• 検索結果がありません。

Johannes Brahms作曲「6つのピアノ小品 作品118」の和声技法の解明

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "Johannes Brahms作曲「6つのピアノ小品 作品118」の和声技法の解明"

Copied!
74
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

白鴎大学論集第23巻第2号

論文

JohannesBrahms作曲

「6つのピアノ小品作品118」の

和声技法の解明

福田由紀子

TheharmonytechniquesofJohamesBrahms’“PianoPiecesoP.118”

FUKUDAYhkiko

I

II III IV

目次

はじめに 古典派とロマン派の和声上の相違・特徴 JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品 結び 作品118」の分析

(2)

1はじめに

JohannesBrahms(独・1833∼1897)の音楽は重厚で哀愁を帯びている といわれるが、一体Brahmsらしさとは何なのか。 一口にクラシック音楽といっても、それぞれの時代様式がある。 Brahmsはロマン派の作曲家なので、古典派と比較して、ロマン派の特 徴は何かということになるが、音楽様式上の根本的な違い・特徴は、何よ りも和声面に表れるのである。 古典派の和声はD→T(▽→1)の機能関係が中心であるのに対し、ロ マン派では、D2、Sの機能が多用され、それらは高揚と表情性を示し、ロ マン派の情緒を醸し出しているのである。 以前に、Brahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の音型、旋律ラ イン、対位法、変奏など、和声以外の目立つ技法について研究したが、そ の結果、これらの技法は、ロマン派以外の作曲家にも共通して見られると いうことで、Brahmsの音楽の特徴の決め手には至らなかった。 この経緯から今回は、和声技法の解明がBrahmsの音楽を知る上で欠か せないとものと考え、実際に曲に即して分析していく。 Brahmsの和声技法が、作品に具体的にどのように用いられ、また Brahmsならではの効果を、どのように発揮しているかを、再度「6つの ピアノ小品作品118」を通して解明していくことにする。

H古典派とロマン派の和声上の相違・特徴

和声面に表れる古典派とロマン派の様式上の違いや特徴を挙げる。

圃1750年∼1820年

☆機能和声の確立 ・D→T(V→1)の機能関係が中心である。 ・単純明快で力強い和声…緊張と力動性(D)が安定(T)へと解

(3)

JohamesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

決する際の終止感にある。

匡亟1820年∼1900年

☆ロマン派では機能の中心が古典派と少しずれている。 ・D2(II、1▽、ウ等)やS(N)が多用される。 ・D2、Sは高揚と表情性を示す。優しさ、柔らかさ、不安や憧れなど のロマン的情緒を表すのに適している。 ・典型的な用例として「トリスタン和音」を挙げる。(譜1) Wagner(独・1813年∼1883年)は永遠に満たされることのない愛 の憧憬を表現するためにD→Tの解決を避けD2→Dを連続・反復 させる独特の和声を編み出した。

(譜1)

ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲 し瀞a鯉∼一ln鵬nd∼ch置n“chl¢nd

a:1廟V,c:母lV,

TD2D軌D

・技法上の特徴としては「偶成と転義」(注1)が挙げられる。エン ハーモニックの使用、どの調にも移ることが可能な減7の和音の使 用等により、遠隔調の転調が頻繁になる。その結果、かなり調性が

複雑、曖昧になってくる。

尚、音楽辞典に載っていない記号や概念は、「総合和声』(島岡譲執 筆責任・音楽の友社発行)に則っているので参照していただきたい。 し,醍∼一mLmdschm融hl¢nd ‘

n

︶P︵

︶P︵

h

( (注1) 偶成とはある和音の構成音の揺れによって内部に異なる和音形態が偶然 的に成立することである。減7形とその他の半音階的な偶成和音は異名同 音的な書き換えが可能になる。

(4)

異名同音への書替え 異名同音への書替え

1卦昌1

または1。剃

ClI

Ol

−券妙 一劃訓 1?I l。労11

1

1・労31

1

転義とはある和音の調や機能を一時的に転換することをいう。異名同音 的転義として、ある和音の構成音の一部を異名同音に書き換えることによ り他の和音として把握し替えることができる。 異名同音

C:。輔嬰a:璃

蕊∫1

c:脇璽h:鵜 異名同音的転義 減7の和音の転義によるものは、1個の’減7に付き4通りの異名同音的 把握が可能になるため、ある調の減7を3種類の異なる調(長・短)の減 7に異名同音的転義することにより3種類の調(長・短)に転調すること ができる。 4通りの異名同音

異名同音

異名同音的把握

(5)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 3種類の異名同音転義

C:1罵C:1瑞C:1罵

EHΨEHΨEH聾

a:璃11伍S:罵

11es:罵

I

A:。yiIIFis:。VlIIEs:。1罵1

属7(V7)を増5−6((・)夢召)に異名同音的転義することにより短2 度(または増1度)下方に主音を持つ調(長・短)に転調することができ る。

異名同音

(a)(b)(c)

腫 ● 魂嶋

O

揺猛 ママ

VV

Cc

、、∼.雪.

−’ ゑ

(μ」

晒曲端鵯

Ho

E忙甘

I

C

12届

IVマ

以上『総合和声』より部分的抜粋

(6)

皿JohannesBrahms作曲

「6つのピアノ小品作品118」の分析

第1曲INTERMEZZO

分析楽譜を載せる。(楽譜は全曲Henle版を使用)

KLAVIERSTUCKE

OPUS118

Komponiert1893

1しイ…

9・7・5・3・1…

圖3度と6度の分割INTERMEZZO

椅音の略 解決を孕する 構成音の配列数字

4

7

A01egrono ssai,m乱molto乱PPassionato 、 7 !<

α;埆

P

‘恥,二=》伽.

馴7r\%クリスタ」レ\

皿79 瓢工 1 一 召5P「833・ 階進詫一

8

5 )

筑喬

、職i

壷隅}

9

4f2π,8γ露.. ’ 1< ザ イ 拡大 >5

7

12 一 1(マヤ 一

一一

一 〕) ,〔乃 工

9一

「『\㌧ 〆一一イ3一 げ イ4 3イ く

1 7 16

3

= 1

ヲ携

工 9

甥 σ げ s 1 orθ5(コ,

ヅ>

曳 日階進行 橿α 鈷

砺〕)脚

+伽 理

砺鵬移)難

一218一

ゴ♪ll(鯵 現の動機の先取り

(7)

JohannesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

OE4旨8ド匿0酵﹂匡4肖8甦崖

2き2き2き3︾3き3き

0

7’

嚢(.

f……げ⇒

!<一

暫r)臨

∼4黛イ了7、

一一イll恥>

気、>)、lr

f!<一

22

83イク

=,2

∫’

が)紅

孤.吻“.8剛,.2.一

ノ42

で)皿1巧

己ノ

拡大

与f●

イ1『f

が髪

.5

1晒

0_一

一)

===

工移エコ

{≧ミ

イ_fイしf∫

21

4繕ソ騰

_しノノ

9 拡大のモチーフ

15<ン

!‘!

くザー

8イ_

〕匪

1

4伽、8再’.

