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わづかに熱変成した火山岩中の斜長石双晶の特長,及びその岩石学えの応用について

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Academic year: 2021

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(1)8ア. わづかに熱変成した火山岩中の斜長石双晶 の特長,及びその岩石学えの応用について 牛 The. Features. 凍. of Plagioclase. Metamorphosed. 正. Twinning. Effusive Some. to. 夫 in Some. Rocks. Problem. In. his. recent twinning. plagioclase and. problem”・. the. twinning. in. some. (meta・basalts. and. meta-volcanics comparing. with. of. twinning. to. thermal. be. used. The. a. clue. explained rocks. in. inclusions as. basic. xenoliths. the. to. A・twins. some. Thus. the the. granodiorites derived. from. sought. of. groundmass of. in. of. southern. basis. diabases. A-twins・. amounts. there of. of are. noし、. effusive. disappearance due.. plagioclases. operated. that. some. the. these. of. types. plagioclase. thermaleffect. rocks.. the. of. effusives,. in. poorer. two. of■. features. however,. these. On. study. basic. e任usives,. be. features. the. the. and. phenocrysts, between. seems. e庁nsives some. to. rocks,. plagioclases. plagioclases. twinning. determine. to. contact一皿etamorpbosed. dark). in. for. described. grollndmass. the-. metamorphic. method). are. The. As of. metamorphism・. as. twin. paper. untwinned. explanation. (albite law). of the. between. slightly contact・metamorphosed. in. mode. differences. a. that. and. of non・metamorpbosed. inthe. (Fig・ 1)・. rocks. present. different・. so. not. differences. rocks. richer. those. being. C・twins. discovered. meta・andesites).. are. ). (plagioclase. method In. plagioclase. such. new. its Apph'cation. and. GoRAI. writer. igneous. of the. a. proposed. ``granite. the. study. Contact・. of Petrology. (Abstract Masao. Slightly. the. upon. so-called. Abukuma or. twinning. allied. may. sl]・ghtly basic. Plateau basic. し が. き. 筆者昧先頃火成岩と変成岩とで拭,その中の斜長石双晶の性質に差異があることを明 にし,その岩石学えの応用についてのベた.即ち火成岩中の斜長石で昧,カールス′ヾッ ド,アル′でイト-カールス′ヾッド式双晶が,一般に普通にみられるのに反し,変成岩中 の科長石で臥その程の双晶が全く別、れまた杜あるとしてもごく少加、ことを明に. are. igneous、・. (Fig. 6). は. (or-.

