無線LANを用いた相対位置推定における複数アクセスポイントを利用した判定精度の改善手法
6
0
0
全文
(2) Vol.2012-MBL-63 No.13 2012/8/31. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. cafe HP of C. cafe C HP. B. of A. A. nN po a M. th. coupon. or Flo. Case 1 Show HP of each company on a user screen. Poster A. Poster B. Poster A. Poster B. B coupon A. Case 2 Show an original coupon shop by shop 図 1. Case 3 Bridge the analog contents to the digital one.. サービスイメージ. ポイント(以降 AP)を事前に登録しておき,その膨大な. ため利用面,コスト面において有利であるといえる.. AP の電波情報から現在位置を推定するものである.屋内. 我々は,この電子タグの仕組みを WiFi Tag[2] として提. における無線 LAN 位置推定も同様で,位置推定を行うた. 案している.WiFi Tag の仕組みを図 2 のデジタルサイネー. めには,事前に多数の AP を設置し,無線 LAN の環境を. ジを例に説明する.このデジタルサイネージはインタラク. 構築する必要がある.これらの技術を用いると,地図上あ. ティブな操作が可能であるため一度に1人しか操作できな. るいはフロア内等における絶対位置を知ることができる.. い.しかし,このサイネージに WiFi Tag を導入すること. しかし,適応環境や導入コスト,設置容易性に欠点がある.. で,順番を待たずに自身のスマートフォンでサイネージの. ここで,我々が想定するサービスについて説明する.我々. コンテンツを閲覧することが可能になる.. が想定するものは,ユーザの位置に応じてその場に関連し. まず,AP をデジタルサイネージに設置し,そのデジタ. たコンテンツをユーザのスマートフォンに配信するサービ. ルサイネージを利用するユーザに配信したいコンテンツを. スである.例えば図 1 の Case 1 のように,ビルのあるフロ. AP の SSID 情報と紐付けてサーバーに登録する.次に,. ア内の A,B,C という部屋にそれぞれ別の会社が入って. ユーザはそのデジタルサイネージの前でスマートフォン上. いるとする.来訪者が A,B,C の各部屋に訪問した際,そ. の WiFi Tag 専用アプリケーションから AP の SSID 情報. の部屋ごとに会社のホームページが配信されスマートフォ. を自動的に取得し,その情報をサーバ−に問い合わせる.. ンで瞬時に閲覧できるならば,わざわざその会社を検索す. そして,サーバーからその SSID にひも付けられたコンテ. る手間が省けて便利である.また,Case 2 では,レストラ. ンツの URL を取得しスマートフォン上で表示する.これ. ン等において各店舗ごとに異なったメニューやクーポンを. は,そのデジタルサイネージに設置された AP の電波情報. 来訪者に配信することを想定する.さらに,Case 3 では,. を取得できるエリア内の人のみが利用できることになる.. ユーザがポスターの前に居ることを推定することで,その. WiFi Tag に関しての詳しい説明は第 2 章で行う.. ポスターのデジタルデータを各ユーザのスマートフォンに 配信することも可能である. このようなサービスを実現するにはユーザの位置を推定 する必要がある.しかしその位置情報というのは,どの部. WiFi Tag の問題点として,適応環境によっては AP の 誤判定が発生してしまうことが挙げられる.具体的に,適 応環境としてポスターが隣接して貼られている場面を想定 すると,今ポスターにはそれぞれ AP が設置されており,. 屋の中か,どの店の中か,どのポスターの前かという相対 位置であるため,前述の位置推定技術を用いて絶対位置を 正確に推定する必要はない. このため我々は WiFi の AP に注目した.現在,無線. Real world Attractive & interactive digital signage. LAN 環境が構築された施設が増加し,会社内や店内など 様々な場所に AP が設置されている.そして,AP には ES-. SID(Extended Service Set Identifier)及び BSSID(Basic. Cyber world Digital contents on the web. Touchable Appropriated by single user. Service Set Identifier)と呼ばれる識別子が設定されてお. DLR2C Direct Link from Real to Cyber (our purpose). り,他の AP と識別することが可能である.つまり,AP をタグとして利用し,AP の ID 情報は無線 LAN を搭載す るスマートフォンで取得できるので,AP がタグ,スマー トフォンがタグリーダーの電子タグとして利用することが. Long time waiting. Obtain the same contents via DLR2C. 可能である.また AP,スマートフォン共に急速に普及し ている機器であり,AP に関しては低コストで導入できる. c 2012 Information Processing Society of Japan ⃝. 図 2. WiFi Tag の利用イメージ. 2.