一℃ヲ

π〕シン

席存一虻

︺︶一 __3度と6度の分割 ’

∬』!箆

1

#しノ、瓢>

7 +工

(8)

形式は開いた2区分型+コーダである。 前段(1∼10小節) 冒頭ではa−mollの主調を確立せず、いきなりVI調のF−durのV7から始 まり、皿を経て3小節後半でようやく1に解決する。この曲の主要モチー フは、C、B、A、E音の、4音の下行形で出来ている。(譜1)ラインが 左右交替するので繋がりに注意しなくてはならない。モチーフは曲全体に わたり使われているが、主要モチーフ原型のままではなく、反行形、拡大 形等、変形されての使用である。モチーフ最後の跳躍音程も変化している。 (譜1)

主要モチーフ

審 1 1 ● ● ● ●

4度跳躍

冒頭の下方からのうねりのラインは1オクターブを3度と6度に2分割 する。これは、Brahms特愛の音型である。(譜2)3、4小節も同様で ある。 (譜2)

V6。3・3・

3。

右手1小節1拍目のB音は、2拍目裏拍A音の椅音である。ゆえに、 1拍目V7は、解釈の上から言えば皿の椅和音である。また、3小節の1 拍目G音はF音の椅音である。ゆえに皿7の和音は1の碕和音である。以 上のように考えると、本来は皿→1の和音進行ということになる。

(図1)イ騨1幣

F.d、r刃皿皿し1

一220一

(9)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 しかし、椅和音の▽7の響きがはっきり出てくる為、調性はF−durに感 じられ、3小節の1で解決したように聞こえるのである。▽7、皿7は非常 に長いし、和音的な重みが強いので、ここでは一応、偶成和音的な書き方 でなく、和音で表すことにする。初めの長い碕音の使われ方は、トリスタ ン和音に似ている。この他にも曲全体にわたって椅和音が多用されている が、通常の和音記号で書くことにする。 5小節のみa−mollの調性だが、6小節からは皿調のC−durに転調して 前段を閉じる。 5小節から上2声間にカノン的な畳みかけが見られる。 (譜3)

L」__りrf

5小節からも長い椅音が使われている。(注1)従来、椅音は非和声音 であったが、ここでは椅音効果を持つ和声音も椅音として扱う。また、 v・、Y・、首□、マロ等、一般に「解決を要する緊張和音」は、すべて“事実 上の椅和音”として扱い、これらの和音に含まれる7、9、3(導音)、5 等の数字を譜面に記入した。1、3、5、6、7小節に見られるソプラノ の第1拍の付点音符は長い椅音で強い表情を持っている。<>の 表情記号の箇所には緊張があるということだ。

(譜4)砕匿調

・小節3小節姦

1<>く>

モチーフではないが拡大形が使われているところがある。9、10小節 の内声は、8小節の内声の拡大である。 前段の終止調をC−durとして見た時、機能関係で捉えるとD2→D→T の流れになる。以下、説明文と図(図2)で示す。 主調のa−mollでなくFdurの▽7から始まり、3小節で1に解決する。

(10)

これは、a−mollの▽1にあたるが、前段の終止調のC−durから見れば1▽ (D2)にあたる。この1▽は半音階的にo鵯(D2)を経てV、(D)に進み 叩(T)でようやく終止する。

(図2)FdurV7一一一〉1

amol1▽1

CdurN→・為→V9→親

(機能)D2一→D→丁

後段(11∼28小節) 後段は主調のVgから始まり15小節でd−mollに転調し、半音階進行を しながらe−mol1、A−dur、C−durの経過転調を経て再現に導く。後段は、 D2→Dの多用が目立っ。この点が、ロマン派の和声の特徴である。 11∼14小節のa−mollのVの保続音上に為、馬(減7の和音)が交替し (図3)、15∼17小節のd−mollにおいてもVの保続音上に塩やV,が使 われている(図4)。17∼18小節のe−mollにも見られる。(図5)

(図3)11小節∼14小節

am。ll〔▽gl塩馬塩▽〕

D2DD2D

機能D

(図4)15小節∼17小節前半

dm。ll〔▽gl塩Vg〕

(図5)17小節後半∼18小節前半

em。ll鵯V9

D2→D

Brahmsは▽度の前にサを持ってくる使い方を好んでいる。それも減 7の塩を持ってきている。それは、Vの響きを和らげたり、ぼかしたり する効果がある。

一222一

(11)

JohamesBrahms作曲「6つのピァノ小品作品118」の和声技法の解明 18小節∼19小節にかけて(A:卓ら→11)と20小節の(C:卓ら→11)は 偶成解決である。 11小節、15小節の右手はモチーフが反行形で使われている。(譜5)こ れらの小節は3つのラインが絡んでいる。(上行に対して下降のラインが 2っ)また11、15小節のそれぞれ1拍目は減7で、どれも椅音の解決を している。左手はモチーフの変形(11小節のみ)が隠されている。分析 楽譜中にO印をつけておいたが、本来ならこのような形であろう。 (譜5)

鱒反行形モチーフ15小節反行形モチーフ

r一マイ

01即民1」∬

■ 毎 イ ● イ(本来の形) ●

4

a:d:

19小節のモチーフは、短縮形の一部欠けた形で使われているが、再現 のモチーフの先取りと考えられる。 再現の21と22、23と24小節下方にも1オクターブを3度と6度に2分 割するうねりのラインが見られる。 23小節はテーマの変奏である。最後の部分はもう一度、しりとりの形

で出てくる・(

(譜6)

「\r

しりとり ”

1番カッコの内声は、28小節内声の拡大形が使われている。 11、15、21、23、25小節に見られるソプラノの第1拍の付点音符は長 い椅音で強い表情音を持っている。これらのほとんどに<>や

(12)

くヅ>が付けられている。演奏する際は、表情記号を機械的に 付けるのではなく、ここに椅音が使われて緊張があることを感じ取らなけ ればならない。 前段の5小節からと対応している後段の25小節からは、左手が内声を オクターブ下の後打ちで追っている。 (譜7)

一<>

再現からは、Fdur、C−durを経て、26小節のd−moll経過転調後、 a−mol1で1番カッコを閉じる。 コーダ(29∼41小節) コーダ(2番カッコ以下)は主調a−mol1で、最後はピカルディーの1 度で変終止する。 コーダにもD2は多用されている。特に31小節からの、Vの保続音上で の長いD2は印象的である。

(図6)コーダ〔病1〕ウ弓勉〔蜘馬

33小節からは、保続音上の減7の交替が8分音符1個分ずらした形で 畳みかけて書かれている。 (譜8)

33小節耐蚤r_,

ノノ

4度と5度の分割

(伽

一陽病老ビ、 v鵬

町考、随

一224一

▽〕卑.千 (例外)

(13)

JohannesBrahms作曲「6っのピァノ小品作品118」の和声技法の解明 34小節後半からは変終止に導く。

(図7)変終止考→,匝→皿レ抽→I

35小節の左手A、D、Fis音は右手A音に繋がり、36小節の左手A、D、 F音は右手D音に繋がるが、このD音は拡大モチーフの始まり音になっ ている。 (譜9)

_ヨ拡大モチーフ_

1オクターブを3度と6度に2分割するうねりのラインが、39∼41小 節にも見られる。 全体区分図を載せる。

蕊r薦蜘

この図を見ると、前段が平行調のC−dur、後段は主調のa−mollで古典的 形式を踏まえてはいるが、冒頭も再現(27、28小節を除く)も宙に浮い ている。27小節からはa−mollに戻り、コーダで更にa−mollを確立すると いう面白い構造になっていることがわかる。 和声はありきたりではない。冒頭のV7が完全に響いているのに、それ が椅音だったという、非常に凝った曲である。 次に、島岡先生が作成された分割譜を載せさせていただく。

(14)

H+ ぜ薦丁 1邑占曽.→瀞−ド 着 。,写

・総輔灘騰撫・

篇︶占

圖.、。

−白ρ 籠眠曄<

、邸

N 類ー口O

邑.貯ド嘗撃︶=着.黒

㍉豊︵減、罫y+

oo胃

^、﹃

ご=︸

︵H薗

︵碑ぎ谷−葬曇︺︾

,﹃

一圏一一︻, 一⊃昌.

