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東南アジアの低湿地林2: マングローブの分布

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(1)

東 南 ア ジア研 究 21巻3号 1983年12月

東 南 ア ジ ア の 低 湿 地 林

2. マ ング ロー ブ の 分 布

田 勇 *

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2. Di

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onofMan色r

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Isamu Y AM ADA*

Mangroves in India,Bangladesh, Burma,

Thailand,Vietnam,China,Philippines,Malaysia,

Indonesia and Papua New Guinea are reviewed

は じ め に 前 報 で は東 南 ア ジア の マ ング ロー ブ全 般 に つ い て のべ た が, こ こで は イ ン ドか ら パ プ ア ・ニ ュ ー ギ ニ ア の各 国 に お け るマ ング ロー ブ の分 布 状 況 を代 表 的 な文 献 を も とに紹 介 し た 。 国 に よ って調 査 の精 粗 が あ り,不 備 な点 も多 い が, あ え て各 国 ご とにま とめ た 。 主 要 な構成 樹 種 とそ の分 布 ,人 為 的 影 響 , 各 国 の 特 徴 な ど に焦 点 を しぼ って あ る。 Ⅰ イ ン ド亜 大 陸 イ ン ドは マ レー シア とな らん で マ ン グ ロー ブ の文 献 は多 い と ころで あ るが , 東 南 ア ジ ア とは少 しはな れ るの で , こ こで は も っ と もよ くま とま って い る と思 わ れ る Blasco [1977] に よ って , イ ン ド各 地 の マ ング ロー ブの分 布 を簡 単 にま とめて み た い。主 要 な文 献 につ い *農林水産省関東林木育種場;Kan to ForestTree

Breeding Institute,MAFF,978 Kasahara-cho,

Mito-shi,Ibaraki-ken310,Japan

Withrespecttospeciescompositionanddistribution. Humanactivitiesa鮎ctingthevegetation arealso described. て は Chapman [1976]や Blasco [1977]を参 照 され た い。 1. イ ン ドの マ ング ロー ブ の分布 とそ の特 徴 イ ン ドの マ ング ロー ブ の分 布 図 を 図 1に, 分 布 面 積 を

蓑 1

に示 した。 分 布 上 の特 徴 はつ ぎ の よ うに要 約 で き る。 (∋ 全 イ ン ドの マ ング ロー ブ の85%は, 西 ベ ンガ ル とベ ンガ ル湾 上 の 島 々 に存 在 す る。 (勤 西 ベ ンガ ル とそ れ につ づ くバ ング ラデ 表1 イ ンドの主要マ ングローブ分布 地域 の面積 [Blasco 1977] 地 域 ;面 積 (ha) マ-ナデ ィ河 ロ ゴダバ リ ・ク リシュナ河 口 カウベ リデルタ ボ ンベイ地区 カシュアワ- ノレ 計 ; 5,000 1 : 10,000 . 1,500 20,000 20,000 丁- 356,500 329

(2)

東 南 ア ジ ア研 究 21巻3号 図1 インドのマ ングローブ分布図[Blasco 1977] シュのマ ング ロー ブを あわせ る と800,000ha に達 して,世 界 で も最 大規 模 の面 積 を ほ こ っ て い る。 ③ 分布 面積 につ いて はマ ング ロー ブの定 義 に よ って さま ざま な数 値 が発 表 され て い る が, 表 1の総 計 356,500ha が もっ と も確 実 な値 で あ る。 現 在 進行 中の諸 開発 のた め, さ らに減少 の傾 向 にあ る。 ④ 主 要 な マ ング ロー ブ樹 種 は58種 が 出現 し,Bruguz'era,Ce

r

z

'

oP∫,Lumm.lzera,Sonne

-razz'a,XyZoc

a

r

pu∫ な どが重 要 で あ る。 (古 生 物 的, 人 為 的影 響 によ り絶 滅 の 危 機 に 瀕 して い る もの が 多 い。 特 に Rh'zoPhora は イ ン ドの西 海岸 で は完 全 に絶滅 した。 Kri・ shna,Godavari,Ma -hanadi の各 デル タ で もまれ に しかみ る こ とがで きず, ガ ン ジス デル タで も少 な くな って い る。 (釘 イ ン ドで も っ と も 優 占 す る の は Avz'cennz'aとExcoe -carta agaZlocha で あ る。生 態 的変 異 に 対 す る適 応 力 も大 き く,更 新 も容 易 で あ る。 生 物 的圧 迫 に対 す る 耐 久 力 も大 き い。 ⑦ マ ング ローブ に対 す る地 域 ご との 生 物 的圧迫 を知 る こ と が 重 要 で あ る。 Kerala で は マ ング ロー ブは絶 滅 し, Godavari で は燃材 採 取 の た め大 きな被 害 を うけて い る。Kutchで は ラ クダ の過放 牧 に よ る害 が あ る。 ⑧ 気 候 的 な変異 の幅 が大 きい。 西 の Ka-thiawar で は北 緯23度 を こえ て お り,半乾 燥 気 候下 にあ って冬 は

6℃

まで下 が るが, 強 風 はな い。一 方 ,東 のガ ンジスデル タ は多湿 で, 10oC を下 が る こ とはな いが,毎 年 のサ イ ク ロ ンの影響 を うけ る。 以上 の点 に留 意 して各 地 の実態 をみ よ う。

(3)

山 田 :東 南 ア ジア の低 湿 地 林 (2) 2. Kathiawar の乾 燥 地 マ ング ロー ブ Kathiawar は イ ン ド北 西部 , 北 緯

2

3

度 に 位 置 し, 年 間雨 量

4

0

0

mm,乾 季 が

9

カ月 つ づ く半 砂 漠気 候 下 にあ る, イ ン ドで も っ と も 乾 燥 す る地 方 で あ る。 こ こに は, 半 島 内部 の 塩 性 湿 地 にみ られ る塩 生 植 物 群 落 と, 海岸 の マ ング ロー ブの群 落 が あ る。 前 者 は低 いかん 木 状 の ヤ ブ が 不 連 続 に み ら れ, SaZvadora persz'ca とメ キ シ コか ら移 入 され た Pro∫opz's juhftora が優 占 し, 塩 分 濃 度 の高 い 地 域 に は イ ネ科 や カヤ ツ リグサ科 の AeluroPu∫Za

-goPoz●de∫, Cenchru∫ ∫etをeru∫, SporoboZu∫ margz●natuJ,Cyperu∫rozundu∫な どが み られ

。1

0

月 か ら

5

月 にか けて, 塩 の結 晶 が

1

-5mm の厚 さにな って , 土 壌 表面 を お お って い る。 海岸 部 のマ ング ロー ブ は

2

0

,

0

0

0

ha′ で あ り, 周 辺 の人 口密 度 は

8

0-1

0

0

/

km

2 と, ベ ンガ ル に くらべ てず っ と少 な いが, ほか に 木 の な い こ と と冬 の低 温 な どのた め維 持 は困 難 にな って い る。乳牛 が Avzlcenm'a の葉 と 実 を,

2

,

5

0

0

頭 に お よぶ ラクダ の群 が若芽 を 食 して い る。 した が って, この地 区 の マ ング ロー ブの相 観 は疎 開型 で, 低 木 が不 連 続 に分 布 して い る. 主 要 樹 種 は Avz'cenm'a marz'na var.acuttz'S∫Z●ma で あ り,薪 芽 枝 が四万 - の

びた樹 高 2m ほ どの ヤ ブ状 にな って生 育 し て い る。Rhizophoraceae の類 は絶 滅 した と 思 わ れ, ほ とん ど出現 しな い。 した が って, 帯 状 構 造 は きわ めて単純 で, も っ と も海側 に Avz'cenm'a帯 が あ り, 内側 にバ ックマ ング ロ ー ブ の Sahlcorm'a brachz'ata,Suaedafrutz'

-co∫a,Atr車Iex ∫toch∫Z'Z'と, こ こが分 布 の東 限 とな る簾生 植 物 の Urochondra∫etu/o∫aが み られ る。 3. ボ ンベ イの玄 武 岩 海 岸 の マ ング ロー ブ イ ン ド半 島西 海 岸 に は 大 河 が な く, 年 間

2

,

5

0

0

mm の多雨 地帯 の狭 い海岸 平 地 に, 幅 の狭 い マ ング ロー ブが生 育 す る。 基岩 は トラ ップ質 の玄 武 岩 で, イ ン ドで は こ こだ け にみ られ , 浸食 に強 い。人 為 的 な障 害 の多 い地 区 で,Avz●cenm'aと Acanthu∫tZz'czfoh'u∫が残 って い るの み で あ る。Lumm'zzera racemo∫a は

1

9

3

4

年 ごろま で み られ た が, 現 在 は絶 滅 し

た 。

北 ボ ンベ イの Ghodbunder で は, もっ と も 海 よ り に Rhizophoraceae (Rhz'zophora mucronata,Cerz'oP∫tagaZ,Bruguz'eracyh' nd-rzlca)と So71neratZ'aapetaZaが散 在 す る。 内

陸 に入 る と,Avz'cenm'aとExcoecan'aaga7 -tochaが優 占す るが, と もに低 木 で あ る。 潮

の届 か な い ところ に は芝 生 が あ り, イ ネ科 の 葡 旬性 の AeZuroPu∫7agoPoz■de∫が生 育 す る。

ボ ンベ イ湾 の Elephanta 島 に は Am'cen

-nz'aaZba,Sonnerazz'aapetaZa,S.aZbaが み ら れ るが,最 後 種 は持 ち込 ま れ た もの と考 え ら れ る。 最 前 種 が海 に面 して い る。

西 海岸 のマ ング ロー ブ に はヤ シ,Herz'tz'era, XyZocarpu∫,Kandeh'a candeZがみ られ ない

こ とが特徴 で あ る。 Rhizophoraceae は燃 材 とタ ンニ ン用 に採 取 され, 椎樹 は牛 の エサ に され る。Brug・uz'era,R/zzlzophora,Cen'op∫な どは頗芽 しな いた め, この よ うな条 件 下 で生 きの び る こ とはむ ず か し く, 絶 滅 寸 前 で あ る。 古 いマ ング ロー ブの名残 と して,SaZ va-dorapersz'ca と S.oZeotde∫ が あ る。 4. CatlVery デル タ の マ ング ロー ブ 半 島南 部 の この大 デル タ に は

1

,

5

0

0

ha の マ ング ローブが あ るだ けだ が,次 の 2点 で大 - ん興 味深 い。 ① Pichavaram で ほぼ完全 な帯 状構 造 が み られ る こ と。 ④ Muttupet地 区 の森 林 施 業 の結 果,Am ' -ce7mZ'a man'naの ひ じょ うに美 しい群 落 が成 立 した こ と。 まず は じめ の帯 状 構 造 につ いて は,Rhz' Z0-331

(4)

