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特集「エンタテインメントコンピューティング」の編集にあたって

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会論文誌. Vol. 50. No. 12. 2760 (Dec. 2009) 視点から順位付けを行い,上位にランクされたものについては,通常の査読プロセスによって(メタレ ビューア判定において)不採録判定になっていても加点方式で評価を見直すという手続きをとった.. 特集「エンタテインメントコンピューティング」の 編集にあたって 片. 寄. 晴. 弘†1. 本特集号には,当初の計画を大きく上回り,55 件もの論文が投稿された.第 1 回目の判定会議を. 2009 年 5 月に,第 2 回目を 2009 年 8 月に実施し,上記の手続きをふまえた慎重な審議を経て最終的 には,23 件の論文を採択した.今回,採択の対象となった論文の内訳は,システム開発系のものが 18 件と最も多いが,その半数がエンタテインメントに対する提案を含んでいる.そのほかに,エンタテイ ンメント総論・心理系の 3 件の論文,作品に関する 2 件の論文が採択された.全体的に,非常にバラ エティにとんだ大粒の論文が採択されており,当初の狙いを十分に満たすことができた.今後,この領. 本学会 EC 研究会ほか,関連学会の共催によって開催されているエンタテインメントコンピューティ ング(EC)シンポジウムの参加者数はここ数年間 200 名を上回っている.また,産業界主催のシンポ. 域でどのような視点で研究を実施して行くのか,論文として成果を取りまとめていくべきかのモデル ケースを提示できたと考えている.. ジウムにおいてアカデミック系のセッションが開催されるなど,新しい学術領域としてエンタテインメ. 本特集論文では,エンタテインメントコンピューティング特集に相応しい真の面白い研究の採択,さ. ントコンピューティングに対する認知が進みつつある.この領域の特徴として若手研究者や学生の参入. らには,この領域の発展に相応しい新しい査読指針の確立を掲げて,論文審査を実施してきた.結果,. が多く,黎明期特有のエネルギッシュな状況にあるが,本学会論文誌への論文投稿数は必ずしも多くな. この目的は十分に達成されたと考えている.この流れを定着させていくことが今後の課題である.エン. かった.そこで本学会論文誌への論文投稿を促し,当該研究分野のさらなる活性化させることを目的と. タテインメント領域においては,成果の拠所として,ビデオやオーディオフィイルを論文に所収するこ. して本特集号の編集を企画した.. との必要性が高まっている.論文の電子化も進んでおり技術的には可能である.他学会において実現さ. 本特集論文では,とくにテーマを限定することなく,エンタテインメントコンピューティングに関 する理論的・実証的研究,各種応用システム開発やコンテンツ制作などを広く受け入れることとした.. れている事例もあり,本学会においてもその可能性を検討していきたい.最後に,幹事,編集委員と本 特集号に投稿していただいた,すべての方々に感謝する次第である.. 「ユーザ評価実験に基づく信頼性」,「有用性」を最重視した従来型の論文審査基準では,エンタテイン メントコンピューティングの視点において真の「面白い」研究をふるい落としてしまう可能性が高い. 今回,特に,コンテンツ系の論文については,提案自体がユニークであり,デザインの合理性とその効 果が論文から十分に読み取ることができれば,評価実験の有無にかかわらず積極的に採録することを 目指した.また,負荷分散から一査読者が判定を行う論文の数を 2,3 件に抑えた場合,査読者毎判定 基準の差が顕在化してしまう.特に,「面白さ」というような査読者の主観をともなう事項を判断基準 とした場合,公平性の確保は大きな問題となる.そこで,編集長と担当幹事,さらに,デザイン系,コ ンテンツ系に造詣の深い専門家,須永剛司氏(多摩美術大学),稲蔭正彦氏(慶応義塾大学),園山隆輔 氏(T-D-F)に加わっていただき特別メタレビュー体制を構成し,「面白さ」「領域での重要性」のポ イントが高い論文が十分な議論なく不採択となることを避けるように配慮した.具体的には,特別メタ レビューアがそれぞれ 10 件以上の論文に目を通し,エンタテインメント性,本領域でのインパクトの. 「エンタテインメントコンピューティング」特集号編集委員会. • 編集長 片寄晴弘(関西学院大学). • 幹事 稲見昌彦(慶応義塾大学),寺田. 努(神戸大学). • 編集委員 小野哲雄(公立はこだて未来大学),加藤博一(奈良先端科学技術大学院大学), 楠 房子(多摩美術大学),河野恭之(関西学院大学),松原 仁(公立はこだて未来大学), 杉本雅則(東京大学),戸田真志(公立はこだて未来大学),苗村 健(東京大学), 長谷川晶一(電気通信大学),平賀瑠美(筑波技術大学), 宮田一乘(北陸先端大科学技術大学院大学). †1 関西学院大学 Kwansei Gakuin University. 2760. c 2009 Information Processing Society of Japan .

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