(2) 牛. 奄8. 来. 正. 夫. し,そのことが現今の岩石学における最も大きな問題の1つである花尚岩類の成因の問 題の解明にたいして, 1つの重要な手揖りとなることをのベたので象る.1) 本論文において昧,まづわづかに朝変成作用をうけた若干の火山岩中の科長石双晶の 年寄長についてのベ,次にその岩石学えの応用の1例についてのベることにする.. (1)あづかに勲変成した玄武岩及び安山岩中の斜長石淑晶. 本研究において用いた資料杖,山口県高山斑れい岩によつて接触変成作用をうけた第. 三紀玄武岩(2ケ)2),及び甲府市東北方中牧村附近の石英閃緑岩申に捕獲さ平ている第三 鹿玄武岩及び安山岩(4ケ)で象る.用いた資料旺わづかであるが,■これら岩石中の斜長 石昧,双晶の性質に関して,いづれi,よく似た特長をもつており,しかもそれ昧生の火 .,uJ岩や変成岩中の斜長石双晶の特長と昧,明にことなつていることがわかつたo. これらの玄武岩及び安山岩昧,いづれも軽度の熱変成作用をうけており,その中の輝 石娃か友少再結晶して粒状になつているが,科長石紘おゝむねもとの柱状一拍子木状の. 形を保つていて,再結晶によつてできたと思抹れる小形粒状の結晶昧わりに少く,従つ て全体として,原岩の組織をかなりよくのこしている. これら岩石中の斜長石の申斑晶を,&すものrvj:,生の塩基性火山中の斑晶斜長石と大差 ないが,石基をなすもの昧,双晶の性質に関して,生の塩基性火山岩申の石基斜長石と. 鍵,明に特長を土とにしている。巨Pち鋲下の普通観察によると,.問題の岩石中の石基斜 長石昧,. i)比較的単品にとむこと,. 晶(第3型双晶)に乏しいこと,. ii)多片双晶(筆者のいう第1型双晶)及び複雑双 iii)単純双晶(第2型双晶)にとむことなどの特長を. もつているのである。. 各岩石(各,&. 1枚の薄片で代表さす)について,それらの中の残品斜長石3),及び石 A一双晶,. 一基斜長石4)における単品,. C-双晶の割合(%)を測定し,それを図示したち. のが第1図である.この図からもわかるように,これら岩石中の塊;晶斜長石昧,双晶の. 性質に関して,生の玄武岩,安山岩などの斑晶斜長石と,特に目立つた差異がないが, 石基科長石において昧,明か友美異がみとめられるo即ちこれら岩石中の石基斜長石昧,.  ̄1). Gorai,. Soc.. M.. :. Proposal. Japan, 56,. 655,. of. Twin. 1950,. p.. Method. for. the. Study. of. "Granite. Problem”,. ∫ou. Geol.. 149-156. L2)野島稔;革山盛掘岩体に伴う変革玄武岩類の研究,九大理学部研究報告,地質学之執1巷・ 1941, 1号, p.14-38 なお本研究に用いた資料は久綱正典氏よV頂いたものであり,同氏にたいして毒突く感謝する永 常である。. '3)A 1枚の薄片中にある全部の由晶について測定した(普通100ケ前後)0 1枚の薄片中から約200ケの斜長石を任意にえらびだして測定した.. rR4)..

(3) わづかに熱変成した火山岩中の斜長石双晶の特長. C一双晶に関して娃大した差異紘ないが,単品に富み,. 8&. A一双晶に覆しい傾向をもつてい. るので象る.用いた資料昧わづかであるが,いづれも似た特長をもつていること昧注E8 すべきことである。. u. \ \ \ \ ヽ、 ヽ \ ヽ \ ヽ. ヽ. \ \. .ユ. ヽ、 \. ヽヽ 、--ー. 占 ∫. I-ー. U ー-㌔ー.. サ. ら. ーー-. I-. え、-∼. A. C! 図 一策1 軽度の熱変成作用をうけた玄武岩-安山岩中における. 単品(ロ), A一双晶(A), 黒丸印--・牲晶 1・-2--・高山産,. C一双晶(C)の割合 掛印・=-石基. 3-6--甲府東北万座. 次にこのような差異を生じた原因について㌔あるが,それ昧本岩撰のうけた軽度の熟 変成作用によるものと思われるのである。つ怠り本岩類が勲変成作用をうけた際に,ち との火山岩中における石基斜長石の中のC一双晶に娃大した変化がおこらなかつたが, A一双晶のあるものが単品に変つたために,上述したよう忽特長をおぴるように夜つた ものと思われる0)である。生の塩基性火山岩中における石基斜長石のA一双晶妊,多く. 紘アル′ヾイ一式の多片双晶(第1塑双晶)であるが,顛変成作用をうけた時に,原子の一 再配列が起つて,アルバイト双晶の関係が消失した(つ患少単品に孜つた)もの-、と考えら れるのである.生の塩基性曳山岩中における石基科長石のC一双晶軌多く拭複雑双晶 (第3a型双晶)の形をとつているので象るが,本岩類において昧前にのベた・ように,そ.