東 南 ア ジア研 究 21巻3号 Phora,Avicenm'a, バ ックマ ング ロー ブの 3 区分 がで き る。 常 に湿 って い るか浸水 して い る粘 土 質 土 壌 の と ころ に,Rhz'zophora が狭 いベ ル ト状 (幅 5-10m)に出現 す る。主 に 運 河 にそ って よ く発 達 し,樹 高 は 7-8m で あ る.Rhtzophoraapz'cuZataが も っ とも多 く, a.mucronata もみ られ る。下 層 に は Bru

-guz-era cyZindrz'ca,CertoP∫decandra,So- e -razz-aapetaZaが 出現 す る。Sonneratl'aapetaZa は樹 高 12-15m に達 す る もの で あ るが, 釈 伐 され て絶 滅 寸 前 で あ る。ほか には Lumm'7 -Zeraracemo∫a

,

Aegz`cera∫ cornz

'

c

uZazum

,

よ じの ぼ り植 物 の DaZbergz'asPz'nosaとDerris tnfoh'aza,着 生 植 物 の DendroPhthoefaZCaza な どがみ られ る。 か な り密 な林 相 で あ る。 春 の大 潮 の時 にほ とん ど沈 む地 区 には, 幅 の ひ ろ い Avz.cennz'aman'naの群 落 がみ られ る。Rh'zoPhora帯 の う しろ に位 置 し,林 相 はそ れ ほ ど密 で な く,樹 高 3-6m で, 高 い 木 や低 い 木 が ま じりあ って い る。 下 層 に は Suaeda maritz'ma,Excoecarz.a agaZZochaが

出現 す る。 第3番 め は例 外 的 な高 い潮 で のみ浸 水 す る 地 区 で, ひ じょ うに塩性 な砂 質 地 にあ るバ ッ クマ ング ロー ブで あ る。 こ こで はかた い泥 土 上 に,耐 塩性 の もの が生 育 して い る。 Avz'cen -nz'a はみ られず , 大 部 分 は草 本 か半 乾 生 植 物 で,主 な もの に,Suaeda martzima,S.m

o-notca

,

Se∫uyz'um portuZaca∫trum

,

Heh'otro

-2ium cura∫∫avtcum,Sah'corm'a brach'ata,

AeZuropu∫Zagopoz'de∫,Acanzhu∫Z'h'czfoh -u ∫ ,

Excoecan-aagaZZochaな どが あ る.

Muttupet-Chatram の マ ング ロー ブ はか っ て25年 周 期 で皆 伐 され, そ の際 1haあ た り50本 の母 樹 を残 した。 しか し,現 在 は20年 伐 期 で母 樹 は残 さな い。 した が って 萌芽 更 新 によ って い るが, 同時 に漂 流 して い る Avi -cennz'a の種 子 を採 取 して植付 け もお こ な っ て い る。 そ の結 果 ,Avz'cennz'a marinaの純 林 が成 立 し,15年生 で樹 高 10-15m, 幹 周 囲 35-45cm に達 して い る。最 近 の粘 土沖 積層 には Sc

z

'

r

pu∫h'tlorah'Sが侵 入 して きて い る。 5. Krishna,Godavariデ ル タ の マ ング ロー ブ 北緯17度 付 近 に約 10,000haの面 積 を 占め て い る。Sonneratz'aaPetaZaとAvz'cenn3'aが 優 占 し, 草 本 の Myn'o∫lach'awなhtiana も よ くみ られ る。 こ こで は,川 の土手 に生 育 す る もの と, デ ル タ 内部 の古 い沖 積 土 上 に生 育 す る もの に大 別 で き る。 まず川 の土手 の もの だ が,Coringa地 区 の 9km ほ ど内陸 に入 った川 の土手 上 に, 高 く 高 密 な塩 生 植 物 群 落 が み られ る。潮 の影 響 を わ ず か に うけ る, 高 さ 1m は どの土手 で あ る。 相 観 は単純 で, まず , 幅 4-5m, 高 さ 1.5m は どの イ ネ科 の Myn'o∫tach'awなhzi -ana と Cy4eru∫が あ り, これ らの地 下 茎 は 常 に水 面 下 にあ る。 この帯 の う しろ に,Avz' -cennz'aoffz'cz'nahlsとHtbz'scu∫tz'h'aceu∫が樹 高 3-6m の高 さで帯 状 に生 育 して いて, こ の 中 に Sonneratz'a apctaZaが樹 高 8-12m で散 在 す る。 トゲ の あ るよ じの ぼ り 植 物 の Cae∫aZpz`niacn'staや,DaZbergz'asPtno∫aな ど もあ る。 はか に はあ ま りみ ら れ な い が, Szz'clocardz'a tz'h'aefoh'a も こ こには多 い。伐 採 跡 に は Acanzhu∫Z'h'czfoZiu∫ とCZerode nd-rum z●nermeが侵 入 す る。 海 にむ か うにつ れ て,Avz'cennz'aも残 るが,Sonnerazz'aaPetaZa が優 占 して くる。 Hz'biscu∫tz'h'aceu∫や Stz' -clocardz'atz'h'aefoZiaな ど は消滅 す る. デ ル タ 内部 の 古 い 沖 積層 の マ ング ロー ブ は, 高 さ

0

.

5-2m の不 連 続 な ヤ ブ とな って い る。人 的,生 物 的 障害 の た め, ほ とん どが よ じれ た早生 の再 生 木 で あ る。構 成 樹 種 は, Avz'cenm'aofTz'cz●nah'S,A.aZba,A.marz●na, Excoecarz'aagaZZocha,Pro∫oPz'ssPz'czieraな

(5)

山田 :東南 ア ジアの低 湿地林 (2)

どで あ る。 草本 層 には,

Su

aeda maritz●ma, Heh'otropz●um cura∫∫avz'cum, Fz●mbrz-styh-5

S

p

athacea,AeZuropu∫/agopoz'de∫,Cre∫∫acre -13'ca な ど, バ ックマ ング ローブ にふ つ うに生 育 す る ものがみ られ る。Rhizophoraceae が み られず ,原 初 的 な マ ング ロー ブが生 育 す る こ とが この地 区 の特 徴 で,潮 の影 響 は ほ とん どな い。 かつ て の1

5

-2

5

年伐 期 の皆伐 施 業 の 結 果 ,新 芽 力 の あ る もの のみ が残 り, ほか の もの は絶 滅 した た め, ひ じょうに単純 な林相 とな って い る。 6. ベ ンガル デル タのマ ング ロー ブ ガ ンジス川 とブ ラマ プ トラ川 の両 大 河 が合 流 し, ベ ンガル湾 に注 ぎ こむ低 地 一帯 には, 世 界 で も有 数 のマ ング ローブ林 が展 開 す る。 イ ン ド側

2

,

0

0

0

km2,バ ング ラデ シュ側

6

,

0

0

0

km2 を 占 め る こ の 地 域 は, ベ ンガル 語 で くSunder-bans(美 しい森 )〉 とよばれ て, イ ン ドで も っ と も美 しい塩 生植 物群落 のみ られ る ところで あ る。 こ こは有 名 なベ ンガ ル の虎 の す み か で もあ るが, この動 物 も絶 滅 に瀕 して い る。 この地 域 の調査 はかつ て森 林 局 が地 図 作 製 のた め に 入 った もの と, 最近 の Blasco の もの くらいで,本格 的 な調査 はな されて い な い。一般 的 な生 態 的特質 は以 下 の とお りで あ る。 (ヨ イ ン ド側 の淡水 の欠 如 :地殻 変 動 によ って デル タ西部 が上昇 し,東 部 が下 が った た め, ガ ンジス の流 れ は ここ

5

0

0

-6

0

0

年 ,東 へ 流 れ る傾 向 にあ る。 した が って,古 デル タ地 帯 は淡水 が欠 如 し, モ ンス ー ンの時期 (5,

6

月 と

1

0,1

1

月 ) のみ雨水 が供 給 され る。 そ の結 果 , 西 ベ ンガル は以 前 の よ うに肥 沃 な沖 積作 用 と洪水 によ る 脱 塩作 用 が な くな り, Hen'zz'era や ニ ッパ な どの淡水 によ る塩 の溶 脱 を必要 とす る樹 種 が絶 滅 して い る。 ① 湿 潤気 候 とサ イ ク ロ ン :この地 域 は北 緯

2

2

度 に位 置す るが,最 寒月 が

2

0

o

C(1

月), 絶 対 最低 温 度 が

1

0

o

C以 上,年 平均気温

2

6o

C, 年 間降雨 量

1

,

5

0

0-2

,

5

0

0

mm,

1

2

月 か ら

4

月 まで が乾季 の熱帯性 湿潤気 候 下 にあ る。 ま た, サ イ ク ロ ンの襲 来 は年4- 8回 に達 し, じょうご型 の ベ ンガル湾 の頭 の部 分 にあた る ガ ンジスデル タ は,低環 礁部 を除 いて, も っ と も大波 を くらう地 域 で あ る。 特 に 8- 11月 にか けて が ひ ど く, 波 の高 さは 5-8m に達 す る [Fosberg

1

9

71

]

③ 爆 発 的人 口問題 :い うまで もな く世 界 有 数 の人 口桐 密地帯 で あ り,人 口密度 は

1

,

0

0

0

人/km2 に達 し, 増加 率 も高 い。周辺 の土 地 はす べ て耕 作 にあて られ, マ ング ローブは消 滅 の方 向 にあ る。過去

2

0

0-3

0

0

年 の間 に実 面 積 は半 減 し, そ の影響 は良好 な漁 場 の消失 に も関連 して い る。 (む 土壌 問題 :乾 季 の は じめ に塩分 濃度 が 高 くな り,終 期 には塩 分 が過 剰 にな って,低 塩性 樹 種 の生 育障害 とな って い る。 これ らの生 態 的条 件 下 に, ガ ンジスデル タ には表2に示 した よ うな四つ の植生 型 がみ ら れ る。 それ ぞれ呼称 は異 な るが, 意 味す る内 容 は同 じな ので,Blasco

[

1

9

7

5]

の分 類 に し た が って各 植生 型 の内容 を以 下 にのべ よ う。 (1) パ ックマ ンガル の相 観 と植 物相 もっ とも高 い波 が届 く高 さ以 上 の内陸 に, 不 連続 なかん木 状 のヤ ブ とな って 出現 す る。 乾 季 には うす い塩 の層 が地 表面 を お お う。 よ 表2 ガ ンジスデルタの主な植生型 [Blasco1977] 。uHi、Ll㌍ J_ 1!塩 水 林 Cham

p

l

O

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良 Seth

[

1

9

6

8

] Blasco[1975] マングローブ ソ ヾックマ ンガ 低 木林 、ル マングローフ 柿 密生マ ンガル 3.中 塩 水 林 塩 水 混 交 林 :高密マ ンガル . (Hertzz'era) (Hen't2'era) 4 淡 水 林 博 水 混 交 林(Heritz'era) ; ヤ シ 湿 地