(3) Vol.2012-MBL-63 No.13 2012/8/31. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 各 AP にはそれぞれのポスターのデータがコンテンツとし てサーバー上で関連付けられているとする.仮にポスター. A とポスター B が隣合って貼られていたとき,ユーザはポ スター A の前でコンテンツを取得しようとした場合,隣の. 2.1 WiFi Tag のシステム構成 WiFi Tag は以下のサブシステムから構成される.それ ぞれの関係を図 3 に示す.. • WiFiTag Client. ポスター B の AP も認識できるために,A と B のどちら. これはスマートフォン上で機能する WiFi Tag 専用の. のポスターのコンテンツが取得されるかわからない.そこ. アプリケーションで,いくつかの機能を有する.ま. で,AP から到来する電波の受信信号強度(RSSI)を用い. ず,周囲の WiFi 情報を取得し,その情報を WiFiTag. てどちらのコンテンツを取得するか判定する.RSSI は送. Server に送る.そして,WiFiTag Server から返って. 受信間の距離が離れるに従い値が小さくなるため,AP か. くる URL をデジタルコンテンツとして画面上に表示. ら到来する RSSI が最も大きい AP を選択してコンテンツ. させる.. を取得すればよいと考えた.しかし,RSSI は雑音電波や. • WiFiTag Base. 反射波などの影響により,値が少なからず揺らいでしまう.. コンテンツに設置しタグとして用いる WiFi の AP で. このため,ユーザの目の前にあるポスター A から到来する. ある.BSSID や ESSID,RSSI などの AP の情報が取. RSSI が,必ずしもポスター B の RSSI より大きくなると. 得できれば良いので,実際にインターネット接続の必. は限らない.ここで,目の前の AP から到来する RSSI よ り他の AP の RSSI の方が大きくなり,他の AP を選択し てしまうことを誤判定と定義する. この誤判定を低減する手法として,指向性アンテナを用. 要はない.. • WiFiTag Server これは AP の情報とコンテンツの関連を操作し保存す るシステムである.WiFiTag Client から送信された. いた方法がある [3].これは,無指向性の AP を用いる場合. AP 情報を元に,それに関連したコンテンツを返す.. に比べ,指向性のある方向に強く電波を飛ばせるため判定. また,WiFiTag Resgister から登録要求のあった AP. 精度の向上が見込める.しかし,適応環境に応じた指向性. 情報とコンテンツを紐付けて保存する.. 角度のアンテナを選択する必要や設置角度の調整など,設 置容易性に問題がある. 本研究では設置容易性を重視し,無指向性の AP を複数 用いることで誤判定を低減する手法を提案する.具体的に. • WiFiTag Register AP 情報とコンテンツを WiFiTag Server に登録する ための専用アプリケーションである.. • WiFiTag Manager. は,ポスターやサイネージなどの 1 つの対象物に対し複数. 登録済みの AP 情報とコンテンツの関連を管理する. の AP を設置し,それらの AP から到来する RSSI の和を. web システムである.AP とコンテンツの関連を簡単. 判定に用いることで,より信頼度の高い判定手法を提案し. に変更することが可能である.. た.さらに,提案手法の有効性を実環境での実験により評 価した.結果として,提案手法ではほぼ全ての測定位置に. 2.2 WiFi Tag の動作. おいて誤判定が発生しなかった.また,誤判定が発生した. 次に,WiFi Tag の処理の流れについて説明する.実際. 地点においても単一の AP を用いた場合に比べ,その誤判. の動作は図 4 の通りで,まず WiFiTag Client を起動し,. 定率は低減していることが確認できた.. 周囲の WiFi 情報を取得する.次に,取得した情報のうち. 本稿の構成は以下の通りである.第 2 章では,我々が提. AP の ESSID,BSSID,RSSI を WiFiTag Server に送信す. 案している WiFi Tag の具体的なシステムについて説明す. る.WiFiTag Server では WiFiTag Client から送られてき. る.第 3 章では,単一の AP を設置して判定する場合を想. た AP 情報より,登録データの中からその AP に紐付けられ. 定し,その時の各測定位置における誤判定率を調査した事 前実験について述べる.第 4 章で提案手法として,対象コ WiFiTag Server. ンテンツに複数の AP を設置し,それらの AP から到来す る RSSI を用いた判定精度改善手法について説明し,第 5. WiFiTag Manager for digital contents holders. 章で提案手法の有効性を実験により評価し,第 6 章でまと めを行う.. 2. WiFi Tag 本章では,我々が提案する WiFi Tag について説明する.. cafe Digital Signage. WiFiTag Bases. WiFiTag Clients. WiFiTag Register. WiFi Tag は実世界のコンテンツとデジタルコンテンツを 簡単に繋ぐシステムである.そのシステム構成,動作の流 れ,関連技術との比較について述べる.. c 2012 Information Processing Society of Japan ⃝. 図 3 WiFi Tag のシステム. 3.