(4) 雪0. 年. 来. 正. 夫. の種の奴晶が割に歩くて車純双晶(東2型双晶)が多く,しかもそれが主にC⊥双晶で あるニとも,'上述したrような考えに好都合h:事実である(第2図)。アル′ヾイ'ト双晶払 カールスバッド双晶などと昧ちがつて非常に出奔やすくi. Ⅶ一口芸. 一幕 1. 壁. また消えやすいものゝように思われるのである.5). ー:釈 EI F]打. ところで前にものべたように本岩類中の斑晶斜長石昧,. 双晶の性質に謁して,生の塩基性火山岩中の麹;晶斜長石 と大した差異がないが,これ昧,斑晶斜長石において昧, 石基科長石の場合とちがつて,アル′ヾイト式多片双晶の 菓片の部分がかなり分厚な為に,本岩類がうけた程度の. 熱変成作用によつて昧,それが消失しなかつた残であ 2. 俸. 図. ると考えられるのである。. (2)南部阿武隈産花尚閃緑岩中の所謂暗色包含物の迫源について 花尚岩,花尚閃緑岩などの酸性深成岩中に昧,しばしば細粒ー中位,暗色塊状の岩 石がとりこまれていて,・暗色包含物(Dark. inclusion)とれ. 塩基性包含物(Basic. -inclusion)とかよばれており,以前からその起源が問題になつているoこの種の岩石拭'. 普通角閃石・黒雲母・斜長石・石英などからなり,閃緑岩-花尚閃緑岩質の成分をもつ ており,まわりの花尚岩より紘一般によE)細粒で象る。. 普通数cm-数十Cm. の大. きさで,わE)に丸昧をおぴた輪かくをもち,花尚岩との現昧,一般にかなり昧つきDし ているが,劃然としているという程でをまないoこれらの点において,問題の岩石拭,被 遡入岩(Country. rocks)からちぎりとられた明かな捕獲岩と昧ちがつている.また問. 題の岩石申における鉱物組合せが,まわりの花尚岩中のそれとかなりにており(もつと ち,前述したように量統関係昧ちがつている),従つて両者の間にかな少の程度に化学平 衡が保たれていたようにみえることも,明かな捕獲岩と昧ことなる点である。この種の 岩石を普通の捕獲岩と同じように取扱えないも1つの点娃,一般的にいつて,問題の岩 石の原岩に相当すると考えられる岩石が,被漣入岩申に見当らないことである。. 問題の暗色包含物拭,日本の各地の花尚岩中にしばしば見られるばかりでなく,世鼎 ・の方々の花崩岩(党首生代-新生代)から報告されていることから考えると,この種岩 石旺花尚岩生成にともなつて偶然的に生じたもので往なく,花尚岩の生成と本岩類の生 成との間に妊,密接な本質的な関連性があること紘疑いないところであるo 15)アルバイト双晶やペ9ク9ン双晶は,主に結晶生成後の偏圧のえい書ようによつて生ずるもの (二次的双晶)であるが,その他の双晶虻,結晶生成時(しかもその初期)のある原因によつ て生ずるもの(勧生的双晶)である。.