V

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naZX# a-333

(6)

東 南 ア ジア研 究 21巻3号

くみ られ る植 物 は,Suaeda,Se∫uvz'um,He -h'otropium な どで あ る。 Aegz'ah'tt'srotundz' -foh'a は ここだ けに出現 す る。 もっとも内陸 にあ るため土地 改良 を うけやす く, デル タ北 部 に小面 積 が残存 して い るにす ぎな い。雨季 には雨水 によ り Patnai とよばれ る品種 によ る稲作 が可能 であ る。 (2) 密生 マ ンガル の相 観 と植物相 水 面 よ り 3-5m の陸地 を おお うマ ング ロ ー ブで あ る。高 い密度 で - クタ ール あた り高 木 (樹 高

1

0

-1

8m)

1

2

本 ,低木

(

4

-8m)

4

4

0

本,

4m

以 下 の 地 表木 が

2

,

2

0

0

本 み ら れ, イ ン ド全 土 に出現 す るマ ング ローブの全 樹 種 が ここに出現 す る。 出現頻度 の高 い順 か ら,Excoecarz'aagaZZocha,cm 'oP∫decandra, Sonnerati'aapetala,Avz'cennz'aspp.,Brugut

-eragγmnorrhz'za,XyZocarpu∫granatum,X. moZuccen∫2'

S

,Aegtcera∫corm'cuZatum,Rhz'zo

-2horamucronata とな る。Excoecarz-aagaZZo -cha と Sonneratz'aaPetaZaは優 占す る と純林

とな るが, それ らの純 林 が cm 'op∫ と Aegz'

-cera∫corm'cuZatum の混生 す る樹 高

4m

ほ ど の ヤブに不規 則 に変化 した り して,一定 しな い。

Excoecan'a agaZZocha,XyZocarpu∫gr ana-tum,X.moZuccen∫Z'Sは,つ ぎにのべ るPhoe

-m'x paZudo∫a 帯 のま う しろの, 例外 的 な波 の時 のみ に沈 む 3∼5m の台地 に生 育 す る。 Rhz'zophora mucronata,Bruguz'er agymnor-rh'za は, 高 波 で毎 日水 をかぶ る排水 溝 のふ ちに出現 す る。 cm 'op∫ decandra は もっと も高 い台地 を 占め る。Sonneratz'aaPetaZa は 土 が常 に水 につ か って い る緩斜 面端 にそ って 生 育 す る. イネ科 の Portere∫3'acoarczata は 新 しい沖積層 に定着 し,北 デル タで多 く,南 デル タ にはまれで あ る。Avtcennz'aは生 物 的, 人為 的障害 の多 い居住 地域周辺 に多 い。 ニ ッ パ は前述 の地殻 変動 と屋根 ふ き用 の乱伐 ,磨 とム ンチ ャ ックによ る根 の露 出 によ り絶 滅寸 前 で,水 辺 に残存 す るのみで あ る。

(3) PhoenixpaZudo∫a帯 の相 観 と植物相 デル タ の水辺 に必 ず 出現 す る高 さ 3∼5m の優雅 な ヤ シで,土手 にそ って狭 い帯状 に分 布 す る。 茎 が長 く水 中 にあ って も生 育 し,土 壌 表面 の高塩分 濃度 に もたえ うる特性 を もっ て い る。 内陸- は

6

0km

も入 り,乾季 に塩 分 の高 くな る地域 の土手 にみ られ る。群生 す るので大 へん 目立 ちやす く, イ ン ドで はベ ン ガル デル タ と西隣 の Mahanadi デル タ にの みみ られ る。 (4) Herz'tz'era と高木 高密度 マ ンガル の相 観 と植物相 これ はデル タの もっとも美 しい部分 を形成 し,主 と してバ ング ラデ シュ側 に出現 す る。 Hen'tz'erafome∫ が樹高 30m に達 す る純林 をなす。 この群落 は ビル マ の ア ラカ ン海岸 , テナセ リウム地方 で よ く発達 して い る。 この 樹 種 はひ じょうに群生 し, か らま りあ った 円 錐形 の 呼吸根 を だ す。Bruguz'era gymno r-rhtzaが混生 す る こともあ り,また時 には下層 に ミミモ チ シダ が侵入 す る ことがあ る。 もっ ともよい場所 は若 い河川 の堆 積 の上 で, かつ 海水 の影響 が適度 にあ る ところ, す なわ ちや や 内陸 よ りの地域 で あ り, デル タの南 にはみ られな い。 イ ン ド側 の西 ベ ンガル の カル カ ッ タ周辺 に現在 は この樹種 は み られ な い が,

5

,

0

0

0

年前 には優 占 して いた とい うこと で あ る [Mukherjee

1

9

7

2

]。 この樹 種 にはふ たつ の型 があ り, ひ とつ は デル タ の頂部 に あ っ て,川 によ る淡水 の供給 が一定 して あ る汽水 域 の もの, もうひ とつ はデル タの中央 部 で, 弱度 な塩性 土 と高密 マ ンガル帯 との間 の複雑 な漸移帯 の もので あ る。前者 の立地 が この樹 種本来 の もので あ り, デル タを南 下す るに し

たが って Rhizophoraceaeが通 す るよ うにな る。

この樹 種 はベ ンガル語 で くSundri〉 とよ ば れ, もっとも有用 な樹 種 のひ とつ で, 耐 水

(7)

山 田 :東 南 ア ジアの低 湿 地 林 (2) 性 , 強度 ,仕 上 が り, 耐虫性 な どすべ て にす ぐれ て お り, それ が た め に今 世紀 当初 よ り過 伐 の憂 きめを みて い るので あ る。 7. ア ンダ マ ン ・ニ コパ ル のマ ング ロー ブ ベ ンガル湾 上 に うかぶ200以 上 の島 々か ら な る この地 方 には,19世紀 ごろ まで ほ とん ど 住 民 が いなか った。調 査 も不十 分 で あ るが, マ ング ロー ブの面 積 はひ ろ く,6,400km2の 土 地 面積 の うち 1,150km2 を 占めて い る。 保 全 状態 はよ く,帯 状構 造 は Cauvery デル タの Pichavaram の もの と類 似 して い る。 す

なわ ち,Rh'zopAora mucronata が も っと も 多 く, それ と平均樹 高 10m ほ どの R.apzl

-cuZata が水路 の両側 に 厚 い カー テ ン をつ く り, 少 し中へ入 ると Bruguz'era pare,zftora と B.gymnorr/zz'za が優 占 し, 後者 は樹 高 25m に達 す る。 下層 には Cen'op∫ tagaZ が み られ る。以 上 が沿岸 を形づ くり, 内陸へ入 る と Aegz'cera∫ corm'cuZatum,XyZocarpu∫ granatum が 出現 す る。

島 と湾 によ って帯 状 構 造 と種 類組成 はま ち ま ちだ が, ニ ッパ はふ つ うにみ られ,Sonne -71att'a apetaZa は出現 しな い。 移行 種 と して

は,Cerbera manghas,Herz'tzlera h'ttorah'5・, BrownZowz'aZanceoZata,ScyPhlihora匂′dr o-2匂′7Zaceaな どが あ る。 ⅠⅠ バ ング ラデ シ ュ バ ング ラデ シュ側 の Sundarban マ ング ロ ー ブは60万haにお よび,世 界最 大 の規模 を ほ こって い る。 イ ン ドの項 で のべ た よ うにガ ンジス川 が東 方 向へ移 動 して い るので,森 林 は西方 - い くほ ど, また海方 向- い くほ ど貧 弱 にな り疎 開 して い る [Ahmad 1980]。 主 な植生 型 は北 東 部分 の淡 水 林 ,東 部 の中塩生 の森 林 と西部 (イ ン ド側 ) の塩生 林 にわ かれ る。 淡 水 林 で はHm 'tz'erafome∫が もっ と も重 要 で,西方 にい くにつ れExcoecarz'aagaZZocAa が重要 にな る。 ほか には Xy/ocarpu∫moZuc -cen∫Z'5・,Brug・uz'eracyh'ndricaが あ る。Son71e -ratz'a ca∫eoZart5・,Avtcennz'aoffz'cz●nah'S,ニ ッ パ な どは土手 上 に よ くみ られ る。

中塩生森 林 で は Hen'tz'era は小 さ くな り, Xyloca

r

pu∫moZuccen∫Z'Sが多 くな る。RAtzo

-2hora apz'cu/aza が南 西方 向 の塩分 の多 い立 地 に出現 す る。

塩生 林 で は Excoecarz'a agaZZocha と Ce -rz'025・tagaZが主 な もので,Phoem'xPaZudo5・a

がパ ッチ状 に乾 いた と ころに出現 す る。 ⅠⅠⅠ ビ

ビル マ につ いて は,Stamp[1925] が ビル マ全体 の植生 型 の中で記述 して い る。 す で に イ ン ドの項 で のべ た よ うに,Herz'zz'era の優 占す るいわ ゆ る Kanazo 林 は, マ ング ロー ブの う しろ にひ ろ く分布 して い る。 これ は兵 のマ ング ロー ブ とい うよ りは淡水 湿地林 の構 成 樹 種 と して考 え るこ と もで きるので, こ こ で はあっ かわず,別 に淡水湿 地 林 とのつ な が りの中で のべ た い。 ビル マ の真性 マ ング ロー ブは イ ラワ ジデル タで はそれ ほ ど大 きな面 積 は占めず,海岸 や タ イダ ル ク リー クの土手 にそ って帯 状 に分布 す る。 Mergui半 島 で も 同 様 で あ るが, 堤 所 に よ って は 広 大 な 泥状 平面 を お お うこと が あ る。 主 な樹 種 は, Rhz'zophora mucr o-nata,R.apz■cuZata,Sonnerazia aPetaZa で あ

る。 ひ ろい ク リー クの土手 に は Brugut'era parmftora,Xyfocarpu∫ obovata,Sonnerazz'a atba,S.ca∫eoZarts が 出現 す る。 ニ ッパ も多

い。 これ ら以 外 には,cm 'op∫decandraの純 林 と下層 の低 木 に Aegz'ah'tzls rotundzfolz'a, Acanthu∫l'h'clfoh'u∫のみ られ るタ イプ,Ce -rzop∫decandraとExcoecan'aagaZZochaの群

(8)

東南 ア ジア研究 21巻3号 外洋面 Somerazl'aaPetaZa 塩水 ( I零巳 岳 Heritieraminw Hm.

