務法を早急に立法化しなければならない回0
あくまでも事務所の長である建築家の意識の問題で あるが,少くとも建築家にも事業者意識零とはいわ ないまでも,社会的にみて非常に低い方だと思うしE 又そうあるべきだと考える。0
日本建築家協会憲章と私の思想が合致していたため 会員となっているので,事業者として扱かわれるの は誠に心外である. 〈現状では事業者とみなされても仕方がないと考える者 の理由〉O
日本建築家協会の主旨は良くわかる。又そのように 進みたいと患っているが,大部分の事務所が法人組 織であり,又営業7ンを使っている事務所もあるこ とから事業者といわれでも仕方がないと考える.0
現段階では事業者であると考える白事業者でないと 広言できるためには,国家及び施主ζi当然是認され るように努力すべきである. 。精神的には事業者でないと考えたいし,又その積り であるが,現実は事業者ではなかろうか.そのため にも早急に建築設計監理業務法案の実現をみたい。 O事業者であるべきではないが,現実は事業者的な事 務所も多いのも事実である。0
再開発事業等を除けば私共の直接の行為が,都市の 環境づくりまでは発展し得ない現状である.教職者 を除き一般的lこ事業者と解せざるを得ない.0
事業者でないと考えたいが, しかし営利目的としか 考えていない一部の人や事務所があるので,日本建 築家協会として十分その対策を考慮すべきである.0
精神的には事業者ではないと考えたいが,会員事務 所の組織が株式会社等であり,乙の株式会社を表に 押し出して社会的信用を得て有利に営業している現状では,事業者といわれでも巴むを得ない. 一税上,株式会社にしたいといっても株式会社の法 的本質が営利を目的とされているとすれば仕方ない
0
現状では事業者とみなされても仕方ない.乙れによ って設計監理の本質が変るとは思わないe0
私としては建築家は事業者ではないと考えるが,実 際世間では事業者とみがちである.0
建築家個人は事業者ではないが,建築事務所は事業 者であると思う. 〈その他の意見〉O
建築主から依頼された建築を白分の思想,信条l乙基 づき,専門的技術を駆使して,全人格を投入して実 現していくプロフェションである。0
建築士法によると,工事用の図面及び仕様書を設計 図書(土法第2条ロ項)といい,工事は建築士の設 計によらなければすることが出来ない(士法第 5条 2項)と規定されている.いっぽう,建築士の資格 を取得し,建築士事務所の登録を行なえば,建築士 法にもとずき設計や工事監理が出来ると考え,現在 は, 1級建築士が約10万人 2級建築士約30万人を 数えるとき,いままでの建築家的建築事務所は,そ の中に埋没して,区別が明らかになっていない,建 設業者も事務所登録を行っていて,内容も能力も多 種多様であり,いまや設計事務所の戦国乱世の感が ある.乙のまま放置すれば,建築士になれば国の保 証した建築家と早合点した考えが広がって定着しつ つある。 技術上の問題については,技術士のような試験を 行ない,建築制作,創造活動に関しては,日本建築 家憲章をもっと細目に亘って定め,これを守る乙と を誓約した者だけを建築家と称するようにして,建 築士とは明確に一線を引き,区別しないと,建築家 の地位は,どこまでも下るばかりである.したがっ て,社会的信頼,信用も下るいっぽうである. 極言すれば,文化勲章的建築家も,乙れとは反対 K,やっと 1級建築士になれた者も,建築士法上で は同等の取扱かいで,建築主事の建築確認(建築基 準法第 6条)を受けることができる.建築家の数は 極端に少数であり,いっぽう,やっと1級建築士に なれた(?)という初歩的な建築士は無限に近く, このような人々が将もなく走り廻っている@その一 端をとって,事業者といえば,それは真実であり, または事業者でないといってもまた真実である. 。建築家は自らの姿勢を正し一報酬のダンピングを止 め,設計のクレームを自己の責任において処理し一 社会の建築家に要望する責務を全うすることから始 めなければ法律制定(建築設計監理業務法)等,と うていおぼつかない。0