9柄菖マ

^”

“︵^﹂ド

−︵

レゴぎ舞

、^v 「 −tO 一p︶一>、邸、 暑“01幅コ餌穿﹄]o日昌.マ月o呂昏箏 策脂腿く 籠踵岳m

(15)

JohannesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 この曲の特徴として、減7の和音が多く使われていることが挙げられ る。特にうねりの減7はBrahmsらしい。また、碕音が多く使われてい る。長い椅音、表情的な椅音、またサも▽の椅音とみなす等、非和声音 でない和声音も椅音と同じ効果を持っていることに留意し、十分に俺音を 感じ取らないと、この曲の良さが理解できないといっても過言ではない。 (注1) 曲中の椅和音効果について (1)曲中、「上・下行解決する緊張音」(作者自身の表情指定

くげ>を参照)のほとんどは、いわゆる和声音であって、

非和声音ではない。(たった3個の碕音を除いて)。にも拘わらず、 明らかに椅音効果を持つ。(作曲者も、そう感じている)。 (2)ということは、V。、V。、ウ。、マ。など一般に「解決を要する緊張和 音」は、すべて“事実上の椅和音”であり、これらの和音に含まれ る7、9、3(導音)、5等、一般に「解決を要する緊張音」はすべ て‘‘事実上の椅音”であると云うことができる。 (3)以上は、従来の和声理論(和声と非和声音についての)とは一線を 画する拡張解決(‘‘ゆれ”から見た和声)を意味するが、より音楽 の実態に即したものであり、事実、この曲にふんだんに盛り込まれ ている椅音効果を理解するためには不可欠である。

2008年9月15日付

島岡先生からの手紙より抜粋

(16)

第2・曲INTERMEZZO

分析楽譜を載せる

2.

INTER.MEZZO

囚回 And呂ntetene臓mente7度跳躍 イ…侮音の略 カ…経過音の略 セ…先取音の略 4−83度跳躍 1

ド認

2 ( ■ ρ 2 ( r40’σε ん ハt rT ムヴ

ア「 ヴ 丁鉱マー券広

3a

需ユー 工丁

巧匡 F∠k‘

vB

11

誇工「−

「一

u悔・

5な,

心 と囹P血「一

P・一瓢麹

黙6 伽 (

η

.ワ亡ノ

佃一廿ソv/、r〕¶ア

r脇Pエ〉〔P

DT

〕π

1働PユてDゆ雲丁

( η 心

/’=( 40」σθ〔 心

とノ【ノ

π31ソ1▽・」修”’一上》Vrlマr1マ

16

曜r皿σ毒マ⊥

.魎囹6ゑ

愚η 心 工

Il陽

−﹁廷

▽_エ〉皿

1

b一

31レ 一マε即’σ ) 07’θ5c, 1 53 クリスノ

1 一 ) ) r↑ 一〇1 輩

脅既

O

ゾ珊暖

鄭眺

−需p

づ巧b マ一イ。

、匝・工砺

L−D

(17)

JohannesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

り乙き

D

! D注

マr一丁一rイィ

一 願.卿.,評戸 ρ4伽、 堂

・f置F,』P、己巨二配

1

38・五l

l

l

49

1

1

劣工

7

33

(糞イ(エ

イ5

∫︳

工!ざぱ

64」㈱40

琴げり一1伽

騨」

2

曾(/マ石、

多1βE

黙、轟.認

Tl↑’エ叢一曾1訂界

ρ》

イ(,甦チ

エ4度副匹譜

遡彰

工之皿1ユ巧

d

裁ク ■ P レ’》 4屋跳躍 イ

》 終止 2

f

1

3844

2 3度下降 43

1〔エ▽

ワ4マ体6度跳躍書筆

η 工 γ イ

r・ノ枷㈱

渠▽ に ︶︶ クライマックス 動機 ρ 挟 一ツ・ まれ た

9

2

B 一2

⊥v

=一 工 N

τ

咀『・ 一

…^ 、㌧∼、2 イ‘( ・( 53 9 皿

r

駅禦M

岡イ 丑う、、 1クD趣団 ’︶ ・ 2二=窄 ●︶ ?ぜ’.暑 国 き 3 レ∩ 一 \ 工 η

。誰1エ㍉

辛工莇

れたπ

(18)

r悔7

#』醐Y一仰

鶏勲,.モ皿

57磐一

1、鷲

、義11(茄辮睾餅

)3加赴一

卜応、

3

』補孫蹟・し照1・上

以嬰

1膠

?ゴ‘.繍

態イ

岬惚33・1 cγε. 1 イ2ユ 塩 イ )8

難灘鞘i男

L壁

F邊

一 2

2

2!

イ イ

2

4

}レ,

じエ ( セイ 一 D上

凋唾

3

護嘱ア

工騨.

ff

rイ

一世

2

−1 「 40‘,>鯉

2_‘P泓一

( 77

一一

一で善

一1

釜3ト1丈

3 ︶で へ

Ψ薪

自 ヅ (

w

40面8 (

▽ニノ

らノ¶了一証テ 【 レ丁之▽^後 「ワ」 了’乞

6き

6多

7︸

﹁∼き

鯵▽

﹀︵砺D

# 書ー4﹁

く︶哲

鑑書f

レ正飼 τ

ヴこ

▽血⋮

2

只︶き

︶誓

O

工1巧「馬 耀 くロ レvE

(19)

諺驚諺灌雇澹

1−

2

1 9fθ8の ヲ

一 一 一 1_ 一 ∋7 征

ユ 巧

売一v〔7

一へ.

ε3劉「θ33・ ︸書 書

鉱論墨

02

一 F煽 (

7

琶ノ

し証“_獅

ηD

π

(一

〆■θε砿

’1︳ )

魏雨ぞ

琶(

レーλ /コだ

一(

了1 γ’ 耽’ π〔 )

欝へ・

ゆ南

8擁

欄∼.罪、

輸∼窮

㎞﹄

㎞↑−

OD

Jノ

皿 匂P ﹁イ 猛吻

、で 「

■甲←纏

動瑚

互γ〉,〔:Lπ」

u」拾金ρイ

( ■︶一

o

f

))

2π■

補聾

ηπ

抑}蜘‘o

> ご P\二

1ユ

π丁τ

7質寸)

___Dユ五

L

7畜

(20)

形式は、囚回國の3部形式である。

囚(1∼48小節) 匝](1∼16小節)冒頭の8小節テーマはA−durで始まる。最初のアウ フタクトだけが1で次の2小節問はN(D2)の和声が結びついて冒 頭からロマンティックな雰囲気を出している。冒頭のCis−H−D、 Cis−H−A音は、この曲の動機である。H−Dは3度跳躍、H−Aは 7度跳躍である。上向きの動機に対して冒頭の内声ラインA−Gis− Fis−D−A−Fis−D音は、下向き音型で対比している。 (譜1)

》上向き動機㌧/

3度跳躍量鷹

虻ノ生ノ

Al(エπ〕πマ挺皿

4小節の半終止の内声E−Fis−Gの音階は、ロマンティックな響 きで次のフレーズを誘い出す。そして、6小節からのバスFis−E− Disにバトンタッチする。ラインの交錯である。4小節3拍目のア ウフタクトは1ではなく、柔らかい響きの物である。これは、次 の1▽1を誘い出す為に使われたと考えられる。6小節左手はBrahms の特愛した1オクターブを3度6度に分割する音型(Dis−H−Dis− H)が隠されている。 (譜2)

・マンティツクな響き置6ρ

A,エ▽場▽エ・匂勘

6小節3拍目からE−durに転調し、8小節はE−durの全終止になる

よ ( イs ρ40∫oθ ハ

小節

(21)

JohannesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 が、主調から見ればVなので、半終止と同様、不安定終止とみなさ れる。以上を次の8小節も繰り返す。 11小節の1拍目は減7の騎った和音を用いて変化をつけている。 匝](17∼24小節)16小節3拍目からは借用和音を使って(o皿や物、 O▽1など)半音階的な変化をしている為に、転調した感じに聴こえる が、A−durの調性である。16小節から内声が半音階的に上がるだけで なく、響きが変化している。18小節3拍目のV7の響きは特に美しい。 20小節2拍目までの機能はDである。3拍目からはバスがA−F− Disと3度ずつ下降して・夢召一・蜘の増6、減7の和音が続く。この 4小節間はD2の機能である。24小節の右手1拍目のGis音は強拍だ が、経過的椅音でクリスタルな響きがして非常に美しい。Brahmsは 和音の響きを大切にしていることがわかる。この小節は解決せずに次 に続く。 メロディーラインの小さなクレッシェンドとデクレッシェンドが書 かれている箇所(例えば17、18小節の1拍目)は椅音が強調されて いるので、演奏する時はそれを感じて弾きたい。回の部分の機能は DとD2だけで成り立っている。 匠](25∼38小節)25小節からはV度の保続音上に半音階上行する旋律 が奏でられる。この4小節間はDの機能である。ここは繋ぎに聞こ えてしまうので匿]と捉えにくいが使われている音型を見ると匡]の音 型である。 28∼30小節のソプラノの旋律は動機をもじっている。29小節のリ ズムは盛り上がりを聞かせるための破格のリズムである。本来ならこ のようなリズムであろう。 (譜3) 29小節 30小節からは、バスに動機の反復が4回見られる。この間の和声 碍と窮りの・豆}のコントラストが美しい。この部分のメロディーには

(22)

たくさんの椅音がある。機能はD2である。11を挟んで田あるいは1▽ が出てくるが、37小節の3拍目までVは出てこない。息の長いフレー ズで非常にロマンティックに感じられる。34小節からは陽転して、一 動機が反行形で現れ(譜4)38小節で終止する。 (譜4)

冒頭の動機\/\∠

\/

動機の反行形 [亘](39∼48小節)ここは巨i]と対応している瓜借用和音を使っていな い単純な和音で書かれていて、コーダのような印象を受ける。 40小節の3拍目から41小節の1拍目にかけての盛り上がりは4度 跳躍だが、2度目(44小節3拍目から45小節1拍目)は6度跳躍を している。この音は、表情音一ラで気持ちを盛り上げている。 42小節からの左手にA−durの下行形の音階が組み込まれているが (譜面にO印)、音階は30小節3拍目からのメロディーラインと同じ で、さりげなく使われている。和声もN、豆のD2が用いられている。 46小節から内声に動機が現れ囚が終わる。47小節1拍の和音は、V

に挟まれたNの和音である。

[亘](49∼76小節)第2主題が3回展開される。 […](49∼56小節)浮情的なVI調のns−mollに転調するが、54小節から V調のcis−mollに一寸転調する乙内声が上外声を模倣するカノン風の 形をとっている。49、50小節の経過椅音はカノンで互い違いに出て くるが、それがIVに行きたい感じを強く持たせて魅力的である。メロ ディーには多くの椅音が使われている。機能D2の∬や1▽の和音が独 特の哀愁を醸し出している。57小節からは陽転してmollとのコント ラストを出している。

!へく

(23)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 演奏をする際に、1度目はメロディーラインを、リピート後は内声 のメロディーを意識して弾いても面白い。 回(57∼64小節)Fis−durに陽転している。前半の和音は短3和音で\ 皿と▽1が交互に繰り返され、古風な感じがする。59∼60小節はm調 に移行している。エンハーモニックの書き換えで、b−mol1のように書 いてあるが、すぐにais−mol1に戻っている。 8小節全て同時和音の形で書かれ、右手の和音を左手が2拍遅れで 追うカノンである。しかし、追いかけているうちに、同じメロディー が両手問に繰り返されるため、逆に、1小節の左手2拍目を右手が2 拍遅れで追うカノンの形として見ることも出来る。 (譜5) 一左手が右手を追う 右手が左手を追う

57小節謹∬可廿wrwI皿£灘

61小節からは・並や悔の借用和音を交えた和音が使われている。 巨](65∼73小節)再びHs皿ollに戻る。ここは匡]とは声部の入りの順 序が逆転し、上外声が内声を模倣する形である。69小節では1オク ターブ跳躍が浮情的な旋律の盛り上がりを作っている。 匪翻(73∼76小節)74小節から主調のA−durに戻る。駆け上がっ て碕音に到達する形が3回出てくる。これらの碕音を繋いでオクター ブ調整するとE−D−Cis−Hの下行線を描いて再現を導いているこ

とが分かる。

國(77∼116小節)ほぼ囚と同じである。 匿](77∼84小節)78,79小節、82,83小節のメロディーが変化している。 国(85∼92小節)

(24)

巨1](93∼106小節) 匡1](107∼116小節) 全体区分図を載せる。

回一VI E: ●

回回

VIl

回1 1[V[,fi 1

1昌II者1

甲1

贈固嗣

II

・ El

l

・1

1﹄1

IIi

1’畦

1

1

κ・ :1

11

l

1

9

1

49

57

65

73

7

8593107116

暉‘−

回−・一s−

回桜隣

次に分割楽譜を載せる。 島岡譲先生の解釈(囚構造の中で「変化再現」と捉えた解釈)が見事 なのでこれを使わせていただく。分割譜囚について、文章を添える。 匡]はテーマの提示、V調で全終止する。小節数は16である。[國は8小 節の移行で、切れ目なく変化再現の匿]へ進む。移行的性格のまま匡]の頭 部の音型がさりげなく導入されて、それが29小節でリズムを変えた国の 再現につながる。ふつうの再現のように明確ではなく、いつの間にか導か れた再現巨]として捉える。その後、[司の頭部の音型や反行形が現れ、主 調で全終止する。小節数は14である。匿]は10小節の結尾で、主調のまま 最後にテーマがもう一度出てくる。匝]と[廻、匝]と團は対応している。 以上のように囚を捉えると、前半匝]と[司、後半[廻と[図はどちらも バランス良く24小節ずつとなり非常にすっきりとした分割譜が出来上が るのである。ポイントは変化再現の捉え方である。

(25)

JohamesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

囲回田却

︾↓o︸

図堕﹃劃蜴

兼 < 吟

苫 、 て .一.”,q電”ー湊。↓。筥ボ

ぎ吾悟.吐

団麟串

i, O

麿騨

周 吟

謡﹂

矧 鮮・

欝O︷3ψ1沸塁齎弦

P

〈舜血き菖

國諮細

31㌍

(26)

恥廼い 畑藁

回国

^ウ、

‘︵︸病

Eヨ

(27)

JohannesBrahms作曲「6っのピァノ小品作品118」の和声技法の解明

殴d。ト

・。ド ) し︶︺ 蝕ー 該尊

畦ヒし

皿ー[R﹁“﹂

βB図

昼に鐘国︵一。.。↑o駈

X

曜擢

o

dOφO 副

国国

︶益,︸

一等

就、

‘橿﹁レ

ド。N。ト。 δ㌧︽

嘱陀﹄颪国

匹導

OI

v “ 、 け A“ ノ 塁 、も

k^

トご、馬 膿 卜葬 ㌣、勘 駄勘 じ担

﹂“

O

トー ← ノロハさくもサリく ヒq偲6圃 樋1ゆの・UO簗 一D “ 111一

(28)

この曲は和声面からみると、解決進行(V→1)の回避が目立ち、n、 1▽、ウのいわゆるD2へのこだわりがみられ、それがロマンティックな情 緒を醸し出している。中間部のカノン風の絡み合いも、これらの和声の上 で浮情的な雰囲気を醸し出している。長いVの持続や、借用和音の使用、 驕りや陽転、1の保続音などの技巧も見られる。また、音の響きを非常に 大切にしている。分割譜からもわかるように、構成力も素晴らしい。

(29)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

第3曲BALLADE

分析楽譜を載せる。

3.

BALLADE

D進行の連続

囚國A’鷺o野e「g’coイイr5度の滝」

5既.叩解・究πヤ

1

蝉唾量>>で・5

5>>

堂・』’> !

a

・顕’>1

粛宕斎寺

20瞳’7帆脳購工

o>泣>耽蔓

● ..> 曇坤., 二A・ ヂ’

4巧“1

・一如.