l

ti"a

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m

河川 域

RhizoAhoramucronata / ±R・aPicuZata

混交マングローブ Rhizophora,Bruguiera,

XyZocarpus,SonncratiaCa∫eoZaris

、 →一一、 扱永 (汽 水) Heritieraminor He,ils

L

a

㌧ 1-

-かん木

- 一

l 森 林 +Pandanu∫ AmooracucuZ/ata 図2 ビルマのイラワジデルタ ・マ ングローブのサクセ ッション 【Chapman 1976] 港 ,E.agaZZocha の純 林 な どが 出現 す る。 基 本 的 にはベ ンガル デル タか らつ づ く同 じ 系 列 とみ られ, デル タ の低木 混交林 にはベ ン ガル でみ られ た PAoem'xpaZudo∫a も出現 す

る。Chapman[1976]は イ ラワジデル タのサ クセ ッシ ョンを図

2

の よ うにま とめて い る。

タ イ タ イのマ ング ロー ブ面 積 は 164,539ha と 推定 され,この うち4/5は イ ン ド洋 に面 す る半 島部 の西 海岸 に,残 りの22,780haはタ イ湾 の東 海岸,6,580haが同 じ くタ イ湾 の西 海岸 にみ られ る[Aksornkoae 1975]。この中で も っ と もよ く発達 して い るの は, イ ン ド洋 に面 す る半 島部 の西 海岸 一 帯 の Ranong,Phang Nga,Krabi,Phuket.Trang,Satun の各 州

にま たが って連続 して分布 す るマ ング ロー ブ で あ る。

構成 樹 種 はマ レー半 島 とほぼ 同 じものが 出 現 し,や は り Rhizophoraceaeの仲 間 が も っ と も優 占す る。Banijbatanal1958]によれ ば, 14科34種 のマ ング ロー ブ植物 がみ られ, そ の うち10種 を Rhizo -phoraceae が 占めて い る。海側 か ら内陸 にむ か って, つ ぎの よ うな帯 状構 造 がみ られ る。 (∋ もっ と も海 よ りで 強 い風 波 に さ ら され,塩分 濃度 の高 い 条 件 下 に, Avt -cennz'a

o

fft'cz●nah'S

,

Sonneratt-a aZba,

S.

ca∫eoZan'S が 出現 す る。基質 に関 して は, Av2'cennz'a の 方 が Sonneratz'aよ りもか た い場 所 に生 育 す る。

(参 Avz'cennta-Sonne71atZ'a帯 の う しろで, 暗 色 のかた い土壌 には Bruguz'eraり′h'ndrica

が純 林状 態 で連 続 して み られ, 時折 ,Rhiz

o-Phora が混生 す る。 しか し,砂 州 で は このタ

イプ はみ られ な い。

(争 主 に湾 部 のふ つ うの高 潮 で浸水 す る場 所 には, Rh'BrOPhora の優 占す る分布 帯 が あ る。Rh'zoPhoramucronataはマ ング ローブの 外 縁 部 の塩 水 条件 下 で風 波 に さ らされ る と こ ろ に多 く,a.aPz'culata は よ り乾 いた川 の土 手 な どにみ られ,分 布面 積 はひ ろ い。随伴 種 に は Bruguz'eracyZindrtca,XγZocarpu∫gr ana-1um,X.moZuccen∫3'S な どが あ る。

(む さ らに内陸側 で はかた い粘 土基 質 とな り, 高 い潮 のみ で浸水 し,淡水 がか な りま ざ って くる。 こ こには RAz'zoPho71a aPz'cuZaza, Bruguz'era gγmnorrhz'za

,

B.∫exanguZa

,

B. cyh'ndrz'ca

,

XyZocarPu∫ granatum

,

CertoP∫ tagaZな どがみ られ る.

⑤ もっと も内陸側 は シル トと壌 土 の堆 積 に よ って地 面 が上昇 し, もっと も高 い高潮 で も届 か な い くらいにな る。 そ こはす で に内陸

(9)

山田 :東南 ア ジアの低湿地林 (2) 性 の多 雨 林 との移 行 帯 で あ り, 陰樹 が多 くな る。主 要 樹 種 に は XyZocarPu∫gra71aZum,X・ moluccen∫zls,Znt∫Z'a bzj'uga な どが あ げ られ る。 ニ ッパ は この周 辺 部 や さ らに乾 い た 立 地 に 出現 す る。 Ⅴ ベ ト ナ ム ベ トナ ム につ いて は,南 部 ベ トナ ム で の枯 葉 作 戦 の そ の後 の状 況 につ い て の報 告 が, い くつ か で て い る。 そ の 中 で , こ こで は Ross [1975]を 中心 に のべ た い。 ベ トナ ム の マ ング ロー ブ につ い て は Vu-Van-Cuong[1964]の研 究 に くわ し く,1944 年 当 時 で マ ング ロー ブ 面 積 は 250,000haと 推 定 して い る。 CaMau半 島 に 150,()00ha, Rung Satに 40,000ha,そ の他 20,000ha, 中部 , 北 部 ベ トナ ム 40,000haで あ る。 そ の ほか の 推 定 の レ ンジ は, マ ング ロー ブ と Melaleuca林 を あわ せ て,370,000-620,000 haの ひ らきが あ る。 構 成 樹 種 は40種 を数 え, Avz'cenm'a,Bru

-gut'era,Cerz'op∫,Rh'zophora,Sonneratz'aが 重 要 で あ る。 パ イオ ニ ア と して は Avz-cenm'a

a

Z

b

a が新 しい泥 に,Sonneratz'a aZbaが深 く 柔 らか い泥 や湾 の土 手 に 出現 し,Rh'zoPhora

も場 所 に よ って はパ イ オ ニ ア と な るo Cerz'

-oP∫ 7agaZは土 手 に,Bruguz'eraparvlflora, Rh'zoPho7TaaPz'cuZataは土 が堆 積 す る に伴 っ

てAvz'cenm'aの あ とに 出現 す る。Rh'zophora

mucronata は Sonnerazz'a の生 育 地 域 に稚 樹 が活 着 して生 活 圏 を ひ ろ げ てい く。Sonne -ratz'a ca∫eoZarz'5・とニ ッパ は汽 水 の川 の土 手

にみ られ る。 Lumnt'tze71a h'ztorea,PAoem'x PaZudo∫a, ミ ミモ チ シダ は マ ング ロー ブ林 内

とそ の後 方 にで る。 全 体 的 に は, マ ング ロー ブ の2/3を Rh'zophoraとBruguz'eraが お お って い る。 淡 水 湿 地 林 は M elaZeuca Zeuc a-dendronが優 占す る。 これ らの マ ング ロー ブ林 の36% に あ た る 約 100,000ha と, 淡 水 湿 地 林 の14%に あた る 26,000ha に, 1965年 か ら1971年 の間 に 71,358klの 2,4-D,2,4,5-T,ピク ロ ラム, カ コジル 酸 系 統 の除草 剤 が単 独 ま た は混合 物 と して散 布 され た。 これ らの結 果 , XyZocarpu∫,Rhl'zopカora, Sonneratz'a,P/zoem'x,Sり少hzj,/10ra な ど は 28.41/haの散 布 量 で ,致 命 的 とな った 。 強 い もの は ミ ミモ チ シダ で ,Ayz'cenm'a も残 存 した。 ヤ シの Phocm'xpaZudo∫aは, 一 旦 や

られ るが 回復 もはや く, 結 果 的 に生 存 率 は高

い。

相 観 的 にみ る と散 布 前 とあ とで は, た とえ ば Rung Satで は,55%の 占有 率 を 占 めて い た マ ング ロー ブ が15%にへ り,2.3%の裸 地 が34.6%に増 加 した。 さ らに ヤ ブや 草 本 植 生 の面 積 もふ え た。 ミ ミモ チ シダ はか つ て は 耕 作 地 や ヤ ブ, 草 本 群 落 で あ った と ころ に散 布 後 侵 入 して, 耐 性 の 強 い こ と を 示 し て い る。 ま た,Ca Mau 半 島 で は も と も とほ とん どが マ ング ロー ブ に お おわ れ , 特 に,RAz'zo

-Phora apz'cuZataの純 林 に Brugul'eraparvz' -Poraが ま じ り, 樹 高 30m,直 径 1m に近 い

もの もあ った 。新 しい沈 澱 地 に は Avz'cenm'a aZba と Excoecarz'aagaZZochaがパ イ オ ニ ア

と して生 育 して い た 。 これ らの マ ング ロー ブ は散 布 の結 果,52% が裸 とな った。

これ らの 回復 状 況 につ いて は,一 部 天 然 更 新 を して い る Rhz'zophoraや Bruguz'era な ど もみ られ る。 しか し, 周 辺 の水 分 状 況 , 土 壌 , カニ の存 在 , 母 樹 , 椎 樹 の存 在 な ど の諸 条 件 に よ り, 一 般 化 はむ ず か し く, ま た そ れ だ け の調 査 記 録 もな い。 しか し, 自然 に放 置 して お いて簡 単 に回復 す る こ とは 期 待 で き ず , 少 な くと も数 十 年 は要 す るで あ ろ う と思 わ れ る。 自然 更 新 の可 能 な と ころ は よ い が , そ の はか の地 域 で は 当然 人 工 造 林 が考 え られ 337

(10)

東南 ア ジア研究 21巻3号 る。 RhizoPhora aPtcuZataは1年 で 1m に 生 長す る。 ヘ リコプ タ ーか らポ ッ ト植 えの椎 樹 を落 下 さす とい うあ らっぽ い方 法 も実験 さ れて い る ら しいが,手 植 え の Rh'zophoraや CertoP∫ な どは湿 地 で80-85%,高 みで 50-66%の活着 率 で あ る か ら, 十 分将来 性 が あ る。 さ らに, ミミモ チ シダ で お おわ れ た とこ ろな どは水 田,農 地 ,牧 地, 魚池 な どに転 換 す る必 要 が あ るだ ろ う。 ベ トナ ム南 部 のマ ング ロー ブ は, この地 球 上 で もっ と も愚 か な人 為 障害 を こ うむ った貴 重 な例 で あ る。 愚挙 を くりか え さな いた め に も, 長期 にわ た る地道 な デ ータ のつ み か さね が必 要 で あ ろ う。 ⅤⅠ 中 国 東南 ア ジアか ら北上 した 中国 の海 岸地嵩 に も,マ ング ロー ブ はみ られ る。Shao-Ye[1980] によ る と,北 緯18-27度 の モ ンス ー ン地笛 に 分布 して い る中国 のマ ング ロー ブは, つ ぎの 3地 域 にわ け られ る。 ① 海南 島地 区 :もっと も密 で種類 も豊 富 で あ る. 主要樹 種 は RhizoPhora aPz'cuZata, Brugul'era ∫eXanguZa,B.cyh'ndn'ca で, ほ

