• 検索結果がありません。

法律扶助EU 指令と2012年国連総会決議及び法律援助国連原則・指針―― 被疑者・被告人・被拘禁者の権利の検討の視点から――-香川大学学術情報リポジトリ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "法律扶助EU 指令と2012年国連総会決議及び法律援助国連原則・指針―― 被疑者・被告人・被拘禁者の権利の検討の視点から――-香川大学学術情報リポジトリ"

Copied!
46
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

法律扶助 EU 指令と

年国連総会決議

及び法律援助国連原則・指針

―― 被疑者・被告人・被拘禁者の権利の検討の視点から ――

Ⅰ は じ め に

⑴ 本稿で検討する,法律扶助を受ける権利についての「被疑者,被告人

およびヨーロッパ逮捕令状手続における被請求者に対する法律扶助につい

ての,

日の欧州議会および EU 理事会の EU 指令

号」(以下,法律扶助 EU 指令と呼ぶ)は

,法律扶助を受ける権利に

ついて,欧州連合(European Union,以下,EU と呼ぶ)が,加盟国を名宛

て人として採択された指令(Directive)である。

EU においては,刑事手続きにおける手続き的権利の保護は,一般に国

際人権〈自由権〉規約,ヨーロッパ人権条約,EU 基本権憲章で規定され

ているのであるが,それらの諸規程によっても手続的権利が保障されてい

るという十分な相互信頼が加盟国相互間で未だ提供され得ていないことが

経験上示され,刑事司法の相互承認を実現するために必要な刑事手続きに

対する相互信頼を確立するために,刑事手続きにおける手続的権利保護に

ついての EU における共通最小限基準(common minimum standard)が各

国で保障されている必要が生じ,そのために加盟国を名宛て人とする共通

(2)

最小限規則(common minimum rules)が,EU 指令として採択されること

となったのである。そして,EU では,この刑事手続きにおける手続的権

利の保護の共通最小限基準の確保を,ステップ・バイ・ステップ方式で実

現することとし,その課題となる措置を列挙した

年ロードマップが

EU 理事会で採択され,その具体化として順次 EU 指令の採択が取り組ま

れている

法律扶助を受ける権利についても,EU 基本権憲章

条,ヨーロッパ

人権条約 条 項⒞,国際人権〈自由権〉規約

条 項⒟で認められて

いるが,それらの諸規程によっても,それが保障されているという十分な

信頼が加盟国相互間で未だ提供され得ていないことが経験上示されている

として,その実効的な保障を確保するために,EU における共通最小限基

準(common minimum standard)を各国で保障するべく,さらに加盟国を

名宛て人とする共通最小限規則(common minimum rules)として,本指令

が採択されたのである。法律扶助 EU 指令の内容たる法律扶助を受ける権

利は,EU において共通最小限基準の手続的権利保護を実現するための

年ロードマップで,課題として列挙された措置の中の,「措置 C:法

的助言と法律援助」の第 段落に含まれているので,法律扶助 EU 指令は

この

年ロードマップの具体化の性格を有することになる

この法律扶助 EU 指令は,

月に欧州委員会による手続的保護

の強化のためのパッケージたる EU 指令 提案の一つとして提案された

提案は当初は,「被疑者,被告人およびヨーロッパ逮捕令状手続における

被請求者に対する暫定的法律扶助についての,欧州議会および EU 理事会

の EU 指令」という,暫定的法律扶助の名をつけられた提案であったが,

それには別に刑事手続きにおける法律扶助を受ける権利についての欧州委

員会の各国への勧告が付されていた。この提案が,欧州議会と EU 理事会

での審議をへて,暫定的法律扶助でなく法律扶助についての EU 指令,す

なわち法律扶助 EU 指令として

日に採択され,

月に公布された

(3)

なお,EU 機能条約

条 項は,国境を越える次元の刑事問題における

判決と司法決定の相互承認並びに警察・司法協力を促進するために必要な

範囲で,欧州議会および

EU 理事会は,通常の手続きによって採択される

指令という手段によって,加盟国間に適用される最小限規則(minimum

rules)を制定することができるとし(第一段),かつ,刑事手続における

個人の権利の保護を,この最小限規則が制定さるべき領域の一つとして

(第二段),

年ロードマップを具体化する

EU 指令に根拠を与えてい

⑵ 他方,本稿で検討する,

年国連総会決議とその付属文書「刑事

司法システムにおける法律援助へのアクセスについての国連原則と指針」

(以下,法律援助国連原則・指針と呼ぶ

)は,リロングウェ宣言より出発

して議論が積み上げられ,

年の国連総会決議(A/Res/ /

)で採択

されたものである。

リロングウェ宣言(

年)とは,リロングウェ会議で採択された,

「刑事手続システムにおける法律援助へのアクセスの改善,特にアフリカ

における改善,のための国際協力についての宣言」のことである。リロン

グウェ会議は,アフリカ,マラウイ国の首都リロングウェで

日から

日に開かれたアフリカ

ヵ国を含む

ヵ国からの代表

人による会議で,各国法務大臣,裁判官,弁護士,刑事収容施設管理者,

大学・国際・地域・国内の非政府組織が出席して開かれた会議である。

この宣言を受け止め,国連経済 社 会 理 事 会 決 議

/ において,

UNDOC(国連薬物犯罪事務所)への草案作成が要請され,UNDOC におい

月,

年 月に専門家会議が開催され,さらに刑事司法

システムにおける法律援助へのアクセスの強化についてのオープンエンド

政府間専門家会議(

日,ウィーン)で議論されて,そ

の成果が国連犯罪予防刑事司法委員会で承認され(第

会期会合,

年 月),第

回国連総会において(

. . )(第 委員会報告

A/ /

)に基づき決議され,法律援助国連原則・指針が採択されたのである

(4)

⑶ 法律扶助 EU 指令の前文

項は,後に見るように,法律援助国連原

則・指針の尊重を EU 基本権憲章,ヨーロッパ人権条約と並んで各国に要

請している。なお,本稿では,「法律扶助 EU 指令」の「扶助」と「法律援

助国連原則・指針」の「援助」と表現を変えたが,ここでの「扶助」と「援助」

の英文用語は「legal aid」で同一である。そこで本稿では,被疑者・被告

人・被拘禁者の権利の視点を中心に,法律扶助 EU 指令と法律援助国連原

則・指針の概要を見た上で,併せて若干の検討を行ってみることにする。

Ⅱ 法律扶助を受ける権利についての法律扶助 EU 指令

⑴ 法律扶助を受ける権利についての,法律扶助 EU 指令の前文は,以下

のようである。

ないし 項は,法律扶助 EU 指令採択の目的,ねらいと必要性を説

明している。すなわち EU は,EU 指令

/

による弁護人アクセス権

の実効性を確保する目的で( 項),法律扶助に関する共通最小限規則の

制定による,加盟国間の相互信頼の強化と相互承認の改善をねらいとして

( 項),法律扶助 EU 指令を採択するものである。法律扶助については,

EU

基本権憲章

条,ヨーロッパ人権条約 条 項⒞,国際人権〈自由

権〉規約

条 項⒟で認められているが,それらの諸規程によっても,

十分な信頼が提供され得ないことが,経験上示されており,なお EU 指令

の制定が必要である( 項)。

ないし 項は,法律扶助 EU 指令採択の経緯を説明している。すな

わち,EU 理事会は

月に刑事手続きにおける被疑者,被告人の

手続的権利強化のための

年ロードマップを決議し( 項),この

年ロードマップは,各国首脳による欧州理事会により,

月にス

トックホルム・プログラムの一部を構成するものとされた( 項)。なお

欧州理事会はその際,刑事手続きにおける被疑者,被告人の手続的権利の

保障は,

年ロードマップにつきるものでないことも強調している。

(5)

