<症例報告>
昏睡型急性肝不全および呼吸不全の病態を呈した
脾原発悪性リンパ腫の 1 剖検例
厚東由里佳
1)石川
剛
1)*佐々木 嶺
1)大野 高嗣
1)松田 崇史
1)佐伯 一成
1)日高
勲
1)高見 太郎
1)伊藤 浩史
2)坂井田 功
1) 要旨:症例は 70 歳代後半,女性.傾眠傾向・体動困難を主訴に近医を受診し,意識障害を伴う 肝障害が認められたため前医に紹介された.同院での入院精査を経て肝腎機能障害・播種性血管 内凝固に対する精査加療目的で当院へ転院となった.超音波および CT 検査で肝腫大はなく,肝 内に腫瘤性病変も認められなかった.一方,脾腫は著明で(529.5 cm3 ),脾内に 13 mm 大の低吸 収域が認められた.入院同日よりステロイドミニパルス療法などの集学的治療を開始した.肝腎 不全に加えて,第 3 病日に両側びまん性肺胞出血による呼吸不全も併発し,人工呼吸管理のもと 加療を継続したが,原因が特定できないまま第 17 病日に死亡した.病理解剖の結果,脾原発悪 性リンパ腫(びまん性大細胞型 B 細胞性リンパ腫)の肝・肺浸潤の診断に至った稀少症例を経 験したので,報告する. 索引用語: 急性肝不全 昏睡型 脾原発悪性リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫 肝浸潤 はじめに 脾原発悪性リンパ腫は悪性リンパ腫の 0.96-2.6% を占 めるに過ぎない非常に稀な疾患であり1)∼4),予後不良と 報告されている.今回我々は,急性肝不全および呼吸 不全の病態を呈した脾原発悪性リンパ腫の 1 剖検例を 経験したので,文献的考察を含めて報告する. 症 例 患者:70 歳代後半,女性. 主訴:傾眠傾向,体動困難. 現病歴:慢性心不全,高血圧症などに対して近医で 内服加療中であった.傾眠傾向・体動困難を主訴に同 院を受診し,意識障害を伴う肝障害を指摘された.前 医を紹介受診し入院後の精査の結果,急性肝腎機能障 害及び播種性血管内凝固(DIC)に対する集学的治療が 必要と判断されて,同日当院当科に転院となった. 既往歴:両膝人工関節置換術後,慢性心不全,高血 圧症,甲状腺機能亢進症,脂質異常症. 生活歴:飲酒歴 機会飲酒.喫煙歴 なし. 家族歴:特記事項なし. 内服薬:チアマゾール錠,テルミサルタン・アムロ ジピンベシル酸塩配合剤錠,プラバスタチンナトリウ ム錠,アスピリン腸溶錠,クロピドグレル硫酸塩錠, ファモチジン錠, 根湯.入院時現症:意識レベル:Japan Coma Scale 10,体 温 36.9℃,血圧 101/51 mmHg,脈拍 82/分,整,SpO2 96%(鼻カヌラ O22 L/分),眼球結膜黄染あり,眼瞼結 膜貧血なし,胸部:心雑音・肺雑音聴取せず,腹部: 平坦,軟,肝触知せず,脾左鎖骨中線上で 3 横指触知, 自発痛や圧痛なし.下 浮腫あり,皮疹なし. 血液生化学検査,血液ガス分析(表 1):AST 413 U/ L,ALT 129 U/L,LDH 1306 U/L,BUN 55 mg/dl,Cre 1.3 mg/dl,T-Bil 5.5 mg/dl,Ammonia 119μg/dl と黄 疸および高アンモニア血症を伴う肝腎機能障害が認め られた.白血球上昇と血小板低下が認められたが,異 型リンパ球の出現はなく,PT 活性は 16.7% と著明に低 下していた.各種肝炎ウイルスマーカーや免疫グロブ リン,甲状腺機能に異常は認められなかったが,フェ リチン 520.3 ng/ml,可溶性インターロイキン-2 レセプ 1)山口大学大学院医学系研究科消化器内科学 2)山口大学大学院医学系研究科分子病理学 *
Corresponding author: [email protected] <受付日2020年8月18日><採択日2020年11月4日>
表 1 血液生化学検査,血液ガス分析 TP 4.9 g/dl WBC 9180×106/L IgM-HA Ab (−) Alb 1.9 g/dl RBC 430×1010/L HBs Ag (−) T-Bil 5.5 mg/dl Hb 14.6 g/dl HBs Ab (+) D-Bil 4.5 mg/dl Plt 4.4×1010/L HBc Ab (−) AST 413 U/L HCV Ab (−)