か には,Lumnzltzerah'tlorea,Sonneratiac a-∫eoZan'S,ニ ッパ が あ る。

① 熱帯大 陸海岸 と台湾 の南 西 海岸 :かん

木 が多 く,6-10種 み られ,主 な もの は Kan-deh'acandel,Rh'zoPhora∫tyZo∫a,Bruguz'era

gγmnorrh'za,Rhz-zophora mucronata で あ

り, ほか に Aegicera∫corm'cuZatum,Avz'cen

-nia martna が 出現 す る。

③ 福建州 海岸 と台 湾 の北 西海岸 :かん木

が多 く,

4

種以下 で,Kandeh'acandeZ,Aegi -cera∫ corm'cuZatum

,

Avz'cennz'a man●na

,

Acanthu∫th'czfolz●u∫ がみ られ る。 中国全体 で マ ング ロー ブは40種以 上 が数 え られ, そ の85%は イ ン ドシナや フ ィ リピンと 共 通 で あ る。 群 落型 と して はつ ぎの9型 が識 別 で き る。 (∋ Aegtcera∫cornicuZatum 群落

(勤 Avz'cenm'amarina-Aegz'cera∫ corn

i-cuZatum # #

(参 Sonneratz'aca∫eoZan'S群 落

(も Kandeh'a candeZ-Aegzlcera∫ cornz'

-cuZatum ##

⑤ Rhz'zophora aPz'cuZata-Cen'op∫ tagaZ 群落

(◎ Bruguz'era ∫exanguZa-B. gγmnor-rhz'za群 落

⑦ Bruguz'era∫tyZo∫a 群落

(塾 Excoecarz'aagaZZocha-Hz'biscu∫tth'a

-cezL∫群落 (9 ニ ッパ 群 落

これ らの うち もっ と も北 まで の びて い るの は Kandeh'a candeZで,最近 CertoP∫tagaZ の造 林 に成 功 して い る。 ⅤⅠⅠ フ ィ リ ピ ン フ ィ リピ ンの マ ング ロー ブ面 積 は1900年 代 のは じめ に は500,000-400,000haあ った と され るが[Brown&Fischer 1920],1976年 の 推 定 で は 251,577haとな って い る [Pollisco 良 Arroyo 1977]。 さ らに1979年 の林 業統 計 で は 245,000haにな って お り, そ の うち森 林 部 分 は 218,000haで あ る。10万 ha台 の 別 の推定 もあ るが,筆 者 が ミンダ ナオか らル ソ ンまで観察 した結果 か らも,大 面 積 の林 分 はわず か しか残 って いず, か な りの部分 が魚 池 にな って い る印象 を うけた。

構成 樹 種 につ いて は Fernando

&

Pancho [1980]が ま とめて い る。 これ によれ ば39種 と

1変 種 を マ ング ロー ブ と して い る。 もっと も 海 よ りに優 占す るのは Avz'cenm'a と Sonne -ratz.aで あ る。 これ らとと もに0∫borm'aoclo

(11)

o-山 田 :東 南 ア ジアの低 湿 地 林 (2) 表 3 フ ィ リピ ンのマ ングローブ

種の特徴 LFernando良Pancho[1980]を もとにま とめ る) 生 育 環 境 な ど 砂地 呼吸根,海

泥地 ,河 口の 土手 呼吸根,海岸

平地,まれ, ダパ オのみ 呼吸根,泥海岸,潮汐のあ る河川,やや多 し 呼吸根 ,泥海岸,潮汐のあ る河 川 呼吸根,内陸 のかたい泥 の 川土手 ,外洋 面 にはまれ 内陸川土手 の縁辺木 内陸周辺木 ,川土手 また は 海岸 に も出現 マ ング ロー ブの内陸端,潤 汐 のあ る河川周辺 マ ング ローブ後背地 の重 く かたい泥 湿地 の乾 いた 内陸部,時 に 砂地 マ ング ロー ブの境界 ,やや まれ 端 湿地 の内陸端 また は砂地 湿地 の内陸端 ,かたい泥ま たは砂地 内陸伐 開地 の乾燥土,また は砂地 の境界 海 岸近 くの砂地 の周縁木 海岸 にそ った周縁木 砂海岸 の周縁木 砂海岸の周縁木 周縁木 ,ふつ う内陸種 潮汐のあ る河川周辺 外洋面 の周縁木 内陸部運河 ぞい,または砂 地 内陸部運河ぞい,砂利海岸 砂 ま た は 砂利海岸, Avt' -cenm'a,Sonnerazz'aと随伴 かたい粘土 に多い,海岸種 の う しろの内陸部 内陸部の重 くかたい粘土 科 ! 種 Apocynaceae

;

Cerbera mangha∫L. Avicenniaceae

Avz'cennia albalil. 1 ∃Miq・ l

LA・marina (Forsk・)Vierh・

慧iieV,芋.BraukmhPhia"a ;A10# cinalt∫L・

Barringtoniaceae唐 :lingBocn.ia rare-osa(L・) Bignoniaceae Bombacaceae Caesalpiniaceae Celastraceae Combretaceae Euphorbiaceae Fabaceae Lyth raceae Malvaceae Meliaceae

Myrsinaceae

Myrtaceae Bungalon-puti ヰ ∼大木 Bungalon 小木 Piapl 小木 ・Api-apl L中木 Putat ・小木

Dolichandronespalhacea(L雪 Tui

小木 K.Schum.

cy710metraramZfloraL. :Balitbitan 小木 l

をca∫∫inem'burmfoZta (Juss.) iJoloSaffranhout…小木 Ding Hou

Lumnitzera lz'tlorea (Jack) Voigt

I.racemosaWilld.

Excoecan'aagaZZochaL. GZochidion ZizloraZeBlume 座 ongamia〆 nnata(L.)Pierre とPemp/lisactduZaJ.R.良G.

iHt'bi∫cu∫ziliaceu∫L.

ThesPe∫ia poptdnea(L・)Sol・ ;ex Corr.

1

堤;loo:au,lpn::i;e,sa'n:慧 )KK.oesi71●

:Aegicerascorntculatum (L・) 弓BIc。.

1

/A・fZoridum Roem.&Schult・ l

Rhizophoraceae iBruguieraり′lindrica(L・) 弓Blume I .A gymnorrhiga(L.)Lamk・ Tabau 庫∼大木 L毒 手 にそ って湿地 の内陸 .Kulasi . 小木 :Kayong 小木 l l :Saging-saglng 小木

Pototan-1alake 中木

芸:雲 rvdfffOfTa (Roxb・)W・良 iLa ngara i 〔 ∼ 中木】監既 ToA誤 読 の平地 ,

(12)

東 南 ア ジア研 究 21巻3号 料 Rubiaceae Sonneratiaceae Sterculiaceae Tiliaceae 種 B.SexanguZa(Lour.)Poir. Ceriop∫decandra(Griff.) Ding Hou C.lagaZ(Perr.)C.B・Rob.

RhizoPhoraapicuZataBlume

a.mucronazaLank. a.styZosaGriff. Sり少h車hovahydrop々γZZacea Gaertn.∫. SomeratiaaZbaJ.Smith

F

ie;;sl?eO,ZaarlZ;":a三isEn,grl;and. 】exW.Ait. iB,ownZowl・a

Z

a

,

lCeOlazaBenth. 地 方 名 i Pototan Malatangal Tangal Bakauan-1alake Bakauan-babae Bangkau Nilad 巨Pagatpat r l Dungon-late pAoraは潮 に よ って も っ と も深 く浸 水 す る湿 地 や , 水 路 にそ い, さ らに内陸 - と ひ ろ が る。

S

り少hihora hydrop匂′ZZacea が 随伴 す る。 しか し,Rhtzopho71a∫ZyZo∫aは砂 ま た は 海 に面 した岩 石 地 に近 い と ころ に 出現 す る。 内陸 マ ング ロー ブ に は Bruguz'era,Ceriop∫, Lumnz'tzera,Aegicera∫,Camplo∫temonPh' -/妙 Z`nen∫e,Excoecarz'a agalZocAa,Hen'ttera h'tlorah'S,Cerbe71a mangAa∫が み られ る. マ

ング ロー ブ林 と低 地 林 の境 に は,GZochz'dz'on h'tloraZe

,

Htbzlscu∫zz'h'aceus,ThesPe∫3'apo Pu-Znea,T.poPuZneoz'de∫,Barn'ngtonz'aracemo∫a, Doh'chandronesPathacea な どが生 育 す る.

フ ィ リピ ンの マ ング ロー ブ樹 種 を表3に ま とめ た。 ⅤⅠⅠⅠ マ レ ー シ ア

1

.

マ レー半 島 マ レー半 島 の マ ング ロー ブ は, 東 南 ア ジ ア 生活型 i 生 育 環 境 な ど 申木 小木 小木 中木 中木 小木 小木 中木 小木 中木 "arag

o

m

o

n

書小木 内陸部のややかたい泥 潮汐のある河川の河 口,内 陸部の泥土,C.tagalより 少ない 潮汐のある河川の河 口,内 陸部の泥土 支柱根,深 く,柔 らかい潮 汐のある泥上に多 し 支柱根,潮汐のある河川の 土手,湾に多 し,内陸には まれ 支柱根,砂海岸,外洋面の サ ンゴ礁台地 川土手のかたい泥か砂土 呼吸根,深 く柔 らかい泥で, 塩分の少ない部分,ゆるや かな川 と湾 呼吸根,潮汐のある河 口, 岩石,砂地,泥土 内陸部,時に境界の乾燥土 砂海岸またはニ ッパ群落内 の周縁木,ややまれ の 中で も も っ と もよ く し らペ られ て い る。 マ ング ロー ブを あつ か った書 物 に は必 ず 引用 さ れ るW atson[1928]の著 作 は,数 多 い文 献 の 中 で も代 表 的 な もので あ り, これ ほ ど くわ し く, か つ わ か りや す く論 じた もの は 古 今 を 通 じて な い。 こ こで は, か れ の 仕 事 を 基 礎 に, マ レー半 島 のマ ング ロー ブ につ いて の べ た い 。 (1) 潮 位 に よ る5段 階 地 区 潮 位 の高 低 に よ って浸水 す る地 域 を5段 階 に分 類 す る。 これ をW atsonの Ⅰnnundation Classと称 し, 以 後 W IC で 略 称 す る。 (∋ す べ て の高 潮 で浸水 す る地 区 (参 中位 の高 潮 で 浸 水 す る地 区 ⑧ ふ つ うの高 潮 で浸水 す る地 区 (彰 春 の潮 で 浸水 す る地 区 (む 彼 岸 の高 潮 な どの例 外 的 な潮 で の み浸 水 す る地 区 この分 類 は海 岸 か ら内 陸側 へ順 次 移 動 して い く順 番 を示 して い る。 ① は連 日完 全 に浸水

(13)