(5) 91. わづかに熱変成した火山岩中の斜長石双晶の特長. そこで先づ間定引こなるの紘,本岩類昧1種の捕獲岩であるれまた杜別種の成因によ るものかということである.これについて昧大分以前に昧,花尚岩の早期鉱物の集合と いう考(所謂basic. se牢regationまた昧basic. aggregateの考え)で詮明されたこと. もあるが,比較的近年において昧,むしろ塩基性火成岩起瀕の捕獲岩であるという考え が有力になつてきた6).この場合問題となるの昧,そのような塩基性火成岩起源の捕獲 岩がどうして花Rtla岩申に普遍的に存在しているかということである.しかしこの間題 杜,本岩類の産状が上にのベたようなもので参るために,仲J&その解決が困難であつて, これまで昧充分満足に昧説明されていないのである。. ところで一方ごく最近で昧,問題の岩石の原岩を,水成岩類に求めようとする考えが 現昧れてきたo. たとえば,石衣質永威岩源の捕獲岩として説明したり7),あるい昧粘枚. 岩のような普通の水成岩が,. 1種の塩基性化作用(Basi丘cation)をうけたものとして詮. 明する考え方である8)。暗色包含物の原岩が塩基性火成岩であるか,それとも普通の水 成岩であるかということ昧,たゞそれだけで昧大した問題で昧ないかも知れ患い。しか. し前にのベたように,本岩類と花尚岩類との問に昧,密接な成因的忽つながりが象るも のと考えられるので,そのような見地から昧,本岩類の原岩が何であるかということが, 重大な問題と孜つてくるのである。. 既に報告したように9),筆者杜数年来この間題に囲心をいだき,本邦各地の花尚岩中 のものにつ七,、て研究を進めてきている.これ皇でにわかつた頗で妊,問題の暗色包含物 昧,花尚岩類の患わりの被送入岩頬がちぎりとられたもので紘なく,今の腸所より深い 所にあつたものが,花岩拐の流動に件つて現在の位置にもちきたらされたものであるo またそれ杜花尚岩中の早期鉱物の集合などによつて㌔きたもので杜なく,輝緑岩ないし それに近縁の塩基性火成岩から変つたもので象る. 少くとも以上の2点披かなD拭つきDしているのであるが,それ以外のことについて 昧,まだよくわからないのである.. ・6). Nockolds, LXⅠX, Thomas,. S.R.:. manach's. Granite. I∋ibette Head,. of. Alderney,. Geol.. Mag.. 1932その他一連の論文 H.H.. Hurlbut,. Contaminated. The. &. Smith,. C.S.:. W.C.. Quart.. Granite, Dark. Ⅹenoliths. :. ∫ou. Geol. in. lnclusions. a. of. Igneous. Soc.,. LXXXVIII,. Tonalite. of. Origin. in. the. Tregastal-Plou・. 1932 California,. Southern. Amer.. Min.,. 20,. 1935. Iwao,. S.:. The. District, Japan. 7) 8). Origin. of. their. and. Basic. the. Petrographic. Inclusions. in. Features,. Jap. Jou.. 山田久夫:千厩石英閃殊岩中の基性捕獲岩,地質学雑誌, Reynolds,. D.L.:. Quart. ∫ou. Geol.. The Soc.. Seque,nee CII,. of. Geochemical. Granitic. the. Geol.. Rocks. of. Geogr.,. ⅩⅤⅠⅠ,1940. the. Yanai. 55,ユ949 Changes. Leading. 1946. ・9) 牛来正夫:深成岩に伴う輝緑岩床岩石について,地質学雑誌,. 55,. 1949. to. Gramitization,.

(6) 牛. 92. 来. 正. 夫. ∴次に筆者がこれまで比較的くわしく研究した南部阿武隈御着所-竹農地方のも'Q)につc・, v、て若干のベでみる。 ・∴御意所-竹貫地方も-=軌・.富母片岩・片麻岩,角閃岩なJt4の年代未詳の変成蓉類をサら.. ぬいて;各種e)深成岩類が広く分布しているo 当地方の送入岩瀬昧,かづて筆者10)によつて,. \送入略取なこrtにする`3群に分けられ・. たことがあるが,最主圧で杜阿武隈研究グループ11)の協同研究の結果,. -応'、i)]苗期漣九、. 岩類,'ii)薪期注入岩類の′2ノ群に犬附されている'o▲ 苗期注入岩類というの払、かうて筆者が第2期速入岩類としたもので,. 1石川町,-鮫川::. 札官本札田人村などに広く分布する花崩閃緑岩顛12)を主体とし,それと寄掛こ揮う 閃緑岩類,角閃石・班れい岩類などを含んでいるoまた新明注入岩類というの陣,筆者 がかつて第3期迷入岩類としたものであつて,当地城北方の小平村,須釜村方両に広く 分布する花尚岩類がこれにぞくする14). 0. こゝで報告するの昧,苗期注入岩類にぞくする花尚閃緑岩類中の暗色包含物である。 この花尚閃緑岩頬杖既に報告したように,一般に片状組織(流動組織)をもつており, 変成岩中に大体concordant. batholith耽に注入している。岩体の周緑部に昧,まわ妙,. の雲母片麻岩や角閃岩からちぎりとられた明かな捕獲岩がしばしばみられるが,それと 紋別に問題の暗色包含物が,本岩中にか怒り普遍的に分布しているoもつとも,普遺弥 に分布しているといつても,この種の包含物が花尚閃緑岩中にまんペんなくあるという わ打で昧なく,それが比較的多い所,少い所旺あるのである。しかし上述したようなF跡. かな捕獲岩の場合と昧ちがつて,包含物の比較的多い部分が,岩体の周縁部に当つてい るという傾向昧みとめられないのであるo この種の暗色包含物昧,普通数cm-数十cm位の大きさを有する中粒-細粒塊状のJ.. 岩石で,まわりの花冠閃緑岩が片理をおぴていない時昧,大体球形に近い形をもつているが,母岩が片状の時昧,片理面の方向にやゝ1Fたくなつており,特に岩件の周縁部な どで母岩の片理性が強い場合に柱,その方向に著しく引きのばされた形をしている(第也二. 図)。母岩との墳昧,一般に披かなり明瞭であるが,時に昧両者がまじり合つていて, 10). Gorai,. M.:. southern. Petrological Abukuma. Study Plateau,. on. the. Mem.. Plutonic Fac.. Rocks. of. District,㌔. Gosaisbo-Takanuki. S°i., Ky由h白Tmp・. Univ・,. D,. ⅠⅠ,2,. 1944. ll)当地域の研究に直接関係してv、るのは,筆者の外に柴田秀賢,土屋龍雄,小田中展一郎・星 野弘. 飯田展吉,渡辺岩井の諸氏である。. 12)上掲の論文で筆者がトーナル岩,塩基性トロニュム岩,トロニュム岩とLたものゝ総称であ るo. 13)前掲の論文でアダメロ岩,花冠閃紋岩としたものである。 41)なお当地方にはこれら岩敷の外に,筆者がかつて簾1期達人岩敬とした塩基性小aF入岩難があるo.