ALT 129 U/L APTT 96.2 sec ANA (−) LDH 1306 U/L APTT-C 25.8 sec AMA(M2) (−) ALP 1608 U/L PT% 16.7 %
γ-GTP 239 U/L FIB <50 mg/dl <BGA> 酸素 2 L/min 投与 BUN 55 mg/dl D-dimer 8.5 mg/L pH 7.184
Cre 1.3 mg/dl ATIII 21.1 % PaCO2 13 mmHg
ChE 109 U/L PaO2 114.5 mmHg
Glu 150 mg/dl TSH 0.21μIU/mL HCO3− 4.8 mmol/L
TG 232 mg/dl FT3 0.5 pg/ml BE −20.8 mmol/L T. Chol 179 mg/dl FT4 0.5 ng/dl Lac 19 mmol/L Na 137 mmol/L IgG 1534.8 mg/dl K 4.8 mmol/L IgM 113.4 mg/dl Cl 97 mmol/L IgA 378.6 mg/dl Ca 7.7 mg/dl IgE 159 IU/ml Ammonia 119μg/dl Ferritin 520.3 ng/ml CRP 2.62 mg/dl sIL-2 R 5154 U/ml PCT 1.08 ng/ml TP,総蛋白;Alb,アルブミン;T-Bil,総ビリルビン;D-Bil,直接ビリルビン;AST,アスパラギン酸アミノト ランスフェラーゼ;ALT,アラニンアミノトランスフェラーゼ;LDH,乳酸脱水素酵素;ALP,アルカリフォスファ ターゼ;γ-GTP,γ- グルタミルトランスペプチターゼ;BUN,尿素窒素;Cre,クレアチニン;ChE,コリンエステ ラーゼ;Glu,血糖;TG,中性脂肪;T.Chol,総コレステロール;CRP,C 反応性蛋白;PCT,プロカルシトニン; WBC,白血球;RBC,赤血球;Hb,血色素;Plt,血小板;APTT,活性化部分トロンボプラスチン時間;APTT-C,APTT- コントロール;PT,プロトロンビン時間;FIB,フィブリノーゲン;ATIII,アンチトロンビン III; TSH,甲状腺刺激ホルモン;FT3,遊離トリヨードサイロニン;FT4,遊離サイロキシン;IgG,免疫グロブリン G; IgM,免疫グロブリン M;IgA,免疫グロブリン A;IgE,免疫グロブリン E;sIL-2R,可溶性インターロイキン-2 受容体;IgM-HA Ab,免疫グロブリン M-A 型肝炎ウイルス抗体;HBs Ag,B 型肝炎ウイルス表面抗原;HBs Ab,B 型肝炎ウイルス表面抗体;HBc Ab,B 型肝炎ウイルスコア抗体;HCV Ab,抗 C 型肝炎ウイルス抗体; ANA,抗核抗体;AMA,抗ミトコンドリア抗体;BGA,血液ガス分析;PaCO2,動脈血二酸化炭素分圧;PaO2, 動脈血酸素分圧;HCO3−,重炭酸イオン;BE,塩基過剰;Lac,乳酸 ター 5154 U/ml と著しい上昇が認められた.血液ガス 分析では著明な代謝性アシドーシスを呈していた. 骨髄検査:造血器悪性疾患を疑う所見は認められな かった. 腹部超音波検査(ドプラ法)(図 1):肝動静脈の血流 は維持されていたが,門脈血流は著明に減弱していた. Spleen index=38.99 と脾腫を呈していた.B モードおよ びソナゾイド造影では脾内に明らかな腫瘤性病変は指 摘できなかった. 全身 CT 検査(腎障害のため単純のみ)(図 2):頭部: 意識障害の原因になり得る病変なし.胸部:両肺野に びまん性すりガラス影が認められた.腹部:肝腫大・ 萎縮は認められず(1128.3 cm3),肝内に腫瘤性病変な し.脾腫(529.5 cm3)および脾下極に 13 mm 大の低吸 収域が認められた. 入院後経過 原因不明の昏睡型急性肝不全(急性型)および DIC の診断で,原因検索を進めつつ入院当日よりステロイ ドミニパルス療法,新鮮凍結血漿・血小板輸血,遺伝 子組み換えトロンボモジュリン製剤・抗生剤投与など 各病態に応じた集学的治療を開始した.第 3 病日に呼 吸状態悪化のため人工呼吸管理の方針となり気管挿管 を施行すると,挿入した挿管チューブ内より鮮血の噴 出が認められた.胸部 CT(図 3)で consolidation を伴 うびまん性すりガラス影の拡大が両肺野に認められ,