上弊ロ

駐嘱嘱

o

ρ ・鴎

し,

<>

5.4545

丘耀ヤご騒五

r}

差騒

レ∫…c郷乱レ

︶︾> ︶︾ ン

ンレ

τπ=1π可皿宵▽了rら レ靴鵜毎

π’o切t

1>

工諮>一>肯

∫9『 07θ30.

η

> Nヂ

’>

しノ

岬錫胆り射巧工

鴨丁

(30)

25

彗韮

>λ

膿﹁,薦鱗.薩嬉.隆.,嬬鮭馴薩⋮

’> ■>

爺土命

5UVl鰹工πサ

vクエ>吻v劣

同 > >

魚構ヤ悔デエち世馬

36勉婦,

4幼z.

ρ } 4伽」伽泥0

1c5矧

1感.

征腸毒ド∠1巳ノ雁塑齢駆

15.2

睾・野

’お

仰馳・・漁半オ

81−−一

+△川 tg 》缶rr71一κア

エr_一観

’グππ’D

剥鵬巧エケ砺

泣 辱o .F語・ r .4

45

)o )● 22 ●

_・,遷・ヲ強

図 此

丁篤)r孤

一 一

OI51マ

4 男 5 4 雌

2(

82 54

,く一 3i

一一

吻’0θ 2

塒”レソ # 、一7

84θ3㍗r8ε乱一

工 ▽▽

﹀7よ コ簿 鵡脳

E

.常﹂ 巧v

血ク7エ?▽汚

(31)

JohamesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 團 57

) ) 串

1恥

瑞1縣も霧

0σ0ε0脚伽

⇒匿圃

π ▽っ1

生丁山

ヲ・

..即一工,

1

巧)巧

82

21_1

}PI)一

刷』』

3

ΩU

6き6’き

茎. 署 (」ρ 吻’08 2

に而凝γ

一 一 ︶2

73π南

∼.

25

蕊嘆即

︶︶㍗夢

> ●

1㈱

78ン

マ写、1 “1モ.

5

噸ゴ

川工1

>>

>蜘轟

5. ’> ▽』 .・> ・>

立箪

8き匁

季7廿 巧‘επ..

t

携.

ρ ’〉 レ

ル廿議橘

十一

響伽伽

﹁ノき

﹁ノき

8き

工1

+工

ヤ一

防一

馬 馬 巧 ア ユ吟

(32)

︵>

4545.

<>> >

]工7罵1ク巧馬巧砺」弱

n

勾 且

n陽

レ十皿

8

ΩU3

Q﹂き

93 .h ρ・‘・㈱氏レ T 平.

レ毒均豊

鷹1 レ叫耐

巧巧>

栃>

7

9き

1

り,一

>ノンン工二・’ン・>・

6?・θ8σ.

3・〆’

’>

02辛工工7鴻丑

巧柔..薮+. .を・立ヂ

・コ∼”>●>

・6工並

ヤー

画工㍗劣

Aρ / ・・1’ザ o

12萌馬謡セ

.ノi

、〔’エ}

5. .4

514

μ夷α。。伽。>((

舞τ

一一)

ε8㎎α馳砿匙

−き

1▽ VI

(33)

JohannesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

この曲は囚匿]國の3部形式で書かれている。

囚(1∼40小節)更に3部分に分かれる。 匡](1∼10小節)g−mollで始まるが、重厚な和音を用いているので力 強さを感じる。[司は5小節1フレーズで書かれている。躍動的なリ ズムの曲だが、メロディーラインはG音から1オクターブ下のG音 まで下行線を描いている。 1、2小節は機能的な和声の進行、3小節のアウフタクトからは 5度の滝である。3小節2拍目の一Vの短3和音の響きに哀愁を感じ る。8∼10小節も5度の滝で書かれていて、7の和音が目立っ。 この曲は、ピアノのテクスチャーで書かれているので、声部がはっ きりしない。冒頭のフレーズをメロディー、内声、バスの3つのパー トに分けてみると、低音部記号に書かれている音符は、バスと内声で あることが分かる。(譜1)ゆえに左手は全てバスと捉えないよう、 演奏時には注意したい。 (譜1)

>>>

a防工砺v島了凹工vヤ∀巧

匡](1エ∼22小節)10小節でVI調のEs−durに転調する。アーティキュ レーションを見ると、国はアクセントやスタッカートが多く使われ ていて弾む感じである瓜中間部回はレガート気味で弾まない。ポ ルタメントやスラーが目立つ。11小節に初めてペダル記号が出てく るが、ニュアンスを変えなさいという事なのであろう。この対比は意 図的で、コントラストをはっきり付けて弾く必要がある。全体を勢い

>>>>

・> >

∼T,轟

(34)

よく弾いてしまうと変化がなくなるので演奏をする際は注意したい。 15、16小節にも7の和音を使った見事なD進行の5度の滝がある。 21小節から再びg−mollに戻る。 国もパート別に書き直してみた。 (譜2)

八一搭・戸

ρ

b

}rII巧1’i7

︸E 規 lIII’

考五11

イ\,(

) )

且鶏Vlエ,罵馬恥罵正賜1平工

巨](23∼31小節)最初の5小節は冒頭と同じだが、次のフレーズは盛 り上がりを見せて結尾・接続部分に繋ぐ。 結尾・接続部分(32∼40小節)32小節からは両外声に1の保続音が使 われ、内声は+1とサ,、Nと1▽、4を繰り返して肋の和音から中間部 国のH−durに転調する。 この転調経過は物(c:W)一H:・夢巷で後者がH:1に偶成解決 したものである。 (譜3) 料 薪 9:切一H:・蜘

(35)

JohannesBrahms作曲「6つのピァノ小品作品118」の和声技法の解明 この9小節中でもニュアンスは変わっている。最初の2小節はス タッカートとアクセントが付いて弾む感じがするが、次の4小節は、 スタッカートは消え、アクセントがわずかに見られる程度であう。次 の3小節は国を導く音型に変わり、レガートである。 回(41∼72小節)更に2部分に分かれる。 匡](41∼56小節)H−durで8小節1フレーズで構成され、ロマン的な 雰囲気が漂う。フレーズ前半は右手谷型、左手山型の音型で書かれ、 右手谷型の谷部分に当たる3度重音の箇所には1▽が使われている。 44小節からv調のFis−durに転調し48小節でH−durに戻った後、51 小節でIII調のdis−mollに転調する。この和声関係は、H−durの廿7が III調のdisτmollの夢召で異名同音的転義である。 (譜4)

H:V7−dis:蠕

52小節からは冒頭のテーマがdis−mollで現れる。[ii]には7の和音 が目立つ。56小節後半よりH−durに戻る。 巨](57∼72小節)66小節までは[…]と同じだ瓜67小節からH−durの ままで、完全な終結を避けて次の接続部分に繋いでいる。69小節のE −Cis音、70小節のDis−H音の6度上行音程に、ロマン的なやさし い雰囲気を感じる。 72小節からの接続部分は、冒頭のテーマの形を借りながら経過転 調をして再現に導く。 匪翻(72∼76小節)接続部は72小節から+1調のG−dur、74小節か ら準ナポリn調(・狂)のAs−durに経過転調して再現部の76小節から g−mol1に戻る。この和声関係はAs−durのサ7がg−mollの+N7に異名 同音的転義している。

(36)

(譜5)

As:サ7=9:+1▽7

國(77∼117小節)更に3部分に分かれる。再現部区]は終結部分が囚と 異なっている。 匡](77∼86小節)囚と同じ 匡](87∼98小節)〃 匡](99∼107小節)〃 魎](108∼117小節)両外声に使われている1の保続音上に偶成 和音のW(表情的で窮ったラの音)が4回揺れ動いて哀愁を漂わせ ている。114小節から囹の冒頭の音型が現れて、3度重音のところで 1▽を聴かせている。 次に全体区分図を載せる。