今日までに,

年ロードマップに則って刑事手続きにおける手続的権

利に関わる つの措置が採択されており,それは EU 指令

/

,EU 指

/

,EU 指令

/

,EU 指令

/

,EU 指令

/

である

( 項)。この法律扶助 EU 指令は,

年ロードマップの措置 C の第

段落に関わるものである( 項)。

項は,法律扶助 EU 指令における法律扶助の意味を説明している。

すなわち,法律扶助 EU 指令における法律扶助(legal aid)は,加盟国が

被疑者,被告人,ヨーロッパ逮捕令状手続における被請求者(requested

person)の防御の費用(cost of defence)を負担(cover)するものである

が,加盟国は被法律扶助者の資力に応じてその費用の一部の分担(bear)

を求めることはできる( 項)。

ないし

項は,法律扶助 EU 指令における法律扶助の適用範囲を

説明している。すなわち,法律扶助 EU 指令は,法律扶助を受けるべき者

が弁護人アクセス権を放棄した場合,もしくは加盟国が弁護人アクセス権

の保障から一時的離脱を行ったときは適用されない( 項)。

参考人・証人取り調べ中に被疑者もしくは被告人になった場合は,その

者は EU 法およびヨーロッパ人権条約により,自己負罪しない権利および

黙秘権を持つことになり,したがって,当該の者が被疑者もしくは被告人

になったことを認識し,かつこの EU 指令が保障する権利を十分に行使す

ることができる場合を除き,警察などによる取り調べは直ちに中止されな

ければならない(

項)。

ないし

項は,交通違反など軽微な犯罪の取り扱いに際しては,加

盟国が法律扶助 EU 指令の適用を免れうる場合があることを認めている。

項は,公正な裁判を受ける権利に適合するならば,法律扶助 EU 指

令にいう自由の剝奪(deprivation of liberty)に該当しない状況を説明して

いる。すなわち,身元確認(identifying),捜査開始決定,武器などの所持

の探査(verifying),並にこの指令で言及されている場合以外の,ボディー

チェック,身体検査,血液検査およびアルコールなどの検査,写真撮影,

(6)

指紋採取,被疑者または被告人を国内法に従って権限ある機関の前に出頭

させる行為などの,捜査的もしくは証拠収集的な行為である。

ないし

項は,法律扶助 EU 指令の実施に関する事項の説明であ

る。すなわち,EU 指令は最小限規則であって,各国規定における独自領

域での法律扶助は可能である(

項)。ヨーロッパ人権条約 条 C によ

れば,弁護人の法律援助に対する支払いの十分な資力がない被疑者,被告

人は,司法の利益がそれを要求するときは,法律援助を受ける権利を当然

に持つものであるが,この法律扶助 EU 指令による最小限規則は,資力テ

スト(means test),有益性テスト(merits test)を許す(

項)。但し,ヨ

ーロッパ司法裁判所,ヨーロッパ人権裁判所により解釈されている EU 基

本権憲章,ヨーロッパ人権条約による保障を制限したり離脱することはで

きない。加盟国は,法律扶助を請求によって許可するなどのアレンジする

ことができるが,弱者(vulneable persons)の場合は,その要求を実質的

な条件にすべきでない(

項)。

また,権限ある機関は,不当な遅滞なく,そして少なくとも警察官など

による取り調べ(questioning),および EU 指令が言及している捜査または

証拠収集の行為が行われる前に,法律扶助を許可すべきであり,それが出

来ないときは,少なくとも緊急かつ暫定的な法律扶助が許されなければな

らない(

項)。

ないし

項では,ヨーロッパ逮捕令状手続きにおける法律扶助に

つき説明が行われており,執行国における身体拘束の際に法律援助が適用

されるべきことなどが明らかにされている。

ないし

項は,法律扶助の適用に当たっての事項の説明である。

すなわち,まず,加盟国は,法律扶助を受ける基本的権利について EU 基

本権憲章,ヨーロッパ人権条約により定められたものとしての尊重を確保

しなければならず,その際において国連の原則および指針(United Nations

Principles and Guidlines on Access to Legal Aid in Criminal Systems)を尊重

しなければならない(

項)。

(7)

法律扶助の決定は,遅滞なく,権限ある機関によりなされねばならず,

その機関は,裁判所,裁判官もしくは独立性ある他の機関でなければなら

ない(

項)。法律扶助が認められた場合において,ヨーロッパ逮捕令状

手続きをも含めて,刑事手続きの全過程での実効性と質を確保する手段と

して,法的代理(legal representation)の連続性が確保されることが望まし

い(

項)。法律扶助の決定に関わる者に対する適切な研修(training)が

提供されるべきであり,司法の独立を害さない範囲で,加盟国は責任ある

機関に裁判官などにも提供するよう求めることができる(

項)。

EU

法の実効性の原則より,EU 法が個人に与える権利が侵害された場合

は,加盟国は適切で実効的な救済を行わなければならず,法律援助を受け

る権利の侵害(undermine),法律援助の提供の遅延または拒否の場合は,

実効的な救済が利用可能でなければならない(

項)。また,この法律扶

助 EU 指令の実効性を審査し,評価するために,法律扶助の請求,認容,

拒否の数などの,関連あるデータの収集が行われなければならない(

項)。

ないし

項は,法律扶助 EU 指令の EU 法および加盟国との関係

について述べている。すなわち,この法律扶助 EU 指令は,被疑者,被告

人およびヨーロッパ逮捕令状手続における被請求者に対し,その法的地

位,市民権または国籍に関わらず適用されるべきであり,加盟国は,人種,

皮膚の色,性別,性的指向,言語,宗教,政治的もしくは他に関わる意見,

国籍,民族もしくは他の社会的出自,財産,障害または出生などに基づく,

如何なる差別もなしにこの法律扶助 EU 指令が定める権利を保障しなけれ

ばならない(

項)。

この法律扶助 EU 指令は最小限規則を定めるものであるから,加盟国は

より高い保護を提供するためにこの EU 指令に定められている権利を拡張

することができるべきであるが,加盟国によって提供される保護の水準

は,ヨーロッパ司法裁判所またはヨーロッパ人権裁判所の判例法によって

解釈された,EU 基本権憲章またはヨーロッパ人権条約によって提供され

(8)

ている基準を決して下回ってはならない(

項)。

この法律扶助 EU 指令の目的,すなわち法律扶助を受ける権利に対し最

小限規則を定めることは,個別加盟国では十分に達成できず,その規模と

効果のゆえに EU レベルでよりよく達成可能なものであるので,EU は,

EU

機能条約(TFEU) 条が定める補完性の原理に従い,この EU 指令を

採択するものとし,また,同条項が定められている相当性の原理に関して

は,この EU 指令はその目的を達成するために必要な範囲を越えるもので

ない(

項)。

自由,安全,司法の領域に関する連合王国およびアイルランドの地位に

ついての,EU 条約および EU 機能条約(TFEU)に附属する第

議定書

第 条および 条によりその第 条を損なうことなく,これらの加盟国は

この法律扶助 EU 指令の採択に参加せず,それに拘束されずまたはその適

用に服さない(

項)。デンマークの地位についての,EU 条約および EU

機能条約(TFEU)に附属する第

議定書第 条および第 条により,デ

ンマークはこの EU 指令の採択に参加せず,それに拘束されずまたはその

適用に服さない(

項)。

⑵ 法律扶助 EU 指令の条文

法律扶助 EU 指令の条文は,以下のようである。

第 条 主題(Subject matter) .この指令は以下の者に対する,法律扶助(Legal Aid)についての共通最小限規則 (common minimum rules)を定める。