図 1 腹部超音波画像 a)カラードプラ画像:肝動脈血流(赤矢印)と肝静脈血流(青矢印)はほ ぼ正常であるが(左図),門脈血流(矢頭)は著明に減弱している(右図). b)B モード画像:Spleen index は 38.99 cm2と著明な脾腫を認める.
a
b
図 2 腹部 CT 画像 a)肝臓の腫大や萎縮を認めないが,脾臓は著明に腫大している(肝容積:1128.3 cm3,脾容積:529.5 cm3).肝内に腫瘍性病変は指摘できない. b)脾下極に 13 mm 大の低吸収域を認める(矢頭).a
b
両側びまん性肺胞出血の診断に至った.肺胞出血の原 因として Goodpasture 症候群や多発血管炎性肉芽腫症 を疑って各種抗体検査を施行するもいずれも陰性であ り, DIC による出血傾向に伴う肺胞出血と診断した. 第 10 病日,発作性心房細動に伴い血圧が低下し,薬物 療法や電気的除細動で対応するも徐々に全身状態が悪図 3 胸部 CT 画像 a)入院時,両肺野にすりガラス影を認める. b)3 日後,すりガラス影は拡大し,一部 consolidation も伴っている.
a
b
図 4 脾臓の肉眼的および顕微鏡的所見 標本の表面(a)や割面(b)に白色調の壊死巣を認める.脾組織のヘマトキシリン・エオジン(HE)染色で,異型細 胞がびまん性に増殖している[(c)原倍率×40,(d)原倍率×400].免疫組織染色で,腫瘍細胞は CD20(e)と CD79a(f)が陽性である(原倍率×100). d c e f a b 化した.第 14 病日に腎不全が急速に進行し,第 17 病 日に永眠された.臨床経過中,急性肝不全の原因が解 明できなかったため,病理解剖を施行した. 病理解剖結果 脾臓:550 g と巨脾を呈し,表面および割面に白色調 の壊死巣が数カ所認められた.核にくびれを持つ異型 リンパ球様細胞がびまん性に増殖し,CD20,CD79a いずれも陽性で,B 細胞由来のリンパ球であった(図 4). 肝臓:1200 g で軽度顆粒状.門脈域周囲の異型リン パ球浸潤が高度で,類洞内にも異型リンパ球が認めら れた.脾臓と同様に CD20,CD79a 共に陽性を呈する B 細胞由来の異型リンパ球であった(図 5). 肺:びまん性肺胞出血を認めた.脾臓・肝臓と同様 の異型リンパ球浸潤が両肺に認められた(図 6).図 5 剖検標本(肝臓) 標本の表面(a)や割面(b)の肝実質は軽度顆粒状である.c)ヘマトキシリン・ エオジン(HE)染色,原倍率×40.門脈域に異型リンパ球の浸潤を認める.d) ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色,原倍率×400,類洞内に異型リンパ球 を認める(緑矢印). d a c b d 図 6 剖検標本(肺) 右肺,HE 染色,a)原倍率×40,びまん性肺胞出血を認める.b)原倍率× 400,肺にも異型リンパ球を認める. 左肺,HE 染色,c)原倍率×40,びまん性肺胞出血を認める.d)原倍率× 400,肺にも異型リンパ球を認める. a c b d
病理解剖診断:悪性リンパ腫(Diffuse large B-cell lym-phoma,Centroblast type),肝・肺浸潤,びまん性肺胞 障害(腫瘍浸潤によるびまん性肺胞出血). 考 察 脾臓原発の腫瘍として,良性腫瘍ではリンパ管腫, 過誤腫,血管腫,脂肪腫,平滑筋腫などが,悪性腫瘍 では悪性リンパ腫等のリンパ網内系組織由来の腫瘍や 血管系由来の腫瘍が挙げられ5),脾原発悪性腫瘍の中で 悪性リンパ腫の割合は 22.2% と報告されている6).悪性 リンパ腫全体では,経過中に脾臓に浸潤する頻度は 50-80% と高率であるとされるが,脾原発の悪性リンパ腫 の頻度は 0.96-2.6% と非常に稀である1)∼4).