(4) Vol.2012-MBL-63 No.13 2012/8/31. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report Digital Contents. WiFiTag Client. WiFiTag Server Digital Signage. 1) Run Application 2) Scan surrounding WiFi signals. - ESSID - BSSID - RSSI - Age (option) - Gender (option) - Location (option). 3) Upload information. 4) Select URL and send response. 5) Access to the URL. 図 5. 距離と受信信号強度の関係. 6) Show the contents. ぞれの AP が比較的近い位置に配置される.このとき,利 図 4. WiFi Tag の処理の流れ. 用者の目の前の AP から到来する RSSI よりその隣の AP から到来する RSSI の方が大きくなり,結果として利用者. たコンテンツの URL を WiFiTag Client に返す.WiFiTag. の期待するコンテンツとは異なるコンテンツを取得してし. Client は WiFiTag Server から返ってきた URL にアクセ. まう可能性がある.この誤判定は,他の電子機器から発せ. スし,デジタルコンテンツを画面に表示させる.. られる雑音電波が測定に影響を与えることや,AP から端. ユーザは,WiFiTag Server に登録された AP の前で. 末に直接到達する直接波に加え,壁や床に反射して端末に. WiFiTag Client を起動するだけで瞬時にコンテンツの取. 到来する反射波が影響することが考えられる.理想的な環. 得が可能となる.. 境において,RSSI は送受信機器間の距離が離れるに従い 減衰し,その減衰率は弱くなる (図 5).これにより,ある. 2.3 関連技術. 程度離れた位置において観測される RSSI に大きな差は見. WiFi Tag のように実世界のコンテンツとデジタルコン. られなくなり,前述の様々な影響により観測される RSSI. テンツを繋ぐ技術としては QR コードが一般的に広く知ら. の値が少なからず上下し,安定した判定を行うことができ. れている.QR コードはスマートフォンに内蔵するカメラ. ない.. で読み取ることによって URL を取得でき,その URL に接. この RSSI の性質が実環境において,どれほど判定精度. 続することでデジタルコンテンツを表示させることが可能. に影響があるか調査する必要がある.今回の実験では,実. である.QR コードはポスターに印刷したり,サイネージ. 際に 2 つの AP を近距離に配置し,測定端末の位置を変化. などのディスプレイに表示させることで簡単に利用できる.. させながら両 AP から到来する RSSI を比較し判定を行い,. しかし,読み取りには接近する必要があり,一度に複数の. 各測定位置ごとの誤判定率を調べた.. ユーザが利用できないという欠点がある.一方で,WiFi. 実験環境は図 6 に示す通りである.測定端末と 2 つの. Tag は AP の電波をタグとして用いるため電波が届く範囲. AP(AP-1,AP-2) は同水平面上に配置し,測定端末は図 6. 内のユーザが同時に利用できる.また,NFC を用いた手法. の X 軸に沿って 0.2m 間隔で左から順に計 20 箇所につい. として GoldFish[4] が挙げられる.WiFi Tag ではコンテ. て同時刻に到来する両 AP の受信信号強度を記録した.測. ンツと AP 情報を紐付けていたのに対し,GoldFish では. 定は一箇所につき 150 回行い,また,AP-1 と AP-2 の距. コンテンツと NFC タグを紐付けている.そしてスマート. 離を 1.0m,AP と図 6 の X 軸との距離を 0.5m に設定し. フォンでその NFC タグを読み取ることでコンテンツを取. た.測定端末は SAMSUNG の NEXUS S を使用し,AP は. 得できる仕組みである.しかし,GoldFish も QR コード. Logitec の LAN-W150N/PR を使用した.. 同様,NFC タグの読み取りに接近しなければならない.ま. 事前実験の結果を図 7 に示す.図 7 の横軸は端末での測. た,NFC リーダー搭載のスマートフォンが普及する必要が. 定位置を表し,縦軸は各測定位置での AP-1,AP-2 の RSSI. ある.これらを考慮して,WiFi Tag は実世界コンテンツ. 及び誤判定率を表している.図 7 より,誤判定の起こりや. とデジタルコンテンツを繋ぐ有効な手段であると考える.. すい位置は両 AP の間 (x = 0) 付近または両 AP から遠い. 3. 事前実験. 地点 (x = ± 1.9) 付近であることがわかる.x = 0 付近で 誤判定率が高いのは両 AP からほぼ等しい距離に位置して. WiFi Tag はポスターセッションでのポスター内容の. おり,各 RSSI に大きな差が現れなかったためと考えられ. PDF 配信,美術館や博物館での展示品情報の配信など様々. る.また,x = ± 1.9 付近で誤判定率が高いのは,両 AP. な利用シーンが考えられる.これらの利用シーンではそれ. からある程度遠い観測位置であり,前述の通り RSSI に明. c 2012 Information Processing Society of Japan ⃝. 4.