(7) 93. わづかに熱変成した火山岩中の斜長石双晶の特長. 欝. 3. 図. A. 石残部田人村塵花南開放岩中の暗色包含物(実窄大). B. 同上,細長く引きのばされた暗色包含物(実物大). k. ”,. '・:・''':/.・. 〟?∫ ::I {iJ:. 1!_Q'/+. ′′. J. 1%. Iれ. トーーー・------. 1. l一-ー. J. /. I/. 3Zケ: I:Ji 二′ ■′. /. ←__生エー. '4+e/ -_⊥且£空. 欝. 4. 図. 至蓮鼎が不明瞭のこともある. 以上のベたことから明かなように,問題の岩石妊,まわりの被送入岩美弛-らちぎりと られたもので往なく,より探所にあつたものが.花尚閃鴇岩の上昇注入にともなつて現 在の位置にもたらされたものである。. この時色包含物の主成分鉱物抹,緑色普通角閃石,黒雲母,斜良石,石英などで,こ の外に副成分鉱物として,帽石,燐衣石,ジルコン,鉄鉱などを含んでいる.主成分鉱.

(8) 年. 94. 正. 来. 夫. 物の割合に昧色hな場合があ?て,主に角閃石と斜長石からなり閃緑岩質のこと,それ にかな歩の量の黒雲母がつけ加わつて黒雲母・閃緑岩質のこと,それに更に多量の石英 が加わつて石英閃緑岩質のことなどがあるが,黒雲母閃緑岩質の場合が最も身いようで ある。. 閃緑岩質ないし黒実母・閃緑岩質のものについてみるに,角閃石と斜長石に披,比較 的柱状年自形的のものから,小形不規則耽-粒状のものまで種々の形のものがある。従 つてこれらの岩石の組織昧典型的な火成岩組織や典型的な変成岩組織のいづれともつか 加、ものてあ,”,どちらかというと,その中間的のものである。もつとも,柱状-拍子木 状斜長石(但し火山岩中のものゝように角ばつて昧おらず,や・丸味をおぴている)が. 多い場合に柱,全体としてか怒り輝線岩状の組識をもつており,皇た粒状斜長石が多い 場合に昧,かなり寄木状の粗放になるのである(第5図A,. B).なお斜長石に拭,この. ような小形拍子木状-粒状の結晶の外に,小量で紘あるが大形班晶耽のものもみとめら れ,そのあるもの昧小形粒状斜長石によつて交代されている(第5図C)。たおこれら. A. 第 A ち C. C. ち 5. 図. ×30 比較的拍子木状の斜長石が多く輝線岩欺の部分(開放岩質) ×40 比較的小形粒状の斜長石が多く寄木妖の部分(黒雲母・閃秩岩質) 大形班晶耽斜長石(細雪母化された塩基性核をもち,且つ小形粒状斜長石によつ て交代されている。)×40. 斜長石の成分杜大体中性長石位のものであるが,しばしばかなり絹雲母化作用をうけた 塩基性桓をもち,明かな腰帯構造を示している。そのようなこと杜,大形斜長石や拍子 木状斜長石においてとくに目立つている.なお成分と組識との関係について拭次のよう. な注目すべき点がある。それ紘一般的にいつて,閃緑岩質のものの組践旺よ少輝練岩状 であり,また鍵状雄踏が昧つきbしているのにたいして,男雲母・閃練岩質のものの組 粒昧,より寄木状であり,皇た斑状組紙が不明瞭なこ ̄とであるo.