職人(建築家)の自覚と行動から脱した組織をもっ 日本建築家協会の会員は事業者と考えられる.現在, 会員は事業者と職人の二種類に分かれる.0
市民社会にその価値を定着させる乙とが先決の問題 であるa 次に職能の純化と質の向上,社会的職能地 位の保証ということだろう。0
日本建築家協会の憲章に表現された思想をもって人 聞は生活環境としての建築創造活動を日ごろ実施し ている。ーたとえ事業者とみなされても,建築家の 本質を見失なわない姿勢である. b)報酬の決定方法について 建築設計監理報酬は,建築主の信頼に応え得る責任を 果すにふさわしい報酬を建築主と話し合いにより決め報 酬をうけるものと考えられている。乙れはプロフェショ ンとしての浬解上の原則であろうE しかし,建築家として,乙の報酬の決定方法について, どのように考えているかについては,次のとおりである. 国,建築主側代表,建築家代表の三者で決定すべき である 17名 (50%) 日本建築家協会が決めるべきだ 9名 (26.47%) 国が決定し,公共料金化する 0名 そ の 他 計 8名 (23.53%) 34名(100%)
こ乙でわかるように,三者で決定すべきであるとする のが50%を占めているが,積極的に日本建築家協会が決 めるべきとしているのがお.47%もある乙とは,注目した し 、 乙れらの理由は次のとおりである@ 〈報酬の決定方法の理由〉 旧本建築家協会が決めるべきである〕と回答した理 由。0
日本建築家協会で作製し,建築士法第25条による建 設大臣の認可を受ければよい.0
報酬の標準を示すべきであり,乙の標準をもとにし て,それぞれの条件に応じた報酬を決定すべきであ る.0
建築家は,技術的には,技術士ζl相当し,芸術的側 面を表現し,道徳的には,日本建築家協会の憲章を忠実に守るべきもので,建築士法でいう単なる建築 設計図書のメーカーではないE したがって,報酬料 率は,日本建築家協会で決めて,建設大臣の認可を 受ければよいと考える.受取る報酬の領収書にも収 入印紙は貼らなくてよいものにしたい(弁護士@医 師・公認会計士@弁理士等のようfL).
0
本来職能については,職能団体が自主的に内容を検 討し,決定すべきであるが,乙の場合,建築主等の 諒解は,とりつけた方が公平で=ある.しかし,一般 には中々理解されにくいので,自主的に公平に決定 すべきである。0
日本建築家協会が,その基準を定め,注文者と建築 家がそれを基として,協議して決定する乙とが望ま しい.一建築設計監理業務は単なる作業でなく,深 い相互信頼の上になりたつー-O職能による主体制の確立が必要で,これに対する社 会の容認をうける努力がはらわれるべきである. 規定にも自主的にコントロールされているー 〔国,建築主側代表,建築家代表の三者で決定〕と回 答した理由0
公共性に根ざすことが多い点からいって,何等かの 客観的合意を得たものが望ましい。0
建築設計監理報酬の料率は,標準の数値とし社会の 容認を受けたものの方が望ましい.0
本来ならば日本建築家協会が自主的に決めるべきで あるが,創作活動の内容をよく理解してもらうため に,三者が協議して決定した方がよい.0
もっと建築主一一般市民を含めてーに理解と協 力を求めたい.ただし国家権力の介入は一切認めな•
、
し0
法的責任が伴うので国が,建築設計監理業務の専門 的立場から建築家が,支払い負担の建築主の三者が 納得するものが良いが,それぞれ立場があって主張 点が必ずしも一致しないので,その中間的なもので 決定しなければならない,0
国が主導し,建築主側代表,建築家代表を交え標準 をつくる。 O日本建築家協会が自主的に決める乙とが一番望まし いが,現状では社会が支持しないだろう.したがっ て,止むを得ず三者協議によるしか方法はなかろう. 国が決定し,公共料金化は絶対反対である。0