(5) Vol.2012-MBL-63 No.13 2012/8/31. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 図 6 事前実験環境. 確な差がなかったためと考えられる. ただし,x = 0 付近の誤判定は,実際に両 AP の中間で 図 8. あるために起こるものなので仕方のないものである.した. AP の設置イメージ. がって,今回は x = ± 1.9 付近の誤判定を低減することを 表 1. 目標とし,次章でその手法を提案する.. 各 AP に対する SSID 割り当て例 AP 名 SSID. AP-1. PosterA-01. AP-2. PosterA-02. AP-3. PosterB-01. AP-4. PosterB-02. た際にペアリング情報を参照し判定を行うことができる. 例えば,図 9 のように 2 枚のポスターが配置され,各ポ スターにはそれぞれ 2 つの AP が設置されているとする. この場合に,ペアとなる AP に割り当てる ESSID は表 1 のように想定している.この表 1 の情報を WiFTag Server 図 7. 各測定位置における RSSI と誤判定率. が保持しておくことで 2 つの AP をによる判定が可能と なる. 4. 提案手法 事前実験により,AP をある程度近接して設置するとそ. 次に,2 つの AP を用いた具体的な判定方法について説 明する.今回我々は,AP から到来する RSSI を用いて 3 つの判定方法を提案する.. れらの AP から到来する RSSI による判定において,観測 地点によっては誤判定が発生することを確認した.本章で は,近接する複数のコンテンツに対し WiFi Tag を用いる 場面において,誤判定を低減する手法を提案する.. 4.1 ペア毎の平均値の和による判定 最もシンプルな方法としてペアとなる AP 毎に,同時刻 に到来する RSSI を一定時間測定し,その平均値をとり,. 具体的には,図 8 に示すように従来手法ではコンテン. ペアである AP の平均値から和を求め,それを比較する方. ツに対し一つの AP を設置して判定を行なっていた.しか. 法が考えられる.従来の AP を 1 つ用いた判定においても. し,本提案手法ではサイネージやポスターのようなコンテ. 平均値を用いていたが,今回 2 つの AP を用いるために,. ンツに対し AP を 2 つ設置し,その 2 つの AP から到来す. より信頼度の高い判定が行えると考える.. る RSSI を用いることでより信頼度のある判定を行う. コンテンツに対し AP を 2 つ割り当て,判定を行う際. 4.2 ペア毎の最大値の和による判定. に,端末から認識される AP の中で同じコンテンツに割り. この方法は平均値を用いた判定と同様に,AP から到来. 当てられている 2 つの AP を特定しなければならない.こ. する RSSI を一定時間測定するが,ここでは平均値ではな. の問題を解決するために AP の ESSID を用いる.第 2 章. く,測定したサンプル値の中で最も大きい RSSI を用いる.. で述べた通り,WiFi Tag ではコンテンツに割り当てられ. この RSSI の最大値を各 AP 毎に求め,ペアとなる AP で. ている AP の ESSID は WiFiTag Server によって管理され. その値の和をとり,それを判定に用いる.図 5 において,. ている.したがって,WiFiTag Server に AP を登録する際. RSSI が大きい値をとる範囲での判定精度は高いが,RSSI. に AP のペアリング情報も同時に登録する.これにより,. が小さくなるに従いその判定精度は低くなる.つまり,観. WiFiTag Server は WiFiTag Client から AP 情報を取得し. 測される RSSI のうち大きい値を利用したほうが判定精度. c 2012 Information Processing Society of Japan ⃝. 5.