⒜ 被疑者,被告人および

⒝ 枠組み決定 / /HAに基づくヨーロッパ逮捕令状手続きに服している者 .この EU 指令は,EU 指令 年 号,EU 指令 年 号を補完するもので ある。この指令のいずれの規程も,それらの EU 指令において提供される権利を制限 するものと解されてはならない。

(9)

第 条 範囲(Scope) .この指令は, 年 EU 指令 号に基づき弁護人に対するアクセス権を有する, 刑事手続における被疑者および被告人,並びに以下の者に対して適用される。 ⒜ 自由を剝奪された者, ⒝ 弁護人に援助されることが,EU 法もしくは国内法により求められている者, ⒞ 少なくとも以下の場合を含む,捜査または証拠収集の行為に出席が必要とさ れまたは許されている者 面通し(identity parades), 対質, 犯行現場の再現 .この指令はまた, 年 EU 指令 号に基づく弁護人に対するアクセス権を有す る,執行国の逮捕に基づき,引き渡しを請求されている者に対して適用される。 .この指令はまた,第 項で定められている条件と同じ条件の下で,当初は被疑者 でも被告人でもなかったが,警察もしくはその他の法執行機関による取り調べ中に, 被疑者もしくは被告人になった者に対しても適用される。 .公正な裁判を受ける権利を害しない限り,軽微な犯罪について,以下の場合は, この指令は刑事事件に管轄を持つ裁判所の前での手続きに対してのみ適用される。 ⒜ 加盟国の法により刑事事件に管轄を持つ裁判所以外の機関によって制裁が科 され,そしてそのような制裁を科することがそのような裁判所へ上訴もしくは 回付される場合,もしくは ⒝ 自由の剝奪が制裁として科され得ない場合 いずれにしろ,この指令は拘禁(detention)の決定が行われた時もしくは拘禁の間 は,手続きの終結に至るまで手続きのいかなる段階でも適用される。 第 条 定義(Definition) この指令の目的のためには,「法律扶助(legal aid)」とは,弁護人に対するアクセス 権の行使を可能にする,弁護人の援助(assistance)への加盟国による財政支援(funding) を意味する。

(10)

第 条 刑事手続きにおける法律扶助(Legal aid in criminal proceedings)

.加盟国は,弁護人の援助に対する支払いの十分な資力がない被疑者および被告人 が,司法の利益がそう要求する場合は,法律扶助に対する権利(The right to legal aid) を有することを確保すべきである。 .加盟国は,法律扶助は 項に従い与えられるかを決するために,資力テスト,有益 性テストもしくは両者を,適用してもよい。 .加盟国が資力テストを適用する場合には,その加盟国の適用可能な基準に従って 被疑者または被告人が弁護人の援助に対する支払いの十分な資力がないかを決定す るために,収入,資産(capital)および当該の者の家族の状況,並びに弁護人の援助 の費用,当該加盟国の生活水準のような,すべての関連する客観的要素が考慮に入 れられねばならない。 .加盟国が有益性テストを適用する場合は,司法の利益が法律扶助が与えられること を要求するかを決するために,刑事犯罪の重大性,事件の複雑性,科されようとする (at stake)制裁の厳格さが考慮に入れられねばならない。いずれにせよ,有益性テス トは,以下の状況の場合には合致したと見なされるべきである。 ⒜ 被疑者又は被告人が,この指令の範囲内における刑事手続きのあらゆる段階で 拘禁について決されるために権限ある裁判所または裁判官の前に連れてこられ た場合および, ⒝ 拘禁中である場合 .加盟国は,法律扶助が不当な遅延なく,そして遅くとも警察,他の法執行機関, 司法機関による質問の前に,あるいは第 条⑴項⒞において言及された証拠収集行 為の前に与えられることを確保すべきである。 .法律扶助は,当該の者が刑事犯罪を犯したとして嫌疑を受けもしくは起訴されて いる(accused)刑事手続きの目的のためにのみ,与えられるべきである。

第 条 ヨーロッパ逮捕令状手続における法律扶助(Legal aid in European arrest warrant proceedings)

.執行加盟国は,被請求者が,ヨーロッパ逮捕令状による引き渡しを受けるか引き 渡しを受けない決定が確定するまで,ヨーロッパ逮捕令状による逮捕について法律

(11)

扶助を受ける権利を有することを確保しなければならない。 .発行加盟国は,刑事訴追のためのヨーロッパ逮捕令状手続きの対象である被請求 者であり,執行加盟国における弁護人を援助するために, 年 EU 指令 号 条⑷および⑸によって発行加盟国において弁護人を指名する権利を行使する者が, 法律扶助が実効的な司法アクセスのために必要な限りにおいて,執行国の手続きの ために発行国において法律扶助を受ける権利を有することを確保しなければならな い。 . 項および 項で言及されている法律扶助を受ける権利は,適当な変更をへて適 用さるべき 条⑷による資力テストを受けることが可能である。

第 条 法律扶助の許可に関する決定(Decisions regarding the granting of legal aid) .法理扶助の許可・不許可の決定および弁護人の任命(assignment)は,不当な遅延 なく,権限ある機関によりなされるべきである。加盟国は,権限ある機関が誠実に, 防御の権利を尊重してその決定を行うことを確保するために適当な措置をとるべき である。 .加盟国は,被疑者,被告人および被請求者が,その請求が全面的もしくは部分的 に拒否されたことを書面で告知されることを確保するために必要な措置をとるべき である。

第 条 法律扶助サービスの品質と研修(Quality of legal aid services and training) .加盟国は,以下を確保するために,財政支援を含めて,必要な措置をとるべきで ある。 ⒜ 適切な品質を持つ実効的な法律扶助システムがあること,および, ⒝ 法律扶助が手続きの公正さを保障するために適切な品質を有し,法律職の独 立性についての正当な尊敬を伴うものであること。 .加盟国は適切な研修(training)が,刑事手続きおよびヨーロッパ逮捕令状手続き に関わるスタッフに提供されることを確保すべきである。 .法律職の専門性および弁護士の研修の責任を負う弁護士の役割についての正当な 尊敬のもとに,加盟国は,法律援助を提供する弁護士の適切な研修の提供を促進す

(12)

る適当な措置をとるべきである。 .加盟国は,被疑者,被告人および被請求者が,その請求に基づいて,彼等に任命 された法律扶助を提供する弁護人を交代してもらう権利を有することを確保するた めに必要な措置をとるべきである。 第 条 救済(Remedies) 加盟国は,被疑者,被告人および被請求人は,もしこの指令のもとでの彼らの権利 が侵害(breach)された場合は,国内法のもとで実効的な救済を持つことを確保しなけ ればならない。 第 条 弱者(Vulnerable persons) 加盟国は,弱者たる被疑者,被告人および被請求人の特別なニーズが,この指令の 実施において考慮に入れられることを確保しなければならない。

第 条 資料と報告に関する規定(Provision of data and report)