零鬼、、、羊i、囚

11122414448515760647214778798108

次に分割楽譜を載せる。分割譜を見ると、それぞれのブロックごとに整 然と書かれているのがわかる。 一’ 9: ︾ Es: 1保 『 仏111 1H’ d’is・

ドH:

H: ,一 9 》Es・ 9 糀部 II Fl

「11

1rl

1 ,1喉 ,,一

llI

ll,

一I

lI

o柿 層 十I G:

(37)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 一國

圏回

欝細・賠欝誓諺 ) ,.団

(38)

め㊤

トめ 回

レー小e醤㎜⑧国

、簗

回国

(39)

JohannesBrahms作曲「6っのピァノ小品作品118」の和声技法の解明 臣−小e儲皿e国

囹 国

圃国

(40)

短調ではあるが、重厚で力強い和音と躍動的なリズムを持つ囚、長調 で、ロマン的な優しさや哀愁を帯びたメロディーを持つ回の対比が素敵 である。また、囚の部分内でもスタッカートの歯切れ良さとレガートの 対比が目立っている。転調の巧みさや、5度の滝、7の和音の多用なども 目立っ。

匿]の中には囚の冒頭のテーマが、圃には国の冒頭のテーマ

が、さりげなく組み込まれていて、凝った感じがする曲である。

(41)

JohannesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

第4曲INTERMEZZO

分析楽譜を載せる。

1NTERMEZZO

Allegrettounpocoagitato

l

7、

但孟離㌔搬彗鬼隷

1

14驚婁鱗「國(差.、髪慌躍よ

1

・例廊θ4醗σ碗8,’‘θ漉/

囚ンa

F5

>一(

ρ3

>一 斗

為一略ノ煎ピ1π」ム)

)一

’、國一?、_、俄1==三一斗一P/國c竺

〕 息長力ノ嫉丁

_星幻皿

2

£↑

芭γ

合 一職 +翻皿苔1アユ

平3一)ア

21 1、 27

帆磯」製勝γ簗鍔工噌無桑

⇒製

く7.

7死

悔︷

肪舐

微㎜

.悔

コ工

﹁可伽

齢/

32調■堂▽、・

吻馨▽

∠vケ⊥▽

■3 1 珪ク1 / く 一 4’%. 3 仰 レ

。診ハv▽

しン13

) あ 。π1▽’

鴫恥叩叩竺

(42)

38

45

灌甑謹63縷72繧81緯

o園

回巴竺」.(

4f,η. N ︶一一﹂ 口 .即轡θ肥惚

㌶γ一γじノ卿伽1・稲

ガ>哨誌で噛函茜甥.

411>>π

(.

(1

o■

) ぐ: 一\登

η

瓢瓜 囑

秘咽7・▽

巧’工断㌧七厭

17聾鈎7

陽瓢

堰(工輝Pゲ

o (

) 4勿ゆ.

) 。工[鵜 ,コ。w我1 #・

江ク#・

旺霧巧

卜e5 ∠ { h即 目

v睡 V

勲・恥

1・¶β 恥・ 7、!

・巧陽灘

σα如7’ぜ0、

v

01. し・

σ‘’

!((

( ) 曝一 ハ︶ 観ノ”. ) ’烹侮

・丁告γ岬覗

防、鯵⊥珍

肛鷺

(43)

JohannesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技’法の解明

90

1

o・伽卿∩/へ>。昇翌≧

! バq .(犀

)(

,固㎡㍗彰薪ジ32顎

98

切 / >︿⇒

>︳

>勇’>

ii ∼ μ一 鵠‘o > >

i8

105_し

>1

︶雨

−翁

困測

’︵﹄

ド工

一ブγ,r愉

7フ1

カノンf含

)げ) ザ!鱗・& ︵3 紘

112

ii

118

1

ユ ’ゑ>

開垢

川巧

躍⊥

︶聖

角(」動

!3θ”耀プ8)

/(2

・.

ゲ國一、罰

一岡

︶照 1π∼1

VVl

再一顧

o

町脅

レ/

25.1慰ツ1楚載潅酬圃物器

ン!オ

>(

仰︶

乏ツ巳ン5一

_14勘

⊥工¶7孤ム

悟る

+上

(44)

囚回國の3部形式で書かれており、全体が1拍遅れのカノンで

構成されている。Brahmsは、各部分ごとに異なったカノンの技巧を用い

ているの太回國・・のように区別してみた。

囚(1∼51小節) 匝](1∼7小節)1音ずつでカノンになっている単音カノン。

4声体で書かれており、ソプラノをテノールが模倣する正確

なカノンである。

(譜1)

f−mollの主調で始まり6小節よりV調のc−mollに転調する。

区巫](7∼12小節)旋律カノン。息の長いカノンである。 唾](12∼16小節)12小節からfmollに戻る。4小節だけの単音

カノンになっている。

匝](16∼28小節)反行カノン。分散和音のテクスチュアで書か

れており、左手、右手、共にオクターブで揺れる反行形のカ

ノンになっている。18、19小節、22、23小節、26、27小節

はヘミオラのリズムが使われていて、カノンは必ずしも正確

ではない。

(譜2)

.一 3 16小節 17小節からIII調のAs−durに転調、19小節でfmo11に戻っ た後、20小節からVI調のDes−durに転調する。24小節から は、Des−durから見ての準III調のFes−dur(譜面では26小節

(45)

JohannesBrahms作曲「6っのピァノ小品作品118」の和声技法の解明

からEHのE−durに書き替え)に転調する。

医亟](28∼38小節)反行カノン。一方が上がり、一方が下がる

正確なカノンである。32小節でf−mollに戻る。36小節から

区亟]に戻るためのつなぎ的部分がある。

[ii亟](39∼47小節)後半45小節からは、冒頭の[麺]とは異

なり、f−mollのままである。

[iΣ璽](47∼51小節)囚の結びでもある瓜次の[麺]の冒頭

C音の先取りも兼ねている。

回(51∼99小節) 亟](51∼91小節)右手の4声体と左手の4声体が1拍遅れのカ

ノンになっている。4声体は、上3声とバスで構成されてい

る。両手とも4声体の原型に還元してみた。

(譜3)

∼∼

手 右 左手

∼∼

4声体カノンは3つの異なる調で書かれている。51小節か

らはIII調のAs−durで開始する。67小節からは、As−durから 見ての準VI調のFes−dur(譜面ではEHのE−dur)に転調し、

75小節からは、V調のC−durに転調する。

匝](91∼95小節)旋律カノンではある瓜[画の旋律と

同じではない。f−mollである。

E璽](95∼99小節)つなぎ部分でありながらも、和音のカノンに

なっている。

(46)

國(100∼133小節)

國(99∼106小節)主調のfmollで再現する。

匝](106∼110小節)旋律は[巫]と同じだが、主調のfmoll

で再現される。

匝](110∼115小節)右手のオクターブ上下がピンポンボールに

なっているカノン。

匝](115∼118小節)息の短い旋律カノンである。

匝](118∼123小節)110小節の[巫]より1オクターブ下で

書かれている。

匝](123∼128小節)127小節からはストレッタで、和音は1▽で

ある。終結和音に向けて変終止する。

團(119∼122小節)ピカルディーの1度の和音が使われてい

る。下方から上方へ1小節遅れで重なっていく。

全体区分図を載せる。

,囚ッlll,回1蜘囚

,IF∼l

ぴレヒ

L「L,1,

1らヒ2172D耳泣劇9催919榔

カカウク八クカ・込力凧力が麹胸ノ

シシノンノ

}Cd

卜e∫h∼

vG 、渕 De∫

‘酢ll l“ ,3 “t 八9

f

】4.