(6) Vol.2012-MBL-63 No.13 2012/8/31. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. は向上すると考えた.. 4.3 ペア毎の最大値による判定 これも 4.2 の判定方法と同様で,判定精度向上のため最 大値を用いる.ただし,4.2 の方法と違う点として,ペア となる AP のうち RSSI が大きい AP の RSSI 値のみを判 定に用いる.. 4.1 から 4.3 の 3 つの判定方法に対し,その判定精度を 次章で評価する.. 5. 評価 図 10. 本章では,提案手法に対し実際に行った評価実験につい て説明し,その実験結果より本提案手法の有効性を示す. 評価実験の環境を図 9 に示す.実際に AP が 2 つ設置さ れたポスターが隣接している場合を想定し,AP を 1.0m 間 隔で配置し,X 軸沿って x = -3.0 から x = 3.0 まで計 13 地点で各 AP の RSSI を端末で測定した.また各地点で測 定は 150 回行った.今回の評価実験では,AP-1,AP-2 を ペア,AP-3,AP-4 をペアとして実験を行った.評価実験 に用いた AP 及び測定端末は,事前実験と同様のものを用 いた.. 評価実験結果. した.具体的に,1 つのコンテンツに対して複数の AP を 設置し,それらの AP をペア化し,それら AP から到来す る RSSI の平均値,最大値を用いて判定することにより判 定精度の向上を目指した. この手法の評価として,実際に AP を複数配置して実験 したところ,提案した判定方法のうち,AP のペア毎にお ける RSSI の平均値の和を用いた判定方法と AP のペア毎 における RSSI 最大値を用いた判定方法の判定精度が最も 良く,ほぼ全ての測定位置で誤判定が発生しなくなり,誤. 実験結果を図 10 に示す.図 10 は,本提案手法として示 した 3 つの判定方法を用いた時のその誤判定率を示してお. 判定が発生した地点においても 1 つの AP を用いた従来手 法に比べ,その判定精度は向上したことを確認した.. り,図の横軸は端末での観測位置を表し,縦軸はその測定 位置における誤判定率を表している.図 10 より,どの判定 方法もほとんどの観測位置において誤判定は発生しなかっ た.しかし,ペア毎の最大値の和による判定のみ x = 2.5. 参考文献 [1]. の地点で誤判定が見られたので,その他 2 つの判定方法の ほうが若干判定精度が高いことが確認できた.また,AP. [2]. を 1 つ用いた従来手法に比べ,高確率で誤判定が生じる観 測位置はなくなり,判定精度の向上がみられた. [3]. 6. おわりに WiFi Tag の適応環境としてコンテンツが隣接していた 場合,AP の RSSI を用いた判定では目の前の AP ではな く隣の AP を判定してしまう誤判定が生じる可能性があ る.この誤判定を低減するために,複数の AP をコンテン. [4]. 暦本純一,塩野崎敦,末吉隆彦,味八木崇, “PlaceEngine: 実世界集合知に基づく WiFi 位置情報基盤” ,インターネッ トコンファレンス 2006,pp.95-104,2006. Yutaka Arakawa,Yuki Sonoda,Shigeaki Tagashira and Akira Fukuda,“WiFiTag: Direct Link from the Real World to Online Digital Contents”,P2P, Parallel, Grid, Cloud and Internet Computing Conference,2012.(to appear) 石川翔太,末松慎司,田頭茂明,荒川豊,福田晃, “指向性 無線 LAN の信号強度ピーク値を用いた被写体方向推定手 法” ,電子情報通信学会総合大会総合大会講演論文集 2010, p.625,2010. 橋下翔,増井俊之, “GoldFish: JavaScript と Android NFC による実世界 GUI フレームワーク” ,情報処理学会インタ ラクション 2012,pp.867-870,2012.. ツに設置することでその判定精度を向上させる手法を提案. 図 9 評価実験環境. c 2012 Information Processing Society of Japan ⃝. 6.
(7)
図
関連したドキュメント
バルーントラップを設置したギャップの周りの樹冠下の地上高約1mの位置に設置した(以
自ら将来の課題を探究し,その課題に対して 幅広い視野から柔軟かつ総合的に判断を下す 能力 (課題探究能力)
えて リア 会を設 したのです そして、 リア で 会を開 して、そこに 者を 込 ような仕 けをしました そして 会を必 開 して、オブザーバーにも必 の けをし ます
本手順書は複数拠点をアグレッシブモードの IPsec-VPN を用いて FortiGate を VPN
生活のしづらさを抱えている方に対し、 それ らを解決するために活用する各種の 制度・施 設・機関・設備・資金・物質・
1地点当たり数箇所から採取した 試料を混合し、さらに、その試料か ら均等に分取している。(インクリメ
運航当時、 GPSはなく、 青函連絡船には、 レーダーを利用した独自開発の位置測定装置 が装備されていた。 しかし、
あった︒しかし︑それは︑すでに職業 9