. 年 月 日までに,加盟国は,この指令で定められた権利がどのように実施 されたかを示す,入手できる資料を欧州委員会に提出しなければならない。 . 年 月 日までに,かつその後 年ごとに,欧州委員会は,この指令の実施 について欧州議会および EU 理事会に対し報告を提出しなければならない。この報告 において欧州委員会は,刑事手続きおよびヨーロッパ逮捕状手続きにおける法律扶 助を受ける権利に関してこの指令の実施を評価すべきである。 第 条 不切り下げ(Non-regression) この EU 指令のなかのいかなるものも,EU 基本権憲章,ヨーロッパ人権条約もしく は関連する国際法またはより高度の保護を定めている加盟国法の関連する規定のもと で認められている権利や手続的保障(procedural safeguards)の制限や,それからの離脱 (derogating)として解釈されるべきでない。

(13)

第 条 国内執行(Transposition) .加盟国は, 年 月 日までに,この指令を遵守するために必要な法律,規程, 執行規定(administrative provisions)を発効させなければならない。加盟国は,直ちに それらについて欧州委員会に告知しなければならない。 加盟国がそれらの措置を採択するときは,それらはこの指令への言及を含むか, もしくはその正式の公表の機会にそのような言及を伴わなければならない。これら の言及を行う方法は加盟国により定められるべきである。 .加盟国は,この指令によってカバーされている領域において採択された国内法の 措置のテキストを欧州委員会に送らなければならない。

第 条 発効(Entry into force)

この指令は EU 官報に公布後 日で効力が発生する。 第 条 名宛て人(Addressees) この指令は条約により加盟国を名宛て人とする。

年国連総会決議による法律援助国連原則・指針

⑴ 国連総会決議

年国連総会決議の内容は,以下のようである。

年国連総会決議

/

は,想起,留意するものとして,世界人権

宣言,国際人権(自由権)規約,国連被拘禁者処遇最低基準規則,あらゆ

る形態の拘禁・収監(imprisonment)下にあるすべての人の保護のための

原則,弁護士の役割に関する基本原則,バンコック宣言およびサルバドー

ル宣言並びに国連経済社会理事会決議

/

を挙げた後,

「法律援助は,法の支配に基礎を置く,公正で,人間的かつ効率的は刑

事司法手続きの必須の要素であること,並びにそれは公正な裁判を受ける

権利を含む他の諸権利を行使する前提として,そして刑事司法手続きにお

ける基礎的な公正さと公の信頼を確保する重要な保障手段として,公正な

(14)

裁判を受ける権利を含む他の諸権利を享受する基礎であること,を認識し

て」,かつ,決議の付属文書の法律援助国連原則・指針は,法律システム

および社会経済状態において各国に大きな多様性があり,加盟国により適

用されるものであることを認識し,以下のような決議をしている。

月の ∼

日ウィーンでの専門家グループの作業へ感

謝し,

.法律援助国連原則・指針を,この決議および法律援助国連原則・

指針は各国立法に従って適用されるという事実を考慮に入れつつ,

加盟国を導く有益な枠組みとして採択し,

.加盟国に,その国内法に調和して,法律援助国連原則・指針の精

神に合致させ,実効的な法律援助の提供を確保する措置を採択し強

化することを要請(invite)する。

.加盟国が,法律援助の提供(provision)を検討し,その提供を最

大限度にすることを奨励(encourage)する。

.加盟国が,法律援助へのアクセスを強化する国家的な努力と措置

をとるときに,国連原則・指針を利用することを奨励する。

.ないし .UNODC への要請,国連事務総長への要請,各国への

枠外予算提供の要請。

⑵ 法律援助国連原則・指針

年国連総会決議の付属文書たる,法律援助国連原則・指針は,

序(Introduction)

( ないし

項),

原則(Principles)

ないし

項),

指針(

ないし

項)より構成されている。

( − )

序(Introduction)( ないし

項)は,以下のようである。

序(Introduction)( ないし 項) .法律援助は,法の支配に基礎を置く,公正で,人道的かつ効率的は刑事司法手続 きの必須の要素である。法律援助は,世界人権宣言 条 項において定義されてい るように,公正な裁判を受ける権利を含む他の諸権利を享受する基礎であり,その

(15)

ような諸権利を行使する前提であり,そして刑事司法手続きにおける基礎的な公正 さと公の信頼を確保する重要な保障手段である。 .さらに国際人権・自由権規約 条 項⒟は,すべての者は,他の諸権利とともに, 「自ら出席して裁判を受けおよび,直接に又は自ら選任する弁護人を通じて,防御する こと,弁護人がいない場合には,弁護人を持つ権利を告げられること,司法の利益の ために必要な場合には,十分な支払手段を有しないときは自らその費用を負担する ことなく,弁護人を付される」権利を有すると述べている。 .機能的な法律援助システムは,機能的な刑事司法システムの一部として,被疑者 が警察留置場および拘置所で収容される時間を減じ,違法な有罪,刑務所の過剰収 容や法廷の過密を減じ,かつ再犯および再被害を減ずる。それはまた,刑事司法シ ステムにおいて被害者や証人の権利を保護し守る。法律援助は,法律の認知度の増 加によって犯罪の防止に貢献し得る。 .法律援助は,ダイバージョンの促進,非拘禁的措置を含むコミュニティ・ベイス の制裁や措置の利用において重要な役割を演じ,刑事司法システムへのより大きな 社会関与を促進し,不必要な拘禁や抑留(imprisonment)を減少し,刑事司法政策を 合理化し,そして国家資源の効率的な利用を確保する。 .残念ながら,多くの国において依然として,被疑者,刑事犯罪で訴追(charge)さ れている者,受刑者,被害者,証人へ法律援助を提供するための必要な資源や容量 が不足している。 .法律援助国連原則・指針は,国際的な基準と承認された優れた実践から導かれた ものであるが,刑事司法における法律援助がよって立つべき基本原則について各国 に案内を提供し,かつ,実効的で継続的な各国内的な法律援助システムのために要 求される特別な要素について,「刑事手続システムにおける法律援助へのアクセスの 改善,特にアフリカにおける改善,のための国際協力についての宣言」と題され る, 年 月 日の国連経済社会理事会決議 / に基づく法律援助へのアク セスを強化するために,要点を示すことを目的とするものである。 .法律援助国連原則・指針は,アフリカにおける刑事司法システムにおける法律援助 へのアクセスについてのリロングウェ宣言および宣言の実施のためのリロングウェ 行動計画に,法律援助の広汎な概念を負っている。

(16)