山 田 :東南 ア ジアの低 湿地林 (2) す るよ うな地 域 で あ り, 海 に面 した地 域 で は た いて いやせ た土 壌 とな る。 マ ング ロー ブ植 物 は生 育 しな いo⑧ は Am'cennz'a aZba,A. marina,Sonnerazz'a al

b

a な どが生 育 す る地 区で あ る。 中位 とあ るの はマ ング ロー ブの よ り低 いめ の部 分 の こ とで, 浸 水 が それ よ り も 奥 へ は およ ばな い地 域 で あ る。 ③ のふ つ うの 高 さ とは, マ ング ロー ブのか な りの奥 まで入 るが最 高 潮 位 点 ま で ほ達 しな い地 域 を あ らわ して い る。 この条 件 下 には ほ とん どの樹 種 が 生 育可 能 で,特 に Rhz'zophoraが優 占す る. Rh'zoPhora mucronataは川 ぞ いや か た い土 にみ られ, よ く cm 'op∫zagaZが随伴 す る. Rh'zophoraapiculataは純 林 をつ くる。 Xy-ZocarPu∫g7Tanatum は砂質 土 を好 む。 Bru-guieraparmfZora は Rhz'zophoraと混 交 す る. Sonneratz'a aZba は生 育 す るが更 新 はみ られず , ミミモ チ シダ はそ れ ほ ど旺盛 にはな らな い。 ④ は Rhz'zophoraに はや や乾 きす ぎ の条 件 にな り,BruguiTeragymnorrhz'zaが と って か わ る。 更新 は ミミモ チ シダ が さま た げ る。土 壌 が特 にか た い ところで は Bruguz'era cyZt n-dn'caが密 な純 林 をつ くる。Bruguz.eraparvz' -,Coraは 排 水 の よ い 川 ぞ い に み られ, 時 に B.∫exanguZa がわず か に混交 す る。XyZocar -pu∫granazum は軽 い土 壌 に よ く出現 し,

X.

moluccen∫2'S はつ ぎの⑤級 の境 界 付 近 にみ ら れ るoLumnz'tzerahlzloreaは こ こで最 大 にな る。

⑤ は Bruguz'eragymnorrhz'zaが成 立 し, 下 層 には ミ ミモ チ シダ が 密 生 す る。 a/zz.zol

PhoraaPl'cuZata,XyZocarpu∫molucce71∫2'Sな どは点 状 に散 在 す るにす ぎ な い。 形 の よ い Znt∫Z'abグugaや,着 生 の Fz●cu∫属 や つ る植 物 が よ くみ られ るよ うにな る。 OncoJ・Perma fz'Zamento∫um は最 高 潮 位 の さ らに上 部 に純 林 を形成 す る。 ニ ッパ 造 林 が も っと も成 功 す るの は こ こで, か た い土 が好 ま しい とされ て い る。 以 上 のべ た よ うに,各 浸水 域 に はそれ ぞれ 生 育 す る種 が ほぼ きま って くる。 W atsonの 分 類 は, それ まで の単 な る種 の分布 の記 載 と は異 な り,潮 位 とい うマ ング ロー ブ に と って も っ と も重要 な要 素 を根 本 に おいた,一 時代 を画 す る もの で あ った。 そ の 後 の 主 な 研 究 も,す べ て この仕 事 に基 礎 を お いて い る とい って も過言 で はな い。林 業 関係 で の著 作 は数 多 いが, 種 につ いて の記 載 はW atson以 外 で は,W yatt-Smith[1953;1954;1960]の一 連 の仕 事 が あ る。 (2)五 つ の森 林 型 樹 種 の分布 を決定 す る要 因 と して W atson 揺, 浸水 の頻 度 , 排 水 , 土壌 の性 質 ,没 地 の 年 代 , 海 の浸食 と堆 積作 用 , 開発 に伴 う条 件 な どを あげて い る。 こ れ ら の 諸 要 因 が 相 互 に, あ るいは単独 に作 用 して樹 種 の分布 が き ま り,帯 状構 造 が形成 されて い く。 マ レー半 島 には, つ ぎの五 つ の森 林 型 が, 海 よ りか ら 内 陸 にむ か って識 別 で きる。

① Api-api-Perepat型(AvZ'cennt' a-Son-neratz'aaZba)

⑧ Berus型 (Bruguz'eracyZtndn'ca) ⑧ Lenggadai型 (B.parvzflora) ④ Bakau型 (Rh-zophora spp・)

⑤ Tumu型 (Bruguz'eragγmnorrhtza) これ らの相 互 関係 は, まず(丑が(勤のた め の 土 壌 をつ くり,(勤は海 に面 した側 にのみ み ら れ る,(釧 まほか の樹 種 も多 く出現 し,(もにつ づ く, ④ は③ と と もに徐 々に消 滅 して い き, ⑨ が 内陸林 - 移行 す る, とい うこ と が で き る。

① Api-api-Perepat型(Avzlcenm' a-Son-neratz'aaZba) これ に は二 つ の亜 型 がみ られ る。 ④ 浅瀬 型 :海 上 に砂 の堆 積 や付 着 体 がで き,本 土 とつ な が らな い もので, 島状 に森 林 をつ くる。 341

(14)

東 南 ア ジ ア研 究 21巻3号

⑥ 付 着成 長型 :川 また は山か らの雨水 に よ り運搬 された シル トの堆 蔵 な どによ って, 既存 の森 林 の海側 に付 着 した もの。

両 亜型 ともふ つ うは Api-api(Avz'cenm'a) が最 初 に定着 す るが, 泥 が深 く,有 機物 に富 む ところで は Perepat(Sonneratz'a aZba)が まず侵入 す る。堆 積土 がか た い粘土 状 の もの の場 合 に は, Avz'cenm'a につづ いて Berus (Bruguz'era cyh'ndrz'ca)が侵入 して くる。一 方 ,Perepatの方 は Bakau .Kurap(Rh'zo

-2hora mucronata) によ って ひ きつ がれ, 土 壌 が よ りよい場合 には Berusが随伴 す る。

浅 瀬型 の典型 は PortSwettenham 付近 で み られ る。海流 と潮 の流 れが一定 し,大量 の 砂土 を堆 積 し, 海上 に帯状 にな る。 低 い潮位 で は連 な り,高 い潮位 で は島 々 とな る。 中位 の高 潮 で ほぼ完 全 に沈 むが,小 さな潮 の場合 はかぶ る ことが な いので植生 がみ られ るので あ る。 Avz'cenm-a man'naが単独 に生 育 す る ところは,土壌 は比較 的か た く歩 きやす い。 一方

,

AvzlcenntaaZbaと Sonneratz'aatbaが 優 占す る ところ は泥 は黒色 とな り, ひ じょう に柔 らか く歩行 困難 で あ り,腰 か ら胸 まで も ぐる こと もあ る。 付 着成 長型 は, 浸食 の お こって いな い西海 岸 で は, ど こで もみ られ る。 Perepatは川 の 影響 下 にあ る と ころ以外 は出現 しな い。外 洋 面 には Avz'cennz'a man'na が優 占群落 をな し, 徐 々 に Berus(Bruguz'era cyh'ndn'ca) の純 林 に移行 して い く。 柔 ら か い 泥 上 には Avzlcenm'a aZba が優 占す る。 この種 は川 の 影 響 下 にあ るこ とが生 育条件 とな る。Avz'cen -m'a の 2種 は同 じ属 で あ るが,生 育条件 は こ のよ うに全 く異 な って お り,地域 によ る両 種 のす みわ け具合 も複雑 で あ る。 しか し,基 本 的 には上 にのべ た条件 を満足 す る こ とで理解 で きる。

② Berus型 (Bruguz'eracyh'ndn'ca) この型 がで るの は中位 の潮 汐 の届 く上 で, 春 の大潮 の前 後 にのみ浸水 す る と こ ろ で あ る。 ここで はふつ う表面 に水 はな く,数 セ ン チの粗腐 植 がみ られ る。水 の欠 乏 によ り浅 い 亀裂 を生 じる こ ともあ り,河川 はな く,表面 排水 だ けで海や 内陸側 の河川 に排水 され る。 かた い粘土 に膝型 の呼 吸根 が多 く突 出す るの で,高 い潮以 外 の時 は比較 的歩 きやす い。 I3erusは付着 型 のApi-apiと随伴 す るか, また は Api-apiの う しろによ く純 林 を形成 す る。 西海岸 で は このタ イプ と Api-apiか らRhz'zopAora-移行 す る部分 が あ る.東 海 岸 には Berusは ほ とん どみ られ な い。 土手 上 の Berusは根 系 が よ く発達 し, 呼 吸根 が よ く発 達 す る.一般 に,Berusの林 分 はひ じょうに高密 で 自己間 引 き型 の林 分 をつ くる。 また, この林 分 の成 立す る粘土 は緊密 なため に,樹体 は呼 吸根 に依存 す る割合 が高 い。 したが って,長 期 間 の 浸 水 状 態 にはた え きれ な くな って窒 息死 す る例 な ど もあ り, Trong島 の 中心 部 で は 40ha にわた って枯 死 した。 この型 の林 はゆ っ くりと海側 にむか って発 達 し, 陸側 は Rhz-3ophoraにか わ って い く. 動 いて い くの は シル トで あ って,腐 植層 は残 されて さ らに厚 くな り, 排 水 状況 も よ くな り,土壌 に空 隙 もで きて Rh

'

z

o

Phoraの生 育 に好 ま しい条 件 がで きあが って い く。つ ま り この型 は,海 に面 して堆 積 活動 のお こ って い る ところで は,Rhz'zophora の前任者 とな っ て い る。

③ Lenggadai型 (Brugui'eraparvzftora) オ ポチ ュニス トとよ ばれ る もので,Rh.2 0-phoraの優 占す る ところ には ど こで も生 育 で きる し,土手 上 の過伐 地 に も侵入 す る。生 態 的条件 は Rh'zoPhoraと同 じだ が, それ よ り もやや か た い土 で, よ り浸水 の頻 度 が高 く, 排 水 の よい ところを好 む とされ て い る。 Berusよ りもR/zz'zophoraと と もによ く出 現 し, マ ング ロー ブの中で は もっと も小 型 の

(15)

山 出 :東南 ア ジアの低 湿 地 林 (2) もの で あ る。湿 った 土 地 で は純 林 とな るが , 生 長 は お そ く, しか も短 命 で純 林 とな って も

4

0

年 も もた な い。 燃 材 と して も下 等 な の で 一 般 に は不 要 種 とみ られ るが,Rhz'zoPhora の 苗 床 と して の意 味 は大 きい。Rhz'zoPhora と 混 交 させ