脾原発悪性 リンパ腫が稀な疾患である上に,脾臓に異型リンパ球 が存在した場合に悪性リンパ腫が脾原発か否かを診断 することは容易ではなく,既報で引用されている 2 つ の診断基準とも精度・特異度が高いとは言い難い.Gupta らはその診断基準として①症状を伴う脾腫が存在する こと,②諸検査から他に病変を示す所見がないこと, ③開腹時,肝や腸間膜,傍大動脈リンパ節に悪性リン パ腫を示す所見がないこと,④脾悪性リンパ腫と診断 がついてから他の病変が判明するまでに少なくとも 6 カ月経過していることの 4 つを満たすことと報告して いる7).一方,Spier らの診断基準では,脾に悪性リン パ腫が存在する場合,表在リンパ節および末梢血に腫 瘍細胞が認められなければそれを脾原発悪性リンパ腫 と定義し,領域リンパ節や肝,骨髄への浸潤の有無は 問わないとしている2).そのため,本症例では肝と肺に も異型リンパ球が認められたものの,Spier らの診断基 準に基づいて「脾原発」と診断するに至った.Gupta らの基準で「脾原発」と定義される症例は,脾臓に限 局した初期病変に限定され,脾原発であっても他臓器 に浸潤をきたしたものは「脾原発」悪性リンパ腫から 除外されてしまう.井口らの検討では,脾原発悪性リ ンパ腫として症例報告された 103 例のうち,Gupta らの 基準に合致する症例は 16.5% と低率であった.一方, 同一対象において Spier らの基準を満たす症例は 59.2% とされ8),そのため最近では Spier らの定義を用いて脾 原発か否かを診断するのが一般的となっている2)∼4). 診断の一助として腹部超音波検査や腹部 CT 検査が挙 げられる.脾原発悪性リンパ腫は巨脾を伴うことが多 く,腹部超音波検査で低輝度,腹部 CT 検査で低吸収を 呈する腫瘤を合併する頻度が高いとされている9).本症 例においては,CT 検査で巨脾および脾下極に低吸収域 が認められたものの,腹部超音波検査では腫瘤性病変 は指摘されなかった.また,超音波検査や CT 検査での 低輝度および低吸収領域は肉眼的に白色調を呈すると いう報告があり10),本症例における腹部 CT 検査で指摘 された低吸収域が肉眼所見として脾臓に認められた白 色調の壊死巣数カ所のうちの 1 つに一致することが示 唆された. 本症例は急性肝不全を契機に発見されたが,同様に 高度肝障害を呈した脾原発悪性リンパ腫の報告が少数 ながら散見される.過去の報告における組織学的検討 では,類洞に Kupffer 細胞の増生及びやや大型の異型リ ンパ球の浸潤が認められ,肝障害の機序として脾臓由 来のリンパ腫細胞が脾静脈を介して経門脈的に肝内に 浸潤し,さらには類洞内への腫瘍細胞の浸潤によって 肝臓の急性循環不全が生じるものと推察されている11). 本症例においても,門脈域周囲の高度な異型リンパ球 浸潤に加えて,類洞内にも同様の細胞が認められるこ とから,急性肝不全は腫瘍細胞浸潤による門脈末梢の 循環不全によるものと考察した. 脾原発悪性リンパ腫に対する治療法として脾臓摘出 術や化学療法,放射線療法,および各種併用療法が挙 げられる.稀な疾患であるため予後に関する検討は多 くないものの,脾臓摘出術もしくは脾臓摘出術+化学 療法施行例における生存期間中央値は 7.48 年であった12). また,診断目的も含めて脾臓摘出術を施行した症例で は長期生存が得られる(脾摘摘出術なし 24 カ月 vs. 脾臓摘出術あり 108 カ月)という報告4)や無増悪生存期 間が延長するという報告13)が散見される事から,脾原発 悪性リンパ腫が疑わしい症例においては可能であれば 脾臓摘出術を施行することが望ましいと言える. 入院当初の肝障害の原因精査の段階で悪性リンパ腫 も鑑別診断のひとつに挙げられていたが,いわゆる節 性リンパ腫の肝浸潤を疑わせるリンパ節腫大がなく, また肝原発悪性リンパ腫の特徴のひとつである高度の 肝腫大も認められなかったため診断に難渋した.脾原 発悪性リンパ腫の他臓器浸潤の頻度は,横隔膜,膵尾 部,横行結腸,胃,肝左葉,左腎の順に多く,肝浸潤 の頻度は決して高くない14).肺胞出血に伴って急激に全 身状態が悪化したため,肝生検を含めた更なる精査を 進めることができなかったものの,病歴および各種検 査結果から他の肝障害が否定的で,かつ悪性リンパ腫 を否定し得ない原因不明の急性肝不全症例において, 特に本症例のように腫大した脾内に腫瘤影を伴う症例 では,脾原発悪性リンパ腫の可能性も考慮する必要が