.法律援助国連原則・指針の目的のためには,「法律援助(legal aid)」の語は,被拘 禁者,被逮捕者,被収監者,被疑者または被告人もしくは刑事犯罪により弾劾され ている者のための,および刑事司法過程における被害者や証人のための,法的な助 言,援助および代理を含み,それらは,十分な資力がない者のため,もしくは司法 の利益がそう要求するときは無償で提供される。さらに「法律援助」は,法律教育, 法的情報へのアクセス,および裁判外紛争解決手続および修復的司法を通して人に 提供されるその他のサービスの概念を含むよう意図されている。 .法律援助国連原則・指針の目的のためには,法律援助を提供する個人は,以下「法 律援助提供者(legal aid provider)」といい,法律援助を提供する組織は,以下「法律 援助サービス提供者(legal aid service provider)」という。法律援助の第一の提供者は 弁護士であるが,また法律援助国連原則・指針は国家は,非政府組織,コミュニティ・ ベイスの組織,宗教的もしくは非宗教的性格の組織,専門家団体もしくは協会およ び大学の形での法律援助提供者として様々なステークホルダーを必要とすることを 示唆している。外国国籍者への法律援助の提供は,領事関係に関するウィーン条約 およびその他の 国間条約の要件に適合すべきである。 .国家は法律援助の提供のために様々なモデルを用いることができることが留意さ れるべきである。これらはパブリック・ディフェンダー,私人たる弁護士,契約弁 護士,無料奉仕スキーム,弁護士会,パラリーガルその他を含みうる。法律援助国 連原則・指針はいかなる特定のモデルをも推薦するものでないが,法律援助が刑事 司法システムと関係を持つようになった人々に拡大し,法律援助提供スキームも多 様化するなかで,国家が,被拘禁者,被逮捕者,被収監者,被疑者または被告人も しくは刑事犯罪により弾劾されている者のための法律援助を受ける基本的な権利を 保障することを奨励する。 .法律援助国連原則・指針は,国家は必要な場合は,厳密に法律援助に関連してい なくても,適切に働く法律援助システムの確立や強化が刑事司法システムおよび司 法アクセスに持つ積極的な影響を最大限にし得る一連の措置をとるべきであるとい う認識に基づいている。 .一定のグループの人々は追加的な保護を受ける権利があり,さもないと刑事司法 システムに関与したとき,より傷つきやすくなることを認識して,また法律援助国

(17)

連原則・指針は特別な規程を女性,子供および特別のニーズのあるグループの人々 に定めている。 .法律援助国連原則・指針は法律援助を受ける権利を主に扱っており,国際法で認 められている法的支援(legal assistance)とは異なっている。これらの原則や指針の いずれも,現存する国内法および規程,国際人権(自由権)規約,子供の権利条約, 女子差別撤廃条約,全ての移住労働者およびその家族の構成員の権利の保護に関す る国際条約を含むがそれに限定されない,司法の執行に適用可能な国際的もしくは 地域的な条約もしくは規約のもとで提供される保護より低い程度の保護を提供する ものと解釈されてはならない。

( − )

原則(Principles)(

ないし

項)は以下のようである。

原則(Principles)( ないし 項) 原則 .法律援助に対する権利(Right to legal aid)

.法律援助は, 機能的な刑事司法システム, すなわち法の支配に基づくものであり, 公正な裁判を受ける権利を含む他の権利を享受する基盤であり,かつ刑事司法過程 における基本的な公正さと公の信頼を確保する重要な保護措置であるものの,必須 の要素であるとの認識のもとに,国家は法律援助に対する権利を最も高いレベルで, 可能な場合は憲法レベルで保障(guarantee)しなければならない。

原則 .国家の責任(Responsibilities of the State)

.国家は,法律援助の提供をその義務,責任と解し(consider)なければならない。 この目的のために,国家は,適当な場合は,特別な立法,規則制定を考えねばなら ず,包括的な法律援助がアクセス可能で,実効的で,継続的かつ信頼しうるものし て定められていなければならない。国家は,必要な人的資源,財政的資源を法律援 助システムに割り当てなければならない。 .国家は法律援助の受益者の防御の組織に干渉してはならず,その法律援助提供者 の独立性に干渉してはならない。 .国家は犯罪行為と虐待行為を防止するために,法のもとでの権利と義務について の国民(people)の知識を,適当な方法で向上(enhance)しなければならない。

(18)

.国家は司法システムおよび,裁判所に訴え提起する方法および ADR メカニズムに よる,その機能についての社会の知識の向上に努力しなければならない。

.国家は,法のもとで犯罪化されている行為についてその社会に知らせる適当な手 段を考えなければならない。他の法領域に旅行する人へそのような情報の提供は, 犯罪の防止に必須である。

原則 .刑事犯罪による被疑者もしくは被告人に対する法律援助(Legal aid for persons suspected of or charged with a criminal offence)

.国家は,被拘禁者,被逮捕者,自由刑(a term of imprisonment)もしくは死刑によ り処罰可能な刑事犯罪による被疑者(suspected),被告人(charged)が,刑事司法手 続きのすべての段階で法律援助に対し権利を有する(entitled to)ことを確保すべき である。 .法律援助は,例えば事件の緊急性や複雑性,厳格な刑罰が科されうる可能性があ るときなど,司法の利益がそれを必要とする場合は,人の資力にかかわらず提供さ れなければならない。 .子供は,成人と同様もしくはより緩やかな条件のもとで,法律援助にアクセスす る権利を持つべきである。 .その前に出頭してきた者で,弁護人依頼の資力がない者あるいは弱者(vuluunerable) が法律援助を提供されるこ と を 確 保 す る こ と は,警 察,検 察 官,裁 判 官 の 責 任 (responsibility)である。

原則 .犯罪の被害者に対する法律援助(Legal aid for victims of crime)

.被疑者・被告人の権利を害したり矛盾したりしない限りで,国家は,必要な場合 は,犯罪の被害者に法律援助を提供すべきである。

原則 .証人に対する法律援助(Legal aid for witnesses)

.被疑者・被告人の権利を害したり矛盾したりしない限りで,国家は,必要な場合 は,犯罪の証人に法律援助を提供すべきである。

(19)

原則 .無差別(Non-discrimination)

.国家は,年齢,人種,皮膚の色,性別,言語,宗教もしくは信条,政治的もしく は他に関わる意見, 国籍もしくは社会的出自もしくは財産, 市民権もしくは居住地, 出生,教育もしくは社会的地位,その他の法的地位に関わらず,すべての人に対し 法律援助の提供を確保すべきである。

原則 .迅速かつ実効的な法律援助の提供(Prompt and effective provision of legal aid) .国家は,実効的な法律援助が刑事司法過程のすべての段階で迅速に提供されるこ とを確保すべきである。 .実効的な法律援助は,これらに限定されるものではないが,被拘禁者が法律援助 提供者へ妨害のないアクセスをすること,秘密が保たれた通信,事件記録へのアク セスおよび防御の準備をするための適切な時間と便宜を含む。 原則 .告知を受ける権利(Right to be informed) .国家は,あらゆる質問の前に,かつ自由の剝奪に際しては,人が法律援助の権利 および他の手続的保護およびそれらの権利の任意放棄の可能な結果について告知さ れることを確保しなければならない。 .国家は,刑事司法手続きにおける権利および法律援助の告知が,自由に利用でき るようにされ,かつ一般に公開されていることを確保しなければならない。

原則 .救済と保護措置(Remedies and safeguards)

.国家は, もし法律援助へのアクセスが侵害されたり, 遅延もしくは拒否されたり, あるいは人が法律援助への彼らの権利を適切に告知されなかった場合に適用される 実効的な救済や保護措置を確保しなければならない。

原則 .法律援助のアクセスにおける衡平(Equity in access to legal aid)

.女性,子供,並びに高齢者,マイノリティー,障害者,精神疾患者,HIV 保有生 活者,そして他の重大な感染症患者,薬物使用者,原住・先住の人々,国籍のない 人々,庇護希望者,外国人市民,移民および移住者,難民および国内避難者を含む

(20)

がこれに限られるものではない,特別なニーズがあるグループの人々に対する法律 援助への意味のあるアクセスを確保するために,特別な措置がとられるべきである。 そのような措置は,ジェンダーに配慮した措置や,年齢に応じた措置を含めて,こ れらのグループの人々の特別な必要性に対応するものでなければならない。 .国家はまた,法律援助が,地方,遠隔,経済的および社会的に条件不利な地域に 住む人々に対し,そして経済的および社会的に条件不利なグループのメンバーであ る人々に対し,提供されることを確保すべきである。