7¶、コ’云?ワヒ9

樹の零島間射分 倹行アソ︶︶

喜蘂酬→

終藩

ゲン伊

ぞf慾蕾蓼

初・ン筐

カノンfの

ヘヨ

惣.し再現獅→

カ!ン〆往

帆宰㌧

グ言臼影蓉

ハ カノ ン②主弊的錦回分

曾暴フ必

へ、

鴛飽窒義琴

ソナ9的苅応

次に分割譜を載せる。

(47)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

簿鷺灘

(舶

V

(∼v

)v

(’

ユ叢論磯裾

11

引1瀧醐叶圏

、 圓う蝸

v

博勉 ,1 ( 鱗

v

紳く ) 師 旧 ) 1『 )

1

<闘o・ヨ9a昂闘

) レ

船u

︵︵︹

1し

1萄→

δ.

一→

囲 上

b

(48)

A

爪 ( ) ( #

1t

, )

〔 1’

/−

1

︵呵 、 ︸︶ 岬 黛 D

魯一⊃二91楓章R、ハ 笑‘ ︵パ 馬

齢.

A

6

o縫袖密籠余

(49)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 )

cー囲團團

ワ︵

ク\佃

r

鞘血

︹.︵

桶桶e恥屡e=呂車e驕州 八

据哩密籠魚

碑咽

圏圓

(50)

全体の曲の流れ、構造は次のようになる。 囚の中は、主題提示、中間部分、再現部分とさらに3部分に分かれる。

匝][蚕][亜]がひとまとまりで、主題提示部分を成

す。ここは主調からV調に転調している。[亟][麺]は、反行 カノンでまとまっており中問部的である。[巫]と[互璽]を囚の中 の再現と捉える事が出来る。 回中の[亟]は長さのバランスから見ると、この曲中1番長く、珍 しい4声体のカノンである。匝]と[…璽]は、國に行くためのつ なぎ的役割である。

國中の匝]と[巫]は、ひとまとまりで主調のままで再現

される。ここは、囚の主題提示部分とソナタ的な対応をしている。

亟]と國は、國と匝]のリピートで團

も含めてこれらは、結尾的な部分である。 本来は、カノンは厳格な模倣手法による、声部確定の対位法楽曲であ る。しかし、この曲は、ピアノテクスチュアで書かれている為、必ずしも 声部が一定せず、それがかえって、単音カノン、四声体のカノンなどの工 夫を凝らしたカノンになったのであろう。特に四声体のカノンは他には見 られない。 また、Brahmsは、ソナタ的対応で書くなど、全体構造を捉えているこ ともよくわかる。

(51)

JohamesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

第5曲ROMANZE

分析楽譜を載せる。

五﹃ヒ

§

囚矩

5.

ROMANZE

コA

a1 te に 83】ρずθ5伽o

4

3

f

( バ

F: S進行 S進行 S’一

−嶋

一 ↑▽ ▽『 π s進行丁 π

工▽ π皿

工 鱒

14 ( f一

父く塁

21

型弧

工皿▽巧工7a∋7皿:

8薯

1喜

γ工

睡罐峯

一帰

P−P戴εsμ83乱

12

3

まレ

計、丁▽廿庸r7Tτ

11▽

マ)工7

η

▽皿

工工.

14

7

F

丑τrマー工皿

▽艶Tr塾

▽巧工▽¶皿

.(

び喘工皿rr)

(52)

・︶直.睡■7r寺、譲.釦

繭叢垂彗鑑。⋮工

睾暴弄琶急毒‡

回”溝、2

・灌餌繧刀値3・ー鵠値

, 5 3 3 5 4

3 餌o伽P毎o∫σε5㎝胆8

しノ

しノ

〆 工ア T 隣

L

垂●工

響駒

ψ巧 27 止 8 03 ザ >︸[ 一\ 5 > 吻5 〆’一\ か 4

》ン・

じF

丁 、’ ↑

工 工

1、1俺5

5堪3、4Ω、。4論

ぴ一

一輔くコ===一 P‘鰐ゴe70

●■

13

、/ゐ

h

(53)

JohannesBrahms作曲「6っのピァノ小品作品118」の和声技法の解明 國⑨

7四

ノ’「=( 囲. ⑨ 即 4f”∼.横

工防玩ず脱工

、’ ⊥

41

1

1 皇 1 か一 fO

π、重1か㎜

か一 コ2132 ’→

3︷

五可∼

ここ力AらF−dur 工望 箭、)岡

4か_(」.」)幽鴫

1481喜

∫o

即ン

か 4ゴ,”. か」

か容、漢

口日ひ◎P“π’

ル皿

︸γ ◎lo ︸▽

4き

U工

囚r

4β國,型

P

4

3

f

一f 心

_パ脚舶o

) L▽▽「 ▽

園‘;一\一

■縣

皿断

51

(一

f

卸商岬榔乱

>一

54_

工丑r▽巧1肛’

〔 ?・で∫.輯 ▽「. τ丑.工’

x難ク

倫A

P 4初’. 倉 ≒ 一r

1

5き

5き

秘工

旬マ

1V7工

島工

1〔工

(54)

3部形式の連鎖変奏曲である。 ここでは、テーマが徐々に変奏していく本来の「テーマと変奏」という 趣旨ではなく、お互いが変奏関係で同格に並んでいる為、最初から変奏と して扱うことにした。 囚(1∼16小節)Rdur、4分の6拍子で書かれ、4小節1フレーズで 4つの変奏が並んでいる。各フレーズの終わりの小節(4、8、12、 16)はヘミオラである。 國(1∼4小節)主旋律(譜1)は内声にオクターブ重複で現われ る。上声は対旋律である。(譜2)和声は、反復進行風のS進行(1 →▽、▽1→皿、1▽→1、∬→▽[)が用いられている為、古風な感じが する。V7→1の進行は、最後に次の変奏を導くために使われ、重な り終止になっている。(譜3) (譜1)主旋律 (譜2)対旋律 (譜3) 対旋篤 主旋♂

frf

/7f

バスモy魍皿亙」工甘

S進行

マ’陽1 重なり終止 國(5∼8小節)上声の対旋律は同じで、主旋律は8分音符の装飾変 奏である。(譜4)後半はd−mollに転調していて、最終和音は一Vだ が、F−durの皿でもある。この場合の皿はVの代替和音である。

(55)

JohamesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明 (譜4)

対旋律

\ 一f 一一

f

一 一

.〆ヤ 主旋鞭【 一f

7

バス!ラ Vlr▽

7

二︷ソ

工V’rlr皿1▽

砥‘エヤマ’ 3小節と7小節の内声は反行の関係である。 (譜5)

llllll

’’

國(9∼12小節)F−durに戻り、主旋律が上方に、対旋律が下方に、 上下転回されている。左手は、バスを踏まえているが、8分音符の動 きが加わってくる。 (譜6)

主旋律

畝工▽v皿π・V搾▽工皿丁馬

團(13∼16小節)國と同じ出だしだが、後半はd−mollに転調して半 終止となる。7小節と15小節の主旋律の動きは同じだが、変位関係 が異なっている。 (譜7)

7小節

15小節 ◎

(56)

回(17∼47小節)+VI調のD−durに転調し、2分の2拍子で、7つの変 奏と接続部分から成る。付点リズムの同じ音型を繰り返すバッソ・オス ーティナートが44小節まで続く。1の保続音上にVg、ウ7等の和音(機能 D、D2)が繰り返される。20、36小節のウ,は本来なら▽へ行くはずだ が1に行っている。1とfの間に首,が挟まっただけで本来のVの機能 を果たしてはいない。一種の偶成的な使われ方(刺繍和音)である。 (譜8)

Dl、〔1巧工巧工岡(刺繍稠工

國(17∼20小節)と國(21∼24小節)、圖(25∼28小節)と図(29 ∼32小節)は2っずっ組になって、8分音符から3連8分音符へ、 圖(33∼36小節)では更に16分音符へと細分、加速していく。 回の旋律は、囚の主旋律をもじっていて、特に前半の旋律が似て いる。国は[司の中で変奏をしているが、囚と回は関連があり、広 い意味で、囹も囚の変奏の続きと考えることができる。わかりやす いように、囚の主旋律をD−durに移調して国の主旋律と照らし合わ