あると考えられた.
文 献
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An autopsy case of primary malignant lymphoma of the spleen with
acute liver failure and respiratory failure
Yurika Kotoh1), Tsuyoshi Ishikawa1)*, Ryo Sasaki1), Takashi Oono1),
Takashi Matsuda1), Issei Saeki1), Isao Hidaka1), Taro Takami1),
Hiroshi Itoh2), Isao Sakaida1)
A woman in her late 70s had complained of somnolence and difficulty moving. She had been found to have impaired liver function accompanied by disturbance of consciousness at another hospital, and was transferred to our hospital for treatment of hepatorenal dysfunction with disseminated intravascular coagulation. Abdomi-nal ultrasonography and computed tomography showed significant splenomegaly and a low-density area of 13 mm in diameter in the spleen. Despite multidisciplinary treatment being initiated immediately, in addition to the liver and renal failure, respiratory failure due to bilateral diffuse alveolar hemorrhage occurred on the third day of hospitalization, so the patient was placed on ventilatory management. We could not determine the cause of these events during her clinical course, and she unfortunately died on the 17th day of hospitalization. Pathologi-cal autopsy finally led to the diagnosis of primary malignant lymphoma of the spleen (diffuse large B-cell lym-phoma) with hepatic and pulmonary invasion.
Key words: acute liver failure primary spleen malignant lymphoma diffuse large B-cell lymphoma hepatic invasion
Kanzo2021; 62: 349―356 1)Department of Gastroenterology and Hepatology, Yamaguchi University Graduate School of Medicine,
Yamaguchi, Japan
2)Department of Molecular Pathology, Yamaguchi University Graduate School of Medicine, Yamaguchi, Japan
*Corresponding author:[email protected]