法治国である限り一応の基準を決めて,それに+α は,日本建築家協会か決めるべきである.0
よりよい建築を創るための基準が欲しい,その中で 少ない幅での上,下限もあってもよいと思う.0
三者の栢五理解による決定が最も望ましいが,国家 が適当な諮問機関を設けて公共料金化することが望 ましい.0
混乱している現実,需要者側の意見が入っていない 従来のもの,法的手続きも経ていないとすれば公正 取引委員会の態度も理解できる.0
三者協議の上,決めるべきだと思うが,乙れは仲々 むづかしいだろう.しかし,努力すべきであろう.0
最も公平であり,他からの制肘を受ける余地はない ものと思う.公正を期すために。 〔その他〕と回答した理由0
報酬の標準は,業務団体が申請し,国の適当な機関 (例えば中央建築士審査会)が承認を与える.0
建築家個人(報酬は最終的には個人が決めるべきで あるが,日本建築家協会が基準を決めてもよいと思 う)国が決定し,公共料金化することは,全くナン センスである.国,建築主側代表,建築家代表の三 者で決定する乙とについては,実際には,不可能に 近いのではないか.0
本来依頼者と受注者である建築家が個々に話し合っ て決めるべきものである。しかし,現下の実情にあ わせるためには,過渡的には,国(但し, ζれは取 締りまたは指導機関としてではなく,公共建築の建 築主代表として) .民間建築主側代表の同意を得て, 建築家の団体(乙れも日本建築家協会とは限らない) が標準を決めるのがよい.0
建築家自身が決めるべきである. 一建築家は自由 業であるので報酬は自分で決めるべきで,事業者で あれば,日本建築家協会が決めるべきである.0
日本建築家協会が決め,建築主側代表との話し合い が必要である.0
報酬は,建築主と建築家の聞で決められるべきもの である.状況を知らない第三者が介入できるもので はない.0
自分の仕事の内容を的確に知っているのは建築家自 身である.しかし,社会的に容認され難いときは, 断わるか,日本建築家協会の権威をかりるべきだ. c)報酬の競争について 建築家の行なう業務はフoロフェションであるとの考え があるとの乙とについては,すで1乙述べたとおりである. そ乙で,建築家の報酬の競争の良否についての結果は 次のとおりである.競争はすべきでない 競争は当然である わからない そ の 他 計 32名 (94.125的 2名 (5.88%)
。
0 34名(100%) このようにほとんどの者が競争すべきでないとしてい る. 乙の理由については,次のとおりである. 〈報酬の競争の良否の理由〉 〔報酬の競争はしてはならなし、〕と回答した理由0
設計監理料の多少で,建築設計監理の質及び量を決 める乙とはできない園ある一定の設計密度と精度は 維持しなければならない.しかし,特命受注でない 場合の問題が当面する現実であり,建築家各自が自 主的に話し合し" PRf乙努めなければならない.0
業務の内容から報酬の競争はあり得ないE 但し,同 質の設計ができる仕様書が提示される場合において は,報酬の競争はありうる。0
競争しないで,信任委嘱契約ができる世界の到来を 望む-O競争すれば自主性が喪失される.0
医師や弁護士は,患者や依頼者を探して歩かないし, 入札もない.ーその権威もあり,自主性もある 建 築家には,格差があるのは事実であるので,自分の 位置を考慮して,建築主と委託契約すべきであろう.0
設計監理の質の向上をはかることが必要なときに, 報酬のみの競争は決してしではならない. 質の向上乙そ建築家の目ざすものである.将来の 私共の姿を見直す必要がある圃0
建築家の業務,特に設計という作品は精神的所産に 負うところが多く,必ずしも物質的産物ではない. したがって,売買の対象となるべき酪品ではあり得 ないから,当然価格の高低を競う乙とのできるもの ではない.0
報酬の競争は,事業者意識から生れる.建築設計監 理業務の本質を損なう乙と甚だしい@0