,4

0

年 伐 期 で 回 転 させ て い くこ とが で き る。 ビル マ の テ ナ セ リウムで は, この樹 種 が以 前 に有 用 マ ング ロー ブ の生 育 して い た 地 に い ち はや く侵 入 し,Rhz'zoPhora の更 新 を た す けて , 継 続 的 に収 穫 す る こ とが で き る とい わ れ て い る。 (彰 Bakau型 (Rhz'zophora spp.) ふ つ うの高 潮 で 浸 水 し, す で に先 駆 種 に よ って 土 壌 状 態 もよ くな って , 暗 色 で 有 機 物 に 富 み , 細 か い砂 が ま じって通 気 もよ い立 地 に み られ る。 種 子 の散 布 を た す け る小 河 川 も多 くな る。 エ ビに よ る土 塁 に よ って通 気 は さ ら に よ くな って い る。W IC3の大 部 分 とW IC 2,4のか な りの部 分 が こ こに含 ま れ る。 マ レー半 島 で は Rhizophora apz'cuZata の 方 が R.mucronataよ り も大 面 積 を 占め て い る。 後 者 は河 川 や ク リー ク周 辺 , よ り湿 った と ころ に多 く出現 し, 浸 水 の少 な い と ころ に は な い。 そ れ は お そ ら く大 きな 種 子 に よ る も の と思 わ れ る。支 柱 根 は砂 , 浅 い不 良 土 , 潔 く浸 水 す る と ころな どで も っ と もお も しろ い 形 態 を示 し, 好 条 件 下 で は そ れ ほ ど 目だ た な い。

Bruguieraparvzftoraが 随 伴 し,XyZoc ar-pu∫granatum もよ く混 交 す るが, そ の浅 く ひ ろ い板 張 りが Bakau の更 新 を さ ま た げ る。 古 い Bakatl林 で は下 層 に ミ ミモ チ シダ が み られ , 特 に砂 土 に は エ ビの土 塁 が あ る。 そ こに は シダ が根 づ き, 更 新 の さま た げ とな って い る。

(9 Tumu型 (Bruguz●eragymnorr/行za) 海岸 林 の も っ と も内陸側 の最 終 段 階 に 出現 す る。 これ を境 に して 内陸 型 の森 林 が は じま る。 も っ と も長命 で , かつ も っ と も大 型 で あ る。 耐 陰性 で, 散 在 して お り, 種 子 は短 く, ど こ- で も散 布 され る。 Bakau 林 の林 床 が 暗 す ぎ る場 合 に は Tumu が侵 入 す る。 この 椎 樹 は他 種 の稚 樹 を 駆 逐 して い く。 種 子 は若 い時期 か ら大 量 に生 産 され るが ,母 樹 の下 で 再 生 され る こ とは少 な い。 別 名 カ ッ コ一種 と よ ばれ るの は そ の こ とを 意 味 して い る。 伐 開 した 跡 に は周 辺 の異 樹 種 が更 新 して くる。 乾 燥 した 地 区 で の Tumu の 更 新 は 困 難 で , ミ ミモ チ シダ が す ぐに侵 入 して くる。 林 床 は有 機 物 とェ どの活 動 で徐 々に上 昇 し, 逮 に は も っ と も高 い潮 位 で さえ も届 か ぬ高 さ に な る。 そ うな る と XyZocarpu∫ moZuccen∫ts, /nt∫Z'abzj'uga,Fz'cu∫retu∫a,Pandanu∫spp., Daemonorop∫

7

eploPu∫な ど の内 陸 性樹 種 が 侵 入 して くる。 農 地 化 が さ らに拍 車 を か けて 内 陸 化 が促 進 され て い るの が現 状 で あ る。

以 上 , マ レー半 島 の マ ング ロー ブ につ い て W atsonに も とづ いて の べ た 。 これ らの林 相 は主 に西 海 岸 の Matangと Klangに大 きな 規 模 の もの が み られ る。 東 海 岸 に は マ ング ロ - ブ は発 達 しな い。 2. サ ラワ ク サ ラ ワ クの マ ング ロー ブ につ いて は Chai [1974;1975(a);1975(b)] な ど に よ くま とめ られ て い る。 マ ング ロー ブ 面 積 は 171

,

6

0

0

haに お よ び, うち40,400haが森 林 局 の管 理 下 に おか れ て い る。第 Ⅰ地 区 の Sarawak川, 第 Ⅵ地 区 の Rejang

, 第 Ⅴ地 区 の Trusan 川 に も っ と も規 模 の大 きな もの が み られ る。 幹 周 囲 15cm 以 上 に な るマ ング ロー ブ樹 種 は40種 を数 え, そ の うち10種 が サ ラ ワ クの マ ング ロー ブを特 徴 づ けて い るO 群 落 型 と して は九 つ の主 要 な もの と七 つ の よ り小 さな亜 型 が識 別 され る。

① Perepat林 (Sonneratz'aaZba) ① Api-api林 (Avz'cenm'a spp.)

③ Berus Lenggadai 林 (Bruguz'era 343

(16)

東 南 ア ジ ア研 究 21巻 3号

2arvZftora)

(彰 BakauMinyak林 (Rhz'zophoraapz' cu-Zata)

⑤ BakauMinyak-NyirehBunga林 (a. apz'cuZata-XyZocarpu∫granatum) ⑥ BerusKurong林 (Bruguz'eragymno

r-rhz'za)

@ BerusPutut# (B.SexanguZa) ⑧ Buta-buta林 (Excoecarz-aagaZZocha) ⑨ Apong湿 地林 (NyPafruttcan∫)

(よ り小 型 の もの)

⑳ Nibong林 (OncosPermatをZ'ZZan'um) ⑪ BakauKurap河 辺 林 (Rh'zopho71

amu-cronata)

⑩ Pedada河 辺 林 (Sonneratz'aca∫coZarz'S) ⑬ Bakau Minyak-Berus群 集 (Rh'zo

-2Aoraapz'cuZaza-Bruguz'eraspp・) ⑭ Berus-BakauMinyak-NyirehBunga

群 落 (Brugu3'e7Ta-Rh'Bl04horaaPz'cuZata -XyZocarPu∫granatum)

⑮ Nyireh Bunga-Berus-Bakau Mi -nyak-Buta-buta群 落 (X.granatum

-Bruguz-era-Rhz'

z

oPhoraapz'cuZat

a-Ex-coecan'a agaZlocha)

⑬ Dungun-Putut-Buta-buta群 落(He

-r

i

T

Iz'era h'tlorah'S-Bruguiera ∫exanguZa -Excoecarz'aagaZZocha)

各 森 林 型 の内容 は以 下 の よ うにま とめ る こ とが で きる。

① Perepat林 (Sonneratz'aaZba)

立地 :河 川 湾 や , 海岸 ぞ い, 内陸河 川合 流点 基 質 :新 しい泥 , シル ト状 泥 ,砂 泥

WI

C:1- 2

,パ イオ ニ ア 樹 高 :9-12m,古 い もので 15-18m 林相 :疎 閣林 , 下層 な し,純 林 を なす 分 布 :大 量 に出現 す るが, ひ ろ くはな い 随伴 種 :Avicennia,Rhz'zophoraapz'cuZazaの

椎 樹 以 外 下 層 な し

更 新 :新 しい泥 平地 に椎樹 密

@ Api-api∼ (Am'cenm'aspp.)

立地 :Ayz'cennz'a aZba は湾 , 泥 海岸 に,A. man'naは海岸

基 質 :A.aZbaは泥,A.marz'naは砂質 粘 土

WI

C:1- 2

,(

-3

)

樹 高 :A.aZba15m,A.marina18m

林 相 :純 林 (A.aZba), 疎 開林 (A.marina) 分 布 :大 量 に出現 す るが, ひ ろ くはな い 随伴 種 :KandeZia cande

Z

,

Aegicera∫cornz'

-cuZatum,Rhz'zoPho71aaPz'cuZaza,Bruguz'cra Spp・

更 新 :柔 らか い泥上 ,パ イオ ニ ア

③ BerusLenggadai林(Bruguz'eraparyi -Pora) 立 地 :Api-api帯 の う しろ, 内陸 の高 み に も 出現 基 質 :柔 らか い土壌 W IC :3,Api-apiが潮 を さえ ぎ る と ころ 樹 高 :9m,内陸 にな る と 21m に遷 す 林相 :密 ,純 林 率 50-90% 分 布 :純 林 と して は ひ ろ くな い

随伴 種 :RJez'zoPhora ap2'cuZata, BruguZ'era gγmnorrhtza

,

XyZoc

a

r

pu∫granatum

,

He

-n'zz'e71ah'ttorah'S

更 新 :林 内疎 開地 また は運 河 ぞ い に密生 ④ BakauMinyak林 (Rh'302horaapz'c

u-/ata) 立 地 :潮 汐 の出入 りの頻 繁 な と ころ 基 質 :砂 質 粘 土 ,柔 らか く くだ けや す い土 性

WI

C:2- 3

,

(4)

樹 高 :18m,幹 周 囲 45-60cm 林 相 :純 林 (20-30本 / チ ェ ー ン2), 同齢林 分 布 :か な りひ ろ い

随伴 種 :Bruguiera gγmnorrh'za,XyZoc

ar-Pu∫granatum,Nypafrutz'can∫ 更 新 :倒 木 跡 地 ,川 土手 に豊 富

① Bakau Minyak-Nyireh Bunga 林 (Rh'zophoraapz'cuZata-XyZocarpu∫gra

(17)

lll田 :東 南 ア ジア の 低 湿 地 林 (2)

立 地 :Rh'zophraaPz'cuZata-Bruguz'era ∫e -xanguZa,Excoecarz'aagaZZochaへ の漸 移型 基 質 :浅 い粘 土 , ま た は砂 質 粘 土 W IC :3′∼4 樹 高 :15--18m 林 相 :Nyireh Bungaが20-50%を 占め る混 交 林 分 布 :Rejangデ ル タ に多 し

随伴 種 :Bruguieragγmnorrh'za,B.parvz'

-j7or(I

更 新 :稀少 , 土手 にのみ局 限

⑥ BerusKurong林 (Bruguteragγmnor

-rhz'za) 立地 :Rhz'zoPhoraap

z

-

cuZataの う しろ 基質 :か た い暗茶 色 の砂質 粘 土 ,壌 土 W IC :3- 4 樹 高 :18-21m 林 相 :混交 林 分布 :ひ ろ い面 積 を 占め る 随伴 種 :a.apz'cuZata,NyPafrutz'can∫, ミ ミ モ チ シダ 更 新 :不 良 , ミ ミモ チ シダ が妨 害 す る例 多 し ① BerusPutut林 (Bruguz'era∫exanguZa) 立 地 :泥 炭 湿 地 林 周 辺 部 , ニ ッパ 林 内 基 質 :半 分 解 の有 機 物 に富 ん だ泥 炭 W IC :4∼ 5 樹 高 :7-17m 林 柏 :一 層 林 , 不 均 質 樹 冠 ,純 林 に近 い 分 布 :ひ ろ くな い