原則 .子供の最善の利益になる法律援助(Legal aid in the best interests of the child) .子供に影響があるすべての法律援助の決定においては,子供の最善の利益が第一 に考慮されるべきである。

.子供に対し提供される法律援助は,子供の最善の利益において,優先されるべき であり,かつ,理解しやすく,学際的で,実効的で子供の特別な法的,社会的ニー ズに応えるものであるべきである。

原則 .法律援助提供者の独立と保護(Independence and protection of legal aid providers) .国家は,法律援助提供者が彼らの仕事を実効的に,自由に,そして独立して実行 できることを確保すべきである。特に国家は,法律援助提供者が彼らの専門的機能 のすべてを威嚇,妨害,嫌がらせもしくは不適切な介入なしに遂行できることを確 保すべきである。すなわち,旅行できること,自由に,かつ彼ら自身の国もしくは 外国の両者において十分に秘密を保って面会し相談にのれることであり,また,訴 追および他の関連記録にアクセスできることであり,承認された専門的義務,基準 および倫理に従って取られた行為に対して,訴追もしくは行政的,行政的もしくは その他の制裁を被ったり,それに脅かされないことである。

原則 .法律援助提供者の能力と説明責任(Competence and accountability of legal aid providers)

(21)

子供,特別なニーズを有する人々の権利を含む,彼らの仕事の性質にふさわしい, 教育,研修,技能および経験を有していることを確保する仕組みを整備すべきであ る。 .法律援助提供者に対する懲戒の申し立て(disciplinary complain)は,迅速に調査さ れ,専門的倫理規定に従って,公平な機関により裁定されるべきであり,また司法 審査に服すべきである。 原則 .連携(Partnerships) .国家は,弁護士の協会,大学,民間団体およびその他の法律援助を提供する組織 やグループの貢献を認識し,奨励すべきである。 .必要な場合は,公私および他の形式の連携が,法律援助の範囲の拡大のために確 立されるべきである。

( − )

指針(Guidlines)(

ないし

項)は以下のようである。

指針 .法律援助の提供(Provision of legal aid)

.国家は,法律援助の適格の決定に資力テストを用いる時は,常に以下を確保すべき である。

⒜ その資力は資力テストの限界を越えているが,さもなければ法律援助が許可さ れ,かつそのような援助を提供することが正義にかなう(in the interests of justice) 状況において,弁護人を依頼する余裕がなくもしくは弁護人にアクセスできない 者は,援助(assistance)を受けることから排除されない。 ⒝ 資力テストを適用する基準が広く公表されている。 ⒞ 警察留置場,拘置所もしくは裁判所で緊急に法律援助を要求する者は,その適格 が決定中は予備的に法律援助を提供されるべきである。子供は常に資力テストを 免除される。 ⒟ 資力テストに基づいて法律援助を拒否された者は,その決定につき上訴する権利 を持つ。 ⒠ 裁判所は,その者の特別な状況を考慮して,法律援助の拒否の理由を考慮した 後,正義にかなう時は,その出捐つきもしくはなしで,その者が法律援助を受け

(22)

るべきことを指示してもよい。

⒡ 資力テストが家族の家計収入を基礎に判断される場合に,家族のメンバーが相互 に対立するか家族の収入に同等にアクセス出来ないときは,法律援助を申請した者 の収入のみが,資力テストの目的のためには用いられるべきである。

指針 .法律援助について告知を受ける権利(Right to be informed on legal aid) .法律援助を受ける権利を告知してもらう権利を保障するために,国家は以下を確保 すべきである。 ⒜ 法律援助についての権利および,法律援助サービスの利用可能性およびいかに そのサービスにアクセスするか,その他関連する情報を含む,法律援助を構成す るものについての情報が,地方公共団体事務所および教育および宗教施設におい て,そしてインターネットもしくはその他の手段を含むメディアを通して,地域 社会や一般人に利用可能にされている。 ⒝ 情報が孤立したグループの人々および周縁化されたグループの人々に利用可能 である。 ⒞ 警察官,検察官,司法職員および人が収監もしくは拘禁されている施設の職員 が,代理人のいない人に対し法律援助および他の手続き的保護の仕組みにつき告 知する。 ⒟ 刑事司法過程において刑事犯罪について嫌疑を受けもしくは訴追(charge)され ている人の権利についての情報および法律援助サービスの利用可能性についての 情報が,警察留置場,拘置所,裁判所および刑務所において,例えば権利告知書 (letter of rights)の提供もしくは他の被疑者・被告人に渡される公式の文書によっ て提供される。このような情報は,文字を解さない人,マイノリティー,障害の ある人および子供のニーズに適応する方法により提供されるべきである。またそ のような情報は,それらの人が理解する言語であるべきである。子供に伝えられ る情報はその年齢及び成熟度に対応する方法で提供されるべきである。 ⒠ 実効的な救済が,法律援助を受ける権利について適切に告知されなかった人に 利用可能である。そのような救済は,手続き的行為の禁止,拘禁からの解放,証 拠の排除,司法的審査と補償を含み得る。

(23)

⒡ 人が現実に告知されたことの検証の手段が導入されている。

指針 .被拘禁者,被逮捕者,被疑者または被告人,もしくは刑事犯罪により弾劾さ れている者のその他の権利(Other rights of persons detained, arrested, suspected or accused of, or charged with a criminal offence)

.国家は,以下のための措置を導入すべきである。 ⒜ あらゆる被拘禁者,被逮捕者,被疑者または被告人もしくは刑事犯罪により弾 劾されている者に,手続きのあらゆる段階で,特に当局により質問を受ける前に, その黙秘権,弁護人,もし適格があれば法律援助提供者の,助言を受ける権利に ついて告知するための措置。そして,質問されている間,および他の手続き的行 為の間,独立の弁護人または法律援助提供者により援助される権利についても同 様である。 ⒝ 強制的な状況が不存在の場合においても,弁護人の立ち会いの権利の放棄の告 知された上での任意の承諾がなければ,弁護人の不在の場合の警察による人のい かなる質問も禁じるための措置,並びにその人の承諾を検証する仕組みを確立す るための措置。質問は,法律援助提供者が到着するまで始まるべきでない。 ⒞ すべての外国人被拘禁者および被収監者に彼らが理解する言語で,遅滞なく彼 らの領事機関とのコンタクトを請求する権利を告知するための措置。 ⒟ 人が,逮捕後迅速に十分に秘密性を保って,弁護人もしくは法律援助提供者と 面会することを確保するための措置。そして,その他の通信の秘密が保たれるこ とも保障されなければならない。 ⒠ いかなる理由によるにせよ拘禁されているあらゆる者に,迅速にその家族もし くはその者が選ぶ他の適切な者に対し,その者が拘禁されていることと場所,場 所の差し迫っている移動について通知することを得させるための措置。しかしな がら,権限ある機関は,絶対的必要がある場合,法によって許されている場合, そして情報の伝達が刑事捜査を妨害する場合は,通知を遅らせることも許される。 ⒡ 必要のある場合は常に,独立性ある通訳人のサービスを,並びに適切な場合は 書類の翻訳を提供するための措置。 ⒢ 必要がある場合は常に,監護者を指名するための措置。

(24)