せてみた。

(譜9) 囚か主旋律 ● ⑫∼ ●

7

畢 17小節 囚の主旋律を匹durに移調 、、、1,1

、、い1

恥旋律\\い, ’ 1 ノ / ノr 1ノ ノ1

f

(57)

JohamesBrahms作曲「6っのビ。アノ小品作品118」の和声技法の解明 国(37∼39小節)はアルペジオのついた4分音符、國(40∼44小節) は、16分音符の10連符が使われている。ここはV7→N→▽7→1の 和声で結ばれる。今までと和声が様変わりしているのは終止を作って

いる為である。

(譜10)

島四巧II

匡翻(45∼47小節)4分の6拍子に戻る。46小節では騎って

d−m・ll、47小節でF−durのIIIの和音力〉ら、図に導く. 区](48∼57小節)F−dur、2つの変奏が並んでいる。 國(48∼51小節)冒頭と同じである。 圃(52∼57小節)國の転回である。主旋律が上で対旋律は下になって いる。主旋律は2オクターブにわたる3重複、対旋律はオクターブ重 複で重厚さを出している。(譜11)これは圃の主旋律を國と同じ扱 いで変奏したものと考えることも出来る。主調のまま変終止で曲を閉

じる。

(譜11) n︳伽

騨}10

u

騨_ 嚇} 〃 ● ●

主旋律\対旋律

、1wπ直吻1〔隅・町工町「

次に分割譜を載せる。

(58)

,撫劃・鍵

而割鱗U示ーゼe蝋姻回.㌍繕

口示ーゼD匝網圓刃団、↓如最e掴棄

(59)

JohannesBrahms作曲「6つのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

もヒて

,ド

・傍 H

ド山

H・傍

1爵

・一團 ・.卜

、・蒋・球

.与

皐ト

ー1トーI

I・ド 轟、 β H

.禽1、匿

覧圏II卜

.IH

:.慶

1言

團’断圖’

自誉>ダ>狛

HH爵自事

−恒ー一葺1

、−匙三ーξ∼“擬、

司6硝制・一・キ

H少醤≧﹂誉H

(60)

次に全体区分図を載せる。

囚團囚

囹]國圃國圓圃圓図國圃國團.圖圃

i歯li論闘榔llill:i

iiiiiii□iii目l

F跳」回目Ih!!1型__

147913117212529333フ40454852

(小節)14

囚の主旋律、対旋律は上下が逆の組み合わせになったりしているが、 バスは転調の箇所を除いては、ほとんどS進行が主になっていて変わら ない。 回のバスもほとんど変化がない。オスティナートで、1とvの繰り返 しが一貫していて、最後だけが終止的になっている。 囚も回も主要旋律が似ていることから[司も広い意味での変奏曲と捉 える事が出来る。 聴いていると美しさが伝わってくるが、譜面を見ていくと、構造的に突 き詰めているし、細部にわたって念入りに作曲していることが分かる。

(61)

JohannesBrahms作曲「6っのピァノ小品作品118」の和声技法の解明

第6曲INTERMEZZO

分析楽譜を載せる。

4

囚回_tも脚e_t。

6.

lNTERMEZZO

イ…碕音の略 シ…刺繍音の略 カ…経過音の略

es:工

づく 尉 ヨ転 均

7FロHLF

Dヱ

T

一即襯αωず4α

晦眺

P

カ 3ハ了 工

q

脚3θ輸ψ7θ 1

0,

訂。↓ク幽%、

塗鵬隻1

2

き3 1 呈4

231

42吻’ごε

しノ紗ヤ牽電恥

凸レ上

42

τレ’PY

,即

レ3

58

、懸 :1 } 豊脅駅塁 4伽A.

3

電伽韓鞍崇,

崇乍一一一

ユ’P上

ηD

▽ラP

岡D

︷D ■ ︸防 ▽丁 工ー

πD ユ

fD

(62)

回 倉..

瞬論Dユ

︶一 お

駐う魔

1 勿」、』、,’1

5

り乙き

5 15 工与 ユ 毫

8

布’D.

>一.

一 砺匹 工丁 .L了 ) 多

旨 就θ”ゆ卿 , ’

り乙§

1[’

D2

7

D2 5θ1 ユ[ エゲ 工

3き

ゼ瓢

D3

* >エ丁

マラD

L/

35盆

’P 一︵

3

‘∫f,π.

3

>1

整1伽糸

怖、一剤施ヲしF

3

1

ワ 7工 工2

1

(63)

JohamesBrahms作曲「6っのピァノ小品作品118」の和声技法の解明

41 P乱肱

岬錨

45’㎝丁

‘θ御.’飢

齢、導繍。

工γ Jf.

9旨4き

∬≧

四ち

罪簾

丁←丁 マ 写丁恥 ㌍ 乞P らよ

蔦吻P

9嫌

・8

一一拠動

● ρ

セ隻 1レ.囲

1噛

▽/. c惚3c・3επゆ?’ε 一∼s 1

Tmfア1罧・r

3﹂厘

5き

手1垣陣」エ1・・描

島罵憂

砺, 57 ‘επ.

π砺

11

一_マ「弓巧

[)

聾鯉一)婁

ψ㈱α一=ニガー=

選》臨砺

15D2DSpTDeSP芝

(64)

61

1

盈U﹂匡

6き

5−#

認男p

工aゴ

0﹂匡﹁ノき

■T

o

工考▽「D三

5/’一一

3レ

4慶

﹁ノき

亜{ 凄、寿L、イ

ユ エp

V

7「1

袷冒

,得ぺ5−

3マ 5 > ノ .σノ’ 量 茎窒茎義 仰 } .} 勲 P4伽、 ‘

9匿

﹃ノ︾

σア8εご.

髪潔▽巧

滞為工測工瑚皿壁

1ento ρ 〔 M

§

(65)

JohamesBrahms作曲「6っのピアノ小品作品118」の和声技法の解明

囚国國の3部形式である。

囚(1∼40小節) 團(1∼20小節) 出だしがGes、F、Esの3個の音だけで構成されているので調を捉

え難い。

(譜1)モチゴ

3小節の晦がVのように聴こえてしまい、es−mollの感じは強く 出てこない。b−mollのようにも聴こえてくる。 その理由として、2点挙げられる。 第1点は、いきなり3小節に焼が出てきて、その後も減7の和音 が使われ、後半9小節からはそのままV調に転調するので、はっきり したes−mollの場所が捉え難く、みなV調に聞こえてしまうというこ とが理由である。 2点目は、前の第5曲から通して弾いた場合だが、F−durで終わっ た後、第6曲目の出だしのGes音を弾くと、b−mollのVI音に聴こえ るからである。 匡]はモチーフの展開が主になっている。5小節からは、モチーフ がそのままの形で1オクターブ下に出てくる。左手は、うねりの音型 のアルペジオで低音を響かせている。 3、7小節の1拍は、減7の中の椅音、つまりクリスタル音である。 6∼9小節にかけての左手に、モチーフが現れる。(譜2)これは 15、16小節のモチーフの拡大であり、先取りでもある。(譜3) (譜2) (譜3)

15

¥¥

¥、

参照

関連したドキュメント

ごみの組成分析調査の結果、家庭系ご み中に生ごみが約 43%含まれており、手

フランツ・カフカ(FranzKafka)の作品の会話には「お見通し」発言

 トルコ石がいつの頃から人々の装飾品とし て利用され始めたのかはよく分かっていない が、考古資料をみると、古代中国では

或はBifidobacteriumとして3)1つのnew genus

HORS

注:一般品についての機種型名は、その部品が最初に使用された機種型名を示します。

※証明書のご利用は、証明書取得時に Windows ログオンを行っていた Windows アカウントでのみ 可能となります。それ以外の

熱が異品である場合(?)それの働きがあるから展体性にとっては遅充の破壊があることに基づいて妥当とさ