随伴 種 :RhizoPho7Ta aPz`cuZata,Brugut'era

gγmnorrhz'za, ミ ミモ チ シダ, Pandanu∫

a

ffz'nz'S

更 新 :貧 弱 ,稚 樹 は泥 炭 林 周 辺 に 出現

⑧ Buta-buta林 (ExcoecariaagaZZocha) 立 地 :内陸性 で高 み の川 や 運 河 の土手 基 質 :か た く しま った壌 土 W IC :5 樹 高 :10-14m 林 相 :70%の純 林 率 , ク ラ ンプ状 に生 育 分 布 :広 大 な林 分 が Rejang,LobaPulauに あ る

随伴 種 :Rhz'zophora apz'cuZata, Bruguz'era gγmnorrh'za,B.parvzfZora,Ce

n'

o

p

∫tagaZ,

Hen'zz'erah'tlorah'S

更 新 :Bruguz'eraの伐 採 跡 に多 し,新 芽 力 強 し

⑨ Apong湿 地 林 (Nypafrutz.can∫) 立 地 :上 流 の運河 土手 ぞ い,他 型 中 に も出現 基 質 :粘 着 性 の粘 土 で, 内 陸部 で はや や か た い W IC :4 樹 高 :10m 林 相 :純 群 落 中 に木 本 が散 在 す る 分 布 :サ ラワ クの マ ング ロー ブ面 積 の20% 随伴 種 :Avz'cenm'aspp.,Rht'zophora apz'c

u-Zaza,Bruguz'eraspp・,Hertzz'eraspp・ ,Ex-coecan'aagaZZocha

更 新 :種子 や成 熟体 が水 で運 ばれ活 着 更 新 ⑩ Nibong林 (OncospermatなZ'ZZarium) 立地 :淡 水 ま た は泥 炭湿 地 林 - の移 行 帯 基 質 :か た く乾 いた土手 W IC :5 樹 高 :21m 林 相 :ク ラ ンプ状 に数 本 か ら十 数 本 の幹 が林 立 分 布 :第 Ⅰ,Ⅲ区 に多 い

随伴 種 :Herz'tz-erah'tlorah'S,Doh'chandrone spat/zacea

,

PZanchoneZZa obovata

,

Panda-nu∫

a

f

fz'm'Lr

更 新 :母 樹 周 辺 の種 子 更 新 , 栄 養 繁 殖 も豊 富 ⑪ BakauKurap河 辺 林(Rhz'zophor

amu-cronato) 立地 :河 口の う しろの川 土手 や 内陸部 基質 :新 し くつ くられ た泥 W IC :2 樹 高 :8m 林 相 :

1

,

2

本 の狭 い帯 を川 筋 につ くる 分布 :狭 345

(18)

東 南 ア ジ ア 研 究 21巻3号

随伴 種 :特 にな し 更 新 :新 しい泥上

⑫ Pedada河辺林 (Sonneratz'aca∫eoZan'S) 立地 :内陸 に入 った川 の土手 ,塩水 限界 まで 基質 :新 しい シル ト状 の泥 W IC :2 樹 高 :6/-8m 林 相 :幅 が狭 く, 長 い群落 分 布 :第 Ⅵ区 の Daro近 くには多 い 随伴 種 :な し 更 新 :新 しい泥 の平 面 に限 られ る

⑬ Bakau Minyak-Berus群 集 (Rh'zo

-2horaapz'cuZata-Bruguz'eraspp.) 立地 :川 の近 く, や や高 み の と ころ 基質 :柔 らか い粘着 質 の粘 土

W IC :3 樹 高 :18-21m

林相 :Bakau Minyak (56% ),Berus Ku-rong(25% )

,

B.Lenggadai(19% ) 分布 :Paloh 保 護 林 にあ り

随伴 種 :XyZoc

a

r

Pu∫ granatum,Hm 'tz-era h'tlorah.S

更新 :貧 弱 ,I3.Lenggadaiは よ く椎樹 が 出 現

⑭ Berus- Bakau Minyak-Nyireh li u-nga 群落 (Brugutera-Rh'zophora aPz.

-cuZata-Xylocarpu∫granatum)

立地 :高 い地 面 に出現 基質 :や や かた い砂質 粘 土

W IC :4

樹 高 :15m

林 相 :Bakau(39%),Berus(36% ),Nyireh (25% )

分布 :Rejang と ⅠJObaPulau 保 護林 にあ り 随伴 種 :ミ ミモ チ シダ

更 新 :貧 弱

⑮ Nyireh Bunga-Berus- Bakau Mト nyak- Buta-buta群 落 (XyZocarPu∫gr a-natum-Brugutera-Rh'zophora ap3'c

u-Zaza-ExcoecariaagalZocha) 立地 :内陸 の高 み 基 質 :乾 いた土 壌 W IC :4 樹 高 :12-18m 林 相 :Nyireh(45%),Bakau(14%),Berus (17-27

%)

,

Buta-buta(5-18% ) 分布 :Rejang 保 護 林 にあ り

随伴 種 :cm 'op∫decandra

,

C

.lagal 更新 :貧 弱

⑲ Dungun-Putut- Buta-buta群落(He -ritiera h'tlorah'5-Bruguz'era ∫exanguZa -Excoecarz'aagaZZocha)

立地 :内陸 の高 み 基質 :か た い砂質 粘 土

W IC :5

樹 高 :15-17m

林相 :Buta-buta(46% ),Dungun (25% ), Berus(15% ) 分布 :Rejang 保 護林 にあ り 随伴 種 :Sapz●um z●ndz'cum

,

Amoora cucu7 -Zata,Pandanusspp. 更新 :大 -ん貧 弱 3. サバ 北 ボル ネオの サバ に は大 部 分 の海岸 にマ ン グ ロー ブがみ られ ,全 面 積 は 365,345ha,坐 土 の4.8% に達 して い る [Liew 1977]。 こ こ のマ ング ローブは, つ ぎの よ うに九 つ に分 類 され て い る。 ① ニ ッパ (N

y

P

afrutz'can∫)

① Bakau/Bangkita(Rhz'zoPhora mucro -nata/a.apz'cuZata)

(む Buta-buta(Excoecar3-aagaZZocha) ④ Berus(Brugul'eraparvtf7ora) (㊧ Tenger(CerioP∫tagaZ)

(

Api-api/Perepat(Avz'cennz'a/Sonner a-tz'aaZba)

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山 田 :東 南 ア ジアの低 湿 地 林 (2) (む そ の他 の混 交 林 (9 非 経 済 林 これ らの全 面 積 の半 分 は, ニ ッパ によ って 占め られ て い る とみ な され る。 分 布 につ いて の くわ しい報 告 はな い。 ⅠⅩ イ ン ド ネ シ ア 1. 背 景 イ ン ドネ シア は東 南 ア ジアの熱帯 多 雨 林 気 候 下 の 中心 部 に位 置 す るた め, マ ング ロー ブ の規 模 も最 大 とな る。 タ イか らマ レー シア-と南 下 し, ス マ トラにわ た る と,樹 体 の大 き さの差 を実 感 と して と らえ る こ とが で き る。 基 本 的 な構 成 要 素 は同 じで あ るが,群 落 とそ れ を構 成 す る個体 が も っ と も大 き くな る。 歴 史 的 にみ て も, マ ング ロー ブの重要 な研 究 が お こなわ れ た の は, この地 域 を 中心 に して で あ った。 Schimper[1891],Karsten[1891]には じま り,今 世 紀 の は じめ に は数 多 くの研 究 が報 告 され て い る。植 物 生 理 や形 態 学 的 な研 究 以 外 の分 野 だ けで も, か な りの もの にな る。 た と え ば,ReckingetaZ.[1922]の イ ン ドネ シア 全 体 のマ ング ローブ の種 の記 載 と利 用 方 法 の ま とめ,Luytjes[1923]の ア チ ェのマ ング ロ ー ブ の現 状 報 告 ,Thorenaar[1924]のパ レ ン バ ン周 辺 の農 業 と林 業 の問題,van Bodegon l1929] の リア ウ州 のマ ング ロー ブの 実 態 , deHaan [1931]に よ る ジ ャワの チ ラチ ャ ッ プ の マ ング ロー ブの区分,deJong[1934]の マ ング ロー ブ の植 栽 方 法 ,Danhof[1946]の リア ウー リンガ地 区 の マ ング ロー ブ の利 用 , Steup [1946]の リア ウの マ ング ロー ブ の 管 理 ,Versteegh [1951]に よ るベ ンカ リスの マ ング ローブ林 作 業 計 画 な どが あ げ られ る。 と ころが,そ の後 の研 究 は あ ま りふ るわ ず, ご く最 近 にな るま で 目ほ しい研 究 はな い。戦 後 の混乱 と研 究 体 制 の不 備 によ って, 基礎 研 究 のた ちお くれ は い ち じる しいが,1970年 代 の後半 に入 って少 しず つ報 告 が で は じめ て き て い る。 2. deHaanの分類 初 期 の研 究 の 中で, いまだ に比較 的 よ く引 用 され る もの に deHaan [1931]の分 類 が あ る。 ジ ャワの チ ラチ ャ ップ の マ ング ロー ブ と そ の後 背 湿 地 につ いて, 潮 汐 の頻 度 と塩 分 濃 度 を加 味 した もの に よ って 区分 した もので あ る。 deHaan [1931]の 区分 A 汽 水 ∼ 塩 水 , 満 潮 時 の塩 分 濃度10-30roo 1. 毎 日1- 2回 ,月20回浸水 す る地 区 2. 月10/-19回浸 水 す る地 区 3. 月9回浸水 す る地 区 4. 月 に数 日 しか浸水 しな い地 区 B 級 水 ∼ 汽水 ,塩 分 濃 度

0

-10roo 1. 多少 ,潮 の影 響下 に あ る地 区 2. 季 節 的 に淡 水 ま た は汽 水 に よ り浸 水 す る地 区 この地 域 区分 を基 礎 に, か れ は12の森 林 型 を識 別 し, そ の うちつ ぎの8型 がマ ング ロー ブ に含 ま れ る。

① Amlcennz'a manlna-Sonneratz.a aZba 型 A l

① RAz'zophora型 A 1-A 2

③ Bruguz'erag:ymnorrh'za型 A2-A3

④ XyZoc

a

r

Pu∫granatum-Hm 'tz'erah't -1orah'S 型 A 3-A 4

⑤ Bruguz'era cyh'ndn'ca型 A 3-A 4 ④ ニ ッパ と高 木 型 A 1-A 2-B l ⑦ ニ ッパーDern'sAeteroP匂′ZZa- ミ ミモ チ シダ型 A 3-A 4 ⑧ ScyPhz

j

,hera /zydrophylZacea- ミミモ チ シダ型 A 4 この区分 はW atsonの もの ほ ど有 名 で は な いが, ほぼ 同 じ時 期 に潮 汐 の頻 度 と塩 分 濃 度 に よ って 区分 す る基 礎 をつ くった こ とは重 要 347

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