⒣ 警察留置場またはその他の拘禁場所において,法律援助提供者とのコンタクト をする手段を利用可能にするための措置。 ⒤ 被拘禁者,被逮捕者,被疑者または被告人もしくは刑事犯罪により弾劾されて いる者が,彼らの権利およびこれらを放棄する意味について明瞭かつ平明な方法 で助言されることを確保するための措置。そして,国家は,それらの者が両者を 理解することを確保するために努力しなければならない。 ⒥ 人が拷問および虐待についての不服申し立ての提起を可能にする仕組みについ て告知されることを確保するための措置。 ⒦ 人によるこれらの権利の行使が,その事件につき悪い影響を与えないための措 置。

指針 .公判前段階における法律援助(Legal aid at the pretrial stage)

.被拘禁者が法に準拠する法律援助に迅速なアクセスすることを確保するために, 国家は以下の措置を執るべきである。 ⒜ 警察および司法機関が,被拘禁者,被逮捕者,被疑者または被告人もしくは刑 事犯罪について弾劾されている者の,法律援助の権利もしくはアクセスを,特に 警察署において,恣意的に制限しないことを確保する措置。 ⒝ 警察署その他の拘禁の場所で拘禁されている者に対して援助を提供するために 任命された法律援助提供者へのアクセスを容易にする措置。 ⒞ すべての公判前の手続きおよび聴聞において法的代理を確保する措置。 ⒟ 警察留置場もしくは他の拘禁施設での拘禁時間制限を監視し執行するための, 例えば,適法に勾留(remand)されているか,事件は期限を守って処理されてい るか,収容の条件は国際的基準を含めて関連する法的基準に合致しているかを確 認するために,司法機関に勾留件数を定期的に審査するように指示することなど による措置。 ⒠ あらゆる人に,拘禁の場所に入所の時点で,その法律上の権利,拘禁の場所の 規則,公判前手続きの最初の段階についての情報が提供される措置。そのような 情報は,文字を解さない人,マイノリティー,障害のある人および子供のニーズ に対応する方法で,かつ法律援助を必要とする人が理解する言語で提供されなけ

(25)

ればならない。子供に提供される情報はその年齢および成熟度に応じて提供され るべきである。情報の内容は各拘置施設の目立つ場所におかれた視覚資料により サポートされるべきである。 ⒡ 弁護士会または法律団体および他の連携機関に,被拘禁者,被逮捕者,被疑者 または被告人もしくは刑事犯罪について弾劾されている者の,特に警察署におい て,そのための包括的法的システムをサポートするための,弁護士又はパラリー ガルの一覧名簿を作成するよう要請する措置。 ⒢ 刑事犯罪で嫌疑(charge)を受けているあらゆる者が,その防御を準備するため に適切な時間,便宜,技術的および,十分な資力がない場合の,財政的支援を持 つことを確保する措置,並びにその弁護人と十分に秘密性を保って相談すること ができる措置。

指針 .公判段階における法律援助(Legal aid during court proceedings)

.裁判所により懲役もしくは死刑が科されうる刑事犯罪で訴追(charge)されている あらゆる者が,裁判所のすべての手続きにおいて,上訴および他の関連する手続き を含めて,法律援助へのアクセスを持つことが保障されるために,国家は以下の措 置を導入すべきである。 ⒜ 被告人が,被告人に対する事件と公判により生じうる結果について理解するこ とを確保する措置。 ⒝ 刑事犯罪で訴追されたあらゆる者が,その防御を準備するために適切な時間, 便宜,技術的および,十分な資力がない場合の,財政的支援を持つことを確保す る措置,並びにその弁護人と十分に秘密性を保って相談することができる措置。 ⒞ いかなる法廷の手続きでも,適当な場合は,選択した弁護人もしくは裁判所また は法律援助機関によって任命された適格性ある弁護人による代理を,支払いに十分 な資力がない者であるか司法の利益がそう要求するときは無償で,提供する措置。 ⒟ 被告人の弁護人(counsel)が手続きのすべての重要な段階に出席することを確 保する措置。重要な段階とは,公正な裁判もしくは弁護人の助言が被告人の公正 な裁判を受ける権利を確保するために必要な刑事手続き,もしくは弁護人の不在 が防御の準備もしくは提出を損なうかもしれない刑事手続きの,すべての段階で

(26)

ある。 ⒠ 弁護士会または法律団体および他の連携機関に,被拘禁者,被逮捕者,被疑者 または被告人もしくは刑事犯罪について弾劾されている者の包括的法的システム をサポートするための,弁護士又はパラリーガルの一覧名簿を作成するよう要請 する措置。そのようなサポートには,例えば,所定の日に裁判所に出頭すること も含み得る。 ⒡ 国内法にしたがって,資格ある弁護士の監督があるならば,パラリーガルおよ び法学生が法廷で被告人を援助することを可能にする措置。 ⒢ 代理人のいない被疑者または被告人が彼らの権利を理解することを可能にする 措置。これは,裁判官または検察官が彼らの権利を彼らに対し明瞭かつ平明な言 葉で説明することを含むが,これに限られるものではない。

指針 .公判後段階における法律援助(Legal aid at the post-trial stage)

.国家は収監されている者および自由を剝奪されている子供が法律援助にアクセス することを確保すべきである。法律援助が利用できないときは,国家はそのような 者が法に合致して収容されていることを確保すべきである。 .この目的のため,国家は以下の措置を導入すべきである。 ⒜ すべての者に,収監に際しかつ拘禁中,収監の場所の規則および,秘密を保った 法律援助,助言と援助,彼らの事件の今後の審査可能性についての,不服申し立 て,上訴,早期釈放,恩赦もしくは刑の減軽などを含む,法のもとでの彼らの権 利についての情報を提供する措置。そのような情報は,文字を解さない人,マイ ノリティー,障害のある人および子供のニーズに対応する方法で,かつ法律援助 を必要とする人が理解する言語で提供されなければならない。子供に提供される 情報はその年齢および成熟度に応じて提供されるべきである。情報の内容は施設 の被収監者が通常アクセスできる部分の中で目立つ場所におかれた視覚資料によ りサポートされるべきである。 ⒝ 弁護士会または法律団体および他の法律援助提供者に,適当な場合は,法的助 言や援助を無償で被収監者に提供するために収監場所を訪問するための,弁護士 およびパラリーガルの一覧名簿を作成するよう奨励する措置。

(27)

⒞ 被収監者が,上訴を申し立てや,重大な懲戒の提起(charge)に直面している場 合を含む,彼らの処遇や収監の条件に関する要請の提出のための法律援助,被収 監者,特に死刑に直面している被収監者の,恩赦の申請のための法律援助,並び に仮釈放の申請および仮釈放ヒアリングでの代理のための法律援助にアクセスす ることを確保する措置。 ⒟ 外国人である被収監者に,利用可能な場合は,彼らの刑をその国籍の国で服役 するための移送を,当該の国の同意を条件に願い出る可能性について告知する措 置。

指針 .被害者のための法律援助(Legal aid for victims)

.被告人の権利を害したり矛盾しない場合で,関連国内法規に合致する場合は,国 家は以下を確保する適切な措置をとるべきである。 ⒜ 被害の繰り返しと二次被害を防止する方法での犯罪の被害者に対する適切な助 言,補佐,介護,便宜と支援。 ⒝ 子供である被害者が,子供の犯罪被害者および証人が関わる事案における司法 についての指針(国連経済社会理事会決議 / ,付属文書)にそって必要な法 律援助を受けること。 ⒞ 被害者が,刑事司法過程への関与の全側面にわたって法的助言を受けること。 それは,関連する国内法規に合致する限りで,別の手続きでの,民事訴訟の提起 もしくは賠償請求をすることを含む。 ⒟ 被害者は警察もしくは他の第一次的責任者(すなわち保健,社会的もしくは子 供の福祉の提供者により,情報を告知される権利と法律援助,補佐と保護を受け る資格があること,およびそれらに如何にアクセスするかについて迅速に告知さ れなければならない。 ⒠ 被害者の意見と関心は,彼らの個人的利益が影響を受ける場合もしくは司法の 利益が要求する場合は,刑事司法過程の適当な段階で提出され考慮されなければ ならない。 ⒡ 被害者サービス代理者および非政府組織が法律援助を提供できること。 ⒢ 被害者の包括的な理解並びにその法的,心理的,社会的,情緒的,身体的およ