報酬の競争でなしに設計企画の質で争うべきで,私 共の事務所の盛衰も乙と決まると思う.0
報酬の競争はいけないが,設計内容の質の競争がで きないシステムは,なお悪いーC
信頼に基づき行なう業務であるため,競争はしては いけない.但し,諸経費等間接経費に関しては考慮 の要がある。0
競争するという考えがわからない。社会に認めさせ る為の建築家の努力が必要である。0
それぞれの技術格差もあり,価格だけで競争する乙 とは話にならない.0
報酬というものは,元来競争すべきものではない.0
低報酬は,建築設計の成果品の質の向上を阻害する. たとえば,研究すべき所を省略したり,図面を省略 したりして,結果,内容的にも現場まかせになって しまって,デザインはよくとも,機能上の欠陥が出 来たり,建物寿命が短かい等の欠点、が出てくるおそ れがある,0
競争によって決められるべきものではない 競争は 業務内容そのものでよいから一0
建築家相互の生活擁護のため,競争はすべきでない.0
建築設計は本来競争すべき尺度をもたない業務であ る.但し建築家とかプロフェションを自分達だけと いっていても所詮衆寡敵せず.一建築家とは何かを 一日も早く明確にする必要がある。一 〔報酬の競争は当然である]と回答した理由0
ただ理由もなく報酬の競争ならいけない.技術の競 争が,報酬の競争に連ながるなら当然である.0
建築設計業務(デザイン+技術)内容×報酬という トータルなもので=競争はしてもよいと思う。 ーあらゆる“もの"の評価は, (質)x (価格)という 形で決められるので, (競争)の要素の中から(報酬) を全く除外するというのは無理である. d)建築設計評価の要因 設計のよい,悪いとの評価は何によって決められるの か,建築家自身の自己評価を求めたものである. このことについては,次のとおりである. 機能的であること 15名(15,31%) 建築主の希望を入れ満足させる 14名(14.29%) 経済的であること 13名(13.26%) 環境に適合するもの 12名(12.24%) デザイン,美観 9名 (9.18%) 強度的に充分な構造 4名 (4.08%) 地域社会への使命 4名 (4008%) 防災的(安全性) 4名 (4008%) 技 術 3名 (3.06%) 第三者の評価による 3名 (3.06%) 施工,維持管理において優秀 3名 (3.06%) 耐久性 3名 (3.065ぢ) 工事中,完成後のトラフツレの有無 2名 (2.04%) 芸術的 2名 (2.04%) 社会,生活,環境による恩想的なもの2名 (2.04%) 建築設計事務所の技術とキャリア 2名 (2.045的 近代性 1名 (1.025ぢ) の 永 U
ヲ 。
て 性 つ 遍 ま 並 目 と た 計 士 品 目 つ に あ 的 に 築 的 建 白 1名 (1. 025的 1名 (1.02%) 98名(100%) 乙乙でわかるように,建築設計評価は,仲々困難であ るとしながらも,建築家の自己評価によると“機能的" が 15,31%. 次に“建築主の希望を入れて満足させる" が 14,295弘 “経済的である乙ど'が13.26%と続き, 次に“環境に適合するもの'の 12.245ぢとなっている. しかし, “芸術的"としているのが2.04%の僅少なのは どうゅう意味をもつのか,注目したい. e)設計監理報酬率について こ乙 l年位いの聞で受注した設計監理報酬率は右頁の 図のとおりである. 図でみられるとおりE類において,上限と下限に著し い差がうかがわれる@また往宅の場合においてもほぼ上 記のとおりである. f)建築家が日本建築家協会制定の現行設計監理報酬 料率で価値ある成果品を提供できるか 現行設計監理報酬料率どおりで受注した結果,価値あ る成果品を提供できるかについては,次のとおりである. 1位 ょ く で き る 15名 (440125約 2位非常によくできる 12名 (350295的 3位 ま あ ま あ だ 6名 (17065%) c4 i 立 無 回 答 1名 (2.94%) あまりできない。
