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GPUを用いた水のレプリカ交換分子動力学シミュレーションの高速化

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Academic year: 2021

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(1)HPCS2015 2015/5/19. 2015年ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム High Performance Computing Symposium 2015. GPUを用いた水のレプリカ交換分子動力学シミュレーションの高速化. !. 野村昴太郎1,高岩大輔1,成見哲2,泰岡顕治1 1. !. 2. 慶應義塾大学理工学部. 電気通信大学情報・通信工学科.  二つの相の間には,両者の自由エネルギーが一致する相平衡点が存在する.昇温・降温の分子 動力学シミュレーションを用いてこの相平衡点を計算する場合,一次相転移のような不連続な転 移ではヒステリシスによる数K程度の不確かさを含んでしまう.また,相転移を扱う場合,低温領 域で系が準安定状態にトラップされてしまうことが多く,正しく相平衡点を求めることは難しい. 相平衡点を正しく求める手法として,二相共存系のシミュレーションや自由エネルギーを計算す る手法があるが,これらの手法は対象となる相が未知の場合用いることができない.  本研究では,定量的に相平衡条件を決定し,かつ未知の相の探索を行うために,レプリカ交換 法を用いた分子動力学シミュレーション[1]を行った.レプリカ交換法では,異なる温度・圧力条 件の独立した複数のシミュレーションを行い,一定の間隔で詳細釣り合いに従い温度条件を交換 する.この交換によりそれぞれのシミュレーションにおいて,系が高温と低温の条件の間をラン ダムウォークすることができ,低温で準安定状態へトラップされることを防ぎ,広い相空間をサン プリングすることができる.また,一度のシミュレーションで複数の相を実現することができる ため,自由エネルギーを計算すること無く,相平衡条件の決定を行うことができる.  しかしながら,レプリカ交換法を用いて相転移現象を扱う場合,各シミュレーションにおいてマ イクロ秒オーダーのシミュレーションが必要であること,一度に扱うシミュレーションの数が相 転移現象を扱わない場合に比べて多くなってしまうことから,計算の高速化が求められている. レプリカ交換法では,複数のシミュレーションを独立して行われるため並列化効率が良い手法で ある.本研究では,先行研究[2]で開発されたコードを剛体水モデルのシミュレーションに拡張し, 複数のシミュレーションを1つのGPU上で並列に計算を行わせることによって計算の高速化を行っ た.水192分子系16シミュレーションで100ナノ秒/日を達成し,開発したプログラムを用いた水 の準一次元閉じ込め系のシミュレーションにより数種類の準一次元型氷の相平衡点を推定した.. !. 謝辞  本研究は,科学技術振興事業団JSTの戦略的基礎研究推進事業CRESTにおける研究領域「ポス トペタスケール高性能計算に資するシステムソフトウェアの創出」の支援により行った.また, 本研究の一部は、文部科学省研究拠点形成費等補助金(博士課程教育リーディングプログラム)の助 成を受けたものである.. !. 参考文献 [1] Y. Sugita and Y. Okamoto, Chem. Phys. Lett., 314, 141 - 151, 1999. [2] K. Nomura et al, Mol. Sim., to be published.. ⓒ 2015 Information Processing Society of Japan. 88.

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