(28)

び認知上の状態とニーズの評価を獲得するために,法律援助提供者と他の専門職 (すなわち保健,社会的,経済的福祉の活動家)との間の緊密な協働と適切な照会

を確保することを確立する仕組みと手続。

指針 .証人のための法律援助(Legal aid for witnesses)

.国家は,適当な場合は,以下を確保する適切な措置をとるべきである。 ⒜ 証人は,関連の機関により,情報を告知される権利と法律援助,補佐と保護を 受ける資格があること,およびそれらに如何にアクセスするかについて迅速に告 知されなければならない。 ⒝ 適切な助言,補佐,介護の便宜と支援が刑事司法過程を通して犯罪の証人に提 供されること。 ⒞ 子供である証人が,「子供の犯罪被害者および証人が関わる事案における司法に ついての指針」にそって必要な法律援助を受けること。 ⒟ 証人によって与えられるすべての供述や証言は,刑事司法過程のすべての段階 において,正確に通訳され翻訳されなければならない。 .国家は,適当な場合は,証人に法律援助を提供すべきである。 .証人に法律援助を提供するのが適当な状況は,それに限られるわけでないが,以 下の状況を含む。 ⒜ 証人に自己負罪の危険にある状況。 ⒝ 証人の状態から証人の安全や,福祉に危険がある状況。 ⒞ 証人が,特別なニーズを持つ結果の場合を含め,特に弱者である場合。

指針 .法律援助にアクセスする女性の権利の実施(Implementation of the right of women to access legal aid)

.国家は,法律援助にアクセスする女性の権利を確保するために,以下を含む適用 可能で適当な措置をとるべきである。

⒜ 男女平等と平等で公正な司法の確保のための,ジェンダーの視点を法律援助に 関わるすべての政策,法律,手続,及び実務に組み込むための積極的政策の導入。 ⒝ 可能な場合は,女性弁護士が女性の被告,被疑者・被告人および被害者を代理

(29)

することを利用できることを確保するための積極的手だてを講じること。 ⒞ 法律援助,助言および,司法へのアクセスと二次被害の回避を確保するための

暴力の女性被害者に対するすべての法律手続きにおける法廷サポート・サービス もしくは,必要とされまたは請求されている場合の法的書類の翻訳を含む,その 他の同様なサービスの提供。

指針 .子供のための特別措置(Special measures for children)

.国家は,子供の司法へのアクセスを促進し,そして汚名を着せられることおよび 刑事司法システムに関わったことから生ずる他の反対効果を防止するために,以下 を含む子供のための特別な措置をとるべきである。 ⒜ 子供とその親もしくは関連する者との間で利益対立があり,もしくはあり得る 場合は,手続きにおいてその子供をその子供の名において代理する弁護人を任命 してもらう子供の権利の確保。 ⒝ 子供の最善の利益のために, 拘禁され, 逮捕され, 被疑者または被告人となり, もしくは刑事犯罪により弾劾されている子供が,その親もしくは監護者と直ちに 連絡をとることを可能にすること,並びにその弁護人または他の法律援助提供者 および親または可能な場合は他の監護者が不在の状況での子供への如何なる質問 も禁ずること。 ⒞ それが子供の最善の利益と認められない場合を除き,子供の親もしくは法的監 護者の出席の下に事件を決定して貰う子供の権利を確保すること。 ⒟ 子供が自由にかつ完全な秘密を保って,親または監護者もしくは両方と,並び に法的代理人と相談することを可能にすること。 ⒠ 子供の年齢および成熟度に適した方法,子供が理解できる言語,そしてジェン ダーと文化に配慮した方法による,法律援助についての情報の提供。親,監護者, 介護提供者への情報の提供が,子供に対する情報の伝達に加えて,代替でなく, あるべきである。 ⒡ 可能な場合は,正式な刑事司法システムからのダイバージョンを促進し,かつ 子供が,ダイバージョンが適用されるあらゆる段階で法律援助を受ける権利をも つことを確保すること。

(30)

⒢ 適当な場合は,自由の剝奪に代替する措置や制裁の使用を奨励し,そして自由 の剝奪が最後の解決手段として最も短い適当な期間のみ用いられるために,子供 が法律援助を受ける権利を持つことを確保すること。 ⒣ 司法および行政手続きが,直接もしくは代理人または適当な機関を通して,国 内法の手続き的規則に合致する方法で,子供が聴聞されることを許す雰囲気と方 法により行われることを確保するための措置を確立すること。子供の年齢,成熟 度を考慮に入れることは,修正された司法および行政手続きと慣行を要求するこ ともできる。 .司法および非司法的手続きもしくは他の介入に関わった子供のプライバシーと個 人的データは,すべての段階で保護されるべきであり,そしてそのような保護は法 によって保障されるべきである。これは一般的には,いかなる情報および個人的デ ータも利用可能にされたり,出版されないことを意味するが,特にメディアにおい て,子供のイメージ,子供またはその家族の詳細な記述,子供の家族メンバーの名 前や住所,録音・録画記録を含む,子供の身元(identity)の公開や間接的な露見を 可能にする情報や個人的データがそのようにされないことを意味する。

指針 .全国的な法律援助システム(Nationwide legal aid system)

.全国的な法律援助システムが,機能することを奨励するため,国家は,必要な場合 は,以下の措置をとるべきである。 ⒜ 被拘禁者,被逮捕者または被収監者,被疑者または被告人もしくは刑事犯罪に より弾劾(charge)されている者のための,および犯罪の被害者のための,刑事司 法過程のあらゆる段階での実効的な法律援助の提供を確保し,促進するための措 置。 ⒝ 不法に逮捕もしくは拘禁されている者,または誤審の結果として裁判所の終局 判決を受けている者に対し,彼らの再審および,賠償,社会復帰および不再訴追 の保障を含む補償を実行するために法律援助の提供を確保し促進する措置。 ⒞ 被告人の権利を害しない範囲で法律援助システムの実効性を最大限にするため に,司法組織と,保健,社会サービスまたは被害者サポート従事者のような他の 専門職との間の協調を促進する措置。

参照

関連したドキュメント

 プログラムの内容としては、①各センターからの報 告・組織のあり方 ②被害者支援の原点を考える ③事例 を通して ④最近の法律等 ⑤関係機関との連携

その後 20 年近くを経た現在、警察におきまし ては、平成 8 年に警察庁において被害者対策要綱 が、平成

3 指定障害福祉サービス事業者は、利用者の人権の

るものとし︑出版法三一条および新聞紙法四五条は被告人にこの法律上の推定をくつがえすための反證を許すもので

後見登記等に関する法律第 10 条第 1

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正に伴い、令和元年 12 月 14 日から「成年被後見人又は被

廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正に伴い、令和元年 12 月 14 日から「成年被後見人又は被

東日本大震災被災者支援活動は 2011 年から震災支援プロジェクトチームのもとで、被災者の方々に寄り添