できない。
計 34名(100%) 乙れでみられるように“ょくできるnが 44.12%と1 位を占め,非常によくできるが35.29%の 2位を占めて いる.したがって現行の料率であれば 790415ぢのものが “ょくできる"と答えている乙とがわかる.乙の反面 “あまりできないn <<できない"がOである乙とをみて も理解できるもので、ある, 乙れらの理由の主なものは次のとおりであるe 〔非常によくできる〕と回答した理由0
蓄積知能価値が貨幣換算して含まれていると思われ るからできるが,実際は確保が至難である.0
事務所そのものにゆとりができる.勿論工期に関し でもゆとりがあるとなおよいが,所員そのものの受 けとり方が大分違ってくると思う.0
現在の料率のレベルが余りにも低いため.0
現行設計監理報酬料率で受注した乙とはないが,料 率どおりであれば,充分すぎるほど余裕があると思 われる.0
現行設計監理報酬料率で受注した経験がないので確 答できない.0
調査,研究費が充分であるから. 〔ょくできる〕と回答した理由0
現行報酬料率で受注しても満足できる成果品ができ た乙とがない.遠慮せざるを得ない.0
現在協会の報酬よりかなり低率でやっているが,辛 うじてまあまあがまんできる程度にはしているつも りであるから,協会の率そのままで上昇すれば,あ る程度ょくできると思う.0
平均して現行料金の70%程度しか建築主からもらえ ない.施工業者の利益と比較されるためである.し たがっで,料率どおりだと良い業務ができると思う.0
個々の設計については,日本建築家協会の料金は適 切だと考えるが,建築事務所を継続維持するための 配慮はなされていないと考える.0
過去の実績からみて可能といえる.0
小規模の事務所であれば,所要経費が僅少で,余裕 をもって設計監理ができる. 〔まあまあである〕と回答した理由0
設計と監理をわけた場合,現状の比率では監理がで きない.0
価値ある成果品かどうかは知らないがかなりの努力 ができる.0
料率どおりでも赤字になるζともあり,コストはケ ースパイケースである.0
徹底した研究の上の設計は無理.0
一般的な努力により良心的な仕事はできる. g)設計監理報酬の競争による建築作品への影響につ いて もしも,設計監理報酬の競争があった場合,建築作品 にどのような影響を与えると考えるかについて,建築家 の考えを求めたものである. 乙の結果は,次のとおりである. 建築作品内容の低下をもたらす 7名 (240145約 時聞をかけた良い作品が得られない6名 (20.69%) 充分な設計監理ができなくなる 4名(13.799的 ディテイルを省略せざるを得ない 3名(10.345約 オーソドックスな手法で手早く納める一
率
一
一
酬
一
一
報
一
一
計
一
一 設 -用途・工事費の明確な20人分の 集計結果 報酬率0.0%以下,工事費百万 円以下四捨五入 縦K報酬率(銑横iζ工事費(千万円) % 8 I類 (工場,倉庫)1 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17千万円 33千万円 芦5 9 E類 8 (学校,事務 7 -所,共同住宅, 5・ 図書館,寮, 4 老人センター, 3恒 老人向 1 -マンション 。@ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 2日千万円 37 40 50 63 100 220千万円 % 8 _1 E類 7戸 (病院,診療 6・ 5刷 所 , ク ラ ブ ハ いl ウス 3・ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20千万円 30 34 35 50 80千万円 (住宅) 部 10 -9 _ 8-. -.