(9) 95. わづかに熱変成Lた火山岩中の斜長二石双晶の特長. 、以上のべた成分,組織に関する事柄にもとづいて考えると,本岩類昧花尚閃緑岩の早 二期鉱物の集合によつてできたもので昧なく,ある種の塩基性岩斯から変つたものと思妊 れるのである.そこで問題に放るの紘,その原岩がどのようなものかということである. _が,上にのべたことからして,それ紘恐らく細粒閃緑岩-輝線岩質の火成岩であると考 えられるのである,筆者拭かつて,問題の暗色包含物のT/EiJ岩を,角閃岩のような塩基性 変成岩と考えたが,成分及び組織についての上記の諸事実紘,そのような考えに対して. 不都合である。本岩類の原岩が1種の塩基性火成岩であろうということ.紘,それらの中 ・の斜長石双晶の特長からも紘つきりいえるので象る.即ち本岩類中の斜長石杜,双晶の 性質に関して,次のような特長をもつTいる。即ちまづ鏡下の普通観察で気づ.くこと紘, 比較的単品と単純双晶(第2型双晶)が多く,多片双晶(第1型双晶)や複雑双晶、(罪 が・.3型双晶)が少いことであるo次に色J4・な包含物の斜長石について,その中の単弟, 双晶,. C一双晶の割合を測つた結果を示したものが第6図である.この場合大形襲E晶状. 長十のものと,小形拍子木状一粒欺のものとを区別して取扱つてあるが,この図から明か忽 Ⅷ. \ \ \ ヽゝ. \ \ \. ヽ ヽ. ■■. ー. ー. ー. ー ー. ー ー. a 欝. 6. 図. 南部阿武隈産花尚開放岩申の基性捕獲岩中忙おける 黒丸印-班晶状大形結晶,. U,. 耕印-石基欺結晶. A, Cの割合. A一.

(10) 96. 牛. 来. 正. 夫. ように,問題の岩類中の斜長石双晶の特長昧,典型的な火成岩や変成岩中のものと昧こ となつてお力,前にのべたわづかに熱変成した火山岩申のものと極めてよくにているの八ILL,・b である。. 以上のべた諸種の事柄にもとづいて,筆者抹問題の暗色包含物昧,ある種の塩基性火_. 成岩から変つたものと結論しているのである.主に成分上の事柄だけを問題にする卑ら ば,本岩額の原岩として昧,塩基性火成岩,塩基性変成岩,石衣質水成岩のどれでもがr ̄. 可能であ少,また塩基性化作用という立場に立つならば,粘土質水成岩さえも原岩とし て考えられるわけである.しかし単なる成分上の事柄ばかりでなく,その産状,組織, 斜長石双晶の特長などの事も考えの中に入れて綜合的に判断する場合に昧,上にのべたー ような結論になるのである。 暗色包含物の原岩昧,一応それでいゝとしても,問題として残るのば,どうしてこの′J-串. 種の岩石が花崩閃緑岩類に伴練れているかということであ9,この間題昧今後の研究に.〟 よつて明にしてゆきたいと思つている。.

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参照

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