。
ι
。
2。
件 3・ 2・ 1・ IV類 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12千万円I名 (3.455的 施工業者による質的バラツキができる 小 計 設計意欲を失う 影響を受けるべきでない 政治屋を使い不正に受注する 作品の質に責任をもてない 事業者的考えに走る 信頼性を失う 競争すべきでない 計 1名 (3<455ぢ) 15名 (510725ぢ) 4名(13.795的 4名(13固79%) 2名 (6.89%) 1名 (3.45%) I名 (3.455ぢ) l名 (3.455約 l名 (3.45%) 14名 (48.28%) 計 29名(1005的 以上の乙とを大分類すると,影響があるとするのが, 51. 72必であり,この反対に影響をうけるべきでないとして いるのが, 13.795ぢとなっている。しかし,受注するこ との手段の不適当さ,施工上の密度が低下すると回答し た者が見受られることは注目したい. 設計報酬競争による建築作品への影響についての主な 理由は,次のとおりであるe 〈設計報酬競争による建築作品への影響についての 主な理由〉
C
作品に影響を与えるような乙とは少ないが,経済的 に非常に苦しい.C
余り関係ないO
極端な場合は不可0
著しい競争以外は建築作品に特に影響を及ぼすもの ではない。乙れは建築設計の本質で,又建築家の倫 理であると考える. しかし,この乙とが度重なると その建築事務所は存続しない白0
影響を与えていない0
設計には力が入らないし,親切心が欠如するのでは ないか.即ち事業者的考えが頭を持ちあげるのでは ないだろうか。0
充分な設計は不可能,監理も充分できないだろう. したがって不正がおきたりする厄介な危険もおきる 可能性がある.0
競争によってダンピングを行なえば,建築作品の内 容が必ず低下し,施主に対する信頼感をなくし,建 築家自身の職能をも危うくするζととなる.0
採算を合せるため充分な研究は行なわれない.0
設計の省略で施工者任せの部分がでてくる.また監 理が充分行なわれないので責任問題が生じるおそれ があるー0
大部分の業務を通例の報酬で行ない,例外として, たまにI件ぐらし、競争による場合は,実態として作 品の結果に差は生じないが,大部分の業務が競争( 価格の低下)によって行う場合は,必然的l乙手聞が かけられないので,何等かの影響は当然ある.ど乙 かに欠点のあるものが出来ると思うa0
習慣的な,オーソドックスな手法で手早く納める傾 向が出来る.疑問点は早く妥協してしまうので,或 いはディテイノレ省略等で,金銭的トラフ、ノレを起乙し たり,施工業者による質的なバラツキが出る等欠点 を招く. 。建築作品や図面の密度に与える影響は,報酬の多少 より,寧ろ設計期間が大きく関係すると思われ,又 適当な競争は,対象物件によって異なるが,図面の 密度は低下するだろう.0
多分手抜きとなる.神経のゆきとどかない設計及び 監理となる. 。報酬の競争よりも政治屋を使って,不法に受注する 傾向の万が問題であろう.前者は自滅してゆくが, 後者は繁栄するからである.0
設計報酬の競争によって作品に影響を与えるとすれ ば,建築家(職人)でなく事業者である.0
建築物の質の低下,建築に対するモラルの問題は, むしろ国民全般に亘る. 。思想、のない作品である.いわゆるドラフ卜である.0
欲しいと思う金額と,乙うしなけれはとれないと 思う金額のギャップが大きくなる. 粗製濫造, 小型ピーナッツー0
作品の質の低下がありありだと思うし,競争には加 わらずに別に求める. 明らかに質の低下をもたらすと思う圃0
一人よがり,身勝手なもの,時聞をかけないための 諸々のへい害.0
契約報酬料率と受注量とが悪循環を呈し,作業時間 数を圧迫する. 価値ある成果品を提供できない0
何等かの別途収入を考えるようになっていく心配が あり,設計密度の低下を生じるeC
作品の質に責任がもてない四0
建築設備設計,各納札仕上げに与える質の低下は まぬがれぬ.0
熱意のこもらないものになる。O
ベストの作品にはならないだろう.0
設計に対して検討する努力が少なくなる恐れがある。 h)相 関 係 に つ い て建築家の非事業者説についての考え方を,業務地域別 にみると次のとおりである@